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10年以上前に建てさせて頂いたお客様から、輸入サッシマーヴィンのダブルハング(上げ下げ窓)のパッキンが悪くなってきたので、交換したいという部品の依頼があった。私たちは、この部品を「ウェザーストリップ」と呼びますが、建具と窓枠との間から雨が侵入してこないようにする為のパッキン材と言って頂いて結構です。この部品は、可塑剤を使って弾力性を持たせた塩ビで出来ていますからこの可塑剤が材料から抜けてしまうと、固くなって割れてきてしまうのです。そうなると、パッキンの役目を果たせなくなりますから、台風等で風雨が強くなると水が室内に侵入してくることになります。通常、輸入サッシには、こうしたウェザーストリップがいくつも付いていますが、窓のメーカーの違いや窓の形状の違いによってウェザーストリップの形状も異なってきます。因みに、Marvinのこのウェザーストリップ材は、Sliding Patio Door(アルミクラッド掃出しサッシ)のパッキンとしても使えます。交換したい場合は、私たちのようなプロの輸入住宅ビルダーに相談して下さい。無理に違うものを付けるとパッキンの役目を果たさない恐れもありますので。それにしても、こうしたメンテナンス部材が整っているということは有難いことですねぇ。サッシメーカー自体がなくなってしまったり窓のシリーズがなくなったり、施工したビルダーが対応しなくなってどういったサッシなのかも分からなくなったりすると、本当に悲劇です。信頼出来るビルダーと付き合うことは、大切ですね。
2012.08.30
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昨日の夜、輸入資材を出荷してもらっているカナダの友人から、「長野県で家を建てようとしているカナダの人が、カナダ製のマントルピース型暖炉を設置出来る日本のビルダーを探しているので、君を紹介したいが小さくて面倒な仕事を引き受けてくれないか」という話があった。何でもカナダのメーカーのサイトを見て、コンタクトがあったそうな。確かに、ホームメイドで新築する訳ではないので、見ず知らずの長野の建築屋さんのところに私たちが入り込んで仕事を受けるというのは、ちょっと相手に気が引ける。でも、彼らはカナダ製のマントルピース型暖炉について、全く知識もないし、自社で輸入もしていないだろうから、私がやらなければどうにもならないんだろうと思う。ご希望のNZ3000という暖炉は、なかなか格好がいいし施工したらきっと素敵でしょうねぇ。取り敢えず、カナダ人の方とお話をさせて頂いて、どうしてもということなら考えてみないといけませんねぇ。まずは、英語でメールしてみますか。こういうことがやれるのも、きっとホームメイドだけでしょうから。
2012.08.28
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昨日、久々に私一人だけが会社に来ていた。本当は全員休みなんけど、午後から高校の同窓会の総会出席の予定もあったので家でゴロゴロしているよりはましだろうと、仕事をしていたのです。そこへ、1本の電話。「今、太陽光発電の設置をしているんだけど、そのお宅の屋根材が輸入のアスファルト・シングル葺きなので、ホームセンターなどでは材料がない。もしあったら、すぐ売って欲しい」というものでした。うちは輸入住宅ビルダーなので、売るほどあるんですが、こういう一見さんからの急な問い合わせは珍しい。何でもNETで検索したら、うちの会社が出てきたそうな。ホームメイドのHPやブログは、相当マニアックな内容ですからマニアックな建材の検索なら、上位に表示されますからね。勿論、1ケースだけなんてことは初めてですから、値段を調べたり在庫がどこにあるかを倉庫で確認したり、結構大変な騒ぎとなりました。でも、在庫の現物を確認してもらい、色も大丈夫ということでしたので1ケースお渡ししました。もし連絡があと1時間遅かったら私も外出してしまい、きっと路頭に迷うことだったでしょうねぇ。ましてや、カラーベストを代わりに施工したら、クレームになるでしょうし・・・。それにしても、ホームメイドには何でもあるなぁ(笑)
2012.08.27
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先日、夏のお客様訪問をしている時、屋根の鼻っぱしを横に走る軒樋が汚れているのに気が付いた。焼き付け塗装されたアルミ製の樋なので、劣化したりすることはないが、少々気になる。ここは、北下がりの大屋根。屋根勾配は、10対5.5。車が多く通る地域の幹線道路に面している。台風の際には雨の勢いが増すから、雨水がこの樋を越えて落ちているような気がする。また、空気が排気ガスで汚れているから屋根にその汚れが付着して、雨が降ると流れ落ちるのだろう。普段の雨では問題ないと思うが、もう少し樋の位置を外側に出すといった工夫も必要かも知れない。ただ、あまり出すと、今度は普段の雨で樋の内側に雨水が落ちるという恐れも出てくるかも知れない。それこそ、鼻隠しが傷んでしまっては本末転倒だもんな。メーカーに対して樋の幅を改善する要望なりをする必要があるような気がするなぁ。こういうのって、やっぱり温暖化の影響なんでしょうかねぇ。
2012.08.26
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先日、名古屋市東部に走る断層で地震が起きたらというブログを書きましたが、今回は今一番話題になっている東海・東南海地震での被害予測についてみていきましょう。東海地震単独の場合と東海・東南海連動地震の場合での震度と液状化、そして被害についての図をご覧下さい。震度については、単独の時は北部を除いて、ほぼ「震度5強」。連動の場合は、「震度6弱」。液状化については、単独の場合は南西部を中心に危険度が高くなっていますが、連動の場合はその範囲が拡大し、危険度も極めて高いという状況になっています。これを見る限りでは、河川の土砂が長年堆積して出来た地域は地震の影響を受けやすいことが分かります。あと、液状化する地域では、免震工法が役に立たない場合もありますのでその点の注意が必要です。私の考えでは、木造のように地震の揺れを柔らかく受け流すような構造で建物を作り、基礎は地盤が流動化しても面構造が崩れないような強固なベタ基礎とするのが一番だと感じています。小舟が波に揺られるが如く、いくら揺れても上物がしっかり形を保てるようにするのが理想でしょうね。ただ、自然を過信してはいけません。どんなエネルギーが加わるかは人智では測れないのですから。まずは謙虚に、人命が救われれば建物は仕方がないくらいに思っておくことが大切です。生きてさえいれば、人生丸儲けです。
2012.08.25
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先日、お昼を食べた後、近くのリサイクルショップに寄りました。リサイクルと言っても中古ばかりでなく、新品のものもたくさん陳列されていて、結構おしゃれで悪くありません。そんな中見つけたのが、この一品。中国製らしいのですが、何とLED電球が1個100円。つい最近まで家電屋さんで売っていた白熱球が、100円でしたからついにここまで来たかという感じです。電気メーカーが、こぞってLED電球を開発・販売強化を目指している状況の中、中国製とは言えこんな値段のものが出回ってきてしまっては、国産メーカーの立つ瀬はありません。住宅でもそうですが、流行りのものにすぐに飛びつくのは危険です。流行りのものは、誰もが真似をしますし、それを受けて価格が急速に下落する。スマートハウスもいつまで続くことやら・・・?
2012.08.24
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輸入住宅や高級住宅で憧れるのは、何と言ってもインナーガレージですよね。車から降りなくてもリモコンを押せば、重厚なガレージドアが巻き上がるように上下する。そんな光景を見ると、車好きはどうしても欲しくなるもんです。でも、輸入住宅ビルダーなら、どこでもガレージドアを正しく取り付けられるとは思わないで下さいね。昔からやっているというところでも、正しい施工をしていないところはいくらでもあるんです。そのいい例が、こちら。どうですか、ホームメイドと他社との違いが分かりますか?私たちは、ディテールに拘ります。だから、気密や防水に関係するウェザーストリップの取付けも隙間の出来ないように完璧です。構造や仕上げを考える時に、最初からガレージドアを取り付けることを前提に計画すれば、このように美しく納まります。こういう気遣いは、契約の見積書なんかには、どこにも書かれていませんから、施工の善し悪しはこうした情報公開からしか判断出来ないですよね。でも、どこのブログにもこうしたことを書いているところはありません。さて、あなたは、ただのイメージやメーカーの名前だけで家づくりを決めていませんか?「安ければ、気にしない」というなら、OKですが・・・。
2012.08.23
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愛知県の半田で、いよいよレンガ積み輸入住宅の工事が始まります。建築確認申請から許可が下りるまで、数か月掛かりました。敷地の状況やその周囲が、特殊な場所だったので、申請前に他の許可要件を念入りに調査して、その上で書類を提出したり役所の追加の質問や書類要請に応えたり、本当に大変でした。でも、それはお施主さんのせいじゃないですからねぇ。何れにしても、許可が下りて何よりでした。申請前にも、紆余曲折がありましたからねぇ。きっと、お施主さんも少しホッとしていらっしゃることでしょう。こういう時にいつも思うのですが、世の中には天からのお試しのようなことがあるんじゃないかって・・・。いくつものハードルを越えたものにしか、その果実は与えられない。そんな気がしています。苦労はありますが、試されるだけ幸せかも知れません。何のお試しもなく、自分が必要とされているかどうかも分からないなんて、やっぱり詰らないですもんね。これって、性格がMなんでしょうか(笑)
2012.08.21
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カナダやアメリカの輸入サッシメーカーでは、ドアも製造しているという会社はよくあります。この窓メーカーも、こんなに美しい4枚開きの木製テラスドアを作っています。国産のサッシメーカーでもこうしたテラスドア(パティオドア)を作っているところもありますが、アルミ主体のフレームですからこんなに重厚なデザインではないですよね。このドアは、特別にショールーム用に作ったのでしょう。高さは7.5フィート(2.3m)、幅は、10.4フィート(3.2.m)もありました。このメーカー曰く、「オーダーだからどんなサイズでも作れる」そうな。木製ですから、本当に開ける際にずっしりしたものを感じましたし、防犯性を考えて強化ガラスにしてありますから、安心感がありますね。勿論、開閉用のレールや金物もヘビーです。こんなドアを全開にして、遠くの山を眺めたり、潮風を感じながら海が見えたら、何て幸せなんでしょうねぇ。まだこれをご注文頂いた方はいらっしゃいませんが、私たちがいいなぁと思っていれば、そのうちお願いしたいという人が出てくるんでしょうね。本物を見たいという方は、一緒にトロントに行って下さい(笑)
2012.08.20
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東海・東南海・南海の連動地震がマスコミでよく取り上げられますが、実は名古屋で起こる地震は、それだけではありません。そう、名古屋の近郊にも大地震を引き起こす断層帯がいくつも存在するのです。最近では、阪神淡路大震災も断層地震だったですよね。まあ、多くの人にはあまり情報が流れていないと思いますので今回取り上げてみたいと思います。高浜から猿投、瀬戸方面にかけて「猿投・高浜断層帯」という大きな断層があるのですが、この断層が一番被害をもたらす恐れがあると言われています。勿論、今すぐではないかも知れませんし、全然動かないとも限りません。断層による地震の発生予測は世界中でも全く未知といった状況なのです。ただ、何故か地震の震度予測はこのように出されています。きっと、過去の起った状況を踏まえて予測を立てているのでしょう。赤のエリアは、震度7。オレンジは、6強。黄色は、6弱。この状況を見ると、名古屋市東部とその近郊の被害が大きいということが分かりますが、その周辺地域でも相当大きな揺れになるということです。川の堆積物で出来た濃尾平野は、地盤の流動化が起きやすく名古屋市西部でも油断は出来ないと思います。東海・東南海・南海の連動地震では、海沿いや地盤の低い土地が取り上げられていますが、それとは違う地域でも安心は出来ないということは意識しておきましょう。まあ、どこに行っても日本では地震のない地域はないのですから、そこで生き残るような建物を建てることが大切です。ただ、いつ起こるか分からない地震ばかりを意識し過ぎて、普段の生活をなおざりにする本末転倒な家づくりは、ダメですよ(笑)
2012.08.19
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これは、輸入住宅好きの間では有名なKohler社のPedestal。日本語で言い換えるなら、自立型の洗面ボウルといったところでしょうか。ボウルの中に装飾してあるのは、大草原に生えているプレーリーフラワーが6種類。そして、ボウルの縁取りには金が使われてるという豪華さです。日本でこれを買おうとすると、ちょっと目が飛び出るくらいの値段になってしまいます。また、このボウルのデザインに合せた水栓金具も一緒にということになると、またまた大変なことになってしまいます。でも、このペデスタルは、手づくりで手書きですから、それを考えると結構なコストパフォーマンスがあるとも思います。だって、これはまさに芸術ですから。日本の磁器でも、手づくりだったら相当なお値段ですもんね。それにしても、成型された後にこんな絵を描く訳ですから、相当な技術と時間が掛かるのでしょうね。これは、絶対家宝になりますよ。
2012.08.18
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昨日、レンガ積みの際のモルタル目地についてお話ししましたのでもう少しだけ突っ込んで書きたいと思います。こちらの絵は、レンガの目地をどのようにするかで雨に対して適切かどうかを一覧にしたカナダの資料です。カナダの施工では、こうしたことも重要なこととして捉えているんですね。だって、過度の水分はモルタルを劣化させるばかりか、水分の凍結によって目地割れを生じさせる原因にもなりますから。勿論、私たち ホームメイドの輸入住宅では、Concaveと呼ばれる丸い形状の目地にしています。Preferred Profileとあるようにこの形状が最も推奨される形なんです。つまり、この形は最も雨が滞留しにくく、水分を含みやすい目地から最も雨を外に排水しやすいということなんですね。こうして目地という弱点を水分から守っているという訳です。V溝目地や下方向が広がった目地は、Fairですから、まあまあといった具合の表記でしょうか。その他の目地は、Poorですので問題外と考えていいでしょう。日本のブロック屋さんや外構屋さんでは、こういった指針がありませんから、それぞれ自分の好きにやっているというのが現状です。場合によっては、目地を何も押えないなんてところもあるようです。こういったところにもレンガ積みの文化や技術の違いが表れます。皆さんのところでは、どんな施工がなされているのでしょうか・・・。外壁のタイル目地だって、本当は同じ考え方なんですよ(笑)
2012.08.17
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写真は、窓下にボトムシルを取り付ける前のレンガ積み。ボトムシルの幅に合せて、レンガがカットされているのが分かりますね。面倒な仕事ですが、こういうディテールが長く愛着を持ってもらう為には大切なんです。さて、今回は、レンガとレンガとをつなぐ為のモルタル目地についてお話ししましょう。モルタルとは、セメントの粉と細かな砂、ライムと呼ばれる石灰、そして水を混ぜることによって出来る接着剤のことを言います。接着剤と聞くと、プラスチック系やゴム系のものを思い起こす人が多いと思いますが、レンガやブロック、コンクリートを接着する場合は、このモルタルが使われます。このモルタル目地には、適当な幅があるというのをご存知ですか。通常は、10~12mm程度で目地を作るというのがいいとされています。目地の強度を上げたり、雨が内部に入り込まないようにしたりする為にジョインターと呼ばれる目地押えを使って仕上げるのですが、この道具は目地よりも若干大きめのものを使うというのも覚えておいて下さい。ですから、20mmとか30mmとかといったあまりにも広い目地幅にするとジョインターで押えられないばかりか、レンガ積み自体の強度も落とすことになってしまいます。プラモデルで接着剤をたくさん塗っても、そこがすぐに取れてしまうのと似ています。モルタル目地は、あくまで接着する為のものであって、外壁の材料ではないのです。目地の幅を広くして、積みレンガの数を少しでも減らそうとするのは、大きな間違い。そんなところでケチらないで下さいね。せっかくのレンガの輸入住宅が台無しですから(笑)輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、私と話をしたいという方は、お問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。
2012.08.16
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お客さんからこんなベッドが欲しいと言われました。最終的には、ちょっとお値段が高いということでボツになったのですが、皆さんはこんなのはお好きでしょうか。北米では、こんなデザインのベッドもあるんですねぇ。柔らかなパステルアイボリーの革にクリスタルのボタン留め。その縁には金箔が張られた美しい木製枠。貴族趣味的な感じもしますが、夢のあるデザインだと思います。シンプルモダンが主流の日本にあっては、こういうデザインはマイナーなのかも知れませんが、潜在的にはこういったものに憧れる女性はたくさんいるんでしょうねぇ。でも、こんなデザインの家具を入れられるだけの器を造れないのが、今の日本の住宅業界。安もので画一化したものしか造れないなんて淋しい限りですが、私たちはやりますよぉ!
2012.08.10
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最近、建方の大工さんから「建方工事では、食えなくなってきた」という話を聞いた。建方工事とは、建物の構造(骨組み)を造る基本的な工事のことである。大きな柱や壁、梁を組み付ける為に、何人もの大工さんたちが1週間~4週間現場で作業することとなる。1~4週間と期間に幅があるのは、事前に工場で壁などを造ってくる場合と、全てを現場で造る場合とで差がある為である。長い期間に亘って構造を雨ざらしにしたくないという配慮から最近は工場である程度造ってくるというやり方(パネルフレーミング)が主流ではあるが、現場が狭く大型のクレーンやトラックが入れない時は、時間は掛かるが現場で一から大工さんが造っていくこととなる(現場フレーミング)。だが、住宅メーカーから下請の大工さんに提示される金額が、このご時勢で下がってきた為、応援で現場に入ってくれる大工さんたちに支払う工賃で、段取りをしたメインの大工さんの手取りが少なくなっているというのだ。その大工さんは、多分まだ恵まれた方だと思うが、ローコストの住宅メーカーの仕事を受ける大工さんは更に厳しい。下手をすると、サラリーマンの給料と変わらないくらいだという。今、大工さんの常用手間(日給)は、2万円くらい。25日働いて50万円。それを聞くと一般より多いように聞こえるが、社会保険料や交通費、道具代、車両代、体の消耗、ボーナスなしを考えるとどうだろう?月25日の労働っていうと週休2日がないくらいだし、当然お盆休みや年末年始、祝日や雨で作業が出来ない日を含んでいないことを考えると、月50万円を稼ぐのは結構大変なことだ。勿論、常用より代金の総額が決まっている請負の場合は、自分の頑張り次第でもっと割がよくなるというのが普通。それは、早出や残業で通常より早く工事を終わらせれば、工事期間が短い分日数当たりの代金が多くなるという理屈だが、請負代金自体がギリギリな為、早くやって稼ごうと思う大工さんの仕事は自然と荒くなってしまう。お客さんは、安く住宅が建てられて嬉しいはずだが、それを施工する現場の人間にも生活がある。そこに無理が生じれば、自ずと家づくりにも無理が生じる。大工さんを含めて今の施工業者さんは、過大に利益を要求する人はいない。それを取りまとめている我々のようなビルダーも大儲けしようなんて考えている人は少ないはずだ。最近、シャープが大きな赤字を出したというニュースがあった。過酷な価格競争は、会社の存続をも怪しくする。会社が存続出来なくなれば、アフターサービスやメンテナンスも受けられない。そして、そこの従業員や取引先の家族の生活も成り立たない。引いては、日本の社会をも疲弊させ、どこもかしこも安値競争となる。これがデフレの現実なのだ。結局、皆が損をする。それが、今の住宅業界でも起こっているということを忘れないで欲しい。切磋琢磨出来る競争は必要だが、それを超えた過度な競争は、産業や社会自体を潰す恐れがあるように思う。予算が厳しい時もあるかも知れない。それでも、適度な報酬を頂いていい仕事をさせて頂く。そして、お互いが感謝する。それが本来の家づくりの在り方ではないだろうか。
2012.08.09
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大量の雨や湿気の吸い込み、高温による膨張、風による砂の巻き上げ、乾燥や低温による収縮、外気の汚染、強い紫外線など、屋外の木製品は辛い環境に耐えて私たちの暮らしを支えてくれています。でも、そのまま放っておいても大丈夫というものではありません。常にいい状態に保っておく為には、定期的なメンテナンスが大切です。木の組織には、水分を上の方に持っていく為の導管と呼ばれるパイプがいくつも走っています。人間で言えば、血管のようなものですね。木を製品に加工する際に、この導管は表面に露出してしまうので雨や湿気、汚れなどが木の内部に入り込んでしまいますからそれらが木製品の劣化を早めることとなるんですね。ですから、これを食い止める為に、表面に塗装をしてやるんですね。でも、自然オイルの塗料は、屋外での耐久性は十分とは言い難いですし、油性の塗料は木の呼吸作用を止めてしまうばかりか、作業者の健康にもよくありません。そこで、私たちは屋外用の水性アクリル塗料である「PARA ティンバーケア」という輸入塗料を推奨しています。耐久性は、二度塗りすれば5年以上塗る必要はありません(環境によっては、その寿命は変化しますが・・)。アクリルの塗膜は、木の繊維に入り込んで表面を保護するばかりか塗膜に明いたミクロの穴が、木の呼吸を促し、大きな分子の水はその穴からは入り込めません。勿論、有害物質を含まないカナダ製の水性塗料ですから、作業者の健康を害することもありません。色落ちや割れ、表面のザラツキが見受けられたら、雑巾などの柔らかな布で土や砂の汚れを拭き取ってあげて、丁寧に塗料を塗り込んであげて下さい。その愛情が、必ずやガレージドアなどの木を蘇えらせてくれるはずです。
2012.08.08
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家づくりをするに当たって、最初に取り組むのが家のプランニング。家族の希望や敷地での制約、将来をにらんだ設計も必要となる。当然、お客様は見栄えよく見えるデザインにしたい訳なんだが、プロの輸入住宅ビルダーであるホームメイドとしては、将来起り得るトラブルやメンテナンスを見据えてプランをするように心掛けているのです。そういう点では、複雑な形より単純でリスクの少ないデザインになったり、勾配がきつい屋根より多少緩やかなものにして職人が安全に作業出来る状況を敢えて選んだりしますから、奇抜さに欠けると言われるかも知れません。ビルダーを選ぶ際に、他社さんのプランと比べるような人には私たちのデザインを面白味がないと言う人もいるでしょうから、一生懸命プランしたのに意味がなかったというケースもありました。でもねぇ~、だからと言って、私たちはポリシーを変えることはありません。そう、デザインは機能や自然の摂理と両立していなければいけないのです。今回、他社で輸入住宅を建てられた方から、ガレージの天井が雨漏りするので見て欲しいという依頼がありました。写真の家を建てた工務店さんは、既に倒産してしまったそうです。ビルダーの選定って難しいですよね。何を基準に考えればいいのでしょうか。デザイン力?施工能力?センス?ネームバリュー?現場監督の能力?価格?施工期間?営業力?・・・私は、NETで情報提供をどれだけしているか、どれだけ多くの知識や経験を積んでいるか、こだわりや情熱がどれだけあるか、メンテナンスの対応に手を抜いていないか、それらを見極めることが大切な気がします。
2012.08.06
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先日、フランク・ロイド・ライトのステンドグラスを紹介しましたが、同じ輸入建材屋さんが今後取扱いを始めるというスクリーン・ドアをご覧下さい。日本でも昔玄関や勝手口にこうした網戸を付けていましたよね。カナダの古い住宅や郊外のおうちでは、こうしたスクリーン・ドアが取り付けられているのです。勿論、後付けにも対応していますから、DIYで自分で施工するという人も多くいます。季節のいい春や秋、暑い夏などには、玄関から庭まで風が抜けるようにしたいものですよね。そういう感覚は、日本も北米も同じなんです。セキュリティの問題があるという人もいるでしょうが、写真のような全面スクリーンではなく、丈夫な格子のフレームが入ったものもあるのでそういうリスクは軽減されるかも知れません。それから、北米の網戸の網は、グラスファイバーの糸で出来ています。ですから、タバコの火を近づけたくらいでは穴が明かないという点も見逃せません。北米の玄関ドアは、殆どが3フィート幅の標準サイズですから、どのドアでも簡単に取り付けられるというのも便利です。合理的な考えとお洒落さ、機能性を考慮すれば、自ずと輸入住宅になるというのも頷けますね。
2012.08.05
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