わたしのこだわりブログ(仮)

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2018年05月23日
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​​お知らせ​​2013年8月「 ロンドン(London) 10 (テンプル教会 2 Banker)」のカテゴリーを「お金」に変更 。金融街シティの成り立ちの話になっています。​​

リンク  「ロンドン(London) 10 (テンプル教会 2 Banker)」

さて、今回は科学系ですスマイルカテゴリーを「珍品」にするか迷ったのですが・・大笑い
なぜかわかりませんが、昔々紹介した「世界で最も醜い植物 第4位 (ジャイアント・ウェルウィッチア)」のアクセスが増えています。画像の解像度の悪い時代のものだったので、気になっていたのですが、写真の入れ替えだけするよりいっその事全部造り変える事にしました。写真はたくさんあるので増やす予定です。

で、​ウェルウィッチア(Welwitschia)の写真を見ていたら、先に紹介しておきたいものが出てきました。それはウェルウィッチアの生息地の歴史にかかわるものなのです。言ってしまえばそれは太古の地層で生成され、地上に再び姿を現した珍しい化石です。

ところが、それと同じ物がアメリカ大陸にもあったのでウェゲナーの大陸移動説を考えながら両者に関係があるのか調べていたらパンゲア大陸、ゴンドワナ大陸と膨らんで、地球史そのものをひもとく事に・・。私的にはちょっと地球にロマンを感じた内容です。
遅れた理由は、こだわりすぎた事。紹介する地球生成の地質年表に納得の行くのが無くてPDFでオリジナル作成しました。それだけで4日もかかった。ぽっ

ナミビア・コーリシャス石化の森と地球の大陸移動

石化の森(Petrified forest) ナミビア・コーリシャス(Namibia, Khorixas)
​​幻のダマラランド(Damaraland)​
現在に至る地球の大陸移動と生成​
石化の森(Petrified forest)
​珪化木(けいかぼく)​
アリゾナの石化の森
​​​​地球生成の地質年表​

アフリカ南部のナミビア共和国の街、コーリシャス(Khorixas)から42km(26マイル)西に位置するC39道路沿い。東にカオコベ砂漠(The Kaokoveld Desert)が隣接する砂漠とサバンナの狭間。そこには古代の地球の残骸が転がっている。

化石の残骸に住み着いた住人。

まずはナミビア共和国の位置から


​石化の森(Petrified forest)赤い丸・・コーリシャス(Khorixas)の町はその右​

​​​​幻のダマラランド(Damaraland)​
最近の旅行案内ではこのあたりをダマラランド(Damaraland)と呼んでいるようだが、これは正式名ではない。
​1914年、南アフリカ軍が南西アフリカに侵攻、支配されていた時代(アパルトヘイトの時代)にダマラ族の土地として独立する機運があり名前ができた。しかし、 ダマラランド独立は他の南西アフリカと共に、1990年3月ナミビア共和国独立の中に統合され、幻に終わった 。​

​​ 現在のコーリシャス(Khorixas)は暖かい暑い夏と穏やかな冬の半乾燥気候。 もともと人口も少ないが、荒涼とした大地には生息できる生物も限られているので、 手つかずに、今も古い地球生成過程のドラマの一部が残っているのだ 。​​

ここで、地球生成の過程を簡略に紹介。先ほど触れたウェゲナーの大陸移動説です。いらないと言えばいらないけど後々、解った方が面白いので載せましたスマイル

※ アルフレート・ウェゲナー(Alfred Lothar Wegener)(1880年~1930年)​ 初期ウェゲナーの大陸移動説では原動力を地球の自転に求めた事から存命中は否定される。近年、海洋底拡大説が出てからジョン・ツゾー・ウィルソン(John Tuzo Wilson)(1908年~1993年)によって、1968年にプレートテクトニクス(plate tectonics)が完成された。

​​現在に至る地球の大陸移動と生成​
細かい事は省きますが、大きく時代区分は4つ。先カンブリア時代、古生代、中生代、新生代→現代
​​​​ 先カンブリア時代 ​​​は地球の土台、地球生成の時代と言える。​
先カンブリア時代末、大陸の生成は6億年程前から始まった。
​​​​​ロディニア大陸分離→初期のゴンドワナ大陸の誕生。​​

​​​​​​​古生代(こせいだい)​​​に入りオゾン層の形成が開始。
星4億年前(シルル紀)にオゾン層が完成。生物は陸上に上がる。
古生代​末、​石炭紀からペルム紀​
​​ゴンドワナ大陸は北上(地球の気温上昇)してユーラメリカ大陸と衝突→​巨大パンゲア大陸の誕生。

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上は現在の大陸が割り振られたパンゲア大陸の想像図です。これらがさらに分離移動して現在の大陸の位置に移動。
​因みに 石炭紀にはパンゲア大陸は南極部に位置していたので寒冷。石炭紀後期に北上して赤道に向かうので温暖化する。

古生代・ペルム紀~中生代・三畳紀「P-T境界」
星​​​ 地球史上最大規模の火山活動があり環境が激変。生物ばかりか植生も一変​ する​。重要なポイント。​​​
​下図は​ 三畳紀の大陸移動図 ​ 2億5000万年前から2億年前(三畳紀末)

​​​​​​​​ ​中生代(ちゅうせいだい)​ 、​三畳紀からジュラ紀、
2億5000万年前にパンゲア大陸は分裂→ローラシア大陸とゴンドワナ大陸に分離 。​​​​​

​​ジュラ紀、さらに ゴンドワナ大陸は分裂→西ゴンドワナ大陸と東ゴンドワナ大陸に分離​。 ​​
​下図は、 ​ジュラ紀の大陸移動図​  2億年前(三畳紀末)から1億4500万年前(白亜紀頭)

星 ュラ紀はまさに恐竜の時代。離れる大地の間の浅い海は恐竜を多様化。そして鳥類も誕生。

​​​ 白亜紀(はくあき)​​
西ゴンドワナ大陸は分裂→現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸に分離​。​
​​東ゴンドワナ大陸も分離→インド亜大陸及びマダガスカル島、南極大陸およびオーストラリア大陸に分離。​
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下図は ​白亜紀の大陸移動図 ​ 1億4500万年前(白亜紀頭)から6500万年前(白亜紀末)

​インド亜大陸とマダガスカル島が分離。インド亜大陸はユーラシア大陸に向けて急速に北上開始。​
白亜紀前期は、長期にわたる温暖で湿潤な気候。現在より高い海水温 でジュラ紀に続き恐竜や爬虫類は全盛しているが、白亜紀後期、恐竜を代表とする大型爬虫類やアンモナイトが絶滅。 生物の個体もがらっと変わる。段階的に変わったのか? 末に起きたインパクトによって変わったかは不明。

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中生代・白亜紀~新生代・古第三紀「K-Pg境界」​

星白亜紀末、 ​地球規模の大絶滅が起こり、恐竜類は鳥類を除いて大量絶滅。​種のレベルで最大約75%の生物が絶滅。個体の数では99%以上が死滅。

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イリジウムが大量に含まれた粘土層の発見から火山説と隕石の落下説があった。​​現代の調査では メキシコ、ユカタン半島付近に落ちた直径10kmの巨大隕石(小惑星)の衝突 によるものであると結論。​

※ 2010年にサイエンス誌の発表では衝突した小惑星(チクシュルーブ衝突体)の直径10~15km、速度は約20km/s、衝突時のエネルギーは広島原爆の約10億倍。衝撃はマグニチュード11以上。高さ300mの津波発生と推定。

前出、アンモナイトの絶滅は以降の海中環境の激変による食物連鎖が崩れたからか?

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下図は ​​新生代(古第三紀、新第三紀、第四紀)の大陸移動図​​  6500万年前(白亜紀末)から現代
​​新生代(しんせいだい)​

南極大陸からオーストラリア大陸が分裂、北上。​

​インド亜大陸は北上を続け、4500万年程前にユーラシア大陸に衝突してヒマラヤ山脈を形成。
星人工衛星による測地観測により、現在進行形で今も大陸は移動しているらしい。 びっくり
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上の説明では大陸移動に重点をおき、生物は省きましたが、大陸移動と環境と生物の出現、生息を見るとより解り易いと言うものです。ブログの最後にオリジナルで造った「地球生成の地質年表」を載せておきます。

.さて、ナミブのコーリシャス(Khorixas)にある石化の森(Petrified forest)に戻ります。

体の柄はまるで鱗木(りんぼく)の皮のよう。古生代石炭紀に繁栄し、二畳紀に絶滅した植物ですが・・。

この生物の名前はわかりませんでした。ナミブで見る他のトカゲ類とはちょっと姿が違う気がします。

頭がカエルぽい気がするしワニの頭にも似ていそう。水性の生物が水面に顔を出す時に便利そうな頭です。

体はポテっとして湿っているようで、どちらかと言えば両生類に見える肢体です。

でもこの地帯はウェルウィッチァ(Welwitschia mirabilis)の生息地でもあるので水は極めて少ない場所です。(夜、霧が発生するかも・・。)

この子はどこにいるのでしょう?

岩場の中で寒暖をしのいで生活しているのは解りますが・・。エサは何なんでしょうね。


ズームアウトをすると解るこの子の小ささを・・。そしてその場所に驚く。
この子の巣は岩場でなく、木の幹? の一部だと言う事を・・。

木の幹? ズームすると確かに石でしたよね。

​そう、 これは石になった木の幹です。つまり木の化石 と言う事になります。​

実は小さすぎて最初気付きませんでした。化石を撮影していた過程の副産物でした。

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​​ 石化の森(Petrified forest)

周りは見る限りサバンナ地帯。​

その中に枯れた倒木が・・と思いきや、転がる倒木は全て石化していたのです。

確かに写真で見てそれは木の幹そのもの。しかし触ると固い石。

「Petrified forest」とは樹木の幹が大量に堆積され化石となった場所 なのです。

樹皮の一部からメノウが見える。


主成分は二酸化ケイ素(SiO2)、メノウは水晶なとと同じ石英系の生成物だそうだ。
水晶が大きな塊の石英に対して、微少な結晶が集まり、かつ、様々な成分が混じって模様を造ったのがメノウらしい。

​​ メノウの生成には火山性(volcanic)と、堆積性(Sedimentary)の物があり、こちらは堆積性の生成
​.

​珪化木(けいかぼく)​

こう言う木の化石を珪化木(けいかぼく)と呼ぶ。

​珪化木は, 地質時代の樹木や木材が数百万年から数千万年というきわめて長い年月地層に埋蔵されている間に,木質部の細胞や組織がシリカ鉱物(二酸化ケイ素)で置換されることによって起きた木の化石 である。​

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​おそらく、 古代にあった木々は大規模な洪水によって流され、砂の多い河道に溜まる。そして川床の砂や火山灰、あるいは火山灰を含む砂に埋もれる。
空気を奪われた木の幹は腐敗せず、珪化が起こり石化したものと思われる。

倒木の化石の大きな集積は森(forests)と呼ばれる事から​​石化の森(Petrified forest)と呼ばれるようになったのだろう。

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石化の森(Petrified forest)では化石となった木の幹の大半は倒れた状態で保存され、周辺の砂はいったん地層下で砂岩層になり、地表に出てから風化により砕け始めている。

また地表に出てから8000万年とも言われているが、それらもなんらかの衝撃により劣化? 砂に返り始めている。

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下は崩れ始めた巨大な2本の木の幹。

右の方はまだ形が残っているものの、左の方は、確かに昔はそこに横たわっていたのだろう・・と言う残骸だけになっている。

じき、にこれらも風化が進み最後の一粒も風にとばされて行くのだろう。

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「諸行無常」をこんなところで感じている場合ではないが・・。これら元になる植物が最初に堆積したのは2億8000万年前だとか・・。これについてはちゃんとした確証がとれていない。

が、もしそうであるなら古生代ペルム紀であり、先に紹介した​古生代・ペルム紀~中生代・三畳紀「P-T境界」​あたりと推察される。

​珪化木(けいかぼく)​の素材も、ここでは「モミやマツの原型」といわれる種類だとされているがひょっとしたらナンヨウスギ科なのではないか? と推察する。

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アリゾナの石化の森

実は ​アメリカのアリゾナに同じような珪化木の森がある。​

アリゾナ州北東部の国立公園(Petrified Forest National Park)がその保護に当たっている。

何しろ世界最大規模のしかも色鮮やかな珪化木の森らしい。

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アメリカの方は研究も進んでいるからいろいろ解っている。

​品種は北半球では絶滅したナンヨウスギ科のアラウカリオキシロン・アリゾニカム (Araucarioxylon arizonicum) 種らしいし、地層から三畳紀前期。​

星​2億5000万年〜2億年前(三畳紀)、アリゾナは超大陸のパンゲア大陸の北西に位置しいた。
そこに 直径60cm以上。高さ60mもあるアリゾニカムの森林が群生していたらしい事が解っ ている。​

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三畳紀末、ちょうどバンゲア大陸が移動分裂を始めた頃、この砂漠地帯は熱帯に位置し乾季と雨季があったそうだ。気候は恐らくモンスーン気候。
洪水の季節になると木々は押し流され、先ほど紹介したよう砂利混じりの砂の層に埋められ火山灰は、埋められた木を化石化した。

二酸化珪素に、鉄やマンガンなどの多くの酸化物が混じりあい色が非常に多様なのがアリゾナの特徴らしい。

さて、不明の多いナミビアの方の珪化木であるが、ペルム紀と言うのは違うかもしれない。

​先に紹介したように ​。「 P-T境界」​は特別なカテゴリー なのである。​
古生代・ペルム紀から中生代・三畳紀にかけては 大きな環境の激変があり生物の種も激変している。

裸子植物が出現するのも「P-T境界」​ ​あたりなのでナミブの森も2億8000万年でなく、アリゾナとほぼ同じ2億5000万年〜2億年前(三畳紀)、頃だったのではないか? と推測する。​

時代によっては1000万年の違いは大きいのである。大陸は動き環境がかなり変わって来るので・・。

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三畳紀、ナミビアはパンゲア大陸の内陸地でしたね。スマイル
あの頃は全ての大陸がひっついていた。貴重な時代です。

アリゾナもこのコーリシャスにある石化の森も共に北に砂漠を従えている事が特徴です。

ここに隣接するカオコベ砂漠は北のアンゴラのモッサメデス砂漠に続く。そのベルト上に ウェルウィッチア(Welwitschia)の生息地が重なっています。

今回の写真の中にも何気に ウェルウィッチアが写っています。
​​​​.

​​​ 地球生成の地質年表   

​​造って初めて気付いたが、 大きな時代区分 (先カンブリア時代、古生代、中生代、新生代) は環境の劇的過度期(かとき)であり、新時代は新生物の出現で振りわけられていたようです。

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​オリジナルの表には、他の年表にはない特徴がいくつかあります。

​基本、 この年表は大陸の移動分離の時代を見る為の年表です。 ですから生物についてはほとんど入れていません。色々盛ると目的がぶれるので・・。​

どの年表にも入れられて無 かったので あえて加えたのが「P-T境界」と「K-Pg境界」​ です。​

​極めて大きな過渡期である古生代からの中生代「P-T境界」と中生代からの新生代「K-Pg境界」を入れた方が理解しやすいと思ったからです。
※ P-T境界はペルム紀(Permian Period)と三畳紀(Triassic period)の略。同じく
「​​K-Pg境界」は白亜紀(Cretaceous)(独 Kreide)と古第三紀(Paleogene) ​の略。「C」が多いのでドイツ語の「K」が付けられたそうだ。

また、オゾンの形成についても年代を入れました。地球史では重要な項目です。その方が生物の誕生や進出が解り易いので。

スマホで見られるように幅も狭くしたのですが、小さくて読めないかな? A4にギリ収まるように造りました。


 ※ エクセルで造りPDFにはしたのですが、普通の写真形式でしかのせられませんでした。

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今回、大陸移動と合わせて時代を分類してみて気が付いたのですが、地球の環境と合わせて考えるには逆に必要な事だったのでは? と思いました。いろいろこれから利用できそうです。
.
次回は、 ウェルウィッチア(Welwitschia)をきちんとした形で作り治します。実は ウェルウィッチアも2000年と言う長い月日を生きている化石のような原始的な植物です。

次回も今日の大陸移動図が役に立つのでは?

​​​​​​​​​​​​
リンク ​ 新 世界で最も醜い植物 第4位 (ウェルウィッチア)​





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Last updated  2020年12月16日 03時30分09秒
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