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同級生の娘同士が同級生である。現在、高校3年。彼女とは銀行でしばしば出会い、時間待ちに色々な話を交わす。 話題と言えばやはり娘たちのこと。青春の人間模様を情報交換するのである。 娘は息子と違い、勿論、自分に不都合なことはきっと秘めているのだろうが、大まかなところの情報は親に伝わって来る。どこの家庭でもそうなのかどうかは不詳だが、少なくとも彼女の家庭と我が家とでは、そのようである。 少し前にあった時、それまでに聞いてた彼女家の娘と彼氏の関係について興味があった。興味があると言うと語弊がある。「心配していた」と言うのが妥当であろう。 と言うのも、彼女家の娘と彼氏は高校に入って以来の交際だが、ここに来て、彼女家の娘にとって、彼氏の思いが重荷となり、別れを考えるようになったのだ。 その理由は、ほんの些細なことの積み重なりから生じているのだが、例えば、眠たがりの彼女が、夜、早くから眠っていると、再三にわたり彼氏からのメールが届く。それに気づかずにいると、今度は電話が掛かってくると言うのだ。 そこで彼女家の娘が、「私が眠っていることがアナタにとって一体、どんな悪影響を及ぼすの?」と尋ねると、「君が受験に失敗したらと思うと、気になってしょうがない。そればかり考えるから僕まで受験に失敗しそうだ。そうなったら、それは君のせいだぞ!」と言うのである。 愛とは一体、何だろうと思う。自分を癒すためのものなのだろうか。彼氏の向上心は評価しよう。だけど、言葉の弾みとは言え、自分がもし受験に失敗したら、その原因を彼女に転嫁しような考えは、決して「愛」に基づいたものだとは考えられない。 時には愛の鞭が必要な時もある。けれど、私は基本的に愛とは、愛する人が心地よいことを望む思いだと信じている。それは「今」に関してだけではなく、例えば、親子で言えば、先に死んでしまう親がこの世にいなくなった後も、しっかりと歩いていけるよう教育することも愛だと思う。 娘とも、愛とは何か?と話し合ったが、時々はそんな話を交わすことで、考える機会になればと思っている。自己中心の暴走する愛は時として殺人事件などに繋がることがある。本当の意味での深い愛、広い心は放っておいて育つものではなく、折に触れ、言葉に置き換えながら育てるものではないだろうか。そして私自身も、まだまだ、心を広く、懐を深く、育たなくてはならないと改めて自覚する。
2007年12月22日
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我が家で台所を仕切っているのは義母である。嫁である私は、家業である木工会社の現場や事務をやっていて、新商品の開発だのなんだのと業務にかまけて、帰宅するのは毎日午後9時もつれ。それから食事の支度なんてとんでもない。とんでもないと言って済ませられるのは、家にいる義母が子やその嫁、そして二人の口の減らない孫のために、心づくしの食事を準備してくれるからである。 我が家の家業である木工会社は、平成12年に夫が先代である義父から社長を引き継いだあたりから、景気は悪化し、家具業界からは左肩下がりの受注状況であったので、オリジナル商品の開発へと移行した。 オリジナル商品はまずまずの売れ行きであっても、それまでの家具メーカーへの売上額と比にならない程度。かれこれ7年になる現在で、やっと採算の取れる状況に至ったという次第である。 そんな泣かず飛ばずの状況下でも、毎日、遅くまで頑張って帰ってくるのだからと、この不出来な嫁を義母は毎日笑顔で迎えてくれる。 私が義母を尊敬する一つの大きな理由は、毎晩の夕食に、欠かさず和え物かサラダかがついていることだ。決して出来合いのものではなく、手作りのそれだ。義母は、私がそのことを話題にすると、決まって、「昔人間だから。」と笑うが、昔人間なら誰でもそうかと言うと、決してそうではないと思う。 そんな義母に育てられた夫は、やはり家庭の味が大好物で、例えば、煮しめと言うと飛びついて食べている。特にごぼうが好物のようだ。 私が年に数回作る煮しめは、義母の味には程遠いが、いつか、この仕事を引退し、いや、きっと、年老いた義母が体の自由が利かなくなる日はいつか、来るだろう。その時には、おいしい、おいしい煮しめを作って食べさせてあげたいと心に決めている。
2007年12月05日
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一人競技ではなく、器楽で言えば合奏、スポーツで言えばチームでの競技って言うのがやっぱり面白い。観ているのも面白いけれど、やっている方も面白いし、勝利した時の感動が、何より一人分×人数分より無限に大きいような気がする。 複数の人間が、お互いの思いを組みながら立ち上げていく。昨日の対韓国戦では、発表されていた先発メンバーを韓国は大幅に入れ替えてきた。全く、そんな小手先の戦術が利く相手だと見くびっていたのか。全く、ふざけている。 結果は当然のことながら日本の勝利。当然とは言っても、辛勝といえば辛勝だった。一点差の試合。先制点を取られ取り返し、また追いつかれそうになりながら逃げ切った。選手一人ひとりの勝利への執念が実を結んだとしか言いようのない勝利。9回に登場した上原の貫禄ある投球にものすごく心強さを感じた。 あの場面で、一転も許されないあの場面で、あれだけ落ち着いて、思い通りのところへビュンビュン投げ込むあの姿。あれこそ、男の中の男と思った。 川崎の活躍もすごかった。盗塁を決めて得点へと結びつけ、何より、相手の心理に揺さぶりを掛ける。 成瀬から川上、岩瀬・・・だったかな、それぞれの投手がそれぞれの役割を、きちんと果たして次へと繋ぐ。一人ひとりの完成度に加えて、チームの結束力。それをまとめたのが星野監督だった。あの人も熱い男だ。 我が家は夫がサッカー人、娘がバレーボール娘。残念ながら野球に打ち込む人材は不在だが、今回の試合を観ていると、野球も良いなぁ・・・・、と感じた。インタビューの時の星野監督の目がウルウルしていたのが印象的だった。スポーツも音楽も、皆で力を合わせて何かを成し遂げることの素晴らしさを教えてくれる。
2007年12月03日
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