わたしのこだわりブログ(仮)

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2017年02月24日
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2月13日にクアラルンプールの空港で起きた金正男(キム・ジョンナム)氏? の暗殺事件(毒物はVXガスと特定された)。 
世界に一気に不穏な空気が流れ始めた気がします。

北朝鮮のなりふり構わない暴走ぶりは、国の意志なのか?
朝鮮民主主義人民共和国 第3代最高指導者 金 正恩(キム・ジョンウン)氏の個人的な意向なのか?
ここの所のミサイル開発と発射実験。
不適格な主導者が一人でハンドル握って暴走しているのなら、これほど世界がコワイ事はないしょんぼり

政治に興味はなかったけれど国を憂いていた金正男(キム・ジョンナム)氏。
その暗殺が本当であったなら、中国や韓国の思惑は大いに外れ、同時に世界も救いの手を失ったのかもしれない。


さて、全2回の予定でしたが・・。サント・シャペル(Sainte chapelle)が見所満載なので紹介が増えました。
コンシェルジュリー(Conciergerie)は独立させて次回(3回目)に載せます  m( _ _ )m


フランス王の宮殿 2 (Palais du Justice)(サント・シャペルのステンドグラス)

パレ・ド・ジュスティス(Palais du Justice)サント・シャペル(Sainte chapelle)
サント・シャペル(Sainte chapelle)のステンドグラス
黙示録(もくじろく)のバラ窓
フライング・パットレスの無いゴシックの教会

前回紹介したように聖王ルイ(Saint-Louis)ルイ9世(Louis IX)(1214年~1270年)のコレクションルームとして建設された王宮内にできた サント・シャペル(Sainte chapelle)は工期がたったの33ヶ月と言うハイスピードで1248年に完成し献堂 されている。

設計者は13世紀のフランスの建築家である ピエール・デ・モントルイユ(Pierre de Montreuil )(生年不明~1267年) とされているが、最近疑問も出てきたらしい。
彼は当時、同じくシテ島内、向かいにあるノートルダム大聖堂の建築指揮をしている。

ノートルダム大聖堂から人材をサント・シャペル(Sainte chapelle)に回して建設させていた可能生はあるかも・・。

サント・シャペル(Sainte chapelle)のステンドグラス
パリ最古のステンドグラスと言われる美しいステンドグラスが見所 である。
※ ノートルダム大聖堂の方が着工は先だがサント・シャペルの方が完成が早い。

13世紀に造られたステンドグラスの中でも一級品と数えられているそうだ。
実際確かにエナメル絵付けの絵画技術を駆使した彩色ガラスのステンドグラス。そ
の質の高さ、また完成度には驚いた

黙示録(もくじろく)のバラ窓
pict-パレ・ジャスティス 18.jpg
西の入口にの上のバラ窓の中心図です。
このバラ窓のテーマは黙示録(もくじろく) となっていて、序章部が表現されています
※ この絵柄は肉眼では見えないです。望遠カメラでこそ撮影できたもの。

剣をくわえているのはキリスト。右手には七つの星。七つの燭台。
※ ヨハネによる黙示録。七つの星は七人の使徒。
七つの燭台は七つの教会(エフェソス、スミルナ、ペルガモン、ティアティラ、サルディス、フィラデルフィア、ラオディキア)を現しているらしい。

バラ窓に用いる図柄としては非常にめずらしい。ちっと怖い感じのキリストです
この後戦いが始まるのでキリストが険しいのかも。

ヨハネの黙示録(もくじろく)
物語の内容的には、この後七つの封印が解かれ、七つの災いが起こり、バビロンが滅亡(バビロンは人間の欲望が渦巻く町を比喩しているらしい。)。そしてサタンの封印とキリストの千年王国へと続く。
クライマックスはサタン復活最後の戦いと最後の審判。そして天国の門である。

※ 2009年7月「ヨハネとヨハネの黙示録 in Patmos」ヨハネの黙示録を執筆した島 と言うのを紹介しているからよかったら見てね。
リンク ​ ヨハネとヨハネの黙示録 in Patmos

15世紀にできたと言う フランボワイヤン(flamboyant)様式のバラ窓

pict-パレ・ジャスティス 17.jpg
バラ窓のテーマが「黙示録」と言うのも不思議な気はするが、西だからこそのテーマらしい。
バラ窓の細部は割と凝った彩色画のステンドグラスがはめ込まれている。その絵付けの技術が高い。

下は翼を持つ牛がいる事から福音所記者ルカだろう。
pict-パレ・ジャスティス 27.jpg
感心なのは、決して肉眼では見えないのに手抜かりの無い事である。
ぶっちゃけ、他では色ガラスを適当にはめ込んでごまかしている教会が多いのだ。

ステンドグスの修復
教会にステンドグラスは当たり前にあるが、ステンドグラスは壊れ安いしガラス自体が経年劣化する。
特に外気にさらされていると油分も抜 けてボロボロになるから確実にどこかで 入れ替え修復は必要になる。

ガラスは高いし、エナメル彩色絵付けのステンドグラスはかなり手間とお値段がはる。
サント・シャペル(Sainte chapelle)のステンドグラスは13世紀の作品としては最高の品とされているだけにその修復もまた大変だったようだ。

ステンドグラス部分だけで618万m2ある中に1134パターンの聖書の場面が描かれている。
19世紀半ばの修復では、画家シュタインハイルの下絵に基づいて修復作業が行 われたらしい が痕跡はほとんどわからないと言う

※  ルイ・シャルル・オーギュスト・シュタインハイル(Louis Charles Auguste Steinheil)( 1814年~1885年)
彼は ノートルダム 大聖堂 修復にも携わったフランスの画家。

西のバラ窓 全景
pict-パレ・ジャスティス 19.jpg

バラ窓の下、テーマは サルヴァトール・ ムンディ(Salvator mundi ) 世界 救い主
pict-パレ・ジャスティス 23.jpg
このスタイルは中世に起源するキリストを現す一つのイメージ画像だそうだ。
(光の冠、右手の指で天を指し、左手に球体を持つ)
※ 近年レオナルド・ダ・ヴィンチの真作として発見されたサルヴァトール・ムンディ(Salvator mundi )の絵画があります。
2017年11月15日にクリスティーズのオークションにかけられ、手数料を含めて4億5031万2500ドル(当時のレートで約508億円)で落札。サウジアラビアのルーブル・アブダビのオープンの目玉で公開されていたが、現在行方がわからないらしい。
pict-パレ・ジャスティス 20.jpg
絵画の内容を見ていると旧約聖書からの出典か?
あるいは、もしかしたら上のバラ窓に続く黙示録の一部なのかもしれない。

素晴らしい木工の作品である。その彩色も綺麗。
pict-パレ・ジャスティス 21.jpg

サント・シャペルのステンドグラスの説明図
pict-パレ・ジャスティス 22.jpg
上に紹介したバラ窓はNo16です。

上階聖堂
pict-パレ・ジャスティス 13.jpg

pict-パレ・ジャスティス 14.jpg

pict-パレ・ジャスティス 24.jpg

pict-パレ・ジャスティス 16.jpg

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無地無しのガラ付き。全て彩色ガラスである。

pict-パレ・ジャスティス 26.jpg


フライング・パットレスの無しのゴシックの教会
前回書き落としましたが、 サント・シャペル(Sainte chapelle)はゴシック建築であるにもかかわらず、他と違います。

それは飛び梁(とびばり)、フライング・パットレス(flying buttress)が無い事
です。
※ フランス語ではアルク・ブータン(Arc Boutan)
それは高くそびえる教会の壁のたわみを押さえる梁(はり)の事。

pict-パレ・ジャスティス 28.jpg

高さ15mものステンドグラスを持つ外壁は、従来ならフライング・パットレス無しで教会が建っていられるなんて考えられなかった事です。
pict-パレ・ジャスティス 15.jpg
なぜ無しで可能だったのか?
ノートルダム大聖堂に比べれば、小ぶりな一身廊だと言う理由もありますが・・。
たぶん 教会内部の天井が連続した交差ヴォールト(Cross vault)のセル( cell) になっている からだと思います。
またヴォールト(vault)を支える為の支柱が結果的にたくさん存在し、かつ細い事も美しさと強度の両方を保っていると考えられます。
pict-パレ・ジャスティス 29.jpg

※ この教会は過去に3度火災にあっていて近年では1854年に復元作業が行われている。

十字軍として聖地に向かう聖王ルイ(Saint-Louis)ルイ9世(Louis IX)と思われる。
pict-パレ・ジャスティス 30.jpg

ほぼルイ9世(Louis IX)の趣味で築かれた礼拝堂であるが、彼は教皇内でのトラブルや諸王国のトラブルの調停をするなど調停者として尊敬されていた高潔な人物らしい。
敬虔なるキリスト教徒であった彼は晩年に十字軍として自ら出立。聖地に到着する前にチュニスでペストにかかり病没。
その功績から列聖されSaint-Louis(サン・ルイ)聖王ルイと呼ばれるようになったそうだ。

件の「キリストが頭に乗せた」と信じられている聖遺物「荊の冠(いばらのかんむり)」であるが、現在はここに無い。
ルイ9世の生誕800年記念式典の一環として2014年にノートルダム大聖堂が「いばらの冠」を公開したらしいから確かに今もあるのだろう。

次回こそコンシェルジュリー(Conciergerie)です。
リンク ​ フランス王の宮殿 3 (Palais du Justice)(コンシェルジュリー)
リンク ​ フランス王の宮殿 4 (Palais du Justice)(フランス革命とアントワネット最後の居室)

リンク ​ フランス王の宮殿 1 (palais de la Cité)





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Last updated  2020年08月15日 19時39分46秒
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