2002年12月26日
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<注>今日の日記は少し長くなるので、プリントされてからゆっくりご覧下さい!

 今晩のNHK教育TV「教育フォーカス」で、タイトルのような内容の放送がありました。やっぱりなぁ、と思う反面、少なからずショックを受けました。
 ビデオゲームをはじめとして子どもを食い物にしている産業が蔓延しているのは日本だけ、と聞いたことがあるが、学習塾も同じ轍をふんでますね。これまでの学習塾は「親」を食い物にしていただけに、ある意味、それなりの子ども達にとって価値もあったでしょう。
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ボクも「英語教室」という、多分「塾」というのをやってますので大きな事は言えないでいたのですが、、、
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 番組の冒頭、「学研」が土曜日に実施している「科学実験」のコースが紹介されていた。これはおもしろい!(ビニールの上にばらまいた塩に声をかけると塩の文様ができるという実験) ボクも小学生の頃、月刊「学研」には随分育てられた一人だから嬉しくなった。たまたま今日の英語教室(高3クラス)で、「子育てに果たす読書の意義」といった内容の英文を読みながら高3の子と「子育ての話」をした直後にこの番組をみたものだから、余計に興味をもってみました。
 その中で、学研の方が、「今は、中学入試の中で考える力が要求されているので、当社がこれまで培っていたノウハウをフルに生かしてやってます」と話され、その後、実際の中学入試問題として出題された問題がTV画面に出てきてビックリギョウテン! 「古代人の描いた文様が何を意味するか答えなさい」という問題だった。
 失礼ですが、多分、おおかたの視聴者のみなさんはこの文様を見て「ふぅ~ん、、、」で終わっていると思うのですが、ボクはビックリ! これは今から約2000年前の弥生時代の人が作った銅鐸に描かれている文様(神戸市の神岡で発見された銅鐸=桜ヶ丘5号銅鐸)で、二人で脱穀していることろや弓矢で狩猟しているところがあり<他は記憶にないが、この同じ銅鐸には、他に、戦闘シーンやボクにも意味不明な鶴と亀が描かれてたりします>、もし、この絵がわかるとするなら、総合的な学習の時間や実体験などで、全く機械を使わずに米作りをするとか、弓矢で戦争ごっこでもしないかぎり答えは出てこないような問題だと思います。

 番組にゲスト出演したタレントの若いお母さんが、「こんなことにまで高い授業料払って子どもをやらせるなんて私にはできない」旨の発言をされてましたが、もっともだと思う反面、うちの自然塾みたいに月500円で毎週土曜日にこんなことばかりやっているところも多分ないだろうな、と思ってしまった。
 その次に出てきたのが、「学習意欲を育てる」。
 興味深かったのは、20年前の親と今の親との比較で、「学校で教える内容がもっと難しくてもいい/もっとやさしい方がいい」という親の%が、完全に逆転しているという事実。 
 20年前は、約20%の親が「もっと内容をやさしくして!」といっていたのに、今は、約20%の親が「もっと難しくして!」と言っている、というアンケートが示された。みなさんはどう思われますか?
 ボクは、高校ではあるけれど元教員(英語)として言えることは、一般的な公立高校で、当時の学習指導要領が定めるレベルに着いていけてるものは、全体の20%ほどであり、全くついていけないものも20%程度、他はそれなりになんとか、、、と思っていたので、この結果は納得がいく。
 しかし、学校外での学習時間が20年前の約3分の2に減り、将来の進路に希望がもてない子どもの数が激増している今の現状は異常としかいえない。学力低下の原因は決して新カリのせいではないのに、そこに原因を帰結させようとする世の風潮も異常。もっといえば、ここで大手の学習塾がのりだして、「学習意欲の喚起」をビジネスチャンスにとらえ、せっかくの土曜休みにその手のプログラムを取り入れ始めたのは本末転倒!
 英検や漢検で目標をもたせ、達成することで、氏名を教室に張り出し、いっそうのやる気を引き起こさせる、という。 みなさんはどう思われますか?
 ボクの中学生の頃はこんなのが当たり前だったけど、いつからか、平等教育の浸透とともに消滅した過去の遺物のようなやりかたですね。少なくとも、今の公立学校ではこんなやり方はしない。
 その塾の取締役の肩書きを持った方が画面に登場して、「こういう形でやることで、子ども達のやる気、学習意欲を引き出すことができるのです。学習することが本来どんなに楽しいことかを伝えたいのです」とおっしゃったが、みなさん、どう思われますか?
 英検や漢字検定の資格取得だけが目的なら、それは子ども達の将来の生きていく力にはさほど意味がないことだと思いますね。
 ボクには4人の娘がいますが、長女(大学2年)は、将来、外国で日本語を教えたいと、外大の日本語学科にいて、中国語を専ら学んでます。次女(大学2年)は、高校生の時、アルゼンチンに留学した体験を元に、音楽の普遍性を通して世界の平和に貢献したいと言って、グローバルマインドな音楽関係の仕事を目指していますが、スペイン語はできるけど英語はまださっぱりです。三女(高一)はボクの感覚と近くて、農業をしたいといって、全寮制の高校で農業を学んでます。四女(高一)は、介護福祉に興味をもって、昼間は働きながら、定時制の介護福祉科にいっています。

子ども達が、どういうわけでこういった将来の目標を築いたのかもよくわかりません。しかし、一つだけ間違いなく言えることは、どの子もいわゆる「塾」には行った経験がないこと、父親が突然安定した公務員を辞めて、野放図な生活を始めたことですかね。

この先の続きは、また、あらためて、、、
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最終更新日  2002年12月27日 22時44分30秒
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