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「今日はハロウィン仕様よ、見たまえ!我らが副会長の化け猫モードを」スザクはなぜかその姿を見たとたん、頬を赤くして固まってしまっている。「ちょっと、やめてください、会長!!」・・・ただ単に紫に近い衣装が黒に変わった猫祭りの応用だ。「スザク君は、狼男ね!!」「ど、どうも・・・」狼の耳と尻尾らしいが、似合いすぎるのも困る。「ええ~っ、私ルルは吸血鬼がよかった~」シャーリーは魔女の衣装、カレンはミイラ男、ニーナは死神。リヴァルはかぼちゃのお化け、ミレイは葬式用の黒いドレスを着てるだけだ。ミレイは放送部のスイッチを入れて、マイクを入れる。『今回はわが生徒会メンバーのキス争奪戦×生徒会メンバーによるお菓子争奪戦だぁ~!!一般生徒の皆はお菓子を取られないように戦いたまえ!生徒会諸君は、キスが奪われないように生徒から逃げ惑え!!生き残った参加者には副会長とユーフェミア様の騎士から特別なご褒美がもらえるぞ!もちろん、どんなリクエストも可能だ!!』おお~っ、とどこから雄たけびが聞こえる。「会長、何ですか、その話は!?聞いてませんよ」「そうですよ、ルルをかってに商品扱いするなんて!!」珍しく、ルル―シュからではなくシャーリーとスザクがいっせいにミレイに詰め寄った。「あら、でも今回はちゃんと本人も納得してるわよ」ほら、と指した先には、ひいふうみい、とお金の束を数えるルル―シュの後姿があった。「何だ、2人とも?」「ルル、そのお金は?」「いや、俺が商品になる代わりに写真部から得た俺とナナリーの肖像代だ」「まあ、お兄様ったら」ナナリーは黒い天使の衣装を着ている。まあ、なんとも愛らしい。「臨時収入も必要だからな」「ルル―シュ、そんなことしなくても俺に言ってくれれば一生(違う意味で)面倒見るのに!!あんな事やもうそれ以外のことまで教えてあげるのに」「スザク、あんた素がでてるわよ」カレンが深くため息をついた。ちなみに結果はというと、ルル―シュはその美貌といつも絶対言わないような甘い台詞で女子たちからお菓子を巻き上げ、男子は秘密をばらすぞと優しい口調でお菓子を差し出させた。スザクは天然笑顔で女の子を惑わしつつ、シャーリーと手を組んでルルーシュに纏わりつく虫を力づくで追い払った。リヴァルは女子たちから逃げられ、もらえたお菓子は友情という絆で結ばれた男子だけだった。ニーナは特に何もなかった。カレンは普段の力も出せず、ただ泣き叫びながら逃げるしかなかった。ミレイはもっぱら、事態を大きくする事に集中した。ナナリーは、普通にもらえたがスザクが迎えにきた時はなぜか中等部男子達に「ナナリー様」とあがめられていた。今日もアシュフォード学園は平和な一日を終えた。
2007.10.31
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人魚様は、王子様の思いを抱いて泡となって消えていきました。「・・・哀しい話ですね」「そうだな」「愛を手に入れるために、自分が助かるために王子様を殺すか」ルル―シュがぽつりと呟いた。「お兄様?」「あ、心配しないで、ナナリー・・ちょっと可哀想だなと思って。結局、思いが通じないんだなって、やっぱり思ってるだけより行動に移した方がいいなって」「そうですね、そこまで人魚姫のお気持ち考えられるなんてやっぱりお兄様は凄いです」「懐かしいね、ルル―シュ、良くそんな話覚えてるなあ」「お前が記憶力悪いだけだろ」「酷いなぁ、でも僕人魚姫の気持ちわかるな、少しだけ」ルル―シュは紅茶を飲みながら不思議そうに首を傾けた。「スザクさん?」「愛する人の幸せのために死んでいくなんてロマンチックじゃないか、ルル―シュ、君もそう思うだろ」「ただの自己満足だろ、明らかに。残されて、そんな死に方を一人で受け取らなくならなければならない皇子やお姫様の気持ちを考えろ。ろくに食事さえとれない」「お兄様ったら、もう」「ルル―シュは優しいね、相変わらず」すると、ルル―シュが視線をそらした。照れているんだろうか?「・・・別に彼女の境遇が似ていると思っただけだ」誰に、と聞こうとするとルルーシュは青空に視線を向けて黙り込んでしまう。アメジストの瞳がきらきらと輝く。ああ、ほしいなとスザクはそう思った。アメジストの瞳もルル―シュが見てる世界も全部僕のものになればいいのに。「私はどうするんでしょうか、生きるために愛した人を殺せるでしょうか」「ナナリーはそんなことしないよ、俺が保証する」「はい、お兄様」「大体、そんな事になる前に俺が何とかしてあげるよ、ナナリー」ああ、もうこの兄妹はあいかわらず。すぐに二人の世界に入るんだから。僕の気持ちも考えてほしいものだ。でも、一番問題なのはルルーシュから離れられない僕の方だけど。君を誰かが殺して、君がいない平和な世界なんて何の価値もないんだ。きっと、そのときが本当の・・・。「スザク?」「ルル―シュ、僕が守ってあげるからね」「?お前、また上司に変なものでも食わされたのか?」「ううん、君は可愛いよね」「そこは違うぞ、俺を表現するなら凛々しいとかだろ」「お兄様、突っ込む所ずれてません?」スザクが満面に微笑んだ。「ルル―シュ、僕達ずっと三人でいようね」「スザクさんったら、でも嬉しいです」「自立しろ」
2007.10.30
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神を信じたかった魔王様の鳴声ルル―シュの世界はナナリーで構成されている。ゼロになったのも黒の騎士団を作ったのも、あの閉じられた世界にいる妹にたとえ自分たちに苦しみしか与えない現実で生きてほしいからだ。そこにはまだ哀しい事も怖い事もあるかもしれない。でも、あるはずなのだ、彼女が笑って愛されて、わがままを言える世界が。ユフィがスザクを騎士にした。その原因はわからないが、彼女なりの考えがあるんだろう。ルル―シュにとって、スザクは初めての友達で、彼になら妹を任せていいと思った。「・・・戻れないんでしょうか、あの頃に」「そうだね、戻れたらどんなにいいんだろうね」一面の星空の下、ユフィとルルーシュは帝国の皇女とテロリストではなく、ただの男女、ただの兄妹だった。でも、もう戻れない。彼女が皇女である限り、戦わなければいけない。ましてや、こんな甘く懐かしい、暖かい感覚に浸ってる資格などない。騎士であるスザクのように主君のためという名目で、彼女のために死ぬわけにもいかない。愚かで優しく決して心から嫌っていなかったクロヴィスを殺して、たくさんの人間から大切な人間を奪った。シャーリーから記憶を奪った。「手を握ってくれませんか、何だか寒くて」「わかったよ、ユフィが眠るまでずっと眠っててやる」そう、彼女の綺麗な手は本当なら俺が触れる資格がないのだ。俺がユーフェミアを殺すゼロであるかぎり。ナナリーとユーフェミアとで笑いあった日はもう来ない。「上手くいったんですって、スザクさんとユフィ姉さま...お似合いですよね」声が震えている。「ナナリー...お前」なんて事だ、何てことだ。こんなにナナリーがスザクを好きだったなんて。ルル―シュは歯を噛む。そして、機体の上で堂々と行政特区日本を宣言するユフィをこのとき初めて、今にもあふれるばかりの憎悪でにらむ。君はそうやって全て持っていく気か、俺たちの居場所さえも。ナナリーからスザクを奪い、俺からは黒の騎士団を奪い、俺たちの命でさえ奪い尽くす気か。なぜだ、なぜ俺たちがそこまでされなければならない。「少なくとも僕はゼロよりユフィを選びたい」「・・・すまない、スザク、俺にはできない」「ルル―シュ・・・」友達として気遣ってくれるのもわかる。初めてのブリタニア側の理解者で恋人の意見を尊重したいのもわかる。だが、その計画は俺たちに死ねといってるのも同然だ。スザクは昔から見たくないものは見ない、考えたくないものは無視する。それが悪いとは言わない。だって、本当は俺だってそんな愚かで卑怯でいたかったのだから。「いけよ、ユフィが待ってるんだろ」「・・うん、それじゃ」日本人がどれだけ差別され、本気で日頃恨みを持たれるブリタニア人がそんな場所へ行くかどうかは疑問だけど。それでも君はやるんだろうね、あの頃と同じように世界は優しいものと信じて。あの時、割れた騎士叙任の皿のように平等に分け与えられると信じて。だめだ、憎まなくては。俺はブリタニアを崩壊させ、あの男を絶望のふちに叩き落すんだから。「そうだな、例えば、日本人を殺せといったら君の意思とは関係なく・・・」彼女の能力不足は自分で補い、行政特区日本を有効に使っていくつもりだった。彼女の真意に負けたのだ。ユフィの瞳が語っていた。あの頃と同じように大切に俺たちを思ってると。彼女とスザクを今はまだ無理でも陰ながら祝福さえしていいと思った。彼らの恋を見守ろうとさえ思うほど、俺は思った。だけど、現実は常に俺を裏切る。「ええと、日本人の皆さん、自殺していただけないでしょうか?駄目ですか、それでは兵士の皆さん・・・虐殺です!!」一発の銃弾が一人の日本人の胸を貫いた。一人の老婆が悲鳴をあげる。平和の式典は血の惨劇の舞台と一変した。ユフィは慈愛の皇女から魔女となった。パァァァ....ン。「・・・・・・ぅっ、...ルル―シュ・・・・っ」スザクの身体がゆっくりと地面に落ちていく。左足から血がどくどくと流れる。―ルル―シュが撃ったのだ。「・・・・カレン、お前は先に戦場に戻れ」「でも、貴方は...ルル―シュ!!」その瞬間、撃たれたスザクもカレンもルル―シュのその瞳にぞっとした。紫の瞳は死人のように、凍りついていた。そこには憎悪も愛情もおよそ感情といえるものがない。「日本を解放するんだろ?ならば、戦え。藤堂達もまだ戦っている。俺は言った筈だ、ブリタニアを崩壊させると。俺はシーツーと合流し、ナナリーを助けた後、お前たちのいる東京租界に戻る」そういって、ルル―シュはスザクに背中を向けた。扉を開けて、神殿の中へ入っていこうとするとマントを掴む手に引っ張られる。「何だ・・・・・」「待て・・・、ルル―シュ・・・・、行くな...、俺はまだ・・・」パン、とその手を弾いた。まるで引っかかった枝をはらいのけるように。ブリタニアに寝返った哀れな死人などどうでもよかった。―すまない。ユフィ、多分初恋だった。友達なんて、俺に味方なんて最初からいなかった。こいつが今そういったんだから。だから、もうこの日本人はただの敵だ。「行くなよ・・・・、お前は俺がただ・・・・・」「君はもういらない、手を離してくれないかな、柩木スザク准尉殿」それはもう天使のようなとても綺麗で優雅な、スザクが大切だったあの頃の笑顔がそこにはあった。神様なんていない。俺が自分の手で勝ち取ってみせる。それが俺の得た対価なんだから。「ルル―シュは私をお嫁さんにしてくれる」「そうだね・・・・」もう、救いなんていらない。
2007.10.29
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正直に言うと、あのルル―シュとスザクが親友と言うのが不思議だ。彼らは見事なまでに正反対だ。正々堂々なのがスザク。どんな手段を使っても、結果を得るためならなんでもする策士のルルーシュ。「そうかな、ルル―シュって優しくて純粋だと思うけど」つんつんして、吐く言葉はまあ容赦がない。幼馴染のスザクでさえ、突き放すような厳しい意見でおたおたされていると言うのに。「何と言うか、天使みたいな?」天使と称された男がすぐそばで堅物で有名の化学教師の顔を蒼白にさせていますが。人を追い詰める時のルル―シュは綺麗ながら極悪だ。「スザク、アレを見てもそう見えるの?」弱みでもいわれているのか、結局その教師はすごすごと立ち去っていった。「さすが、僕のルル―シュ・・・先生をあそこまで説得するなんて。きっと、あの先生離婚が原因で悩んでたから慰めたんだね」カレンは口をぽかんとさせた。「・・・前言撤回するわ、貴方たち、やっぱりお似合いの友達だわ」多少、フィルターが入ってる気もするが。「ルル―シュっていい子だからな」
2007.10.28
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38 声の限りに叫ぶことは容易いけれど住む場所も着ている服も庭園の薔薇も全て皇帝陛下の手の上だった。僕は駒でしかなかった。どんな強いものも支配者もこの絶対遵守の力に逆らえない。それが私―僕の存在理由だ。獣のような鳴き声に似ているようなオペラのような美しい歌声がする宮殿の奥にある塔にルル―シュとスザクは足を踏み入れた。長い階段を下りて、ロイドに気づかれないように地下牢の中へと階段を伝ってルルーシュたちは下りていった。「なあ、帰ろうよ」「何だ、怖いのか、スザク」「だって、ここなんか薄暗いし、妙に物静かだし、さっきから誰かに見られているような感じがするし。それにここには・・・」「幽霊が出るんだろう、前代の皇女かなんかの」「あっ、歩くのを止めた」ロイドはきょろきょろとあたりを見回し、カードを取り出すと、鉄製の扉の機械に差し込んだ。ビーッ、という音が鳴り響いた。「皇子様、検診にきましたよ」皇子様?とルルーシュとスザクはお互いの顔を見合わせながら、部屋の中に入った。一面にガラスが張られ、その先には何にも置かれていない真っ白な部屋があった。よく見ると、最新式のパソコンが何台も置かれている。「・・・・・ん」緑色の布を身にまとった子供らしい影が見えた。まるで赤ん坊のように身を丸くして寝ている。―・・子供?「何だ、お前か、ロイド。今日の食事は持ってきたのか?」子供は起き上がり、その顔を本棚に隠れているルル―シュ達の方へ向ける。「!?」心臓が止まるかと思った。漆黒の髪、透き通った白い肌、秀麗な横顔と一度見たら忘れる事のない赤い瞳。少年はルル―シュそのものの姿をしていた。「ルル―シュ、あいつ・・・・」「・・・何で、僕と同じ顔・・・・」その時、背後から若い研究員がルル―シュとスザクの肩を叩いた。「殿下、それにスザク様まで・・・見てしまったんですね、13番を」「・・・13番?」「あの少年の呼び名です、彼がわが国の守り神でありギアス保有者です」「名前はなんていうんだ?」スザクが聞いてみると、なぜか若い研究員は黙り込んでしまった。「彼に名前は必要がありません、本来なら生まれるはずもなかったんですから。さあ、お2人とも地上まで僕がお送りします。ここで見たことはご内密に」「・・えっ、ちょ、でも」「うわっ、引っ張るなよ!!」フェエリーカージュに閉じ込められて(フェエリーカージュ=夢の世界の籠)これは、ゲームにしたらおそらく知的なものでもないし、夢物語のように現実は都合よく行かない。恋愛は残酷で、どんな戦場よりも厳しい。一言で言えば、面倒だ。「・・・・・おい、人を散々廊下で待たせたにしては随分だな。カレンをごまかすのも一苦労だったんだぞ」「・・・・ミレイの所へ行かなくていいのか」部屋の隅で小さな子供のように身体を丸めて、こちらに背中を向けている。「前にも言ったが、誤解だと言っただろう、彼女が転びそうになったのを助けただけだ」「ゼロは聞かないのか?」「・・・何がだ?」「俺とスザクのことだ、わかってるだろう?」「ああ、何だ、そっちの方でお前、私を呼んだのか?」あまりにもあっけらかんに言うので、ルル―シュが慌てこちらに顔を向けた。「な、な。・・・・ゼロ?」「初めての浮気相手にしては随分身近を選んだと思ったが・・・、またシュナイゼルがややこしくしたな」ゼロがしょうがなさそうにため息をつくので、呆然と目を見開いた。「ああ、でも、そうだな・・・、ルル―シュ、気にするな、私は気にしてない」「・・・でもっ」「柩木スザクは使えるから、まだお前に惚れさせておけ。ルル―シュ、さて、この私を外で待たせたんだ。いやがらせしていいか?確か、猫祭りだとか男女逆転祭とか学校でやってるんだろう、ここでその衣装に着替えろ。私はお茶しながら、待ってる」「え、え、ええ・・・ちょっと待て!!ゼロ、それは」「安心しろ、家庭用のカメラで撮ってやる、着替えて来い」ゼロの手元にはいつのまにかビデオカメラがあった。「弟をいじめるのは兄の特権だからな」
2007.10.27
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数ヶ月でゼロは私達日本人にとっての希望となり、黒の騎士団を作った。ゼロの一言で世界が動いていく、ゼロの行動で閉じ込められた私達に生きる希望が生まれた。誰かが彼をメシアと呼んだ。イレヴンと呼ばれ、さげすまされた私達。人間としての権利を侵略者に奪われた。「強き者よ、我を恐れよ、弱き者よ、我を求めよ。世界は我々、黒の騎士団が裁く!」あのときの歓喜といったら、言葉の表しようもない。ああ、だからお願いです、ゼロ。日本を救って、独立させて。ブリタニアを壊して。あんな嘘つきの魔女なんかに負けないで。私達は貴方が希望で唯一の光なんです。だから、日本人を裏切らないで。メシアでも悪魔でもゼロは私達の光なの。『合衆国日本が正式ではないけど認められたよ』アヴァロンで意識を取り戻したスザクはその言葉を疑った。『コーネリア総督は死亡、彼女の騎士と一緒にほとんどのブリタニア軍が東京租界から引き上げていったよ。黒の騎士団、いや、ゼロの勝利だ。君がゼロをひきつけてくれたおかげで一時的にこちらも勝利を取り戻せたんだけど、君がゼロに負けたせいでゼロは戦場に戻ってきた。僕たちの唯一の褒美は黒の騎士団のゼロに対する信頼が壊れたことかな』そんな馬鹿な事があってはいけない。現実に間違った方法で得たものが世界に受けいられるなんて。『でも、恐らく僕たちを見事追い出したゼロの手腕ならすぐ信頼も取り戻して、ウイルスみたいにブリタニア帝国への反抗をもつ国を引き上げるだろうね、きっと今まで黙っていたエリアの人間も戦おうとするだろう』そんな・・・。『あの時、クロヴィス殿下が暗殺されなければ、ユーフェミア皇女殿下が日本人を虐殺しなければ、希代の反逆者・ゼロも生まれていないんだろう。でも、仕方がないよ、スザク君。時は人間の思うように止まってくれない』これは何だ?悪夢か、こんな事が現実に起こっていいはずがない。何なんだ、俺が知らない事が多すぎる。ルル―シュ、君が日本人を選んだと言う事か?世界を手に入れるために?「・・・・おい、ゼロ、その女の子はブリタニア人だよな」玉城がゼロがお暇様抱っこしてるナナリーを見つめる。「・・・ああ、私の大切な人だ」ナナリーは気を失ってるのか、ぐったりとしている。「戦闘中、ずっとその女の子をコクピットの中に・・・?」「彼女がそう望んだから、私と同じモノを見たいといって・・・、私は少し疲れた。悪いが、休ませてもらえるか、扇」「あ、ああ・・・・」
2007.10.26
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ルル―シュとしては普通の質問のつもりだったんだが・・。「なぁ、年上の女性が理由もなくマッサージと言い出して、服を脱ぎだす事があるのか?仕事関係の間柄で」一瞬、スザクのボケボケな笑顔が停止した。「・・ルル―シュ」「何だ?」「どこで、何時に、どういう理由で何時間くらいその人といたのか、僕に説明してくれないかな」なぜか、いきなり真正面から肩をつかまれた。「なぜだ?」しかもどこか痛みを無理に我慢してるような悲痛な表情で。「何でも」「スザク??」「いいから、早く」何か、つかまれた肩がいつもより痛いような。「・・・えと、お前いつもより笑顔が輝いてるな」そして、何でこんなに背筋が冷たく感じるんだ。女性の心理と言うのは男性にとって永遠のなぞだ。「・・・今日の作戦はまあまあだったか、正義の味方のふりも疲れるな」ゼロはそう呟きながらようやく一段楽した今日のノルマを見つめながら、こっている肩を軽く押していた。ことん、と紅茶の入ったコップが置かれる。栗色のショートヘアの女子団員が「お疲れ様です、ゼロ様」といってにこりと笑う。「ああ、ありがとう」「・・・かなりお疲れのようですね、幹部の皆さんも総司令である貴方の身体を心配してましたよ」「そうか・・・」ゼロはそう呟き、紅茶を口に入れると扉の方からなにやら「ちょっと押さないでよ」「あんた、細胞部でしょ」「諜報部や技術部の下っ端がゼロに気安く口にできると思ってるの」とか若い、それも女子の団員の声が聞こえる。また、仕事をサボってるのかと立ち上がろうとすると、その女子団員が「あの、質問を井上さんやその他の人より言付かってるんですが」と勇気を振り絞って声をかけられる。「・・・・何だ、言ってみろ」「では」こほん、とした後、きっと女子団員がゼロを見据える。「どうして、そんなに色気があるんですか?ダイエットはしてるんですか?初めてはやっぱり同い年?年上のお姉さん?年下のカレンのような子ですか?今度、ツーショット写真を密室でとる機会を作ってくれませんか?キュート系とセクシー系のどちらがすきですか?・・・・以上です」仮面ごし、だがルル―シュは「は?」と表情をきょとんとして、目を見開かせた。「・・・・あの、それは本当に井上達が言ったのか?」「はい、ゼロ様の答えを絶対聞いて来いと言われまして・・・・、それでお答えは」ちろり、と女子団員がゼロを見る。扉越しからもごくりとつばを飲む音が聞こえる。ちなみに今現在関係ない事柄だが、黒の騎士団は圧倒的に日本人が多い。名誉ブリタニア人やブリタニア人などほんの数人だ。そして、カレンのような少女は珍しく、ほとんど女子は20代の方が多い。中には主婦やビルの掃除をしている年配の女性もいるが。そして、ゼロ―ルル―シュは妹と日々命の心配ばかりする究極の不幸を持つ17歳の少年で色事に関わる暇などなかった。だから、非常にこう言う事には弱い。「・・・あ、明日までに答えを用意しておく。井上達にはそう伝えてくれ」これが精一杯の答えだった。「わかりました」・・・・自分は彼女たちに日本解放と言う夢以外、何か与えてしまったんだろうか?わからない。
2007.10.25
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ナナリーの世界はルルーシュで構成されている。「あら、スザクさん、もういらしたんですか?」聞きなれた呼吸と足音にナナリーはふんわりと微笑む。「ナナリー、こんばんは。ルル―シュ、いるかな」「まだですけど、もう少ししたらお帰りになると思います」「じゃあ、それまで私と折り紙で遊びません?」スザクが微笑んだのがわかる。造った優しい笑顔で笑ってるんだろう。そう、今のスザクさんは偽者。どんなに優しくても、スザクさんは結局はこの世界の中でお兄様しか見えていない。それが友情か恋愛かはわからないけど。スザクさんと2人で放したいことが在るんです、お兄様は話があるまでお茶の用意して待ってくれませんか?と言われたので用意しているルル―シュはシーツーがじっとこちらを見てることに気付いた。「おい、なんだ、その可哀想なものを見るような目は・・・」紅茶のティーカープにお湯を注ぎながら、無遠慮に感じるシーツーの視線にルル―シュは苛立ちを隠せない。「・・・お前、あのお友達の男とナナリーをくっつける気で2人きりにしただろう?いいのか、大事な妹が男に取られても」「スザクならナナリーを大切にするさ、あいつはそういう奴だ」「随分信用してるんだな、日本人からお前たちを守ってくれたからか?」「ああ、スザクはナナリーを日本に着てから笑わせてくれた・・・友達だから」シーツーがルル―シュの顎をひょいと掴む。「わざとか?ルル―シュ、お前はそれとも気付きたくないだけか?お前はあの男がお前とナナリー・・・いや、お前を友達だと思っていると本気で信じてるのか?」「何の話だ?と言うか、離せ」「・・・・まあ、そんな愚かな所が男の保護欲というか執着を生むのかもしれないな。ルル―シュ、言いか、お前はそのまま純粋でいろ、全てを受け入れる必要はないからな」「そういえば、最近お兄様連れて来ませんね」「へえ、誰をだい?」スザクは折鶴を作りながら、ニコニコとナナリーに笑顔を向ける。ナナリーもそれに答えるように笑う。「し・・・、お兄様の恋人さんです、たぶん一つか二つ上くらいの」ビリビリッ「・・・・・・え」「どうしたんです、スザクさん、折鶴を破いたりして」「えっ、いや、なんでもない・・・それって、まさか」ルル―シュの部屋に髪の毛を落として、神秘的で自由でわがままででも恐らく何でも言い合えるような彼女の事だろうか。「スザクさん?」「いや、ルル―シュ、彼女いるんだ、知らなかったな」「はい、最初ここに来られた時はお兄様といっしょじゃありませんでしたけど。でも随分仲がいいみたいですよ。将来を約束した仲なんですって」将来?将来ってつまり、結婚?でも、リヴァル達の意見ではルルーシュは奥手だって、もてるけどまだ恋愛に興味がないとか、経験がないとか。「綺麗で澄み切った声でした、私にもいろんな場所やいろんな人との思い出を教えてくれました。きっと、お兄様が気に入られるんだからお母様みたいな綺麗な方なんでしょうね」「・・・ルル―シュが・・・」むか。むかむか。むかむかむか。あれ?「ええと、何で皆に黙ってるのかな、そんなに好きな人なら僕たちにだけでも、教えてくれてもいいのに」「・・・お兄様は照れ屋さんですから!」いや、そんな満面な笑顔で言われても。「ナナリーは寂しくないの?」「私はお兄様を信じてますから、その方もちゃんと私にお兄様を返してくれますし」「あはは・・、ルル―シュも大概だけどナナリーも割とブラコンだよね」「だから、スザクさんも忘れないでくださいね。お兄様は私のお兄様ということを、お兄様を裏切ったり泣かせたら、藁人形にお願いしちゃいますから」「そうか、それは困ったなぁ」「うふふ」「あはは」「あんなに緊張した表情をして・・・、しかし告白にしては随分と空気が柔らかいな。まさか、もうOKしたのか?」「ここからの距離だと聞こえないな」「ああ」「しかし、何だってお前の周りは腹黒いというか、あんなに欲望に忠実なんだか。お前の妹、似てないと思ったが中身の方はお前にそっくりだな、いや、それ以上か」「何を言う、ナナリーは優しくて天使のような女の子だぞ、お前と違って」「シスコン童貞頭でっかちは黙ってろ」「僕はただ、いつまでもルル―シュと友達でいたいだけなのにな」「お兄様のお嫁さんになるのは私ですよ、スザクさん」暖かくて柔らかい日の光が2人を包み込んでいた。ルル―シュ・ランペルージ、この中で唯一ひそかにルル―シュ争奪戦があちらこちらでおきていることに気づかないアシュフォード学園の生徒会副会長である。
2007.10.24
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「確信犯って、辞書引いてから言えよバーカ」ルル―シュ、スザク17歳リヴァルはこの日ほど、シャーリーの存在を喜んだことがない。「・・・おい、運動音痴」「何だ、体力馬鹿の柩木スザク君」ぴりぴりと張り詰めた空気の幼馴染同士は、今日はけんかをしているようだ。といっても、がるる・・・と背中を逆立たせるスザクとは別にルル―シュはスザクをどこ吹く風と気にしてないようだ。「何なんだよ、あの女・・・、何で当たり前のようにお前に命令するんだ」あの女?また、あたらしいかのじょでもできたのだろうか。「・・・スザク、その話はここではするなといっただろう」その言葉でやっとルル―シュが意識をスザクのほうに向けた。「新宿ゲットーだって、お前運動音痴で弱いくせに何でそんなところにいったんだよ!しかもテロリストを出し抜こうなんて・・・、俺がどれだけ心配したと」「その手の説教は耳にタコができるほど聞いた、いいかげんにしろ!!」ルル―シュはカッとなって、机を叩いた。「俺だって、あの頃のような無力な子供じゃないんだ!いちいち、俺の行動を把握しようとするその悪い癖を直せ!!お前はナナリーの事をまず考えろ!!」「何だと!!?俺・・・僕は君の騎士なのに!」「はい、はい、そこまで。期限が過ぎてるんだからさっさと手を動かす!痴話げんかなら家でやりなさい」「まったく、ルル―シュもスザク君といると本当に子供よね~」新しい生徒会の企画書をルル―シュの前において、ミレイが一言呟いた。「何がいいたいんです」「何をしてるかは知らないけど、ようはルルーシュ、スザクを危険な目にあわせたくないんでしょ」まったく素直じゃないんだから、とミレイは笑いながらルル―シュの白い頬に触れた。「・・・それもありますが、あいつはいちいち反応が過剰なんです。お前は俺の母親かって・・・」はぁ、とルルーシュはため息をついた。「こんな事なら、騎士にするなんていわなきゃ良かった」「仕方ないわよ、中等部のあの事件からまだ二年しか経っていないもの。身体の傷は治ってるんでしょう」「ああ、それですか、でももう終わった事ですし」「強いんだ」ルル―シュは目を細めた。数秒、沈黙が続く。「単なる感傷です、後は決意」「お茶、入れなおしてくるわね」「ありがとうございます」その時、携帯の着信音が鳴り響く。『ごめんな、ルル―シュ』誰からきたかなんて聞かなくてもわかる。ルル―シュはそれをみてふっと笑う。こういうときだけ遠まわしだな、まったく面倒くさい友人を持ったものだ。「ルル―シュ君、ちょっと話があるんだけどいい?」赤い髪の少女、カレンがいつのまにか生徒会の前に立っている。「何だ?」「昨日の話の続き・・・、いいわよね?」「ああ、もちろん」ルル―シュはにっこりと微笑んだ。そうだ、もう引き返せない。俺はゼロとなったんだから。ブリタニアを崩壊させるために。俺たちが生きるために、クロヴィスをこの手であやめたんだから。
2007.10.23
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リヴァルのハンドカーにはルルーシュが最近乗っている。専用のヘルメットまでつけて。賭けチェスも結構手元が潤ったし、気を許してくれてるのか、運転中に読書中ということもある。悪友らしく、悪ふざけじみた会話まである。・・・・・・・そうだったのだ、今までは。「ごめんね、リヴァルのバイク、最近借りっ放しで」柩木スザクが来るまでは・・・!「おい、スザク、まだ行くとは一言も・・・」「じゃあ、行こうか、デートだね、2人っきりの」問題無用で、あの副会長をずるずると引きずっていくスザクのさわやかな笑顔は時に和ませるが、こういう場合非情にいらつかせる。スザクという人物は一見天然で穏やかだが、ああ見えて独占欲が非常に強い。「ははは・・・」友達ばかりではなく、この男は親友のはずのルルーシュの恋人の座まで手に入れようとひそかに画策している。隙があれば、きっと裏庭でも連れ込んでいそうだ。「え?やだなぁ、いまさら性別くらい、どうって事ないよ。それにルル―シュは最後に絶対僕を選ぶから」どこから来る自信?だったら女遊びは止めるべきだ。「・・だって、そうしたらルル―シュが戸惑ったり何でだろうと悩んで、その間だけは僕のことを考えてくれるじゃないか」・・・・・もはや、そういう趣味だというか、性格が悪いと言うレベルではない気がする。これは何と言うか、犯罪的というか猟奇的な部類にはいる気が。「ルル―シュが彼女を作ったらどうするんだ?」「そうだなぁ、彼女の方を説得するかな、それに応じない場合は・・・・・・、てへ」「ごめん、質問を間違えた」
2007.10.22
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今日はスザクとカレンがアーサーの食事当番だ。スザクは相変わらず、アーサーの気を引きたいのか、猫じゃらしをさっきから手で揺らしている。カレンもスザクも休みだったのでその事実に意外そうな表情を浮かべた。「え?シャーリーとルルーシュが喧嘩?」まあ、スザクの方がとても意外そうな表情を浮かべていたが。・・・ルル―シュは何だ寛大って、他人と問題を起こさず、どんな人物とさえ器用に付き合う、いさかいを嫌う平和主義者のはずだ。その彼がシャーリーと喧嘩?スザクの心臓が脈打つ。「そ、だからしばらくそうっとしておきなさいって会長が~っ、どうなったんだろ、お見合い」まさか、シャーリーがルル―シュに告白したとか?何だろう、この嫌なものが喉に引っかかっているような感じ・・背中がざわざわする。「いや、そんな事よりシャーリーとルルーシュが」この男・・・、と思いながらカレンは口を開く。まったく、この男と着たら口が開けばルル―シュ、ルル―シュだ。あんな臆病で格好付けでいやみったらしい性悪男のどこにそんなに夢中になってるんだか。生徒会の皆もいい奴だと能天気と捕らえているし。皆、騙されてるわよといいたい。「放っておけば、どうせいつもの痴話げんかでしょ」スザクがきょとんと翡翠の瞳を見開いて、少し驚いたようにどこか意味合いを含んでるような瞳でカレンを見る。「あれ?でも、君は・・・」「やだ、止めてよ、関係ないんだからね」冗談じゃない、この前のは完全に誤解だし、ルル―シュなんかを好きと誤解されるのは迷惑だ。そんな事を思ってると、リヴァルがポツリと呟く。「どうせ一線を超えようとしたんじゃないの」一線!?なぜか緊張を強いた表情で誰よりも早くスザクがその単語に反応した。そんな・・・、シャーリーがルル―シュを・・ああっ、油断した!!こんな事なら、もう少し目を光らせておけばとぶつぶつ言いながらスザクが頭を抱え込んだ。「一線・・・」何とか、ルル―シュやナナリーにばれないようで嫌われない方法でシャーリーを片付けないと・・・、シャーリー、いいプロポーションだし可愛いしな。ルル―シュが騙されるのも仕方ないかと歯で爪をかみながら、忌々しいそうに言っている。きっと、スザクの脳裏には法に触れない限りのやばい作戦が展開されてるに違いない。「・・・ねえ、ルル―シュが悪いと言う考えとかないの?もしかしたら、その、本当にルル―シュがシャーリーに何かしたかもしれないじゃない」「あるわけないよ、だってあのルル―シュだよ?運動音痴で体力なしのルル―シュだよ?自分のさおで頭をぶつけたり、猫追いかけるのにぜえぜえ言ってる人がそんなことできるわけないだろ」「あんた、何気に酷いわね」カレンとスザクがそんな会話をしつつもその横ではリヴァルとニーナが会話をしている。「ほら、ルル―シュって知識だけで経験はなさそうじゃん」「経験・・・」「足りないんだって、経験がさ」経験・・・・、ルル―シュになんてこというんだ。後で御仕置きだな。まあ、確かに頭でっかちな所あるし、でも。ルル―シュの泣き顔とか、あのプライドの高さを僕の手で崩していったり、ルル―シュの最初をもらうのも・・・・。えへ。「いたっ!!アーサー、どうして、君は・・・!!」そこへルル―シュが息を切らして、はいってきた。「よお、ルル―シュ!!シャーリーに何したんだよ?」「・・・・え?いや」
2007.10.20
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「それでさ、ルル―シュはどう思う?」「何がだ、シャーリー」「相手を束縛する彼女がいたら、ルル―シュはどうするの?」「最悪、そもそも付き合わない、気味が悪い」「へえ、ルル―シュってそうなんだ」「スザクだったらしないだろうな、昔から女子供に優しいし」「いやあ、ルル―シュ君、意外とスザク君みたいなタイプの方が危ないんですよ?」「そうなのか?」「そうでもないんだけどな」リヴァルはけらけらと笑う。「だって、お前彼女できたら、絶対彼女しか見えなくなるタイプだと思うぜ」「・・・・それは引くな、一途と言えば聞こえはいいが」「ええっ、酷いよ、2人とも!!」「柩木スザクがルル―シュ、君に言ってるんだ・・・」ユフィと君が手を組めば、きっと上手くいく。君たちが望む、優しい世界がきっと来る。だから勇気を振り絞って、一度だけと前提をつけてルル―シュに言った。行政特区日本を立ち上げるのに協力してくれないかって。僕は君と一緒に行政特区日本をやっていきたいって。「失敗するって分かってるような場所にできるなら、スザクお前は行かせたくない」「すまない、スザク・・・」創造したとおりの否定の言葉。胸がズキンと痛む。「早く、ユフィの所へいけよ、待ってるんだろ?」「うん、そうだね、すまない難しい事をいって」それ以上、ルル―シュの顔を見つづけるのも、この微妙な空気に包まれるのもつらくておとなしく部屋を出た。何がいけないんだろう?自分はまだ彼に必要とされない存在なんだろうか?どれだけがんばれば、ルル―シュは僕を認めてくれるんだろう?ブリタニアの中にやっと僕を認めてくれる人ができたし、足がかりもできた。ユフィの騎士にだって任命されて、確かな地位も認められたのに。どうしたら、君は僕を見て、誉めてくれるんだろう?もっと、あの笑顔が見たいのに。あの皮肉った笑顔で冗談を言って、喧嘩して、本当の意味で僕を好きになってほしいだけなのに。僕はただまた昔のように3人で暮らしていきたいだけなのに。僕は君たちさえいれば、生きていけるのに。きっと、努力が足らないんだ。僕もユフィも。君はブリタニアを憎んでるゼロかもしれない、これはただの確証かもしれない。それでも、僕は平和な青空の下でルルーシュ、君と生きていきたい。君の心からの笑顔が見たいんだ、君が好きなものを見つけられる世界を僕は作りたい。なのになのに、君は・・・・。また、僕の前からいなくなった。シーツーと言う少女の手を取って、俺を一度も見ないで、ガウェインにナナリーを乗せて戦場へと戻っていく。「ルル―シュ~!!」お願いだ、待って。おれを見ろよ、俺を憎んで、俺だけを見て。俺はお前のために父さんを殺して、もう引き返せないんだから。ルル―シュ、俺を切り捨てないで、俺を置いていかないで。どうして、君は僕を選んでくれないの。
2007.10.19
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「誰の言うことも聞かない。俺が聴くのはあんたの言葉だけだ」「・・・うん、スザク君とルルーシュ君ってどういう関係なの?」いいかげん、僕・・・もとい俺をだしに使うのは止めてほしい。しかし、何であいつこんなにもてるんだろうな。「あれ、今日は一人なの?」アシュフォード家の令嬢であり生徒会会長のミレイ・アシュフォードは不器用な手つきで針仕事をする柔らかな髪の少年を見つけた。名前と顔は知っている、柩木スザクだ。喧嘩でもしてきたのか、頬は土で汚れている。「はい、今日はナナリーもルルーシュも帰りが遅くて。僕だけ先にクラブハウスに入らせてもらったんです」「スザククンだっけ?君も13才なんだっけ」「はい」ミレイは朱雀の頬をわざと強く引っ張った。「いっ、いきなり何するんだよ!?」スザクは慌ててミレイから離れた。「その年で愛想笑いなんか作らないの」ミレイはにっこりと微笑んだ。「でも、俺は、いや僕はルルーシュと違って、本当に居候だし。高校生まではお金払ってもらうんだし、迷惑かけるつもりはないから」「意外と硬いのね~、あら、それハンカチよね?」見覚えのあるデザインだ、紺色でクロのラインが入ったハンカチ。―ルルーシュのだ。「ルルーシュに頼まれたの?報告で聞いていたけど、あなたルルーシュやナナリーの身の回りの家事をしてるんですって?弱みでも握られてるの。ルルーシュの事疑うわけじゃないけど、あなたは友達なんでしょう。そこまでいうことを聞かなくてもいいんじゃない?」すると、スザクはどこかうれしそうで今にもなきそうな表情を浮かべた。「・・・ルルーシュとナナリーを守るのが俺の役目だから」俺も俺で割と告白はされるが、あいつはもしかしたらオレ以上かもしれない。まあ、外面は結構な紳士だし、人当たりもいいしな。「主人とペット」「えっ」「・・・というのは冗談で」まあ、体面的なら。「友達だよ」「でも、だったら何で一緒に暮らしてるの?それにスザク君、いつもルル―シュ君の騎士みたいにそばで控えてるし」騎士と言えば、まあ一応騎士だが。「単なる過保護だ、それにスザクが俺たちのところにいるのは身寄りがいないからだ、俺たちの親が親友同士だったんだ」まあ、戦争したけどな。人質同然に日本に行かされたけどな。その時、満開の桜が降り注いだ。日本に着て2回目に見るピンク色の桜。「凄い風ですね」「・・そうだな」「おかえりなさい、お兄様」「おかえり、ルル―シュ」クラブハウスの扉を開けると、スザクとナナリーが嬉しそうに頬を頬張らせてルルーシュの元へ駆け寄ってきた。「変な奴にはついていかなかったか?痴漢に遭遇しなかった?お腹はすいてるの?」「・・・少しは落ち着けよ、スザク。そんなに慌てて離さなくても」「あら、お兄様甘いにおい・・・このにおい、桜ですか?」ルル―シュはそういわれて、肩に桜の花びらがついている事に気付いた。「あ、ああ、いつの間についたのかな」「僕が取ってあげるよ」とスザクが外向きの口調で何が楽しいのか、ニコニコとしながら桜の花びらをとった。「すまないな、さぁ、夕食にするか。咲世子さんの作りおきがあったはずだ」「俺、皿を並べるの手伝うよ」「なら、私も」ルル―シュが穏やかな笑顔を浮かべる。「仕方ない奴らだな」
2007.10.18
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「好きだよ、ルル―シュは僕が好き?」さっきから同じ言葉しか繰り返さない。壊れたラジカセか、こいつは。「だから、友達としては大事だとさっきから言ってるんだが」「好きか嫌いか答えてよ、もうあんなことしないから」そう、目の前の幼馴染にルル―シュは押し倒された。それからはもう大変だった。シャツの中に手を入れてきて胸の飾りにタッチしようとしたり、唇にキスをしようとしてきたので、これ以上ないくらいすばやい動きでスザクの手から逃れて、ベッドから抜け出した。「・・ルル―シュ?」「冷静に考えろ、お前は今思春期の男子として、友情と愛情を勘違いして、脳内が誤作動してるんだ。男と女の間に愛情が生まれて、恋人同士になってはじめて許され、子孫を残していく。俺とそうなっても、お前は本当に満足なのか?女と比べてみろ、女の方が絶対魅力的に思えてくるはずだ」「???ごめん、よくわからないけど、でも」「でも?・・・でもって、何だ?」ルル―シュは一歩下がり、ファイティングポーズをとって、スザクに構えた。「大丈夫だよ、僕その手の経験割とあるから。軍では、恋愛関係になれば男も女も関係なくなるから。同性愛なんて珍しくないよ、いまどき、それに」「はぁ!?」スザクがじりじりとルルーシュに詰め寄る。「来るな・・・!!近づいたら殺す・・・!!」思いっきり引いてる、完全に狼を前にした羊状態だ。表情も引きつってる。「ルル―シュ、初めてなんだろ?僕、優しくしてあげるから」「・・・お前、ユフィが好きなんじゃないのか!?」「ああ、そういえば、そんな話してたっけ?さっきも言っただろう、僕が好きなのは君だよ。白い肌に僕の痕を残したいし、その唇にキスしたいし、君のプライド高いところを崩して泣かせてみたいし、服を脱がして生まれたままの姿にしたいし、腰の細さとか首筋とかも思えばムラムラするのも君だったし。僕、盛り時の17歳だからね。それに・・・・」もう、後の方は軽く18禁・・・というか、大人の世界のレベルに突入しそうになったので、ルル―シュは力の限りスザクを殴り倒した。「ふざけるな、この馬鹿が!!」そして、冒頭に戻る。「・・・・嫌いじゃない」他にどういえばいいかわからない。「そうなんだ・・・・」2人の間に沈黙が走り、ベッドから降りたスザクは座り込むルル―シュの前に言って、同じように座った。「・・・・」「・・・・・」嫌だなあ、この空気感。「ルル―シュは巨乳派?微乳派?キュート系が好きなの?それともセクシー系?まさか、ロリ系はないよね」一瞬にしてルル―シュの顔が崩れた。「は、」何言ってるんだ、こいつ。「それとも、女王様系かな、コーネリア皇女殿下みたいな」スザクの手元にはシーツーの脱ぎ捨てたハイヒールが。「・・す、スザク、それは・・ええと、誤解するなよ、この前泊まりにきた女友達のもので・・・」くっ、まさか、この俺がこんな初歩的なミスを犯すとは。どうする、相手は軍人だ。この手の事には鋭いだろうし、いっそうの事、本当に彼女がいると言うか。しかし、俺がそんな性癖を持ってると思われるのも困るし。ここはやはりギアスをかけるか。しかし、それではあまりに軽率すぎる。「照れなくていいよ、彼女のものなんだろう。・・それにしても、君がこういう趣味の女の子と付き合ってるなんて・・・」やはり、そう、きたか。「何の話だ?」表面上はいつものポーカーフェイスを気取って、何とか動揺を隠した。「だから、僕が男だから君は僕の愛を拒んでるんだろう?だから、女の子の話」そう、にっこり微笑まれて困るのだが。「・・・そうだ、ルル―シュ!恋人がだめなら僕を君の仮の恋人にしてよ」「はぁ?お前、何言って・・・」「だから、僕を好きに扱っていいって言ってるんだよ。僕は僕で君がその気になるまでがんばるから」「それって、まさか、愛人だとかふたまたとかを俺にかけろといってるのか?」「うん、お試し期間ってことでどうかな?」・・・・・こいつの思考回路が全然わからん。普通、いや良くはしらないが本人から二番目になると宣言しないと思うんだが。「スザク、俺は別に彼女とは何も・・・・」「じゃあ、どこにキスしてもらいたい?君の希望を言ってよ」スザクがルル―シュの手をとって笑顔で言った。「・・・・とりあえず、人の話を聞いてくれ」「いてててててててて!!」「・・・・情けない男だな、そんなんだからお前は上の立場にいけないのだ」いきなり武術の稽古だといって、シーツーが取っ組み合いを始めた。「離せ・・・っ、本気で痛い・・・!!」「モテるのは結構だが、もう少し体力つけろ。結局、昨日の晩ずっとあの男に食われつづけたんだろ」「違う・・・、まだ頬にキスしか・・・・」まあ、確かに触られたし、初めてだったのにいきなり二段階の大技を繰り出されたが。だが、まだ最後の一手は打たれていない。「触られるのは慣れてるだろう、黒の騎士団でも井上やカレンとか、あのアシュフォード家の女とか」「・・・・ごっ、かいをうける言い方をするな。彼女たちは別にっ」シーツーはわざとらしくため息をついた。「照れるな、それが美形という種類に生まれたものの定めだ」
2007.10.17
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「修羅になるべきだ」「流した血を無駄にしないためにも更なる血を流してみせる」「引き返すなら、今だ」―間違ったやり方で得た結果に意味はないのに。あのふざけた名誉ブリタニア人の言葉が頭の中で繰り返される。―だから、何もしないんだろ。気に入らない、偽善者、苦手な男。女が負けてしまうほどの美貌のブリタニア人の言葉は私をいらだたせる。学園の中をそんな思いを駆け巡らせながら、私はベンチで眠るルルーシュを見た。このご時勢に何をのんきな・・。まるで宗教画、寝ている時だけの顔は素直に思う。周りにいる中等部の女子やらクラスメイトの女子が携帯で写真をとりたくなるのもわかる。彼は、綺麗過ぎるのだ。それはもう女が嫉妬するくらいに・・・!ゼロとこいつが話をしたらどんな話をするんだろう。ふと、思った。彼は確かに臆病者で、世間を斜めで見ながら評論家ぶる。私の神経をいちいち逆立てさせる。彼はウソツキだ。何をしてるかは知らない、興味もない。ゼロは結果を優先し、手段を選ばない。だが綺麗ごとだけいって行動しないスザクよりは数倍いい男だ。ナイトメアの腕は弱いがいつも私達に希望と勝利をくれる。ゼロもまあ・・。どちらかというとウソツキというより、きっとそうしないと生きていけない人なんだろう。―だけど、どちらも本当はウソツキの卑怯者で残酷なだけではない。素直と評されるスザクや扇さんより、もっとずっと本当は温かく情があるのだ。「・・まあ、あいつには言わないけど」優しいとかそういう言葉は素直に受け取らないに決まってるから。
2007.10.16
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そうか、もうこいつは必要がなくなったんだと確信を得た。昔話なんか始めて、ナナリーがいなくなったとたん、ほうら始めた。綺麗なお姫様に惑わされ、ブリタニアの真実にさえ目に向けない愚かで薄っぺらい騎士様が。確かにお似合いな2人だね、ナナリー。ユーフェミアなら事情を汲み取ってくれる?俺に手伝えだと?友達なんだから、大切なお姫様の兄なら彼女の願いを受け入れろと。俺とお前が組めば、何でもできるだと?あまりにも滑稽すぎて笑えもしない。スザク、お前はもういないんだな。俺の親友の柩木スザクは。お前は結局、俺を否定しかせず、叶えるつもりなんかない夢のためにブリタニアの表面だけの光に惑わされて。仕えるべき主さえ、その技量さえ見分けようとしないで恐らく好きだ、と言われただけで救ってくれた理由だけなんだろう。俺の決意さえ、そんな理由で忘れた。だから、俺たちを見捨てたんだな、スザク、君は『僕の』友達だったよ、大好きだった。ユフィと恋人となッたときいた時は寂しかったし、置いていかれた気分だった。だって、お前がユフィに夢中になればなるほど、俺達のことなど忘れてしまうんじゃないかって。俺にだって、そんな子供らしい気持ちがあったのだ。でも、別に本心ではそんな2人を嫌ってなかった。ゼロという立場さえなければ、祝福さえできたのに。だけど、ユフィはお飾りのお姫様でいてくれなかった。行政特区日本という、ユフィでは到底無理な法案を発言した。黒の騎士団を結果的に骨抜きにし、よりによって俺たち兄妹の居場所さえ奪おうとした。何が汲み取ってくれているだと?あのお姫様は恐らく、純粋な善意だけで何も考えず、面倒な事は周りに任せて、偽りの庭園を作ろうとする。何て、愚かな妹。コーネリアばかりか、自分たちの立場さえ危なくしている事に気付いていない。ブリタニアはイレヴンを嫌っている、自分たちが支配するもののために力を場所を与えようとしない。ユフィは恐らく皇位継承拳を剥奪だけでなく、廃嫡され、捨てられるだろう。君は気付いていない、君はお飾りの綺麗なお姫様でいなければならなかったのに。騎士を任命した事で結果的には死ねと言ってるのも同然だ。何と言う愛だろう。―柩木スザク、ユーフェミア・リ・ブリタニア。お前たちの存在は悪だ。俺とナナリーに結果的に死をもたらそうとしてるのだから。お前は敵だ、スザク。大好きで、本当にとても大嫌いだ。
2007.10.15
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夏といっても、夕方になれば急激に空気が冷えてくる。今にも壊れそうなふるいお寺の本堂の中で白い息を吐く。「寒いか?ナナリー」「大丈夫です、お兄様。スザクさんもずっと歩きっぱなしだったから疲れたんじゃありません?」ルル―シュと同じ毛布に纏いながら、ナナリーは微かな吐息のあるほうに声を向ける。「平気だよ、ナナリー。さっき、飯食ったし、今はだいぶ落ち着いたよ」「お兄様?どうなされたんです?」「・・・いや、こんな満天の星空久しぶりだなって」「まあ、お星様ですか?」「すっげー、こんなに空一面に・・・ルル―シュ!ナナリーも見てみろよ」スザクは嬉しそうに外に出て行った。瓦礫の多いアスファルトの上を軽々と走り抜けて、果物と水が入ったボトルを持った柔らかな茶色い髪の少年が汚れた服のまま、壊れた民家に嬉しそうな表情で入っていった。今日は撒けた、柩木の人間から。逃げれた。「ルルーシュ、ナナリー、帰ったぞ」扉を乱暴に開けると、そこにはルルーシュとナナリーの姿があった。「スザク、お前な・・もう少し落ち着いて行動しろよ」「だって、ほら、こんなに食料もらえたんだぜ」「盗んだのか?柩木家のお坊ちゃまが」「オレはあの家の人間じゃないよ。ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの騎士、そしてナナリー・ヴィ・ブリタニアの騎士だ」誇らしげに当たり前のように。「それは当たり前だろう」そうさせたつもりはないが、彼をそうさせてしまったのは自分の罪。間違いだ。そう、彼は一度死んだのだ。あの雨の日、牙をなくした狼が子犬のようにまとわり付くように僕の胸にすがり付いてきた。震えていた、壊れかけていた。『ルルーシュ・・・・』救いを罰をほしがっていた。彼は自分の胸にすがりついていた。『ルルーシュ・・・・』血で濡れた袴、赤く染まった顔。いつも見慣れた翡翠の瞳が、自分の姿を見た瞬間、涙を浮かべて。『ルルーシュ、オレは・・・僕は』「ご飯つぶ付いてるぞ」意識を過去に飛ばしていると、いつの間にかスザクが僕の頬に付いたご飯粒を食べていた。「食べるなよ、意地汚い」「何だよ」「殴るか?」「殴らないよ、君は、ルルは」ルルーシュの胸が微かに痛んだ。心から信頼しきった笑顔。ルル、という愛称。親友として、守る存在としてその気持ちは嬉しいのに切なく痛い。「まずい・・・」「そうですか、お兄様のおつくりになった笑顔はおいしいですよ」「そうだよ、自信もてよ!いい奥さんになれるぞ!!」『僕は二度と自分の為に力を使わない・・・・』「ありがとう、ナナリー、スザク」ナナリーを寝かしつけた後、ルルーシュはようやく布団の中に入った。すると、辺りを警戒していたスザクが部屋の中に入ってきた。「ふぁぁ、眠い~」「なあ、スザク」「何だ?」背伸びをしていたスザクがきょとんとした表情をルルーシュに向けた。「本当に後悔してないのか?僕の騎士になったこと・・、今だったら柩木家にだって戻れ・・・」「ルルーシュ!!」スザクは思わず声を上げた。「ご、ごめん」「それは言うなといっただろう、俺がお前をナナリーを守る騎士になると決めたんだ、男に二言はない。それにオレは、もうあの家の人間じゃない。オレはお前とナナリーとで生きる」「スザク・・・・」スザクがルルーシュの手を握ってきた。「安心しろ、オレはお前たちの為に力を使う」「頭の方は?」「!・・・・ええと、それはお前に任せる」たどたどしいのが妙におかしい。ルルーシュはクスクスと笑い始めた。「そうだな、お前馬鹿だモンな」「・・あっ、そこそこ~」「ルルーシュ、ここ弱いよね」スザクはさっきからルルーシュに肩もみをしていた。「・・・・・どうしたの。リヴァル」「いや、あの2人・・・」ニーナがリヴァルのさした方向を見ると、いつもどおりルルーシュに尽くしているスザクの姿があった。通称、ルルーシュの下僕、柩木スザク。「相変わらず仲いいね」「コメントそれだけなんだ」アシュフォード学園では暗黙の了解がある。ランペルージ兄妹には手を出すな、という了解が。彼らに危害を加える者は柩木スザクのきつい鉄槌が待っていると。ルルーシュが視線を送れば、ティシュからペンまで、忘れ物すれば二階の窓からとってくる。ナナリーによってくる虫は全部その視線だけで落としている。スザクは、兄妹特にルルーシュの方に絶対的忠誠心を向けている。普段、アレだけオレ様みたいな態度をとってるくせに、しかし、それに気付いてるのは生徒会役員だけだ。外での彼は女子供に手を出さない天然で温厚な少年に扮している。「スザク、お前な、いくらなんでもそこまでやらなくていいんだぞ」「だめ、ルルーシュはオレがいないとすぐケアするのをさぼるからな」「・・・別に女じゃあるまいし」ルルーシュは少々愚痴っている。ただいま、ヘアケア中だ。「ルルーシュは自分というものをわかってないぞ!お前スゴイ美人だから男に狙われるぞ!!」「性別を考えろ、オレは男だ」
2007.10.14
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本人たちには言わないが、スザクと神楽耶は似てると思う。「嫌ですわ、ルル―シュったら。私があんな無神経で自分が世界で一番えらいと思ってる自己中心的で品がない乱暴ものなんかと似てませんわよ」「俺だって、こんな自己中心的で、夜も一人で眠れない、癇癪もちのわがままで傲慢な頭でっかちな世間知らずのお嬢といっしょにされて迷惑だ」「・・・お互いのこと、よくわかってるじゃないか」「「それで、ルル―シュ」」その時ばかりは、いとしくてかわいくてたまらないというか、構ってと甘える子犬のように輝くような飛び切りの笑顔があった。「今日は何して、『2人っきり』で遊んでくれるの?」「君がいないと僕は生きていけない・・・」「スザク、ここ、街中なんだが・・・」「夫の様子を見にきたの♪」「・・・・・・・・お戯れを」まあ、本当に周りの空気が読めないところなんかそっくり。さすが、親戚同士☆
2007.10.13
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扉を開くと、そこにはルルーシュが一人で書類の整理をして、はんこを押していた。左眼には眼帯がつけられたままだ。「ルル―シュ・・・」陽光が差し込んだ部屋の中で、ルル―シュの黒髪がさらさらと光を帯びて流れる。スザクは思わず息を呑んだ。「・・・いつまで、そこに立ってるつもりだ、スザク」「あっ、ごめん、今扉を閉めるから」そうして、あわててスザクは扉を閉めると、ルル―シュの横に座ろうとした。いつものように。「おい、」こちらを見ないまま、ルル―シュがスザクの手をつかんだ。「何?」「こんなに席があるのに何で俺の隣に座る、他の席にしろ」じろりと見られる。最近のルル―シュは以前のようなやわらかさより鋭さというか、凄みが増してる気がする。「そ、そうだよね・・・ねえ、ルル―シュ、何かあったの?」僅かにはなれた席にすわると、スザクは恐る恐る聞いた。「何でそう思う?」やっと、ルル―シュがこっちを見た。良かった、いつもの笑顔だ。「いや、最近、僕に対してだけ態度が違うなって」「お前の気のせいだろう、俺は変わっていない」それだけ言うと、ルル―シュは書類の文面に再び視線を戻した。スザクはなんとなく、それ以上いえないのを理解したのか、自分の分の書類を取って、内容を確認し始めた。「・・・・・・・・・」沈黙が数分、続いた後、スザクはやはりなんとなく気まずい空気に耐え切れないという風にルル―シュを見る。「手を動かせ、これは明日までに終わらなければいけないものだ、まったく面倒な」
2007.10.12
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控えめで内向的だが、自分の好きなものには純粋な少女、それがルルーシュのニーナ・アインシュタインの印象だった。「百合の花がどうかしたのか?」いつもパソコンに目を向けているニーナが珍しくこちらを見て、会長が持ってきた百合の花を眺めていた。そして、俺に何かいいたげにじっと見たり、頬を赤くして視線をそらす。「綺麗だなぁって、ルル―シュって薔薇とか百合とか、高貴なイメージの花似合うよね。エリア11で言うと、藤というか」「そうか?あんまり言われた事ないが・・・」そりゃあ、いえないだろう、ルル―シュの美貌ぶりと他を圧するようなこの独特の空気をこちらに向けられたら。ルル―シュの瞳は高貴なアメジストだ、世が世なら王子様も似合うかもしれない。ルル―シュとユーフェミア様が肩を並べて、笑いあったら、うん、かなり悔しいけどでもスザク君よりは祝福できるかもしれない。お似合いだと笑えるかもしれない。「・・・・うん、ええと、その、ルルーシュは親友と恋人ならどっちが上」「それは上も下もないと思うが」ルルーシュはよくわからないという風にニーナを見た。「・・・スザク君は友達でしょう」「そうだが、それがどうかしたのか?ああ、そうか、ニーナってユーフェミア皇女殿下のファンなんだっけ」「・・・・・・・・・・・・・・うん」「スザクとユーフェミアの仲を邪推してるのか?大丈夫だろ、スザクも馬鹿じゃない。騎士と恋人が違うことくらいわかるだろう」「そうだね」なぜだかほほえましいというか、可愛い生き物を見る視線で見られた。いや、同志というか、なぜだ?
2007.10.11
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夢の終わりはいつもスザクさんはずるいです、卑怯です、貴方は神だとでも言うんですか。スザクさんだって、ずっと嘘をついてきたじゃないですか。技術部ですって?戦場には行かないんですって?私たちをお兄様を守るですって?どの口が言うんですか、そんな気なんかさらさらないくせに。貴方は嘘つきの殺人者です。悪です。日本人の裏切り者です。貴方のお父様と同じですね、日本を売ってブリタニアの犬になったんですね。日本人の皆もかわいそうです、貴方みたいな人のために死ななくてはいけないなんて。臆病者、偽善者。触らないでください、私がお兄様を殺した貴方の手を取るとでも?「貴方の存在が私達にとって罪深い間違いでした。スザクさんなんて此の世に生まれてこなければ良かったんです。せいぜい、正しい方法と言う奇麗事を吐きながら苦しんでもがいてみっともなく生きて、孤独に死んでいってください」「全部お前のせいだよ、それすら分からないのかこの頭は?」王子様は、憎んでいました、父親を、自国を。王子様は愛していたのです、親友を妹を。王子様は泣いていました、生きたいと泣いていたのです。王子様は世界を望みました、なぜなら今の世界ではしんでるも同然なので。王子様は初恋の人を殺しました、抱きしめる資格すら奪われていたので殺すしかありませんでした。王子様は二度心を殺されたのです。父親から、信じていた親友から。少年は無感動な血も涙もない魔王となったのです。涙すら、その親友に奪われたのです。王子様は幸福を望みました、たとえ自分がいなくなっても妹の笑顔を守れるならと。「お前には自分の罪と向き合う義務がある」白き騎士は、父親を殺しました。白き騎士は、敵国の皇子様を守りたいと思いました。白き騎士は、一つの絵のような兄妹と引き離されました。白き騎士は、死ぬために軍に入りました。白き騎士は、皇子様と再会して、天使のようなお姫様と運命の出会いをしたのです。白き騎士は、世界に興味がありませんでした。現実を見ようともしませんでした。白き騎士は、お姫様と恋に落ちました。それが皇子様達を危険にさらすとも知らずに。白き騎士は、皇子様に生きろと言われました。行政特区日本で皆が幸せになるとただ呆然と信じ込んでいました。白き騎士は、お姫様を皇子様に奪われました。騎士は、慈愛の皇女の騎士から、卑怯な手で日本人を殺した魔女の騎士になったのです。白き騎士は、狂ってしまった皇子様を救うためと言う名目で皇子様を存在ごと否定しました。でも、それは自分を正当化するための自己満足でした。白き騎士は気付きませんでした。自分の手で一人の友人を失った事を。皇子様たちの置かれている状況の本当の意味を。
2007.10.10
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「・・・・暇だ」スザクが階段から落ちたらしい。ただの捻挫らしいが、二週間ほど自宅のベッドで休養を取るようにすることとなった。「やだやだ、外で遊ぶ!!」「スザクさま、私たちを困らせないでください」だが、相手は元気で外で遊ぶのが大好きな柩木スザクだ。父親のゲンブも不在なため、ぎゃあぎゃあと騒いでいる。「スザク君」「あ、藤堂さん、お見舞いにきてくれたんですか、いてて」「無理しなくていい、君はけが人なんだから、休んでなさい」はい、とフルーツの盛り合わせを手渡され、スザクは嬉しそうに笑った。「・・・えへへ、こんなに食べられるかな」しかし、何かを思い出したのか、すぐに沈んだ顔になる。「どうしたんだね?もしかして気に入らなかったのか?」スザクの脳裏には踏みつけられた梨を一瞬寂しげに見る、頬を土で汚した皇子の事だ。お人形みたいな外見と脆弱なくせに、その内面は誰よりも激しく王者としての資質を持つあの黒髪の。「いや、そんな事は・・・ただ、大丈夫かなって。あいつには俺がいないと、すぐにいじめられるし、守ってあげないといけないと」それに泣かないだろうから、と最後に言った。「・・・・ブリタニアの皇子かい?本当に君はあの皇子が気に入ってるんだね」すると、沸騰したようにスザクの顔が真っ赤になった。「いやっ、違う!!違います、俺は女の子が好きです、いや、そうじゃなくて、そう、あいつ弱いから誰かがついていないと。ナナリーの世話で忙しいんだろうし」気のせいだろうか、この反応は何と言うか初恋の女の子に向けるものと似てるような。まあ、まだ彼は本当に幼い、友情や愛情がごちゃまぜになってるんだろう。「すみません、入っていいですか」その時、ノックの音が聞こえて、ルル―シュがはいってきた。「ルル―シュ!?」ぱぁ、と花が咲いたかのようにスザクは表情を明るくしていった。だが、藤堂の視線に気付いたのか、すぐにブすっとした表情になった。内心は浮き足立っているのにもかかわらずだ。「・・・何しに着たんだよ」ほら、見舞いだ、と紙袋を差し出された。オレンジが数個入っている。「ルル―シュ、おれのために?・・うまそうだな」「君の間抜け面を見に・・・、本当に捻挫してたのか」「何だと!?」むっ、となったが「天邪鬼な奴」と言ってオレンジ一つをとって、大きい口開けて食べようとした。・・・天邪鬼って何だ?と思いつつ、ルル―シュは綺麗な笑顔を浮かべた。「・・・・何?」「スザク、二週間は安静にしてろと言われたんだろう?喜べ、僕の所にこなくてよくなったぞ、ゲンブ首相がその間だけ僕にSPを一人だけつけてくれる事になった。よかったな、もうお前、父親に怒られないぞ」ルル―シュは言い終わるともう一度にっこりと微笑んだ。桐原とかいったな、将棋を教えるとか言ってたが、どういう了見だろう。ゲンブ首相の考えなんだろうか?不安定な世の中だ、そういう時期にお偉方をブリタニアの皇子と引き合わせるなんて。彼らもあの男と同じように僕を駒として使おうとしている?「ルル―シュ?」まあ、柩木家の後継者がブリタニアの皇子と仲良くしてるのも面白くない奴もいるだろう。刺客もありえるし、運ばれる食事にも気をつけなければ。「『早く元気になってくださいね』、ナナリーからの伝言だ」ああ、あのくそ親父たちに無駄に鍛えられたロイヤルスマイルもいたがついてきたな。笑顔が引きつる。「じゃあ、二週間もお前・・・お前とナナリーに会えないの?」肩を震えさせている。あ、泣きそう。「ああ」ルル―シュがあまりにもあっさり言うので、藤堂は意外そうにルル―シュを見た。「やだやだ、ルル―シュと会えないなんて嫌だよ!!」耳元でぎゃンぎゃン騒ぐな、普段日本男児と威張ってるくせにまるでだだっこだ。涙をボロボロこぼして、胸にしがみついて泣きまくっている。「たった二週間だろうが、それさえ過ぎればいつもどおりだ」よしよし、とルルーシュがスザクの頭をなでる。「本当に?」「約束する」
2007.10.09
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何もかもが、皇妃マリアンヌの予定調和だった。彼女は、ルル―シュを皇帝にする気だった。なぜなら、それこそが自分の家族を亡き者同然にしたブリタニア皇帝ルイツへの復讐だったのだから。だから自分自身でさえ、息子の復讐心に火をつけるために利用した。娘は、彼が最後のよりどころにするため、命だけは残しておいた。「・・・母さん、生きて・・・どうして」「全て、お前の母が仕組んだ事だ。帝国の主であるわしでさえ、マリアンヌの道具でしかなかった。彼女は、ギアスの力で全てを掌握するつもりなのだ。シーツーとかいったか、あの女もおそらくマリアンヌの手駒だ」ブリタニア皇帝は、すでに虫の息だ。なぜなら、たった今、ルル―シュが撃ってしまったからだ。マリアンヌが目の前に現れたことで。「よくやりましたね、ルル―シュ」「母さんが・・・、そんな嘘です・・・・・、なら、俺は今まで何のために」視界の隅では、ブリタニア軍が黒の騎士団と日頃から皇族に不満を持っていた他国の軍とで死線を繰り返していた。「身分まで偽って、クロヴィスやユーフェミア、シュナイゼル・・・コーネリアまで・・・・、ナナリーでさえ捨てて・・・・・」マリアンヌが床に膝をつくルル―シュに優しく手を差し伸べる。「貴方はよくやりました、後少しで貴方以外の皇族は死に絶えて、この国は貴方のものになるのです」「・・・・母さん」これは何だ?いったい、何が起こったんだ?俺は何のためにゼロに?パァァァン・・・!!アリエス宮に炎が立ち上がる。「ゼロ、大丈夫ですか!?」「ルル―シュ!!」スザクとカレンが謁見の間に飛び込むと、ルル―シュ一人が血でぬれた銃を握って母親の死体を見ながらたちつくしていた。「・・・・これは、・・・まさか、ルル―シュの。ルル―シュ、まさか自分の母親を!?」「・・・・ルル―シュ、早くここから出ましょう。もうすぐ、ここも崩れます、ルル―シュ?」カレンは思わずぞっとした。「もう全てが終わったよ、カレン、スザク」ルル―シュの瞳は感情が全て抜け落ちており、ルル―シュは笑い出す。「あはははははははは、終わった、これで夢が叶ったよ!!あはははは!!」「・・・・ルル―シュ?」スザクがあまりの変わりように戸惑うようにルル―シュを見た。「・・・ははは」「ルル―シュ?」「まだ間違いが残っていた・・・・、スザク、ランスロットでオープンチャンネルを開けるか?」「え、できるけど」「最後のギアスだ。ルル―シュ・ヴィ・ブリタニア、ゼロ、ルル―シュ・ランペルージを最初から存在しなかったことにする。俺がかかわってきた人間から俺を消す」「止めろ!!俺がそんな事をさせると思うのか!!」銃口をスザクの心臓に突き付ける。「お願いだよ、俺たち親友だろ?」
2007.10.08
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スザクの成績が赤点組からやっと抜け出したらしい。「よかったわね、スザク君」「はい、友達・・る・・。友達が、問題集を僕のために作ってくれて」「もしかして、この前の美少年?いい友達なのね」「はい!綺麗でやさしくて、頭がよくて意地っ張りだけどすごくやさしい自慢の友達です!!」その後も、スザクは相当嬉しかったのか、構ってくれなかったその友人が騎士になった自分だけのために問題集を作ってくれた事をうれしげに話していた。スザクが最近自分のサイトというか、そういうものを作ったらしいと聞いたので、生徒会室のパソコンでスザクと書かれた専用のホームでスザクがコーヒーを作ってる間に開いてみた。ほんの好奇心だ。「おーおー、やっぱり仕事関係と・・うわ、大胆。ユーフェミア皇女殿下の一般向けのプライベートショット」公私混同とはまた、凄い。「ん?」一番下に隠しページがあった。「お、もしかして、エッチなものか・・・」リヴァルは内心どきどきと開いてみると、まだパスワード作っていないのか、すぐにそのページは開いた。・・あいつも年頃だもんなぁ、なんて思いながら笑ってみてみると。ルル―シュのちょっときわどい体操服姿や男女逆転祭でのドレス姿や女子の制服、着替え中のルル―シュ、図書館で寝ているルル―シュ、どこから手に入れたのか泣き顔で逃げる猫耳をつけた服が脱ぎかけたルル―シュの写真があった。はっきりいって、表のユーフェミアの写真より多い。「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」「えへ、リヴァル、君は何を見てるんだい?」ゆぅぅぅくりと、いつのまにかきていたスザクがリヴァルの肩に手を置いた。振り返ると、鬼神というかそれはもう全身が凍りつくようなオーラを漂わせて、ニコニコと笑う柩木スザクがそこにいた。「スス、ス、スザク君・・・戻ってきたんすか」「うん、ついさっき・・・」「リヴァル、午後の授業サボりたいといってたよね?協力してあげようか?」その笑顔がとてつもなく怖いんですけど。「お願いだ、ルル―シュ!一生のお願い!!僕のために会長のために制服姿とニーソックスを着てください!!」その日、綺麗なまでにルル―シュの飛び蹴りがスザクの顔に入った。その友達の手元には小学生レベルの数学の問題のコピーが・・。「・・・どうしましょう、会長。嫌がらせのつもりでこの問題集を渡したのに、まさか本当に抜けるなんて」あんなに喜ぶとは思わなかったんだ。「まあ、いいじゃない、スザク君喜んでるんだし」・・・・・・いまさら、冗談ですなんていえないしね。「あの馬鹿が・・・本気にするなっての」その日、珍しく罪悪感で頭を抱える副会長の姿があった。ちなみに例の写真は会長の裏ルートで手に入れたらしい。
2007.10.07
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「スザクとお前って、そのさ、やっぱりできてるわけ?」ルルーシュは書類を落としそうになった。かろうじて、表情はいつもポーカーフェイスだが。「は?」だから、こんな言葉しか出ない。「!!いやいや、クラスの女子達に頼まれたんだよ!お前らの仲がどんなだか探ってくれって!」実際には、大多数の男子生徒も含まれる。「・・くだらない」「それで実際問題どうなの?大丈夫、オレ偏見なんかないから」ばかばかしいとため息をつかれた。「友達だよ、ただの」それ以外に何が必要なんだろうか。「本当に?」リヴァルがなにやら真剣なまなざしでルルーシュを見ている。・・・何なんだ、いったい。「本当だ」肩の荷でもおりたように、リヴァルは心の底からほぉ~っと胸をなでおろした。「よかった、お前ら普段からいちゃいちゃしてるから、本物?と疑っちゃったよ。女の子達にはしつこく聞かれるし」「大体、何でそんな話になったんだ?」「ルルーシュが特定の彼女も作らないで、妹ばかりに構うからよ!!」扉が突然開いたかと思うと、ウサギ耳をつけたミレイが飛び込んできた。「・・・会長、何ですか、その頭は?」「今度の企画~♪」またへんなことやらされるのか、とルルーシュは深くため息をついた。「それで、ルルーシュはどうなの?スザク君のことどう思う?」何だ、そのにやけた笑顔は。「だから、友達ですって」そこへスザクが「ルルーシュ~」といって、飛び込んできた。「久し振りだね、一週間ぶり?寂しかった?ア、また痩せたんじゃない?ピザばっかり食べてるからだよ。大体、授業も出なきゃだめだよ。何してるんだ?まさか、悪い女でもだまされてるんじゃないだろうね」スザクは余程嬉しいのか、まるで飼い主に犬が懐くように嬉しくて仕方ないといったようにルルーシュにまとわり付いている。「ルル―シュって綺麗だよね」「うっとおしいわ!!」日頃の白カブトの恨みなのか、それともブリタニアを選んだ事に対する痛恨か、無意識のセクハラ的な行動や言動のせいか、かなり分厚い辞典でスザクを殴り飛ばした。「・・・・ルル―シュ、ちょっとやりすぎじゃ」さすがのミレイもスザクが心配になったのか、声をかけた。だが、当のスザクの方は一瞬きょとんとすると、「そんなにさびしかったんだ、ルル―シュ、僕も君に会えなくて寂しかったよ」しかし、相手は自己中心で乱暴でマイペースで空気を読めないスザクがすぐに傷を修復させ、ルル―シュの頬にすりすりと自分の頬を摺り寄せた。バキッ、グキッ、ドコッ、バキッ。うわあ、血の祭典。と言うか、体力あるじゃん、ルル―シュ君。「・・・それで、何の話ですっけ?」ルル―シュの足元には動かなくなった柩木スザクの姿があった。
2007.10.06
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寒いなんて、感じた事がない。だって、そうでしょう?私にはシュヴァリエがいて、たくさんのごちそうがあって。翼手の女王として、様様な人間にかしずられてきた。大嫌いなお父様だって、消す事ができた。綺麗なドレスも青い薔薇も。オペラも何もかもが私のもの。今は私は双子を身ごもっている。そう、お姉さまの義理の弟、リクという人間の少年の間にできた子供だ。。。いとしい、初めてそう感じた。私の家族。お姉さまは私が嫌うというけど、この子はきっと私を愛してくれるだろう。だって、私がこんなに大好きなんだもの。もう、あんなくらい場所ですごしたくない。来る日も来る日も小さな窓辺から来る事のない希望を待つ日なんて。お姉さまには感謝してるのよ?だって、私を外へ出してくれたんだもの。
2007.10.05
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ルル―シュにいつもどおりはなしかけていると、後ろからパタパタと尻尾を振ってスザクがやってきた。「ルル―シュ~」いつもどおり、抱きつこうとするスザクにやれやれ、と見るリヴァル。「気安く触るな、この薄汚い駄犬がっ」ぺっ、とつばを吐きながらこれ以上ないくらい、殺意のこもった視線を漂わせて、ルル―シュがスザクを撥ね退けた。「何するんだよ、ひどいだろ、いくらなんでも」「いや、つい、本音が・・・」17歳男子とは思えない、頭をしゅんとうなだれるスザクは肩をすくませる。「・・・あ、スザク」「・・・もう一回、お願いします」は?「うわあ、こんなゾクゾクさせるなんて、さすがルル―シュだよ」うっとりと甘いいつもの笑顔がそこにあった。「~・・スザク~・・、いいかげん、もう機嫌を直せ。そんなに怒らなくてもいいだろ」「だって君からの罰もらえる機会なんてそうないし」つまり、そういうプレイらしい。おお、さすがのルルーシュも引いている、あたりまえか。罰がほしいだけの甘えん坊めというだれかの言葉がルル―シュの中で繰り返していた。「・・・・黙れ、この変態体力馬鹿が!!というか、やめてくれ!」「罵りの言葉が・・うわあい」「・・・・・・・・・・・・・・・・スザク、ルル―シュをいじめるのはよせ」
2007.10.04
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優しい世界であれば言いと思う。光を奪われ、手足の自由を奪われ、母親を奪われた闇と沈黙だけが支配する静かな世界。光を取り戻したいけど、もうあんな悲しい事や怖い事は見たくない。ただ一人、お兄様が幸せであるのなら。この目が見える頃にまたあの頃のように、お兄様の綺麗な笑顔が見えるなら。「ナナリー、お前にだけは嘘つかないよ」優しい優しいお兄様は私の光。私の世界そのもの。兄が認めるから、スザクとも仲良くなった。兄がすむと決めた場所はどんなに酷いところでもすばらしく楽しい場所になった。指切りして、した約束。風邪を引いて、やさしく私の額をなでるお兄様の手。低くて優しい声が私を包む。お兄様の成長した腕が私を抱き上げて、ベッドに運んでくれる。「何もしないでもらえますか、私はお兄様さえいてくださればいいんです。私にはお兄様だけが」「でも・・・」「お願いです」スザクさんは貴方に差し上げますから、私からお兄様を盗らないで。ユーフェミアお姉さまは優しいお姉さまやお母様を、綺麗なドレスや豪華な家、たくさんの家臣たち、ほしいものは何でも手に入るんだから欲張らないで。満足してください。なのに、どうして貴方はほしがるんです?スザクさんと恋人になったのに。世界がとても残酷でどんなに冷たいかを知っている。実力がなければ、実の子さえ簡単に切り捨てられる競争社会。豪華な建物や綺麗なドレスに身を包む兄弟たち。必要なこまだけしか見ない支配者、ブリタニア皇帝、ルイツ。弱い事はそんなにも罪なのか?無力である事でなんでおれたちが幸せを望んでいけない。おれたちはただ人間らしく、静かに平穏ですごしたいだけなのに。ただ一人、ナナリーだけでも幸せな世界であるなら。あのこの目が見える頃には安心して穏やかな世界が待っているように。「また、あの頃のように三人で・・・、せっかくスザクさんとも再会できたんですもの」ナナリーを笑わせてくれたから、初めて心が開けた。乱暴モノだけど優しくて正義感のある男、柩木スザク。ナナリーとも気心が知れてるし、彼になら妹を任せられるとほんの僅かな期待した。嬉しかったんだ、ルル―シュと読んでくれるやつがいる事が。たとえ、俺がいなくなってもこいつならナナリーを幸せにしてくれるんじゃないかって。「だが、会うのは今日で最後だ」「ううん、私、いい事を思いついたの」皆が幸せでないと私は嫌なのとユフィは言った。スザクは必要なくなったのは悲しいけど、お前があいつを好きだというならかってに幸せになればいい。だが、お前の言う幸せな世界はブリタニアの考えだ。世界はお前たちで回ってると信じ込んでる。頼むよ、ユフィ。お前が少しでもおれ達を気遣うなら、お飾りのお姫様のまま、騎士であるスザクと夢物語の世界にいてくれ。おれたちから生きようとする意思まで奪わないで。なのに、どうしてほしがる?君はブリタニアの皇女で俺は顔を隠したテロリスト。何もかも手に入れるくせに、まだ足らないというのか?どこまで傲慢でわがままなんだ、お前たちブリタ二アの皇族は。その無邪気さが人を傷つけると知らないのか。
2007.10.03
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ドクンドクン、と自分の身体の中で自分とは違う子供の鼓動が聞こえる。大きくなった自分のおなかを美しく白い指でそっとマリアンヌは触る。なんと言うか、不思議な気持ちだ。あんな愛情も憎しみもない行為でできた子供がこんなにもいとしいなんて。お付きの医者が男子だと知らさせてくれたのも原因の一つかもしれない。皇族の妃というものの、私の立場は低い。貴族やら王家の血縁者からみたら、庶民の、しかも騎士候での出身の女が皇帝の子供を産むなんて忌々しい事実なのだろう。「大丈夫よ、貴方は私が産んであげるから」すでにそのまなざしは母親そのものだ。紫の瞳も穏やかになって、その手でお腹に優しく触れる。「―本当に生むのか?愛してもいない男の子供を」いつのまにか、シーツーが白いドレス姿で来ていた。「あら、やっぱり来てくれたのね、シーツー。見て、大きくなったでしょう。私の息子がこの中にいるのよ」誇らしげに嬉しそうに言うマリアンヌにシーツーの表情は変わらない。「マリアンヌ、今からでも遅くはない、その子供を殺せ。お前の中にいる子供はやがて大きくなり、お前の夫もこの国をも破滅に導くだろう。そいつを人間のまま、何も知らないまま、殺せ」うふふ、とマリアンヌは優雅に笑う。「変な事を言うのね、シーツー。この子はまだ生まれていないのに。また、貴方の夢のお告げかしら」「違う、確実におきる事実だ。その男は皆に愛されつつも、皆を傷つけ、たくさんの人間を殺すだろう。王としてもっとも素質があり、必要とされるだろう。多くの人間がこいつを愛して、喜んで死んでいく。多くの人間がこいつを憎んで破滅の道をたどる。その男は、人を狂わす魔王となるだろう。だが、そいつには絶望と孤独しか選ぶ道がない」「大丈夫よ、私の息子、ルル―シュは強いもの。それに私も予感してるの、きっとこの子はすばらしい人間になるって。きっと、私たちが考えている以上に」「・・・・・ルル―シュ?」シーツーは首を傾けた。「このこの名前よ、昨日つけたばかりだけど」12月5日。不吉な予言を与えられた王位継承者、ルル―シュ・ヴィ・ブリタニアがその予言とは裏腹にまるで神に祝福されるように穏やかな雪が降り注ぐ中で、たくさんの家臣や別室で待つ貴族や皇族達に囲まれながら、その産声をあげた。「おぎゃああああ~っ、おぎゃあああ」皇帝陛下であるルイツもただその時ばかりは、その美しい赤ん坊を抱き上げた。ひっくひっく、と安心したようにその赤ん坊は泣きじゃくっている。
2007.10.02
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「ルルーシュは寂しいと思ったことがあるか?」この女はいつも突然だが、その質問は初めてのことだった。まったくだらしがない、また人の服を勝手に着て、ピザを食べて。よく太らないな、こいつ。「は?何だ、いきなり」「お前は誰も頼らない、甘えない、泣かない、弱みを見せない。誰かにこうしてほしいとか、こんなものがほしいという自分の願いはないのか?私でよければ叶えるぞ」いつも無表情で傲慢というか、女王的オーラをかもし出す彼女が珍しく一人のようにどこか寂しげな表情を浮かべた。シーツーのそんな表情に内心、少し戸惑いつつもルルーシュはいつもらしく、淡々とした口調で言った。「特にないんだが」そうすると、馬鹿な子供でも見るようにシーツーはわざとらしくため息をついた。「寂しい男だな、お前は」「うるさい」指先から足の先まで優雅で綺麗だと思う。「ルルって、何でこんなに腰が細いの?」「そうか?」リヴァルが持っていた本を落とした。シャーリーは飲んでいたコーヒーをこぼしかけた。カレンが手を震えさせながら、病弱なお嬢様らしい弱々しい口調でスザクに言った。「スザク君、それセクハラだよ」「無意識なのが怖いよな」「えっ、そうかな?」いや、首を傾けられても。「すみません、ルルーシュ・ランペルージ先輩はいますか?」「あっ、はい、オレですけど」中等部の生徒だろうか、友人らしき女子生徒と一緒に頬を赤らめて、ルルーシュを見ている。「・・あの少しの間でいいですから、校舎の裏庭に来てくれませんか?渡したいものが」「おお~っ、相変わらずおもてになることで」リヴァルが若干唇をかみながら、苦笑いを浮かべている。「ここじゃだめなのか」「は、はいっ」スザクはチクチクと胸の中で自分の何かが痛むのを感じていた。もやもやとして、気分が悪い。「わかった」数分後、ルルーシュはクッキーが入った紙袋を持って、戻ってきた。「ルル、どうだったの?まさか、OKしたんじゃ・・・」ルルーシュに恋心を抱く乙女の一人としては見過ごせない事実の確認だ。「?何の話だ、彼女達は、家庭実習で出来たクッキーの味見を俺にしてほしかったんだそうだ。何か、菓子のコンクールに出すとか出さないとか」「そ、それだけ?」じりっと、シャーリーに続いてスザクもルルーシュに詰め寄った。「お前、何か顔が怖いぞ、どうした?」「デートとか、何かされなかった?」「・・ああ、何かコンクールの後に2人きりで相談したいことがあるとかないとか」スザクとシャーリーはお互いの顔を見合わせた。「しかし、それなら同性の会長やシャーリーに相談した方が早いと思うんだが、何で俺を選択肢にいれたんだろうな」ぽつり、とつぶやいたルルーシュの一言に生徒会全員が信じられないという風にお互いの顔を見合わせた。「リヴァル、あれ本気なの?」「おお、スザク、アレは本気ですぜ。あの人、この手にかけてはお前以上の天然で奥手だから」「あんなにわかりやすいのに、ま、本当に?」「まあ、そこが女子に可愛いといわれてるんだよね、ルルって」「・・・・・カワイソウ、あの女の子」「皆、間違ってるわよ、可哀相なのはむしろ・・」「「「「「会長?」」」」」『かわいそうなのはルルーシュなのよ。ほかのことには敏感なくせに、自分へ向けられる恋愛感情も自分の恋も理解できないのよ。遮断されてしまったんだわ』夕暮れが近づき、辺り一面が赤く染まりだした頃、図書室にルルーシュの姿があった。モノクロのような空気の中でただ一人、異質というか光り輝いてるように見えた。金色に照らし出される窓辺に反射するように輝く黒髪、白く透き通った肌と秀麗な横顔。どこから見ても綺麗なパーツで整えられている。これで女性なら自分は間違いなく、親友のままでいようとは思わないだろうな、とスザクは思った。「スザク?何でお前がここにいるんだ?」「何でって」「おまえ、軍の方へ行ったんじゃないのか?」「うん、まだ時間があって。あのさ、この前はゴメンね、せっかく夕食誘ってくれたのに、その、僕が来なくてさびしかった?怒ってる?」くすり、とルルーシュは笑った。「バカだな、何で俺がお前を怒るんだ、それにオレはもう子供じゃない。仕事を放り出してまで俺たちのところに遊びに濃いなんてそんな甘い事は言わないさ。仕事と学生の両立は難しいんだろう」「君は僕がいなくて寂しくないの、いつもナナリーが寂しがってるというけど」「スザク?」「僕は君とはなれてると、こんなに、」スザクがルルーシュに手を伸ばした。「ルルーシュ・・・」声をかけられた時は遅かった。肩をあっという間に抑えられ、呆然と目を見開いてると、唇にキスされた。「・・・んぅ!?」お願い、誰も見ないで。誰もまだ好きにならないで、僕を見て。寂しいと甘えたいといって。お願い、何かに執着して。自分を愛してあげて。「ルルーシュ・・・・」「・・・・・・すざっ」感情がこもったキスにルルーシュは対応ができず、スザクの胸をドンドンとたたいた。「いきが・・・っ、やめろ・・・っ、おい」「ルルーシュ、」そこでスザクは初めてルルーシュを離した。「何を考えてるんだ、お前・・・・」「今夜、君の部屋に行っていい?」「・・・・・それは構わないが、ナナリーも喜ぶし」「そうじゃなくて、ルルーシュ、わかるだろう?」さすがにここまでされて気付いたのか、ルルーシュは信じられないといった表情で言った。「おまっ、ちょ・・・、ええと、オレは」スザクはにんまりと笑う。「それが嫌なら、君から僕にキスして」「はぁぁ!?」「今、ここで」「脅迫するのか、親友じゃないのか?俺たち」「ほら、早くしてよ、ルルーシュ」
2007.10.01
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