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「さぁ、今日はクリスマスイヴパーティー×ルル―シュ誕生日パーティーだ!!皆の者、心行くまで楽しみたまえ!」「・・・・昨日まで、忘れていたくせによく言う」タキシードに身を包んだルル―シュは紫の胸元が開いたドレスに身を包み、花飾りを頭につけたミレイがシャンパンを持ちながら、後輩に絡んでいるのをあきれながら見ていた。「まあ、いいじゃない、ルル―シュ」ピンク色のドレスに身を包んだシャーリーと白いタキシードに身を包んだリヴァルがいつもの笑顔で寄ってきた。「そうそう、こういうときは楽しんだ方が吉だぜ」「まあ、そうだけど」そこへ珍しくコンタクトをして、フリフリレースつきの紺色のドレスを来たニーナがあたりを見回しながらやってきた。「・・・ルル―シュ、後でユーフェミア様も来るって本当?」ルル―シュはジュースを片手にああ、と椅子に座らせたまま首を傾けた。「そういえば、スザクがいってたな、お忍びで変装してくるって、なぁ、スザク?」振り向くと、スザクとカレンが盛りだくさんの食事が乗った皿を抱えながらにらみ合っていた。「わぁ、スザク君凛々しい」「へえ、カレンって意外と色っぽいんだな、会長には負けるけど」「何やってるんだ、あいつら」スザクは一応騎士服に身を包み、カレンは黒と赤を基調とした背中が大きく開いたドレスに赤い薔薇を胸につけて2人ともよく似合っていた。「柩木君が何でルル―シュにローストビーフを持っていくのかしら?騎士なら騎士らしくおとなしくお姫様のご到着待っていたら?」「カレン、き・み・こ・そ、ルル―シュを嫌ってたんじゃなかったけ?今更、ご機嫌とりかい?」「あら、当然でしょう、私はルルーシュ君の騎士なんだから」それを見て、ルル―シュが一言。「あいつら、相変わらず仲がいいな、付き合うのも秒読み段階か?」「ルル―シュ、あれをみてマジで言ってるの!?」「そうだよ、アレはどう見てもお前を取り合ってるだろ!?」そうなのか、と言おうとしたらそこへ淡いピンクの上質なドレスを着て、扇で口元を隠し、仮面をつけたピンク色の髪の少女がルル―シュに近づいてきた。その時、クラシックな音楽が流れ出す。「そこのお方、私と踊ってくださらない?」ユーフェミアはふんわりと笑顔を浮かべて、ルル―シュの前に手を差し出す。「ユーフェミア様っ」ニーナはユーフェミアの前に行こうとしたが、ドレスのすそに躓いてこけた。「大丈夫か?ああ、すみません、知り合いがつまづいてしまって。すみませんが先約があるので他の人を誘ってください」ルル―シュが綺麗な笑顔を浮かべながら、「ずるい、ニーナっ」という声を浴びながら、ニーナを抱き起こした。「あらぁ、じゃあ、言っていいんですか?私、知ってるんですよ、貴方の秘密」「ルル―シュ?」スザクとカレンが意識をようやくルル―シュの方へ向けた。「俺のようなものでよければぜひ・・・」ルル―シュはなぜか少し顔を引きつらせながら、膝を折って、ユーフェミアの手に軽くキスをして笑顔で言った。「ユ・・・、ユフィ!!ずるいよ、僕のルルーシュに!」「あら、いつお兄様がスザクさんのものになったんですか?詳しく教えて欲しいものですね」そこへ、ルル―シュの溺愛する究極のブラコンでもあるナナリーが橙色の所々花が添えられたドレスに身を包んでロイヤルスマイルを浮かべた。なぜか、その笑顔は有無を言わせぬなんともいえない圧力のようなものがあった。「・・・すみません」
2007.11.30
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「雪が降りそうだな」「ああ・・・」「そうね・・・・」山中に身を潜めて、ルル―シュ、カレン、シーツーは冷え切った漆黒の空へと視線を向けた。「雪と言えば、思い出すなぁ、お兄ちゃんや母さんとの思い出」「カレン?」ガウェインのコクピットに、カレンの柔らかな笑顔が浮かんでいる。神根島以来初めての、いやこうしてルルーシュとして対面する時としても初めてだ。学園ではどちらかと言うと敬遠の仲だった。「あ、気にしないで下さい、少し思い出しただけですから。ルル―シュは12月に生まれたんでしょ?ナナリーと・・・いやっ、どんな風にお祝いをしたのかなって」「スザクか、ああ、祝ってもらったよ。土蔵で小さなケーキを作って、ナナリーからは花束をスザクからはロボットの玩具をもらったよ」どこか遠く懐かしい記憶を暖かく包んでくれるはずの記憶を思い出しているに違いない。けれど、どこまでも遠い。カレンはどういえばいいかわからなかった。その横顔はあまりに綺麗で透明で神秘的で、どこか人ではないような。「おっ、雪が降ってきた」「こら、勝手に開けるな、寒いだろう。それに誰かが見ていたらどうする」「大丈夫だ、ここには零番隊隊長と、魔女である私しかいない。この雪はお前のようだな」シーツーはそういいながら、ルル―シュの漆黒の髪にスノードロップをつけた。「つめたっ、貴様、どういうつもりだ!?」「カレンからの誕生日プレゼントだ、なぁ、カレン」「えっ、は、はい」その花は出撃する前にこんな血塗れた戦場には不似合いだと思って、つみあげたもの。「お前はやはり黒なんかより白の方が似合う」「私はどっちも好きだけど・・・」「お前らなぁ・・・」ルル―シュは少しあきれながらも笑顔を浮かべた。「「誕生日おめでとう、ルル―シュ」」そこには2人の女神の極上の笑顔があったそうだ。「ありがとう・・・」
2007.11.29
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「許されてたのは俺の方かも」今日も、ルル―シュの帰りは遅かった。午前中だというのに、まだ寝ている。早朝、早く帰ってきたと思ったら、すぐにベッドに入った。「おい、柩木、聞いてるのか」「はい、何でしょう?」スザクは慌てて椅子から立ち上がる。くすくす、という笑い声と皆の視線がスザクに集中をしている。「そんなにぼぉ~っとして、よほど余裕があるんだな。今日はブリタニア史の最初はお前に読んでもらおうかな」「は、はいっ」慌てて教科書を開いたが何ページかわからない。その時だ、スザクのすそを誰かが引っ張ったのは。「柩木君、これ」クラスでも可愛いと評判の女子生徒だ。成績も優秀で、いろんな男子との噂がある。金髪のウェーブヘアが印象的な。「あ、ありがとう」そして、スザクはなれないブリタニアをそっちの言葉で喋りつづけた。・・・あの事はいつ言おう。「ブリタニア軍に入りたいだと!?」うわぁ、予想通り怒ってるよ。スザクはたじろぎながらも言葉を続ける。「うん、俺もこのままじゃいけないと思って、それにあそこはお前たちの国だろう」「馬鹿か、・・・・あんな国、俺たちの故郷であるはずがない」信じられない、こいつはわかっているんだろうか。俺たちが軍や皇族に近づくだけで殺される可能性があることを。「変えたいんだ、内側から。ルル―シュ達だって学校を卒業すれば、どうなるかわからないし」「本気なのか?」「ああ、俺は本気だ」翡翠の瞳には嘘や偽りがなく、心からそうなると信じきっている。もう、決意してしまった瞳だ。まさか、スザクがこんな事を言い出すなんて。「わかってるのか、軍に入ると言う事はお前があんな国のために死ぬと言う事だぞ。お前はそれでいいのか?」「もう、決めたから・・・僕、がんばるから。騎士として、君たちを守るために」「・・・スザク、お前、・・・・・・・・・・・・違う」「ルル―シュ?」「あんなの本気じゃない・・・ナナリー、いや、俺だってお前に騎士なんて望んでない」「え、だって・・・」ナナリーの為には生きて欲しいけど。でも、「お前は俺の友達だ、そんな関係、俺は要らないっ」「ルル―シュ、落ち着いて!!」離せ、馬鹿と言おうとした瞬間、その時だ。「うわっ」ルル―シュは言い返そうとした瞬間、すぐそばの椅子に躓いて、本棚に正面からころびそうになった。「ルル―シュ!!」スザクが手を伸ばして、ルル―シュを自分の方に引き寄せて、そのまま2人とも崩れ落ちた。ズシーンという音と、たくさんの散らばった本が2人の頭上に降り注いだ。「・・・いてて」痛む頭を抑えながら、スザクは自分の身体の下に感じる硬いようでやわらかい感触と女性がよく使うコロンの移り香がスザクの鼻腔をくすぐる。「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」白い首筋と、さらり、と漆黒の髪がスザクの目に飛び込んでくる。「重い・・・・、離れろ」――覆いかさぶるような自分の下で、見慣れたはずのアメジストの瞳がじろりとにらんでいる。気が付かなかったが、ルル―シュはこの年にしてはやせすぎている。つかんだ手も女のように細く、白く滑らかだった。「・・・・・・」ドキン・・・ッ。!?ドキン・・ドキンドキン。まさに、その瞬間、スザクの胸のうちの何かが内側からゆっくりとカラカラと音を立てて、剥がれ落ちて、無理やり外へと噴きだしかけたのは。今まで感じたことのないはじめての違和感、胸の高鳴り、妙なようでいやではない甘く熱い感覚。ドキンドキンドキン。あれ、あれれれ!!?「おい、聞いてるのか」スザクは身動きできるかすかな手で思わずその頬に触れようとしていた。「スザク?」その時、我に返った。俺何した!?俺何した!?俺何した!?俺何した!?うひゃあああああああああああああああ、待て待て待て、違う違う、よりによって、何でこの俺が、うわああああああああああ、悪い、俺はルルーシュの友達なのに!!何で、俺、男相手、そうだよ、男相手にこんなにドキドキしてるんだよ!?・・・・・こんなの酷い裏切りじゃないか、頭や身体がおかしくなったのか!!?「うわっ」弾かれたようにスザクがルル―シュから離れた。「ご、ごめん!!」きょとんとしながら首を傾けるルル―シュもまたかわいい・・、って何を考えてる!?これじゃあ、まるでまるで俺が男を、友達をルル―シュ・・・なんかを相手に好き、恋、恋愛対象としてみたみたいじゃないかよ、ふざけるな、柩木スザク。お前は女や子供を守る日本男児だろう、そんなふざけた趣味はないはずだ。「?ああ、まあ、別にいいが」「あ・・・」「あ?」口をぱくぱくさせ、視線も明らかにさまよっている。「スザク?お前・・・」「いやだああああああああああああああああああああああああああああああああ、うわぁぁぁん!!俺は、僕は女の子が好きなんだぁぁ!!」まるで聞きたくないと言うように耳をふさいだまま、スザクが子供のように泣きじゃくり、そのまま部屋を飛び出て、2階をものすごい勢いで飛び降りていった。「お兄様?」「ナナリー」ルル―シュは何やら動揺しているスザクを気にもとめずに、妹の元へ駆けつけた。頬が赤い、風邪でもひいてるか?まあ、こいつが変なのはいつもどおりか。
2007.11.28
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―君のために世界を壊す。少なくともナナリーだけは幸福で幸せに生きられる世界にいてほしい。あの頃の誓いは変わってない。「少なくとも、僕はゼロよりユフィを選びたい」「違うよ、彼女は関係ない。柩木スザクがルル―シュに頼んでるんだ」結局、全てブリタニアに奪われる。俺のたった一人の信頼できる友も、ナナリーの初恋も、黒の騎士団もやっと得たこの安息の場所まで。「ナナリーが君なしで一人で生きられるとなったら、その時でいいんだけどさ」まるで現実から意識をそらすな、逃げるなとでも言うようにきつく抱きしめられる。自分がスザクもブリタニアのものになったんだな(ナナリーを幸せにしてくれると、仲間だと信じていたのに)といった途端だ。「うん?」―7年前から、僕は君のものだよ。この嘘つきめ、お前はユフィのもののくせに。がっしりした体、男らしい筋張った手、軍人としての実力。イレヴンで名誉ブリタニア人のお前は他人なんだ。「僕と君とで、誰も知らない静かな場所で過ごしたい」この腕にユフィを包まれたんだろうか。彼女は、スザクの俺にはない力強い光に惹かれたんだろうか。ユフィはスザクを選んだ。今更だ、過去を悔いるなんて俺らしくもない。「・・・そうだな」ユフィは初恋で、今も大切な人間ででも奪う側の人間だ。あの男の跡継ぎなんだ。「ナナリー、落ち着いたか?すまないな、お前があんなに取り乱すなんて」ナナリーの部屋に行くと、ナナリーが泣きじゃくていた。「お兄様・・」「俺の配慮不足だった、今はお前とユフィを会わせるべきじゃなかった」「お兄様お兄様ッ」わっ、とルルーシュにナナリーが纏わりつく。「すみません、今、今だけはこうしてて下さい」ルル―シュはナナリーの頭をなでて、優しい声でナナリーを諭す。「大丈夫だよ、ナナリー、大丈夫だから。俺は誰の所にも行かない、ずっとお前の傍にいるよ」「お兄様・・・」俺もつくづくシスコンだな、傷つけたくないのに、知らない所で妹を悲しませてしまう。そういえば、いつだったか、二日くらい寝込んだ事があった。体調を崩して、ベッドに寝入っているとしばらくして、悪い夢を見たのか息苦しくなり、起きた事がある。「・・・・スザク?」目を覚ますと、スザクがナナリーと何かを喋っていた。「私・・・私、お兄様がどこかへ行ってしまうんじゃないかって」「・・・もういいよ、ナナリー。ルル―シュの世話は俺がやる、お手伝いさんと一緒に先に土蔵に戻ってろよ」2人とも心配してくれたのか、じゃあ、ここは柩木家の本宅?ルル―シュはそのまま寝入った。「そろそろ、お前も帰ったほうがいいんじゃないのか?」「いいよ、今日はこのままここに泊まらせてもらう。実は着替えを持ってきたんだ」「騎士の仕事はどうした」ルル―シュがあきれながら、テレビのリモコンにスイッチを入れた。テレビはすぐについて、ニュースが流れる。「・・ユフィにはちゃんと連絡したよ、君たちの家に泊まるって、駄目かな?」「まあ、構わないが、すると今日の食事はお前の分を付け加えるのか」「僕も手伝うよ」「いいよ、お前が手伝うと余計なものを壊されそうだ」そういいながら、襟元を緩めて、制服の上着をソファーに投げ捨ててルル―シュは廊下へ向かった。「ルル―シュ、さっき言った事覚えてるよね」「ああ、一緒に暮らすとか何だか、それがどうかしたのか?」「僕、あの言葉、本気だから、覚えておいて」ルル―シュはスザクの頭をなでた。「当たり前だろう、俺たちは友達なんだから。でも、むやみに人を抱きつくなよ、騎士としての品性に関わるからな」「ルル―シュ、違う、そうじゃなくて・・、僕は」「テレビ見る気ないなら、その制服、洗濯機の中に入れておいてくれ」・・・ナナリー、どうして・・・。行かないで、どこにも行かないで、お兄様。ナナリー。私を一人にしないで下さい、私はお兄様がいればいいんです。他の人間なんかいらない。深夜のニュースのみすぎだな、あの可愛く優しい妹が俺を殺す夢なんて。・・・・それで彼女が以前のようになるなら、そのまま死んでもいいけど。けれど、時期的にはまだだ、母の死の真相やブリタニアの崩壊を見るまでは死ねない。何か結果を出して、あの男に復讐するまでは。「スザクさん?」ゴゥンゴゥンと洗濯機の前で立ち止まって服を握り締めているスザクの気配に気付いた。「何をなされていたんですか?」「あ、ルル―シュに制服を洗濯機の中に入れておくように言われて」「だから、お兄様の制服を抱きしめて、匂いをかいでたんですか?ユフィ姉さまが知ったら困りますよ、二人とも恋人なんでしょう」スザクが微かに一歩下がった。「僕とユーフェミア様はそんなんじゃないよ、僕たちは主君と騎士。ただ、それだけの関係だよ」「なら、なぜ私から視線をそらすんです?」「ナナリー、わかるの?」「いいえ、何となくです。声や足音で誰か来たのか、何を感じるくらいならわかりますから、スザクさん」「何?ナナリー」「貴方にお兄様は上げません、お兄様は私だけのお兄様なんですから」「・・・あ、何か勘違いしてない?僕とルルーシュはただの友達で」「ごまかさないで下さい、私わかってるんです、スザクさんが七年前からちっともお兄様を友達としてなんか見てないことを」「・・・・・っ」「そういう意味で思われてきたのも知ってますよ」「違う、僕は・・・」「安心してください、私はそんな貴方を嫌いになりませんから」「ナナリー?スザク?」そこへ私服に着替えたルル―シュが入ってきた。「何だ、お前、まだ入れてなかったのか。だったら、その辺において置けばいいのに。?何かあったのか?」「いいえ、何でもありません、ちょっとスザクさんと世間話をしてただけです」「・・・?そうか、スザク?お前、何そんな所で固まってるんだ?」
2007.11.27
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ブリタニア皇族には唯一絶対の騎士制度がある。騎士候で庶民出身の母を持つ第11皇子であるルルーシュ・ヴィ・ブリタニアも例外ではない。「明日、オレの騎士候補が来るらしい」それは何気ない昼下がりのお茶の時間の時、ルルーシュがつぶやいた一言だった。「えっ、どうして、だってルルーシュの騎士にはオレが」幼馴染で遊び相手である柩木スザクの驚きようは尋常ではなかった。日本の首相の息子として、政治の道具として、ブリタニア皇族にルルーシュの遊び相手として買われた少年はショックを受けていた。「それは口約束だろう、もう決まった事だ。お前も覚悟しておけよ」「何で平然としていられるんだよ!?ルルーシュは他のやつが騎士になっても平気なのかよ!?」「いきなり、立ち上がるな、もう決まった事だ」ナナリー、大丈夫かとナナリーの口の周りを拭くルルーシュにスザクはわなわなと震えさせた。「そんなの俺は認めないからな!!君は俺が守るんだから!!」「・・・そうか、ならその騎士候補と決闘でもしてみるか、柩木」ルルーシュはくすくすと笑う。「カレン・シュタイフェルトというそうだ、女らしいがかなりの剣の使い手らしいぞ」「戦う!!」それから何年かたって、オレは僕はユーフェミア様の騎士に選ばれた。『だから言っただろう、君が僕の騎士になるのは8年か、10年くらいの方がいいと』彼の母親がテロリストに襲われて、寝たきりになり。気まぐれでわがまま、大人びた、ひねくれたあの皇子様は僕をかばって、胸と左手に深い傷を負った。『大丈夫か、柩木。・・・自分の従者も守れないなんて情けないからな』―ルル―シュは僕が守る。それは僕の決意であり、けじめのつもりだった。主人として友人として、『黒の皇子』と恐れられる皇子をこの身に代えても守ろうと誓った。たとえ、公式上、ユーフェミア様の騎士でも、僕が心から仕えたいのは彼一人だ。ルル―シュはいつもいつも、アリエス宮の奥の奥の薔薇園にか囲まれた塔へと向かう。どうして、だとユーフェミア様に聞いた事がある。「あそこには神子が一人、ブリタニアを守護する魔女とともに住んでいるんですわ。ルル―シュはそのお方の監視者なんです。何でも、その人に近づけば、死か孤独が待っているとか・・・でも、とても美しい人なんですって。スザクもあまり近づかない方がいいのかも」「なぜ?」「私の騎士でしょう、それに私は貴方がいなければどう生きていけばいいか・・」そこへ、女官が入ってくる。「ユーフェミア様、柩木准佐、ジュレミア卿と名乗るものがユーフェミア様に謁見を求めてるとか、どうします、お取次ぎしますか?」きり、とユーフェミアの表情がさっきまでの少女のものから皇女の表情に変わる。「純血派の方ですね、構いせん、通しなさい」「ユーフェミア様、しかし、この前純血派と激しく討論なさって・・・」ユフィがにこりと笑う。「大丈夫です、私はルルーシュを守るんですから」「ユーフェミア様・・・」はぁはぁ、と息を切らしながらルル―シュは螺旋階段を上っていく。「起きてるかな、あいつ」そこへ冷たい風がルル―シュの背中を通り過ぎていく。「――何だ、お前、また来たのか」漆黒の蝶が描かれた着物を着たグリーン色の美少女が鞠を手にいつのまにかルル―シュの後ろに回っていた。「止めておけ、どうせまたふられるぞ。大体、あんな愛想もない男をよく相手にする気になれるな、お前には可愛い婚約者候補がたくさんいるんだろう」「実の兄に会いに来るのに理由がいるか、邪魔をするな、シーツー」シーツーがルル―シュの腕を掴んだ。「ゼロ、あいつの血の一滴までお前の兄は第二皇子や皇帝のものだ。お前と同じ顔も赤い目も、なぜあきらめない」「・・・あの男が着てるのか」「ああ、今日はエリア11の事で話し合ってる。あそこはテロの激戦区だからな、恐らくあいつが行かされるだろう」「・・・なぜだ、ゼロだってこの国の皇子なんだ、なぜ、こんな場所に幽閉する必要がある、皆からこそこそと隠すように」「・・・・お前が知る必要はない」「シーツー!!」そこへシュナイゼルが下りてきた。「おやおや、ルル―シュ、女性にはもう少し優しくするものだよ。シーツーは今日も美しいね」「ふん、たぬきめ。変態色情男にほめられて嬉しくない、私のゼロに変なことをするなよ、あいつは私のものなんだから」「怖いな、今にも殺しそうな目で見なくてても、ルル―シュ、君もゼロのお見舞いかい」「は、はい、身体の調子が悪いと聞きましたので、顔だけでもと」ルル―シュはロイヤルスマイルを浮かべながら、淡々と答える。金属製の扉の前には2人の護衛がいつものように立っている。「ゼロ、入るぞ」扉を開けると、湿った匂いが入ってくる。中央の机には青い薔薇が飾られており、天井つきのベッドで血でぬれた服を着てうずくまる少年が寝そべっていた。ベッドの傍には、仮面が置かれ、いつもの漆黒の衣装が無差別に投げつかれている。「寝ているのか?寝るなら、ちゃんと布団を被って―」「帰れ、君はここには必要がない」自分とよく似た透き通った涼やかな声がルル―シュの耳に入ってくる。「何だ、起きてるんじゃないか、ちょうど言い。昨日から食べてないんだろ、食事を持ってきた。ゼロ、一緒に・・」「私は、君の施しを受けない、帰ってくれ、ルル―シュ皇子殿下」起き上がり、自分と瓜二つの美しい少年が赤い瞳でルルーシュを見下ろした。「私は君が嫌いだ」
2007.11.26
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「お前の存在が間違いだったんだ!!」「!!」まさか、あの男と同じ台詞をお前の口から聞かされるとは。「その漆黒の髪なんかなでまわしたいくらいさらさらだし、そのアメジストの目なんかいつも俺の欲情を煽るし、その唇なんかキスしたくなるし、男のくせに舐めまわしたいくらい肌が白いし、その首筋がもう誘ってるようにしか見えないし。君って完ぺき主義なようだけど結構抜けてるし、運動音痴の癖に突っかかってくるその無駄なくらいのプライドの高さが可愛いし、冷血なようだけど友達を大事にしてるし、妹を溺愛してる所とか、女装が似合う所や猫祭りなんかあのままお持ち帰りしたくなるんだ。というか、料理や家事ができるし・・・本当に生まれてきた性別を間違えてるというか。ミレイさんたちがいなければ、理性をなくして自分のものにしたい」カレンが一気に青ざめて身を引いた。ルル―シュもいつも優秀な頭脳もこのときばかりはフリーズしていた。・・・・こいつは今なんていった?というか、お前、ユフィの件で俺を殺しに着たんじゃなかったっけ?「お前は世界から弾き飛ばされたんだ!!ナナリーは俺が・・・っ」ああ、そうか、混乱して憎しみやら何やらで正気を失ってるから妙な事を言い出したのか。「俺が助けるから、お前は何もするなっ、お前は俺の傍にいればいいんだ」「・・俺が黙って、お前の言う事を聞くと?」「聞くさ、ルル―シュだって、俺が好きだろ?」さっきからなんだろう、このもやもやというか、疑問を投げつけたくなる気持ちは。「嫌いだ、というかたった今から本当に嫌いだ、殺してやりたいくらい」「ええ~っ」ショックを受けたのか、よろめている。「酷いよ、僕がこんなに好きなのに、愛してるのに」「スザク、聞いていいかしら、それは友情のライクの方よね?」カレンが恐る恐るスザクに尋ねる。「え、当然、恋愛のラブの方だけど」ちょっと、待て、そんなの聞いてない。「スザク、待て、お前はユフィと付き合ってたんだろうが。だから、俺を殺しに着たんだろう。日本人を殺させて彼女を殺したから」「いやだなあ、彼女とは確かに親しかったけど、ユフィは僕が使える主だよ。そんな対象としてみるわけないじゃないか」「しかし、ナナリーが」そこでルルーシュはナナリーの存在を思い出して、扉をこじ開ける。「ナナリー!!行くぞ、カレン!」「え、あ、はい!!」スザクがマントを力強く掴んだ。「待ってよ、まだ話が終わってない!」「離せ、お前に構ってる暇がない・・・!!」「じゃあ、僕と結婚するって約束して!この場で!!」「誰が貴様なんぞと結婚するか、いいかげん俺に付きまとうな!お前の変態趣味に付き合えるか、俺はこう見えて女の方が好きなんだ!」「そうよ、ル・・・ゼロがあんたなんか相手にするわけないでしょ、っていうか、ルル―シュから離れろ、日本人の裏切り者がっ」「結婚指輪だけでもっ」「撃ち殺されたいか、スザク!!」光があふれる神殿。「・・・・・・・・君のお兄さんって、大変なんだね」ブイツーがあきれた顔で言った。「うふふ、それが私のお兄様ですもの」「似てないと思ったけど、君たち兄妹ってそっくりだね」「兄妹ですから」海の中。「・・・・・・・・ヒロインを差し置いて、何一人で青春ごっこしてるんだ、これだからあいつは性別を間違えて生まれてきたとしか思われないんだ」
2007.11.25
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シーツーの視界の下には柩木スザクの姿が映っていた。ルル―シュの部屋から彼の妹に気付かれないように出てきた。日も出てきて、空気も優しいものになったころあいにだ。柩木スザク、白カブトのパイロットで第3皇女ユーフェミアの騎士。ルル―シュの『友達』。ルル―シュは今、カレンと連絡を取り合っている。カレンにはゼロがルル―シュであることがばれている。「シーツー、そろそろナナリーが起きてくる。お前も部屋に戻って」「ルル―シュ、今度から泣く時は私の胸で泣け」「はあ?」「こんな美女がこの豊満な胸をお前に貸してやるといってるんだ、断らないだろう?」「ふざけるな、寝ぼけてるのか?」「可愛くない奴だ、そんなんだから柩木が他の女と浮気したりするんだぞ」その名前にそれまでの表情が掻き消える。ルル―シュの『仮面』が外れる瞬間だ。「・・・俺とスザクはただの友達だ。そんなんじゃ」―ナナリーより好きだといってよ、ルル―シュ。「すでに友達の域を越えて、関係を持っているのにか」どこまでも未練がましい、そんなんだからお前は甘いというのだ。「・・・・キサマッ」シーツーを窓際へと引き寄せる。「女はもう少し丁寧に扱うものだぞ」「そんなのわかってる・・・」目が釣りあがっている、怒りで頬を紅潮させている。アメジストの光は鋭さを増して、綺麗な綺麗なルル―シュ。「よかったな、可愛がってもらえて。何を恥ずかしがる事がある」「・・・殺されたいのか」こんな時でさえお前は他人を魅了する。とりこにして、お前だけしか見えさせなくなる。王族の血を嫌っている。だが、カリスマ性と実力、そして魔性といえる美しさ。「あんなに喜んでたじゃないか、愛されたことを素直に喜べ。お前でも可愛い一面があるんだな」天使の容姿を持つ、自分を醜い悪魔と信じる哀しい少年。「・・・・早く部屋に入れ」裏切られるのも怖くて、自分の傷も他人の傷も全て自分ひとりの責任で背負って、父親の言葉にあがないつづける死人。纏うものが妹しかいない。甘える事も逃げる事も困惑する事も立ち止まる事も出来ない。ただ、前を歩きつづける。「何だ、殴らないのか?」「する必要がないだろう」―僕を好きだといってよ、一番すきだって。君が望むなら僕は何でもできるのに。愛してる、好きだよ。「制服に着替えてくる・・」「そうか」心のそこから甘えられるのは、仲間と思えるのは柩木スザクだけ。でも、その親友に否定されたら、今度はお前はどうなるんだろうな。でもいっしょにいてやろう、お前が壊れていく瞬間まで。悲鳴を聞いて、お前の骨だけはこの魔女が拾ってやろう。私たちは共犯者なんだから。
2007.11.24
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「・・・・・・・・・・うざっ」ルル―シュはその視線に気付いたのは、つい最近だった。何と言うか、好奇心に満ちているというか、妙に熱い視線を無遠慮にひしひしと感じる。時々、明るいやわらかそうな茶髪が見えるから柩木家の跡継ぎの少年だろう。確か、名前はスザクとかいう乱暴ものの日本人。初対面でにらまれ、次は一方的に殴られた。そんなに自分の居場所を取られたのが悔しいのか、ただ単にブリタニア人が嫌いなのか、日を増すごとにこの蔵に来て、覗き込んでいる。「・・・・おい、いるならでてきたらどうだ、柩木」「な、なんだよ、ブリキヤロウ」ずかずかと乱暴な歩き方で、頬を紅潮させながら、スザクはきた。「僕に文句があるなら直接いえよ、何なんだ、毎日。父親にでも監視しろとおつかいでも頼まれてるのか?」「ちがっ、俺は散歩してるだけだ、自分の土地のどこを歩こうが俺の勝手だろうっ」「なら、他の場所でしてくれ」背中を向けて、ルル―シュは掃除を再開させた。「・・・なっ!お前、うちに預かってもらってる身分のくせに!こっちを向けよ!」スザクは乱暴にルル―シュの手首を掴んで、自分の方へ向けた。「・・おいっ」「俺は柩木じゃない、スザクだ。ちゃんと、名前で呼べよ」「別にそんなの、僕の自由だろ。手を離せ」「何だと!?」その時、土蔵の方から物音が聞こえた。「ナナリー!!」「わっ」さっきまでの冷静さはどこに置いたのか、血相を変えてルルーシュはスザクを突き飛ばすと、土倉の中へ入っていった。「・・なんだよ、あいつ」そういえば、彼には妹がいた。目も見えない、手足も不自由な愛らしい妹が。か弱くおとなしいふわふわの女の子、ナナリー。ブリタニアの皇女様。兄弟がいないスザクはよくわからないなあと思った。それから、彼が一度も笑った事がない事に気付いた。「だからさあ、いじめられてるなら早く俺に言えばいいのに」夕焼け小焼けの、世界が赤くオレンジ色に染まる時間帯、公園のブランコに座りながら手当てを受けているルル―シュにスザクは言った。「君にいつも頼るわけにも行かないだろ、それに僕にも男のプライドがある」「でも、プライドだけじゃ喧嘩に勝てないぜ。おまけにあんなへなちょこパンチだし」「うるさい、ナナリーにはこのこと言うなよ」「はいはい、お前って本当意地っ張りだよな」「それは君だろう、スザク」「何だと!?」「何だ」「「・・・・」」スザクはルルーシュのアメジストの瞳を見ると、ふっと笑って頭をくしゃくしゃにした。「スザク?」スザクはルルーシュの小指と自分の小指を合わせて、笑顔を浮かべた。「これは何の儀式だ?」「俺とお前だけの約束のしるしだよ、指切りげんま~ん、嘘ついたら針千本飲ます~!!」指を絡ませたまま、楽しそうに歌いながら、信頼しきった笑顔をルル―シュに向ける。「怖いな、それじゃあなかなか嘘がつけないじゃないか。それで何を約束したんだ?」ルル―シュはふっと笑った。「俺がお前のヒーローになるよ、もちろんナナリーも。ずっと俺たちは友達で俺はお前の味方だ。だから、お前も約束しろよ、俺を裏切らない、ずっと俺だけの友達でいるって」「スザク、・・・君、馬鹿だろ」「何だよっ」ルル―シュは立ち上がり、スザクの手を掴んで買い物袋を持って歩き出した。「帰ろう、ナナリーが待ってる」「ルル―シュ、約束は?」「する必要がないだろ、君は僕の友達だ。それでいいだろ」「ルル―シュ~!!」「こら、後ろから飛び掛るな、歩きにくい!!食べ物を落としたらどうするつもりだ!」
2007.11.23
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仮面がゆっくりとはずされていく。漆黒の髪が夜空に揺れていき、紫の瞳が扇たちの姿を捉えた。「・・・ブリタニア人?」「子供じゃないか、というか・・・お前がゼロ!?」「じゃあ、おれたち、こんな高校生の指示に従ってたのか!?」「ゼロ、お前はおれ達をだましていたのか?それとも、これはブリタニア軍の命令か?」口々に動揺の色が隠せない団員たちに扇が傷ついた身体を取り押さえながら、左眼に眼帯をつけたルル―シュの前に進み出た。「・・・・カレン、君はゼロの正体を知っていたのか?」「あ・・・、私は」ナナリーを背中に抱えたカレンはどういっていいかわからず、顔を伏した。「ゼロ、・・・いや、君はブリタニア人だよな?どうして、君が支配される側の日本人―おれ達の反ブリタニアの味方に?」「私は最初に言ったはずだ、倒すべきはブリタニアだと。今の体制を壊せなければ、未来がないと。それに黒の騎士団はブリタニアも日本も関係ないと言ってあるはずだがわすれたのか?」マスク越しで聞いていた声と違って、この少年の声は明らかに年相応の若い声だ。「でも、お前はあの魔女のユーフェミア皇女と同じ国の人間じゃないか!!?騙してなかったと言う証拠があるのかよ!?ブリタニア人のお前が大体、何で自分の国を滅ぼすんだよ!!」「玉城・・・!!」「―・・答えは簡単だ、私の母親はブリタニアに裏切られ、殺されたからだ。ブリタニア皇族のせいで、私の平穏は崩された。ここにいる少女はわが妹・ナナリーだ。奴らの陰謀の巻き添えを食った」「皇族?何で、君と皇族が関係あるんだ?」「・・・・それには答えない、だがこれでわかっただろう。私が、いや、おれがブリタニアを憎んでいるわけが」「・・・・ゼロ、君の本当の名前は」そう聞いた時、聞きなれたゼロの声、ゼロの笑い方でその少年は酷薄な笑顔を浮かべた。背筋が思わず凍りつくほど、威圧感に圧倒される。「ゼロだよ、扇君。ここにいるのは復讐を願うただの一人の男だ」ルル―シュはマントを翻して言った。「さあ、私やナナリーを殺して、君たちが黒の騎士団を日本人を率いて戦えるか証明してくれないか?自分の力に自信があるものは誰でもいい。私を撃ち殺せ」「そんな・・・・」「でも」「できるだろう、私たちは非力なブリタニア人だ。銃ひとつでお前らの敵、ブリタニア人が2人死ぬだけだ」
2007.11.22
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「ほら、ユーフェミア様はイレヴンにも随分優しい方ですから」「なにしろ、自分の好意であんなお若い・・・」「まあ、まだお若いですから・・・それはねえ、皇族と言っても女は女と言う事でしょう」「騎士と恋人を同じと思われてるんでしょう、コーネリア様もすばらしい妹をお持ちになった事・・・」「行政特区日本もねえ・・・」貴族の人間やゴシップにはそういわれ、どんな非難を受けても行政特区日本を立ち上げるつもりのユーフェミアもさすがにこう度重なると落ち込んでいた。情けない・・・、何があろうとやろうと始めて自分で決めた事なのに。確かに私はスザクに恋愛感情を抱いてるし、彼も(恐らくは)好意的にその想いを受け取ってくれている。皆が噂するような男女の関係こそないものの、彼が好きという想いは事実だ。「ユーフェミア様、どうかなされたんですか?」気が付くと、軍服に着替えなおしたスザクの姿があった。「ご気分が悪いようなら、医者にでも見せた方が・・・」ここは政庁の廊下、公の場というだけあって、ユフィと言う愛称は控えているんだろう。「何でもないわ、少し疲れただけ」「そうですか、このところは特に公務や行政特区日本の立ち上げで激務ですから。お茶でも持ってこさせましょうか?」「ありがとう、スザク。でも、私は大丈夫だから。貴方もずっと私につきっきりで疲れない、学校もあまりいけないんでしょう」「・・・いえ、自分は。騎士も貴方をお守りする事も仕事の一つですから」「硬いわね、2人の時くらいもっと砕けて喋ってもいいのよ」「え、でも、・・・し、仕事ですし」「ルル―シュとは仲良くやってる?」ユーフェミアがそう言い出すと、急に表情が緩んだ。そうだ、スザクは自分を大切にしてくれるが、ルル―シュだとそうはいかない。強情というか意固地になる一面がある。ルル―シュの事となると、人が変わってしまう。喋り方や表情のとり方、よく似ている。「は、はい、昨日は2人でゲームしたりしました。でも、少し疲れてるみたいですぐ終わっちゃたんですけど」「そう、私もスザクになりたかったわ」「はい?」「だって、私が男ならもっとずっとルル―シュとも分かり合えるもの」「駄目です!!ユフィはユフィでいてもらわないと困ります!」「・・・・・・・・・・・スザク」周囲の視線に気付いたのか、スザクの頬が紅潮していく。「失礼します!!」ぽかんとしながらとりこのされたユーフェミアは何だかおかしくなり、くすくすと笑い始めた。「・・スザクったら」
2007.11.21
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月明かりが部屋に微かに降り注ぐ中、背中越しに柔らかな茶色の髪の感触を感じる。背中に筋張った手が回され、幼さのある声で名前を呼ばれる。きっと笑ってるのだろう。こんなに暖かいのにどこまでも遠い。「すき、すき、・・・・ルル―シュぅ・・・」ルル―シュにはスザクという人間がどちらかというと苦手だったし、良くわからない事が多い。こんなに冷え切ってる自分がいくら拒んでも子犬のように纏わりついてくる。「ルル―シュ、すき」本命の大好きなお姫様がいるのににもかかわらず、暇を見つけては人目をしのんでこんな時間に遊びに来る。君が一番好き、愛してるとささやかれても。彼女がいるのに他の人間とも付き合おうとする。ルル―シュにはスザクの神経が理解できなかった。ユフィがすきならさっさとそうなって、大切にするべきだ。幼い頃から愛人を数人囲む父親を見てきたせいで、ルル―シュの恋愛観は古風というか、凄くまじめで真剣なものとなった。好きになった相手だけを考えて、その人のために生きて、その人を愛しぬく。決して、あの男のように飽きたら他の女と恋に落ちるなんてルル―シュには出来ない。とても信じられない、非常識すぎる事だった。だから、スザクに言ったのだ。「こんな関係は止めよう、俺たちはただの友達・・・親友に戻るべきだ」お前のおれに向ける感情は思春期が引き起こした夢、うそ、間違いだとゆっくりと説明する。「どうして?僕が嫌いになったの」「やめろ、気安く頬に触るな!!」手を撥ね退けられたスザクは翡翠の瞳をまっすぐにこちらを見つめる。「・・ルル―シュ」「とにかく、明日からはキスももちろんそれ以上の事もしてくるな。ここでこうして会うのも今日が限りだ」使われていないクラブハウスでも一番奥、2階にある演劇部と書かれたこの部屋がスザクは気に入っている。学校でこられる日は大概、ここで密会するようになっていた。「何で・・・、ユフィの騎士になったから?」「違う、前々から考えていた事だ。お前のそういうものには俺は付き合え切れない。だから、他を当たれ」「いやだ」「いやだって、お前な」「僕はずっと君が好きで、今でもこんなにほしいのに手に入れたのに僕にそれをあきらめろというのか?」ああ、怒ってるな。目が釣りあがっている。「・・・スザク、すまない、俺はお前をそういう目で見れない」「そんなわけないよ、だったら最初迫った時もう少し抵抗するはずだ」「俺はお前をいい友達だと思ってるよ」「――本当に可哀想だな」シーツーが俺の目をふさいで、涼やかな声で囁く。「親友も黒の騎士団も生徒会も本当のお前の苦しみ、孤独、恐怖に気付かない。ただ、求めるだけ」「・・そんな事はない。俺も十分彼らに生かされている」「お前の一部はな、だが皆、お前を『綺麗で優しくて正しい』と妄信的に見て、お前が子供だと言う事に気を止めない」「俺は守る人間だからな」「・・・お前の醜さ、嫉妬、憎しみ、悲しみ、強制される道。お前は妹のために自分自身さえ差し出す、なあ、ルル―シュ」「何だ」「お前は心から愛したいと思うか?誰の目も気にせず、奪い尽くす愛を知ってるか?恋は人間を時に怪物に変える」「シーツー?」「気付かないか、お前のすぐ傍にいるじゃないか、お前だけを欲して欲して狂った愚かな正義を振りかざす怪物が」ヒュウウウ、と窓から冷たい空気が流れる。「・・・馬鹿か、俺にはナナリーだけだ。他は・・もう、ヒトじゃない、お前以外。怪物はもっと大きい怪物のものだ。ヒトを踏みにじり、イレヴンの血を下敷きに幸せを享受するあいつらの」「ルル―シュ、空から雨が降ってきたな」「・・・ああ、うっとおしいくらいだ。なかなかやみそうにない」
2007.11.20
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性悪なのか淋しがりなのか計算なのか強がりなのか 中学一年、夏。「おい、お前がルルーシュ・ランペルージか?」体力系の男子が2人、中央にはいかにも貴族のぼんぼんといった感じの生徒が一人。自分という存在はどうもこの手の存在に好かれるらしい。「何だ、そのえらそうな目つきは・・・、アシュフォード家が後見人だからって調子づくなよ」「よくも、人の女に手を出しやがって」「貧乏貴族なんだろう、どうせ」ルルーシュは読んでいた本をパタンと閉じた。・・・ここに、あいつがいなくて正解、かな。「彼女の方から告白してきたんだ、オレに責任はない。恨むんなら、自分の彼女ひとりも管理できない自分の甲斐性のなさにしろ。オレに構うな」カッ、と中央の男がルルーシュの胸ぐらをつかんだ。「何だと、俺をなめてるのか!?」仕方ないな、とルルーシュが顔を上げて相手を言い返そうとすると、「・・・ねえ、君たち、何してるの?」穏やかながらも言葉の端々から怒りがあふれ出ている優しい声。振り返ると、色素の薄い髪の優しい顔立ちの少年が壁に大きな穴を開けて立っていた。「何だよ、君は。君には関係ないだろう」「そうだよ、名誉ブリタニア人の分際で」「イレヴンのくせに」「君達こそ、誰を相手に喧嘩を売ってるのかわかってるのかな?ああっ、ルル―シュの手に擦り傷が・・大丈夫?」「平気だ」そして、ルル―シュにバンソウコを手に張ると、スザクは彼らと向かい合った。「さぁ、言え。誰がルル―シュに傷をつけたか・・・正直に言えば、骨は折らないでやる」翡翠の瞳が鋭くとがる。逆らえば殺すとでも言ってるような。「な、何だよ」「俺たちは悪くないぞ、そいつがランペルージが僕の彼女を奪ったんだ」すると、スザクが不思議そうに目を丸めた。「ルル―シュが?」ちら、とルルーシュの方を見る。「本当か、ルル―シュ」「いいや、告白されてデートしただけで付き合ってはいない」「何だ、お前らの言いがかりじゃないか。ルル―シュは優しいんだぞ、そんなことするわけないだろう」「・・・スザク、もう逃亡していた頃とは違うんだ。大体、あの時間は弓道部の練習の時間じゃなかったのか」「ああ、それやめてきた」「またか?この前はサッカー部やバスケ部にも入学して、先輩に気に入られてたんだろう。何でお前は飽きっぽいんだ」「いいだろ、別に。この学園の運動部弱すぎるんだよ」「お前の体力が化け物じみてるだけだろ。・・・やはり、まだお前こそいじめられてるんじゃないか、傷が増えてる」ルル―シュがスザクの切り傷のある頬を引っ張った。「いててっ」「お兄様?スザクさん?」ナナリーが顔を上げて、二人を見合った。「また、喧嘩ですか」「大丈夫、僕達は喧嘩してないよ、ナナリー」ルル―シュが車椅子を引きながら、ナナリーに優しく声をかける。「はい、お兄様」「・・・そういえば、ルル―シュって女の子にもてるんだな。告白なんかされて」「ばか、ナナリーの前だぞ!」ルル―シュは慌てて、スザクの口を閉じさせようとする。「まあ、お兄様が・・・わかりますわ、その気持ち。お兄様はとても素敵な方ですもの、暖かいし凄くおやさしい」「・・ナナリーやスザクには負けるよ」ルル―シュがふわりと綺麗な笑顔を浮かべた。「でも少し寂しいです、お兄様に彼女ができればその人に夢中になってしまうでしょ」ちくん。ん?「やだな、僕がナナリー以外を本気で好きになるわけないだろう。僕は君たちがいれば十分だ」ちくんちくん。あれれ?ん?「スザクさんもやっぱり彼女とか作るんですか」「あ、ああ、俺はまだ早いかな、うん」「腹でも壊したのか、お前、顔が何か変だぞ」ルル―シュとナナリーは不思議そうにスザクを見ている。何だか妙に居たたまれない気分になり、「うん、俺身体の調子が悪いんだ、先に帰る!」そういって、全力疾走。ルル―シュとナナリーはぽかんとして。「元気そうですね」「ああ」
2007.11.19
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「どうした?スザク」眼前にはアメジストの瞳と美しい顔立ちの少年が不思議そうにスザクを見ている。「ちょっと待って、ええと僕が告白したんだよね」説明を求めたい、これは何だ。「ああ、そうだな、お前から告白してきたな」ルル―シュはいつものように淡々と答える。まるで自分がいましている事が当たり前の事のように。「・・・・・・何で、僕が押し倒されているの、ルル―シュ」「何でって、お前がさっき言ったんじゃないか、おれとしたいとかなんか、恋人と関するものはこういう行為をするんだろう?」いや、間違ってないんだけど。「まあ、理論と実践は違うが、何とかなるだろう」いやいやいや、君の場合それ以前の問題だって。「じゃあ、始めるか」ルル―シュは上着を脱ぎだすと、かたりとスザクの上に覆いかさぶった。「・・・・・聞いていいかな、その、君は経験あるの?」「ないが、知識はある」そういいながら、ルル―シュがスザクの顔に自分の顔を近づいていった。「ちょっと、待った~!!」スザクは力の限り、ルル―シュに抵抗をした。「・・・何だ」凄く不満げにルル―シュがスザクから少しはなれて、にらんできた。「何で、僕が女の子役なんだよっ」「身長的にその方が不都合ないだろ」「だって、ルル―シュ、君体力ないだろう」「お前、さらっと人が気にしてる事言っただろう。それにお前が言ったんじゃないか、この前。俺の言う事を何でも聞くと」スザクはきょとんとした。「は?」「人がこれほど譲歩してるのに、なぜ言い出したお前が不満を言うんだ。そういう意味での都合のいい「友達」になるんだろう」「は、はい?」「まあ、生憎俺はまだお前を恋愛感情で好きではないが、・・・・俺も17歳だからな。いろんな方面を実地で行う必要がある、何かに役立つだろうし」「ルル―シュ、その、色々間違えてるよ、というか、その発言軽い男だと思われるんじゃ」正面から恋愛感情がないといわれたことよりむしろそっちの方が今のスザクには重点的だった。「安心しろ、お前の(ふわふわした髪)外見は嫌いではない」「・・・・・・それは、つまり僕の身体だけ目当てだと」「まあ、簡単に言えば。柔らかいものが一番だが硬いものも噛んでいけば味が出てくるだろう、素こんぶみたいに」「ルル―シュ・・」「ああ、言うのを忘れていた。明日の軍の仕事に支障を起こさせないから安心しろ」「男前だね、ルル―シュ」「当然だ」「・・・それで結局どうなったのよ」「カレンの予想通りだよ、何と言うか新しい世界の扉を見た気分だったな」「何であたしがあんたらのいちゃついた話聞かなきゃいけないわけ?」「ルル―シュ、可愛かったな」「・・・・なさけな・・、あんたまさか紅蓮弐式のパイロットをストレスで戦闘を集中させない気?」「いやだなぁ、照れるじゃないか」あははは。うふふふ。「・・・・本当に、柩木君って腹黒いわね」「やだなぁ、君ほどじゃないよ」「・・・・ミレイちゃん、私声かけにくいんだけど、行ったほうがいいかな」「気にするな、誰だって声をかけにくい」「じゃあ、お茶にしましょうか、あら、今日はルルーシュは病欠なのね」
2007.11.18
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「・・・はははっ、スザク、お前にそういう冗談は似合わないって」腹を抱えて笑うなんて久しぶりだ。しかしだ、何がツボだったのかまだ笑いが止まらない。「・・・ルル―シュ」「あ、ああ?何だ」「今度、ユフィとまた会ってもらえないかな、僕も入れて・・・大切な話があるんだ」花火がパァァ・・・ンと漆黒の空に浮かび上がる。「何だ、のろけ話なら聞かないぞ」「まじめに聞いてよ、ルル―シュ」ふいにまじめな表情でこちらを見られる。ルル―シュも空気を呼んだのか、笑いを読めて自分をまっすぐ見るスザクの顔を見た。ガタン、とスザクが立ち上がる。「おい・・・」下を見下ろすと、夜のパレードなのか着飾った女性やらコスプレやら着ぐるみが乗り物に乗って、観客に囲まれながら歩いている。「スザク?」スザクの手が伸びて、漆黒の髪をなでて、頬をなでる。「・・・・どうして、僕じゃ駄目なのかな」翡翠の瞳がルル―シュを捕らえる。どこか熱を含んでるような、甘い空気を漂わせるようで泣き出しそうな、まるで好きな女の子を前にした男の表情をした柩木スザクの姿をルル―シュは戸惑うように見る。真剣で、逃げ出したくなるような熱い視線。紫の瞳には困惑の色が漂う。―誰だ、こいつは・・・こんなの知らない。目の前にいるのは幼なじみの柩木スザクのはずなのに。「ルル―シュ、僕は・・・君を」花火がまたパァァ・・・ンとあがる。そっとなでるように、頬から首筋へと手を添えられる。ビクリ、と身体が震えた。「ずっと君といっしょにいたいんだ」「・・っ、冗談が過ぎるぞ、スザク。誰に影響を受けたか知らないが、離せ」「ルル―シュ・・・」ガシィ・・・、と力強く肩をつかまれた。「い・・・っ、おい、ふざけるのもいいかげんに」「ふざけてないよ」すると、簡単にスザクは離れ、次の瞬間笑顔を浮かべた。「・・どうだった、僕のは苦心の演技・・・怖かった?」ルル―シュはなんとなく苛ついたが、すぐに胸をなでおろした。「悪趣味だな、一瞬だけ本当にお前がそういう趣味かと疑ったぞ。そうだよな、お前が俺にそんなの抱くわけないよな。おかげで花火を見逃した」「うん、ごめんね」気のせいか、一瞬スザクの表情が沈んだように見えたのは。でも、確かめるのもこの友情の雰囲気を崩す気がしてルルーシュはいわなかった。「・・・ナナリーも連れてこられれば良かったんだが、お前と遊びたがってたぞ」「仕方ないよ、風邪引いたんだろ。それにお土産は買ったんだろ」すると、スザクがいつもの笑顔を浮かべる。「当然だ、ああ、そうだ」リュックの中からルル―シュが何かを取り出して、スザクに手渡した。万華鏡だった、ああそういえば、遊園地に入った直後、店で何かを数点買っていた。「万華鏡だね、懐かしい」「お前、今日何かずっと考え込んだり、様子が変だったろ、売れ残りで悪いが受け取れ」「そんな事ないよ、僕大切にするから!!ありがとう!」「おお、それはどうも・・・」そんな安物で喜ばれるとは思わなかった。「・・あ、リヴァル達だ、こっち手を振ってるね」「ああ」二人はお互いを見て笑いあった。「もうついたみたいだな、そろそろ出るか。シャーリー達も待っている」「・・・もう一回、のりたいんだ、いいかな」冷え切った手をスザクがうしろから握ってきた。首を傾けて、なにやら黙り込んでいる。気のせいか、見慣れた日に焼けた朱が注されてるような。「ユフィも待たせてるんだろ、騎士が主を待たせてていいのか」「いいだろ、ルル―シュ」駄々をこねるスザクなんて久しぶりだ、再会してからすっかりおとなしくなって。それが何だかくすぐったい。ルル―シュは笑顔を浮かべた。「仕方ない奴だな」「後でユフィにちゃんと謝るんだぞ」「君とのこの時間の方が大切だよ、ルル―シュ」スザクはこれ以上ないくらい、幸せそうに微笑んだ。ルル―シュは笑いながら首を傾けた。「?そうか」
2007.11.17
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パァァァン・・・虚空で銃声が鳴り響いた。「―・・一歩でも動けば次は本当に撃ちます、さあ、議長から離れてください」エレベーターから漆黒の髪と見慣れた赤い瞳がどこか感情を無くした瞳でまっすぐにキラを捕えている。「君は・・・・」「シン、君がどうして!?」素早い動きでシンがアスランの頭に銃口を突きつけ、身体を拘束している。「アスラン!!止めろ、止めるんだ、君はアスランの後輩なんだろう」「・・・アスラン・ザラ、貴方は二度の軍からの逃亡、及びテロリストに協力・MSを盗んだ罪、クルーを誘拐行為で軍事裁判に出てもらいます。レイ、早く議長を」その背後からレイが現れる。「レイ・・・」「議長、こちらへ!!すぐ傍にミネルバの艦を待機させています」「止めろ、その男を生かしておいたらまた多くの人間が死ぬ!制御され、自分の意志までコントロールされる・・彼の計画を実行させてはいけない!!君は君だろう、いつまでも彼の言葉に惑わされてどうする!!」「―・・それでは、偽者は生きるなと貴方は言うんですね。ラウも私もクローンは生きる必要がないと?本当に最高のコーディネーターというものは傲慢ですね。貴方はよほど人を踏みにじるのがお好きなようだ」「・・・貴様・・・」「いいんだよ、タリアももう死んだ・・・私もここで。どうせ、この傷だ・・・恐らく助からない」声が震えている。息も今にも切れそうなくらい、ゼエゼエとしている。「嫌です、ギルには生きてもらいます」「何を子供のような事を・・・・」レイが表情を緩めて、ギルバートの身体を自分の肩に寄せる。「子供ですよ、貴方の前では私は・・・だから、私は貴方と行きたいんです。わがままくらい、こんな時じゃないと言えないでしょう」「レイ・・・、ああ、そうだな。君は昔から・・・」「行きますよ」そうして、レイ達が去ったあと、キラとシン、アスランだけが取り残された。「シン・・・」「キラ・ヤマト、貴方はなぜこのたびの戦いに出てきたんです?オーブ代表の命令ですか?それとも、あのラクス様の会見を邪魔をした本物のラクス・クラインの言葉に惑わされたんですか」シンはただまっすぐ赤い瞳をキラに向けている。「・・・どちらも違うよ、僕は誰にも死んでほしくない、もうどんな人間でも殺しあう世界にしてほしくて、だからラクス達とここまできたんだ」「そうだ、シン、君だって戦争の無意味さをわかってるだろう。いくら憎んだって、何も生まれない・・お前がやってることはただ新たな悲しみを作る事なんだ。このままお前が議長を信じていけば、優しくて平和な世界なんか来ない」シンが大きくため息をついた。「―俺の家族を奪ったのはその男ですよ、間違いなく地球連合の船だったアークエンジェルと一緒にやってきて、俺の家族を殺したのはその男、キラ・ヤマトだ。守りたかったステラを殺したのもキラだ、貴方の親友の」キラが大きく目を見開いた。「・・・・・僕が君の?」「アスランは先にミネルバに戻ってください。俺はキラと2人きりで話があります」「!!できるわけないだろ、君とキラをこのまま、2人きりにしたら・・・」「話すだけです、さあ早く・・・・」シンは、アスランの足元に向かって撃った。アスランは後退する。「・・・・キラ、貴方はこのままのまま生きてはいけない・・・。貴方がいるから、フリーダムのパイロットがいるから皆おかしくなる。エターナルとフリーダム、ラクス・クラインをプラントに引き渡してください。貴方にはフリーダムから下りてもらいます」「そうして、再び議長のデスティニー計画を続行させると?」「そうです」キラはカッとなった。「僕は認めない!!最初から他人に決められた役目を生きる世界なんて、そんなの誰ものぞまない!!」「あんたの理屈なんか聞いてない、いいじゃないか、別に。少なくとも誰も殺しあおうとしないし、誰も吹き飛ばされない。議長やレイが間違うなら、俺たちが助ければいいだけの話だ」「シン・・・、君は間違ってる!!」キラがシンの肩を揺さぶる。「貴方たちの存在が間違いです。貴方が最高のコーディネーターではなく、ただのコーディネーターでいてくればいいんです。世界を導くのは、オーブ代表のあの女でもましてや、プラントを裏切り正義の味方を名乗るラクスでもない。いい忘れましたが、カガリ・ユラ・アスハも罰されますよ、キラさん」「な・・・っ、何で!?」シンはくすくすと笑い、キラから離れる。「何で驚くんですか、当然でしょう。考えてみてくださいよ、彼女は自分勝手に結婚を放棄して、そのままテロリストである貴方たちと行動を共にして、フリーダムやアークエンジェルを俺たち国民を騙して持ってたんですよ。そんな女に代表でいられる方が迷惑です。彼女は責任を放棄したせいで、戦争がおこったんですから」キラは今度こそ言葉を失う。「・・・だから、キラ、貴方は一度この場で死んでもらいます。貴方はオレに撃たれるんだ。自らの戦闘行為の無意味を悔いて」「シン・・・!!止めろ!!」パァァァァ・・・ンという銃声が崩れ落ちていくメサイアで鳴り響いた。どこかで鳥の鳴き声が響いて、慰霊碑の前にはアスランやメイリン、ルナマリアの姿。それにキラの姿があった。「・・・・今朝、カガリがオーブの代表から正式に下ろされたよ」「そうか、ラクスは?」「それが部屋から出てこないんだ・・・、だいぶ混乱しているらしくて。食事はしてるんだけど、家から出てこないんだ」「これから、オーブはどうなるのかな、お姉ちゃん」「さぁ・・・、私にもわからないわ、ただカガリ様とシンが仲直りしたとか、話し合ったらしいわ」「シンは?」アスランがルナマリアに聞いた。「今朝、病院を退院したわ。もうすぐ、来るはず」そこへぱたぱたとシンが駆け寄ってくる。「ルナ、メイリン、アスランさんも・・・、あれ、貴方は誰です?」「シン、君は・・・」「アスランさんの友達ですか、始めてみる顔だ。初めまして、オレはシン・アスカです」シンは青空を背景に笑顔でキラに手を差し出した。「・・・・」「?オレに何か・・・」
2007.11.16
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「あ、ルル―シュ君だっけ」「あ、ああ」運動部を全部見回ってきたシャーリーがルル―シュの元へ駆けて来る。見慣れた笑顔。知ってる彼女の口調、自分だけが知ってる友人としての彼女の笑顔。「良かった、そっちも終わったんだね。生徒会に戻ろう」―けれど、二度と戻らない自分の友達で好意を持ってくれたシャーリーという少女は。「ああ」しばらく、そのまま廊下を歩く。すると、視界の隅に登校してきたらしいスザクが生徒会室から出てきた。ニーナと何かしゃべっている。「・・・ルル―シュ君ってスザククンの幼馴染なんだよね」「そうだが」「七年間連絡とってなかったって聞いたけど、どうして?」「いろいろ会ったんだ、俺もあいつもお互いの生活が大変だったから」「そうなんだ」ふふ、とシャーリーがルル―シュの方を見る。「何だ」「変だよね、ルル―シュ君と私ってまだ会ってから日もないのに、なんかこうやって話してることがあたりまえでずっと前からの友達みたいなんだもん」ズキン、とルルーシュの胸が痛む。だけど、気づかれないようにいつもの笑顔を浮かべた。「ちょうど、おれも同じ事考えてた」「・・ルル―シュって呼んでいい?同じ生徒会だしクラスメイトの友達なんだし」「わかったよ、シャーリー」
2007.11.15
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マリアンヌが歌ってくれた子守唄を久しぶりにナナリーに聞かせた。小さな手がぎゅっと僕の手を握る。薄暗い土蔵の中は今は漆黒の闇に包まれてるけど昼も朝も彼女の世界は漆黒の闇に包まれている。ナナリーが頼れるのは、纏えるのはルル―シュしかいない。それはルルーシュも同じ事だ。―この世界で味方だと心から安心して甘える事ができるのはナナリーだけだ。「お兄様・・・」「大丈夫だよ、ナナリー。僕はここにいる」「はい、お兄様」「お前が安心して眠れるまで僕がずっとついててやるから」そういうと、ナナリーははじめて安心したように頬を緩めて、その柔らかな髪をルル―シュの胸に摺り寄せた。「・・・お兄様」「ナナリー」世界で二人きり、無力な駒である自分たちは見捨てられたのだ。敵ばかりの日本、敵ばかりの王宮。敵ばかりの柩木家の邸内。ただ唯一、ヒトに見える柩木スザク。初めて、友達と思える同い年の少年。正直で傲慢でわがまま、正義感の塊で日本男児。根は優しく純粋で彼が不器用な性格を直せば、もっと僕たち以外の友達もできるだろうに。最初から選ばれて育てられた跡継ぎ。彼もいつ敵となり、自分たちの命を狙うかもしれない。こんな汚く捻じ曲がった自分の本質を見たら、冷えている自分をしったら彼は離れていくかもしれない。ああ、でも、それでも。諦めきれないのだ、人を信じたい、もっと認めてくれる世界があるんじゃないかって。―だが、ブリタニアの皇帝・・・あの男の言葉も真実だ。無力なものはすぐに叩き潰され、死に絶える。力がほしい。ナナリーをもっと安心させたい。「何でもないよ、おれ稽古があるから」スザクはそういうと、ランドセルを拾って、頬をなぜか赤くして走り去っていった。足元には桃が入った袋が転がっていた。「桃?」恐らく、お手伝いさんにでもねだったんだろう。それの残りだろうか。スザクはナナリーが果物がすきだと知ってるから。ナナリーに喜んでもらいたいと思って。家から持ってきたら、すぐに父親にばれるから。朝、家から出るときでも持ってきたんだろうか。「・・・まあ、もらっておくか」僕に特に食べてもらいたいだとか、ナナリーと一緒だとか言ってたし。ルル―シュは拾い上げて、くすりと笑った。その日の午後、本宅からきたんだろうか、日本人形のような少女―神楽耶が買い物帰りのルルーシュを声にかけた。「ルル―シュが私のだんなさん役ね、私はルルーシュの奥さん役、子供はそうね、この人形なんかどうかしら」「フランス人形か、いいんじゃない」早く、おままごと終わらないかな、お茶に付き合うだけの約束だったのに。「それじゃあ、ルル―シュは会社から帰ってきた所から初めて」神楽耶はうっとりした笑顔でルルーシュを見ている。「はいはい」「ハイハイ、じゃなくて、私の事はハニーって言うの!わかった!?」有無を言わせないこの独特の雰囲気、柩木家の人間は皆こんなに強引なんだろうか。空気読まないのもそっくりだ。「・・・は」ルル―シュが言いかけたときだ、ずんずんと後ろからランドセルを背負って色素の薄い少年が歩いてきたのは。何やら、不機嫌だ。「おい、神楽耶。何、勝手にルル―シュと遊んでるんだよ」「いや、スザク、僕の方が提案したんだ」すると、スザクが不思議そうに首を傾けた。「・・・ルル―シュが?神楽耶と?」スザクが視線をルル―シュから神楽耶の方に移す。「ねえ、神楽耶?」「ええ、私も私の夫役になったら帰っていいと言ったんですよ。だから、関係のない柩木家のお坊ちゃまはさっさと家にお帰りなさいな」「・・ルル―シュは俺のなんだからな!神楽耶にはやらないぞ!!」それで怒ったのか、スザクの頬が一気に赤くなり、マユも曲がる。「おい、いつから僕が君のものになった」というか、手を腕に絡ませるな。「俺たちは男同士の固い友情で結ばれてるんだからな!」「僕はそんなもの結んだつもりはないが」「ルル―シュはオレよりこんな癇癪もちのお嬢様がいいのか?」何を不安に感じたのか、おろおろとした表情でルル―シュを見る。「当たり前ですわ、貴方みたいな乱暴者のお子様より私の方が可愛くて賢いですもの」「何だと!一人じゃトイレもいけないくせに!!」「まあ、スザクこそ一人じゃトイレにいけないで、お手伝いさんにいっしょに行ってもらってるくせに!!」「む、昔の話だ!!」「・・・・僕、帰っていいかな」
2007.11.14
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―神殿から出てきた彼女は不思議そうに珍しい生き物を見るように、額に赤いギアスの刻印を輝かせて僕を見た。「どうして、私たちの存在が間違ってて、貴方たちだけが正義面して被害者のふりをするんですか?」「ユフィ姉さまだって、日本人を殺したんですよ。その綺麗な白い手で、貴方と一緒に歩くといいながら。彼女は殺人者です、お兄様と同じ」「どこが違うんです?加害者は奪ったのはお兄様だと?お兄様がユフィ姉さまを騙して、日本人を殺させたと?お兄様が私を騙していた?裏切っていた?」「助けに?なぜ、いまさら貴方が私を助けに来るんですか?殺しに来たの間違いでしょう。私がブリタニアへ寝返り、私たちを殺されるのも構わずユフィ姉さまの手を取り、騎士になった男の手を取ると?」「なら、なぜお兄様の話を聞かなかったんですか?あの日、お兄様は言ったはずです。ブリタニアを壊すと。スザクさんにはどうでもよかったんですか、奪われても何も取り戻す事も出来ずに嘆く私達の声が」「ブリタニアの軍人となって、日本人を殺す事のどこが日本人を助ける事になるんです。まだ殺したりないんですか、お父様を殺しても、お兄様を殺しても。ねえ、スザクさんの正義って何なんです?」「ユフィ姉さまの夫となって、お父様の後釜を狙う事?地位?名誉?軍のために死ぬ事?でも、貴方は死にたくないんですよね」「貴方は内側から変えるといったけど貴方のお父様と同じ。奪う側の人間なんですね。どうしてです、スザクさん」「私たちが生きたいと思う事がそんなに異常なんですか?どうして、私達兄妹だけが他の人のために不幸にならなければならない?死人でいなければいけませんか、なぜです。ブリタニアなんかのために私達がなぜ何もかも奪い取られないといけないんです」「なぜ加害者の奪う側の貴方が認められて、お父様に何もかも奪われた被害者のお兄様が力を持つ事が許されないんです」「憎しみは何も生まない、ただ悲しみを作るだけ?なら、スザクさんはなぜ踏みとどまらなかったんですか?」「―スザクさん、貴方は永遠にお兄様に勝てません。自らの檻に閉じこもってるようでは」「そして、ありがとうございます、これでお兄様は永遠に私だけのものです。そして、残念でしょう、ほしくてたまらないお兄様を自分のものにできなくて」「変なスザクさん、貴方だってお兄様を手に入れるためにユフィ姉さまを自分の手の中に入れて、お姉さまの恋愛ごっこに付き合ったのでしょう。でもお似合いですね、魔女の白い騎士様なんて、いかにもブリタニアの騎士らしい」「それでは、私はお兄様とシーツーさんと戦場に戻ります。まだ、コーネリアお姉さまは生きているんでしょう?親衛隊も・・後、シュナイゼルお兄様も後で来るんですよね」「大丈夫です、私これでもブリタニアの皇女であの男の娘で騎士候マリアンヌの娘です。ちゃんと自分の力で必要な分だけ殺し合わせます。見ててくださいね、ちゃんとブリタニア帝国をお兄様が安心して起きられるまで内側や外側からも壊しますので」「失礼します、私たちの最悪の敵に落ちたかわいそうな柩木スザクさん。そんなに綺麗な翡翠の目をしてたんですね」そこには、14歳の少女とは思えない王者の風格と威厳を持った女帝が確かにいた。たったいま、生まれたばかりの女帝が・・・アメジストの瞳は彼と同じはずなのにどこか毒々しさと妖しげな美しさを漂わせていた。
2007.11.13
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大人ルドルフとオリキャラ9、10の遭遇というか、会話?特に意味のない話。「ルドルフ様?どうかしたんですか?」木陰から不思議そうな表情で娘エリザベートを背中に抱いた少年がルドルフを見ながらこちらに歩いてくる。ルドルフが街中の隅で見つけた少年で、先日大貴族で資産家の当主の隠し子であることがわかった。赤毛まじった茶髪が日に透けて揺らめく。―だが、ヴォルフリートはその事実を知らない。ただ、姉を捜しつづけて、お姫様のお守りやルドルフに言われた仕事をしてるだけ。「・・・いや、少し疲れてね、散歩してたんだ」「そうですか、軍や公務でお忙しいらしいですしね、あのルドルフ様聞いていいですか?」「何だ、ヴォルフリート」「僕の姉さん、ソフィアは見つかったんですか・・・」「いいや、金髪で青い目だけでは星の数ほど同じ条件の女性がいるし」「そうですか」しゅん、と頭が下がる。まるで子犬のように。そばかすとオッドアイ。左眼は翡翠のような色合いをしている。「・・それじゃあ、僕は失礼します。余計な時間を取らせてすみませんでした」ヴォルフリートは頭を下げて、立ち去っていく。「待て、ヴォルフリート」「はい?」「明後日の昼下がり、時間を空けておけ。お前にチェスを教えてやる」ヴォルフリートはきょとんとして、首を傾ける。「は?」「わかったら、はいと答えろ」「はっ、はい」その横をヨハンが通り過ぎていく。なぜかじろりとにらまれた。「アルフレート様?」司祭様が笑いながら、分厚い本を持つヴォルフリートにある司祭の話をしてくれた。「綺麗な顔立ちをしていてね、ルドルフ様のお気に入りで・・うん、そうだなとても親しい友人だったそうだよ。先輩が言ってた」「その人は今は宮廷にいないんですね、家の都合とか?それとも転属されたとか?」「う~ん、何でも急にいなくなったとか、ルドルフ様のお怒りに触れてクビになったとか」「ふうん」「小さい頃からいっしょでちょうど君と同い年くらいから連れてこられたそうだよ。だからさ」ヴォルフリートは頭をなでられた。「君もルドルフ様に気に入られたんだよ」ヴォルフリートはその言葉が良くわからなかった。ルドルフ様は皇子で皇帝になる人だし、気難しいというか無口というか冷静沈着で何でも出来て、カリスマ性みたいなものがあっていつも忙しい。皇妃様とは性格が合わず、僕もドレスのすそしか見たことがない。いつも疲れたようにため息をついて。エリザベート様は元気で明るい普通の女の子で妹がいたらこんな感じかなと思う。そんなに忙しいなら、夜遊びに行かなければいいのにと女官と話すと、「わからなくていいのよ」とお菓子を口に入れられた。「あ、ヨハン様、こ、こんにちは」椅子に座ってると、ヨハン様が部下を連れて部屋に入ってきた。「ルドルフは・・・」「ええと、今着替えにいかれました」「そうか、ところでなんでお前がここにいる」「ルドルフ様に呼ばれたからです。チェスを教えてくれるって・・・」「・・・まったく、あいつは、いつもいつも勝手な行動をして・・。よりによって、他人の子供を引き取るなんて」「はぁ・・・」「ルドルフを呼んで来い」「はい、わかりました」扉を開くと、窓辺でまたルドルフ様が遠くを見つめていた。
2007.11.12
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「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「おい、シーツー、人の頬にガラスコップをつけるな。というかなんだ、その気持ち悪い舌足らずな声は・・・」せっかく、貴重の休みを睡眠で過ごそうというのに、今日は生徒会の用事も、携帯の電源も切ってるから余計な気を使わなくてすむというのに。「いや、暇だからお前のシスコンぶりを利用して催眠術?暗示?をかけようと思って」ルル―シュが鼻で笑う。「馬鹿か、この俺がお前の素人同然の暗示に引っかかるわけないだろ」「どうかな、意外とお前は単純だからな」「俺のどこが・・・」「いいから、早く寝ろ」「勝手な女だ、ったく・・・」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「お兄様、大好きです、私を抱きしめてください」「・・・・いいかげんにしろ、部屋から追い出されたいのか!!」生徒会室で眠りの最中をシャーリーが発見した。「・・・ルルの寝顔!!」「記念に写真に収めておかなきゃ、と君は思ってる」「スザク君、びっくりした~、いきなり後ろから声をかけるんだもん」「ついでに頬にキスくらいなら許されるかなと思ってる」「なななな、何を言ってるの!?」シャーリーの顔が真っ赤になる。「スザク君たら、冗談が上手いんだから」そこへミレイが入ってきた.「あら、駄目よ、ルル―シュ、これから仕事があるんだから、ほら、起きなさい」「あ・・・、昨日あまり眠れなかったそうだから起こさない方が・・・」その時だ、肩に触れようとしたミレイの手が掴まれたのは、「・・・・俺も大好きだ、抱きしめてあげよう、うぅ・・・ん」「へ?」ミレイの表情が完全に固まった。完全に寝言なのは誰が見てもわかっているが。「な・・・な・・まあ、ルル―シュったら」「会長!?何で喜んでるんですか!?ただの寝言ですよ!頬を赤めないでください!」リヴァルが泣き声同然の声でミレイを止めに入った。「シャーリー、許しなさい・・・青春の一ページに・・・」「はい!?」「私も君が好きだぞ、男女逆転祭で猫耳メイドさせたいくらい!!」「ほわああああ!!?」がばあとミレイが力強くルル―シュを抱きしめた。「・・・・あ、会長?」ガタン、と椅子から転げ落ちて、自分に抱きついているミレイの存在に気付いた。「ルルちゃん、ぷにぷにしてないわね、むしろやせた?」「こらっ、勝手に後輩の腰触らないでください!!」慌ててルルーシュがミレイから離れた。というか、スザクが引き剥がした。「ルル―シュは抱きしめる必要ないよ、そうだろ」「は?お前何言って」「問題は君が誰のことを考えてあんな告白をしたかだよ、ねえ、シャーリー」「え、う、うん」「誰って、ナナ・・・・」「僕!?会長!?シャーリー!?カレン!?ニーナ!?それともユーフェミア皇女殿下!?さあ、誰!?」「・・・え、ええと」質問していいんだろうか、何で選択肢にお前が含まれてるのかとルルーシュとリヴァルは同じ事を思った。「まさか、キャロラインなんていわないよね!?この前、押し倒されたからって」ええ~ッと言う悲鳴は聞こえたが、呆然としてるルル―シュの耳には入らない。何と言うかテンションについていけない。「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ななりー・・」か細い声でポツリと呟いた声が不安感を煽ったのか、「だからなのか、君が僕の愛を拒むのは!?」「酷いわ、ルルちゃんったら本妻の私がいながら」「いつ、ルルが会長のだんなになったんですか!?」「ええっ、お前女の子に押し倒されたの?あいかわらず、右側しか歩けないんだね~」「・・・情けないわね」「・・・・・・私は構わないから」「にゃあ」「お前らいいかげんにしろ!!」
2007.11.11
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「・・・・・・・おい、何でオレがこの格好なんだ?」明らかに不機嫌な表情で仁王立ちのルル―シュが明らかに脅迫しているようにスザクを壁際へと追い詰める。「オレがその帽子屋だと聞いてたんだが?」「だ、だって、会長がその方がいいって」「俺が怒ってるのはそこじゃない、何でアリスがナナリーじゃないんだ!!」つまり、今現在ルル―シュが着てるのはアリスの衣装だ。「仕方ないじゃない、チャッシュ猫はカレンだし」ミレイがもうルルちゃんったら美少女なんだから☆と少女らしく舌を出した。年齢を考えろといいたい。。しかし、レディーに年齢を聞くのはルール違反だ。ここは思ってなくても誉めなければいけない。世の中の真の支配者は女性なのだから。「会長、似合ってる、そのドレス。女王様の衣装?」そうでしょ、とミレイがドレスを翻しながら笑った。「お願い、ルル、ツーショット写真をとらせて!!」「それじゃあ、おれもミレイ先輩~」シャーリーは騎士の衣装を着ていて、リヴァルはトランプ兵だ。「・・・・・・・素敵」ニーナはリヴァルと色違いのトランプ兵だ。「いいじゃないですか、お兄様、私一度、時計を持ったウサギさんになってみたかったんです」ウサ耳とチャックの上着と大きな懐中時計を持って、車椅子に乗ったナナリーがやってくる。ふわふわのレースやリボンが手足などに綺麗につけられていて、刺繍も見事なものだった。「そうそう、君の紺のエプロンドレス姿本当に似合って・・・へぶわっ!!」ルル―シュが勢いよく赤いビロードの靴でスザクを踏み潰して、ナナリーの元へ向かった。ぐりぐりと音を立て、踏みつづけている。「とても可愛いよ、ナナリー」「お兄様にそういわれると嬉しいです」うわぁ、何あの天使みたいな笑顔、気持ち悪~と横でカレンが身を震えさせていた。『それじゃあ、皆の者、アリス姫争奪戦を始めるぞ!!用意にかかれ!!』その直後、副会長の悲鳴やら鳴き声やら怒り声やらが学園内のあちらこちら中から響き渡った。ナナリーはカレン、シャーリー達と楽しくお茶会をしたそうで。スザクはルルーシュをお姫様抱っこして、近づいてくる生徒をナイフやら何やらで撃墜していった。その最終時間、服を乱して汗ばむ副会長と生徒会長の姿があった。「・・・・だから、スザクを護衛役にする・・のはや・・・、のはや・・・、のはや・・・、のはや・・・、のはや・・・、のはや・・・、た、怖かった」「ルルちゃん・・・」「後もう少しで貞操を失う所でした。スザクがノーマルでよかった、親友があいつで・・・・」いやあ、もっとも危険人物だと思うが、ここはルルーシュの純真さを守るためだ。「そうね、スザク君なら大丈夫よね」スザクには悪いが黙っておこう。ルル―シュも気付きたくないんだろうし。
2007.11.10
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「俺がお前に傅くのは俺の意志。誰に言われたからでもない」「あれ、ルル―シュ、ここについてるの何?」リヴァルが少しにやけた態度で、制服に着替えるルル―シュの首筋をなでた。「あ、ああ、これか。昨日、猫にかまれたんだ」スザクもなんだろう、と思って振り返ると、ルル―シュの首筋からみえるそれは明らかに赤い痕、キスマークだった。嘘、まさか、そんな。だって、俺達中学生で。誰が、どこの悪い女がルル―シュにあんな・・・。「しつこいぞ、だから、そんなんじゃないって言ってるだろ、大体僕たちはまだ中学一年だぞ」「でも・・・」「スザク」キッ、と鋭い視線でいさめられる。「・・・わかったよ、言わない」「クラブハウスの荷物の整理も片付いていないというのに・・、そうだ、スザク聞いてなかったけど、お前どこかのクラブに入るのか?」「え」「僕はとりあえずミレイの要る生徒会に入ることになってるけど」桜吹雪の中、ルル―シュが坂道の途中で聞いてきた。「え、じゃあ、僕も・・・・」同じ生徒会に、といおうとした瞬間、「だめだ」と間髪いれず、ルル―シュが拒否を示してきた。「今までと違って、ここは安全な場所だ。だから、お前が無理して四六時中僕たちのそばにいる必要はない。君は君だけの時間を楽しめばいい」「そんな・・・」「僕も僕でクラスメイトや先輩との付き合いがある」そこへ、ジャージ姿の生徒を連れた金髪のブリタニア人女性の教師が「ランペルージ」と声をかけてきた。「あっ、すまない、スザクはカバンを持って先にクラブハウスに帰ってくれ」「わかった、それじゃあ後で」「後でな」背中を向けて去っていくスザクの背中をルル―シュは冷え切った瞳で見つめた後、すぐにいつもの表情に戻った。「・・それでは行きましょうか、先生」ルル―シュはにこっと笑った。―スザク、スザク・・・僕はブリタニアをぶっ壊す。廃墟となった町を見下ろしながら、ルル―シュが夕日をバックに誓いの言葉をいった日は忘れない。「スザクさん?」「あ、何でもない・・・ナナリー、おなかすいてない?なんか作ろうか」「それじゃあ、アップルパイがいいです。確かお兄様が昨日りんごを買ってきてたはず」「じゃあ、それを使って作ろうか」「ええ、私スザクさんのアップルパイ素朴で好きです。お兄様のはもっとおいしいけど」スザクはナナリーの頭をなでた。「妬けるなぁ」「まあ、嘘ばっかり」あはは、うふふふと和やかな空気が流れる。「お兄様、早く帰ってこないかな」甘いにおいが部屋中をつつんるなか、スザクは出来上がったアップルパイをテーブルの上に載せた。ナナリーが紅茶をティーカップを注いだり、皿を咲世子さんと用意してる最中、ルル―シュの部屋からガタンという音が聞こえた。「お兄様、おかえりなさい。珍しいですね、先にお部屋に行くなんて」ナナリーが自動ドアを開くと、着替える音がした。「・・・ただいま、ナナリー」「すみません、着替え中でしたかっ。すぐに出ますから」「あっ、大丈夫だよ、すぐに着替え終わるから」「本当に?」「ああ」気のせいだろうか、兄がまるで泣いている声のように自分に言葉を向けたのは。
2007.11.09
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ユフィルル祭より「兄さんは弱すぎます、もう僕に挑戦するのは止めたらどうです」「くっ、まだだ!!」「まあまあ、ルル―シュも少しは手を緩めたらどうだ、これではクロヴィスがかわいそうだろ」「駄目です、一ヶ月先の誕生日にクロヴィス兄さんに何でも買ってもらう約束なんですから」シュナイゼルはくすくすと笑う。穏やかな昼下がりに、ルル―シュ達親子が住まうアリエス宮にクロヴィスとシュナイゼル、2人の兄がやってきた。どちらかというと、苦手な部類の兄だ。だが、名実ともに彼らは皇位継承者として自分より位が高いのだ。断るのも容易ではない。「頭をなでるのは止めてください、シュナイゼル兄様」「弟を可愛がってるだけだろう?」「・・・・貴方の場合、別の意味がありそうなので僕は遠慮します」「つれないね、昨日もいっしょのベッドで寝たというのに」「シュナイゼル兄様がナナリーと寝ようとするから仕方なくです」「ナナリーか・・・」「兄様?」そこへ、ぱたぱたと聞きなれた足音がにゃああ~という鳴き声と一緒にルル―シュのいる部屋へと近づいてきた。「ルル―シュ~」扉が豪快に開いて、ピンク色の花のような髪をした第3皇女・ユーフェミア・リ・ブリタニアが白い子猫をつれてやってきた。「ユフィ!?」「遊びましょ、いい場所を見つけたの」「こら、ユフィ、ルル―シュは今私と対戦中なんだぞ、それを」ルル―シュの腕を引っ張って、きゃあきゃあ言うユーフェミアにクロヴィスが声をかける。「え、そうなの・・・ごめんなさい」「あっ、ユフィ、でももうすぐ終わるから」一つ違いの妹、ユーフェミア・リ・ブリタニアは第2皇女コーネリアの妹で第3皇女だ。彼女の行動はいつもとっぴでその場の思いつきが多い。今日も父親である皇帝陛下や第一皇子が出席する夜会を庭園の中から覗き込もうと誘われた。「私前から見てみたかったの、コーネリアお姉さまはまだ子供だから駄目って言ったけど、貴族や他国の王妃が綺麗なドレスを着て、楽しく踊るんですって。そこでは、自分の騎士と踊るお姉さまやそのまま夫婦になる男女もいるんですって」「・・・・まあ、外交や政策のためもあるらしいけどね」「私、お父様のお顔怖いから見たくないな」ふぁぁ~とナナリーがあくびをした。「まあ、ナナリーッたら」「だから、無理してこなくていいって言ったのに」ルル―シュがふぅとため息を連れて、綺麗なオペラが流れる室内に眼をやった。「ユフィ、とにかくコーネリアのドレス姿見たら帰るんだな」「ええ」「綺麗だったわね、コーネリアお姉さま」「まあ、ダンスの方は全然乗り気じゃなかったな、赤いドレスは似合ってたけど」ユフィはちらりと本をめくるルル―シュの横顔を見た。絵本で見る天使や皇子様は金髪で紳士的で優しいものだけど、私にはルルーシュの方が・・。「そういえば、お姉さまが嘆いていたわ、閃光のマリアンヌの息子のくせに少しは武術をすればいいって。カプリコーン宮ですっけ?マリアンヌさまが大立ち回りしたって」「僕はいいんだ、母様の体力はナナリーの方が受け継いでくれる。僕は頭脳労働のほうをがんばる」ユフィはくすくすと笑いながら作っていた花飾りをルル―シュの頭に載せた。「それじゃあ、私が身に付けたほうがいいかしら、家庭教師の先生に誉められちゃった。馬術や武術の才能があるって。お母様はそんな事より裁縫や勉学に励めって。ねえ、もしルル―シュが皇帝になったら私を皇妃にしてくれる?」ルル―シュがきょとんと目を見開いて、子供らしいあどけない表情になった。「・・・いや、僕より君の方が皇帝になる順番早いだろう。それに僕がユフィの夫になるのは無理だろうし」ええっとユフィがルル―シュに詰め寄る。「どうして、ルル―シュも私がすきでしょう?」「血がつながった兄妹だし、無理だよ、したくても」むぅとユフィは納得してない様子で頬を膨らませた。「・・・じゃあ、兄妹じゃなかったらルル―シュの奥さんになれるの?」それでも2人は永遠に兄妹であることに変わりはない。「まあね」「じゃあ、私お姫様辞める!!お母様に言ってくるわ!!」「こらこらこら、待って!待ってよ!ユフィ!!」2人が手を取る未来は来ないなんてないってわかっていたんだ。
2007.11.08
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「まあまあ、財布の中全部落としちゃったんですね」「ほら、・・・・もスザク君の為に拾って」「あっ、スザク様はいいですよ、膝が汚れてしまいますし」「そうそう、スザクさんは拾い終わるの待ってるだけでいいんです」柩木ゲンブ首相の息子、柩木スザク。日本の名家の一つで資産家。家柄と格式。十分な教育。周りの人間全てがただの9歳の子供に対して頭を下げる。どんなやんちゃをしても仕方ないと愛想笑いをされる。日本で有名な子供、柩木スザクは乱暴で傲慢で人付き合いが下手だが正義感だけは人一倍強い子供だが確かにいい所のお坊ちゃまだった。耳元で電車の音が鳴り響いた。ああ、そうか、家を抜け出してこれから別荘に向かう所なんだっけ。―馬鹿か、君は。―関係ないだろ、君には。―スザク、ナナリーが熱を出したんだ、今日は遊ぶのを止めよう。―僕は君のその傲慢な所が嫌いだ。世界が君を中心に回ってるつもりか?君も僕と同じ無力な子供なんだ。周りの子供たちはただ遠巻きに見てるか、スザクとの喧嘩を恐れ機嫌を伺い、ご機嫌を扱う子供だけだった。思い浮かぶのは本当に腹立たしい文句や、たまに人の心を傷つけるような耳障りの悪い台詞ばかりだ。ブリタニアの皇子である少年はそれでも自分の唯一の本当の友達だ。やっぱり、出会ったら最初は罵りだろうか、心配だろうか、不器用な優しさを向けてくれるんだろうか。俺が父さんを殺した、この日本でまだ柩木の関係者でもごく僅かしか知らない。俺も入れて。ああ、怖い。とても怖い。まるで底なしの沼に突っかかってしまったような。いつか読んだ不思議の国のアリスのように今までの俺が闇の中に消えていくようなこの気持ち。―よいか、お前は私の跡継ぎなんだ。上にたつものとしてお前には十分な教育や武術を身に付けてもらわなければならない。その時計もその証だと思え。よいか、スザク、私とお前は確かに親子だが甘えるな。なぜだと?答えは簡単だ、私はお前を跡継ぎとしか見ていないからだ。―明後日、ブリタニアの大臣との会合がある。今回はお前をはずしてやる。ゆっくり休んで勉学に励むように。―ブリタニアの2人はどうしておる?父さんは死ななければならなかった。徹底抗戦を唱えて、日本を戦争に巻き込もうとした。だから、俺は。ナナリーを、国から捨てられて怯えている子供と結婚しようとしたり、ルル―シュからナナリーを奪おうとした。・・・・あんな男は「家族」じゃない。そうだ、父さんは名目上は己の死で日本解放戦線をいさめたんだ。誰も卑怯者の大悪党だと知らない。ルル―シュとナナリーを殺そうとした。だから。俺はナナリーを助けた、ルル―シュの友達の頼みだから。ナナリーをルル―シュを守るなら、俺が俺だけがルル―シュを守らないといけないんだ。ルル―シュは妹を守って、意地っ張りで頭が良くて口が悪くて綺麗で優しくて、とても強い。俺より強い。全て自分で考え、蹴られても殴られても自分の力で立ち向かう。非力とわかっていても、ルル―シュは何かを守るためならば戦う。ルル―シュには教えないと、ルル―シュだけには知らせないといけない。だって、彼は俺の大切な親友なんだから。「スザク?」散歩にでも行って来たんだろうか、後ろに警護のものをつれて、ルル―シュが林の中からナナリーの車椅子を連れて別荘に帰ってきた。「ルル―シュ・・・」「スザクさん?あの・・学校はどうなされたんですか?お父様と喧嘩でもされたんですか?」「手がこんなに冷たい、お前、またゲームして夜更かししたんだろ、目も赤いし。?どうかしたのか?」「・・・・こっちで暮らす事になった、またいっしょに今度はずっといっしょにいられるんだ」スザクはルルーシュをしばらく見つめた後、頬を緩めて、ルル―シュの両手に自分の手を絡めた。「ルル―シュ・・・」「スザク?」「ほら、早く中に入ろうぜ、ここは冷えるから」「ああ・・・」ルル―シュといってスザクはどこか嬉しそうな笑顔を浮かべた。「ルル―シュ、寂しかった?」「・・・・・おい、扉をそんなに大きい音を立てるな、眠れないだろう」ふぁぁ、と17歳のルルーシュが生徒会室のソファーからゆっくりと体を起こして、嬉しそうに息を切らす柩木スザクを見た。「二週間ぶりだよね、ちゃんと授業出てた?ナナリーは元気か?」走ってきたのか、息が荒い。「・・・・まあ、ぼちぼちはな、ナナリーも元気だ。スザク、少しは人の話聞いてから行動しろ」「うん、わかった。で、僕がいなくて寂しかった?」「全然、良く寝たな」ルル―シュは起き上がって、「ええっ」と叫ぶスザクを無視して机の上のカバンを手にとった。「友達なのに酷いよ、君は僕がいなくて平気なんだ。僕は二週間もルル―シュと会えなくて夜中叫んだりしたのに」なんとも迷惑だな、こいつに(いろんな意味で)好かれなくて良かったと思う生徒会役員(主にカレンとリヴァル)。「・・・・お前、・・・恥ずかしい奴だな」っていうか、寂しがるも何も二週間ずっとブリタニア軍の白カブト(お前だ)に作戦を邪魔にされて、いいかげん顔を見るのもいやなくらいだ。おまけにどこかの金髪やら女子団員やらには空き部屋に連れ込まれそうになるし。正直、そんな暇はなかった。「まあ、いつもいるのが当たり前だし、スザクがいてくれた方が助かるな。馬鹿とはさみは使いようということわざも日本にあるし」「ルルちゃん、それは違うと思うし、そんなんじゃいくら何でも怒るんじゃ」「ありがとう、僕も君が大好きだよ!!よかった、安心したよ」けれど予想のその斜め上をいく天然というか、自己中心というかゴーイング・マイ・ウェイなのがスザクだ。翡翠の目に感激したようにうっすらと涙を浮かべている。「・・・・スザク、たまにお前と友達やるのやめたくなる」「うんうん、僕も大好きだよ」「話を聞け」
2007.11.07
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「ルナ・・・」「何よ、シン」「俺、一応彼氏なんだよな」「そうね、愛の告白もお互いしあったしね」女神のような笑顔は可愛いと思う。「何で、俺が押し倒されてるんですか」「あら、忘れたの、格闘戦の成績は私やレイの方が上位だって事」良く覚えている、特にレイには絶対勝てなかった。ルナマリアはキック力や俊敏さ、またその美貌と策略を生かして男子相手にも対等に戦いぬけてきた。「いや、でもこういうのって、普通俺が上なんじゃ」いきなり、人の部屋に着たかと思えば、まさか彼女のルナマリアに押し倒されるとは。手も足も力をこめてるのか全然動かないし。「こんな美人に押し倒されるんだから何の不満もないでしょ。それにあんたがいつまでも乙女みたいに何もしないから私が先に手を売ったのよ」単にタイミングというか、順序にこだわりたいだけだったんですが。普段の行いが冷静さを欠くといわれるだけに。「それじゃあ」「ルナ・・・・」ルナマリアがにっこりと笑う。「いっただきます~!!」「うぎゃ~~~ッ!!」オレンジ色の景色の映像がテレビから流れる中、レイはちらりとベッドで小さくなっているルームメイトの頼りない背中を見た。「良かったな、これでお前も大人の男の仲間入りだ」「・・・・・フォローにもなってねえよ」
2007.11.06
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「誰も見ないで、ルル―シュ・・・」膝を折って、騎士が主君に挨拶するようにその手に口付けをする。「・・・・・スザク?」「・・・・んっ、ちょっ」「くれるんだよね、一つ」頭にはソファーのやわらかい感触。「だからって、こんな・・ありえないだろう」スザクの唇がおれの唇と重なるなんて。ありえない、ありえない。「―好きな人はいないんでしょ」体力のなさがこんなところで、両腕を抑えられるなんて。「・・・んぅ!!?」「・・・ルル―シュ」こいつ、今・・・。スザクの顔が数センチと言うところで離れる。「お前、今、・・・舌を」「うん、君の舌とうまく絡めた」ニコニコといつもの笑顔にルル―シュはカッと頭を血に上らせた。「スザク!!」「暴れないで、跡がつくから。君を傷つけたくないんだ」ルル―シュは今現在、親友で幼馴染のはずの少年に押し倒されている。しかも計算ずくなのか、人が少ない時間で丁寧にも鍵をかけたのだ。「お前、おかしいぞ!!って、おい、何してる?」スザクは「え?」といいながら、ぷちぷちとルル―シュの制服の上着のボタンをはずして、下のシャツも脱がして、肌をあらわにした。ルル―シュはあまりの非現実さ、信じられない現状に頬を一気に赤くした。「何って、僕ら17歳だし、年頃だし普通だろ」「なな、ななな・・・」いかん、冷静にならないと・・・。「ルル―シュ、君を頂戴」「おれは許可してない!それに、嫌がる相手を無理やりなんて・・・本当におれをそういう意味で好きというなら、嫌がることはしないだろう。恋愛でも、段階があるだろう、いきなり、こんな・・っ」「ルル―シュ、何を言ってるの?僕が好きなくせに、言ってたじゃないか、ナナリーの騎士にならないんだなって」ん・・・、とスザクはルルーシュの胸の飾りに唇を寄せた。「ひぃ・・・!?ちょっ、やだっ、やめっ、ひゃあっ」「ルル―シュ、色気ない」「・・・やぁっ、やだ・・・、スザク・・・・」「可愛い声・・」「誰が可愛い・・だ、俺は男だぞ・・・・っ」うん知ってる、といいながらスザクは気が済むまでルル―シュの胸の飾りをつまんだりして遊んだ。がりっ。「いたっ」「これで思い知ったか!!」シャツのボタンを一気にかけると、ルル―シュは制服の上着を取って、かまれた耳を抑えるスザクに不敵に微笑んだ。そして、一目散にスザクから離れようとする。「駄目だよ」だが、あっけなく腕を引かれて、スザクの腕の中に戻される。「!?」「僕は満足してない、約束は守ってよ」「何を自分勝手なことを・・・」「ナリタ戦・・・それに神根島で僕がどんな思いで戦っていたかわかる?」スザクは、ルル―シュの顎を軽く掴んで、軽く緊張した綺麗な顔を自分の方に向かせた。「何の話だ・・・」「君が僕を殺してくれないかと望んでいたんだ。こうやって、君は僕の腕にいても、誰といても誰も君は心を開かない。どうして?」「何を・・・お前は俺の友達だと思ってるよ」「だから、エナジーフィラーを渡してくれたの?ねえ、本当に君は僕が好きなの?」「お前が何を言ってるかわからない・・・」「ゼロなんだろ?」ルル―シュの息が詰まりそうになる。「・・・・お前」すると、次の瞬間、にこっとスザクが笑った。「嘘、冗談だよ、ルル―シュ・・怖かった?」「嘘?」「うん、嘘。君が人を傷つけるわけないものね、ルル―シュは優しいから」ほっとしたようにルル―シュは息をつくと、スザクを自分の身体の上から追い払った。「悪趣味すぎるぞ、・・・そう言う事を言いたいなら遠まわしにこんな嫌がらせをするな」「ごめん、でもルル―シュにはいつでも僕を選んでほしくて」「・・・・俺達の手はたやすく手放したくせに」お前こそ誰も信じてないくせに。ブリタニアを選んで、綺麗なお姫様の白い手をもう選んでるくせに、何を欲張りな。ルル―シュはぼそりといったのでスザクは聞こえなかった。「え?何?」「何でもない」
2007.11.05
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「・・・・何だ、これは?」土曜日の昼頃、急に呼び出されたルル―シュは予想通りの不機嫌な表情だった。「何って、サイドカーだよ、サイドカー、お前見たことねえの」「俺はそんな事を聞いてるんじゃない、何でお前がサイドカーを買ったからって、俺が呼び出されなくちゃいけない」笑えばもう少し美形らしくなるというのに。もったいないなどとリヴァルは思いながら、何だかんだとやってきたルル―シュに話を持ちかける。「お前、賭けチェスやらない?俺と一緒にさ、かなり金稼げるぞ」相手の警戒心を解くようにリヴァルは人懐っこくにかっと笑った。微かにルル―シュが表情を崩す。「・・・下らん、賭け事ならお前一人でやれ、俺は帰る」そうして察そうと背中を向けて帰ろうとするルル―シュに、「ふぅん、いいんだ、ナナリーちゃんのために自由に使えるお金が入るかもしれないのに」とリヴァルが何気ない口調で答えた。「・・・!」その言葉に颯爽と歩いていたルルーシュの足が止まった。「・・・・貴様、どこでその名前を聞いた」リヴァルはにんまりと笑う。「本当に妹を可愛がってるんだ、で、どうするんだ、ルル―シュ?」「誰がお前に呼び捨てにしていいと許した?」ルル―シュにヘルメットを手渡す。「じゃあ、まずは乗り心地を確かめてみろよ、結構気持ちいいぞ」「はあ?」「俺、結構景色が見える場所とか女の子が好きそうな話知ってるし。のってから判断するのも悪くないと思うぜ」「勝手に決めるな」「いつまでも、クラス内で一人ぼっちで寂しがるのも結構見ててうっとおしいからな」ルル―シュの顔が怒りでカッとなり、リヴァルの胸ぐらをつかんだが、すぐにあきらめたようにため息をついて、しょうがなさそうにヘルメットを被る。「・・・リヴァル、なら、この先の赤い屋根の店までいけ。俺はそこで買い物をする」いっ、今、こいつ、ルル―シュが俺の名前を!!?「なあなあ、もう一回呼んでくれよ」「?リヴァル、ほらのったぞ。何をそんなに興奮してる」サイドカーに乗ったルル―シュが怪訝そうにリヴァルを見上げる。「いや、だってさ、まさかルル―シュに名前を詠んでもらえるとは・・・ジュースおごってやろうか?」「俺は安くないぞ、いいからさっさと行け、リヴァル」「はい、隊長」「・・・・誰が隊長だ、それといっておくが俺は好きで一人でいるんだ、他人と深く関わる気はない」「へえ、なら、俺とは浅い意味での友達関係になるんだな、よろしくな、ルル―シュ」「前向きだな、お前」「それが俺の特技だから、じゃあ発進!!行くぞ、相棒!!」「こらっ、急発進するな!!俺が死んだらどうする!!」「はいはい、そのときは一蓮托生ということで」今日も空は青空で澄み切っていた。
2007.11.04
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「スザク君、ちょっといいかしら」「はい、何ですか?」三人でお茶をして、三人でテラスで話したり、三人でいつか海に行ったり、3人が老人になるまでいっしょにいて釣りをしたい。柩木スザクの世界は、暗闇と光の間で揺れており、ユーフェミアという最愛のはずの主を得てもルル―シュとナナリーの2人で構築されており、完成されていた。彼らが現状に満足できないなら、彼らが堂々と生きられる世界を作る。彼らを傷つけるものがいるのなら、全力で守る。「ニーナに言ったんだって?ユーフェミア様が恋人だって」「ええっ、誰がそんなっ」「やっぱり、そうなんだ~、いいわね、あんな美少女を彼女にできて。騎士と姫なんて王道でいいんじゃない?」「違いますよ、彼女はその、ただの主君で、僕なんかを何で騎士に選んでくれたのかわからないと言うのに」頬を赤くして、スザクは視線をそらす。う~ん、普段から作っているなぁと思ってる半面、無意識での精神的なスザクの幼さがちらりと見えるといたずらしたくなるのは乙女心という奴だろうか。「でも、好きなんだ?」「?は、はい。彼女は優しい人ですから」「それは尊敬?恋愛感情かな?」スザクの顔がますます赤くなっていく。「とにかく違いますから!!ユーフェミア様はただの主です!!」「いや、そこまできっぱり言わなくても」とリヴァルが突っ込んだ。「会長、文化部の出し物のリクエストをまとめたプリントを持ってきましたよ」そこへ、シャーリーに続いてルルーシュが入ってきた。「ん?どうしたんだ、お前。顔が真っ赤だぞ」「スザク君、ユーフェミア皇女殿下に恋心抱いてるそうよ」「会長!!」スザクが慌ててミレイに止めに入る。「あっ、違うから、僕はそんな不謹慎な感情は、誤解しないで、ルル―シュ!!」何というか、ルル―シュだけにはそのような誤解はしてほしくない。なぜかといえば、わからないけど。しかし、当のルルーシュは一瞬目を瞬かせると、「そうか」とだけ言った。「ええっ、ルル―シュ、それだけ!?」「お前も面食いだな、まあ気持ちはわからなくはないが・・でも、だからって手を出したら不敬罪や銃殺だぞ。まあ、その前にコーネリア皇女殿下に殺されるだろうがな」「・・・・・・・・・・え」実の弟のコメントだと、現実味が帯びてくるんですけど。「でも、少し寂しいがしょうがない、あさっての夕食会はお前抜きで行う事にする。スザク、それでいいよな」寂しげな横顔がなんともわざとらしい。「えっ、ええ・・僕、約束してたっけ?」「嫌だなぁ、先々月約束したじゃないか。お前、お姫様のことで頭がいっぱいで忘れてたんだろ」それじゃ、俺行くからとルルーシュは生徒会室を頭をしゅんとさせて出て行った。「待ってよ!!ルル―シュ、騎士の仕事激減させてもらうから!!ユフィには僕から説明するから!」何気に愛称に戻ってるが、本人は珍しく自分の事で落ち込んでしまった友人の跡を追いかけていった。残されたメンバーは・・・。「ルル―シュのあれって、からかってるよな」「うん」「ルル―シュ、最近スザク君に対して風当たり厳しいね」「親友をお姫様に奪われたと思ってるんじゃない。ルルちゃん、子供っぽいから」「そうね・・・明後日は他の用事があるとかで一日戻れないって言ってたし」「う~ん、まだ恋愛感情には至ってないのか」「何がです?」「まだまだスザクも修行不足ってことよ、お姫様より親友との用事を優先させるとは・・・、子供なのかしら、意外と」「そうかもしれませんね」どちらかというとルルーシュがスザクに執着らしいものがあると思っていたけど、スザクはスザクでルル―シュに執着してるのかもしれない。「ルル―シュ、君の方がその辺の女の子より数倍美人で綺麗だし、ナナリーも人形みたいに可愛いから!!」「・・・・それはフォローか」
2007.11.03
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「戦場では戦うけど、学校にいる限りは説得を続けたい。今は人を信じたい気持ちなんだ」「あんた、何か変わった?」副音声(だから気安く僕のルル―シュに触らないでくれるかな。ルル―シュは僕に生きてほしいといったんだから、この猫かぶり女が。僕だけがルル―シュを守れるんだから。ルル―シュのことは身体面から精神面まで僕の方が知ってるんだから)(ふん、大方あのお飾りのお姫様を自分の手の内に丸め込ませたんでしょう。あなたのお父様と同じようにね。お生憎さま、ルル―シュは私の力を必要として、裏切り者のあんたより頼りにされてるんだからね。この二重人格が)サウンド(シャイニングというホラー映画の音楽)が2人の間から聞こえてくるのは気のせいか。目も爛々と野生の動物のように光り輝いて・・・・。忘れることなかれ、黒の騎士団を何度も窮地に追い詰め、とても人間のものとは思えない運動神経で壁を走り回り、監視カメラを素足で蹴り飛ばしたランスロットのパイロット。その相手をするのは、二階から落ちてきたコンクリを粉々に砕き、はちを素手で潰し、ブリタニア軍を翻弄する女戦士だ。人間離れした戦闘力でゼロを守っている可憐な乙女だ。「・・・おい、入らないのか、震えてるぞ」「・・・・・・・・・・黙れ、今心の準備をしているんだ!!」「いいじゃないか、ブリタニアの皇族は重婚も許してるんだろ」カチカチ、という音と闇の中で包丁が鋭く光っている。一見空気は穏やかだが、一歩踏み入れたら・・・もう、戻れない気がするのはルルーシュの気のせいだろう。「モテる男、いや魔性な男も大変だな」「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」「お、どうした?表情が青くなってるぞ」
2007.11.02
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それでもいいからなんて 言わなければよかった「ええと、だからな、彼女は・・・」スザクがクロヴィス暗殺の容疑から解け、ようやく解放され、いそいそとランペルージ兄妹のところに戻ると、見知らぬ少女が(銃で撃たれていて、状況も混乱していたため、顔は把握していない)主の一人のベッドを占領していたのだ。それもルル―シュのパジャマを着て。「シーツーだ」イニシャル?「あの・・、ルル―シュとはどういう関係で」家にまでつれてくると言う子とは恋人?でもおかしい、ルル―シュの女性の好みはもう少し清楚というか、ふわふわした天然形のような女性だった気がする.それになんだろう、この女性から感じる威圧感というか、女王的な雰囲気は.スザクは人目見てわかった。―この女とは性が合わない。「将来を約束した仲だ」はぁ!?とスザクが大声を上げる前に、貴様~っとルルーシュがシーツーの首をしめた。「なんだ、照れてるのか?あんなに私に(力を)求めてきたくせに。私もお前の顔は好きだぞ。意外と積極的なんだな」「まあ、お兄様ったら」「!!違うんだ、ナナリー、彼女は冗談が好きで」「私は冗談が嫌いだ」貴様~、とこぶしを震えさせた後、ルル―シュはすぐそばのティーカップを持ち上げると、軽く落とした。「ル、ルル―シュ?君」そして、憮然とした表情でシーツーの白い腕を引っ張った。「お兄様」「駄目じゃないか、ティーカップを落としちゃ。手を怪我したようだから俺が手当てしてやる。ついてきてくれるよな」そして、廊下へと彼女を引っ張っていく。「ナナリー、スザク、誤解だから、彼女との間には何もないから信用するなよ」取り残された2人はお互いの顔を見合った。「何でしょう」「何なんだろうね」「お前は誰だ」「聞いてなかったのか、シーツーだ」「・・・そんな事を聞いてるんじゃない、なぜ生きている」「あの時確かに死んだはずだと?」シーツーが二ッと笑う。「貴様・・・・」「お前は力を欲しているように感じたが・・・?いらなかったか?」「いや―・・俺のブリタニアをぶっ壊す計画を前倒しにしてくれたんだから感謝してるよ。動き出せるのはもう少し先だと思っていたが」それから、シーツーというその少女は良く遊びに来るようになった。「おい、お前、ピザを用意しろ」「何で、僕が」「別にいいじゃないか、男の癖に細かい男だ」「貴様・・・」「俺はナナリーのために」「いいだろう、私とルルーシュの仲だ」
2007.11.01
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