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夜、久しぶりに平和大通りを歩くと、美しいイルミネーションによるメルヘンの世界が広がっていた。毎年この時期に行われる「ひろしまドリミネーション」という催しである。「ひろしまライトアップ事業実行委員会」の主催で、地元の新聞社やテレビ局が後援して行われている。 最初に開催されたのは2002年だから、今年で6回目ということになる。今年の開催期間は、平成19年11月17日(土)~平成20年1月3日(木)の48日間である。総延長2kmにも渡って、平和大通りを中心に120万個もの電球が輝いている。「ひろしまドリミネーション」 これは、おまけの、広島市の中心部である、八丁堀付近の夜景。「八丁堀付近の夜景」 ○応援クリックお願いします。 ○ ひろしまフラワーフェスティバル [広島市を歩く(その19)] の記事はこちら風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 30, 2007
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以前から気になっていた漫画がある。「クレイモア」( 八木教広:集英社)である。月刊少年ジャンプに2001年7月号から連載されており、最近は週刊少年ジャンプにも番外編が時折掲載されている。かなり以前から注目していたのだが、連載開始6年も経った今年になって、やっと日本テレビで深夜アニメとして放映されているので、人気が出てきたのは最近のことかもしれない。 人の内臓を食料にする妖魔のはびこる世界。この世界で、妖魔と戦う力を得るために、自らの身体に妖魔の血肉を取り込み、半人半妖の存在となった者たち、それがクレイモアである。初期には男性のクレイモアもいたようだが、どういう訳か女性の方がクレイモアとして適しているため、現在は女性だけで構成されている。彼女たちは、やがては妖魔に変貌してしまう。その時は、一番親しい仲間に自分が人間でいるうちに殺してもらうという残酷な定めを持っているのだ。必然的に若い女性だけとなり、妖魔の血肉が混じっているためか、美少女ぞろいとなる。なお、クレイモアの名は、彼女たちが帯びている大剣から来ている。クレイモア 1/8スケール クレア PVC完成品 この作品の主人公は、クレアというクレイモアの少女。今回読んだのは、第1巻「銀眼の斬殺者」と、第2巻「まほろばの闇」である。まだまだ壮大な物語の序章といった感じである。そのためか、出てくる妖魔たちは、いかにもザコという感じで、まだあまり敵としての魅力が感じられない。もっとも、これからだんだんすごいのが出てくるようになるのだが。○応援クリックお願いします。 「クレイモア」( 八木教広:集英社)&DVD 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 29, 2007
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月曜夜の夜9時からは、相変わらず「ガリレオ」である。今回は、第7話 「予知(し)る」。 今回は、事件を持ってきたのは、湯川の研究室の助手・栗林(渡辺いっけい)である。どういう訳か、半年も前の事件なのだが。 資産家の菅原(塚地武雅)の浮気相手である冬美(桜井千寿)が、菅原のマンションの向かいにあるマンションの一室で、彼の見ている前で首吊り自殺をする。しかし、菅原は、1週間前に友人の部屋から、その同じ部屋で女性が首を吊るのを見ていた。果たして、菅原は、冬美の自殺を予知していたのであろうか。 今回のトリックの種は、ER流体を使ったダンパである。ER流体とは、電界によって、粘度が変化する性質を持った物質のことである。でもこれって、物理トリックというのかな。確かに、物理の原理は使っているけど、どちらかといえば、機械工学の分野だろうと思うのだが。 ER流体の性質は良く知らないが、ブレーカーを40Aから60Aに変えなければならないくらいの電流を食うのかな。ネットで知らべたが、よく分からなかった。詳しい人がいれば、後学のために教えていただきたい。 そんなことはさておき、今回も湯川センセはやってくれた。いきなり、よその会社のショーケースに、必要でもない数式を書き始める。自分の机の上や地面ならいいが、これは、完全に犯罪だ。これには笑った、笑った。まあ、水戸黄門の印籠と同じで、これが楽しみで見ているようなところもあるのだが。 しかし、湯川センセ、どんどん、トリックの上田教授に似てきているような気が・・・○「探偵ガリレオ」の記事はこちら○「予知夢」の記事はこちら○「ガリレオ 第6話 夢想(ゆめみ)る」の記事はこちら ○「ガリレオ 第5話 絞殺(しめ)る」の記事はこちら○「ガリレオ 第4話 壊死(くさ)る」の記事はこちら「予知夢」「探偵ガリレオ」(東野圭吾:文芸春秋社) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 28, 2007
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ブログを始めて、来年の1月で丸2年になる。文章修行(苦行?)も兼ねて、細々と書き続けているわけだが、2年経っても、肝心の文章の方は、あまり上達したような気がしない。もっとも、平日は、時間がないので、休日にネタをある程度ためておいて、それを毎日若干の手直しを行い記事を書いているわけだが、今は、とにかく続けることが修行だと思ってやっている。 そんな折、「まず『書いてみる』生活」( 鷲田小弥太:祥伝社)という本を見つけた。著者は、「大学教授になる方法」などの著書で有名な、札幌大学教授で哲学者の鷲田小弥太氏である。モンブラン マイスターシュテュックペンシル 氏は、特に定年後の生活の焦点を当てて、とにかく「書いてみる」ことを勧める。とにかく、目次を作ったら、書き始めろというのである。あの司馬遼太郎でさえ、まず書き出して、後で推敲を何回も重ねている節があると言う事だ。 更に、この本では、書くための技術についても述べられている。この本で勧められている、文章の構成を3分割で考える方法などは、よく言われていることだが、実際にブログを書くときには、頭から抜けていることが多い。定年後の人生も視野に入れながら、せいぜい文章修行をしていこう。○鷲田小弥太氏の公式サイトはこちら○応援クリックお願いします。 「まず『書いてみる』生活」( 鷲田小弥太:祥伝社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 27, 2007
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土曜の夜は、フジテレビ系の土曜プレミアムで「しゃばけ」を放映してた。畠中恵の同名の人気小説とその続編「ぬしさまへ」を原作としたドラマである。 廻船問屋兼薬種問屋を営んでいる長崎屋の若だんなの一太郎は病弱で、起きているときより寝込んでいるときの方が多いくらいである。両親や手代の仁吉、佐助たちは、そんな一太郎を溺愛していた。若だんなには、妖が見え、彼の周りには、いつも妖がいっぱいである。 そんな若だんなが、夜歩きの帰りに殺人事件に出くわす。それは、次々に起こる不思議な殺人事件の発端であった。そして、それは、一太郎の出生の秘密に関係していたのである。色とりどりのお花模様。成人式にぴったりの振袖 ところで、仁吉、佐助のご両人、大妖のくせに、原作同様、やっぱりドラマの方でも、あまり活躍をしていなかった。宮迫の屏風のぞきは、いい味を出していたが、今度から、このシリーズを読むときに、頭の中では、屏風のぞき=宮迫となってしまいそうでちょっと嫌だ。 鈴彦姫は、「きれいな女優さんだな。でもこんな女優さんいたかな。それに、なんとなく違和感が・・・」と思いながら、公式ホームページで鈴彦姫の役を確認すると、演じているのは、「早乙女太一」・・・ 「男かい!!!」 なぜか、頭の中を、化粧をしていないときの梅沢富美男の顔が駆け巡り、がっくりきました。(原作)・畠中恵 「しゃばけ」、「ぬしさまへ」(出演)・手越祐也(若だんな/一太郎)・谷原章介(仁吉/白沢)・高杉亘(佐助/犬神)・宮迫博之(屏風のぞき)・鈴彦姫(早乙女太一) ほか ○「しゃばけ」の記事はこちら○「ぬしさまへ」の記事はこちら○ドラマ「しゃばけ」の公式HPはこちら○応援クリックお願いします。 原作の「しゃばけ」、「ぬしさまへ」(畠中恵:新潮社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 26, 2007
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金曜日の夜は、日本テレビ系の金曜ロードショーで「佐賀のがばいばあちゃん」をやっていた。2006年公開の映画である。 内容は、ご存知の通り、漫才師の島田洋七の、佐賀に住む祖母と過ごした少年時代の出来事を描いたものである。劇場版では、ばあちゃんを吉行和子が演じていたが、今年の初めには、泉ピン子がばあちゃん役で、フジテレビ系列でテレビドラマが放映されている。 原作が同じだから、当たり前といえば当たり前なのだが、出て来るエピソードは、テレビドラマ版とほぼ同じである。ただ、ドラマ版の泉ピン子ばあちゃんに比べると、吉行和子ばあちゃんは、品がありすぎるような気がする。エレガントミックスTOLUN-L『光触媒』イエロー それにしても、ばあちゃんの家は、貧乏のはずなのに、すごく広い。引きずっている磁石には、ものすごく鉄くずがくっついている。いくらなんでも、あれほどくっつかないと思うが。 また、成人の明弘を演じている三宅裕司が、時折少年の明弘の前に出てくるが、あまり意味がないと思った。(監督)・倉内均(原作・脚本)・島田洋七(出演)・吉行和子(ばあちゃん) ・三宅裕司(明広〔成人〕)・鈴木祐真(明広〔中学生〕) ・池田晃信(明広〔小学生〕)・池田壮磨(明広〔小学生〕)ほか ○「佐賀のがばいばあちゃん(テレビドラマ版)」の記事はこちら○応援クリックお願いします。 「佐賀のがばいばあちゃん」原作(島田洋七:徳間書店)&DVD 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 25, 2007
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昔、「不幸の手紙」もしくは「幸福の手紙」というものが問題になったことがある。手紙といっても、実際は葉書が多かったようだが、受け取ったものは同じ文面のものを、再度何人かに発想しないと、不幸になるというものだ。最近は、電子メールが発達しているためかあまり聞かないが、不幸の手紙とは、さしづめ、今で言えば、どんどん増殖するウィルスのようなものであろうか。 また、東京都井の頭恩賜公園のゴミ箱にバラバラ切断された死体の一部が捨てられていた事件があった。調べてみると、1994年の発生であるから、既に13年が経過しているが、今なお解決されていない事件である。 そして、神田日勝。東京都に生まれるが、戦火を避けるため、一家で北海道に疎開・定住し、農業をやる傍ら、油絵を書き続けた画家である。ベニヤ板にペインティングナイフやコテで書かれた、独特のタッチの絵は、見るものに深い感動を与える。北海道鹿追町には、神田日勝記念美術館があり、絶筆となった「馬」という作品も展示されている。この作品は未完であり、馬の前半分しか描かれていない。つまり「半分の馬」である。 「幸福の手紙」(内田康夫)は、この一見あまり関係のありそうもない、「不幸の手紙」、「井の頭公園バラバラ殺人事件」そして「半分の馬」を三題話のようにうまく結びつけた浅見光彦シリーズの旅情ミステリーである。きれい系ワンピ 編集者の中村典子のもとに、不幸の手紙が届く。その手紙は、筆跡から、高校の同級生・末次真弥子のものと判明した。そんなおり、典子に言い寄っていた週刊誌の記者長谷が井の頭公園で死体で見つかる。井の頭公園では、ちょっと前に、バラバラ死体が発見されたばかりであった。その長谷が、最後に典子に言い残した言葉が「半分の馬」。更に末次真弥子まで殺される。 光彦は、持ち前の推理力で、事件の全貌を解き明かしていくが、最後の詰めが甘いところが、よく見られる。今回も、肝心の犯人を勘違いし、無実の者に、「あんたが犯人だ!」とやってしまった。「しっかりしろ光彦!」 それにしても、犯人は、一つの罪を隠すために、疑心暗鬼で、次々に罪を犯す。まったく救いようがない。しかし、最後は、光彦流の解決を図る。これも、光彦なりの優しさであろう。(追伸) 陽一郎が、法医学の教授を自分の恩師といっていた。陽一郎はおそらく法学部を卒業しているはずである。最近は、法学部の科目として法医学を開講する大学も増えているということだが、法学部の学生と法医学の教授が、恩師と教え子という親密な関係にはなり難いと思うのだが。このあたり、ちょっとリアリティに欠けるのような気がする。○応援クリックお願いします。 「幸福の手紙」(内田康夫) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 24, 2007
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今日は、以前紹介した「怪物王女 4」に続いて、「怪物王女 5」( 光永康則:講談社)の紹介である。コミックスは現在この巻までしか発売されていない。12月には第6巻が発売されるようであるが、待ち遠しいことである。 さて、今回のお話であるが、蝿男から、兄の一人の居場所に関する情報を入手した「姫」達は、先制攻撃をかけようと、兄が居るという町へ向かう。ところが、そこは、死霊が跋扈していた。死霊とは、ゾンビのようなもので、人を襲い、次々と仲間にしていく。しかし、死霊を使うことは、王族同士の争いでは禁じ手のはずであった。さらに、「姫」は、死霊を使ったと、告発される。聖母といえど、たまにはキュートに着飾って。『マリアさまの休日ドレス』 この作品は、クールビューティの「姫」が、愉快な?仲間達と、王位を争っている兄弟たちの放つ刺客と戦っていくというものである。ゴスロリ風の衣装に身を包んだ「姫」の、気高さと怜悧さが、最大の魅力であろう。加えて、人狼とのハーフであるリザや吸血鬼の令裡など、「姫」を取り巻く仲間達もなかなか魅力的である。○「怪物王女 4」の記事はこちら○応援クリックお願いします。 「怪物王女 5」( 光永康則:講談社)&DVD 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 23, 2007
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今日紹介する「平成お徒歩日記」(宮部みゆき:新潮社)は、いつもの宮部みゆきの作品とは、ちょっと雰囲気が違う。何しろ小説ではない。江戸の時代物を書いている宮部さんが、江戸人の距離感を実際に足でつかむ事と、腎臓結石を治す事が目的に、編集者といっしょに、趣味と実益を兼ねて、あちらこちらを歩き回った。その時の、お気楽、おとぼけ漫遊記である。おしゃべり歩数計 歩いたのは、忠臣蔵で赤穂浪士が吉良亭から泉岳寺まで引き上げたルートや、罪人の市中引き回しのルート、箱根関所破りのルートなど。これらのルートを、たまには早駕籠(つまりはタクシーですな)も使いながら、とにかく歩くというものである。同行の編集者たちは、マック田村とか包丁人中村と言った様なコードネームをつけられ、宮部さんといっしょに、和気藹々とひたすら歩く。 ユーモラスな語り口で、徒歩での旅の様子が書かれており、気軽に読むことができる作品である。○応援クリックお願いします。 「平成お徒歩日記」(宮部みゆき:新潮社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 22, 2007
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この月曜日の夜も、相変わらず、フジテレビ系の月9ドラマ「ガリレオ」である。今日は、どこにつっこみを入れられるかと思いながら観ていたが、すっかりこのドラマにはまってしまったようだ。ドラマの楽しみ方は人それぞれである。こんな楽しみ方も良いのではないかと思う。 ところで、今回は、第6話 「夢想(ゆめみ)る」であった。原作は、「予知夢」の第1話目に収録されている同名の作品である。 今回も、湯川(福山雅治)は、貝塚北署の薫(柴咲コウ)から協力を要請される。彼女の幼馴染である坂木(新井浩文)が、森崎礼美(堀北真希)という娘の部屋に忍び込んだが、礼美の母である由美子(手塚理美)に猟銃で撃たれ、怪我をして逃走しているというのだ。礼美が生まれる前に、坂木は、モリサキレミの名を作文に書いていた。彼は果たして予知能力を持っていたのか。手まわし発電機 だいなもん 今回は、原作と同様、まったく物理トリックらしきものはなかった。かろうじてそれらしかったのが、水に浮かんでいた文字くらいだが、予知能力の解明とは直接関係ないし、物理トリックとも言えないだろう。 今回のつっこみどころは3つ。 まず、薫が湯川を訪ねて行ったとき、湯川は彫刻を彫っていた。それもかなり本格的なやつだ。いつから彫刻家になった?かなり広いアトリエだったが、いったいどこなんだ。まさか大学の中に、物理学の准教授がそんなものを持っている訳はないし。 次に、色々なところで、水のサンプルを集めていたが、いかにも挙動不審である。トリックの上田教授となんか似てきたな。 最後に、絵描き歌の内容が、森崎家の家の形であることを確認するのに、どうして計算が必要なんだ。それも、パトカーの窓に?○「探偵ガリレオ」の記事はこちら○「予知夢」の記事はこちら○「ガリレオ 第5話 絞殺(しめ)る」の記事はこちら○「ガリレオ 第4話 壊死(くさ)る」の記事はこちら「予知夢」「探偵ガリレオ」(東野圭吾:文芸春秋社) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 21, 2007
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本屋に行ったら、「のだめカンタービレ 19」( 二ノ宮知子:講談社)が出ていたので買ってきた。久しぶりに、ラブリーな、のだめちゃんとの再会である。 千秋との仲は、あいかわらずのだめペースのようだ。これは、結婚したら絶対にカカア殿下になりそうである。それにしても、のだめ弁当のすさまじいこと。あれを食べられるだけでも、立派な変態だ。 アパルトマンの愉快な仲間達も、今回は、コンクールを控えて、みんな大変そうである。ターニャが黒木に益々お熱を上げたり、清良に会いたさに、峰がアパルトマンにやってきたり、愉快なエピソードも多い。 最後は、コンクールの予選を通過する者、落ちる者、いろいろな思いを胸に次回に続くといった感じか。グランドピアノ ところで、ドラマの方も新春スペシャルが2夜連続で放映されるそうだ。これは、新年の楽しみができたようだ。○「のだめカンタービレ 18」の記事はこちら○「のだめカンタービレ」の公式サイトはこちら○応援クリックお願いします。 「のだめカンタービレ 19」( 二ノ宮知子:講談社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 20, 2007
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「美味しんぼ」と言えば、1983年より小学館の漫画雑誌である「ビッグコミックスピリッツ」に連載されている、長寿グルメ薀蓄漫画だ。この漫画を一言で言えば、東西新聞の企画「究極のメニュー」と帝都新聞の企画「至高のメニュー」の対決を描いた作品と言うことである。それぞれの料理をプロデュースするのが、東西新聞文化部記者の山岡士郎と美食倶楽部を主催する料理界の大物・海原雄山であり、実質的にはこの二人の対決となっている。実はこの二人は父子なのだが、反目しあっているのだ。 土曜日のフジテレビ系列の「土曜プレミアム」でこの漫画を原作にした「新・美味しんぼ2」を放映していた。「2」というからには、「1」もあったのだろうと思うが、見逃していたようだ。今回の対決は、「第1回日本全県味巡り」という企画のためのようだ。テーマは郷土料理そして大阪。大阪名物 蛸一のたこ焼き(冷凍食品) 次から次に、美味しそうなものが出てくる。ダイエット中のわが身には目の毒であるのだが。それにしても、審査員たち、あれだけ出てくる料理をよく食べられるものである。大食いでなければこの対決の審査員はできないだろう。(原作)・雁屋哲/花咲アキラ(監督)・浜本正機 (出演)・松岡昌宏(山岡士郎)・優香(栗田ゆう子)・松平健(海原雄山) ほか○応援クリックお願いします。 「美味しんぼ」( 雁屋哲/花咲アキラ:小学館) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 19, 2007
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「ピエロが空中ブランコから飛ぶ時、みんな重力のことを忘れているんだ」 ワトソンとクリックの二人が、遺伝をつかさどるDNAの二重らせん構造を発見したのは、1953年のことである。遺伝は、アデニン (A)、チミン (T)、グアニン (G) 、シトシン (C)という僅か4種類の塩基の配列により決められてしまうのである。すなわちDNAとは、A,T,G,Cの4つの記号の連鎖で記述できるものなのである。そして、この4種類の記号が、時に人を呪縛することもあるのだ。 「重力ピエロ」(伊坂幸太郎:新潮社)遺伝子の呪縛に苦しんだ青年の物語だ。遺伝子関係の会社に勤める泉水とグラフィティアートを消すことを生業としている春は、仲の良い兄弟である。子供のころの春は、いつも兄の泉水の真似をしているような子供だった。二人が大人になったとき、母は既に他界しており、父は、病魔と闘っていたが、彼らは申し分の無い家庭で育ってきた。しかし、二十年前のある悲劇が、兄弟に、特に春の心に影を落としていたのである。 連続放火事件の発生と謎のグラフィックアートそして郷田順子と名乗る不思議な女性。ミステリー仕立てのようにはなっているが、謎解きが本来の目的ではあるまい。誰が放火犯かは、早い時期に見当が付いてしまうのだ。そして、二十年前の事件に関するある事実も。むしろ、本当の家族の絆とは何かということを描こうとした作品ではないかと思う。ただ、ラストの後味は、必ずしも良いものではなかったのだが。「重力ピエロ」(伊坂幸太郎:新潮社) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 18, 2007
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河童と言えば、妖怪の代表のような存在である。河童に関する伝説は、日本全国に残り、その地方地方で、ガラッパ、ガタロ、エンコなどの様々な呼び名で呼ばれてきた。人を溺れさせたり、尻子玉を抜くと言われて恐れられている反面、どこかユーモラスさも漂い、小説や漫画などの題材として取り上げられることも多い。 「QED 河童伝説」(高田崇史:講談社)は、その河童に対して、新しい見方を提供する薀蓄系のミステリーである。棚旗奈々、沙織の姉妹と小松崎の3人は、福島県の相馬地方に、相馬野馬追祭を見物に出かける。そこで、遠野地方まで行って来た桑原崇と落ち合い、延々と河童談義に花を咲かせる。そして、次第に明らかになる、悲しい河童の本当の姿。結局河童とは、虐げられてきた被征服民であるというのだ。伊東明生『河童忌』日本画 河童談義と並行して、前作の「QEDventus 御霊将門」に神山禮子のストーカーとして登場した安岡昭二が、河童が住むといわれた川で、手首を切り落とされた死体で発見される。そして、その兄の良一も左手を切り落とされた死体として川に浮かぶ。この後にも次々殺人事件が起こるのだが、別に桑原たちが解決するわけでもなく、事件の方で勝手に片付いていく。同じ薀蓄系でも、京極夏彦の京極堂シリーズなどは、主人公が事件の解明に絡んでくるのだが、このQEDシリーズ、ますます薀蓄とミステリー部分が分離してきているような気がする。○応援してね。 「QED 河童伝説」(高田崇史:講談社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 17, 2007
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風竜胆、ネタに乏しいときは、やたらとコミックの記事が多くなる。ということで、今回は、「怪物王女 4」( 光永康則:講談社)だ。女王様セーラーサイズ:M 吸血鬼のキニスキー公爵に、ヒロがさらわれた。ヒロの血の効力は、2~3日で切れる。犬猿の仲の吸血鬼・令裡と人狼リザが、ヒロを救出に向かうという「連結王女」他全5話を収録。出てくる敵はキニスキー公爵のほか、蝿男や夢の中で襲ってくる怪物など。どんどん面白くなってくる。○応援クリックお願いします。 「怪物王女 4」( 光永康則:講談社)(追伸) 先般紹介したブログのお友達の浪漫的狼さんのブログ40000ヒット記念連載小説が最終回を迎えました。私が40000ヒットを踏んだ縁で、主人公とヒロインの名付け親にならせていただきましたが、もう一つ、タイトルを付けるという大役が残っています。狼さんのブログに3案ばかり提案させていただいていますが、気に入ってもらえるのがあるかどうか・・・(汗)○浪漫的狼さんのブログ「こくごの先生の部屋」はこちら風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 16, 2007
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「わけいってもわけいっても青い山」 山頭火 「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」と書いたのは俳聖松尾芭蕉である。彼は「片雲の風にさそはれて」、漂泊の旅に出たのである。俳人には、漂泊の定めがつきまとうのだろうか。芭蕉は江戸時代の人であるが、近代にも、漂泊の中に生涯を過ごした一人の俳人がいた。その名を種田山頭火という。 ところで俳句といえば、五七五と型が決まっており、季語が入るというのが通常の姿である。しかし、そのような決まりごとに囚われない自由律の俳句というものもある。山頭火は、その自由律俳句の代表的な俳人である。 「種田山頭火~漂泊の俳人」( 金子兜太:講談社)は、この山頭火の生涯と作品を、金子兜太が、同じ俳人の目から解説したものである。 山頭火は、本名種田正一といい、1882年(明治15)に山口県吉敷郡防府町(現在の防府市)に生まれた。山頭火が生まれた頃の種田家は、大種田と呼ばれるほどの大地主であった。しかし、少年時代に母が自殺。この事件が山頭火の心に影を落としていた。更に、実家の破綻、弟の自殺。結婚して、一子をもうけるも、まともに働くことも出来ず、心のなかにはただ喪失感しかなかった。出家するも、喪失感は埋められず、漂泊と酒の生活。俳句だけが自分の存在の証だった。 今なら考えられないが、かっては、才能のある人を面倒みようという人も多かったようだ。山頭火も多くの支援者の世話になりながら、放浪を繰り返し、最後は、庵を構えた松山で生涯を終える。 最後まで、酒と放浪の生涯であったが、残された作品群は、今なお、読むものの胸をうつ。○応援クリックお願いします。 「種田山頭火」( 金子兜太:講談社)風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 15, 2007
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月曜日の夜は、相変わらず、フジテレビ系の月9ドラマ「ガリレオ」を観ていた。第5話 「絞殺(しめ)る」である。原作では、「予知夢」の第4話目に当たる話だ。 今回も湯川(福山雅治)は、内海薫(柴咲コウ)から捜査への協力を頼まれる。殺人事件の被害者は、長野でペンションを経営する矢島という男。密室のはずのホテルの部屋で絞殺されているのを発見されたが、首には奇妙な絞め跡が。そして、矢島が死んだと思われる時刻、向かいのビルから、矢島の泊まっている部屋で火の玉が目撃されていた。 今回は、この火の玉の謎を解くというのが、ガリレオ先生の一番の見せ場なのだが、やはり少々突っ込んでみたい。 まず、またまた、ガリレオ先生、謎解きが閃いた時、いきなり地面で計算を始めた。いや、別に計算する必要はないだろう。いったい何の計算だ。 一番疑問に思うのは、トリックの方法で、本当に、火の玉が見えるのかというところであろう。溶けるということと燃えるということは、まったく別の現象である。実験してみれば一目瞭然なのだが、あいにく実験できるような環境にない。結局は、アーチェリーの弦に使われる高密度ポリエチレンの融点と着火温度の関係なのだが、とりあえず、ネットでデータを調べてみた。あまり、いいデータは見あたらなかったが、高密度ポリエチレンの融点は130℃、着火温度は341℃と書いてあるものがあった。もし、この値が正確ならば、弦が融点付近に熱せられた時に、張力によって弾けてしまうが、着火温度には達していないので、火の玉は見えないのではないかと思うのだが。この話の根幹に関わる部分なので、ぜひともテレビ局は実験をしてもらいたいものである。また、高密度ポリエチレンの性質に詳しい人がいれば、意見を聞いてみたい。○「探偵ガリレオ」の記事はこちら○「予知夢」の記事はこちら○「ガリレオ 第4話 壊死(くさ)る」の記事はこちら「予知夢」「探偵ガリレオ」(東野圭吾:文芸春秋社) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 14, 2007
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アイタイ イマカラ シスラナ テ ハイ (シスラナは作品中に出てきた解毒作用のある架空の植物) トリックといえば、自称天才マジシャンの山田奈緒子(仲間由紀恵)と、日本科学技術大学教授[途中までは助教授](阿部寛)の上田次郎のコンビが、怪しげな超能力者と称するものたちの化けの皮をはがしていくという人気シリーズである。2000年に、テレビ朝日系で放映されて以来、いまだに根強い人気を誇っており、12日の日曜日にも、テレビ朝日系の日洋洋画劇場で、「トリック劇場版」が放映されていた。なんでも、秋のトリック祭りということで、来週も「劇場版2」が放映されることになっている。新作も作られないのに、どうして、こんな企画がとも思わなくも無いが、それだけ人気があるということであろう。トリックファンの一人としては、喜ばしい限りである。 これまでのトリックの歴史を簡単に振り返ってみよう。 まずテレビドラマ版は、以下のシリーズが放映されている。・TRICK(2000年7月~9月)・TRICK2(2002年1月~3月)・木曜ドラマ TRICK(TRICK3)(2003年10月~12月)・TRICK 新作スペシャル(2005年11月) また、劇場版も次の2作が作られている。・トリック劇場版 2002年11月・トリック劇場版2 2006年6月 ところで、トリックの魅力といえば、以下のようなものであろう。・山田と上田など、個性豊かな登場人物による掛け合い・とっても変な自称超能力者たちと、山田たちによる謎解き・そこかしこに蒔き散らかされた、小ネタ 特に上田は、ガリレオの湯川や森博師の小説に出てくる犀川に勝るとも劣らない変人ぶりであり、阿部寛のはまり役である。山田は、しょっちゅう振り回されていうが、本音はまんざらでもないようだ。冒頭の上田からの暗号のメッセージを、愛の告白と勘違いして、ちょっと喜んでいた。 さて、今回の「劇場版」であるが、簡単にあらすじを紹介しよう。 舞台は、携帯も圏外の糸節村。山田菜緒子は、村の青年団長神崎と連れの南川から、「神様に化けて、災いが村に訪れるという言い伝えから村人を安心させて欲しい。」と頼まれ、村を訪れる。ところが、村には、既に3人の怪しげな神様候補が。 一方上田も、「どんと来い!超常現象」の取材で、村にやって来る。 菜緒子の前に現れた、不思議な少女琴美。次々に殺される、インチキ神様候補たち。そして、悲しい事件の真相。 仲間由紀恵といえば、現在TBS系のドラマ「ジョシデカ!-女子刑事-」で活躍中であるが、やっぱり、彼女の持ち味を一番出せるのはこのシリーズであろう。新作、また作ってほしいものである。(監督)・堤幸彦 (出演)・仲間由紀恵(山田奈緒子)・阿部寛(上田次郎)・生瀬勝久(矢部謙三)・山下真司(神崎 明夫)・芳本美代子(南川 悦子)・野際陽子(山田 里見)・塚本璃子[成海璃子](琴美)○ブログランキング低迷中、応援クリックお願いします。 ○「トリック2」の記事はこちら○「トリック」の記事はこちら○「トリック劇場版2」の記事はこちら○仲間由紀恵主演の「SHINOBI」の記事はこちら○阿部寛主演の「大帝の剣」の記事はこちら 「トリック」シリーズ(角川書店)& DVD 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 13, 2007
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フェルマーの最終定理とは、3以上の自然数nについて、X^n + Y^n = Z^n(^nはn乗を表す) が成り立つ、 0 でない自然数X, Y, Z の組み合わせは存在しないという定理である。 n=2の場合が有名なピタゴラスの定理である。この場合は、例えば、X=3,Y=4、Z=5とおくと、X^2+Y^2=Z^2が成り立つ。しかし、n=3以上になると、そのようなX、Y,Zは無いのである。 フェルマーは、17世紀のフランスの数学者である。これが、なかなか困った親父で、他の数学者たちに、自分が証明した定理を証明んなしに送りつけて、できるものなら証明してみろと挑発していたらしい。彼は多くの定理を発見していたようだが、決して自分からその証明を明かそうとしなかったのである。彼は、古代ギリシアの数学者の書いた「算術」という本の余白に、多くの書き込みを残した。その一つが、このフェルマーの最終定理と呼ばれるものである。ところが、ここがフェルマーらしいところで、自分はこの定理の証明を発見したが、それを記すには本の余白が狭すぎるとやったものだから、その後、多くの数学者たちが頭を悩ますことになった。フェルマーの最終定理は、見かけのシンプルさにもかかわらず、なんと、300数十年もの間、証明されることはなかったのである。1994年にアンドリュー・ワイルズが、証明するまでは。 「フェルマーの最終定理」(サイモン・シン/青木薫:新潮社)は、このフェルマーの最終定理が証明されるまでを描いたノンフィクションである。この定理を取り巻く歴史と、ワイルズがいかにして、この定理の証明に取り組んでいったかが分かりやすく描かれている。 ところで、他の学問では、実用的な範囲でほどほどの厳密性が成り立っていれば良いのだが、数学の証明というのは、絶対的な証明でなければならない。その代わり、一度完全に証明されたものは、永遠に崩れることはない。数学の証明とは、ブロックを隙間無く積んでいくように、厳密に論理を積み上げていくものだ。論理のブロックのたったひとつが壊れるだけで、証明全体が崩壊する可能性があるのである。 ワイルズは、一度は、証明できたと思ったが、思いがけない欠陥が見つかる。この欠陥を補正しないと、証明全体が崩れてしまうのだ。なんとか証明を完成させようとあがくワイルズ。このあたりは、下手なミステリーを読むより面白い。純粋数学に関する話なので、理工系を専攻した人間でも、聞きなれない専門用語が結構出てくる。しかし、そんなことを気にさせずに、面白く読ませてくれる。「フェルマーの最終定理」(サイモン・シン/青木薫:新潮社) ○ブログランキング低迷中。応援クリックお願いします。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 12, 2007
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フジテレビ系の月9ドラマで「ガリレオ」が大人気である。このブログでも、先般、原作のひとつに当たる「探偵ガリレオ」の記事を書いたが、続いて同じシリーズの「予知夢」(東野圭吾:文芸春秋社)も読んでみた。読みやすくて、面白いのは面白いのだが、褒めるだけでは、風竜胆らしさがないので、今日も、色々と突っ込んでみたい。 この本も、「探偵ガリレオ」と同じく、短編集で、収録されている作品は、以下の5編である。 少女の部屋に不法侵入した男は、その少女が、子供の頃夢見た運命の恋人だと主張」:「夢想(ゆめみ)る」 殺人事件が起きた同時刻に殺された女の幽霊が:「霊視(みえ)る」 ポルターガイスト現象の起こる家の秘密:「騒霊(さわ)ぐ」 不思議な絞殺事件:「絞殺(しめ)る」 女が殺される予知夢を見た子供:「予知(し)る」 このシリーズの持ち味は、湯川が、一見オカルトに見える事件に潜む、科学的なトリックを見事解き明かすというものであろう。しかし、最初の2つは、どう考えても、普通のミステリーの謎解きである。理系ミステリーとは言えない。ネタにつまったのか。 ところで、これは、前作から思っていたのだが、湯川の専攻はなんだろう。物理学といっても分野がとてつもなく広いし、アプローチの仕方でも、理論物理学系と実験物理学系がある。理屈っぽいところは、理論物理学系のようだが、それなら、実験なんてほとんどしないだろう。しかし、草薙が訪問したときには、よく、綱引きや、ガラスに電気を通すといったような、天才物理学者にふさわしいとも思えない実験をしている。 「湯川、あんたは『でんじろう先生』か?」 そもそも、使われているトリックは、物理学というより、工学の分野が多いと思う。湯川が物理学者であるという必然性が良く分からない。ぜひとも物理学者でなければ解けない事件というのを期待したいのだが。 また、「騒霊(さわ)ぐ」で、神崎弥生が、草薙刑事に、どうしてあの家が気になるのかと聞かれて、堂々と、「勘です」って、答えている。 「神崎弥生、あんたは『浅見光彦』か?」(ごめんなさい。ここは内田康夫ファンの方しか分からないかもしれません。) 明日のガリレオ第5話は、「絞殺(しめ)る」か。さて、どんな突っ込みをさせてくれるかな。○「探偵ガリレオ」の記事はこちら○ブログランキング低迷中、応援クリックお願いします。 「予知夢」「探偵ガリレオ」(東野圭吾:文芸春秋社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 11, 2007
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下蒲刈を出ると、昼食のため、大崎上島に上陸する。食事をしたのは、「きのえ温泉ホテル清風館」というところである。名前の通り、温泉があるのだが、ツアー料金には入っておらず、時間もあまりなかったため、今回はパスした。「ホテル清風館と昼食」 昼食を終えると、また高速艇に乗り、今度は、隣の大崎下島を目指す。上陸したのは、東端に位置し、かって瀬戸内海海運の要所として栄えていた、御手洗地区である。ボランティアガイドさんの案内で、地区内の見所を散策する。 写真は、天満宮にある「菅公の井戸」である。かって、菅原道真が大宰府に流される途中、この地で手を洗ったという伝説がある。それが、「御手洗」の地名の起こりになったと言われている。「天満宮菅公の井戸」 御手洗には、藩公認の茶屋が4軒もあったそうだ。茶屋とは、喫茶店ではない。ましてやお茶の葉を売っているところでもない。早い話が遊女屋である。写真はかって最も栄えた若胡子屋跡である。最盛期には100人以上の遊女がいたとのことで、遊女を巡る悲しく怖い話も伝わっている。豪壮なつくりであり、屋久杉の天井板や桜島の溶岩を練りこんだ土塀などは、薩摩藩との繋がりの深さも窺わせる。「若胡子屋跡」 御手洗の街を歩いていると、立派な石垣のお寺に出くわす。「満舟寺」という平清盛縁のお寺である。この石垣は、築城の名手・加藤清正が建築したものと伝えられている。乱れ築きの石組みで作られた見事な石垣である。「満舟寺の石垣」 最後は、「乙女座」である。昭和12年に、御手洗に劇場がなかったことから当時の町長が建てたというモダンな建物で、昭和30年代までは映画館として使用されていた。江戸時代栄えた御手洗の文化に関する展示を行っている「江戸みなとまち展示館」と連結している。「乙女座」 (完)○応援クリックお願いします。 ○瀬戸内海の船旅1(下蒲刈島)はこちら風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 10, 2007
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先般、「第三の時効」に関する記事を書いたが、同じく横山秀夫の「半落ち」(講談社)を読んだ。これもまた、なかなか考えさせられる作品である。 W県警現職警部の梶聡一郎が、アルツハイマーの妻を殺したとして自主してきた。梶は、その他の部分は素直に供述するのだが、殺害から自首するまでの2日間の行動だけはどうしても明かそうとしないのである。彼の書斎の座り机にあった「人間五十年」という書。彼は50歳で死を覚悟しているようだ。 この作品は、6つの章から成り立っており、各章は、それぞれ、担当刑事、担当検察官、新聞記者、担当弁護士、担当判事、刑務官の立場から書かれている。そして、全体で一つの物語を構成している。 事件を巡る、それぞれの思惑。そして、いわゆる組織の論理との葛藤。なぜ、梶は、2日間の行動を明らかにしようとしないのか。 最後に明かされた、梶の空白の2日間の真相には、ただ感動。○応援クリックしてね。 ○第3の時効の記事はこちら「半落ち」(横山秀夫:集英社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 9, 2007
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先般、瀬戸内海の島を高速艇で巡る日帰り旅行に参加してきた。広島港を出発し、船中から瀬戸内海の島々の眺めを楽しみ、まず訪れたのが下蒲刈島である。かっては、広島県安芸郡下蒲刈町として独立した町であったが、2003年(平成15)4月に呉市に編入された。 古来より瀬戸内海の海上交通の要所として栄え、大名の参勤交代や朝鮮通信使の休泊地にもなっていた。上陸した丸谷港の周辺には、色々な文化施設が集中しており、見所がいっぱいである。現在、全島庭園化事業(ガーデンアイランド構想)が推進されており、自然と歴史と文化を生かしたまちづくりが進められている。10月21日には、朝鮮通信使再現行列が行われ、普段は人通りの少ないこの地区も賑わったようだ。 まず訪れたのが、松濤園(しょうとうえん)である。朝鮮通信使に関する史料などを展示した「御馳走一番館(朝鮮通信使資料館)」、陶磁器を展示した「陶磁器館」、アンティークなランプを展示した「あかりの館」、江戸時代の姿を復元した「蒲刈島御番所」から構成されている博物館で、当時のこの島の繁栄振りがしのばれる。「松濤園(しょうとうえん)」 次に訪れたのが、「蘭島閣美術館」である。館名は、この島に多く自生していた春蘭にちなんでつけられたということだ。地元ゆかりの作家などの作品を展示している。訪れた時は、秋季特別展「須田国太郎と独立美術協会で活躍した作家たち」というのをやっていた。なお、須田国太郎(すだくにたろう:1891-1961)は京都府出身の洋画家である。「蘭島閣美術館」 最後に訪れたのが、「三之瀬御本陣芸術文化館」である。この施設は、朝鮮通信使の案内役であった対馬藩の宿泊所の概観を復元したものだ。中は美術館となっており、須田国太郎の作品を常設展示しているようだが、このときは、ちょうど香月泰男の特別展をやっていた。香月泰男は、山口県長門市(旧大津郡三隅町)出身の画家で、シベリア抑留の体験から描かれたシベリアシリーズなどで有名である。地元には香月泰男美術館も建てられている。暗い色調の中から躍動する生命の息吹を感じるような作品群はすばらしかった。香月泰男展をやっていることは、この島に来て初めて知ったのだが、これだけでも、来た甲斐があったというものである。 「三之瀬御本陣芸術文化館」 下蒲刈島を見終わると、次は昼食のため、大崎上島に向かった。 (続く)○応援クリックお願いします。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 8, 2007
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月曜日の夜は、フジテレビ系の月9ドラマ「ガリレオ」を観ていた。 いやあ、これは、面白かった。原作のストーリーをほとんど無視しているのはさておき、突っ込みどころがたくさんあったからである。 まず、湯川(福山雅治)が田上昇一(香取慎吾)のいる大学での講演内容だが、私の見間違いでなければ、講演の立看板に書かれていた題名が「ユビキタスうんぬん」だったと思う。でも湯川って物理学者だよね。コンピュータ工学や電子工学専攻ならともかく物理学者がそんなテーマの講演はしないだろう。 次に、湯川が、田上の作った殺人兵器の原理を思いついたとき、なぜ、いきなり、机の上のものを払いのけて、そこに計算式を書き始める。ホワイトボードはどうした。せめて紙の上に書け。いくら大学のセンセイでも、こんなヘンな人はいないと思う(たぶん)。 これは、最後に、湯川が、自分ならもっとよいものを作ると、田上に数式を書いた紙を渡して、負けを認めさせたところにも同じように言えるのだけど、そもそも計算式だけで、「もの」ができるわけはないよね。図面を引いたり、組み立てたり、試験をしたり、ものづくりには、いろいろなプロセスが必要だし、実験やシミュレーションをしないと分からないようなところも色々あるよね。計算式だけで、それがどんな「もの」かなんて、ちょっと込み入ったものなら、分かるわけ無いじゃないか。 また、野上がリッチになろうとして作った、この殺人兵器、湯川は、自分なら壊死を起こさせないようなことを言っていたが、そもそも、水中限定でしか使用できないこと自体が、一番大きな欠陥だと思うのだが。 それにしても、田上、大学院生のくせに、なぜあんな大きな部屋を大学に持っている。大学院生にあんな贅沢をさせてくれる大学なんて少なくとも日本には無いだろう。「探偵ガリレオ」、「予知夢」(東野圭吾:文芸春秋社) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 7, 2007
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金融工学とは、一口で言えば、投資などに関する研究を工学的手法を使って研究する学問である。これまではアートに近かった投資の世界をサイエンスの目で見ていこうとするものだ。1950年代あたりから始まった、まだ歴史の浅い学問分野である。 この金融工学の発展に大きな貢献をした人々への取材を通して、金融工学の発展史を描き出そうとしたものが、「マネー革命2 金融工学の旗手たち」(相田洋/茂田喜郎:日本放送出版協会)である。NHKスペシャルで放映されたものを本にしたもののようだ。 金融に関する用語もろくに知らない、まったくの素人集団が、自分たちも勉強を重ねながら、金融工学の発展に大きく貢献した、マーコビッツ、シャープ、ブラック、ショールズ、マートンなどの大物へのインタビューを重ねることにより、金融工学の全体像を描いていく。 金融工学の専門家向けと言う訳ではないので、理論的なことはあまり触れられていないが、彼らの証言を通して、金融工学がどのようにできていったのが分かり、とても興味深く読むことができる。この方面の勉強をしたい人は、その前にまず一読しておけば、金融工学の全体像が理解しやすくなるのではないかと思う。「マネー革命2 金融工学の旗手たち」(相田洋/茂田喜郎:日本放送出版協会) ○応援クリックお願いします。まだまだ低迷中。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 6, 2007
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土曜の夜は、フジテレビ系の土曜プレミアムで「バイオハザード2 アポカリプス」を観ていた。近未来を舞台にした、SFホラー映画である。新作がこの日公開されたので、それに合わせて、前作をテレビで放映したようだ。バイオハザード2 アポカリプス(期間限定)(DVD) ◆20%OFF! 前々作はだいぶ前に見たが、こんどは、最初からゾンビがうようよで、ラクーンシティはすごいことになっている。生き残りの人間たちも、次々にゾンビにやられていく。おまけに火器で武装したモンスターまで登場する。 アリスは、生存者のジルたちと、「Tーウイルス」の発明者・アシュフォード博士の娘アンジェラの救出を試みる。娘の救出を条件に博士がラクーンシティからの脱出を手助けしてくれるというのだ。一方、アンブレラ社は、すべての証拠をT-ウィルスと共に消滅させようとラクーンシティに核ミサイルを撃ち込もうとする。残された時間は僅か4時間。果たして、アリスたちは脱出できるのか。 話としては面白かったが、気になる点があった。アンブレラ社が核ミサイルを撃ち込んだ事実を隠蔽するために、それを原子力発電所の事故に見せかけようとたくらんでいたが、これは、ある程度科学知識のあるものから見れば、噴飯ものである。ウランには核分裂を起こすU235と、核分裂しないU238がある。原子爆弾を作ろうと思うと、少なくともU235の割合を70%以上に濃縮しなければならない。しかし、原子炉で使われている燃料棒のU235の割合は、僅か数%なのである。核爆発は起こりようがない。やはり、SFといえど、どこまでも空想に頼って良いというのではなく、既に科学的に分かっている部分は正確に取り入れ、そのうえで空想の翼を広げるべきであろう。 ところで、番組に最後に、新作の出だしを7分ばかりやっていた。最初は、第1作目と同じような出だしだな思って観ていたら、だんだんととんでもないことになっていることが分かった。なんやかんや言っても、ゾンビ映画嫌いじゃないし、観に行きたいな。(監督)・アレクサンダー・ウィット (出演)・ミラ・ジョヴォヴィッチ(アリス)・シエンナ・ギロリー(ジル) ほか○1作目の「バイオハザード」の記事はこちら○ランキングの応援クリックお願いします。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 5, 2007
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東野圭吾は、最初に読んだ「レイクサイド」が期待はずれでがっかりした記憶がある。しかし、フジテレビ系の月9ドラマ「ガリレオ」の原作になっている「探偵ガリレオ」(文芸春秋社)のシリーズは面白いと、ブログのお友達のたなぽん99さんから聞いて、読んでみた。 確かに面白い。内容は、ほとんど方は知っていると思うが、帝都大学の物理学の助教授湯川学が大学の同級生で親友の警視庁捜査一課刑事・草薙俊平の依頼で、一見オカルティックな事件の謎を解明していくという理系ミステリーである。 本作品は、5つの短編から成っており、それぞれが別の事件の話になっている。 ・人間の頭が突然発火した事件:「燃える」 ・ひょうたん池で発見された不思議なデスマスクの謎:「転写(うつ)る」 ・発見された死体の胸には謎の壊死部が:「壊死(くさ)る」 ・海岸で起こった不思議な爆発事件:「爆(は)ぜる」 ・幽体離脱した少年の話:「離脱(ぬけ)る」 どれも不思議な事件に、うまく科学的な解決を与えている。(もっとも、実際にうまくいくかどうかは実験してみないと分からないが。でも、良い子の皆さんは、決して真似をしないでね。) いずれにしても、こんな話は、ある程度の理工学のバックボーンが無いと思いつかないだろうと思って著者の経歴を見ると、思ったとおり、大阪府立大学の電気工学科卒でエンジニアの経験もあるとのことである。彼が大学に通っていた時期、私も関西に住んでいたので、もしかすればどこかですれ違っていたかもしれないと思うとちょっと親近感が沸く。 なお、ドラマでは、福山雅治が湯川役をやっているが、文庫版の解説を読むと、作者がイメージしていたのは、佐野史郎だったらしい。これはちょっと意外だ。また、ドラマでは、湯川の相棒役が草薙から、原作に無い女性刑事・内海薫(柴咲コウ)に変わっている。○写真は、ドラマに使われた「帝都大学」ならぬ「京都大学」 ○応援クリックお願いします。ランキング低迷中。少し寂しい。 ○「レイクサイド」の過去記事はこちら○たなぽん99さんのブログ「美味しく過ぎる毎日」はこちら 「探偵ガリレオ」(東野圭吾:文芸春秋社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 4, 2007
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ゼネラル・エレクトリック(GE)社は、アメリカに本社を置く、世界最大の複合企業である。そのGE社に入社し、日本人として初の副社長にまで登りつめたのが、「ウェルチにNOを突きつけた現場主義の経営学」(光文社)の著者の千葉三樹氏である。 題名にあるウェルチとはもちろんGEの元CEOであるジャック・ウェルチである。彼は、GEのどのビジネス部門もその分野でのシェアが1位か2位であることを求め、大胆にGEの改革を進めた。 この本の題名からは、千葉氏とウェルチが、経営論を戦わせたかのような印象を受けると思うが、実際には、千葉氏の半生記のようなものである。大雑把に言えば、「現場主義の経営学」とは「千葉氏の仕事への取り組み方」、「NOを突きつけた」とは「ケンカして辞めた」といったところか。この題名、きっと編集者がつけたんだろうなと思う。 氏は、大学で勉強する費用を稼ぐために、3年間を航空自衛隊で過ごした後、大学へ進んだ。ところが、年齢制限のため、就職口がないので、大学院に進んだがますます就職口が無くなる。新聞の求人欄で募集されていた、GE社のエクスピダイターにその意味も分からずに応募する。 最初は、右も左も分からず、同僚たちからもいびられていた千葉氏だが、しだいに頭角を現し、どんどん昇進をしていく。 しかし、最後は、ウェルチとぶつかって辞める。そして、「レーザーターンテーブル」という新しい夢を追い始める。 次のエピソードは興味深かった。千葉氏は、大学院時代に、恩師の奥さんの紹介で、小さな電機工場に、一度は就職を決めた。その時に、どのような準備をしておいたらよいかと社長に聞いたところ、心の準備と、修士課程を修了したら修了書を持ってくれれば良いとのことであった。ところが、修士課程を修了して、社長に言われた通りに、修了書を持っていくと、「顔も見せずにおいて、いまごろ何をしに来たのか」と追い返されたのである。千葉氏は、自分が世間知らずだったと言っているが、これは、明らかにこの社長が悪い。就職は多くの人にとっては、一生を左右するものある。そこで、最初に奇麗事を言っておいて、後で言を翻すというのは道義上許されないであろう。この社長は、有能な人材を、自分から手放したのだから、大きな損をしたわけである。 ○応援クリックお願いします。今何位? 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら(追伸) ブログのお友達の浪漫的狼さんのブログ「こくごの先生の部屋」で、40000ヒット記念として、小説を連載中です。光栄にも、私がキリ番を踏んだので、主人公とヒロインの名付け親にならしていただきました。ぜひ読んでみてください。⇒こちらからどうぞ
November 3, 2007
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書店で「地獄少女 恨の紋章」(広真紀 /渡辺浩: ホビージャパン)という本を見つけた。なんというインパクトのある題名だろう。つい買ってしまった。それにしても、昨日紹介したのが、「生物と無生物のあいだ」であるから、このギャップのすごさには自分でもあきれてしまう。 「地獄通信」と言う、午前0時にのみ、強い恨みを持つものだけがアクセスできるというサイト。そこに恨みの対象の名前を書き込むと、地獄少女・閻魔あいが現れ、恨んでいる人間を地獄に流すことのできる藁人形を渡してくれる。しかし、それには代償が必要なのである。自分も死んだら、同じく地獄行きとなってしまうのだ。 松宮渉の通う学校に、突然、東京のお嬢様学校から、鶴木清香という美少女が転校してくる。彼女も、人を地獄に流した過去を背負っていた。清香に近づきたい渉の行動に、清香は疑心暗鬼となり、ついには家出をしてしまう。渉は、清香を捜し求めるうち、やはり地獄通信にアクセスし、人を地獄に流した経験を持つ人たちに出会う。 ところで、地獄とは、洋の東西を問わず、罪人が死後に、そこに落とされ、ひどい責め苦を受けるところである。もっとも、仏教で言う地獄と、キリスト教で言う地獄とは若干異なっているのだが。この作品には、輪廻思想らしきものが出ているので、仏教的な地獄をモデルにしていると思われる。 仏教で言う地獄とは、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天の六道の一つである。人間は、この六道を永遠に輪廻転生していく。この輪廻の苦しみから逃れることを解脱といい、解脱した人を仏陀と呼ぶのである。しかし、仏教の地獄は、やがては輪廻転生していくのに対して、この作品では、地獄に落ちたものは、永遠にそこで苦しむという設定がされているので、キリスト教的な地獄観も混在しているようだ。 この作品の題名からは、当初、ものすごい怖い場面が次々に出てくるホラー小説をイメージしていたが、良い意味で期待を裏切られた。この作品の中で描き出しているのは、通常のホラー小説のような恐怖の場面ではない。描いているのは、人を地獄に落とした後の悲しみと後悔、そして、そんな人々を知ってしまった渉の苦悩なのである。いったい、人を地獄に流した人間は、自分が地獄に行くまでに、どのように生きていくのであろうか。「地獄少女 恨の紋章」(広真紀 /渡辺浩: ホビージャパン) ○応援クリックお願いします。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 2, 2007
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生命とは何だろう。多くの人は、繁殖をするもの、すなわちDNAの複製を繰り返し、次々に子孫に伝えていくものであると、思っているのではないだろうか。難しい言い方をすれば、「生命とは自己複製を行うシステムである」ということである。しかし、ここで一つ困ったことが出てくる。ウィルスである。ウィルスは、自分では栄養摂取も呼吸もしない。ある条件を与えると、結晶化もするのである。これが、生物と言えるのだろうか。しかしウィルスは増殖することができる。生物の細胞を借りて、自己のDNAを複製させることにより増えるのである。昔から、ウィルスは、生物か無生物かの二元論では割り切れないものという扱いをされていた。 しかし、今回読んだ「生物と無生物のあいだ」(福岡伸一:講談社)という本では、はっきりとウィルスは生物ではないと言い切っている。この本は、分子生物学の立場から、生命とは何かについて論じたものである。 福岡氏は、生物の定義は、「生命とは自己複製を行うシステムである」だけでは、不十分であるとして、これに「生命とは動的平衡にある流れである。」という第二の定義を付け加える。簡単に言えば、生命を構成するタンパク質は、作られる一方ではどんどん壊されていき、作られるタンパク質と壊されるタンパク質の量が釣り合っているということである。鴨長明は、方丈記で、「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。」と述べた。それが、そのまま、生物の体の中にも当てはまるのである。この定義を入れると、代謝をしないウィルスは生物ではないことになる。 本書は、専門的な内容が、平易な文体で、たとえ話などを使いながら、分かりやすく書かれている。また、DNAの2重螺旋構造発見の裏話などもあり、非常に興味深くよく事ができる。新しい生命感を与えてくれる一冊である。○応援してね。 「生物と無生物のあいだ」(福岡伸一:講談社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
November 1, 2007
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