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2006年02月20日
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きつけきょーしつ、難解です。苦行に近いです。

眉間に皺が寄ってそうです。「楽しく、楽しく」と言われます。

モチベーションの問題だと思います。
「好きこそ物の上手なれ」と言いますが、好きでないものが上手になるのは難しいです。
しかし、「好きでもないのに上手になる方法」というのもあります。

ここのリンクに貼ってあるサイトに、「3ヶ月で2級」という驚異的な成果をあげている語学訓練所(?)の話が出ています。
語学の2級というのは、だいたいどの言語も似たようなもんだと考えていいです。
「abcから始めて90日で英検2級」と置き換えれば、その凄さがわかるでしょう。


これまで、あいうえおから始めて「4ヶ月で3級」というのでも、「学生さんはえらいなぁ」と驚いていたのですが、この「3ヶ月特訓(2級)」コースとは比較になりません。

教師の熱意やプログラムの効率の良さという違いは大きいです。
しかも、絶対時間が少ないのです。

「3ヶ月特訓(2級)」コースは、
1日5時間授業、週25時間=月100時間。
プラス自宅学習時間、平日3時間、土日5時間ずつで、週25時間=月100時間。
120日で、300+300=合計600時間でゴールです。

「4ヶ月練習(3級)」コースも、
月~土平均5時間授業、週30時間=月120時間
プラス自宅学習は月~土3時間程度、日曜2時間程度=週20時間=月80時間。
160日で、480+320=合計800時間でゴールです。


1級:900時間
2級:600時間(中級修了レベル)
3級:400時間(初級修了レベル)
(4級は100時間程度)
とあります。


そのため、「自宅学習もしっかりやって800時間で3級合格した人」は、その上のクラスに行っても、難なくついていけ、次のゴールもクリアできるのですが、「自宅学習はあまりやってないけど3級だけはなんとか合格した人」は、次のクラスでは落第生的な立場になってしまうことが多いのです。そこが問題。
2級という成果が出せるところまでできなくても、3級の壁を越えられる下地となる学習ができている人も、バランスの悪い学習をしてしまった人もいるのが「4ヶ月練習(3級)」です。

ちなみに英検でいうと、3級程度と同じ中学英語。これが完璧ならば、微妙なニュアンスは伝えられないかもしれないけれど、とりあえず旅行に行くような場合に、困らない程度です。
中学英語は、文科省規定授業日数換算で3年間で315時間です。ただ授業を受けているだけの生徒は、滅多に受かりません。やはり自宅学習時間数が合格のカギ。
自宅学習を、日曜を除いて長期休暇も1日30分1年300日間3年間(週3時間)する程度だと450時間なので、ものすごく大雑把な計算ですが、やはりだいたい合計800時間で3級という感じでしょうか。

うーん、4ヶ月練習(3級)コースの密度は中学英語なみの緩さであったか。

勉強する絶対時間が変わらないのに、ゴールが違うというのは密度の高い学習ができているということです。密度は、「教師の熱意」と「プログラム内容」と「学習者のモチベーション」の違いが出るところです。

モチベーションの違いは「お金の流れ」の違いが大きいです。

3ヶ月特訓(2級)コースは、社員として勉強しています。使い物にならなければ、一生出世コースから外れるか、クビだという危機感を持っているはずです。
4ヶ月練習(3級)コースは、ほとんど学生しか経験したことのない学生です。うまくいけば正規留学生として残れますが、失敗すれば大好きなパパとママのいる国にすぐに帰って、適当に暮らせばいいだけです。
あるいは、「一定期間、学生の身分は合法的に滞在するために借りているだけ」と考えて、勉強よりお金を稼ぐことに頑張っていたり、厳しいパパとママの監視の目がない世界の自由を謳歌し、恋愛だけに励んでいたりします。

仮に指導員からキツイ言葉を浴びせられたとしましょう。
「ダメ、もう一度」という程度でもいいし「てめーなんか帰っちまえ」でもいいです。
お金をもらっていれば、それも給料のうちと我慢できます。もしかしたらお金がもらえなくなってしまうかもしれない、という危機感も煽られます。
しかし、お金を払ってまで叱られたい人は、今時あまりいません。叱られないようにするには、わざわざお金を払うようなことをしなければいいのです。しかも、本人はフトコロの痛みはあまり感じていません。だって本国のパパとママが払ってくれているのですから。お金を払った分の元をとろうだなんて発想もありません。

「5000円渡したから明日までに90分のプレゼンテーションにまとめろ」といわれれば、必死で勉強して間に合わせることができます。
他人に伝えるためにやろうとすると、入念に勉強するようになるというのもありますが、
「お金をもらってしまった以上、ちゃんとやらねば」
「成果が出なければクビが飛ぶ」
この意識が違うのです。
これが「2500円払ったんだから教えてよ」とまるで受身になると、紐の結び方一つでも、ろくに身につかない。

ということが、きつけきょーしつに身が入らない理由でもあるのです。
「明日、自分一人でこの着物を着て来てください」
というような課題が課せられていれば、多少違うかもしれませんが、そんな実地訓練はありません。
それに形だけの付け焼刃をだらだらやっただけでは、本質的なことは理解できていないので、どうやったって3級より上にはいけません。

着物の世界は、「着付3級」の
「眼前にある一枚の着物が、時間内に着られればいい」
ということだけではないようです。

この基本文型を体得し、
「お世話になった先生のところへ訪問することを想定して、どの着物がいいか考えて着て来てください」
と、応用練習をして、
「お正月にお世話になった先生のところへ訪問することを想定して、どの着物がいいか考えて着て来てください」
と、拡張練習をして、
「3月初旬にお世話になった先生のところへ訪問することを想定して、どの着物がいいか考えて着て来てください」
と、代入練習をして、日々練習に練習を重ねて、
「「まあ奥様、素敵なお召し物」のあとに続く文を考えろ」
という、ロールプレイ練習で、
「大島でございましょー」
と言えるようになったら、2級並みなんでないかと思いますが(よく知らないけれど)、道のりは遠いです。

これが、ロールプレイじゃなくて、実際の場面で、
「それを言えなきゃ、勤め先での立場が悪くなる」
というような状況に追い込まれれば、あっと言う間に、覚えられるんじゃないかと思いますが、そんな世界には行きたくありません。





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Last updated  2006年02月21日 14時23分09秒


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