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2002.05.27
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21世紀の初期における中日関係の新たな特徴
(筆者の金熙徳博士は中国社会科学院日本研究所研究員)

2002年に中日国交正常化はその「而立の年」(30歳の意味)を迎えることになった。30年このかた、中日関係には大きな変化が生じ、両国関係は21世紀の初期においてさまざまな新たな特徴を見せている。21世紀の中日関係は新しい基礎の上で曲折しながら発展していくことになろう。
基礎的条件には新しい四つの大きな特徴が見られる
21世紀の初期において、中日関係は国力、心理、利益、政策などの面で新たな特徴を見せており、その総和は今後の中日関係発展の基礎的条件を構成するものとなっている。
第一の特徴は、総合的国力に日ましにバランスが見られることである。
長い古代史は基本的に「中国が強くて、日本が弱かった」という歴史であったが、約百年の近代・現代史は主に「日本が強くて、中国が弱かった」という歴史であった。第二次世界大戦の後、中日両国は米ソ冷戦の枠組みに妨げられて20余年にわたる政治関係の断絶期をたどってきた。1972年の中日国交正常化は両国が冷戦の枠組みの制約を乗り越えて相互間の関係を発展させるために、扉を開けるものであった。1978年以後、中国は改革・開放の道を歩むことになり、近代以来の貧しくて弱かった状況を改めるための道の地ならしをした。1983年に、当時の中曽根首相は「政治大国」になることを目指す目標を打ち出し、それは日本が「経済の巨人、政治の小人」の戦後体制から抜け出すことを目指し始めたことを示すものであった。20世紀90年代になると、中国の経済における大国化と日本の政治における大国化には双方向、交叉な発展の趨勢が現れた。中日関係は「中国が強くて、日本が弱かった」と「日本が強くて、中国が弱かった」という二種類の形態を経た後、初めて中日両国の国力が均衡に向かう「中日がともに強大になる」趨勢を見せるようになった。

静態的に見て、日本の経済力は依然として中国より強い。ドルで換算すれば、日本のGDPは中国の4倍以上で、日本の一人当たりのGDPは中国の40倍となっている。動態的に見れば、中国はこれまでの10年間、日本との国力における格差を縮小しつつあるとともに、今後の15―20年に経済の規模の上で日本に追い付くか追い越し、経済の質の上で日本との格差をさらに縮小する趨勢が現れた。例えば、「購買力平価説」(PPP)で計算すると、現段階の中日両国の国力における開きは前述の数値よりずっと小さいはずである。

当面について言えば、中日両国の国力における均衡は逐次それが達成される趨勢にあり、より多くの表われは「心理的に予期する均衡」である。しかし、国際政治と対外影響力の角度から見ると、長年来、中国は国際体系の中で独特な政治的地位を確立し、経済と技術の分野において飛躍的な発展と全面的に先進国に追い付き追い越す姿勢をとっている。国力に変化が生じているこの趨勢は中日両国の戦略的心理、外交スタンスと相互関係に大きな影響をもたらすことになっている。



中日国交正常化30年来、中日関係は大きな発展をとげ、深くて厚い基盤ができあがっている。

政治の分野において、1972年9月29日の「中日共同声明」と1978年8月12日の「中日平和友好条約」は中日間の最も重要な政治と安全の事項について原則的規定を行った。1998年11月26日の「中日共同宣言」は、冷戦後の新しい情勢のもとでの中日関係の諸原則について、補足規定を行った。この三つの基本文書の導きのもとで、中日両国の政治関係に大きな進展が見られ、両国のハイレベルの間の往来および政府間の交流と協力が日増しに密接になっている。

安全の分野において、中日間の三つの基本文書は両国の善隣友好と永遠に戦争をしないための基礎を打ち固めた。近代・現代史を顧みれば分かるように、ここ30年間、中日関係は19世紀後期以来の最良の状態にある。近年、中日間の安全についての対話と交流もスタートしており、国防の分野におけるハイレベルの相互訪問もすでに行われており、将兵の交流も始動が待たれており、艦艇の相互訪問などの軍事的交流を実現することも望まれている。

経済貿易の分野では、1972年の中日貿易の総額はわずか10億3800万ドルであったが、2001年はすでに892億ドル(日本側の統計)に達した。日本はすでに10年近くも中国の最大の貿易パートナーであり続け、中国はなが年日本の第二位の貿易パートナーであり続けている。中日貿易は強みの相互補完を踏まえて、「垂直分業型」から「水平分業型」へシフトしている。日本は中国の外資誘致、技術導入の主な相手国の一つである。2000年7月末現在、中国が日本の資金を誘致した累計取り決め金額は370億2600万ドル、実際利用額は265億8000万ドルに達し、日本はアメリカに次いで二番目の対中投資国となっている。日本政府は1980年から中国に政府開発援助資金を提供している。2000年まで、その対中政府借款総額は2兆6507億700万円に達し、無償援助は1233億2500万円、技術協力は1244億4100万円となっている。

民間では、中日各界の人的交流が速やかに拡大し、前世紀70年代初期のわずか数千人の相互往来から年間平均数百万人の相互訪問へと発展をとげている。2001年における日本から外国に赴いた観光者数の中で中国を訪問したものの数が第一位の238万人に上昇した。中日両国間の友好都市はすでに200組を超えるに至った。
第三の特徴は心理的要素が対等へと向かっていることである。
古代においては、中国人はみずからを「華」とみなし、他国を「夷」とみなす自己中心の意識を形成していた。近代に入って以来、日本人は「脱亜入欧」、東アジアをないがしろにする優位の意識を形成するに至った。中日関係の歴史が示しているように、中日両国が歴史において前後して形成することになった優劣の心理および近代・現代にもたらされた歴史的な憎しみと感情的隔たりは根深いものであり、今になっても真に緩和されてはいない。20世紀の末期と21世紀の初期における中日両国の国力の均衡化の趨勢を背景として、両国の間に感情的葛藤がさらに激しくなったような局面が現れた。その実、これはほかでもなく、中日両国の相互心理の趨勢が対等に向かって転換する契機と、どうしても経なければならない段階である。

日本はかつて欧米の列強に対する「追い付き追い越すもの」と後発の非欧米の「経済の巨人」であった。現在、中国は日本の台頭に次いでの東アジアの「目覚めたライオン」と「飛び立つ竜」となった。往時において、欧米諸国はかつて、複雑でバランスを失った心理状態で日本という「なりあがりもの」の台頭を見守り、一部の心理状態がねじまげられたものに煽り立てられて、「日本脅威論」が欧米で一時はやった。現在、中国が百年にわたる深い眠りから目覚めて、ついに現代化の高速車線を走るようになった時、日本と欧米の一部の人も人には言えない心理に駆使されて、「中国脅威論」が西側のマスメディアの上で流行り出した。

当面、中日関係は相互心理を調節する移行期にある。中日両国の人々はいずれも、両国間の利益における相互依存は歴史上一番よい時期にあり、相互間の交流はすでに遮ろうとしても遮ることのできない勢いとなったことを見て取ることができるはずである。そのため、当面の中日関係に対しては、樹木しか見えず、森林が見えないようなことになってはならず、両国関係が速やかに発展をとげている全局と主流を見極めるべきである。

(パート2)につづく






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Last updated  2002.05.27 23:54:39
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