クルマ、バイク、鉄道模型など趣味で人生を楽しむ

クルマ、バイク、鉄道模型など趣味で人生を楽しむ

2024.08.13
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テーマ: 鉄道模型(764)
カテゴリ: 鉄道模型
今から60年ほど前の小学生5年のころから亡き兄と始めたHOゲージですが、高校生になると次第にバイクや音楽、クルマに関心が移りました。その後、ずっとブランクがあったのですが、10年ほど前、兄の遺品整理でNゲージの作りかけたレイアウトや車両を見たのをきっかけに、Nゲージで鉄道模型趣味を再開しました。その際、自分の手許にあったHOゲージの蒸機や気動車なども納戸の奥から引き出して懐かしく思いましたが、どれも不動で元のお蔵入りになっていました。
しかし、Nゲージの山麓レイアウトが雑誌「Nゲージマガジン」のコンテストで入賞してひと段落が付いたのと、高齢化であまりに細かい作業はしずらくなってきたので、一念発起してHOゲージを再開、今ではHO・Nゲージの複合レイアウトを製作して、むしろHOを優先して楽しんでいます。
ここでは、30-60年前の天賞堂、カツミ、アダチ、エンドウなどのビンテージモデルを復活させて楽しんでいる状況をご報告します。

なお、修復の手順に関しては、別稿の解説をご覧ください。
「ブラス蒸機の不動修理」 https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/
「ウェイトの増量」 https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/

また、当時からビンテージモデルを持っていなくても、ヤフオクや中古専門店でブラス製蒸機が気に入って買われることもあろうかと思います。 ​その際はぜひとも「​ Tenshodo Book」 を入手されて、仕様の違いや当時定価、相場感をしっかり持つことをお薦めします。
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Tenshoco Bookには、写真左の創業50周年を記念して出版された 1949-1999年版 と写真右の2023年8月に追補出版された 2000-2010年版 の2冊あります。
肝心の別冊資料編が欠落している個体がある ので、「安い!」と間違って買わないように。
後者は写真と資料編が一体になっていて、今も天賞堂のオンラインショップで@7,260円で買えます。無くならないうちにどうぞ。


製品写真を眺めて楽しむだけでなく、 資料編の製品説明を熟読 して、SLモデルの変遷を俯瞰したうえで、仕様の違いと当時の定価、現在のオークション相場を頭に入れたいものです。
本家天賞堂銀座本店の模型営業部の皆さんがボロボロになるまでご覧になっています。私たちも勉強しないといけません。
折角、高価な買い物をしたのに、 同じ定番商品番号 の後発モデル で前照灯点灯(LEDではない「イルミネライト」で1985年頃から)、テンダー後照灯点灯(イルミネライトで1998年頃から)、テンダー後尾灯(LEDで2000年頃から)、フライホイール(1991年頃から)、軸箱スプリング・イコライザー装備(1983年頃から)などの改良型が出ていますのでご注意下さい。
1990年代では 製品定価 が15万円前後だったのが、2000年代に入ると20万円前後になり、2005年ころには27-28万円に高騰、プラ製モデルも加わって差別化が図られます。2010年にはついに33万円のC62が出現します。2010年代には職人不足が深刻になり、トップエンドモデルは45万円を超えることになります。
そして、2024年10月に予約を開始したC622(品番11094)、C623(11095)、C6215(11096)は何と ​定価が594,000円​ になりましたが、 11月中に生産予定の200両全てが完売
https://models-store.tenshodo.co.jp/blogs/museum/c62
それでも、昔は1品番で300-400両生産し、発売された全品番をまとめて買う方が沢山おられたので、隔世の感です。天賞堂の方によると、「定価が30万円を超えたころから買う方が急減し、しかも65歳を超えると皆さん、年金生活で買わなくなる」そうです。

​そのような背景があり、 ​​​ ​年々の定価の上昇は円安と生産台数の減少による韓国工賃の高騰の影響が大きく、​ 精巧度とは比例しません ​​。 ご留意ください。​​
​​​ また、 2006年からはダイキャスト製のカンタムモデルが発売され、リアル感は工芸鑑賞品としての精巧度だけでなく、走行音も大きな要素になりました。あまり公言されていませんが、再生ブラスト音は肉厚なダイキャスト製のほうがいいくらいです。牽引力もブラス製車体で缶モーターのクラウンモデルやHGシリーズはブラス製の軽量客車/旧型客車7両を牽引できません。
別稿「蒸機の牽引力と走行音を極める」:
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/

なお、ブラス製最高峰の「クラウンモデル」には銀箱に下の写真のような識別マークが入っていますが、 製品の広告では単に「HGモデル」と言われることも多いので、昔の「HGシリーズ」製品と混同しないようご注意!

また、「クラウンモデル」でカンタムシステムが搭載されている機種は 例外的にC62とD52だけ で、通常はC56,C57,C58,C59,C61,C62,D51のいずれも搭載されていません。​
本当に紛らわしいです。買い間違わないように!


​​​あと、当時の製品価格や仕様は TMSの新製品紹介 (エポックメイキングな製品の解説に限られますが、全体の流れを掴むのに役立つ)、 特集記事 (蒸機、電気機関車など、カテゴリー別に各社代表製品を掲載)、 専門店広告 (みどりや、ニットー教材などは製品単体の価格表示広告が多い)をバックナンバーで調べることもできます。6月号や12月号にはボーナスシーズンに合わせて比較的沢山の情報が掲載されていました。​​​
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それでは、楽しんでいるビンテージモデルを加修内容とともに具体的にご紹介します。

​​​① Adachi(天賞堂)C57標準形​​​​

45年ほど前に「天賞堂とのダブルブランド」で市販されていた(Adachiのオレンジ色の元箱に天賞堂の黒シールが貼付)モデル#1003で、ギアの固着、集電不良などで不調でしたが、OH修理のうえ、ウェイトを増量しました。もう1両の門鉄デフ形と同様にエコーモデルの空気作用管キットを購入しましたが、C57の細身のスマートさにも惚れているので、この写真の姿のまま楽しんでいます。


エコーモデルから空気作用管のキットが@6,000円前後で販売されています。
ただ、綺麗に取付けにはコツが要ります。別稿「HO空気作用管を極める」をご覧ください。


計60g搭載 しました。一般に60gが増量できるウェイトの限界かと思います。
いずれにせよ、「ウェイトを積みすぎて動かなくなる」ことはありません(笑)。


一般的には40-60g増量すれば十分 かと思いますが、写真のように実際に牽引させながら、1個20gのウェイト・ブロックを蒸機の上に順次載せて空転が止まる必要量を確認すると間違いないです。写真では60gですが、増量ウェイトの格納スペースの見当を外観で付けやすいです。


Adachi(天賞堂)C57標準形はウェイト増量により天賞堂の軽量客車7両(ブラスモデル、エンドウLED照明に交換、インテリア、フィギア追加)を楽々牽引できます。



​​​ ​② Adachi C57門鉄デフ形 ​​

45年ほど前のモデル#1301で、ドローア部分のショートを修理し、ウェイトを増量。細かいホコリが取れないので、洗浄後に下の写真のようなタミヤのプラサフやセミグロスブラックの缶スプレーでリペイント。さらにエコーモデルの空気作用管キットを取付けました。


​​​​​ビンテージモデルでは再塗装や小改造を加えることが多いですが、塗料は主に写真のようなメタルプライマー、プラサフにタミヤカラーの艶消しブラック、 半艶消のセミグロスブラック、艶消のクリア を重宝しています。これらは中々の優れモノです。
前者は塗装の食いつきがよく艶加減も一眼レフカメラのような高級感が出ます。また、後者は微妙なテカリの修正に有効で、電気機関車や客車、貨車の屋根にさっと吹くだけで商品価値を損なうことなくリアル感を高まります。 お陰でミニ・スプレーガンは使わなくなり、塗装作業の鬱陶しさから解放されました。

また、素材は 0.2-0.3mmの真鍮線 に加え、 1mm厚のプラバンと2mmプラ角棒 があれば、ロストワックスパーツとの組合わせでほとんど間に合います。​
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Adachi C57門鉄形はウェイト増量により、同じく天賞堂の軽量客車7両を楽々牽引できました。ただ、もう1両の標準形モデルに比べ、モーー、ギア音が多少大きかったので、 結局、コアレスモータの初めてのテスト搭載を兼ねて交換 しました。牽引力に問題なく、モータ・ギア音も静かになりました。
詳しくは別稿「ビンテージ蒸機の棒モーターを缶モータ、コアレスモータに交換する」​をご覧下さい。
​​ https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000 /



​​③ 天賞堂 C59標準形

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天賞堂の50年ほど前の1972-1974年製モデル#487で、棒型モーター(MH-8)が付いており、精巧度もそこそこです。#487は ​長期定番商品で同じ#487であっても途中で棒モーターから缶モーターへの改良など仕様変更がある​ のでオークションで探す時は注意してください。
当時からの長期保管に関わらず、何とか動いたので、ギアの固着、集電不良を修理して、ウェイト増量だけで済みました。エコーモデルの空気作用管を取付けて、随分天賞堂モデルらしくなりました。


架線注意標識を取付けました。スチームドーム前のステップ下には写真では分かりにくいですが、小型形を取付けています。



天賞堂C59標準形はウェイト増量により、同じく天賞堂の軽量客車7両を楽々牽引できます。
ただ、モーター、ギア音が多少大きかったので 最終的には天賞堂の同型後続モデル#487などと同様の缶モーターに次の写真のように交換しました。


​缶モーターに交換​​ して、かなり音が静かになりました。
詳しくは、別稿「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」​をご覧ください。
​​ https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000 /



​④ 天賞堂 C622号機 (#491)


​​天賞堂 C62 2号機(#491)は折損したジョイントゴムを交換し、ギアにカーボングリスを塗布しただけで快調に走行し、 棒モータ搭載、ウェイト追加なしのオリジナル状態で 天賞堂のブラス製軽量客車7両を牽引できました 。​​これは機関車単体で575gもあり、AdachiのC57標準形棒モータ搭載のオリジナル状態の507gより70g近く重いためです。バラしても走らせても素性の良さを感じ、さすが天賞堂です。


空気作用管がなかったので、5本目の空気管が追加され、六角ユニオンが廃止された「梅小路保存機仕様」のエコーモデル空気作用管キットを取付けました。HGシリーズモデルの精巧さに近づいてきました。


棒モータ搭載機ですが、市販のバックプレートを大幅改造して何とか装着しました。


主副機関士フィギュアに加え、架線注意標識とゼブラ板の電化対策パーツも付けました。


作業が我が家の苗穂工場で完了した出場記念写真です。

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​⑤KTM D52標準形​​
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先出のAdachi C57と 同じく天賞堂の軽量客車7両を楽々牽引できます。 ​​


シュパーブラインが登場する前のモデルですが、D52の堂々としたフォルムに大満足。
数々のトラブルを修復し、最終的にはウェイトを増量のうえ、タミヤのセミグロスブラックの缶スプレーでリペイントし、エコーモデルの空気作用管を取付けています。
参考に後続写真でトラブルの概要を説明します。


ドローアに関するショート原因としては、以下の項目が多い です。
1.ドローアが 主台車枠と接触 している。
     特に上下動させた場合やセンタービスのスプリングが紛失したり寸法不足の場合など。
2.ドローアの 取付ビスの先端やナットがモーターと接触 している。
     ビスの寸法違いやナット厚違い、余分なハンダの削除不足など
3.ドローアの 取付ビスと主台車枠の絶縁が不良 になっている。
      段付き絶縁ワッシャの割れや紛失、代用絶縁テープの破れ、配線端子絶縁カバー欠如など。


先輪、従輪のショートとギアの固着を修理したら一旦スムースに走行するようになりました。ギアの固着は昔付けていた粗悪なミシンオイル等の潤滑油が経年でペースト状になり、やがて蝋のように硬化するためです。
しかし、修理後も色々走らせるうちにモーター音が大きくなり走りにムラが出て来ました。「棒型モーターは強力」と思い込んでいるマニアの方も多いでしょうが、経年で内部絶縁不良やマグネット磁力が劣化するようです。


従輪のショートトラブルは非常に多いので、 走行中に止まるような場合は、従輪と先輪をまず外して試走させる とすぐに分かります。
対策としては、車輪を 両絶車輪 に交換したり、 従輪台車枠の上側や後端 を写真のようにリューターで削除したり、ディーテルアップモデルでは キャブ下 の空気管、分配弁、圧縮機等のパイピングや 従輪 の泥溜、給水管などで接触している箇所を突き止めて切断したり曲げたりします。
ショートの可能性を少しでも減らす両絶車輪は10.5mm径でほとんど適合しますが、スポーク車輪は非常に希少なので、普段から買い置きしておくと慌てません。ピポット軸であっても車軸先端はグラインダーで削れます。


先輪、従輪とも10.5mmでほとんど適合するはずですが、スポークとプレートタイプがあります。両絶車輪は今やレアなので、 日常探して、あれば買っておくのが賢明 と思います。
お世話になっている「れーるぎゃらりーろっこう」で以前に床次様に在庫を探してもらいましたが、片絶はあるのに両絶だけ在庫切れでした。
入手の裏技 として、 ビンテージのブリキ製/真鍮製貨車(エンドウ、カワイ、KTMなど)に付いている両絶ピポット車輪を外して流用する 手もあります。


最近も1970年代に発売されたKTMの急行貨物有蓋緩急車ワムフ100に室内照明を付けるため分解したところ、何と10.5mm径の両絶スポークピポット車輪があり、一挙に4軸も入手できました!
後出の「ロコモデル急行貨物列車ワキ1000」で再掲しています。


先輪はシリンダー棒(ピストン尻棒)やシリンダー内側とのショートが多いです。先輪を外して走行させてみればすぐ分かります。
対策としては、
.車輪を 両絶車輪 に交換したり、
2.シリンダー棒をハの字形に外側に曲げたり、
3.シリンダー棒の内側を半円形の断面に削除したり、
4. 場合によってはネジ留めのシリンダー棒そのものを取り外します

5. また、 シリンダーの内側角を写真のようにリューターで斜めに削る 場合も多いです。
削る場合は、金属粉がモーター等に付着すると大変面倒なので、 飛散防止に留意 しましょう。


KTM D52標準形はさらに後退走行中に突然、動輪クランクが写真のようにロック。自分では手に負えないので「れーるぎゃらりーろっこう」に修理をお願いしました。
別稿でご紹介しています。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/


KTMのD52標準形 の棒モーター(MH-8)は40年前の当時からかなり走行していたので、店主の床次様と相談し、 Adachiの 缶モーターに同社のアダプターステーを使って交換 しました。音が静かで拍子抜けしましたが、ウェイト増量後も牽引力に変化ありません。
​​ https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000 /

なお、最近AdachiのMC1525が品番5009で再生産され、取付けアダプターや付属部品付きセットなので、とても手軽と思います。 定価4,180円でホビーサーチで10%OFF3,762円で通販されています。ECO MODELでも買えると思います。



別々に入手するよりも手間もかからず、割安かも知れません。

​​⑥ KTM D52門鉄デフ形

「故障のデパート」だった標準形(写真の下側)に加え、KTMのD52は門鉄デフ形(写真の上側)もありました。こちらは、若干の集電不良を修理してギアグリスを付け直したりする程度で好調に走るようになったので、ウェイトのみ増量しました。
なお、車両ケースは両機とも元箱がボロボロだったため、エンドウの銀箱を流用しました。
別稿の「HO車両ケースを極める」をご覧ください。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/



KTM  D51半流形 シュパーブライン
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KTM C58とともに当時、高山本線や福知山本線をオマージュした60年前の山麓レイアウトで最も酷使したモデルですが、先輪、従輪のショートや集電不良など軽度の整備でモータ・ギア音が劇的に小さくなり、缶モーターかと疑うほどです。天賞堂のブラス製軽量/旧型客車7両を牽引できます。
さすが、シュパーブラインでしょうか、現在最も調子がいい1台なので赤ナンバーを付けてもいいくらいです。


当時小学6年生の自称「工場長」(亡き兄は社長)は山麓鉄道ジオラマの線路状況の悪さをさておいて、走行性能向上と称して第二動輪のフランジをやすりで削り落としておりました。交換用の動輪が入手できないので、とりあえず、このままにしていますが、不幸中の幸いで牽引力には大した悪影響は出ていません。
なお、先輪、従輪は写真のように新品の両絶車輪に交換しています。


KTMD51半流形シュパーブラインは、KATOのプラ製とエンドウのブリキ製の混成貨車列車20両編成を楽々牽引しています。



​⑦  Adachi D51全流形​

​Adachi D51全流形はヤフオクで3年ほど前に入手し、ギアボックスをOHして動輪軸にエンドウのセラミックグリスを塗布した結果、快調に走行できるようになりました。棒モーターですが、走行音は重厚で静かなほうであり、特に牽引力も天賞堂のブラス製軽量/旧型客車を7両牽引できて不足はないので、このままにしておこうと思っています。 棒モーターを例外なく缶モーターに交換するつもりはありません。
なお、D5122のナンバーをニコイチで製作してランボードに付けていますが、好調機なのでいずれはIMOXに特注するなり、より完全な姿にグレードアップする予定です。​




​​ ​​​​​​⑨  天賞堂 HGシリーズ D51肥薩線人吉機関区重装備

天賞堂の1993年製HG(ハイ・グレード)シリーズ#502のD51肥薩線人吉機関区重装備で、ヤフオクで少し前に買ったモデルです。すでにこの時代には棒モーターから缶モーター(フルイチ2030)に変更され、兜工場はじめ沢山のベテラン職人がおられたせいか、HG(ハイグレード)シリーズとして非常に精巧にディーテルアップされています。当時の定価165,000円が信じられません。

なお、本機には当時の
HGシリーズやクラウンモデルの殆どに搭載可能だったドラフト擬音再生システム
「SL-1」がオプション組付けされておりました。

天賞堂では、カンタムシステムの先駆けとして、米国製PFM/LTM を独自に日本化した ​「SL-1」) と呼ばれる疑似ブラスト音の再生システムが1983年前後からHGシリーズモデルに別売のオプションキットで装備できるようになっていました。写真のように 動輪に付けられたドラムを擦る時のスパーク雑音をテンダーに搭載したスピーカーで再生する仕組み です。 再生音が動輪の回転と同期するのは優れていますが、カンタムのように録音した実機の音源ではないので、リアル感に限界 がありました。
端的に申し上げると、 再生音は「ジィジィ」という感じの音 です。
再生のためには今や販売中止の「サウンドジェネレータ」をパワーパックに配線する必要があり、再生できないだけでなく、通常走行時でもちさな異音がするので、私の場合は天賞堂模型商品部に依頼してオプションキットを全て取り外していただきました。

SL-1関連装置を取り外して調整するだけで結構修理代が掛かりましたが、雑音は完全に消えて、走りもよりスムースになりました。さずが天賞堂模型商品部の丁寧で完璧な作業にはいつも感心させられます。
SL-1オプションキット搭載機をお持ちの方には、ぜひお薦めします。

なお、SL-1システムに関しては、別稿の「SL-1とは何だったのか」をご覧ください。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501150000/


KATOのプラ有蓋車とエンドウの真鍮製有蓋車の混合列車を20両編成で楽々牽引します。ディーテルアップされたHGシリーズモデルにも関わらず、R550の4番ポイントも無加工でスムースに通過できるのは立派と思います。


機関区の全景です。


​​ 機関庫でHGシリーズ D51肥薩線重装備 ​​​の 左隣に並んで駐機しているのは、約30年歳下の天賞堂カンタムD51鷹取式集煙装置付です。
肥薩線重装備機の集煙装置は容量の大きい敦賀式なので、鷹取式より幅広です。地域事情に基づいて同じ機種でも​​​​​​
機関区ごとに ​​創意工夫していたのでしょうね。鷹取工場100年史「蒸機とともに一世紀」を読むと昭和28年に150両に集煙装置を取り付けたとあります。


<天賞堂HGシリーズ/クラウンモデルと当時定価の推移、中古品選びの留意点>
ここでHGシリーズモデルとクラウンモデルに関してまとめておきます。
HGモデルは1985年ころのC62やC59から発売された当初は定価も75,000円や84,000円でした。
しかし、1990年に入ると定価は15-16万円前後になり、2005年頃には27-30万円前後に跳ね上がります。

また、2010-2015年前後に発売されたトップラインのクラウンモデルは定価が36-45万円の設定になり、
煙室の扉が開くほか、キャブ下、ボイラー上のパイピングが増えていますが ​​​​​​​​​​​ 、観賞重視で折角軸箱スプリング、イコライザーが装備されているのに先従輪台車の可動範囲や動輪の横動範囲が制約されて、走行性能の低下が目立ちます。走行性能を追求したいのか、観賞用の美術工芸品を追求したいのか、訳が分からなくなってきます。

したがって、 1990年代のHGシリーズは外観、走行性能、価格(当時定価)のバランスが取れていて、非常にコスパの高いモデル と思います。
ただ、オークションで入手される場合には、 ​コスパが高いと言っても所詮中古品、買取り業者は人気機種でも<当時定価の30-40%>でしか買い取ってくれないことを覚えておきましょう。 ​定価の70-80%を目安に入札の上限金額を決めて時間を掛けて入札する ことをお薦めします。
ビンテージモデルを死蔵するオーナーは案外多く、高齢化で手放したい方が少なくありません。高めの落札実績が出ると「2匹目のドジョウ」を狙って続いて出品が増えることが多いです。「 この出品商品しかない」と思い詰めるのは間違いです。
当時の定価以上の落札実績があっても入札価格の経過をよく分析して二番札、三番札の相場を頭に入れておく と失敗しません。 熱くなって二人で競り合う形で決まった落札価格は参考にしない方がいいです。そのような激情タイプの入札者がいつも揃うわけではないので、チャンスを冷静に待ちましょう。



​​​​​​
​​⑩  天賞堂  HGシリーズ C57135号機

天賞堂の1997年製HGシリーズ#515のC57 135号機で、ヤフオクで少し前に買ったモデルです。D51肥薩線重装備モデルと同様にすでにこの時代には棒モーターから缶モーター(マシマ1630)に変更され、兜工場はじめ沢山のベテラン職人がおられたせいか、HG(ハイグレード)シリーズとして非常に精巧にディーテルアップされています。当時の定価198,000円が信じられません。
​​

精巧度は見ての通りで非常に高く、むしろキャブ下周りのパイピングが作りこみすぎて、従台車が砂蒔き管とドローアのセンターピンに干渉して走行中にショートして瞬停していたので、加修しました。シリンダー尻棒は付けていません。


従台車の後端枠がセンターピンに干渉していました。 直線のテスト線路でちょっと走らせても問題は出ませんが、レイアウトでは線路の上下動があるので所々でショートしてしまいます 。高級モデルの価値を損なわないよう、従台車枠の削除は塗装をできるだけ剥がさず最小限にしました。


C57 158号機にも横に並んだ9600とともにお約束の架線注意標識を前照灯下、スチームドーム手前のステップ下、テンダーハシゴに取付けました。


​​​​​ C57 135号機にも後出のC58北海道形とともにゼブラ板を取付けました。​​
実機に電化対策で取り付けられたゼブラ板はハシゴを上る整備員に見えるように原則、ハシゴ下段に上向きですので、取付け方向にご注意。
なお、「C57135」の取付け位置は変則的でハシゴ中段です。


大宮の鉄道博物館の保存機です。黒ナンバーの現役時代からゼブラ板はハシゴで中段に取付けられていたようです。

​<高級機モデルへのウェイト増量
C57135HG事例 ​​​​​​
ここで、牽引力が不足しがちなHGシリーズやクラウンモデルのウェイト増量に関して、多少作業が厄介ですのでまとめておきます。

このHGシリーズのC57135号機は、標準編成客車としている天賞堂軽量客車シリーズの7両(ブラス製のインテリア、LED照明装備)で 動輪が空転するため、ウェイトを増量 しました。
HGシリーズやクラウンモデルは精巧度が高く、小型の缶モーターを搭載しているとは言え、キャブ内はバックプレートが付いて余裕がなく、イルミライトの前照灯用基板やTPEシステムの関連部品が付加されているので、増量できるウェイトがスペース的に限られるのが難点 です。
まず、写真のように追加ウェイトを20gくらいから順次増量してみてスローの始動ややや急な始動を行って 追加すべき最低必要量を確認 します。


その結果、最低40g、できれば60gの増量が必要なことが確認できました。


車体を分解し、ウェイトをどこにどの程度追加できるか、検討します。C57はボイラーが細く、ギアボックスより前方部分には全く増量の余地がありません。また缶モーターのギアボックスは写真のように大きな一体型になっており、ボックスの上方には余裕がありません。わずかにボックスのボイラー脇に左右合計で15gほど搭載できる余地を見つけました。


ウェイトを金切りばさみかニッパーなどで大まかなサイズに切断します。


切断したウェイトをカナヅチで丁寧に叩いてボイラーの内側曲面に合わせカマボコ形に成形します。正確にはボイラーを貫通してハンダ付けされている沢山の真鍮線と干渉しない内側になります。もちろん、ギアボックスにも干渉しないように何度も試着を繰り返しながら、成形します。この工程が非常に重要になります。
と言うのも、 ​HGシリーズ以前のビンテージモデルでは棒モーターなので元々20gほど重く、増量必要量がその分だけ少なく、バックプレートのないキャブ内にもウェイトを搭載できました 。​
それに対して、 HGシリーズではキャブ内には搭載できないので、ボイラー内で隙間のないきっちりした成形で最低必要量のウェイトを搭載しなければなりません。


ボイラー内面の真鍮線のハンダ箇所を損傷しないよう、細心の注意を払いながら、カマボコ形に成形したウェイトをゴム系接着剤で固定します。
なお、写真でウェイトの左に写っているスナップのような基盤は​
イルミナイトの前照灯用基板でこれを損傷すると缶モーターと直列で配線されているため、前進しなくなります ​​​ ​ので注意​ してください。


さらに缶モーターの後ろ(バックプレートの前)に35gほどのウェイトを搭載できるスペースがあったので、丁寧にウェイトを型取りします。


型取りしたウェイトをカナヅチで叩きながら、缶モーターに干渉しないギリギリの大きさに2枚合わせで成形します。@15gX2枚で30gの増量になります。


型取りしたウェイトを3枚に追加し、ゴム系接着剤で固定します。
ウェイトを固定後、車体を仮にかぶせて先台車、従台車なしの状態で正常動作、点灯するかを確認します。ショートが心配でしたが、問題ありませんでした。


結局、 必要最低量の40gに対し、45gの増量 になりました。それでも 機関車で375g ですから、 棒モーター搭載のAdachi製C57の増量後507g (別稿 「HO真鍮製蒸機のウェイト増量」をご参照下さい)よりもかなり軽いです。​​​
​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/​ ​​
130gも軽いのにほぼ同等の牽引力があるのは、動輪軸受ボックスのスプリングとイコライザーが施されてレールとの密着性が格段に高められているからです。


C57で比較すると、上がAdachiのビンテージモデルで、下が天賞堂のHGシリーズモデルです。HGモデルでは、動輪の軸箱にスプリングが組み込まれて可動し、なおかつ第2、第3動輪の軸箱はシーソーのように動くイコライザーのステーで繋がっています(6点式ではなく、厳密には4点式のイコライザー)。これによりレールに対する圧着力のバラツキを少なくして、脱線や集電不良、動輪の空転を緩和する構造になっています。

第1動輪はイコライザーが付いていないので、フリーで軸箱のスプリングが動きます。


C57 135号機は45gの増量で始動時に少しだけ実機同様、空転しますが、無事天賞堂ブラス軽量客車7両編成を牽引できるようになりました。ヤレヤレ。HGシリーズの増量は大変でした。

牽引力と走行音に関しては、別稿「HO蒸機の牽引力と走行音を極める」で詳しく検討しています。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/


​​☞​​ <天賞堂HGシリーズのテンダーへの石炭搭載>​
TPEシステム用のスピーカー取付け穴がテンダーに開いていて、 少しコツがいるので説明しておきます。

天賞堂のHGシリースは当時考案のブラスト擬音再生SL-1システムのスピーカーを別売オプションキットで搭載できるように石炭搭載スペースは別板になっています。さらに作例のD51やC57など増炭枠がある場合は別パーツになっているため、石炭を搭載していない方が多いのではないでしょうか。
写真のように別板の上に増炭枠と「周囲を囲むプラ板(1mm厚推奨)」( 赤線の部分 )を接着してから石炭をホワイトボンドと修正洗剤の溶液で固定すると取り外し可能な状態で綺麗に搭載することができます。


​​


増炭枠はハンダ付けせずに​ 周囲を囲むプラ板とともにセメダインホワイトで固定。


作例では周囲を囲むプラ板の高さまで石炭を搭載して見えなくしています。



⑪ 天賞堂 初期ブラスモデル9600

​​​​​​
小学6年生の時に亡き兄と製作した山麓レイアウトは畳3枚分の小型だったので、写真のドビーC11, KTM C56 2両とともに天賞堂の9600も手許に残っていました。
この9600は ​1965年製の初代モデル#477(定価11,000円)​ で、イコライザーこそ付いていませんが軸バネ可動式の名機と呼ばれるだけあって威風堂々とした作りです。若干集電不良を修理した程度ですぐ走るようになりました。ただ、当時の若気の至りで、前後にゼブラマーク、テンダーに安全第一マーク、ランボードに白線がラッカーでペイントされ、キャブの屋根が曲がっていた(落として兄に怒られたのを覚えています。笑)ので、一旦塗装を剥がして修復後、タミヤのプラサフとセミグロスブラックの缶スプレーでリペイントしました。
写真のドビーC11は従輪のショートを修理しましたが、混合列車のような短編成向きで私のレイアウトでは走行させる機会が少ないので、別にあったトビーのC50とともにヤフオクで愛好家の方にお譲りしました。
同じく写真のKTM C56は後述のように缶モータに交換、見事復活しました。


屋根のへこみはハンダで修復しましたが、久しぶりの真鍮板工作でコテの熱で歪みが出てしまいました。いずれ、ハンダの腕を磨いて再修理するつもりです。


ウェイト増量もせず、材木列車16両を楽々牽引できています。



​​​ ​​​ ​​⑫  天賞堂 9600 二つ目79615号機 HGシリーズブラスモデルとプラ製現行モデル​

​両方とも76915号機ですが、写真手前が2001年製ブラス製HGシリーズ#477(定価194,000円)で、向こう側は2019年プラ製現行モデル#51049(定価52,800円)です。

​なお、ブラス製に関しては、同じ品番#477で定価も195,000円でありながら倶知安機関区時代の二つ目である 1996年製の79616号機と79618号機はイルミネライトの前照灯やLED後尾灯が点灯しません のでオークションや専門店で買われる場合は特にご注意下さい。

天賞堂のプラ製蒸機を買うのは初めてでしたが、今後の勉強に実機写真を見ながらボイラー上のパイピングなどをディーテルアップし、より艶消しが強いタミヤカラーのマットブラックTS-6でリペイントしました。


​両機を見比べると、やはり ブラス製は繊細なすっきり感 がちがいますし、 ともに缶モータですが走行音はかなり異なります。 ​単に素材の違いだけでなく、クランクピンやクロスヘッド、動輪横動幅などの加工精度の違いがあり、プラ製は軽くて賑やかな印象で、ブラス製の重厚感には及びません。やはり高いだけのことはある!素直な印象です。両方を所有して突っ込んで比べないと分からない差です。


プラ製のディーテルアップはブラス製モデルを見ながらやればよかったのですが、ブラス製が中々手に入らず、プラ製を先に買ったのと、Tenshodo Bookの製品掲載写真は正規側だけだったので、細部を識別しにくい実機の当時写真を参考にしました。そのため、仕上がりの仕様に違いがあります。


プラス製を主務機、プラ製を補機の重連で、ワキ1000急行貨物7両編成を軽快に牽引します。9600は最高速度65km/hなので架空のシーンでしょうが・・。


二つ目モデルで肝心の前照灯が点灯しないと全く意味がないと感じます。


3両勢ぞろいの武骨な雄姿です。大型ボイラーによる出力のわりに軸重が軽い長所を活かして交代役の
D51に駆逐されず、 最後まで稼働した国鉄蒸気のしぶとさがにじみ出ています。
左から
​​2019年プラ製現行モデル#51049(定価52,800円)​​、 ​​2001年製ブラス製HGシリーズ#477(定価194,000円)、 ​​ 1965年製の初代モデル#477(定価11,000円)


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​​⑬ KTM ブラスモデルC58

​​
小6時代に、高山本線や福知山本線をオマージュした山麓レイアウトで最も酷使したモデルですが、先輪のショートや集電不良など軽度の整備で調子よく走っています。
動輪を黒染めしようか、迷いましたが、KTMは一時期、動輪をメッキ、テンダー台車を黒メッキ仕立てにしていた時期があるので、当時を懐かしんでそのままにしています。
C58は30年ほど前に天賞堂のHGシリーズ#532が発売されるまで、宮沢モデルが幅を利かせていて、精緻なモデル化がされずにいたようです。大好きなC58ですので、KTMの既存モデル以外に後出の天賞堂モデルも入手しました。


当時から牽引力に不安はなく、今も材木列車16両を動輪を空転させることもなく楽々牽引できます。鷹取式のような集煙装置は当時販売されていた汎用プラパーツで、懐かしいのでそのままにしています。
​​


​​ ​⑭ ​ 天賞堂 ブラスモデルC58北海道形
C58には思いれが強いので、KTMの簡素な60年前のモデルには飽き足らず、その後のシュパーブラインモデルも検討しましたが、精巧度はたいして高くないので、結局天賞堂の品番532の1997年製HGシリーズ北海道形切り詰めデフ標準テンダーモデルをヤフオクで最近入手しました。当時定価165,000円に対し、落札価格は140,000円でした。
試走させたところ、後退のみで前進しない珍しいトラブルがあり、模型商品部で修理してもらいましたが、出品者の質店が良心的で修理代を負担いただきました。




冒頭で紹介しましたように、ヤフオクで落札する際はTENSHODO BOOKで入念にチェックし、当時の定価までを基準に入札するようにしています。
一般的に1990年代のHGシリーズのブラスモデルは缶モーターで、兜工場など腕利き職人による精密工作と価格のバランスが取れたコスパ面でベストモデルと思います。なお、
ブラスト擬音を出すSL-1システムが搭載可能になっていますが、D51の肥薩線重装備モデルで説明したようにカンタム出現後の現在では有蓋無益の販売中止の旧システムではあります。


​ヘッドライトと前進の配線が直列で配線されていたとは知りませんでした。ふつうは常識的に並列で配線するはずですが、当時はまだダイオードがなかったので、ライトの点滅は+-だけで制御していたのですね。


​​ 架線注意標識を約束通り、前照灯下、スチームドームの手前ステップの下、テンダーハシゴに取付けました。
​​
​​
C58の場合、小型機でスチームドームのステップが小さめのため、架線注意標識も 小型 のほうを取り付けました。


後方のC62には 通常型 の標識を取り付けていますので、大きさを比べて下さい。 ​​

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テンダーにはステップ3段目の上に ゼブラ板 (写真のEco Model製品)を取り付け、 ​​​1段目の下に通常型の架線注意標識を取付けました。​


同じHGシリーズのC57135に比べ、さらにC58はボイラーが細いのでウェイト増量は諦めましたが、天賞堂の高崎センター プラ製客車7両編成は写真のように楽々牽引 しているので、これでよしと考えています。もちろん、 天賞堂のブラス製旧型客車7両は空転して牽引できません が、機関車が缶モーターで静かなのに客車のみゴーゴー金属音を響かせて仮に走ってもリアル感があるかというとやや疑問だからです。 軽すぎる走行音の課題は引続き、検討します。
​​​

​​⑮ 天賞堂 クラウンモデルC581やまぐち​
HGシリーズのC58に続き、2008年製クラウンモデルのC581やまぐち#11027をヤフオクで入手しました。クラウンモデルは工賃(韓国工場?)の高騰で販売価格も高騰しており、当時の税込定価304,500円に対し、落札価格も281,000円でした。
小型機のせいか、特に加工することなく、550R4番ポイントも苦も無く通過しました。


ただ、高いだけのことはあり、煙室扉の開閉はじめ、架線注意標識など精緻な作りは期待どおりです。
​​​​​​

ただ、 ​単機で天賞堂の軽量客車7両編成を牽引させたところ、ウェイト不足で空転するばかり。​ 高価な工芸品なので あまり改造するのは止めて​ 、当時のSL山口号の初期と同じく、C57を補機重連で走行させることにしました。
同じ小型機のクラウンモデル C56 も同じような牽引力不足と考えて下さい。


トレインマークは24系客車のSLやまぐち号では付いていましたが、 軽量客車を使った臨時列車はトレインマークなしのことが多かった ようで、言い訳はともかく重連で走らせてみました。補機のC57は先出の ​⑧​ ​​​​​
​​​
​天賞堂​ ​​ HGシリーズのC57 135号機で前部のダミーカプラーをKDカプラーに交換するだけで問題なく連結できました。



​​⑮ KTMブラスモデルC56​
​小6時代に、高山本線や福知山本線をオマージュした山麓レイアウトで先出 のKTMC58とともに最も酷使したモデルですが、先輪のショートや集電不良など軽度の整備で一旦走行できるようにありました。


しかし、そのうち走行中にギクシャクするようになって再度OHしたものの、車体をかぶせるとショートして動かなくなり、手に負えないので、れーるぎゃらりーろっこうに修理をお願いしました。その結果、棒モーターの絶縁不良とのことでモーターを交換せざるを得なくなりました。


写真の上から2番目が元々付いていた棒モーターですが、C56はボイラーが非常に細く、幅12mm前後の非常に細い特殊な棒モーターであることが判明し、交換可能な棒モーターや缶モーターを半年以上探したところ、ヤフオクで偶然、天賞堂のHGシリーズのC56やC11で使われていたマシマの幅12mmの細身の缶モーターを入手できました。写真の一番下が交換して取り付けた状態です。


取り付けて車体をかぶせようとしたところ、市販のモデルアイコン製の缶モーターマウントが干渉して入らず、かなりの改造を強いられました。紆余曲折の末、無事正常走行できるようになりました。

ともかく 小型機の場合はアダプターを狭い主台枠やボイラー内壁に収めるためにアダプターの整形加工が必要です 。別稿「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」​をご覧下さい​。
​​ https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000 /


​​なお、私のレイアウトでは天賞堂のブラス製客車7-8両編成が標準のため、ボイラーが細くてウェイトを追加できないC56は当初、7-8両の貨物列車(エンドウブリキ製とKATOプラ製の混成)を牽引してお茶を濁していましたが、下の写真のような ​プラ製客車の導入で、一気に活躍の場が広まりました。​


牽引力の弱いクラウンモデルやHGシリーズに天賞堂が軽さを追求したプラ製のはつかり客車8両編成を引かせたところ、何とC62/C61と同様、空転なく牽引、快走しました。


車両重量がブラス製室内照明、インテリア、フィギュアフル装備のおよそ半分@140-150gしかありませんので無理からぬことでしょうが。 走行音が軽いので改善検討中 です。
​​

​​ ​​蒸機以外のDL車、電気機関車、電車、客車、貨車に関しては、別稿に分割しましたので、そちらをご覧ください。 ​​

「HO 30-60年前の天賞堂等ビンテージモデルを楽しむ Ⅱ 蒸機以外編」​:
​​ Hhttps://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504090000/



また、​閲覧数が96,000件を超えて、鉄道模型の他テーマに関しても、ご覧下さい。

「HO・N複合レイアウト ジオラマ」​:
 https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/


​​​​
​「HOブラス不動蒸機の再生」​:​
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/



「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:​
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000 /



​​​ ​​ 「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」: ​​
​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/



​​​​​ ​​ ​​​ ​「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」​:​ ​​
https://plaza.rakuten.co.jp/smor
​​
imoto0296/diary/20241123 0000/ ​​​​ ​​



「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/





「HON サウンドを極める: カンタム、サウンドBOX、TOMIXホームサウンド」: ​​
​​​
​​ https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/




HO蒸機 空気作用管を極める」:
​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/20240229000 0/


​​

​​「 HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:
​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/



「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/




​「HO/Nゲージ トワイライトEXを極めるー乗車と車内作りこみ」:​
​​
​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/



「HO貨車を楽しむ」:
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/



「HOカプラーを極める」:



「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:
​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/​



「HO KATO 動かないポイントを動かす」:
​​ ​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/ ​​



​「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」​​

https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/



「HO/N 車両収納ケースを極める」​
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「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」
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「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:
​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/



「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」​:
​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/ ​​




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「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:
​​ ​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/​ ​​





「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:
​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/​





「VANが青春だった。石津謙介さん」:
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/



「本当のセレブに招待される 1」:
​​​​​​ ​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/​


「本当のセレブに招待される 2」:​
​​​​​​​​​ ​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/​


「本当のセレブに招待される 3」:​
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「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:​
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Last updated  2025.05.17 09:28:40
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