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"PANIC ROOM" 監督・・・デヴィッド・フィンチャー出演・・・ジョディ・フォスター、フォレスト・ウィッテカー、ジャレッド・レトー、クリステン・スチュワート、ドワイト・ヨアカム、パトリック・ボーショー、他。 ・物語序盤・メグは製薬会社の重役の夫と浮気が原因で離婚し、娘を連れて新居を探していた。不動産屋に案内されたのは、4階建ての高級タウンハウス。かなり広い物件で、親子はここを気に入って契約する事に。その家には、緊急用の隠し部屋が存在した。鋼鉄の厚い壁に囲まれ、独立した埋め込み式の電話回線と換気装置、屋内を映し出せるモニターという完全防備の密室である。引っ越して初めての晩、親子はピザで夕飯を済ませた後、各自の寝室で休んでいた。その夜、不審な三人組の男達が、この家の様子を伺っていた。この三人は空き巣に入る予定だったが、入居者が居る事に戸惑っている様子だった。だがこの家に隠された物をどうしても手に入れたい三人は、強盗となって家に押し入ってきた…。 公開時に映画館で鑑賞して以来、二度目となります。映画館で観た時、凄く迫力があって面白かったんですよね。オープニングで、テロップが空中に浮いている所から鳥肌モノで(笑)高度な技術を駆使した映像も、当時とても話題になりましたよね。とにかく、「凄い!どうやって撮影しているんだろう!」の連続でした。ところがテレビ画面で再び観た時、それらの感動は殆どありませんでした。小さな箱に収まってしまった映像からは、微塵も迫力が感じられませんでした…。そこで改めて思い知った事。パニック・ムービーは、絶対に大きなスクリーンと確りした音響設備の整った映画館で観るべし!この作品、タイトルにパニックという単語が入っているように、ジャンルはパニック・ムービーです。親子と強盗団の攻防戦が、映画の殆どを占めているという構成で、ドラマ無しのまさにパニックのみの映画。当初主役はニコール・キッドマンが演じる予定でしたが、降板してジョディー・フォスターにお鉢が回ってきました。クレジット無しですが、元夫の愛人の電話の声役でニコールは出演しています。(でも今回は吹き替えだったけど…。)パニック映画なので、ツッコミ所は満載です。でも観ていると、結構アップテンポな流れに引きずられて楽しめるタイプですよね。これはパニックムービー全般に当て嵌まる事ですが。個人的に一番ビックリしたのは、ガス爆発シーンです。あれは確実に死ぬでしょう…笑。ガスって空気より重いでしょ。部屋の下層に溜まると思うんですけど…。それに大爆発が起こると思うから、それだけで近所の人が騒然とするんじゃ…。警官が見回りに来てくれた時も、あそこまで執拗に何もないフリをするのは説得力に欠ける気がしました。一般的には、自力で解決するより、何か合図を送って、警官に助けを求めると思うのですが。大体、犯人達が何処にいるか、モニターで把握しているのだから、ちょこっと部屋から出て、携帯電話で通報しましょうよ。こそっと小声で通話すれば、充分間に合う余裕がありましたよ。でもやはり観ていると結構面白い映画で引き込まれましたね。気の毒なのは、元夫…。いくら浮気が原因で離婚したからって、あんなにボコボコにされる役にしなくても。妙に年寄りだったのも、それだけで哀愁を感じました(笑)。
Oct 31, 2004

"EXORCIST: THE BEGINNING" 監督・・・レニー・ハーリン出演・・・ステラン・スカルスガルド、ジェームズ・ダーシー、イザベラ・スコルプコ、レミー・スウィーニー、アンドリュー・フレンチ、他。・物語序盤・第二次大戦末期、ランケスター・メリン神父は、ナチスの残虐行為がトラウマとなり、神への信仰を失ってしまった。神父を辞め、放浪の旅をしていたメリンの元に、古美術収集家の男がある依頼を持ち込んでくる。アフリカで発見された、ビザンチン帝国時代のキリスト教会の遺跡で、ある像を探してほしいというのが依頼内容だった。メリンは、神父フランシスと共に、イギリスの考古学調査隊に加わることに。しかし発掘作業に駆り出されていた現地住民は、その遺跡が呪われていると恐れていた。事実、前任者である学者は発狂し、精神病院に入院していたり、不可解な事件が起こっていたのである。 メリンは謎を解くべく、教会内部に入ってゆく。果たしてそこにあったのは、逆さに吊るされた十字架だった…。 基本に忠実な正統派のオカルト映画だと思いました。若干オカルト色は弱くて、音響で驚かせるショッキング・ムービーとなっていましたが。しかし「エクソシスト」の醸し出す雰囲気を壊さずに作られた点は十分評価できます。ただ怖いかと言うと、然程怖くはありません。もしも二十年くらい前に観ていれば、この程度でも怖かったのかもしれませんが。音や映像で恐怖を煽ろうとしている所に限界を感じましたね。精神的に迫り来る恐怖を描くには、手法が古すぎた感がありました。しかし物語の舞台が、「エクソシスト」よりも遡った時代という事もあって、このオーソドックスさが返って映画の雰囲気を壊さずに済んだとも言えます。脚本は「エクソシスト」で悪魔祓い師として死闘を繰り広げたメリン神父が、いかにして悪魔祓いの道に進んでいったかという経緯を無理なく書き上げていました。彼自身の背負ったトラウマも、映画を引き立てる小道具として、上手く使われていましたし、ヒロインの過去も時代の暗部とシンクロして不自然さがありませんでした。でもどの映画でも安易に使われるナチネタは、食傷気味というのも本音なのですが…笑。技術面ではお粗末な面も見受けられました。特にコヨーテのCGの動きはぎこちなく、そこだけ一昔前の時代の映画のようでした。悪魔憑きの方は多少変な動きでも、それが悪魔的な雰囲気を演出する効果がありましたが。新鮮さや斬新さを求める分には何も無いと思いますが、丁寧に作られた作品だと思いました。序盤からグロテスクな映像が登場しますので、血や死体などが苦手な方は敬遠しましょう(笑)。でもショッキング度は中レベルですので、見慣れている方にはどうという事もありません。個人的には、蛆虫といった汚らしい映像の方が気持ち悪かったです。
Oct 30, 2004

"2046" 監督/脚本・・・ウォン・カーウァイ出演・・・トニー・レオン、木村拓哉、コン・リー、フェイ・ウォン、チャン・ツィイー、カリーナ・ラウ、マギー・チャン、他。 ・物語序盤・1967年、香港。とあるアパートの2046号室を借りたいという男が現れる。家主は2046号室は改装が必要なので、隣の2047号室をと勧めた。2046号室の住人はその前夜に知人に刺されて、部屋は滅茶苦茶だったのである。男は2047号室に住み着いた。彼は新聞に記事を書いていたが、稼ぎが少ない為、官能小説を書くようになってゆく。そして生計が安定してきた頃、今度は「2046」という近未来SF小説を書き始めた。それは謎の列車に乗って、神秘の場所「2046」へ再び向かおうとする男の物語だった。乗務員は全てアンドロイドの美女達。しかしその登場人物達は、彼の周りに実在する人物達がモデルになっていた。 この作品、同監督の「欲望の翼」「花様年華」とかなりリンクしているようですね。残念ながら、両方とも未見なのです。なので単独で鑑賞した感想しか書けません。最後まで観た感触としては、絶賛するような出来栄えではないけれど、別に嫌いではないという感じでした。ただ宣伝方法には物申したい気分でしたね。あたかもSF作品であるかのような予告編、あれは詐欺でしょう。私も公開前は、アジア映画でこのジャンルは珍しいなと関心を持っていました。その後、なんだかラヴ・ストーリーらしいという情報が流れてきたので、心の準備はしていましたが。でもあの予告だけを観て、映画館に足を運んだ方達は、間違いなく裏切られたと思うでしょう。映画の話をします。簡単に言えば、過去の記憶に囚われて、だらだらと怠惰な日常を過ごしている男の愚痴でしょうか(笑)こう言うと悪口に聞こえますが、ぶっちゃけそんなお話ですよね?でも決して雰囲気は悪くないです。個人的にはもう少し彼の執筆している小説の世界の映像が欲しかったのですが。殆どの時間を主人公の恋愛話で埋め尽くしてしまったので、「2046」という架空世界の神秘性が描ききれていなかったように感じられました。キャストを豪華にし過ぎたので、それぞれの人物に対して、それなりに時間を費やさねばならなかったという事情もあるのでしょうねぇ。アジアの有名スターてんこ盛りで、確かに見栄えはするのですが、逆にその弱点も露呈してしまったような印象もありました。もう少し全体的にコンパクトに纏めてくれたら、だらだらした感じはなくなったと思いましたね。あと、幻想的な雰囲気に関わらず、時間軸が全くずれない所も、べたっとした印象を強めてしまいました。流れは多少判りづらくとも、各シーンをシャッフルして切り貼りにした方が、この作品の雰囲気には合っていたかなと。何かと話題の木村拓哉ですが、特に悪くはなかったと思います。他のスター達と比べても見劣りはしませんでしたし、魅力的に見えましたよ。しかしフェイ・ウォンと恋人同士というのは、ちょっと羨ましい設定ですね。一番心に残ったのは、チャン・ツィイーのイメージの違いでしょうか。今迄演じてきた役とは180度異なった、ある意味汚れ役ですよね。退廃的な色気に、少しどきっとしました。報われない恋心が切ない役柄で、生々しい濡れ場もあって、いつもの彼女とは違うオーラを感じました。CGシーンは結果的にあまりなかったのですが、結構粗い出来でしたね。一応メインの「2046」を象徴しているシーンなので、もう少し丁寧に仕上げてくれれば良かったのですが。娯楽として楽しもうと思って出掛けるのはNGでしょう。過去というぬるま湯に浸った、未来を形作らない刹那的な男の独白に、ぼぉーっとしながら付き合うという感覚ですので。阿片窟で寝転がっているような気分を想像してゆくといいです。でも本当に嫌いではないです。私も阿片窟で寝転がっているのが好きなタイプなので(笑)。
Oct 29, 2004

11/6より全国ロードショーです。"AROUND THE WORLD IN 80 DAYS" 監督・・・フランク・コラチ原作・・・ジュール・ヴェルヌ出演・・・ジャッキー・チェン、スティーヴ・クーガン、セシル・ドゥ・フランス、ジム・ブロードベント、ユエン・ブレムナー、ロブ・シュナイダー、カレン・ジョイ・モリス、 キャシー・ベイツ、アーノルド・シュワルツェネッガー、他。・物語序盤・19世紀末のロンドン。銀行に保管されていた仏像を強奪した中国人ラウ・シンは、警官に追われて、とある発明家の屋敷の敷地内に逃げ込んだ。その青年発明家の名はフィリアス・フォッグ。いつも突飛な発想で奇想天外な発明をしては、王立科学アカデミー会員たちの物笑いの種になっている人物である。ラウ・シンは警察の目を逃れる為、中華系フランス人パスパルトゥーと偽名を使って、フォッグの助手に収まった。そんなある日、フォッグはアカデミーで、陰険な長官ケルヴィン卿を相手に口論をしてしまう。その場の勢いで「80日間で世界一周できる」と口走ったことから、その成否を巡って大きな賭けをする事に。フォッグはパスパルトゥを連れて、前人未到の80日間の世界一周の旅に出立した。途中フランスで出会った画家志望の若き女性モニクも旅に加わり、三人は世界各地で珍道中を繰り広げる。 ジュール・ヴェルヌの冒険小説を映画化した「80日間世界一周」('56)をリメイクしたコミカル・アドベンチャーです。ジャッキー・チェンは一応助演ですね。普段、ジャッキーの映画は観ないんですよ。カンフーばかりで物語が浅くて、いつも同じパターンという先入観があって。(ファンの皆様、スミマセン。これは違うぞという作品があったら教えて下さい。)でもこの作品は、原作が「80日間世界一周」という事で、飽く迄脇役として登場する様子だったので食指が動きました。 トータルの感想として、テンポも良くて面白かったです。基本的にコメディーですが、馬鹿馬鹿しさも程よく楽しめる範疇に収まっていました。全てが御伽噺の世界のようでしたね。映像も、特に国境線を越える時に、カラフルで可愛いタッチのCGが使用されて、お伽の国の物語という印象をさり気なくアピールしていました。技術的に特にインパクトのあるCGではありませんが、滑らかで調和の取れた映像に仕上がっていました。ストーリーは、世界一周の冒険に、もう一つ中国の翡翠の仏像と陰謀が絡み合って、なかなか面白く纏まっていました。ジャッキー・チェン出演なので、お約束のカンフーシーンも出てきます。けれどもこれはメインではなく、飽く迄アクセントとして使われていたので厭味なく楽しめました。出演者にシュワルツネッガーが混じっているのが不思議でしたね。知事に就任する前の撮影との事ですので、取り敢えずはこれがスクリーン見納めのシュワちゃんです。可笑しな王様の役で、何故出演をOKしたのか、謎が残る役柄でした。実はこういうおバカな役が案外好きなのかもしれませんね。他に、キャシー・ベイツが英国女王役で出演して、要所を締めています。個人的には中国の女将軍のキャラクターが好きでしたね。如何にも胡散臭くて、でもとても強くて。観終わった後、幸せな気分になっている映画です。ファミリーや気楽に娯楽として映画を観たいカップルなどにオススメですね。
Oct 28, 2004

"INVESTIGATING SEX" 監督・・・アラン・ルドルフ原作・・・アンドレ・ブルトン『性に関する探究』(白水社) 出演・・・ダーモット・マローニー、ネーヴ・キャンベル、 ロビン・タニー、ニック・ノルティ、ジュリー・デルピー、アラン・カミング、ティル・シュヴァイガー、ジェレミー・デイヴィス、他。・物語序盤・1929年、大恐慌が起こる前のアメリカ。エドガーは教授だったが、大学で問題を起こし失職、恋人のクロエにも愛想を尽かされる。彼はパトロンである富豪ファルドの屋敷に居候し、性に関する研究を続けていた。エドガーが思い立ったのは、性についての新たな実験。それは数人の有識者の男性を集めて、セックスについて大らかに論議をさせるというものだった。その一部始終を記録させる為に、速記の出来る若い女性アリスとゾエを雇うエドガー。討論会には、作家モンティや画家セヴィらが参加して、性についてそれぞれの意見を述べ合う。 シュールレアリズムの中心的存在だった詩人アンドレ・ブルトンが残した討議録『性に関する探究』を基に作られた作品です。タイトルから、エロエロな映画と勘違いされそうですが、ごく普通の映画です(笑)一昔前の芸術家やインテリ達が集まって、セックスについて真面目に討論したというお話。どちらかと言うと、観念的・哲学的な内容でしょうか。でも決して重くはなく、むしろユーモラスで軽妙なタッチで描かれていました。流石に映画館で観る程の価値は無いと思いますが、そこそこ面白かったです。ただ扱っているテーマのわりに、もう一歩踏み込みが不足しているという印象ですね。心に焼き付くような鮮烈な台詞が無くて、普通にだらだら喋っているといった感じでした。ストーリー的にも群像劇という事もあって、全体的に散漫で核心に欠ける内容でした。ニック・ノルティーがベテランらしい演技力で存在感を発揮していましたね。ロバとのセックスの話はこちらも笑ってしまいました。真相はどうなんでしょうか(笑)。冗談と言われても、キャラクターからして本当の話のようにも受け取れますし。屋敷の家具や小道具が個性的で印象に残りました。手の形のドアノブや、人間の形の椅子など。グロテスクな女性の裸体をモチーフにした収納ボックス(?)は、見た目にも笑えました。おっぱい引き出しの取っ手は乳首だし…笑。なんだか変なお屋敷です。主人公のエドガーは、愛あるセックスこそ至上のものと考えながら、自ら進んで女性を愛せないタイプでした。大勢の女性と関係を持ちつつも満たされず、目の前に現れた愛の予感には目を伏せる。そして夢魔とのセックスに惑わされているという、頭でっかちなインテリにありがちな人です。他の参加者達もそれぞれ個性的な人物なのですが、前述のようにどうも踏み込みが足りずに、どのキャラクターも精彩を欠いてしまいました。題材になった舞台が一昔前なので、現代的にアレンジし直せば、もっと過激で面白くなったと思うので残念です。
Oct 27, 2004

10/30より全国ロードショーです。監督・・・土井裕泰 原作・・・市川拓司『いま、会いにゆきます』(小学館刊) 出演・・・竹内結子、中村獅童、武井証、中村嘉葎雄、市川実日子、YOU、小日向文世、他。・物語序盤・秋穂巧の妻の澪が病死してから一年の月日が経過した。澪は息子の佑司を生んで以来、体調を崩し、そのまま他界してしまったと親戚の者達は噂していた。巧は脳に軽い障害を負っていて、激しい運動や人ごみなどに出られないという症状を持っていた。しかし司法書士事務所で事務員として働き、まだ幼い息子と二人で不器用ながら幸せな毎日を送っていた。澪は生前、自分は雨の季節になったら、二人の元に戻ってくると言い残しており、幼い佑司は無邪気にその言葉を信じていた。そして梅雨の季節がやってきた。巧と佑司は、自宅の裏にある森の中の廃屋で蹲っている女性を見付ける。それはなんと澪だった。しかし彼女は、一切の記憶を失っており、二人にも全く見覚えがない様子だった。巧と佑司は、澪を自宅に連れ帰り、再び親子三人で暮らそうと決意するが…。 土井監督はこれまで数々のテレビドラマの演出を手掛け、劇場長編作品はこれが初めて。とても懐かしく優しい気持ちになれる映画でした。巧と澪の静かで強い思いが心に沁みてきました。今時のお手軽な恋愛ではなくて、ぎこちないけれど純粋な恋です。学生の頃の初々しい気持ちを思い出しました。お互い挨拶を交わす程度で、お喋りをするでもなく、ただそこに相手がいる事に幸せを感じる。意中の人が写っている修学旅行の写真を、誰にも内緒でこっそり申し込むときめき。そんな静かで淡い恋です。「あなたの隣は居心地が良かったです」何も告げられぬまま迎えてしまった卒業式の日、巧が澪のサイン帳に書いた一言に心がほんのりと温まりました。今時の若い人達は、簡単に携帯番号やメルアドを交換して、お互いに距離を縮めては、すぐに飽きてお別れというパターンも多いですが、私が学生の頃は携帯もメールもありませんでしたから、告白までの道程は遥かに遠かったのです。そんな甘酸っぱい記憶を呼び起こしてくれました。竹内結子の透明感のある清楚な美しさが際立っていましたね。それに対する中村獅童は、不器用だが一途な青年を好演。そして子役の武井証が、とにかく自然体で可愛いです。私もこんな息子が欲しいと思う位に。物語はとても幻想的で優しい温もりに包まれています。ラストには作品のタイトルの意味が分かり、深々と納得。少し悲しい部分もあるのですが、観終わった後、良いお話だったなぁとしみじみ思える作品でした。
Oct 26, 2004

"KNOCKIN' ON HEAVEN'S DOOR" 監督・・・トーマス・ヤーン出演・・・ティル・シュヴァイガー、ヤン・ヨーゼフ・リーファース、ティエリー・ファン・ヴェルフェーケ、モーリッツ・ブライブトロイ、コーネリア・フロベス、ルトガー・ハウアー、他。 ・物語序盤・ 検査入院をしていたマーチンは、末期の脳腫瘍が発見され、余命僅か数日と診断された。一方ルディは骨肉腫と診断され、これまた望みは薄いとの事。互いに末期病棟で同室になったマーチンとルディ。二人は病室にあった酒で酒盛りをしている内に意気投合し、ルディが一度も海を見ていないという話題を切っ掛けに、二人で病院を抜け出して海に出掛ける事に。その頃、ギャングのボスからベンツを届けるように命じられた二人組みは、途中で子供と接触事故を起し、病院に立ち寄った。そこで子供の診察に立ち会っている間に、預かったベンツをマーチンとルディに盗まれてしまう。余命僅かで怖い物なしの二人は、盗みや強盗を繰り返して、気儘な旅を続けてゆくが…。 クールで痛快なアクション・ロードムービーですね。コメディタッチなので、拳銃はいくら撃ち合っても、誰にも当たらず死人は出ません。最後までテンポも良く軽快な速度で進んでゆく物語。馬鹿馬鹿しすぎず、けれども楽しめる脚本は、微妙なツボを押えています。主人公達の置かれた状況と、海が見たいという単純で純粋な望みが良いですね。その前に、したい事を二人でリストに書き合うシーンも。一人は母親に素敵な贈り物をしたいというのに、もう一人は…笑。その辺のギャップも面白いです。基本的に二人のやっている事は犯罪行為なのですが、キャラクターが良くて憎めません。彼等の為に大事なベンツと大金を盗まれてしまった間抜けな二人組みも、一風変わった人種の取り合わせで可愛いです。そんな馬鹿なと思うシーンも何度かはあるのですが、路線がコメディー系という事で、笑って許せる範囲だと思います。ただコメディーといっても主人公達の設定は、瀕死の病人ですから、何処はかとなく寂寥感も漂っています。ルトガー・ハウアーも締めの場面で出てきて、懐かしいような嬉しい気持ちになりました。ラストは少し寂しいような切ないものを感じるのですが、同時に何かを成し遂げた爽やかさも感じられます。ドイツ映画は何となく重苦しいという先入観があったのですが、こういうタッチの映画もあるのですね。とてもクールで粋な映画でした。ところでエンドロール後にオマケシーンがあるのですが、あのオジサンは誰ですか?映画中に出てきた人だったかしら?
Oct 25, 2004

"ALONG CAME A SPIDER" 監督・・・リー・タマホリ原作・・・ジェームズ・パターソン出演・・・モーガン・フリーマン、モニカ・ポッター、マイケル・ウィンコット、ペネロープ・アン・ミラー、マイケル・モリアーティ、ミカ・ブーレム、他。・物語序盤・ワシントンD.C.にある一流私立学校キャシドラル・スクールから一人の女生徒が誘拐された。被害者はローズ上院議員の聡明な娘ミーガン。警備は厳重だったが、犯人のソンジは2年間も教師になりすますという用意周到さで、この誘拐計画を遂行したのだった。著名なワシントン市警の犯罪心理捜査官アレックス・クロスの著作の愛読者であるソンジは、クロス自身が捜査を担当するよう要求してきた。クロスはミーガンの警護に当たっていたジェジーと共に、ミーガンの行方を追う事に。 ジェームズ・パターソンの全米ベストセラー小説“アレックス・クロス・シリーズ”「コレクター」に次ぐ映画化第2弾作品です。凄いサスペンスを作るのって難しいですね。それを改めて思い知ったというか。この作品も悪くはないけれど、特に素晴らしいという事もなく、及第点のサスペンスだと思いました。前作の「コレクター」の続編となりますが、主人公の捜査官が同一人物というだけで、お話自体に繋がりはありません。クロス捜査官は前回に引き続き、モーガン・フリーマンが演じています。彼の円熟し安定した演技が、物語を地味ながらも着実にラストへと導いてゆきます。今回のパートナーは、金髪のうら若き美貌の警護員ジェジーですが、ベテランとルーキーという感じのコンビネーションが上手く調和していましたね。その他、子役の少女が良い演技を見せて、光彩を放っていました。ストーリーは一筋縄ではゆかない、次々に展開してゆく、複数型どんでん返し系です。結末は流石に強引かな、とも思うのですが、その場の雰囲気でそれなりに納得させられてしまいました(笑)。モーガン・フリーマンの燻し銀の演技を堪能するといった映画でしょうかね。ビデオで鑑賞なら元は取れるでしょう。
Oct 24, 2004

"TWISTED" 監督・・・フィリップ・カウフマン出演・・・アシュレイ・ジャッド、サミュエル・L・ジャクソン、アンディ・ガルシア、デヴィッド・ストラザーン、ラッセル・ウォン、他。・物語序盤・ジェシカ・シェパードは、サンフランシスコ市警の警官。殺人犯を逮捕した事が切っ掛けで、念願の殺人課の捜査官に昇進が叶った。亡き父親の相棒で父親代わりのミルズ本部長は、彼女の良き理解者であり後ろ盾であった。順風満帆な生活の筈だったが、彼女の私生活は荒んだものだった。 幼児期のトラウマや過剰なストレスの為、孤独な日々の中で頼れるのは酒だけ。そしてバーで酒を飲んでは、行きずりの男達と関係を結んでいる。そんなある日、撲殺された男の遺体が発見される。被害者は以前ジェシカが肉体関係を持った男だった。動揺するジェシカに追い討ちを掛けるように、またも同様の事件が発生、今度も被害者はジェシカの相手だった。周囲から疑いの目で見られ、徐々に自分すら信じられなくなってゆくジェシカ…。 まあ、普通のサスペンスですかね。可もなく不可もなくといった程度です。然程悪くもないですし、結構最後まで纏めてあると思いましたが、特に秀でた部分もなく、すぐに記憶から消えてなくなりそうな作品でした。少し印象に残ったのは、主人公のキャラクターでしょうか。女性主人公にしては珍しく、かなり荒んでいます。殺人課の捜査官として、表向きは華々しいキャリアを持ちつつ、精神的に不安定な部分があり、自虐的な性質も持ち合わせています。毎日浴びるように飲酒をしては、名前も知らない行きずりの男達と関係を持つ女性。外面の良さと内面の退廃ぶりが上手く表現できていて、前向きで溌剌としたヒロインにはない影があって良かったかと思います。オチは無理があると言えば無理があるのですが、こういうタイプの映画なので許容範囲かな。物凄く驚くというオチではなかったです。いつも通り、犯人当てはせず、素直に観ていたので、最後まで楽しく観られました。しかし意識が無くなり、記憶も無くしているのに、まだ酒を飲み続けるヒロインには、痛々しさすら覚えましたね。観ているこちらが、もうやめた方が…と心配してしまいます。それが重要な仕掛けではあるのですが。主人公がひょっとしたら自分が殺人犯なのではないかという疑念に囚われてゆく様子は上手く表されていました。普通に楽しめるサスペンスですが、映画館で観る程の価値は無いかと…。わりと静かな映画なので、レンタルの時に、自宅でゆっくりどうぞ。
Oct 23, 2004

監督・・・那須博之 原作・・・永井豪 出演・・・伊崎央登、伊崎右典、酒井彩名、渋谷飛鳥、宇崎竜童、阿木燿子、冨永愛、他。・物語序盤・不動明は四年前に両親を亡くし、友人であった牧村家に引き取られていた。牧村家には一人娘の美樹がおり、明とは仲の良いクラスメイトでもあった。同じく同級生の飛鳥了は、一切他人に笑顔を見せない冷淡な生徒だったが、明とは大親友であった。了は教授である父をもち、自身も頭脳明晰でスポーツも万能と、どちらかと言うと引っ込み思案な明の憧れの対象でもあった。そんなある日、明は了に急いで来るように呼び出された。了によると、彼の父・飛鳥教授は、新エネルギーの探索に従事しており、南極地底湖のボーリング中に"デーモン"を呼び覚してしまったと言う。それは他の種族の体を乗っ取り進化し続ける知的生命体という話だった。戸惑う明の前に現れたのは、デーモンに侵食された飛鳥教授の残骸だった。そして明自身も、デーモンの侵食を受けてしまう。しかし明は心までは侵食されず、デーモン族の勇者アモンの戦闘力を有した人間"デビルマン"と変化を遂げた。 そこここで酷評されてますね~。でも個人的には楽しかったですよ(爆)「キャシャーン」を観たので、多分こんな感じだろうなぁという覚悟が出来ていた為でしょうね。私、実は原作を未読なのですが、「デビルマン・レディー」の深夜放送を前に観ていて、「デビルマン」というのは、あの懐かしいテレビシリーズと違って、実はとても哀しいお話だったのだなと衝撃を受けた記憶があります。今回の実写化に当たっては、かなり流れのあるストーリーを無理矢理時間内に詰め込んだ印象が強かったのですが、若干の予備知識があったお陰で、置いてゆかれる事はありませんでした。ただ観客側が知識を補填しつつ観ないと、厳しい面もあるのではないでしょうか?昔のテレビアニメでは、正義の味方デビルマンが、人類の敵デーモン族と戦う勧善懲悪のストーリーでしたが、本来はもっと複雑な物語です。デーモン族に融合された人間を、人間が差別し残虐に殺戮し、そしてまだ感染していない者同士も、疑心暗鬼から互いに憎み合い殺し合う。デーモンという超現実の存在を介して、人間の心の脆さ・醜さを描いたのが、この作品ではないでしょうか。映画そのものの話をしたいと思います。何を置いても、とにかく不動明と飛鳥了の役者、お前らは一体何者だ?!と言いたい。あれは演技と呼べる代物ではありませんよ。単なる台詞の丸暗記、棒読みです。特に雄叫びのような言葉ではない音が恥ずかしい位に下手。最初から最後まで、学芸会のような情け無い演技を見せられて、溜め息が出ました。でも暫く観ていたら慣れましたけどね…。困った双子です。(高校生のくせに車を平気で乗り回している了にはたまげました。無免許か?)更に鬱陶しいのが、ボブ・サップ。ニュース・キャスター役で出ているのですが、しつこい位頻繁に出てきます。何故、格闘家くずれの半端なタレントを起用するのか、理解に苦しみます。別に英語でアナウンスさせる必要性も無いですし、彼の出る必然性が全くありませんでした。逆に彼が出る事によって、映画の流れが一々切断されるので邪魔なんです。KONISHIKIのワンシーンだけの出演も意味不明…。その他も、無意味なワンシーンに有名人を使うより、映画そのものに力を注いでほしいですね。デーモン族のビジュアル面は、わりと頑張っていたと思います。粗が無いかと言われれば、粗だらけなのですが…笑。しかし制作費10億円程度では、CGは最大限に頑張っていると評価すべきでしょうね。デザインとしてクールで、見栄えはしたと思います。シレーヌの出番が少なかったのがビックリでしたね。折角、綺麗なのに残念。美樹役の酒井彩名は良かったと思います。ミーコの渋谷飛鳥もOK。とにかく伊崎ツインズと競演シーンで、演技力の差が歴然としていて、余計に稚拙さが目立ちました。エンドロールに永井豪の名前もありましたが、何処に出ていたのでしょうか?ツッコミ所満載というか、全編トンデモ映画ではありましたが、私は楽しかったですよ。でも決して人にはお勧めしません(笑)個人的には、二時間の実写映画ではなくて、深夜枠のアニメシリーズでじっくり作り直してもらいたいです。日本映画界の現状で、この作品を映画化するのは金銭面・技術面共に無理がありますし、アメリカ産にすれば、宗教的要素からテーマが歪められてしまいます。クオリティーの高い見応えの有る作品に仕上げるには、アニメシリーズしかないと思うのですが…。
Oct 22, 2004

10/30より全国ロードショー。オフィシャル・サイト"HEAD IN THE CLOUDS" 監督、脚本・・・ジョン・ダイガン John Duigan 出演・・・シャーリーズ・セロン、ペネロペ・クルス、スチュアート・タウンゼント、トーマス・クレッチマン、他。・物語序盤・1933年、イギリス。ある晩、大学生ガイの部屋に、突然一人の美しい女性が入り込んでくる。彼女は教授と逢引していたらしいが、大学から上手く抜け出せないので、朝まで泊めてほしいとガイに頼んだ。その若い女性の名はギルダ。上流階級ではその美貌と奔放さで有名な女性であった。ガイはギルダに惹かれるが、ギルダはその後一人フランスへと旅立ってしまう。それから数年後、教師となったガイの元へ、懐かしいギルダからの手紙が届く。その手紙に導かれ、フランスに渡るガイ。ギルダは写真家として個展を開いたりして、相変わらず華やかに暮らしていた。ガイはギルダに誘われて、彼女のモデルであるミアと三人で、パリで暮らす事に。 とにかくシャーリーズが美しいです。今迄それほど意識していなかったのですが、今回この映画を観て、綺麗な人だなぁと見蕩れてしまいました。出てくる場面毎に衣装が違って、それをまた全て見事に着こなしています。同姓から見ても、文句なしに美しいですね。「モンスター」で贅肉たっぷりの体を見せていた同じ人物とは到底思えません。女優って凄いと、今更ながら痛感。映画の方は、ラヴストーリーと思いきや、戦争モノですね。戦争モノと言い切るのは強引かもしれませんが、第二次大戦の頃に生きた一人の女性の半生を描いています。観終わった直後の印象は、かなり重い感じでした。特に戦争が始まってからラストにかけてが重苦しくて、終わった後に暗い影のようなものが残りました。主人公のギルダは、一見非常に自由奔放な女性のように思われますが、本人がモノローグで語っているように運命論者です。自分はこういう道を生きなければならないといった諦めに似た責任感のようなものを感じました。自分は自由でいなければならないという使命感に縛られるあまり、一人の人を愛して、平凡に家庭を持つ事を許容できなかった女性。刹那的快楽主義者を装いつつ、その実は重い鎖に雁字搦めになっている孤独な女性。そんな印象でしたね。ガイとミアという性別の違う二人の恋人と同棲していた頃が、一番幸せだったという彼女が哀しかったです。二人ともギルダを置いて、スペインの内戦に身を投じてしまいましたが、結局彼女が一番信頼した二人ですら、ギルダの真意は理解していなかったのですよね。ラストもヒロインは報われず、誰からも理解もされず、暗い気持ちになってしまいますが、戦争叙事詩としてはなかなか良い映画だったと思います。町並みも美しいので、風景を眺めるのも一興ですね。
Oct 21, 2004

"MY LIFE WITHOUT ME" 監督: イザベル・コヘット出演・・・サラ・ポーリー、スコット・スピードマン、デボラ・ハリー、マーク・ラファロ、レオノール・ワトリング、アマンダ・プラマー、ジュリアン・リッチングス、他。 ・物語序盤・アンは母親の自宅の裏庭で、夫と二人の娘と共に、トレーラーハウスで暮らす23歳の女性。夫は現在失業中で、生活はアンが支えていたが、家庭は円満だった。だがある日、彼女は仕事中に突然腹部に激痛を覚えて倒れ、病院に運ばれる。診断の結果、彼女は体のあちこちに癌が転移し、既に手遅れの状態である事が判った。余命は2~3ヶ月。アンは病気の事を誰にも告げず、密かに自分が死ぬまでにすべき事をリストアップする。残された僅かな時間で、アンはそれらを一つずつ実行してゆくのだった。 お涙頂戴の映画にしなかった事が高ポイントですね。こういう病気モノは、とかく悲しみを煽る傾向にあるのですが。この映画はアメリカ映画ではない所が幸いしたのか、事実を淡々と描いています。主人公の暮らしは貧しいけれど、決して不幸ではありませんでした。夫のドンは、家族思いの優しい男性で、二人の娘も愛くるしい。失業中だったが、取り敢えず暫くは稼ぎの有る仕事にありついた。アンは何よりも家族を愛しています。けれども余命が僅かと知らされた時、ふと自分の人生を振り返る機会に恵まれました。若くして付き合った恋人との間に子供が出来たから、成り行きで結婚。その後は日々の暮らしを支える為に、黙々と働き続け、家事と育児に明け暮れる毎日だった。死が目前に迫った時、初めて彼女は全ての頚木から解放され、自分自身だけの為に残りの人生を費やそうと考える。家族にさえ病状を打ち明けず、孤独だが自由な時間。恋愛と呼べるようなものすら知らずに家庭に入った自分。だからほんの少しだけ、恋をしてみよう。そして男性を夢中にさせてみたい。子供の頃からずっと刑務所に入っていて、音信不通だった父親にも会いにいってみよう。リストアップしたすべき事を一つ一つこなしてゆくアン。ラストも全編の雰囲気と同様に、実に淡白です。"MY LIFE WITHOUT ME"というタイトルがしみじみと染み入ってきます。ただ残された家族の気持ちを思うと、ちょっと彼女の行動に批判的な気持ちもあるのですが。やはり家族としては、余命幾許も無い事は、知らせてほしいですよね。でも知らせると、彼女の自由な時間が奪われてしまう訳で、難しい選択ではありますが。仕事も見付かって、これからは全てが上手く行くと信じて疑わない旦那さんが可哀想でした。あと、余命二ヶ月で、あんなに元気というのは、現実味に欠けるかなぁとも思いました(笑)余命半年くらいの設定ならすんなり受け入れられたのですが。
Oct 20, 2004

監督・・・宮坂武志 出演・・・松方弘樹、吉岡毅志、弓削智久、泉政行、安藤希、小西博之、藤原喜明、高松英郎、菅原文太、他。 ・物語序盤・ 時は慶長19年。大阪冬の陣の講和条件で、豊臣側の居城大阪城の外堀は埋め立てられ、工事は更に和議を無視して、内堀へと進んでいた。もはや落城も時間の問題となった豊臣勢。この劣勢の中で、真田幸村は配下の甲賀忍者・猿飛佐助に、徳川家康の暗殺を命じる。これを受け、猿飛は精鋭の忍を集めて、日々過酷な鍛錬を課していた。一方家康も真田の動きを察知し、配下の忍を使って、彼等の命を狙っていた。 東京と大阪のミニシアターのみの公開というマイナー中のマイナー映画です。でも内容は真面目に作られた忍者映画でした。もう少し宣伝して、地方都市でも公開してほしかったですね。主人公は一応、松方弘樹演ずる猿飛だと思いますが、彼の配下の若い忍者達の出番がかなり多かったと感じました。猿飛は要所を押さえる役目といった感じで、結構若手に譲っている印象でしたね。青春ムービーのような雰囲気すら漂っていました。くのいちの女の子達が清純で可愛いんですよ(笑)若者忍者もジャニーズみたいな子達が頑張っているんですけどね。取り敢えず、若い子達は観ているだけで可愛いというか(オバちゃん的視点…)。ドラマ的にも確り作られていて、なかなか面白い作品に仕上がっていました。ただ最初は、徳川家康暗殺の目的で精鋭の忍を集めた筈なのに、いつのまにか、戸隠の幻幽斎というあやかしとの戦いがメインになってしまい、家康はどうしたんだろうなぁと漠然とした疑問が…。ラストは真田幸村がしみじみと語って終わってるし(笑)。そんな纏め方でいいのかよっ?!、とツッコミ入れずにはいられませんでした。という事で、宿敵は幻幽斎という不死身の爺さんです。何故不老不死になったのかというのも、結構笑えるというか、科学的根拠は?と訊きたくなるような理由でしたが。そして不老不死になってしまった者達を殺す唯一の手段というのも、またまた科学的根拠は?とツッコミたくなるものでした。あまり理屈は追求してはいけないという事でしょうね。でもどうしても気になるんです。バレ↓唯一の手段が、不死身の一族の娘の血だと言うのなら、あのくのいち本人は、どうやったら死ねるんだろうと…。ツッコミ所は色々ありますが、忍者映画としては、そこそこよく出来た映画だと思います。オーソドックスながら、最後まで真摯な気持ちで作ったのと、お約束とも言えるエロシーンが一切無かった点が、とても良かったですね。技術的には見劣りする部分も多々ありましたが、娯楽としては及第点だと思います。
Oct 19, 2004

"WRONG TURN" 監督・・・ロブ・シュミット出演・・・デズモンド・ハリントン、エリザ・ドゥシュク、エマニュエル・シューキー、ジェレミー・シスト、ケヴィン・ゼガーズ、リンディ・ブース、他。 ・物語序盤・ウェストヴァージニア州。医学生のクリスは仕事の面接に向かう為、ハイウェイを飛ばしていた。しかし事故で道路はひどい渋滞。何とか面接時間に間に合わせたいクリスは、森林の中に続く脇道へ入ってゆく。ガソリン・スタンドで確認した地図によると、森林の中を突っ切れる道が存在していた。クリスは鬱蒼とした森の中の舗装もされていない道に進んでゆく。しかし途中脇見をしていたクリスは、道の脇に停車していたレンジローバーに激突してしまう。そこに居たのは、カーリー、スコット、フランシーヌ、エヴァン、ジェシーの若者五人だった。彼等は道に撒かれた有刺鉄線のせいでパンクして立ち往生している所だった。車は二台とも大破し、携帯電話も圏外で繋がらない。仕方なく彼等は徒歩で公衆電話のある町を目指す事に…。 特殊メイク・特殊効果の第一人者スタン・ウィンストンがプロデューサーとして参加しているスプラッタ・ホラーです。典型的なアメリカン・ホラーですね。ネタ的に果てしなく「テキサス・チェーンソー」に被っています。恐怖の森に足を踏み入れてしまった若者達が、得体の知れない怪物のような連中に追い回されて逃げ惑う。観ている間は、殺人鬼達に追い掛けられるスリルで、そこそこ楽しめます。最終的に何が残るかと言うと、何も残らないんですけどね(笑)斬新な部分は、何も無いです。命懸けの鬼ごっこ。それだけの映画です。殺人鬼達は三人組のジェイソンみたいな連中なのですが、頭がイカレている模様で、何故殺すとか明確な理由や目的は明かされません。多分、斬殺行為そのものが楽しいのでしょう。しかし何故そんな怪物が三人も集まって、森深くに暮らしているのか。とにかく、説明は一切ありません。ここまで何の説明も無いホラーも珍しいという位に。怪物達の特殊メイクはよく出来ていたと思います。熱烈ホラーマニアか、お化け屋敷に入って、キャーキャー言って楽しみたいというタイプの方以外には、特にお勧めする理由も見当たりませんね。決して理屈は求めないで下さい。一度エンドロールが流れ始めた後で、再び映像が流れます。重要な場面ですので、すぐに席を立たないように。
Oct 18, 2004

オフィシャル・サイト監督・・・星護 原作、脚本・・・三谷幸喜 出演・・・役所広司、稲垣吾郎、他。・物語序盤・時は昭和15年、日本が戦争への道を進み始めている頃。軍部の台頭。次第に締め付けられてゆく国民生活。娯楽などというものは不謹慎として、政府は人々からあらゆる娯楽を取り上げようとしていた。当時大衆娯楽として人気だった芝居もその一つ。政府は徹底的な検閲を行い、不適切な内容の芝居を中止に追い込んでいた。劇団"笑の大学"の座付作家の椿一は、今度上演する芝居の台本を持って、警視庁の検閲官の元を訪れていた。彼を待ち構えていたのは、最近外地から戻って検閲官に配属された向坂。私生活でも笑いとは縁遠い人物で、このご時世に喜劇を上演するなど言語道断と考えている曲者である。そんな彼に掛かっては、椿の脚本は当然却下。椿は向坂の持ち掛ける無理難題に従って、脚本を手直しする事に。 96年度に初演だった舞台劇の映画化です。今回、映画化に当たって、三谷氏が新たに脚本を作り直したそうです。まともな台詞があるのは、検閲官と座付作家の二人のみ。殆どが警視庁の取調室の中だけで繰り広げられる密室劇です。検察官と喜劇作家との七日間の攻防を描いた作品となっています。座付作家・椿一のモデルとなったのは、喜劇王エノケン(榎本健一)の座付作家だった菊谷栄という人物との事。椿と同じく、厳しい検閲を上手く掻い潜りながら、笑いを提供してきた人物です。試写会場の客層は平素より、年齢層がかなり高かったですね。笑いも年配の方達から頻繁に起こっていたので、まるで大衆演劇でも観ている様な気分になりました。私もそれなりに笑えました。密室劇として、コンパクトに纏まっていると思います。役所と稲垣の濃密な演技が全てですね。国が一丸となって、戦わねばならない時勢に、喜劇で客を笑わせる等と以ての外だと考えている、頑固な検閲官。これでもかと検閲官が吹っ掛けてくる無理難題に、笑いの要素を削らずに、脚本を手直しし続ける作家。検閲に楯突いて、舞台を中止に追い込まれるという正攻法も戦いかもしれない。だがそれは喜劇作家の戦法ではないのではないか?そう考え、検閲の網の目を潜り抜けるように、脚本を書いて戦う作家を、稲垣が飄々とした演技で魅せています。そして最大の功労者は、役所でしょうね。彼なくしては、この映画は成り立ちませんでした。笑う事を知らない堅物の検閲官が、喜劇作家と遣り取りを続けてゆく内に、笑いに目覚めてゆく。この微妙な変化を、実に上手く演じていたと思います。エンディングは、実在のモデルに準えて、敢えてしんみりとした形のまま終わったそうです。ちょっと寂しい気もしましたが、現実は厳しいので、あれはあれで良かったのかなと。ご年配の方も安心して笑える映画だと思います。逆に若い方はどうかな…?ともかくファミリーには向いていませんね。
Oct 17, 2004

"MONSTER"監督・・・パティ・ジェンキンス出演・・・シャーリーズ・セロン、クリスティナ・リッチ、ブルース・ダーン、スコット・ウィルソン、プルイット・テイラー・ヴィンス、他。 ・物語序盤・1986年、フロリダ。アイリーン・ウォーノスは13歳の時から、売春をしている女性。夢見ていた暮らしと現実のギャップに疲れ果てたアイリーンは、所持金の5ドルをバーで使い切ったら自殺しようと考えていた。そこで出会ったのがセルビーという同性愛者の女性。彼女は同性愛である事を病気と捉えられ、治療の為に強制的にフロリダにある父の友人の家に預けられていた。アイリーンとセルビーは、話す内に打ち解けあい、徐々に惹かれ合ってゆく。そしてある日、アイリーンは一緒に暮らしたいと、セルビーを家から連れ出した。経済力の無いセルビーを養う為、再び道路脇に立って、ヒッチハイクを装いながら、売春相手を探すアイリーン。しかしある晩彼女を拾った男は、凶暴で残忍なレイプ殺人犯だった…。 アメリカ犯罪史上初の女性連続殺人犯として処刑されたアイリーン・ウォーノスを描いた作品です。何より13kg体重を増やして、この役に挑んだシャーリーズの頑張りとプロ根性を称えます。肌の荒れ具合など、本当にこれがあの美しいシャーリーズなのかと目を疑いたくなるほどです。アイリーン役を演技しているというより、アイリーンがそこに居るのではないかと錯覚する位のなりきりぶり。いやはや、感服しました。この映画を撮るに当たって、アイリーン本人との入念な打ち合わせがなされたそうですが、その甲斐あってか、本当にリアルな仕上がりとなりましたね。一番評価すべき点は、アイリーンの人物像を決して美化せず、可哀想な女性にしなかった事です。八歳の時から父親の友人にレイプされ続け、それを父に相談すると、逆に叱られ殴られる生活。父親の自殺後は、弟や妹に小遣いを与える為、まだ幼い体を見知らぬ男達に売り始める。それを批難されて家出をした後は、ずっと娼婦としてその日暮らしの生活。強く感じたのは、彼女の無知と過酷な環境による精神の崩壊です。人間というより、手負いの獣のような印象を受けました。全ての行動が、この感覚の上に成り立っていました。無知ゆえの短絡さ、精神破壊による執着心。それらはまさに動物に近いです。セルビーとの生活を続ける為、短絡的な殺人を繰り返す。そして同時に、それらを自分でも赦せずに咽び泣く。この辺のリアクションが、リアル過ぎるくらいリアル。「娼婦と言えば、皆見下すけれど、誰より精神的にタフでなければ、娼婦はやれない」アイリーンが話していたように、一人夜の路上に立ち、見知らぬ男の車に乗り込んで、体を売る娼婦という仕事は、身の危険と隣り合わせの孤独な職業です。しかも相手は娼婦だとあからさまに見下しているので、屈辱に耐える精神的タフさも持ち合わせていなければ務まらない。彼女の恋人だったセルビーもまた、正常というには程遠い女性という印象でした。同性愛者という事はさておいても、依存心の強さには違和感すら覚えましたね。私にはお金が無いから、ちゃんと面倒見てよ、と言い切るこの依存心は何だ?いつも金をくれ、遊びに連れてゆけと、アイリーンに喚くだけの女。この女性も、アイリーンとは別の意味で、精神的な異常さを感じさせました。観ていて決して楽しい映画ではありませんが、アイリーンとセルビーになりきった二人の名演技を観て頂きたい一本です。
Oct 16, 2004

"TEARS OF THE SUN" 監督・・・アントワーン・フークア出演・・・ブルース・ウィリス、モニカ・ベルッチ、コール・ハウザー、イーモン・ウォーカー、ジョニー・メスナー、ニック・チンランド、チャールズ・イングラム、他。 ・物語序盤・ナイジェリアで軍事クーデターが勃発した。大統領一家は処刑され、国中で反乱軍による市民虐殺が横行していた。アメリカ政府は、軍によるナイジェリアに居る自国民の救出作戦を決行。米海軍特殊部隊シールのウォーターズ大尉とその七名の部下達の任務は、ジャングルの奥地にあるキリスト教会で負傷した難民の治療に当たっている女医リーナ・ケンドリックス達数名の救助であった。ところが現地に到着してみると、リーナは難民達を見捨てて逃亡する事はできないと拒否、難民達の救助も要請した。ウォーターズ大尉は仕方なく、数十名の難民を引き連れて、反乱軍が徘徊するジャングルを横断する事に…。 観ている間は夢中になって観られる作品でした。ただネタ的には使い古された感があって、斬新な部分は何もありません。構成も脚本も演出も、全てがありきたりです。清く正しい正義のヒーロー・アメリカと、野蛮で悪逆な国の軍隊。慈悲深いキリスト教徒と、残忍な他教徒の民族。悪者側がキリスト教徒だという設定にしてくれたら、もう少し目新しさも感じられたのに…。「自分達は一切悪くない。悪いのはアメリカ人でもキリスト教徒でもない連中なのだ。」この法則を最初に掲げられてしまうと、それだけで気分が盛り下がりますよね。それなりによく出来た映画であるのに、全てがステレオ・タイプで、長く心に留まる作品とは成り得なかったのは惜しいです。プロパガンダ映画だと思って観てしまうと、げんなりしてしまうので、ここは思い切って、エイリアンと戦う人類という構図で鑑賞すると丁度良い具合です。圧倒的な数で迫り来る敵に、無防備な者達を守りつつ、少人数で立ち向かう勇敢な精鋭部隊。余計な事は考えず、単純に戦いだけを楽しみましょう。モニカ・ベルッチは薄汚れても綺麗ですね。でも密林の中で、胸を開けているのは現実的じゃないと思います…笑。蚊に刺されるし、第一肌の露出は怪我の元ですから。色気よりリアリティーという事で、完全防備で臨んでほしかったです。
Oct 15, 2004

10/30より全国ロードショーです。オフィシャル・サイト"COLLATERAL" 監督・・・マイケル・マン出演・・・ジェイミー・フォックス、トム・クルーズ、ジェイダ・ピンケット=スミス、マーク・ラファロ、他。・物語序盤・ マックスはロサンゼルスで、12年間タクシー運転手として働き、生計を立てている平凡な男。彼の安らぎは、お気に入りの絵葉書の写真を見る、車内でのひと時。彼の夢はリムジン・サービスの会社を立ち上げる事。しかし夢は遥か遠く、タクシーを走らせて日銭を稼ぐ毎日が彼の現実だった。ある晩マックスは、女性検事アニーを客として乗せる。話をする内に意気投合し、マックスは彼女に大切な絵葉書をプレゼントする。アニーはその代わりに自分の名刺を渡した。その次にマックスが拾った客は、ビジネスマンらしきスーツ姿の男。ヴィンセントと名乗った男は、今夜一晩で五人の客のサインを貰い、雇い主に会わなければならないと話し、多額のチップと引き換えに、マックスを専属ドライバーとして雇う契約を持ちかけてくる。服務規程違反の行為だったが、ヴィンセントの提示した金額に釣られて、マックスはこの申し出を受け入れる事に。それが悪夢の夜の始まりだとは露知らずに…。 これは実に面白い映画に仕上がりましたね。管理人的には、かなりのヒットです。トム・クルーズが初めて本格的な悪役に挑戦という事で、話題になっている映画ですが、この企み、確りと狙い通りの結果を出していました。今迄トム・クルーズと言うと、どうしても自分を殺せない目立ちたがりの役者というイメージが強くて、結構好きなのですが、そこが難点だと思っていました。しかし、この「コラテラル」では準主役に回って、主役であるタクシー運転手のジェイミー・フォックスを立てた演技をしていました。この映画、もしもクルーズが善玉役だったら、魅力は半減どころか、つまらない作品になっていたと思います。髪は短く、色も白髪交じりっぽい色にしたクルーズは、外見的にも今迄の彼とは一線を画していました。存在感は充分あるけれど、華美になりすぎず、渋さすら感じます。そして相方、フォックスの方は元々コメディアンという事ですが、予想だにしない事件に巻き込まれる気の毒なタクシー運転手を、見事に演じきっています。殺し屋ヴィンセントとタクシー運転手マックスとの、不承不承のコンビがいい味を出しながら、物語をぐいぐい引っ張ってゆきます。本来友情など生まれる筈もない二人の隙間に、何故か微妙な絆が生まれてくる過程が良いですね。ストーリー展開は、上手く構成された脚本のお陰で、最後まで全く飽きさせませんでした。殺し屋と運転手のコンビという着眼点も面白いですが、確り作られた背景の魅力も大きいですね。公式サイトによると、監督のマイケル・マンは、“プロの男たちが繰り広げる濃密なドラマをスタイリッシュな映像で撮らせたら、彼に勝る者はいないだろう”と言われている方らしいです。確かにこの作品を観ていると、納得のコメントです。これはこの秋オススメのサスペンス・アクションです。トム・クルーズ・ファンならずとも楽しめると思いますので、是非劇場でどうぞ。
Oct 14, 2004

"BILLY BATHGATE" 監督・・・ロバート・ベントン原作・・・E・L・ドクトロウ 出演・・・ダスティン・ホフマン、ローレン・ディーン、ニコール・キッドマン、ブルース・ウィリス、キャサリン・ホートン、スティーヴ・ブシェミ、ザンダー・バークレイ、他。 ・物語序盤・1935年、大恐慌に見舞われたアメリカ・ニューヨーク。船の中で一人の男が椅子に縛られていた。彼はギャングのボス、ダッチ・シュルツの親友で片腕でもあった殺し屋ボー・ワインバーグ。彼はボスを裏切ったとして、まさに今、闇に葬り去られようとしている所だった…。その船に同乗していた若者ビリー。時はビリーがダッチと出会う前に遡る。ビリーは、自分と同じく貧しいイースト・ブロンクス出身で、ギャングのボスにまで成り上がったダッチのように、いつか自分も暗黒街で成功したいと願っている青年。ある日、ビリーが得意のお手玉をしている所に、偶然ダッチが通り掛かり、ビリーの腕前を褒めて小遣いをくれた。翌日ビリーは、ダッチが集金をしている事務所に紙袋を持って出向く。中身は金ではなく、お菓子だった。ダッチはビリーを気に入り、自分の配下に加える。それから間も無く、機転の利くビリーは、ダッチの信頼を得て側近になるが…。 実在のギャング、ダッチ・シュルツを描いた作品です。暗黒街モノとして捉えると、演出も地味で緊迫感も無い印象なのですが、ギャングのボスに憧れる青年を中心に、憧れの対象であるギャングの空しい実態を描いた物語と思えば、そこそこ満足できる内容だったと思います。銃撃戦や殺伐とした裏社会の抗争劇を期待して観ると裏切られますので、その点はご注意を。サスペンスというより、これはドラマの部類に入る作品です。ダスティン・ホフマンとブルース・ウィルスの競演。しかもヒロインはニコール・キッドマン。なんと贅沢なキャスティングでしょう。これだけ集めて、この程度の出来栄えかと言われてしまえばそれまでかもしれませんが。でも「斜陽」という言葉が似合いそうな落ち目のボスの悪あがきを描いた、一般のギャング物とは少し違う視点に新鮮さを感じました。ただギャングのボスを演じるには、ホフマンは若干柔和な印象の俳優ですね。元々小柄で優しい顔立ちの方なので、名優らしい熱演を披露しているものの、今ひとつ迫力に欠けました。一生懸命、凄みを出そうと頑張っているのですがね…。ブルース・ウィルスの使い方にも驚きました。いきなり冒頭から、船の中で脚にコンクリートを付けられて座っているんですもの。明らかに殺される直前。出てきた途端に死ぬの?と思っている内に、海の中へどぼん…。「おお、ブルースの使い捨てだ」とビックリしました。後で回想の物語の中に出てきますけどね。でも端役である事に変わりはありません。ニコールは今も昔も変わらず美しいですが、その相手役のローレン・ディーンが冴えないのが残念でした。風貌にクレームを付けても詮無いですが…笑。しかし利口さでボスのお気に入りになる役柄なら、もう少し狡猾で大胆不敵な容姿の人をキャスティングしてほしかった。どう見ても、おたおたとした青年なので、ギャングで一花咲かせようという野心家には見えません。でも全体的なストーリーとしては、結構好きでした。キャスティングを変えていれば、もう少し評価が高かったと思います。
Oct 13, 2004

"JUST CAUSE" 監督・・・アーネ・グリムシャー 原作・・・ジョン・カッツェンバック出演・・・ショーン・コネリー、ローレンス・フィッシュバーン、ケイト・キャプショー、ブレア・アンダーウッド、エド・ハリス、ネッド・ビーティ、ケヴィン・マッカーシー、他。・物語序盤・大学生の黒人青年ボビーは、少女強姦殺人の容疑で逮捕され、裁判で死刑が確定する。それから8年の月日が流れた。ボビーは一貫して、身の潔白を主張し続けていた。そして彼は、元弁護士で現在は法学部の教授として教鞭を振るうポールに、無実を証明してほしいと手紙を書く。事件に興味を抱いたポールは、妻で検事のローリーの説得もあり、この依頼を受けて、事件の調査に乗り出した。裁判当時、決定的な証拠として使われたボビーの自白は、黒人嫌いの刑事タニー達による執拗な暴行が原因だった。そして他の証拠についても、自白があった為、調査は不十分であった。ボビーは事件の真犯人は、彼と同じ刑務所にいる、連続殺人犯の死刑囚ブレア・サリバンであるとポールに訴えるが…。 良質のサスペンスですね。脚本もよく練られていて、主人公の目線で二転三転と振り回されます。「理由」というタイトルも深いです。なるほど、そういう理由だったのかと納得します。そう来ますか~と思わず感心。理由と付けるには、それなりの理由があるという事ですね(笑)。ショーン・コネリーは彼らしく渋いおじ(い?)様役を、無難に堅実にこなしています。流石に彼くらい貫禄があると、映画にも重みが出ますね。あんな幼い娘がいる役を演じるには、少々年を取り過ぎているとも思いましたが…。でもストーリーを引っ張る役どころなので、やはり説得力のある俳優じゃないとね。しかしそれにも況して圧倒的な光彩を放っていたのが、シリアル・キラー役のエド・ハリス。三十人以上の少年・少女達を言葉巧みに騙しては殺し続けていたという死刑囚で、監獄の中から被害者の遺族達に大量の手紙を書き続けているという不敵な男です。この残忍で不気味な存在を、ハリスが見事な演技力で仕上げています。本当に「仕上げた」という表現が相応しい、計算され尽くしたキャラクター像でした。エド・ハリスはお気に入りの役者さんですが、確かアカデミー賞では無冠なのですよね。何故これほどの役者が…。謎です。作品は所謂どんでん返し系のサスペンス。新鮮さには欠けるかと思いますが、あまり先読みをせず、素直に役者達の演技を観ていると楽しめます。手放しの傑作とまでは言いませんが、なかなかの佳作なので、未見なら一度ご覧下さい。
Oct 12, 2004

"INVINCIBLE""UNBESIEGBAR"監督・・・ヴェルナー・ヘルツォーク出演・・・ティム・ロス、ヨウコ・アホラ、アンナ・ゴウラリ、ウド・キア、マックス・ラーベ、ヤコブ・ウェイン、他。・物語序盤・1932年ポーランド。ユダヤ人で鍛冶屋一家の長男ジシェは、弟と二人で飲食店で食事をしている際に、無作法な男達に難癖を付けられ、彼等を撃退する為に、店の商品や備品を壊してしまった。弁償を迫られたジシェは、サーカスで世界一の力持ちと言われている男に力比べで勝てば賞金が貰えると教えられ、勝負を挑む事に。この勝負に圧勝したシジェの噂を聞き付け、遠くベルリンから興行師の男が訪ねてくる。彼はショーに出れば、一儲けできるとシジェを誘うが、彼は鍛冶屋で満足していると断る。しかし自分自身に他の者に抜きん出た怪力が与えられた理由を知りたいと思い始めたシジェは、結局ベルリンに旅立つ事にした。ベルリンに着いたシジェを待っていたのは、千里眼を使って劇場でショーを見せているハヌッセンという男だった。彼は先頃頭角を現してきたヒトラーこそ、未来の国の指導者であると予言し、ナチスから支持を受けていた。シジェはハヌッセンから、ユダヤ人が英雄では困ると、ジークフリートという芸名を付けられ、怪力男として舞台に立つ事になった。 実話に基づいた作品です。シジェ役には、ストロングマン・コンテスト優勝者のヨウコ・アホラが起用され、シジェが憧れるオーケストラのピアニストには、実際に国際的ピアニストである、アンナ・ゴラーリが当たっています。という訳で、音楽のシーンは全て生演奏らしいです。ヘルツォーク監督作品を一覧してみましたが、「カスパー・ハウザーの謎」(1974)しか観た事がない模様でした。ただこの「カスパー・ハウザーの謎」のタイトルを見て、今回の映画にも通ずるものがあり、少しだけ納得した気持ちになれました。見終わった直後の感想は、「不思議な映画だなぁ」でした。何が不思議かというと題材の選び方が。今回の主人公"シジェ"の自国での知名度は定かではありませんが、恐らく現代ポーランドにおいては、あまり認識されていないのではないでしょうか。勿論、この人物が特に取り上げるべき偉業を成し遂げた等というエピソードがあれば、然程不思議にも思わなかったのですが、結論として、映画化する程の目を見張るものはない人物で…。それで鑑賞後に、何が言いたかったんだろう、と首を傾げてしまった次第でした。そして、これもまた淡々とある人間の半生を描いた作品である「カスパー・ハウザーの謎」に繋がった訳ですが。さて中身について少々。まずビデオのジャケット写真に物申す。有名俳優がティム・ロスしかいないので、分からないでもないのですが、これだと誰が見ても、ティム・ロス演ずるハヌッセンが"神に選ばれし男"だと思いますよ。ところが蓋を開ければ、彼は準主役的な位置にあるのみで、主役は怪力男のシジェ。序盤からフェイントを食らってしまいます。そして第二に、今度はシジェが活躍する物語かと思考修正した辺りで、これは異色ナチ物だという事に気付き、更にビックリ。予備知識ゼロで観たもので、色々な意味で意外な一本となりました。時代的には、丁度ヒトラー率いるナチスが、不気味にドイツ国内を席巻し始める頃です。敗戦から立ち直りつつあるドイツが、その一角から生れ出た黒い靄に次第に包まれてゆく不安な時代…。主人公シジェがユダヤ人である事で、この時代の不穏な空気を強く感じました。まだナチのユダヤ人弾圧がされる以前の事ですので、一般市民の意見はまちまちです。ヒトラーを利用して、のし上がろうと企むハヌッセンが経営する劇場の観客も、リベラル派である裕福な上流階級の人々と、ヒムラーなどナチスの幹部や突撃隊のメンバーが同席しており、まさにその時代のドイツの縮図といった所でした。ユダヤ人としてのアイデンティティーに目覚めたシジェに、賞賛の拍手を送る観客と、ユダヤ人に英雄なしと一斉にブーイングを発する突撃隊員達。厭な世界が、忍び足で確実に近付いている事を予感させます。そして支配的で出世欲の塊だったハヌッセンにも、絶対に明かせぬ秘密が…。また、現代のサムソンと呼ばれ、無敵の英雄だった筈のシジェにも皮肉な運命が待ち受けている。神に選ばれ、比類なきパワーを持った筈のハヌッセンとシジェ…そのどちらも、神に選ばれた理由を果たす前に道を絶たれた気がしました。ナチ物ですが、時代的に少し手前の平和な時期という事で、お定まりのユダヤ人虐待シーンなどはありません。ただ不穏な空気は充満していました。終始時間軸に沿って、淡々と主人公周辺の出来事を描いているだけなので、アップダウンを期待すると裏切られますが、悪い作品ではないと思います。
Oct 11, 2004

"THE WAY HOME" 監督・・・イ・ジョンヒャン 出演・・・キム・ウルブン、ユ・スンホ、ミン・ギョンフン、イム・ウンギョン、トン・ヒョフィ、他。 ・物語序盤・ソウルで母と二人で暮らしているサンウは、母親が新しい仕事を探すという都合で、田舎にある祖母の家へ2ヶ月間預けられる事になった。サンウにとっては、今迄一度も会った事のない祖母である。彼女は口がきけず、読み書きもできないとの事だった。都会育ちのサンウにとって、祖母の暮らす田舎は、信じがたいほどに退屈。嫌気が差したサンウは、祖母に八つ当たりをするが、祖母は怒る様子も無く、一生懸命孫の願いを叶えようとする。そんな祖母に、少しずつ心を開いてゆくサンウ。 特別凄い事は起こらないのですが、それでも心に沁みてくる映画ですね。面識の無い祖母の家に強引に置いてゆかれた都会育ちの少年と、田舎でひっそりと暮らす口のきけない祖母。ソウルという大都会の象徴とでもいう場所から、同じ国かと思ってしまうほどの田舎に連れてこられた少年が、初め反発していた祖母に、徐々に心を開いてゆく過程がドキュメンタリータッチで描写されています。初めの我儘ぶりから、少しずつ田舎暮らしと祖母に親しんでゆくサンウの描写が実に自然ですね。口のきけないおばあちゃんをバカにしたり、携帯ゲームの電池が切れたと騒いでみたり、突然全く異なる文化の中に放り出された少年の腹立ちがよく伝わってきます。そしてそんな孫に怒りもせず、なんとか幸せにしてあげたいと、地道な努力をするおばあちゃんがまたリアル。その他、重要な役柄ではありませんが、脇キャラもいい味を出していますね。サンウが好きになる女の子なんて、何処がいいんだよとツッコミ入れたくなるようなおブスな女の子だし(笑)何より暴れ牛がいいです。何故いつも、あの坂道を暴れ牛が走ってくるのか(笑)飼い主、誰だよっ。所々スパイスとして、笑い所を入れつつ、淡々と流れてゆく時間。本当に孫と祖母の日常を描いただけの、何の変哲も無い映画なのに退屈しない所が不思議ですね。ラストのお手紙カードには、思わず涙が溢れてきました。少年の等身大の気持ちが巧みに表現されています。お別れの時も黙りこくっていて、ハリウッド映画のように、子供に嘘っぽい台詞を吐かせない所がいい。本当にリアルなんですよね。分かる、分かると何度も頷きました。またすぐに会えるといいですね、あの二人。映画なんですけど、思わずそう願ってしまいました。全編通じて静かですが、水のように心に沁み込んでくる作品でした。
Oct 10, 2004

当初今秋公開の予定が延期されて、12/18より全国ロードショーとなりました。オフィシャル・サイト"MAN ON FIRE" 監督・・・トニー・スコット原作・・・A・J・クィネル『燃える男』(新潮文庫刊) 出演・・・デンゼル・ワシントン、ダコタ・ファニング、クリストファー・ウォーケン、ラダ・ミッチェル、マーク・アンソニー、ジャンカルロ・ジャンニーニ、ミッキー・ローク、他。・物語序盤・ ジョン・クリーシーは、元CIAの特殊部隊員。16年もの間、米軍の対テロ部隊に所属し、任務という名の暗殺に携わってきた。そして今では酒に溺れ、生きる気力さえ失い、自暴自棄な日々を送っている。そんなクリーシーの元に、かつての先輩レイバーンから、メキシコで裕福な家庭の子女のボディガードの仕事をしないかという誘いが舞い込む。治安の悪いメキシコ・シティーでは、営利目的の誘拐事件が多発して、資産階級の殆どの者が護衛を雇っている現状があった。クリーシーに齎された仕事は、実業家ラモス家の9歳になる一人娘ピタのボディガードだった。当初は気乗りしなかったクリーシーだったが、無邪気で愛くるしいピタと接する内に、彼の心の中にも人間らしい温かい気持ちが蘇ってくるが…。 何処にミッキー・ロークが出ていたんだろう??今、キャストを見て、初めて気付きました。もう一回、ビデオが出たら観てみよう…。ついでにクリストファー・ウォーケンももう少し重要な役どころで使ってほしかったですねぇ。冒険小説の大家A.J.クィネルのクリーシー・シリーズの第一作の映画化作品です。まず第一声。「何だ、このタイトル(怒)!」これじゃ、まるっきり詐欺ですよ。ポスターやトレーラーから受ける印象と、映画の内容が掛け離れているように思います。キャッチ・コピーは「守りたい。云々…。」与えられた情報から想像すると、ボディガードとなった男が、命懸けで依頼人である幼い子供を守る感動の映画だと思いますって。これは大切なものを奪われた男の復讐劇です。故に、ダコタ・ファニングが誘拐されても健気に頑張るんだ、などと勘違いしていると痛い目に遭います。舞台がメキシコである為に、ソダーバーグの「トラフィック」の色を思い出しました。何故南米映画は、古ぼけたフィルムのような色を使用するのでしょうか?私は南米映画特有の、あの色彩が苦手で…。そして映像の見難さも、疲労感に拍車を掛けましたね。フラッシュのようにカシャカシャと挿入されるカット、必要以上に細切れで、大写しで揺れる画面。見入っていると、船酔い状態になってしまいます。このカメラワークは監督の拘りでしょうが、今作は懲りすぎて逆効果でしょう。もっと素直に物語だけを追って欲しかったです。ついでに上映時間も長過ぎます。この内容なら、テンポを良くして、コンパクトに纏められた筈。物語は、前半は少女とボディガードとの心の交流を描き、後半は長い暗闇の後で漸く得た、心を開ける大切な存在を非道に奪われた男の、執拗で無慈悲な復讐という構成になっています。観ていて徐々に、気持ちが殺伐としてくるというか、陰惨な心持ちに陥ってきます。観終わった後は、すっかり心が重くなっていました。ゆめゆめ、娯楽アクションや可憐な少女の芸達者ぶりを鑑賞できる陽気な映画などと思って映画館に出向かれませんように。本当に重いです。
Oct 9, 2004

11/6より全国ロードショーです。オフィシャル・サイト"CATWOMAN" 監督・・・ピトフキャラクター・・・ボブ・ケイン出演・・・ハリー・ベリー、シャロン・ストーン、ベンジャミン・ブラット、ランベール・ウィルソン、フランセス・コンロイ、アレックス・ボースタイン、他。・物語序盤・ペイシェンス・フィリップスは、大手化粧品会社ヘデア社で広告デザイナーとして働く、気の優しい内気な女性。 才能はあるものの、人を押し退けて前に出るようなタイプではなく、その為に上からの評価はあまり芳しくない。家に帰れば、真夜中だというのに、近所のイカレタ若者達が連日乱痴気騒ぎで、安眠する事もできない。退屈で冴えない毎日に少々疲れ気味のペイシェント。彼女は新たに発売される画期的な老化防止クリームの広告デザインを任されていたが、社長のジョージは彼女のセンスを扱き下ろす。脇に居た妻で専属モデルのローレルの口添えで、何とか手直しのチャンスを貰ったペイシェンスだったが、深夜会社に行くと、ローレル達がクリームの恐ろしい副作用について口論していた。秘密を知ってしまったペイシェントは、逃亡を図るが、敢え無く命を落としてしまった。しかし不思議な猫の力によって、彼女は別の生命体へと生まれ変わってゆく…。 「バットマン リターンズ」(1992)で、ミシェル・ファイファーが演じていた原作コミックの人気キャラクターを主人公に据えた作品です。監督は「ロスト・チルドレン」「エイリアン4」でヴィジュアル・エフェクトを担当し、「ヴィドック」で長編監督デビューを果たした映像クリエイターのピトフ。監督がCG分野の実力派という事で、映像がとても滑らかで美しかったですね。CGと実写の融合が素晴らしく、何処までがCGで、何処までが実写か判別が難しいです。空中を浮遊しているような、遠方から目標物に流れるように接近するカメラワークも楽しいですね。夜の街の色は「ロストチルドレン」を彷彿とさせるような、独特の味わいがありました。主人公役のハル・ベリーが決まっています。体を売り物にしている女優という印象が強くて、あまり好感の持てる女優ではなかったのですが、今回はハマリ役ではないでしょうか。際どいブラックレザーの衣装と武器である撓る鞭。完璧なルックスとセクシーさを持ちながら、決して男に媚びていない所が、女性の共感を呼ぶと思います。独立精神と気紛れの象徴であるような猫のキャラクターが、とても良かったですね。ハルベリーはこの作品や「X-MEN」のような、媚びない役をやってほしいです。ストーリーも女性を意識していると思いました。メインとなるアイテムが、皮膚の老化防止クリームですから。染みなどを隠すのではなく、塗ると組織そのものが若返るという、お肌の曲がり角を過ぎた女性なら、つい身を乗り出してしまうような商品です。恐ろしい副作用付きですが…笑。今回ハル・ベリーと競演するのが、一世代前のお色気スター代表のシャロン・ストーンです。もう四十台後半なのですね。老いによって、圧倒的な美貌が衰えてゆく事に苛立ちと悲しみを感じている女性という役柄でした。初登場のシーンでは、これがシャロンか…という複雑な気持ちに襲われました。役柄と同様に、本当に老いが顔面に顕れていたので。でも途中からは、やっぱり綺麗だなぁと思い直しましたが。しかしあのクリームの効用には笑ってしまいましたね。ここネタバレ。読みたい人は反転してね。塗り続けていると、肌が大理石のように堅くなるって…。キャットウーマンにぼこぼこに殴られながらも、全く動じない。しかし武器が「打たれ強い」だけってのは、あんまりカッコよくないかも。キャットウーマンのキャラクターが良くて、なかなか面白かったですよ。評判が良ければ、シリーズ化するかもしれませんね。
Oct 8, 2004

"GUILTY AS SIN" 監督・・・シドニー・ルメット出演・・・レベッカ・デモーネイ、ドン・ジョンソン、スティーヴン・ラング、ジャック・ウォーデン、ダナ・アイヴィ、ロン・ホワイト、他。・物語序盤・ジェニファーは若く美しい気鋭の辣腕弁護士。最近も担当していたマフィア幹部の無罪を勝ち取った。意気揚々としてオフィスに帰還したしたジェニファーを待っていたのは、デヴィッドという男の弁護依頼。彼は資産家の妻を窓から突き落として殺した容疑で、逮捕起訴されている。状況は圧倒的に不利だが、マスコミが注目している裁判であり、自分の宣伝に使えると踏んだジェニファーは、打算からこの依頼を受ける事にした。しかし調査を進めるにつけ、奸知にたけて、周囲の女を思うがままに操る男デヴィッドの怪しさは増すばかり。ジェニファーは、父親同然の私立探偵モーに彼の身辺調査を依頼するが…。 B級サスペンスながらも、なかなか面白い作品です。資産家の独身女性を次々に手玉に取り、飽きると殺してしまうという男と、彼に魅入られた辣腕弁護士との戦いを描いた映画です。デイヴィッドの有り得ないモテモテぶりとふてぶてしさが笑えるのですが、セレブな女性達はこういうニヤケた男が好みなのかもね。最初は依頼人を売名行為に利用しようとしたジェニファーが、いつの間にか自分の方が切羽詰った立場に追い遣られている。弁護士の守秘義務で、相手が殺人犯であると分かっても、告発する事も手を引く事すらも叶わない。そして苦肉の策として、弁護士にあるまじき行動に出てしまう。徐々に追い詰められてゆくヒロインの心境が、巧みに描かれていましたね。デイヴィッドが何故ここまで図太く粘着質なのか、その点は謎ですが、とにかくこの男が物語を強引に引っ張ってゆくのは事実です。ラストのガチンコ対決は、まさに捨て身ですが、あれで良かったのでしょうかね。彼女はあの後、警察にどう説明したのでしょうか?気になりますわ…笑。レベッカ・デモーネイがとても綺麗でマルです。父親代わりの探偵さんは気の毒でした。
Oct 7, 2004

"THE TRANSPORTER" 監督・・・ルイ・レテリエ、コリー・ユン出演・・・ジェイソン・ステイサム、スー・チー、マット・シュルツ、フランソワ・ベルレアン、リック・ヤング、他。・物語序盤・南フランス。フランクは、どんな荷物でも契約通りに届けるプロの運び屋。彼の仕事におけるポリシーは、「契約厳守」「名前は聞かない」「依頼品は開けない」という3つ。荷物が犯罪に関わっていようとも、高額な報酬と引き替えに、運び屋の仕事に徹するのが彼の主義だった。そんな彼の元に、ある組織から荷物運びの依頼がくる。いつものように車のトランクにバッグを積み込んで走り出したフランクだったが、途中でその荷物は騒ぎ出した。ルールを破って、バッグを開けてしまったフランクが見たのは、なんと若い中国人女性。フランクは逃げようとしたその女を捕えて、何とか無事に荷物を引き渡すが…。 まあまあ、面白かったです。コンパクトに確り纏めた、娯楽アクションでしょう。音楽の選曲や、漂う軽妙さの中に、微妙なフランス風味を感じます。主役のジェイソン・ステイサムは、フランス版ヴィン・ディーゼルかしら。ずば抜けたハンサムではありませんが、均整の取れた顔立ち。体格もそれほど大きいと感じませんでしたが、筋肉質で引き締まったボディーはセクシーでした。何気にアクションも、生身での格闘が多くて、アクション俳優としての彼を前面に押し出す形でしたね。ストーリーとしては、取り立てて書くほどのものも無く、無難に楽しめる娯楽作品を作ったかなという感じでした。やはり軸になっているのは、フランクのキャラクターでしょうね。自分の仕事を寡黙に冷徹に遂行するプロの運び屋。彼は自分のポリシーに拘る職人肌のタイプしかし決して冷血無比ではなく、無骨だけど案外困った人を放っておけない善人だったりする。こういうキャラクター性が魅力的で、つい見入ってしまいました。あとテンポと歯切れの良さも、飽きさせないポイントでしたね。口を塞いだテープを切って、ジュースを飲ませてあげるシーン、好きでした。チャイナのヒロインとのラヴシーンは唐突で、ちょっと邪魔だと感じましたが。小振りな作品ですが、自宅でぼぉーっと観るには丁度良い感じでしょう。でもドラマ性は薄いですよ。ステイサムの暴れっぷりを楽しみましょう。期待して観る作品ではありませんので、その辺は了解した上でどうぞ。
Oct 6, 2004

"SUR MES LEVRES""READ MY LIPS" 監督・・・ジャック・オーディアール 出演・・・ヴァンサン・カッセル、エマニュエル・ドゥヴォス、オリヴィエ・グルメ、オリヴィエ・ペリエ、オリヴィア・ボナミー、他。・物語序盤・カルラは土地開発事業を進めている企業で、秘書として働く独身女性。彼女は難聴で、補聴器が無ければ、殆ど音を聞く事ができない。毎日会社で書類作成や電話応対に追われ、良い様にこきつかわれている。カルラが疲労で倒れたのを切っ掛けに、彼女にアシスタントを雇う事が決まり、彼女は職業安定所に求人を出す。これに応じて面接に来たのは、ポールという粗野な男だった。彼はこの二年間、刑務所に服役しており、現在も保護観察中の身だった。カルラは彼に興味を抱き、採用を決める。最初は全く仕事ができないポールだったが、カルラは何かと世話をして面倒を見てやるが…。 タイトルやジャケット写真から、勝手に恋愛映画だと勘違いしていました。観てみたら、犯罪サスペンスじゃないですか。それも練り込まれた脚本の、とても良質なサスペンスです。補聴器という小道具と、主人公の特技である読唇術を、上手く利用していましたね。その他、伏線の張り方も巧みでした。とにかく主役の二人の関係が絶品です。クライム・サスペンスにありがちな、美男美女のラヴラヴな関係ではありません。お世辞にも美形とは言い難い、カッセルとドゥヴォスのコンビですが、仲が良いのか悪いのか。何処かで惹かれるものを感じながらも、お互い利害関係の方が先行しています。お陰で中盤のお約束である、鬱陶しいラヴシーンが出てきません。この辺も新鮮で良かったですね。とにかくキャスティングが成功していますね。ここに美形の二人を持ってきたら、お綺麗なだけの作り事になってしまったと思います。何処にでもいるような平凡な容貌の人物を起用した事で、普通の人間が、大金を手にする機会にたまたま遭遇して、それを何とか手に入れようと奮戦する姿をリアルに描く事ができたのでしょう。本当にリアルなんですよ、スマートじゃない所が。しかし冴えない平凡な二人といっても、危機に瀕した時の切り抜け方は見事です。なかなかよく考えた脚本ですね。観ているこちらもハラハラしどおしでした。イチオシの秀作です。映画好きな大人の方に観てほしい作品ですね。
Oct 5, 2004

"THE MAGDALENE SISTERS" 監督・・・ピーター・ミュラン出演・・・ノラ=ジェーン・ヌーン、アンヌ=マリー・ダフ、 ドロシー・ダフィ、ジェラルディン・マクイーワン、アイリーン・ウォルシュ、イーモン・オーウェンズ、他。・物語序盤・1964年のアイルランド、ダブリンにあるマグダレン修道院に、三人の少女達が連れられて来た。一人は親戚の結婚式で従兄に強姦されたマーガレット。性的な罪を犯したとして、親戚や神父から咎められたのだった。もう一人は孤児院暮らしのバーナデッド。彼女は容姿端麗で近所の少年達の注目を浴びる事が罪とされた。そしてローズは未婚のまま性交渉を持ち、赤子を出産した為、矯正が必要であると決められたのである。突然の暴挙に納得ゆかない彼女達だったが、院長はじめ修道院を管理する修道女は、祈りと労働によって神に奉仕し、罪を悔い改めるよう命じる。しかしそこで彼女達を待ち受けていたのは、過酷な労働の日々と非人間的な環境だった…。 キリストによって改心した娼婦マグダラのマリアに因んで名付けられたマグダレン修道院は、性的に堕落した女たちを矯正させる目的で運営され、閉鎖される1996年までに延べ3万人もの少女が収容された。2002年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作品。予想していた程、精神的に痛々しい映画ではありませんでしたね。これでも充分ひどい話ではありますが…。ただ収監されている女性達も管理者である修道女達も、客観的・中立的な立場で描いていたと思います。それ故、囚人物でありがちな、痛めつけられる被害者の囚人と徹底的に虐げる看守という図式があまり目立たず、その辺は意外で新鮮さすら感じました。逆に通常なら、悪者として位置付けられている修道女達も、自分に与えられた仕事をこなしているだけで、極端に悪い人達とは映りませんでした。(意地悪なオバちゃん達という感じくらい。)メインとなった少女達が、罪も無く閉じ込められたという事実を鑑みれば、修道院の非情さを感じますが、一方で本来の目的であった、娼婦達の更正という働きも果たしていたのではないでしょうか?少なくとも修道院で暮らせば、街頭で体を売る必要性は無くなる訳ですし。問題はこの時代の性のモラルの基準が、とても歪められていた事ですね。あまりに厳格な基準を課してしまった為に、今では考えられないような状況で、すぐに矯正施設送り…。レイプされたり、男達から注目されるのは、フェロモンを出している女の方が悪いという論法ですよね。未だにこういう発想は根強いので、一昔前なら尚のこと、当たり前の思考だったのでしょう。実話を基に作られた話なので仕方ないのですが、観ていてイライラする場面も何度かありました。カトリックの修道院が舞台だからかもしれませんが、反抗もお上品です(笑)堕落し穢れきった私(笑)は、思わず「ぶん殴って殺しちゃえ」とか「その金、盗んで逃げろ」とか、罪深い発想をしてしまいましたが…。キャラクター的には、バーナデッドの冷酷さが心地良かったです。心の底では温かいものも持っているが、決して親切ではないタイプという、結構難しい役どころですが。死に掛かっている老婆に、「迷惑掛けずにさっさと死ね」という台詞はなかなか迫力がありましたね。まずまずの佳作だと思います。こういう施設が、つい十年程前まであったという、アイルランドの歴史の暗部を知るのに役立つ映画でした。
Oct 4, 2004

監督・・・滝田洋二郎 原作・・・夢枕獏 出演・・・野村萬斎、伊藤英明、今井絵理子、中井貴一、深田恭子、古手川祐子、伊武雅刀、他。 ・物語序盤・時は平安貴族達が雅やかな生活を送る時代。しかし、この世とあの世が曖昧に交錯し、夜半ともなれば魔物たちが跋扈する世界でもあった。そんな暗黒の世を鎮め、二つの世界の調和を保つ役目を担ったのが、陰陽師と呼ばれる者達であった。ある日、太陽が突如黒くなる“日隠れ”が起こり、都人は不吉な予兆だとして怯える。そんな折、宮中では、次々と謎の鬼に襲われるという事件が勃発する。彼等は何れも体の一部を食い千切られて絶命していた。陰陽師である安陪清明は、この事件の裏に陰陽道の八卦との関連を見出す。 前作の方が評判が良いのですね。残念ながら、一作目を未見なので比較できません。邦画でこのジャンルだと、あまり過度の期待をしても仕方ないので、寛大な目で観ておりました。セットなど、かなりお粗末ですよね…。スサノオの鬼の着ぐるみなど、観ているこちらが恥ずかしい。とにかく全体的に安っぽくて、邦画だなぁと改めて実感した次第です。ハリウッド映画でこのチープさだったら、多分立腹すると思いますが、邦画なら許容範囲ではないですかね(笑)テレビ観賞なら、そこそこ楽しめましたよ。二時間ドラマに毛が生えたものと思えば、CGなどもあって、豪華とも思えますし。深田恭子は演技が素人ですねぇ、相変わらず。可愛いし、性格も良いし、好きなんですけどね。しかし演技が下手なのは、フォローしようもない…。今井絵理子の下手な演技との相乗効果で、若手女性陣はとんでもない事になっていました。ちなみに深キョンの半裸シーンは、見るからに違う人でしたね。少しは体型的に似ている人を選べよ…。というか、深キョン、女優なら背中くらい見せても良いのに。アイドルはディフェンスが固いですね。ところで野村萬斎の清明って、巷の評判は決して悪くないのですが、個人的にはあまりにのっぺりし過ぎていて、イメージと合わないのですが。もう少しシャープな雰囲気が欲しいです。敵役の中井貴一は無難にこなしていたと思います。
Oct 3, 2004

"THE VILLAGE" 監督・・・M・ナイト・シャマラン出演・・・ブライス・ダラス・ハワード、ホアキン・フェニックス、エイドリアン・ブロディ、ウィリアム・ハート、シガニー・ウィーヴァー、ブレンダン・グリーソン、他。・物語序盤・1897年、ペンシルヴェニア州の片隅に、周囲を深い森に囲まれた集落があった。そこの村人は、外界と接する事を避け、集落の中は一つの家族のような強い絆で結ばれていた。村の運営はエドワードやアリス、オーガスト等年長者達によって全てが決定され、そこは秩序の保たれた平和な理想郷のようであった。そんな中、寡黙で勤勉な若者ルシアスは、村の為に薬品を手に入れようと、町へ行く事を願い出るが、年長者達は掟を破ってはならないと却下した。しかしルシアスは掟を破り、村と森の境界線を跨いで、森の住人を招き寄せるという赤色の実をこっそり持ち帰る。するとその晩、森に住人は村にやってきて、村中に警告の印を残していった…。ルシアスと幼馴染で盲目のアイヴィーは、互いへの愛を長年胸に秘めていたが、アイヴィーの姉の結婚が決まったのを切っ掛けに、愛を打ち明けあう。しかし婚約が決まった途端、ルシアスの身に悲劇が降りかかる…。 同監督の前作の「サイン」は未だに怖くて観ていないのですが(笑)、今作は世界観や設定に興味があって、映画館に足を運びました。今回ストーリー展開としては、然程どんでん返しに拘っているようには思えませんでした。普通に観ていて、推測できる範囲です。最後のオチは、流石に「え?」と思いましたけど。これは驚きを狙った映画ではなく、心に深い傷を背負った年長者達の秘めた決意と、無垢で純粋な心を持った若者達の愛の物語です。個人的には、シャマラン監督作品の中で一番好きですね。全体的に緩やかで、アップダウンもあまり無いのですが、静かに心の奥に染み入ってくる物語でした。アイヴィーとルシアスの愛は純粋で、観ていて心が清らかになりますね。愛しているから、相手に触れられない。その気持ち、よく分かります。そして漸く通じ合った心を表すように、盲目のアイヴィーの手を取って導くルシアス。盲目というハンデを背負いながらも、とても勇敢で、愛する人を救う為に危険を冒すアイヴィー。彼女の一途な気持ちがよく伝わってきましたね。年長者達の心もよく理解できます。荒んだ社会に傷付けられ、心に深手を負った人間が、自分や自分の家族が二度と同じ悲しみや痛みを味あわずに済むユートピアを求める気持ち。私もあの村に住みたいです…笑。でもそれは、年長者達の選択であって、村で生まれた若者達には、まだ一度も選択の機会は与えられていません。今の秩序を守らなければという思いと、秩序を守るという事に固執するが為に、若者達の命や将来を奪ってしまうという矛盾した葛藤…。結末として、あれで良かったのか、それ以前に何が最善なのか、私には判りませんでした。彼等が禁忌とする色、赤は血の色でしょうね。苦痛や悲しみの象徴だと思います。ツッコミというか、あの薬は年長者の一人が取りに行けば良かったんじゃないですか?目の不自由なアイヴィーに危険を冒させなくとも…。盲目だったからこそ、あの村の秩序は保たれたのですが。でもそれなら、事情を全て把握している奴が行けば、手っ取り早いでしょうに。監督のカメオ出演は、一番大事な台詞を自分が喋るというでしゃばりぶりでした。なんか大人気ないぞ、シャマランさん(笑)。
Oct 2, 2004

"TWO BROTHERS" 監督、脚本・・・ジャン=ジャック・アノー出演・・・ガイ・ピアース、ジャン=クロード・ドレフュス、フィリピーヌ・ルロワ=ボリュー、フレディー・ハイモア、マイ・アン・レー、ムーサ・マースクリ、ヴァンサン・スカリート、他。 ・物語序盤・1920年代。英国人エイダン・マクロリーは、世界を飛び回る著名な冒険家でありトレジャーハンター。彼の次なる獲物はカンボジアのジャングルの奥地にある、荒廃した寺院の仏像だった。仏像の切り出し作業中に虎の一家が出現し、エイダンは母虎を射殺する。その傍らには、まだ幼い子虎が一匹。エイダンはその子を連れ帰るが、村に帰った途端、仏像の盗掘容疑で逮捕拘留されてしまう。結局、子虎はサーカス団に売られ、クマルと名付けられた。一方クマルの弟である、もう一匹の子虎は、父虎と共に逃げていたが、ついに人間に掴まり、サンガと名付けられて、行政官ユージンの息子ラウールの良き遊び相手となるが…。 久し振りに、とんでもない大駄作に遭遇してしまいました。感動・号泣などと宣伝で嘯いているオカマ兄弟、一度シメないといけませんね(笑)アンタらはギャラ貰ってホクホクかもしれないけど、観に行った私は悲劇ですよ。終映後、近くに居たおじさんが私の心を代弁してくれました。「く~っだらん!」(笑)その他、館内のあちこちから、似たような言葉が聞こえてきました。これがアニメだったら、恐らく許せたと思います。「ファインディング・ニモ」みたいな感じで。アニメなら、動物を擬人化しても違和感は感じませんから。でも痛い事に、これは実写…。確かにトラ達にあそこまで演技をさせたスタッフの苦労は計り知れません。如何に調教されているとは言え、動物相手に思い通りの映像を撮るのは至難の業です。トラ達の芸達者ぶりと、子トラの溢れんばかりの愛くるしさ、それは大いに認めます。でも結局、それだけなんですよね。しかも悪い事に、自然を淡々と追い掛けたドキュメンタリー映画と違って、人為的な意図が加わって、トラがトラでなくなってしまいました。「トラに猿芝居をさせて自己満足している人間達。」それが私のこの映画に対する寸評です。映画のストーリー云々より、トラの生態を無視した作りが不愉快でした。(ストーリーそのものも箸にも棒にもの類ですけど…。)一家揃って団欒しているトラの家族や、我が子を取り返そうとトラックを追い掛けてくる父トラなど。(オスは交尾の時のみ接触し、子育ては一切しません。)そしてあまりに能天気で都合の良すぎるラストにも父トラが登場…。他、決闘場で成長した兄弟が再会した時、互いを認識して仲良く逃亡ってのも、無茶苦茶な運びですね。どうして全て人間に置き換えるのですか?トラをトラとして扱わなかった事が、この映画の最大の失敗です。ガイ・ピアーズは好きなのですが、今回はつまらない役に出てしまいましたね。貴重な遺跡である寺院を盗掘して金儲けするわ、トラは殺すわ、なんですかこの勝手な人は…。トドメにエンドロール後、日本語で「この物語はフィクションです。虎は猛獣です。」当たり前だろっ!ああ、ひどい目に遭いましたわ。
Oct 1, 2004
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