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映画「愛を読む人」


2016年12月25日
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このところ、ニュースを見ても腹立たしいことが多いし、

あまり心温まるようなブログを書けない状態が続いているような気がする。
そんな中で、心から「すごいなあ」と思った人がいるので、
そのことを書いておこう。

Sさんは多分95歳、女性、生活保護を受けて一人暮らし。
遠縁の人はいるけれど、家族と言える人はいない。
夫も遠縁の一人で(多分、義母の従姉妹だと思う)、同じ市内に住んではいるが時々様子を見に行く程度。
親密な付き合いではないが、さりとてまったく無関心なわけではない。


今回訪ねると「もうお金はいらないから、暖かい寝巻きと下着が欲しい」と言うので、
それを見繕って訪れた。
小さな借家に住んでいるのだが、耳が遠いために外からも聞こえるほどの大音量でテレビを見ていた。
彼女は若い頃に道北に嫁いだのたが、子供もないままに離縁して道央に戻ってからは再婚はしなかった。
やがて、故郷からは少し離れたこの町になぜか住み着き、
小さな小料理屋のような店を持った。
私は結婚したことで彼女と出会ったのだが、その当時は地元の議員の二号さんだったようだ。
どうも、彼女の店が田舎の議員だった彼の後援会のたまり場のようになり、
後援会事務所のきりもりをするような形での関係だったようだ。
しかし、やがてその人も議員を辞める年になり、その関係も終わったようだ。
まもなく彼が亡くなった時には、自分の立場を考えてのことだろうが、葬儀にも参列していない。

いつの頃からか生活保護を受けるようになっていた。
夫のお姉さん達とは年齢も近いことから我が家よりは行き来があったようだが、
義姉たちが「あんなに尽くしていたのに、哀れなものだね」と話しているのを聞き、
私も何だか気の毒に感じていた。
しかし、心の中ではどのように思っているのかわからないが、

きっと、彼女なりに精一杯生きてきた誇りがそうさせるのだろうと思っていた。
かつて嫁いだ地方の人や、小料理屋をしていたり二号生活をしていた頃の人たちとは
今でも付き合いがあり、その人たちが何くれとなく気にかけてくれているという。
(除雪や買い物など、ヘルパーを頼んでいないので)
今回驚いたのは、95歳になった今でも彼女はヘルパーもデイサービスも受けていないということだ。
耳は遠いけれど頭はしっかりしていて、膝が悪くていつも足を伸ばしているけれど、
今でも食事や掃除、洗濯、布団の上げ下ろしまで自分でしているという。
訪ねた私たちに「布団があるんだけど、ワシいらんから持っていかないか」と言う。
何でも、膝が悪いのに今でも毎日布団を出し入れしていることを知った人が、
「もう年なんだから、敷きっぱなしでベッドがわりに使え」と、
厚い布団をくれたのだそうだ。
せっかくだから貰ったのだけれど、敷きっぱなしにしたら狭い部屋が益々狭くなるし片付かないし、
厚い分だけ重いので、今までどおりの方がいいのだという。
と言われても、私たちが「それじゃ、いただきます」というわけにもいかず、
「そのうち使うこともあるだろうから、取っておいたほうがいいよ」と言ったのだが、
私なら、今でも万年床にしたいくらいだ。
その家にはお風呂がないので、入浴はどうしているのかと聞くと、
「もう、風呂には行かないことにした」という。
近所の銭湯がなくなってからは、時々は知人の家で貰い風呂などもしていたようだが、
近年、知り合いの何人かが入浴の時に倒れたり亡くなったりしたのだという。
「血圧が高いし、よそに行って倒れたりしたら迷惑かけるから、もう風呂はやめた」という。
自分で体を拭いたりシャンプーは出来るから、それでいいのだという。
時々は、近所の人に背中を拭くのを手伝ってもらうらしい。
「みんなに助けられて生きてるさ。ありがたいことだ」という。

さて、そんな彼女の生活を聞いて、どう思うかは人それぞれだろうが、
私はそれを聞きながら、本当に見事だと頭が下がる思いがした。
80年近く前、離婚した女が一人で生きることがどんなことだったか、
私には想像がつかない。
そんな中で小料理屋をやったり、縁あっての二号生活やその後の一人暮らしも、
生きるための必然であっただろう。
嫌な思いや、「これからどうしよう」と途方にくれる時もあっただろうが、
彼女からはそんな話を聞いたことがない。
もともと「肝っ玉母さん」のような性格ということもあるだろうが、
「愚痴を言わない」という一つだけでも、見事な生き方ではないか。
以前から、私は彼女の人生がどんなものであったのかという興味もあり、
義姉達に聞いてみたこともあるのだが、あまり詳しいことは分かっていないらしい。
ひょっとすると私に聞かせたくないこともあるかもしれないが、それだけでもなさそうだ。
きっと、話してもらえたら波乱万丈のドラマがあるのかもしれないが
この世代の人たちの人生は、多かれ少なかれ波乱万丈なのだろう。
そしてあらためて、自分のぬくぬくとした生活をありがたく思わずにいられない。





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最終更新日  2016年12月26日 08時55分18秒
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