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「イースタン・プロミス」を見に行った。口コミでも評判が高く、単館系拡大上映にしては集客を伸ばしている作品だ。ものすごく期待して見に行ったのだが、残念なことに私にはその面白さがまるで理解できなかった。タイトルの「イースタン・プロミス」とは、「東欧やロシアからイギリスにやってくる貧しい女性によい生活を約束する」という意味があるらしいが、実はこれには逆説的な意味があり、「英国における東欧組織による人身売買契約」というのがその真の意味らしい。ロンドンの裏社会に跋扈するロシアンマフィアの壮絶な世界が物語の舞台。病院で助産婦として働くアンナは、ある日、妊娠し行き倒れになった少女の出産に立ち会うことになる。子供を出産後、赤ん坊とロシア語で書かれた日記を残して少女は死んでしまう。その日記から明らかになるのは、年端も行かない東欧諸国の少女たちが、イギリスに連れて来られ、覚せい剤漬けにされながら売春を強要されているという悲惨な現状だった。憤りを感じたアンナは、単身、ロシアンマフィアのドンに戦いを挑む。その渦中で知り合うのが、マフィアの運転手をしているニコライ。何故かニコライは、陰になり日向になりアンナを守り、二人は徐々に惹かれあうようになる…というのか物語のアウトラインだ。まず、ロンドンに巣食うロシアンマフィアという存在が私にとって非常に遠い存在だった。ロシアンマフィアを生み出す背景にあるのは、東欧社会に横たわるロシアを中心にした長く苦しい歴史に違いない。正直、私はこのあたりの歴史にも情勢にも疎い。ロシア、ウクライナ、スロバキア、ルーマニアetc、国名を羅列してみても、漠然としたイメージしか浮かばない。歴史についてある程度の知識がなければ、ロシアンマフィアを生みだした社会に対するイメージが浮かびにくいし、登場人物たちに共感することも難しい。この作品を面白いと思う人たちは、まず私が躓いてしまったこのスタート時点をクリアしているワケで、その想像力の豊かさとそれを支える知識量に頭が下がる。物語の舞台を十分満喫できないまま、ストーリーは進む。結局、ニコライはマフィアの一味ではなく、実は潜入捜査官であることがストーリーの終盤で明らかになるのだが、これはかなり唐突な気がした。ニコライを捜査官にすることで、どんな意味があったのか? 潜入捜査官自体にそれほどインパクトは感じられないのだが。マフィアの運転手で十分だったのではないだろうか?それから、この作品の見どころともいうべきサウナでのニコライと殺し屋とバトルシーン。好きな人には血沸き肉踊るところなのかもしれないが、暴力シーンに特に魅力を感じない私にとっては、冗長にしか感じられなかった。あれほど長回しして執拗に映し出す意味があったのだろうか? ニコライ役のヴィゴ・モーテンセントの魅力的な肢体に見惚れろとでも? 意図的に移しこまれた彼のフルチンに注目しろとか? 生娘でもあるまいし(笑) まぁ、「女子供には理解できない映画なんだよ」と言われてしまえばその通りかもしれない。ただひとつ、気に入ったのはマフィアのドンのできそこないの息子セミアン。アル中でホモセクシャル、キレやすく頭が悪い。しかし、実に人間臭く魅力的に描けている。対して、ヒロインであるアンナの神々しさ、強さ、美しさは、女の私からすると嘘臭くて魅力を感じられなかった。所謂、男の描く夢のビーナスでしかない。しかし、セミアンの愚かさ、どうしょうもなさはリアリティーがある。セミアンがニコライに惹かれていて、自分の目の前で女を犯すように命令するシーンは哀れを誘った。いっそ、おとぎ話のような女・アンナなど出さず、徹底的にロシアンマフィアを描いて、最後、ニコライにセミアンを殺させれば、もっと魅力的な映画になったのではないか? 救いのない世界を描くのならそれぐらいやってみせればいいのにね。以上、女子供の戯言でした。
2008.06.28
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最近DVDで「28週後」と「アイアム・レジェンド」を見た。どちらもいわゆるゾンビ系映画であり、謎のウィルスが流行って次々と人々が感染、正気を失った人が正常な人々を襲って、人間社会が崩壊する様を描いている。私は昔からゾンビ系映画が苦手だ。できれば見たくない類のジャンルなハズなのに、深く考えずに新作コーナーにあったものをサクサク借りてしまったのである。「アイアム・レジェント」に至っては、軽いノリのスペクタクル映画だと誤解していた。苦手なジャンルではあるものの、実はゾンビ系映画の魅力みたいなものもよくわかっている。弟がスプラッタ・ホラー映画好きだったので、否応なくその手の類の作品をたくさん見るようになったからだ。どれもあまり好きになれなかったが、ゾンビ系映画のみ苦手なのに目が離せず、「面白さはわかる」と言う境地に至った。ウィルスに感染してまるで違う生物に変化し、次々と人々を襲っていく。街が機能を失って、正気を失った人々が徘徊するゴーストタウンと化してしまう。当然、恐ろしくて仕方がないのだが、その裏腹に、たぶん終末観への魅力も感じてしまう。人には、生きると正反対のベクトルで死ぬという本能も刻まれているに違いない。生きているけれど死んでいる、死んでいるのに生きている。そんな生と死の境界線で蠢くゾンビには、本能的に恐怖を感じつつ惹かれてやまない何かがあるような気がする。さて、話を映画に戻そう。「アイアム」と「28週後」、私は「28週後」の方が断然面白かった。「アイアム」は100%ハリウッド系の大作映画で、内容といい作品のセットといい、いかにもお金かけました的な堂々として出来栄だ。対して、「28週後」の場合、配給は20世紀フォックスながら、物語の舞台はイギリスで、イギリスとスペインの合作映画だ。映画をよく見ている人ならおわかりだろうが、ヨーロッパ映画は一言でいえば暗い。暗いというのは内容云々だけではなく、文字通り画面が粗かったり照明が暗かったりということも意味する。ハリウッド映画の場合、貧乏人を描いても、なぜかそこには生活感が希薄で、真の意味での“貧困”があぶりだされてこない。貧しい家の情景を映しても、なぜか悲壮感が感じられないのだ。対して、ヨーロッパ映画は違う。画面からは、暗くて不潔でジメジメとした冷たい貧困がリアルに感じられるものが多い。「28週間後」もそう。物語の最初に描かれるのは、ウィルス感染者に見つからないように、隠れ家で息を凝らして生活する人々の様子だ。貧しい食事で飢えをしのいでいるその生活ぶりが実にリアルで、見ているこちらまで息が詰まりそうになる。これはアメリカ映画では絶対に出せない味であろう。「アイアム」も「28週後」も、人が消えて荒れ果てた街の情景がところどころに映し出される。雑草が明日アスファルトの割れ目から好き勝手に顔を出し、野生動物が街の中を疾走する。そんな「アイアム」で描かれる街の様子の方が、リアルだしよく練られていると思う。対して、「28週後」では、ただ人が全くいなくなったロンドンの街中を映すのみだ。人が消えて28週間も経ったらあんなワケはないのだが、それでも、ただひたすら人がいなくなった街を映しだす「28週後」の映像の方が胸を打つのだ。この映像を見るだけでもこの映画はお勧めできる。「28週後」はカタルシスの欠片もなく終わる。たいして「アイアム」は、未来に希望をつなぐ終わり方をする。それでも、私は「28週後」のあの救いのない終末観に惹かれてしまう。
2008.06.27
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結婚して娘を産んだお陰で、それ以前では考えられないような経験を得ることが多くなった。たとえば、保育園時代の保護者としての仕事などなど。卒園式にかかわるさまざな仕事をしたり、卒園アルバム作りの仕事をしたり。私は、正直充実感のない学生時代を送ってきたので、人のために働く委員の仕事などはほとんどスルーしてきた本当に小さくつまらない人間だった。自己顕示欲は人一倍強いがそれが現実に追いつかない、そんなタイプ。それが、結婚して子供ができて、自分自身よりも大切な存在ができて初めて、本気でいろいろなことを考えるようになった。仕事もそうだし、保護者としての活動もそう。「もともと苦手な分野だけれど、娘のためならやらなきゃならない」、そんな思いから、結婚前では考えられないような行動に出るようになった。その苦労もその充実感も、すべて娘がくれたもの。今、娘がいなかったら、私はどうなっていたのかな?正直想像もできないや。娘のお陰で、少しはマトモな人になれたような気がする。スゴいな、娘。
2008.06.11
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今、最も世間を震撼させている事件、いわずもがな「秋葉原通り魔連続殺人事件」について。この事件には今までの凶悪犯罪にはなかった独特の怖さがある。よく引き合いに出される宅間の事件とも違う。加藤容疑者と同じ年だという神戸の猟奇連続殺人事件を起こしたあのサカキバラとも違う。自分は宅間にもサカキバラにもなるとは思えないが、この加藤容疑者になる可能性はゼロではないな、と普通の人たちに思わせてしまう怖さをこの事件からは感じられないだろうか。加藤容疑者は、性格異常者、あるいは精神病疾病者が果ての果てに至ってしまう結末という末路感が欠落しているのだ。普通の、しかし徹底的に人生に悲観してしまった、それでいてかなり身勝手で、想像力も人生経験も未熟な若者が、不幸な条件が奇跡的な確率で重なってしまって妄想のままに万が一の確立で起こしてしまった凄惨な事件。と言ってしまったら、かなり誤解を生むだろうか。いや、起こってしまった事件はあまりも残酷で悲惨なものなのに、容疑者の現実感の希薄さはどう説明したらいいのだろう。こういう凄惨な事件を起こしてしまうまでの病的、あるいは本質的に抱えている病巣の取り返しのつかなさというものが希薄すぎる。これはいったいどういうことなのだろう。怖すぎる。この事件は本当に怖すぎる。そういえば、今年筑波で行った連続殺人事件もこれに通じる現実感の希薄さがあった。いったいこの日本で、若者たちの間では何が起こっているのだろう。
2008.06.10
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ひさしぶりのプログとなってしまいました。実は実は、先週末の早朝、パソコンがクラッシュしまして(笑)、大騒ぎの1週間を過ごしてしまいましたよ。パソコン使って仕事している癖に、バックアップを取っていない(!!)という有り得ない体たらく振りでして、新しいパソコンの購入代+クラッシュパソコンからのデータコピー代に結構な出費が重なりました。「備えあれば憂いなし」昔の人の言葉には含蓄がありますねぇ。いや、そういうことじゃないか。クラッシュパソコンはIBM製で、新パソコンはDELL製でございます。モニターも調子悪かったので、新しく買い替えてやっと液晶になりました(笑)新パソコンは非常に快適です。だから何?という話ではありますが(笑)
2008.06.07
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