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映画「愛を読む人」


2003年12月11日
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今までは隠密裏に行われていた訓練が、いよいよ公開された。

私が危惧していたような、希望していないのに命令されるという最悪のことはなかったようだ。
しかし、アンケート回答の8月時点と、現在の現地状況は変化している。
当時の気持ちと現在の気持ちが、変化している隊員もいるのではないだろうか。
私の町に住む隊員の中にも、派遣される人がいるのだろう。
その家族の今の心中は、いかばかりかと思う。
今までにもこの地の自衛隊員は、前回の東ティモールへの派遣などの海外派遣を体験してきたが、
今回の派遣の危険度は今までとは比べ物にならない。

私としても、どうしても行かざるを得なくなったからには、隊員の人達に「日本のために頑張ってきてください」と言いたい。
しかし私の心は、「本当に日本のためになるのだろうか」という疑問を払拭できずにいる。
だからもし、身近な人が派遣されると知ったとしても、「とにかく無事でお帰りください」と言うしかない。
壮行会が開かれても、とても出席する気にはなれないのだ。
そう思うと、派遣される隊員には本当に申し訳なく、そして気の毒だと思う。
幸いに(隊員の方々、ごめんなさい!)、私の身内には自衛隊員はいないが、もしも私の息子が派遣されるとしたら、私はどう考えるのだろう。

人はやむを得ない行動をしなくてはならない時に、必ず自分を納得させる合理性を見つけようとする。
だからきっと、無理やりにでも「この派遣は日本のために必要なことであり、正しいことだ」と思い込もうとするだろう。
正義のために、イラクの人たちのために、そして日本のためにその命を失ったとしても、その行為は尊くて正しいし、その死も誇りに思って受け入れようと、自分の心をねじ伏せるのではないだろうか。
だけど、今の私は、隣人としての自衛隊員を考えるしかない。
そうでなくては、冷静に考えることなどできない。


私の知る限り、自衛隊に「就職」する若者の多くは、
「安定した国家公務員」の職場として入隊している。
隊員と結婚する女性達も(私の知人にも自衛隊員の妻は多いが)、
本当に戦地に赴くことになろうとは考えていなかったと思う。
自衛隊に就職したら、給料をもらいながら各種免許を取得できるし、

隊員と結婚したら安定した生活が確保されるのだ。
自衛隊に入ったり隊員と結婚したら、「良かったねー」と言われることが多いのはそのせいである。
きっと入隊してから各種の教育や訓練の中で本人の意識は変化するだろうけれど、家族の意識はついていっていないのが実情ではないか。
今頃はきっと、「自衛隊は軍隊で、夫は兵隊だったのだ」と気付き、愕然としている妻も多いのではないだろうか。

自衛隊派遣の是非について、私は正直なところわからない。
しかし、私の心は「自衛隊のイラク派遣はやめてほしい」と叫んでいる。
兵隊は部隊の一つの駒なのだ。
その人の価値観、倫理観、人間観をすべてぶっとばして、命令に従うしかないのだ。
いくら「人道支援」と言おうとも、銃や戦車の先には人を殺しあう戦争の当事者になる結果があるとしか思えない。
民間人が戦争に巻き込まれて死ぬのとは、意味が違うと思うのだ。





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最終更新日  2017年08月16日 09時25分29秒
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