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「あこがれの人 紅藍の君」 昨日は、原作の方を紹介したが、今日は予定通り、フジテレビ系列の金曜プレステージで「紅藍の女殺人事件」を観た。浅見光彦シリーズの26作目にあたる。 原作と細かいところの相違はあるものの、大筋は同じなので、昨日の記事「『紅藍(くれない)の女(ひと)』殺人事件」も参照して欲しい。 「紅の君」にあこがれ、無実の罪で、「はないちもんめ」の思い出を頼りに30年も服役した黒崎の悲哀。それが、このドラマの大きなモチーフである。 原作の方では、夕鶴の母輝子は、ほとんど存在感が無かったのだが、こちらのドラマの方では、しっかり仕事をしている。そのおかげで、原作より、「はないちもんめ」と「紅藍の君」との関係がよく分かり、黒崎の悲哀を引き立たせている。 この作品では、いきなり、刑事局長の弟ということがばれている。普段は、刑事たちが散々容疑者扱いした挙句、刑事局長の弟であると分かると、がらっと態度を変えるという面白さがあるのだが、少し残念であった。 それにしても、峰岸徹や江波杏子が、そのまま30年前の回想シーンにも出ているが、これはさすがに無理がある。(原作)・内田康夫(出演者)・中村俊介(浅見光彦)・榎木孝明(浅見陽一郎)・野際陽子(浅見雪江)・大河内奈々子(三郷夕鶴)・峰岸徹(三郷伴太郎)・江波杏子(三郷輝子:紅藍の君) ほか 公式HP⇒ 「紅藍の女」殺人事件「紅藍(くれない)の女(ひと)」殺人事件(内田康夫:徳間書店、講談社) ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 31, 2007
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「ふるさともとめて はないちもんめ もんめもんめ はないちもんめ 」 有名な童歌の一節であるが、ここでいう花とは桜や菊などではなく、紅花のことであると言う。紅花とは、菊科の植物で、アザミに似た花を咲かせる。昔から、染料や口紅の原料として利用されてきた。藍に似ているからか、紅花染めの染料を「紅藍(くれない)」とも呼ぶらしい。山形県の県花にもなっている。 この紅花をモチーフに織り込んだ浅見光彦シリーズの旅情ミステリーが「『紅藍(くれない)の女(ひと)』殺人事件」(内田康夫)である。 新進ピアニストである三郷夕鶴(ゆずる)は、父・伴太郎の誕生会の日に、知らない男から、父親への伝言を渡される。そこには「はないちもんめ」という文字があるのみであった。夕鶴は、浅見光彦に会って「はないちもんめ」の意味を尋ねるが、伴太郎の友人で古美術商の甲戸天洞が死んだという知らせが入る。 実は、伴太郎や天洞たちには、35年前に無実の罪で黒崎賀久男という男を刑務所に送ったという過去があった。過去の罪におびえる伴太郎たち。そして、次々に殺人が・・・最後に意外な結末があきらかになる。この作品、シリーズのなかでも、かなり面白い部類に入ると思う。 しかし、この作品、題名は「『紅藍(くれない)の女(ひと)』殺人事件」であるが、別に「紅藍の女」と呼ばれる女性は殺されていない。夕鶴の母輝子が「紅藍の君」と呼ばれていたらしいが、作品の中ではほとんど存在感がなく、単にイメージだけでタイトルをつけたような気がする。 今日は、この作品をテレビドラマにしたものがフジテレビ系列の金曜プレステージで放映される。この本も、最近買っって、「積読」状態にしていたのだが、放映されることをこの間知って、あわてて呼んでみたにである。それにしても、月曜日に、TBS系のテレビ局の月曜ゴールデンSPで「藍色回廊殺人事件」があったばかりである。「藍」対「紅藍」で対抗しているのかな。「紅藍(くれない)の女(ひと)」殺人事件(内田康夫:徳間書店、講談社) ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 30, 2007
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先般、徳島を舞台にした浅見光彦シリーズの旅情ミステリー小説「藍色回廊殺人事件」(内田康夫:講談社文庫)を紹介した。その記事でも触れていたが、月曜日の夜は、TBS系のテレビ局で、月曜ゴールデンSPとして、この作品をTVドラマ化して放映していた。こちらの浅見光彦役は沢村一樹である。 大筋では、当然のことながら原作を踏まえて作っているが、細かい設定は大分違っていた。一番違っていると思ったのは、原沢の役割。この男、原作では、本命の女性は他にいるのに、反対派の動向を探るために、今尾姉妹に近づいて、もてあそぶような悪いやつだったのに、テレビドラマの方では、何か怪しい雰囲気があったにもかかわらず、実はとてもいいやつだった。結局原作どおりに殺されてしまうんだけど。 どういうわけか、原作であれほど出ていたキーワードとも言える「第十堰」と言う言葉は出てこず、単に吉野川の護岸工事と言われていた。 しかし、吉野川の風景、88箇所の寺や祖谷渓や脇町のうだつの町並み、伝統工芸の藍染めなど、観ていると、本当に旅がしたくなっってきた。 明日は、フジテレビ系列の金曜プレステージでやはり浅見光彦シリーズの「『紅藍の女(くれないのひと)』殺人事件」をやる。こちらの方の浅見光彦役は中村俊介である。こちらの方が、坊っちゃん坊っちゃんしていて、原作のイメージに近いかな。(出演)・沢村一樹(浅見光彦)・加藤治子(浅見雪江)・村井国夫(浅見陽一郎)・今村恵子(今尾賀絵)・遠野凪子(今尾芙美)・大浦龍宇一(原沢聡) ほか(プロデューサー)・矢口久雄・山後勝英(脚本)・石原武龍・小澤俊介 ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 「藍色回廊殺人事件」 「阿波観光ホテル」風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 29, 2007
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ソメイヨシノはまだまだだが、枝垂れ桜の方は、もう大分咲いている。気温も、ちょっと歩けば汗をかく位で、もうすっかり春である。ただ、暖冬だった影響か、花の付いていない枝が、かなりある。花が付かずにいきなり葉が出ているのである。例年なら、どの枝も花で一杯だったと思うのだが。「枝垂れ桜」 こちらは、桜ではない。「ハクモクレン」である。モクレン科の植物で、写真では分かりにくいが、花は桜よりはるかに大きい。でも遠くから見ると、桜のようにも見えないこともない。「ハクモクレン」 これは、「ユキヤナギ」。バラ科の植物で、小さな白い花が枝一杯に咲いている。まるで、花の噴水である。「ユキヤナギ」 それにしても、最近は、すっかり、ケータイカメラマンと化しているな。 前の記事「春を感じた」はこちら ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら 「リーガロイヤルH広島」 「H法華クラブ広島」
March 28, 2007
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日曜日は、子供にせがまれて、「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」を観にいった。1987年に少年ジャンプに連載が始まり、現在も、第7部「スティール・ボール・ラン」がウルトラジャンプに連載されている、カリスマ的人気漫画シリーズ「ジョジョの奇妙な冒険」(荒木飛呂彦:集英社)の第1部に当たるものをアニメ映画にしたものである。あの壮大な物語のすべての始まりになる作品である。 ジョジョの奇妙な冒険とは、一言で言えば、ジョナサン・ジョースター(初代ジョジョ)の血を引く者たち(全てジョジョと呼ばれている)とディオと呼ばれる一人の男との因縁の物語である。ジョジョといえばスタンドとすぐに連想すると思うが、この作品では、まだスタンドは出てこない。代わりに出てくるのは波紋という仙術のようなものである。 舞台は19世紀イギリス。馬車の事故の際、自分と息子をディオの父親に助けてもらった(と思った)ジョジョの父親ジョースター卿は、ディオを自分の家に向かい入れる。これが全ての間違いのもと。とんでもない悪魔を招き入れてしまったのである。このジョースター卿、なんとも人を見る目がなく、ディオに息子のジョジョがいびられていても、全く気がつかない困った親父である。 そして悲劇が起こる。ジョースター家をのっとるため、ジョースター卿を殺そうとしたことが発覚し、ディオは謎の石仮面の力で、恐ろしい吸血鬼と化し、ジョースター卿をはじめ。ディオを逮捕しようとした警官達を惨殺する。これが、壮大な因縁の物語の本当の始まりであった。 ジョジョは、自分を助けてくれたツェペリ男爵から波紋を教えられ、それを武器に共にディオと戦うことになる。 私は、この作品を、少年ジャンプに連載しているのをリアルタイムで読んでいたが、最初はそんなに面白いと思わなかった。少年ジャンプと言えば、読者投票で人気の無い作品をすぐ打ち切るので有名だが、途中で、よく打ち切られなかったと思う。しかし、ジョジョが吸血鬼となったディオと戦うようになる辺りからだんだん面白くなり、すっかりジョジョワールドの虜になってしまったのである。しかし今回のアニメ作品は、全体を少しはしょりすぎており、絵柄も大分と原作と違いっているし、ジョジョとディオの戦いの場面などは、「北斗の拳かい!」とツッコミたくなるくらいで、かなりの違和感があった。 あの終わり方だと次回作も視野に入れているのだろうから、次は期待したいものである。(監督・キャラクターデザイン・総作画監督) ・羽山淳一 (製作) ・JOJOファントムブラッド製作委員会 公式ホームページ ⇒ 「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」「ジョジョの奇妙な冒険(7巻セット)(Part1・2)【ファントムブラッド・戦闘潮流】」(荒木飛呂彦:集英社文庫) ← ランキング参加中!風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 27, 2007
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昨日、所用で近くまで行ったので、久しぶりに、縮景園に入ってみた。縮景園は、広島藩主浅野長晟の別邸の庭園として茶人上田宗箇により元和6年(1620)から築成されたものであり、国の名勝に指定されている。 入り口はこんな感じである。「縮景園」の入り口 中は、回遊式庭園になっており、池の周りをぐるっと回って景色を楽しむようになっている。「縮景園の池」 各地で桜の話題も聞こえてきているが、広島でも開花宣言が出ているようだが、その開花基準木が、縮景園の中にあるらしい。どれかはよく分からなかったが。とりあえず桜はこんな感じ。まだ咲きはじめである。「"縮景園の桜」 枝垂桜の方は、結構咲いていた。同じ木に、紅白の花が両方咲いている変わった木である。「縮景園の枝垂れ桜」 ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 広島市を歩く(その14)はこちら風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 26, 2007
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「価値はあるのではない。観念であり創り出すものだ。命の価値を創り出す努力を怠れば、人間は動物に戻る。」 この間読んだ「マルドゥック・スクランブル 圧縮」(冲方丁:早川書房)が面白かったので、このシリーズの第2作にあたる「The Second Combustion 燃焼」を買った。 なんとかボイルドの襲撃を逃れたバロットとウフコックは、かつての宇宙戦略研究所「楽園」で傷ついた体を癒す。バロットは、楽園の通信基幹に干渉して、憎むべきシェルの犯罪を裏付ける記憶のありかを見つけたが、そこにもボイルドの襲撃が。 楽園から脱出したバロットたちは、シェルの記憶を隠してあるカジノのチップを求めて、シェルの経営するカジノで、チップを入手すべくゲームに挑戦する。 それにしても、このボイルドと言うオッサン、なにかというと、馬鹿でかい銃をぶっ放し、危なすぎる。擬似重力を操り、睡眠の不要な体で、やたら攻撃的なヤツだ。委任事件担当捜査官って、この世界では、何をしても良いのか。 カジノに乗り出す前に、ドクター・イースターがバロットに、一生懸命ゲーム理論なんかを教えていたが、バロットは、頭がパンクしかかったようだ。いくらなんでも、15歳の娘にそりゃ無理だろう。しかし、カジノでは、バロットは天性のギャンブラーぶりを発揮する。どうも、この2巻から次の3巻にかけて、カジノの場面がかなり続くようだが、カジノにおける心理戦の様子などが良く描かれていて読み飽きない。○応援クリックお願いします。 「マルドゥック・スクランブル 圧縮、燃焼」(冲方丁:早川書房) 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら (追伸) 今日、朝起きて、さてブログを更新しようとすると、何と管理画面が「真っ白」である。エラーメッセージも表示されない、本当の真っ白けになっている。何回か入りなおしても、ログインしなおしても管理画面が表示されない。他の人のブログを見に行くと、更新されているので、全部が全部不具合が出ているわけではないようだ。 用事があったので、外出して戻ってくると、管理画面が出てくるようになっていた。おかげで、更新が大幅に遅れてしまった。
March 25, 2007
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「あの娘のまえには多くの男の血が流されるであろう。彼女は女王蜂である。」 今日は、横溝正史の「女王蜂」(角川文庫)だ。この話には、ちゃんと金田一耕助が出てくる。いかにも横溝らしい作品である。 主人公は大道寺智子。彼女を見たものは、その美しさの虜になってしまうような、美少女である。伊豆半島の南方にある、月琴島に住んでいたが、18歳になり、東京の義父の元で暮らすこととなった。 ところが、彼女の周りで、次々と殺人事件が起きる。そして、彼女の前に多聞連太郎という謎の青年が現れる。 彼女の実の父は、19年前に、謎の転落死を遂げる。ところが、その死にはある秘密があった。すべての事件は、ここから始まるのである。彼女の父の死の真相とはいったいどのようなものか。 「女王蜂」というタイトルから、智子に、ハイヒールで男どもを足蹴にし、「女王様とお呼び!」なんて言う様なキャラを連想したが、男を惑わす天性の色香はあるものの、内面は、聡明で、けなげで、少し向こう見ずな少女であった。しかし、母親譲りの智子の色香は、本人の意思とは関係なく男達を惑わせる。そもそもの事件の発端も、母親の琴絵の美しさから来ているのだ。 一番かわいそうだったのは、琴絵、智子の2代に渡って、大道寺家の家庭教師を務めた神尾秀子である。最後は、悲しい恋の清算をし、あえて汚名を着て死んでいったのであるから。 それにしても、智子のような男を惑わす絶世の美女っていうのが、私の貧困な創造力ではなかなかイメージできない。私の頭にある美女の基準は、仲間由紀江あたりだが、だいぶイメージが違うし・・・ ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ DVD「女王蜂」 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 24, 2007
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「BLOOD+」(桂明日香:角川書店)が、子供の本棚にあったので持ってきた。なぜ3巻までかと言うと、子供の持っていたのがそこまでだったからである。アニメでもやっていたのを見たことがある。 この本に出てくるのが、「翼手」という存在。不死身の肉体と驚異的な能力を持ち、人間の血を好むモンスターである。始祖翼手から血を与えれた人間もまた、「シュヴァリエ」と呼ばれる翼手となり驚異的な能力を持つようになる。バンパイアの場合は、血を吸われると吸血鬼になってしまうが、こちらは、血をもらって、翼手になる。 この物語は、双子の始祖翼手でありながら、人間として育てられた「小夜」と、実験体として育てられた「ディーヴァ」との戦いを描いたものである。 人間としての心を持った小夜と、姿は小夜と瓜二つであるものの、文字通りのモンスターであるディーヴァ。果たして、どのような戦いが繰り広げられるのか。 ○応援クリックお願いします。 「BLOOD+」(桂明日香:角川書店) 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 23, 2007
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四国徳島と言えば、昔は阿波の国と呼ばれ、今でも阿波踊りで有名であるが、藍でも有名のようである。藍とは、タデ科の「タデ藍」からとれる染料である。阿波では古くから藍が栽培され、四国三郎と呼ばれる吉野川の流域は、日本最大の藍作地帯として知られているそうだ。 この徳島を舞台にした浅見光彦シリーズの旅情ミステリーが「藍色回廊殺人事件」(内田康夫:講談社文庫)である。 四国88箇所の取材で徳島を訪れた光彦は、迷宮入りになった12年前の殺人事件に興味を持ち、調べるうちに、吉野川の「第十堰」問題のことを知る。調べていくうちに、更に第二の殺人が・・・ 公共工事にまつわる利権をテーマに、男女の愛憎、親子の情愛などを旨く絡め、88箇所の寺や祖谷渓や脇町のうだつの町並み、伝統工芸の藍染めなども織り込まれた、面白いミステリーである。 なお、この「藍色回廊殺人事件」は、平成19年3月26日の午後9時からTBS系のテレビ局でテレビドラマとして放映される予定のようである。 ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 「藍色回廊殺人事件」 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 22, 2007
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昨日の夜は、「大帝の剣」の試写会だった。宇宙から飛来したオリハルコン(アトランティスで有名なアレですな。)で出来た3種の神器、「大帝の剣」、「ユダの十字架」、「闘神の独鈷」をめぐる、夢枕獏原作のSF伝奇時代劇である。この3種の神器を手に入れたものは、世界を征服できるだけの力を持つことができるという。 3種の神器の一つ「大帝の剣」を持つ万源九郎は、豊臣の血を引く舞たちと係わり合いになり、残る二つの神器をめぐって徳川幕府、変な忍者達、果ては宇宙人まで戦いを繰り広げるというもの。 そこに、牡丹という謎の美剣士が絡んでくる。この剣士の正体は実は・・・ とにかく、阿部ちゃん演じる源九郎が、馬鹿でかい剣を振り回して大暴れする。監督は、「トリック」の堤幸彦。登場人物は、みんな、堤作品らしい、どこかちょっと変な人。敵の忍者は、もうほとんど妖怪って言う雰囲気だったがやっぱり変な人たちだ。随所に堤らしい、コネタも盛り込んである。 それにしても、一番印象が強かったのは、黒木メイサの美剣士振り。良く似合っていたな。 (原作)・夢枕獏 (監督)・堤幸彦 (出演者)・阿部寛 (万源九郎) ・長谷川京子 (舞) ・宮藤官九郎 (佐助) ・黒木メイサ(牡丹) ほか 公式サイト⇒「大帝の剣」「大帝の剣 」(映画ノベライズ版)( 夢枕獏 /天沢彰:エンターブレイン) ← ランキング参加中!風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 21, 2007
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日曜日の夜は、テレビ朝日系列で「ヴァン・ヘルシング」を観た。2004年のアメリカ映画である。 舞台は、19世紀ヨーロッパ。モンスター・ハンターの、ヴァン・ヘルシングは、バチカンの秘密組織の命を受け、ドラキュラ伯爵を退治するため、トランシルヴァニアへ向う。そこで先祖代々ドラキュラと戦ってきた一族の王女・アンと共に、ドラキュラを倒すために戦うというお話。 このドラキュラ、吸血鬼のくせに、聖水も十字架も銀の杭も効かないという困ったやつだ。ドラキュラを倒す唯一つの方法とは・・・ ヘルシングは記憶を失っているようで、昔ドラキュラと何か因縁があるような感じだったが、結局よく分からないままドラキュラ倒されちゃった。 アナ役の、ケイト・ベッキンセイルって、綺麗だね。思わず見とれてしまった。 この映画の最大の魅力は、モンスター界の3大ヒーローである、ドラキュラ、狼男、フランケンシュタインの3役揃い踏みということかな。この組み合わせは、藤子不二雄の「怪物君」でしか観た覚えがないからね。 それにしても、フランケンは、結構いいやつだった。最後に一人どこかに去っていったが、幸せに暮らせるところが見つかれば良いね。 (監督)・スティーヴン・ソマーズ (出演者)・ヒュー・ジャックマン (ヴァン・ヘルシング) ・ケイト・ベッキンセイル (アナ) ・リチャード・ロクスバーグ (ドラキュラ伯爵) ほか DVD「ヴァン・ヘルシング」 ← ランキング参加中!風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 20, 2007
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今年は、暖冬で、こちらの方では、本格的な冬がなかったような感じであった。大抵、年に1~2度は、雪が積もって交通機関が麻痺する。ほんのわずか積もるだけなのだが。雪になれていないので、雪の多く降る地方の人から見れば、何でそのくらいの雪で交通が麻痺するのだろうと不思議に見えるであろうが。しかし、この冬は一度もなかった。 街中を歩いていると、確実に春が来ているということを感じる。桜の花芽は、かなり膨らんでおり、あと1週間くらいで咲きそうである。「桜の花芽」 タンポポも、綺麗な花を咲かせている。「タンポポの花」 写真ではよく分からないが、シダレヤナギも新芽が出ており、すぐに緑に包まれるだろう。このヤナギ、木の姿も面白い。「シダレヤナギ」 しかし、携帯のカメラの性能があまり良くないので、どうも綺麗な写真にならない。 ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 19, 2007
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今回読んだのは「氷雪の殺人」(内田康夫:文芸春秋社)である。おなじみの浅見光彦シリーズの旅情ミステリーである。読んでいるうちに、読んだことがあることに気がついた。しかし、読んだということは分かるのだが、粗筋は全く覚えてはいない。最近結構こういうことが多い。歳をとった証拠か。 それはさておき、この物語を一言で言えば、国防に絡む莫大な利権をめぐる不正事件に挑む浅見名探偵といったところである。今回光彦が訪れるのは、北海道利尻島。その地で、通信メーカー・西嶺通信機に勤める富沢春之が変死を遂げる。光彦は、兄の陽一郎を通じて、北海道沖縄開発庁長官秋元康博に依頼され、事件を調べ始める。 事件の裏には、莫大な利権をめぐる不正が・・・。 ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 「氷雪の殺人」(内田康夫:文芸春秋社) 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 18, 2007
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品質管理検定(QC検定)というのを受けるので、その受験用に買ったのが、この「品質管理の演習問題と解説」(仁科健 編:日本規格協会)である、その題名から分かるように、検定試験の受験者用に、演習問題とその解説という構成で出来ている本である。2級を受けるので、買った本は、「2級ー3級対応」のものであったが、他に4級専用のものもある。 一時は、日本中でQC活動が流行していた時期もあった。多くの会社でQCサークルが結成され、発表会なども盛んに行われていた。どういうわけか、長い不況の間に、大分下火になったようだ。しかし、手法そのものは、正しく使えば、有効なものが多いので、常識として、一通りは身に付けておきたいものである。 品質管理全般にわたり、全部で104問の演習問題が付いており、それぞれ、かなり詳しい解説がついている。問題自体は、結構枝葉末節のようなものも多い気がするが、一通り読めば、品質管理の概要は理解できると思う。 試験を受けない人も、品質管理の全体像を掴みたい人には良いであろう。 ○応援クリックお願いします。 「品質管理の演習問題と解説」(仁科健 編:日本規格協会) 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 17, 2007
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引越しをしたためか、この2年間で不思議なほど電気製品が壊れていく。洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、MDラジカセ、エアコン、プリンタ、子供のパソコンと並べただけでも頭が痛くなるが、こんどは電気ポットが壊れた。なんか、当分、壊れた電気製品シリーズで記事がかけそうだな。 古いポットは、手動で、一番上の大きなポッチをシュッポ、シュッポと押して湯を出すタイプのやつだったが、湯の出が極端に悪くなっていた。あんまり汚くなっていたので、蓋の部分を分解して、掃除をしたことが、最終的に「トドメ」を刺してしまったようで、ついにいくら押しても湯が出なくなってしまった。 お茶を飲んだりするのにその度に湯を沸かすのは不便なので、電器店に行って、そこそこコストパフォーマンスが良さそうなものを買ってきた。象印の「CD-WD22」と言う機種で、なんと、ボタンを押すだけで自動的に湯が出る優れものである。(いまどき、普通はそうなっていると言う声がどこかから聞こえる!) ともあれ、これで、我が家の文化度が1上がった。 それにしても、よくこれだけ壊れたものだ。おかげで、貧乏である。 ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 楽天に同じ機種が見当たらなかったので、図は少し大きい4リットル用の「CD-WD40」という機種風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 16, 2007
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「喘ぎ泣く死美人」(横溝正史:角川書店)を読んだ。古書店で、中を良く見ずに買ってきたのだが、期待していたような、金田一京助が難事件を解決するようなものではなく、あてが外れてしまった。 この本は、短編集であり、収録作品は、「河獺」、「艶書御要心」、「素敵なステッキの話」、「夜読むべからず」「喘ぎ泣く死美人」、「憑かれた女」、「ショート・ショート・ストーリー集」、「絵馬」、「燈台岩の死体」、「甲蟲の指輪」である。 「ショート・ショート・ストーリー集」は、その中に9つのショートストーリーが入っている。 読んだ感想は、「ビミョー!」という感じかな。「河獺」、「絵馬」なんかは、まだ横溝らしさが出ていたが、「素敵なステッキの話」は、タイトルが駄洒落になっているように、本当にしょーもない話である。表題となっっている「喘ぎ泣く死美人」はただの幽霊話だし、単にちょっと変わったお話を色々集めてみましたというような本である。 こうなると、横溝のおどろおどろしい世界を盛り上げる効果を出していた、文体や表現の古臭さが、鼻についてくる。 ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 「喘ぎ泣く死美人」(横溝正史:角川書店) 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 15, 2007
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このシリーズも、もう14回目になった。元々、広島市版ご当地検定「『ひろしま通』認定試験」の勉強も兼ねて始めたものであるが、試験が無事に終わっても、まだ続いている。 今日も、いつものように、街を歩いていて目に付いたものを紹介しよう。 まずは、「広島赤十字病院」。ここは、かって原子爆弾を被爆した病棟が残っていたが、1993年(平成5)に老朽化のため解体された。現在は、その一部が、モニュメントとして保存されているらしい。「広島赤十字病院」 次は、「広島市健康づくりセンター健康科学館」。1989年(平成元)9月に「健康とは何か、どうすれば健康になれるか」をテーマに開館した博物館である。健康をメインテーマとした6つの展示ゾーンと付属施設からなるらしいが、残念なことに、中に入ったことはまだない。「広島市健康づくりセンター健康科学館」 この近くに「広島市工業技術センター」がある。1940年(昭和15)に、中小企業の技術力の向上、振興及び発展に寄与することを目的に設立された。 この工業技術センター前の並木は、かって広島工業専門学校(広島大学工学部の前身)の敷地内で被爆した楠である。原子爆弾の想像を絶する爆発に耐えて今尚生き残っている、その力強さには感動してしまう。「被爆並木」 ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 広島市を歩く(その13)はこちら風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 14, 2007
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最近、定年延長ということも色々なところで聞くが、多くの会社では、60歳が定年であろう。しかし、平均寿命を考えれば、まだまだ先の人生は長い。 定年前と定年後で大きく違うのことは、これまでの肩書きが使えなくなると言うことである。どんなに大きな会社に勤めていても、そこでどんな役職についていても、退職してしまえば、「ただのオジサン」である。そして、「ただのオジサン」になった途端、自分の居場所を見失ってしまう例も結構多いようだ。 「定年後のただならぬオジサン」(足立紀尚:中公新書ラクレ)は、定年後の自分探しに、大いに役立つと思われる本である。定年シニアたちの、様々な自分探しの例が紹介されている。 自分自身で、企業を立ち上げる人、地域社会での活動に精を出す人など色々な例が紹介されている。自分も、まだ少し間はあるものの、そろそろ定年も視野に入れなければならない歳になった。「ただならぬ」の形容詞をつけてもらおうとも思わないが、そのときに自分の居場所がないということが無いよう、せいぜい気を付けたいと思う。○応援クリックお願いします。 「定年後のただならぬオジサン」(足立紀尚:中公新書ラクレ)風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 13, 2007
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もう昨年の話であるが、我が家の2代目プリンタが完全に壊れたので、とうとう買い換える羽目になった。古いプリンタは、もともとつくりがちゃちだったのか、使っているうちに、内部に4つある、紙送りのためのローラーとそれに付属していたばねが、2つばかり吹っ飛んでしまっていた。不思議なことに、それでも、なんとか印刷はできていた。欠陥がありながら、なんとかがんばって動いているそのけなげさに、なかなか買い替えの決心がつかなかったのだが、昨年末に、年賀状を印刷している最中、詰まった紙を引っこ抜いたところ、まったく給紙をしなくなってしまった。 年賀状を印刷している最中だったので、これは困ったということで、すぐに電器店に走って、今使っているプリンタを買ってきたという次第だ。買ったのは、CANON製の「PIXUSMP600」だ。これは給紙用のカセットがついているため。いちいち後ろから紙を入れなくて良いので、置き場所の制約が少なくて便利である。もちろん、スキャナ機能やコピー機能もついている。 しかし、いつも思うのだが、プリンタのインクは、どのメーカーのものも、どうしてあんなに高いのだろう。ビジネスの本には、旨いビジネスモデルの例としてよく書かれているが、あんなものは、ユーザー無視のぼったくり商法に近いと思うのだが。 ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ CANON PIXUSMP600風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 12, 2007
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「なんで、私なの?」 この間、書店に行ったときに、たまには、普段読んでいるものと違うものをと思い、探してみると、「マルドゥック・スクランブル」(冲方丁:早川書房)という本の表紙のイラストが目についた。早川書房から出ているので、どうもSF小説のようだ。3部作になっているようである。昔はSF小説をよく読んでいたが、最近はあまり読んでいないこともあり、とりあえず、第1作目の「The First Compresion 圧縮」というのを買ってみた。 読んでみると、これがなかなか面白い。 主人公は、生きるために娼婦をしていたバロットという15歳の少女。賭博師でオクトーバー社という巨大企業のマネーロンダリングを担当しているシェルという男に利用されたあげく、車ごと爆破される。 それを助けたのが、オクトーバー社と対立する、委任事件担当捜査官のドクター・イースターと知能を持つネズミ型万能兵器のウフコックであった。体中黒こげで瀕死のバロットは、マルドゥック・スクランブル09法の適用により、禁じられた科学技術を使うことを許可され、電子機器に干渉できる能力を持って蘇生する。 このウフコックというのが、人間並みの知能を持っている鼠であるが、どんな兵器にも変身できるという優れものである。彼もまた、禁じられた科学技術により生み出されたもので、自身の有用性を証明することによって存在を許される者であった。 シェルの犯罪を立証しようとするバロット達に、敵方の委任事件担当捜査官ボイルドが立ちふさがる。 この作品の世界観はいまひとつよく分からないが、委任事件担当捜査官というのが、事件当事者からの委任で事件の捜査、解決を行って報酬を法務局(ブロイラーハウスと呼ばれている)から受け取るシステムになっているようである。 しかし、この作品、敵方の人物がアブナイやつばかりだ。特に、ボイルドがバロットに差し向けた誘拐犬(バンダースナッチ)という5人組の連中。何しろ標的にした相手の体の一部を自分の体に移植するという趣味を持ったとんでもない連中なのだ。また、ボイルド自身も、禁じられた科学が生み出した怪物である。 バロットは、生きるために戦う。 ○応援クリックお願いします。 「マルドゥック・スクランブル 圧縮」(冲方丁:早川書房) 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 11, 2007
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島根県の沖合いに浮かぶ、隠岐島は、その昔高貴な人が流罪にされた場所としても知られている。最も有名なのは、後鳥羽上皇であろう。承久3年(1221)時の執権北条義時を討とうと承久の乱を起こしたが、敗れて、隠岐島に流された。「隠岐伝説殺人事件」(内田康夫:徳間書店)は、この隠岐島を舞台にした旅情ミステリーである。 この後鳥羽上皇の世話をしたのが、村上家である。瀬戸内海の村上水軍ともつながりのある名家らしい。当主は代々「助九郎」を名乗り、当代は48代目ということであるが、この作品中では58代となっている。上皇が崩御された後は、墓守をしてきた家系でもある。 浅見光彦は、後鳥羽上皇の遺跡発掘の記事を書くため、発掘隊に同行して隠岐島に来ていた。歓迎の宴会の席で小野と名乗る老人が乗り込んできて、上皇の祟りがあるから発掘をやめろと町長にせまる。この小野老人も、なんとやはり隠岐に流された参議小野篁の子孫であると言う。 一方、白倉教授と教え子の佐治貴恵が、後鳥羽上皇ゆかりの源氏物語絵巻について調査するために、隠岐村上家へやってくる。貴恵が某所で、先方の手違いによって見せられた源氏物語絵巻が、昔村上家にあったものらしい。 ところが、小野老人が溺死体で発見され、発掘隊のリーダーである佐田教授も不審な死を遂げる。更に、昔起こった怪死事件。最後には、白倉教授まで殺されてしまう。 この話を三題話風にまとめると、後鳥羽上皇、隠岐村上家、旧日本軍といったところである。鎌倉時代の出来事に、第二次世界大戦時の出来事を現代の事件に結びつけた壮大な歴史旅情ミステリーになっている。もっとも、肝心の犯人の方は、とってつけたような感もあるが。 ヒロインはもちろん佐治貴恵であるが、最初の頃は、小野老人の孫娘良恵も登場し、これは光彦をめぐって三角関係かと思ったが、残念ながら、良恵の方は、途中から出番がなくなってしまった。 ところで、この村上家、どこかで聞いたことがあると思っていたら、西川峰子の嫁入り先じゃないか。 ランキング参加中(記事内容がよかったら押してね) ⇒ 「隠岐伝説殺人事件」(内田康夫:徳間書店) 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 10, 2007
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今日は、「はじめての構造主義」(橋爪大三郎:講談社現代新書)の紹介である。この本は、現代思想のひとつ「構造主義」について、その中心人物であるレヴィ・ストロースを中心にして、その歴史から概要までを解説した入門書である。初版は1988年であるが、現在でも楽天ブックスに画像付きで売られており、かなりのロングセラーである。 なんとなく「構造主義」という言葉に響きにつられて、大分前に買ってみた本である。どういうわけか、「実存主義」など他の「~主義」については、まったく食指が動かないのであるが。それにしても、読むのには、結構時間がかかった。 構造主義は、人類学者レヴィ・ストロースに始まる。1955年、フランスの読書界は、彼の書いた「悲しき熱帯」という旅行記の話題で持ちきりになった。そして、その3年後、彼は「構造人類学」と言う論文集を出す。この論文集は、人類学者以外の人々の注目も浴び、いつしか彼の取る立場が「構造主義」と呼ばれるようになったらしい。 彼は、ユダヤ系であるため、ナチスドイツの迫害を逃れ、アメリカに亡命したが、このときに、言語学者ヤーコブソンの知己を得て、ソシュールの言語学の理論を知ったことは幸運だった。そして、その理論を、親族構造の研究に適用して、「インセストタブー」が存在する理由をうまく説明することに成功した。 この「構造」というのが、字面を見ただけでは想像しにくいのだが、どうも数学の概念を借りているらしい。フランスのブルバキグループの影響を受けているようだ。数学には、「射影変換」や「位相変換」という「変換」という概念がある。レヴィ・ストロースは、この概念を神話学などに持ち込み、何らかの変換をかけても、変わらないものを「構造」が同じであるとしたものである。 それにしても、学問とは、狭い枠の中で進化するものではないということをつくづく感じる。人類学と言語学は、まあ関係ありそうな気がするが、数学との関係というのはまったく意外である。天才とは、全てを一人で創りあげる人なのではなく、一見関係のなさそうなところから、うまくアイディアを取り入れられる人のことかもしれない。 この本は、平易な言葉で書かれており、現代思想をテーマにした本の中では、比較的読みやすいものの一つであろう。「はじめての構造主義」(橋爪大三郎:講談社現代新書) 「悲しき熱帯(1)(2)」(クロード・レヴィ・ストロース/川田順造:中央公論新社) ○応援クリックお願いします。 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 9, 2007
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昔住んでいた鳥取に、「夏泊」という場所があった。鳥取市青谷町東部の岬にある地区である。「夏が泊まる」、なんとも風情のある地名である。山陰で唯一、 海女による漁が行われているところだそうだ。 ネット古書店で、「夏泊殺人岬」(内田康夫:講談社文庫)と言う本を見つけて、てっきり、この夏泊だと思って買ったところ、なんと全く方角違いの青森県陸奥湾に突き出した「夏泊半島」のことだった。こちらは自生椿の北限地として有名らしい。 話を戻そう。三重県にある椿神社の娘江藤美香は、椿神社を訪ねて来た男に声をかけられる。その男が、夏泊半島で服毒死する。そこにはやはり椿神社という名前の神社があった。美香は、大学の雅楽部の合宿で、夏泊半島にある雅楽部部長・佐々木の実家にやって来る。佐々木の実家も、椿神社の神職であった。そして、合宿の最中、部員の秀山が殺される。二つの死の関係は・・? ストーリーは面白かったが、無理があると思ったのは、秀山が殺される原因となった、糸魚川の天津神社で見たビデオ。奉納舞楽の練習風景に見物人として映っていた男の顔を、秀山が覚えていたことが、殺される原因になったということだが、普通は、たまたまビデオに写っていた赤の他人の顔なんて、覚えてはいないだろうと思う。作品のキーポイントとなるところがちょっと安易で、現実離れしているのは残念であった。ちなみに、このミステリーには、浅見光彦は出てこない。 ← ランキング参加中!「夏泊殺人岬」(内田康夫:講談社文庫) 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 8, 2007
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今日は、この間の日曜日に、一般計量士試験を受けに行った、広島経済大学周辺である。最寄の駅は、JR可部線の「下祇園」駅だ。「JR下祇園駅」 この下祇園駅を降りて、山側に15分程度歩けば、受験場である広島経済大学にたどり着く。途中から結構きつい坂になって、試験に行くのやら、山登りに行くのやら良く分からない。広島市は平地が少ないため、このようなところが多いが、山の斜面にへばりつくように、キャンパスが広がっている。「広島経済大学」 キャンパス内は、こんな坂が続いている。 今年は、暖冬のためか、種類は分からないが、もう桜が咲いていた。始めは、梅か桃かと思ったが、どう見ても桜だ。もう春だ!「広島経済大学のキャンパスで見た桜」 使ったテキスト類はこれのみ。「一般計量士国家試験問題解答と解説(平成12年~14年 1 一基・計算)」(日本計量振興協会:コロナ社) 最近まで気が付かなかったが、いつのまにか、15年~17年版が出ていた。「一般計量士国家試験問題解答と解説(平成15年~17年 1 一基・計算)」(日本計量振興協会:コロナ社) 受験体験記については、別館の方を見て欲しい。 ← ランキング参加中! 広島市を歩く(その1)はこちら 広島市を歩く(その2)はこちら 広島市を歩く(その3)はこちら 広島市を歩く(その4)はこちら 広島市を歩く(その5)はこちら 広島市を歩く(その6)はこちら 広島市を歩く(その7)はこちら 広島市を歩く(その8)はこちら 広島市を歩く(その9)はこちら 広島市を歩く(その10)はこちら 広島市を歩く(その11)はこちら 広島市を歩く(その12)はこちら風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 7, 2007
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人間の営みが大規模になるにつれ、今まで無かったような困った問題が世界規模で広がってくる。地球温暖化しかり、オゾンホールしかりである。そのような問題の一つに、外来生物の進入と言う問題がある。 私達の周りを見渡せば、結構帰化植物が多く、すっかり日本の風景に溶け込んでしまっているものも多い。更に、植物のみならず、多くの外来動物達も、既に日本に住み着いているようだ。人間が意図的に持ち込んだものもあるが、勝手に、積荷などにまぎれて上陸したものもある。いずれにしても、人間の営みが無ければ、入ってくることはなかった生物達である。 「外来生物が日本を襲う!」(池田透:青春出版社)は、そんな外来の動植物について、個々の生物ごとに、その驚異を警告し、撃退を呼びかける書である。 外来生物の驚異は大きく分けると次の3つに分けられるであろう。1.生態系や環境の破壊2.人間への直間接の被害3.遺伝子の交雑による固有種の消滅 「生態系や環境の破壊」については、アフリカのビクトリア湖に放流したナイルパーチというただ1種類の魚のために、300種類もいたカワスズメ科の魚が壊滅状態になった例などいくらでもある。身の回りでも、バスやブルーギルによる在来魚の減少などが問題になっている。 「人間への直間接の被害」については、セアカゴケグモのように毒のある生物や、日本に無い病原体や寄生虫を持った生物などを考えてみれば良いだろう。 「遺伝子の交雑による固有種の消滅」については、既にキジやニホンザルはかなり交雑が進んでいるという。しかし、こちらは少し複雑な問題かもしれない。以前紹介した、「環境問題のウソ」( 池田清彦:筑摩書房) の記事にも書いたように、元々進化の過程は、遺伝子の交雑の過程であるから、何が何でも固有種をというのは、もしかすると人間のエゴなのかもしれない。もっとも遺伝子の交雑は、本来、神の領域であり、人間が介在すべきことではないのではあるが。○応援クリックお願いします。 「外来生物が日本を襲う!」(池田透:青春出版社)風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 6, 2007
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「三十過ぎっていう感じかな。だいぶオジン臭かったから」「・・だって、私があんなオジンととか、思ったもんだから」 いつも、ヒロインに淡い恋心を抱かれる光彦も、今回は、オジン呼ばわりされてかたなしである。永遠の33歳である光彦がオジンなら、私などは、化石呼ばわりされるかもしれない。今回読んだのは、「金沢殺人事件」(内田康夫:祥伝社)である。 東京で一人暮らしをする音大生・中谷朋子は、拾った猫が死産した子猫を埋葬するために行った平塚神社で、商社員山野稔が倒れているのを発見する。彼が死ぬ前に残したメッセージは、「オンナニ・・・・・・ウシク」。 そして、今度は、朋子が、実家のある金沢で殺される。 光彦は、懇意にしている警視庁の宮本警部にうまく仕向けられて、事件を探りに金沢に向う。 今回のモチーフになっているのは、牛首紬、加賀友禅、加賀伝統花火といった伝統産業である。金沢には一度行ったことがあるが、能登まではまだ行ったことがない。読んでいて、旅情を誘われてしまった。 ← ランキング参加中!風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 5, 2007
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今回のバスツアーで最後に行ったのは、「君田温泉森の泉」である。場所は三次市君田町。泉質は重曹泉で、効能は、神経痛、冷え性、慢性皮膚病などである。 ここでは、2時間程時間がとってあるが、いくらなんでも温泉に2時間も浸かっていたら、体が解けてしまう。30分くらいで切り上げ、畳の広間で横になる。すこし休憩を取ってから、土産物屋をみたり、外を散策したりして時間をつぶす。なお、この施設は、道の駅も兼ねているそうだ。「君田温泉森の泉」 この「君田温泉森の泉」に隣接して、「はらみちお美術館」がある。ちょっと変わったデザインの建物だ。私など、美術館とはすぐに気が付かず、「トイレかな、それにしてはちょっと大きいな。」などと思ったくらいである。(失礼) ちなみに、はらみちおは、広島市在住で、北原白秋生誕百年童謡賞など多くの受賞暦を持つの画家・詩人である。「はらみちお美術館」 ← ランキング参加中!風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 4, 2007
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「平田観光農園」の次に向ったのは、毎度おなじみの「三次ワイナリー」である。このツアーには、ジンギスカンの昼食がついている。私は、あまり、ジンギスカンは好きではないのだが、この方面のツアーではワンパターンといっても良い位、セットで付いて来る。三次は、ワニ料理も有名なので、もっと色々工夫をして欲しいものである。 さて、このジンギスカン、一つのテーブルを4人で使うのだが、焼くスペースが驚くほど狭い。知らない他人と一緒のテーブルで、お互いの肉が重なる様な状態で焼くのである。おまけに火力が弱くて、なかなか焼けないので、不便なことはなはだしい。適当なところで切り上げて、周りを歩いてみることにした。 売店を歩くと、ワインの種類が少し少なくなっているようだ。以前あった「稲生妖怪物語」とかいったような銘柄が置かれていない。少し前までは、三次を舞台にした人気漫画・「朝霧の巫女」人気で、妖怪によるまちおこしの雰囲気があったが、少し風向きが変わったのか?それにしても「朝霧の巫女」、コミックスは4巻で長い間止まっている。雑誌には連載を続けているのに、どうして5巻が出ないんだろう。「三次ワイナリー」 中庭のところで甲奴町のイベントをしていた。かっては独立した町制を敷いていたが、今は三次市と合併した町である。 三次ワイナリーのすぐ近くに、「奥田元宋・小由女美術館」がある。奥田元宋は、広島県双三郡八幡村(現在の三次市吉舎町)の出身の日本画家である。自然の風景を赤で表現する「元宋の赤」で知られる。奥田小由女は、元宋の夫人で、人形作家である。人形作家としては初めて日本芸術院会員に任命されている。「奥田元宋・小由女美術館」 ← ランキング参加中!DVD「朝霧の巫女」 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 3, 2007
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先日、旅行会社のバスツアーに参加してきた。行った場所は、「平田観光農園」、「三次ワイナリー」、「君田温泉森の泉」である。 バスに揺られて、まず向ったのは、「平田観光農園」。ここで、イチゴ狩り・食べ放題30分一本勝負である。熟れていそうなものを見つけて、片っ端から食べる。やはり、粒の小さなものよりは、大きなものの方が甘いようである。しかし、なかなか30分も食べ続けられるものではない。20分くらいで腹一杯になり、ビニールハウスを出た。 この農園は、イチゴの他にさくらんぼ、すもも、ぶどうなど、1年中果物狩りができるようだ。家族で行楽に行くのに良いだろう。「平田観光農園」 農園の地図はこんな感じである。「平田観光農園の地図」 写真は、ビニールハウス、この中にイチゴがなっている。「イチゴのビニールハウス」 写真は、イチゴのなっている様子。こんな風になっている。「イチゴ」 ← ランキング参加中!風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 2, 2007
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今日紹介するのは、大分昔に買った「学問のすすめ」(角川文庫)と言う本である。「学問のすすめ」といっても福沢諭吉の本ではない。戦う哲学者梅原猛先生の本である。 この本は、大きく前半の梅原先生の半生を書いた部分と、後半の先生の思想を紹介した部分に分けられる。 前半の、半生の方は、かなりドラマチックである。愛知県人の父からロゴスを受け継ぎ、東北人の母からはパトスを受け継いだ梅原先生が、どのように、戦う哲学者となったのかが良く分かるような気がする。 後半の、思想を紹介した方は、有名な法隆寺論や人麻呂論の紹介。いかにして、このような独創的な着想を得たかなどがよく分かり、非常に興味深く読める。 この本中に、ニーチェの「ツァラトウストラはかく語りき」に出てくる思想が紹介してある。人間の精神は三様の変貌をとげるいう思想である。少し長いので要約すれば、「人間の精神はまずラクダの形で現れる。ラクダの特質は忍耐である。黙々と自己に与えられた責務を果たすのである。次に、人間の精神はライオンに変貌する。ライオンの精神の特徴は勇気である。必死の勇気でドラゴンで戦う。そして最後に人間の精神は小児となる。小児とは、無邪気に創造をする者である。」というものである。 梅原先生は、もうとっくに小児の領域に達しておられるのだろうが、私などは、いまだにラクダの状態を黙々と続けている感がある。いったい、いつになったらライオンに変貌できるのであろうか。 ○応援クリックお願いします。 「梅原猛著作集」(小学館) 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら
March 1, 2007
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