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旧ふるさと銀河線の川上駅は、路線廃止後も駅舎とホームが残存し、ふるさと銀河線りくべつ鉄道が将来的に延伸する終着駅として注目されていました。 この駅舎を解体するという情報は、駅舎前に「解体します」という看板が昨年秋に設置されたことから、既に広く伝えられていました。当ブログでは、駅舎保存を求める考えから、地元の動きに影響を与えないよう、敢えてご紹介しませんでした。 先週の土日に陸別へ行かれた方から、陸別駅舎解体の様子を撮った写真を、ご提供いただきました。 こんなにも、呆気なく壊されてしまうものなのでしょうか。 残念です。本当に、残念です。
2013/01/22
こんばんは。 年始に、東京都の自転車ナンバープレート制について触れたところですが、どうもその流れを汲むようなとんでもない条例案が提出されようとしています。 まず、以下の案をお読みになってください。自転車の安全で適正な利用を促進するための条例に盛り込む主な内容案http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/koutuu/pdf/07_jourei-naiyouan.pdf この内容案の問題点を、ごくごく簡単にまとめると、以下のとおりとなります。 1 どのような方向性で計画を立て、指針を作るのかが、まるでわからない。つまり内容が、アウトラインさえもわからない。 2 アウトラインがわからないのに、都民や事業者に対して都施策への協力を求め、その努力規定が異常なまでに多い。 3 一見、走行に不適切な自転車を規制するように見えて、その規制は実はざるである。 4 逆に、ユーザーによる自転車の部品取り付けや交換が、いたずらに規制される危険性がある。(ブレーキシューの交換や、パンク修理さえ、ユーザーができなくなる恐れがある。) 5 自転車走行に最も安全である「車道左側走行」の原則に触れないばかりか、「自転車道」の整備を第一に掲げていて、これは、国土交通省や警察庁の方針とも相容れない。※もちろん、適正に設計された自転車道は安全であるが、それは広い道路幅を必要とするものであり、日本の道路事情では現実的ではない。逆に、車道片側に双方向通行可の自転車道を設置する(亀戸の国道14号)など、かえって危険を助長する自転車道もある。 6 自転車ナンバープレート制の亡霊としか思えない「任意登録制度」の導入は、手間と経費をかけてどのような効果があるのか理解できない。 7 総体として、とにかく自転車利用を抑制しようとする方向性が見えている。 東京都では、この内容案に対するパブリックコメントを募集しています。締め切りは1月25日(金)です。なお、投稿フォームからの投稿は、システムにはじかれる可能性が高いので、電子メールでの投稿をお勧めします。http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/koutuu/07_jitensha-iken.html
2013/01/22

こんばんは。 当ブログでも何度か断片的にお伝えしてまいりましたが、ここでまとめてお話したいと思います。 旧ふるさと銀河線の線路跡が、北見駅に達する直前、右手に銀河線検修庫の建物が見える場所の、そのすぐ左手に、旧国鉄時代の車両が7両、保存されています。 これらの車両は、車両が設置されている土地を所有する方が、自ら所有されているものです。実際には、現在の所有者の先代の方が、車両を購入し設置しました。先代の方は、数年前に亡くなられています。 これらの車両、同じ形式で残存している数が少ないものが多く見受けられます。中には日本で1両しか残っていないものもあります。そして何より、これらの車両がいずれも、北海道の鉄道の歴史を体現している車両なのです。除雪の近代化に貢献した車両、郵便物を本州から運んだ車両、急行列車として道内各地を結んだ車両等々。 個人所有であり、今まで表立ってその存在を語られることはありませんでしたが、その存在は、全国の鉄道ファンに知れわたっていました。 この車両の存在に注目したのが、ふるさと銀河線沿線応援ネットワーク(銀河線ネット)でした。 銀河線ネットでは、単純に貴重な鉄道車両を残すことにとどまらず、オホーツク地方の現代史を彩ってきた産業遺産全般に目を向け、これらの遺産をネットワークとして有機的に結びつけることを考えました。これら産業遺産ネットワークを紹介し、観光資源としても活用するためのセンターとして、跡地活用問題が浮上していた旧銀河線検修庫跡地を利用した「オホーツク近代化歴史街区(MOHB)」構想を提案し、その実現を地元北見市に働きかけてきました。http://www.okhotsk.biz/gingasen_net/mohb.html 昨年、旧銀河線検修庫跡地の活用方法を話し合う懇話会が開催された際、銀河線ネットからもメンバーが委員として参加し、MOHB構想の意義を説明しました。また、一昨年来、保存車両を活用したさまざまなイベントを開催し、これら車両の保存意義を、市民の皆さんにアピールしてまいりました。車両の様子や、イベント開催状況の詳細は、こちらのブログからhttp://blogs.yahoo.co.jp/gingasen_net 北見市では、昨年末に市長が交代しました。新しい市長さんが、この構想にどのような考えを持っていらっしゃるかわかりません。しかし、産業遺産の継承、活用というテーマは、思想とか、そういったものの壁を越えて、市民の皆さん、そして全国の北海道を愛する、鉄道を愛する皆さんと一緒に、進めていくべきものです。 オホーツクの中心都市、銀河線の終着地であった北見の地で、このような動きがあることを、ぜひ皆様にもお知りおき頂きたいと思います。 …さて、これで「2013年は始まらない!」シリーズは終わりです。新春のわずか4日間で、怒涛の書き込みをしてしまいました。次回の書き込みはいつになるか!?今年も頑張ります!!
2013/01/04
1月10日開催の秋田内陸線フォーラムについて、主催団体のリリース文を掲載いたします。 いすみ鉄道、山形鉄道の社長さんも参加されます。平日開催なのが惜しいです。 平成24年12月25日関係各位 特定非営利活動法人秋田内陸線沿線地域エコミュージアム会議代表理事 三浦 陽一「秋田内陸線と地域のかかわりを考えるフォーラム」の開催について 今年度は、秋田内陸線の存続問題に関しての重要な年度です。また、公募で選任された酒井一郎社長の就任から今月で丸一年を迎えました。今、全国の第三セクター鉄道が経営改革に取り組んでおります。その過程において、特に沿線地域と鉄道会社との連携の重要性が多く指摘されるようになってきました。 そこで私たちは、地域が鉄道にかかわり、鉄道会社と連携・協力していくにはどうしたらよいのか、また、地域とともに歩む鉄道会社の姿はどのようにあればよいのかを話し合い、考えるフォーラムを、平成25年1月10日(木)に実施することにいたしました。 このフォーラムでは、公募社長採用による第三セクター鉄道改革の先進事例として全国的にも知られております、いすみ鉄道(千葉県)の鳥塚亮社長と山形鉄道(山形県)の野村浩志社長をお招きして講演をいただいた後、両社長を含む参加者10名ほどが意見を交わす「円卓会議」を開き、これからの内陸線と地域との関係を考える良い機会にしたいと考えております。 主催は沿線の住民団体3団体(秋田内陸線エリアネットワーク、秋田内陸線の存続を考える会、秋田内陸縦貫鉄道を守る会)と、私どもNPO法人秋田内陸線沿線地域エコミュージアム会議で構成される「フォーラム実行委員会」とし、行政機関などの共催・後援をいただいて実施いたします。 沿線住民の方々、行政関係の方々や、運輸・観光業界の方々、鉄道ファンの方々など、多数の方々にお越しいただき、意見を交わしながらフォーラムを成功に導きたいと考えておりますので、お足もとの悪い時季ではありますが、皆様お誘い合わせのうえ是非ご参加くださいますよう、よろしくお願いいたします。 1.開催日時 平成25年1月10日(木) 午前9時30分~午後4時2.場 所 北秋田市 阿仁ふるさと文化センター(内陸線阿仁合駅から徒歩5分)3.主 催 「秋田内陸線と地域のかかわりを考えるフォーラム」実行委員会4.共 催 秋田県北秋田地域振興局・秋田県仙北地域振興局・秋田内陸線エリアネットワーク・ 秋田内陸線の存続を考える会・秋田内陸縦貫鉄道を守る会・NPO法人秋田内陸線沿線地域エコミュージアム会議5. 後 援 北秋田市・仙北市 (別紙)第一部 講演 講師の方々 鳥塚 亮 氏 (いすみ鉄道株式会社 代表取締役社長) 野村 浩志 氏 (山形鉄道株式会社 代表取締役社長) 第二部 パネルディスカッション パネラーの方々(予定) コーディネーター 大穂 耕一郎 氏 (くまのたいら企画代表 NPOエコミュージアム会議理事) ゲスト 酒井 一郎 氏 (秋田内陸縦貫鉄道株式会社 代表取締役社長) パネリスト(順不同) 鳥塚 亮 氏 (いすみ鉄道株式会社 代表取締役社長) 野村 浩志 氏 (山形鉄道株式会社 代表取締役社長) 冨手 淳 氏 (三陸鉄道株式会社 旅客サービス部長) 濱田 純 氏 (秋田大学 北秋田分校長) 石山 拓真 氏 (ゼロダテアートプロジェクト プロジェクトリーダー) 大森 光信 氏 (秋田内陸線エリアネットワーク 代表) 松橋 悦冶 氏 (秋田内陸線の存続を考える会 会長) 鈴木 定平 氏 (秋田内陸縦貫鉄道を守る会 会長) 三浦 陽一 氏 (NPO法人 秋田内陸線沿線地域エコミュージアム会議 代表理事)
2013/01/03

こんばんは。 当ブログでは、秋田内陸線の話題もお伝えしてまいりましたが、最近やや遠ざかっていたように思います。 秋田内陸線は、平成24年度に経常赤字2億円以内を達成しないと、再び存廃議論が出てくる危険をはらんでいます。年度上半期の実績から、「年度目標達成は微妙」とのコメントが出ています。http://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXNASFB2907P_Z21C12A1L01000&uah=DF161220092263 この目標達成のため、運営会社を中心に、さまざまな増収への取り組みを行っています。上記記事にあるとおり、関連収入は増えているのですが、肝心の鉄道収入が、いまひとつ伸びていません。秋田内陸線壁新聞第16号(紙面右下に業績紹介があります)http://www.akita-nairiku.com/nairiku/upload/nairiku_vol016.pdf 東日本大震災の影響で、観光客の入りが落ちているということはあると思います。しかし、四季折々のすばらしい沿線風景、豊かな一次産品等々、これだけの地域資源を抱え、しかも側面支援をする人たちの活動も活発であるにもかかわらず、それが乗客増になかなかつながりません。秋田内陸線沿線地域エコミュージアム会議http://www.akita-kenmin.jp/a-nairiku-eco/秋田内陸線エリアネットワークhttp://www.nairikusen.net/くまのたいら企画http://homepage3.nifty.com/kumanotaira-mura/kumanotaira-kikaku.html これは、主に首都圏方面からの集客について、組織的に仕掛け対応する体制が、十分に作られていないことに起因するのではないかと、私は見ています。内陸線沿線、そして秋田県内でのアピールはもちろん重要ですが、首都圏でどのように内陸線を売り込んで行くか。ここ数年、JRの駅構内での大型ポスター貼付やパンフレットの配布などで、内陸線のイメージは、少しずつ浸透してきています。では、内陸線沿線へはどのように行けばいいの?どんな体験ができるの?宿は?…行きたい人を来やすいように受け入れる、その体制と情報発信が、まだまだだと思うのです。 これら首都圏からの集客体制の構築には、やはり鉄道運営会社が絡まなければなりません。会社と官民の支援団体が協働して、はじめてお客様に来ていただけると思うのです。 ただでさえ、経費削減の名目で、平成24年3月のダイヤ改正の際、思い切った列車数の削減を行っています。列車数の削減は、経費削減の反面、利便性も損ね乗客減につながる危険性と、表裏一体になっています。このようなハンデの中で、いかに鉄道をサービスとして販売していくか。百貨店出身の現社長さんに対して「釈迦に説法」と言われることを承知の上で、申し上げさせていただきました。 なお、これからの秋田内陸線の主なイベントを、ここで紹介させていただきます。1月10日(木) 秋田内陸線と地域の関わりを考えるフォーラム(エコミュージアム会議主催 別記事でご紹介します)1月19日(土) あきた農山村 旬を感じるツアー(エコミュージアム会議主催 くまのたいら企画取り扱い)http://homepage3.nifty.com/kumanotaira-mura/kumanotaira-kikaku-bosyu5.html2月10日(日) 仙北市西木 上桧木内の紙風船上げ(今年は日曜日開催です)http://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/spot/06_kamifuusen.html2月23日(土) 第5回ごっつお玉手箱列車(内陸線旅行センター主催)http://www.akita-nairiku.com/tourism/tour/doc01/2012080808554101.pdf
2013/01/03
おはようございます。 当ブログでは、公共交通に関する話題だけでなく、都市交通の一端を担う自転車に関することも、取り上げてまいります。 昨年9月、東京都が立ち上げた有識者会議である「東京都自転車対策懇談会」が、自転車へナンバープレートを設置することを提言しました。東京都自転車対策懇談会http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/koutuu/07_jitensha-kondankai.html提言書http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/koutuu/pdf/07_kondankai_teigen.pdf 自転車ナンバープレートの導入に関しては、放置自転車対策、危険運転抑止への意識醸成を目的としているようですが、一方で以下のような問題点が指摘されています。・ナンバープレートの自転車への装着が困難(特に、かごや荷台のない自転車)・厳格な登録、住所変更などへの対応ができるのか・既存の車両は装着免除で、新規登録だけで実効性は担保できるのか・不装着車や危険運転への制裁ができるのか・都外から都内に入る自転車に、装着義務を課すことができるのか これらは制度運用上の問題ですが、もっと本質的な問題があります。・そもそも、ナンバープレート装着で事故は減らない(自動車の例)・放置自転車は大きく減少している(10年間で4分の1に、放置対策、駐輪場整備の成果)・ナンバープレートを管理する組織の巨大化(天下り先の確保?結局税金の無駄遣い) こちらも参考にhttp://sankei.jp.msn.com/politics/news/121005/lcl12100507390001-n1.htm 今回のナンバープレート制導入の議論には、実はこの組織が大きく関わっているという話があります。東京バス協会http://www.tokyobus.or.jp/kyokai/index.htmlこれは、バスと自転車が絡む事故が最近急増していることに対する、動きのようなのです。http://mainichi.jp/feature/news/20120418dde041040012000c2.html 私も最近、実際に見たのですが、歩道付き片側2車線の道路で、バスが発車しようとするその目の前に、車道上を子供を乗せた自転車がまっすぐ突っ込んできて、何と隣の車線側へよけていったのです。さすがにバスの運転士さんは、「危ないですよ」と車外にアナウンスしていました。 自転車は、道路交通法上の「軽車両」になりますので、車道の左側を走るのが鉄則です。 自転車の歩道走行が、法規上「なし崩し」的に認められてきたこと、違反に対する制裁がほとんどなかったことから、でたらめな走り方が常識化してしまった状況がありました。ここ数年、自転車の車道走行が少しずつ「認知」されてきたのですが、道路左側を走るということについては、まだ浸透していません。自動車の真正面から見えるので安全だという、とんでもない主張をする人さえいます。バスに関わる自転車事故として想定されるのは、ひとつは危険なすり抜け(特にバス乗降中)そしてもうひとつが、この車道逆走ではないかと考えられます。http://mainichi.jp/feature/news/20120418dde041040012000c.html バスと自転車は、本来共存できる、それもかなり仲良くできる者どうしなはずです。 ヨーロッパでは、厳格に守られたバスレーン(他の自動車が入らない)の中で、自転車もバスレーンの中を走り、バスが乗降中は自転車がその後ろで待つ、という光景があります。 自転車は、人間が動力となって動かすものですので、雨が降れば、あるいは体調が悪いときなど、別の交通手段を利用することは少なくありません。自転車利用者はバス利用者でもあるという点からも、バスと自転車は、反目しあうものではないのです。 東京都の自転車ナンバープレート制度は、一時期都議会に上程されるという話もありましたが、今のところ回避されています。 自転車対策には、他にやるべきことが数多くあります。ルール(マナーではない)の徹底(車道左側、夜間灯火など)、自転車走行空間の整備(車道上の自転車レーンなど)、駐輪場の整備。また、自転車を利用する側の視点として、自転車の本来持つ性能をスポイルしている「ママチャリ」、特に安全面に問題のある、極端な低価格のママチャリを選ばない、といった注意が必要でしょう。 最後になりますが、このブログのために調べていたら、こんな書き込みを見つけました。「先ほどニュースを見ていて、自転車がバスレーンをすり抜け走り危険だ。というニュ...」http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1373747923 日本においても、自転車のバスレーン走行は、バス専用、バス優先とも認められています。ここで話題に上がった具体的な道路状況がわかりませんが、一般論として、自転車はバスレーンを走行、です。自転車もある程度「流れ」に乗ることは必要ですが、道路交通の「弱者優先」の原則から、車道上であっても自動車側が減速し、安全を確保した上で自転車を追い越すべきです。車道は、自動車だけのものではありません。互いに譲り合って使うものです。バス運転士からの書き込みもありました。車道逆走、危険なすり抜けは論外ですが、単に車道左側を走る自転車は、自動車からの視認性も良く、安全な存在です。「じゃま」と「危険」を取り違えている印象を受けます。
2013/01/03

そして、被災地を走る「BRT」についてです。 東日本大震災により被災した鉄道の内、JR気仙沼線の柳津~気仙沼間(55.3km)について、2012年8月20日から代行バスの暫定運行を開始し、同年12月22日から、「BRT」として正式運行を開始しました。http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1353907461_1.pdf 一方、同じく被災したJR大船渡線の気仙沼~盛間も、「BRT」による復旧工事を開始しました。http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1353043681_1.pdf 気仙沼線の話に戻しますと、「BRT」運行区間の内、鉄道線路敷を活用したバス専用道区間は、陸前階上~最知と歌津~陸前港の2区間計4.4kmとなっています。(最終的には、被災区間の約6割を、バス専用道として整備する予定とのことです。)バスの運行は、(株)ミヤコーバス(宮城交通(株)の子会社)に委託しています。 9月初旬に訪問した際、陸前階上~最知間のバス専用道区間を見学してきました。まず、最知側から見て行きます。 当該区間は、気仙沼市街地からやや離れた場所にあり、三陸沿岸を結ぶ国道45号線と併走する区間で、休日日中でも自動車の列が切れない程の交通量のあるところです。 バス専用道の構造そのものは至って単純であり、舗装道路、ガードレール、一般道との接続部に進入禁止の遮断機が設置されています。バス待合所やバス停上屋のデザインが、周囲となじんでいない印象を受けます。 難しくはない工事とは言え、よくこれだけの短期間に完成させたな、と感じました。 待合室内部には、バスロケーションシステムによる、現在位置情報を掲示する液晶ディスプレイが設置されています。 私がここを見て感じたことは、「だったら鉄道復旧じゃないか?なぜここまでBRTとやらにこだわるのか?」ということです。 既にこのブログでも触れていますが、JR東日本は、三陸沿岸の被災区間の鉄道による復旧に、慎重な姿勢を崩していません。これは、JR東日本が黒字の民間企業ということで、国や自治体が直接支援に難色を示していることが、背景にあります。http://blog.kahoku.co.jp/saisei/2012/12/3.html 赤字の第3セクター企業であり、「上下分離」でインフラ部分を自治体所有とすることで補助金導入を容易にし、早々と鉄道による復旧に取り掛かった三陸鉄道と、大きな違いがあります。 JR東日本の姿勢として大きく問題に感じるのは、「BRT」を恒久化する方向へ誘導しようとする行動が、あからさまであるという点です。 まず、バス便の本数です。鉄道時代、1日最大12本だったものが、8月の暫定運行開始時点で最大26本、12月からは最大33本と、3倍近くになっています。代替輸送ではなく、並行するバスによる振替輸送を行っている大船渡線では、気仙沼~盛間が8月時点で1日わずか4本、現在でも1日6本という状況です。 インフラ面でも、12月からハイブリッド車を新たに導入し、駅舎(バス停及び待合所)の整備も計8か所に及んでいます。 前述のとおり、12月の本格運行の際には、大々的な開業イベントを行ったり、JRの列車内には、「BRT」バス運転士募集の広告まで掲出されています。 一方で、12月の本格運行からは、BRT区間と鉄道区間の運賃体系を切り分けたり(乗り継ぎ割引の導入で、従前より運賃が安くなっている区間もあります)、鉄道とバスは接続しないことを明言するようになりました。気仙沼線内において鉄道で復旧している前谷地~柳津間は、1日7本しか列車が走っていません。柳津に発着する代行バスが1日15本ですので、その半分以下しか列車は走っていないことになります。気仙沼方面から柳津、前谷地、小牛田経由で仙台へ向かう乗客には、バス増発の恩恵はほとんどない、ということになります。 地域の公共交通を、体系的に有機的につなげたサービスを提供するシステムがBRTだとすると、これはBRTと呼べるものではありません。バス専用道を一部区間に持ち、バスロケーションシステムを導入した、ごく普通のバス、と言うべきです。これをBRTと言い張ること自体に、作為的なものを感じてしまいます。 本来であれば、代行バスに限らずバス一般として、バス専用道の導入やバスロケーションシステムの導入などの利便性向上は、あって然るべきだと思います。BRTという言葉が先行している現状をしっかり見つめて、この地域にふさわしい交通体系、求められるサービスを考えていくべきだと思います。 余談ですが、旧駅舎を活用した陸前階上の待合所についてです。建物壁面を囲う格子状の装飾は、無意味だと思います。
2013/01/02

2012年は、公共交通に関してさまざまな出来事がありました。だいぶ当ブログの更新をさぼってしまったこともあり、年末年始の時間を利用して、2013年の動きにつながる話題を、ここで書き留めておきたいと思います。 以前のブログで、東日本大震災の被災地を訪問したことをご紹介したと思います。このときのもうひとつの目的が、「BRT」と称されている、被災した鉄道の代替バスの現状を見ることでした。 この「BRT」を紹介する前に、「BRT」と称されている、もうひとつの鉄道代替バスのことについて、触れたいと思います。 茨城県を走っていた鹿島鉄道の廃止に伴い開設された、関鉄グリーンバスの路線「かしてつバス」です。http://kantetsu.co.jp/green-bus/omnibus/timetable_green01.pdf 石岡駅~小川駅~玉造駅~鉾田駅の路線を基本とし、鹿島臨海鉄道の新鉾田駅まで走るものもあります。鉄道時代同様、小川駅折り返しのバスが多数設定されています。また、小川駅から別路線を走る、石岡駅~茨城空港線も、同じ系列の路線として取り扱われています。 この路線の内、石岡駅の少し先から小川駅の手前、四箇村バス停までの間を、鉄道線路跡を活用したバス専用道として整備し、現在、ほとんどの「かしてつバス」が、この道路を通るようになっています。http://www.city.ishioka.lg.jp/index.php?oid=1499&dtype=1000&pid=109 私は、2012年に2回ほど、「かしてつバス」に乗る機会がありました。「かしてつバス」自体は、地域の鹿島鉄道存続運動の影響を強く受けていて、他地域の鉄道代替バスとは、大きく異なる特色を持っています。中高生を中心としたバス支援組織の活動(鉄道存続運動時代からの歴史があります)、フリーきっぷの発売(現在は発売中止)、オリジナルデザインのバス車体(一部車両は会社標準塗色)。そして、国道355号線の渋滞を回避するために整備された、バス専用道です。 鉄道廃止という事実を受け止め、代替バスの利便性を上げていくことを考えるのならば、バス専用道の導入は適切と言えるでしょう。事実、バスの運行時間は正確になり、代替バスの利用者も、増加傾向にあるようです。http://www.city.ishioka.lg.jp/rk/files/filelink/networknews7.pdf しかし、「かしてつバス」がBRTなのかというと、私はそうは捉えていません。BRTとは、バスを基幹輸送手段とし、地域全体の公共交通を体系的に整備し、利用者に提供していくシステムのことだと考えます。単純に、バス専用道をバスが走り、バス位置情報の提供が行われているだけでは、BRTとはとても呼べないと思うのです。これは、低床車両を導入するだけでLRTとは呼べないことと、同じことです。 かしてつバスの場合、「かしてつバス」の範疇だけで自己完結していて、その先の区間、他の交通機関との接続等が、どこまで体系的にマネジメントされ利用者に提供されているか、疑問なのです。例えば、ハードの話ですが、小川駅のバス停は、駅舎を早々と解体した後、照明もない待合用の上屋がひとつあるだけです。玉造駅に至っては、待合施設そのものがありません。上屋があるのは、駐輪場だけです。待合施設は「その先」の接続を考えたとき、真っ先に考えなければならない施設のはずなのですが。 また、かしてつバスに乗るとわかるのですが、バス専用道が既存の道路と交差する部分では、バス専用道側に「止まれ」すなわち停止義務が課されている場所が、数多くあります。いちいち交差点で止まる上に、車の流れが切れずに、なかなか先へ進めません。 道路規制は、地元の公安委員会の判断があるので難しいところですが、基幹輸送手段にふさわしいスピードを、サービスとして提供しようとするならば、鉄道時代同様、既存道路を遮断する形での踏切が必要なのではないでしょうか。単純にバスが遅くなるという話ではなく、基幹輸送手段としての位置づけという点で、かしてつバスの現状は、BRTとは程遠いと思うのです。(続く)
2013/01/01
当ブログをご覧の皆様 2013年、新年を迎えることとなりました。 結局、12月は一度も更新できず、お恥ずかしい次第です。 年を追うごとに、このような書き込みを続けるだけの時間が、自分の生活の中で少なくなってきています。 一方、ツイッターやフェイスブックなど、新しい情報伝達手段が台頭してきています。ハード面でも、スマートフォンやタブレットが一気に普及し、キーボードをたたくことさえ、既に過去のものとなりつつあります。 いつかは、このような新しい流れに乗らざるを得ない時期が来るのでしょう。但し、当分の間は、例え更新が遅れても(苦笑)、このスタイルでの情報発信を続けていきたいと思います。 そして内容に関しても、地方の公共交通が、ますます危機的状況に陥っている状況から、「地方鉄道」「北海道」にややウエイトを置きつつ、バスなどを含めた公共交通全般の話題を紹介していきたいと思います。さらに、当ブログの究極の目的である「地方の元気」を応援することに関して、銀河線沿線の情報も、引き続き発信してまいります。 本年も、よろしくお願いいたします。 なお、年末年始の銀河線代替バスの運行は、以下のとおりとなっています。 十勝バスhttp://www.tokachibus.jp/2012/12/06/2924/ 北海道北見バスhttp://www.h-kitamibus.co.jp/html/eb.htm
2013/01/01
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