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こんばんは。 今日は、いつもと視点を変えて。 先日、さる「有名人」の方が、航空機内で泣き叫ぶ乳児に腹を立て、着陸態勢中の機内で席を立ち、乳児の保護者に文句を言いにいったと、雑誌の記事で自ら書きました。http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121119-00000002-voice-pol これに対して、乳児の泣き声に対する大人の対応としていかがなものか、という声が、多数上がってきました。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121120-00000017-rbb-enthttp://www.rbbtoday.com/article/2012/11/20/98074.html この「有名人」の方は、機内だけでは治まらず、搭乗した航空会社へのクレームや、広報部への取材を申し込み、航空機へ搭乗させる子供の年齢制限や、機内への個室の設置にまで言及しています。また、着陸途中の機内で席を立ったことに対して、その責任を取るとして、自ら警察に出頭しています。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121122-00000005-rbb-ent この「有名人」ご本人の言動はひとまず置いておきます。まず感じたのは、機内の子供の泣き声に不快感を抱いている人は、決して少なくはないということです。自らのネット書き込みではなく、商業誌の記事になったということが、その裏づけになるのではないかと思います。 正直申し上げて、私も、そのひとりです。もちろん、理屈ではわかっています。分別のつかない赤ちゃん相手に怒るべきではない。保護者の方も肩身の狭い思いをしている。公共交通なのだからお互い様でなければ...そう思えば思うほど、やり場のない怒りがこみ上げてくることがあります。大人じゃない自分に、嫌気がさしたこともあります。 ところが、そのような場面に何度か遭遇すると、その時その時の状況で、泣き声への自分の感じ方が異なっていることに気がつきました。総じて言えば、精神的に強いプレッシャーがかかっているときは、外の音に敏感になる。穏やかな気持ちの時は寛容になる... 当たり前の話ですが、そういうことはあると思います。ただ、これだけでは説明しきれない。どうしたものかと思案していたときに、この記事に出会いました。http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121121-00000301-newsweek-int 冷泉彰彦氏は、JR北海道で連続して事故が発生した際、会社の置かれた状況を、的確に言い当てた方です。 冷泉氏は言います。泣き叫ぶ子の声を聞く大人のほうが、実は自ら愛情の渇望状態にあるのではないかと。 そして、自らの愛情の渇きを癒すには、自分自身が人の役に立つことが必要で、そのことが相手にも、そして自分自身の「自己肯定感の貯金」にもつながると。 ...ちょっと、やられましたね。
2012/11/26

こんばんは。 今回は、東日本大震災の被災地を訪問した時のことを、お伝えしたいと思います。 訪問したのは9月初めの土日、もう2か月も経ってしまいましたが。 仙台で借りたレンタカーに、私を含めた3人が乗り、一ノ関から陸前高田を目指しました。残暑の厳しい一日が、そろそろ終わりを告げようとする頃、私たちは陸前高田に入りました。 3・11の大震災。帰宅困難者となって深夜の街をひたすら歩いたこと。原発災害の影響で、仕事で緊急対応を迫られたこと。被災地支援の職員を送り出すばかりで、ボランティアとして動かなかったこと。あの時、自分はどう動いたのか。これでよかったのか。そんな想いが、自分の中に過ぎりました。 雑草の生えた平原に、建物の残骸がわずかに残る風景が、目に飛び込んできました。そして彼方には、穏やかな海が見えます。私の頭は、考えることを止めてしまったようです。ここには多くの人たちが生活していたはずだ。しかし何か実感が沸かない… 一緒に行った2人は、被災地ボランティアを何回も経験しています。恐らく、私とは異なる感じ方をしていたと思います。 今回の目的のひとつは、大船渡のまちづくりNPOの方のお話をお聞することでした。このNPOは、運休中の三陸鉄道南リアス線盛駅の管理を受託し、駅舎内と留置車両を活用し、休憩所、物販、各種イベントを行っています。駅に列車が来なくとも、駅が街のコミュニティの中心として機能するように、努力なさっていました。 夢ネット大船渡http://npoyumenet.web.fc2.com/top.html 駅を辞して大船渡中心街へ向かい、大船渡屋台村に入り、一日の疲れを癒します。津波でさらわれた中心街に、まるで灯台の明かりのように、屋台村は輝いていました。 翌日、気仙沼、女川、石巻、東松島と、海岸沿いの被災地を走りました。集落を結ぶ道のヘアピンカーブを通り抜ける途中に、「○○仮設入口」という看板が、あちこちに見受けられます。 昨日見た風景と、今見ている風景が重なり合ったとき、はっと感じました。あの場所が夏草に覆われるようになったのは、人ががれきを、土砂を除けたからではないか。自然はがれきを片付けてはくれない。そしてこんな状況の中で、この土地に確実に人が生活している。こう思ったとき、被災地の今の姿が、リアルな形で私の前に迫ってきました。 そこに人が生活しているという現実に、どう向きあっていくか。きっと1年2年の話ではない。向き合い方は人それぞれだし、それでいいと思います。後は、その時の現実を把握し、息長く支えていく。そんな気持ちを持ち続けたいと、強く感じた次第です。 すみません。とりとめのない文になってしまいました。 次回は、もう少し具体的な話をしたいと思います。
2012/11/19
こんばんは。 例えば、です。自分の住む街を走っているバス。自家用車は別として、このバスに乗らなくては用事を済ませられない、学校や職場へ通えない。買い物もできない。そのバスが、2週間後にすべて走らなくなってしまったとしたら。皆さんどうしますか? そして、半年買っていた定期券が、2週間後に全く使えなくなったとしたら。定期券代はどうなってしまうのか。何よりも、どうやって学校へ、店へ、職場へ行けばいいのか… お父さんのクルマに乗せてもらう。息子さんのクルマに乗せてもらう。でもクルマを持たない単身のお年寄りは?お父さんだって、毎日学校までクルマを出せれば、とっくにそうしていたかもしれません。息子さんが働く昼間に、おばあさんのためにクルマを出すことはできません。では… このような事態が、遂に発生してしまいました。否、正確には、ひとまず回避されたのですが。 岡山県西部と広島県東部にバス路線を持つ井笠鉄道が、去る10月12日に、10月いっぱいでバス事業を全面的に廃止することを発表しました。地域住民には突然の発表であり、大きな衝撃となって伝えられたようです。 井笠鉄道を巡る、現時点までの動きを箇条書きにすると、以下のとおりとなります。(地元新聞報道などによる)・廃止発表時点から、バス運行を両備グループの中国バスが引き受けるという話があり、後に中国バスが正式に受諾した。・中国バスは、社内分社「井笠バスカンパニー」を設立し、井笠鉄道従業員を引き受け、11月1日から38路線で運行を開始した。・中国バスを含め、4つの事業体で代替運行を開始したが、新しい事業体に引き継がれたのは、井笠鉄道71路線の内、53路線にとどまった。・井笠鉄道従業員の155人が10月31日付けで解雇、内91人が、中国バス他1社に雇用された。・岡山県知事と沿線自治体首長らが、10月26日に国土交通省を訪れ、羽田国土交通大臣に支援要請を行った。・11月以降の井笠鉄道の定期券については、その残存有効期間に応じて、残存期間の定期券価格の半額で、代替運行バスの定期券を買うことができる措置が取られた。(地元自治体の補助)・井笠鉄道は、バス路線廃止後の11月2日に、、破産手続きの申し立てを裁判所に行った。負債総額は32億3600万円。・代替運行に関する費用として、10月時点で、笠岡市は4300万円、井原市は5500万円の支出を予定している。・今回のバス路線引き受けは、平成25年3月31日までの期間限定であり、その後の運営については、関係自治体や運行事業者との話し合いで決められる。 この件について、バス路線を引き受けた両備グループの小嶋光信代表が、その考えを述べています。この中で、平成25年4月以降の路線維持に関して、「公設民託(小嶋氏の造語とのこと)方式」でなければ引き受けは不可能と主張しています。http://www.ryobi.gr.jp/?post_type=kojima 今回の件で私がまず感じたのは、単なる路線廃止ではなく、会社そのものがなくなる事態を、地元自治体はなぜ早くキャッチできなかったのか、という点です。経営は悪くても、かつては鉄道も経営していた地元ゆかりの企業だから、という油断があったと思えてなりません。 一方、公共交通の再建で全国に名を馳せた、岡山の大企業である両備グループの引き受け受諾は、沿線住民も自治体もひとまず歓迎でしょう。しかし、公設民託の名の下に、自治体支出が吊り上げられていくのではという不安から、両備サイドに主導権を握られたくないという思惑も、きっとあると思います。 私は、これを機会に、地域住民が公共交通に関心を持ってもらうとともに、自治体、特に市町村サイドで、公共交通の経営や運行について徹底的に学び、考え、地域の声を聞いて行くことが必要だと考えます。反論はあるかもしれませんが、今まで地元の名門企業に任せっきりにしていたものを、しっかりと考えていくことで、公共交通に対する公的な支出の適正化や、国に対するしっかりした根拠を持つ支援要請にもつなげていけると思うのです。 小嶋代表は、井笠鉄道のバス路線について、少子高齢化が止まらず乗客は減る一方、収支率50%程度でかつ収益路線がないことから、民設民営、そして公設民営での維持は不可能と言っています。運行会社に赤字を出さない前提で、運行に必要なものをすべて公共で持つのが良いのか、運行に必要なインフラの一部(例えばバス車両)は運行会社が所有し、赤字を補助金で補填するのが良いのか。井笠鉄道沿線の市町人口は、大都市の福山市、倉敷市を除いて約14万人、この人口規模をどう捉えるか。主要な街を結ぶバス(笠岡~井原、福山~井原など)路線が多く、1日あたりの運行本数が確保されていることが、逆に経営にどのような影響があったのか。考えるべき視点は数多くありそうです。 地域の公共交通を維持するためには、最大の危機を超えた今こそが、正念場です。
2012/11/05
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