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書名:義民が駆ける著者:藤沢周平出版社:講談社(講談社文庫)発行年月:1998年09月ISBN:4062639319本体価格:619円(税込649円)あらすじ 江戸幕府から突然命じられた三方国替え。越後長岡への転封を強いられた藩主を守ろうと、荘内藩の百姓たちは越訴のため黙々と江戸をめざす。「雖為百姓不仕二君」を旗印に深山にわけ入り間道を伝って歩き続ける領民たちの相貌と彼らを衝き動かした情動を精緻に描く傑作歴史長編。面白かった。しかし。藤沢にしては今ひとつまとまりに欠ける気がする。書き切れなかったか、と、いうのが正直な感想だ(でも止まらないくらい面白いんだよ~なんでだろ~)。たとえばMという人物が出て来る。これがいったいどんなことをするのかとドキドキしながら読んでいくと(どっちかってーと敵役側なので「やめろー」とか思いながら読んでいくと)何も起きない。いや、起きてるはずなんだけど、「何をしたか」についてはほとんど書かれない。こういう事情から川越藩に渡りをつけたが、それが結果としてどういう暗い運命を彼にもたらしたか、ということがサーッと書かれるだけ。だからつい拍子抜けしちゃうわけだ。登場人物も多くて、しかも同じ苗字がごろごろ出てきてややこしい。これがまた、関係がわかりづらい。わからないわけじゃないけど、いつもの明瞭さがない。本間が、本間が、と、言っているから辰之助のことかと思って読んでいると、光暉のことだったり。立場があっち行ったりこっち行ったり、変動が激しくて、いくつかの事象は決着が語られないまま次へ行っているような気がして、なんだかな~、いつもの藤沢と違う気がするな~、という感じだった。でも面白い。百姓(あえてこの用語を使う)が最初は渋々ながら、次第に熱を帯びて自己の利益を守るために立ち上がっていくさまは、そりゃもう素晴らしく面白い。なんで面白いか。たぶん、現代の現実とすごく似通っているからなんだろう。他の作品でも「これはサラリーマンの話だな…」と思うことがよくあるが、この作品でも、政府や会社の上司といった立場の者から、どう考えても理不尽としか思われない命令が下される、そのやりきれなさや憤懣、そして権力に対して抗えない一種の絶望や無力感といったものが、幕府と庄内藩の関係を通してうまーく表されているのだ。ホント、やりきれないよ、いろいろと。そのうんざりした状況を、底辺にいた百姓たちが覆そうとし、実際に覆されるのが、勧善懲悪時代劇みたいに「スカッと爽やか」なんだろな(笑)。もっとも、著者あとがきを読んで安心したが、藤沢は彼らの話を美談にしたくなかった。むしろ「なぜ義民扱いするのか」と、美化に反対の立場だった。「百姓たりといえども二君に仕えず」は言い過ぎだというのだ。どんな善政をしいたとて、為政者は搾取する側であり、民は搾取される側である。その平行線は変わらないだろうというのが彼の考えだった。その後、資料に目を通してもう少し軟化したらしいが、この一揆が「自分の利益を守るため」に行われたという位置付けは作中を通じて一貫している。それは、著者がこの一揆を単に美談とするのではなく、百姓たちの現実的側面を藩執行部や幕府と同じ水準で描くことで、時代の躍動感をより鮮明に出そうとしたことの現われではないかと思う。残されている書簡などを時おり引用しており、それが候文のままで読みにくかった(涙)。読んだけど。史実の持つリアリティを出したかったのか、とも思うけど、素直に小説として書ききったほうがよかったような気がする。でも面白い(しつこい?)。どんなに「自己の利益のため」に過ぎなかったとしても、指導者による計算ずくめで実行に移されたとしても、その中に立ち現れる自然な侠気というのがあるものらしい。著者が意図してか知らずか、そんなものも織り込まれていて、それに触れると胸を打たれる。おかげで素直に一気に楽しめた。▼この本はこちら。4時間(分量的には3時間だが、書簡の引用など逐一読んだら時間がかかった)。
2006.03.29

椋の大木が伐られ、欅の大木も伐られた。中野区の保護樹木に指定されるほど立派な木だったのに。目の前の屋敷森もいずれ更地にされてしまうんだろう。ここをねぐらにしていた鳥は多いと思うが、みんな居場所を奪われるわけだ。目の前にマンションが建って部屋が真っ暗になるだろうことも気が滅入るが、今はそれよりこの小さな森がなくなることのほうが遥かに重い。気が塞いで日記を書くのも億劫。昨晩撮影した大木の切り株。ひどいことだ。
2006.03.27
作:千葉雅子演出:池田成志出演:高田聖子、千葉雅子、伊勢志摩、池谷のぶえ、池田成志、加藤 啓、木野 花チラシにあったあらすじ奈美子は凶悪事件を起こしていた。しかし、勾留後の言動に不審な点が多々あるため、 精神鑑定をうけるべく北の地の施設へ護送されることになる。刑務所内で様々な想いを抱えて生きる女たち。それぞれの女たちの心が赤裸々に暴かれてゆく先に待っていた予想だにしない展開とは・・・。女たちと奈美子の意外な接点から紡ぎだされる壮絶な女たちの生きざま。これを読んで、私は刑務所が舞台になるんだと思っていた。違った(笑)。一箇所出てくるには出てきたけど。稽古しているうちに脚本がどんどん変わってっちゃったんだなきっと。上記あらすじで合ってるのって「奈美子は凶悪事件を起こしていた」と「壮絶な女たちの生きざま」だけやん(笑)。頭の中で解決されない部分が多いので、脚本がいいとは思わない(ごく個人的には)。いや、台詞の掛け合いなんかはすごくいいと思うんだけど、全体の構成が私には物足らなかった。演出も特にうまいとは思わなかった(だから私的にはですって…)。ただ、熱意と演技力、これはだれが見ても文句をつけられまい。それでぐんぐん引き込まれる。幕間ナシで2時間半あったのに「もう終わっちゃうの?」という感じで。そういう意味では、ある種、演劇の原点を見た思いがした(演劇人のやりたい演劇ってこういうのだよねきっと、と)。まぁとにかく巧いよ役者が。安心して見ていられるもん。ホント、巧い。一人何役もこなすのにパッパと切り替わり、また「切り替わった」ということが演技からきちんとわかる。台詞が聞き取れないなんてことは一切ないし!これでもっと内面を掘り下げると、もっと凄まじくなるだろうな。私は見てみたいけど、他のお客さんはいやかも(笑)。
2006.03.25
昨日、どうやらお向かいがクレーンで大木を切っているらしいと聞いて、ずっといやぁな気分でいたのだが。今晩、帰ってみたら、まるごとなくなっていた。数百年かけて育った大きな椋の木が。この喪失感。こんな瞬間は、生きるってくだらないと思わずにいられない。
2006.03.23
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書名:私のパリ、ふだん着のパリ著者:戸塚真弓出版社:中央公論新社(中公文庫)発行年月:2002年02月ISBN:4122039797本体価格:590円(税込619円)内容: 心躍る朝市での買物、英国に負けないフランス式おいしい紅茶の淹れ方、ガラクタ市や美術館の愉しみ、アパルトマン事情―パリを愛して二十余年、毎日の暮らしのなかから見えてきた、素顔の街の魅力さまざま。フランスに行くといったらおばあちゃんが送ってきてくれた。女性の視点で書かれたエッセイ。高級すぎることもなく、庶民に留まることもない、嫌味のない内容が多い。食べ物・飲み物の話が多いのは面白いかも。まぁ「面白い!!」って次から次へ読む感じではないですが(それでえらい日数がかかった)。エッセイってどれもそんなものかなぁ。観光案内にはならないが、「へえ、じゃあ今度行くときはこうしてみようかな」と思わされることがないでもない。タイトルどおり、「ふだん着のパリ」が見える一冊。▼この本はこちら。4時間。
2006.03.22

本日の晩御飯なんだかメインになりそうなおかずを二品も作ってしまった。本当は今日はサトイモが来る日だから、サトイモと手羽中の煮っ転がしがメインになる予定だったのだが、昨晩間違えて豚ヒレブロックを解凍してしまった。でも煮っ転がしのほうも、今日やらないと週末までできそうになかったので、両方とも作ったわけだ。(作るだけ作って、片方は食べなければいいのだが、美味しそうでつい両方とも食卓に出してしまったのだった……このほかにサイドディッシュ考えるのめんどくさかったし……)写真の右上が、豚ヒレブロックとキャベツの蒸し煮。鍋にキャベツのざく切りを入れ、上にブロック肉を置いて(本ではヒレじゃなくロースだった)、水と固形スープの素を入れてコトコト弱火で煮るだけ。油も使わないし、ヘルシーでいい。なんといっても手間がかからない!こういうものぐさ料理って大好き(笑)。左上がサトイモと手羽中の煮っ転がし。こっちはちと手間がかかっている。サトイモの下ごしらえをしたし(これも結構廃棄率の高い食べ物な感じ)、手羽中も皮部分に切れ目を入れてやったりした。ごま油で手羽中とサトイモを焼いて(なんとフライパンで作るのよ)、だし汁と酒と砂糖で煮て、火が通ったらみりんと醤油を入れて煮詰める。最初のサトイモの下ごしらえ(ぬめり取り)が足りなかったのか、かなり粘りのある仕上りになってしまったが、足りないみりんの代わりに酒と砂糖をがばがば入れたせいで濃い味の美味しい煮物になったような気がする。あとは豆腐の味噌汁と、ご飯。ご飯はうるち米2:もち米1。もち米が余っているので、この間から混ぜて炊くようにしている。これがまたもちもちして美味しいのだ。なんか久しぶりに自宅でまともな食事をした気がする。
2006.03.21

江戸東京博物館の常設展のチケットをもらったので、行ってみることにした。会社をほぼ定時にあがり、電車に揺られて両国へ。(いやぁ、夕方で、総武線が混み混みなのには驚いた)着いてみたら、あと30分しかない。ここで一句。「招待券 ないとできない 無駄遣い」(笑)。エレベータで6階に上がって入り口を入ったら、いきなり5階部分へ階段を下りなければならなかった。展示は2階分の高さを吹き抜けで使っているのだが、なぜ5階に入り口を作らないのだ??途中の展示も面白いんだけど、目当てのものがあったので全部すっとばし、一路「印刷」セットのあるところへ向かう。あった、ありました。江戸時代の印刷セット。現代の印刷機に相当する…かななかなか立派なお箱で。これ使って何枚も何枚も木版刷りを作っていたのね。しかも化粧裁ちする道具まであるよ(化粧裁ち=紙の四方を綺麗に切りそろえること)。昔から印刷物にはうるさかったと見える、日本人……。(いいじゃんか四方がちょっとぐらい揃ってなくたって…)この印刷セットのお隣に、浮世絵の製作例が展示されていた。美人の錦絵1枚のために、使う版木は12枚…たった1枚を刷るのに12版も重ねるか!? キチガイ沙汰だな……。こうした「錦絵」は、もちろん庶民によっても買われたわけだから、さほど高価なものではなかったはずだ。それなのに12版刷りって、いったい……(汗)。まぁ一つにはこういう技術水準の高さが、国外での浮世絵の評価を際立たせているんだろうな。印刷関連の展示と向かい合わせに、江戸時代の絵草子屋のたたずまいが展示されていた。江戸時代の絵草子屋。店先には美人や力士のブロマイドが所狭しと並ぶいいなぁ絵草子屋。すごく楽しそう。私、絵草子屋に生まれ変わりたい。錦絵とか絵草子とかに囲まれて、毎日幸せだろうな~(お金持ちにはなれないだろうけど、でも)。館内放送がかかって、これから鹿鳴館その他の仕掛けが動くという。「本日最後となります」というまるで追い立てのような掛け声につられて、東京の展示スペースに移動。鹿鳴館とニコライ堂と銀座煉瓦街の模型を見て(中が見えたり街頭が点燈したりスポットが当たったりいろいろ)、イントネーションのまるででたらめな解説を聞き、そこが終わってからは東京部分をさっさと歩いて出た。途中に懐かしのすばるが展示されていたので、ついパチリ。昔、うちの車もすばるだった。坂をあがらなくて大変だったような…ミュージアムショップには江戸風味の小物がいろいろあって、見るだに楽しい。でも5分しかなかったので(笑)、咄嗟にみみずくどら焼きという品物だけ購入して、博物館を出た。以前に来たときも思ったけど、常設展示だけでずいぶん楽しめる博物館だ。千両箱(ニセモノですが)を持ち上げる体験コーナーとかがあるのだ(笑)。ぼてふりの桶を担いで見るコーナーとか、いろいろ。むしろ常設展だけを見るために、半日くらい空けて来たほうがよさそう。ついでに、こんな夜じゃなく昼間に来たほうが、少しは両国らしい風景を見られて、より楽しいかもしれない。
2006.03.17
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書名:佐賀のがばいばあちゃん著者:島田洋七出版社:徳間書店(徳間文庫)発行年月:2004年01月ISBN:4198920001本体価格:514円(税込539円)あらすじ: 昭和三十三年、広島から佐賀の田舎に預けられた八歳の昭広。そこでは厳しい戦後を七人の子供を抱えて生き抜いたがばい(すごい)祖母との貧乏生活が待っていた。しかし家にはいつも笑いが溢れ…。黒柳徹子、ビートたけしも感動した超話題作。すごい貧乏生活(笑)。でも全然不幸じゃないのね。人生、お金じゃない、幸せは心の持ちようだって、この本を読んだあとで言われれば「全くそのとおり」と同意するしかなくなるだろう。ちょっとだけ内容を披露しよう。おかしかったのは湯たんぽの話。ある日、湯たんぽを手に入れるのだが(もちろん就寝時にも普通に使うが)、その湯たんぽのお湯をお客に出すお茶に使ってしまうのだ……すごいでしょ。さらに、遠足に行くときに「水筒がない」と言ったら、湯たんぽを持たされるのだ(笑)。持たせるほうも持たせるほうだけど、持っていくほうがまた素直でおかしい。周りもあったかくていい。運動会になると担任の先生が腹痛を起こす話とか……。まぁこれ以上喋ると、読んでもらう部分がなくなるので(笑)このぐらいにしておきます。かる~く楽しく読めてオススメ。軽いといっても「軽薄」なわけじゃない。「人に気付かれないようにするのが本当のやさしさ」のように、だれが読んでもきっと、じんとくる言葉や出来事が見つかるはず。活字の苦手な若い衆もぜひトライしてみて。この本ならきっと大丈夫。▼この本はこちら。1時間で読めます。対費用効果が悪い(笑)ので、図書館で借りたほうがいいかも。
2006.03.14

タダ券を貰ったのだ。昨年の大河ドラマで義経を演じた滝沢秀明ことタッキーが座長(?)を務めるショーを見てきた。タダ券だけあって、席は3階の、花道の真上の席(つまり花道が何も見えない)。18時開演で、幕間35分(長い!)を挟み、終了したのは21時15分くらい。結構な長丁場だった。ワイヤーに吊られて飛び回ったり、ゴンドラに乗って上から降りてきたり、衣装や仮面の七変化をやったり、水芸やったり(笑)、半分手品ショーみたいな感じだった。それにつけても……体力ないとできないな、アイドルも。まぁ劇を見るたびに「俳優って体力ないとできない…」と思うのだが、それとは違って「体力ないとできない」。もっとフィジカルに体力が必要っぽい(笑)。ばく転、何回したかわからない(タッキーはやりません)。バンジージャンプみたいなこともやってたし(これはタッキーがやっていた)。これから1ヵ月半、毎日これ……。ご苦労様です。さて、以下はファンの方は読まれないように(私はファンではないから書きたいことを書きます)。何がだめって、演出が一番だめーである。アクション系は見どころあってまぁいいんだけど(殺陣のまずさはともかく)、コンセプトが幼稚なんだよねどれも。ありきたりというか(いや、ありきたり以上に「幼稚」だった)。ああ、演出家の力って大きい。力のある演出家なら、ジャニーズの若造たちだってもうちょっと上手く嵌めた使い方をするだろう。「若造たちだって」という言葉にムッと思う人もいるかもしれないが、滝沢はよく聞き取れる発声だったからいいとして(マイクは使ってますけど)、他の若いもんの発声がまるでなっていない(何もレッスンしてないのか!?)。「ぐじゅぐじゅぐじゅっ」という感じの台詞になる。可愛さが売り物だからいいのか? そうなのか?高校の演劇部だってもっとうまいぞ。という出来映えだったので、劇の部分は見ていて結構苦痛だった(普段、上手い人のを見すぎ)。じゃあ踊りはいいかってーとこれがそうでもなかった。私はジャニーズはもっと踊りの上手い若衆が多いのかと思っていたが、それは間違いだった。20人くらい出てきて、「こいつはイケてる」と思えるのは一人だけ。あとは「振り付けどおりにやってます」という感じだ。みんな、真面目にレッスン受けてる?ショーパブのゲイの人たちのほうがずっと上手いぞ(彼らはモダンなどをちゃんと習ってます)。それでも劇よりは断然踊りのほうが楽しめた……若いもんが喋らないから……(殺されそう)。まぁ……楽しめたっちゃ楽しめたけど……私はもういいや。一生に一度見れば十分。ごちそうさま(笑)。でも周りにだれかファンがいたら、「この間、ナマタッキー(なんじゃそりゃ)を見てきたよ」と言ってみよう。3階席は、上から降りてくるときに最初にナマタッキーを見られるんである。結構間近だったと思う。ところで、なんじゃ新橋演舞場の内装は。ホテルかここは。という感想を誘起するような改装がなされていて、びっくらしたのであった。商業主義ばりばり(しかもセレブ系?)。今まで一目置いていたのに……もうこの劇場は来なくてもいいや。私の居る場所じゃない気がしてしまった。他人のような。でもお土産(俳風お好み焼き)は喜んで買って帰ったんだけど。ショーのラストはタッキーの歌謡ショーだった(これはみんなで踊って、勢いがよくて楽しそうで、見ているこっちも楽しかった)。その中の「Venus」という曲のプロモーションビデオが、たまたま帰りがけに見上げた銀座三越の大画面に映っていて、妙な偶然もあるもんだなどと思いつつ帰宅した。1階ロビーに飾られていた、各界有名人からのお花。白いぽやぽやしたのはみんな胡蝶蘭です。高そう…
2006.03.13

今日は大学時代の友人を新居に呼んだ。(初めてのお客さま!)当初は6人の予定だったが、いろいろあって2人減り(うち一名は筋肉痛)、4人が来てくれた。13時に待合せ、その後、うちで食べたり飲んだりおしゃべりしたりしているうちに、あっという間に21時になってしまった。(だれかが「8時間労働だ」と言っていた(笑))久しぶりにまとめていろんな話が聞けて楽しかった。みんな、苦労してるのね……しみじみ。好きな道を行くのはたいへんだ。(ちなみにふつーの会社員は私ひとり)専門やら何やらがバラバラなようで、案外共通する部分があったりするのが面白い。特に、出版関係の話になると止まらない(笑)。(出版社勤めの人間は一人もいないが)社会とのコアな関わり方が似通っているのかな。さて、お友だちをお呼びするにあたっては、食器を少々、妹や母から借り出した。最初は総勢7名の予定だったから足りないと思ったんである。だいたい和食器は5客で1セットだし、一人暮らしなもんで、あんまり予備の皿とかがない。ワイングラスなんか自分のしかないから、全部妹に借りた。(同じマンションにいると便利だ(笑))料理は、私はものぐさなので、ものぐさ料理ばかり。タンドリーチキン(漬け込んで焼くだけ)と、芽キャベツのスープ(鍋に放り込んで煮込むだけ)と、蒸し野菜(切って土鍋で蒸すだけ)を用意した。どれも割と好評でよかった。ほかに、友だちがから揚げを持ってきてくれたり、ロールケーキを持ってきてくれたりして、ちょうどいい感じだったかな。また、昨日は丸一日かけて部屋の掃除をした(正確には金曜の夜から)。そのおかげで最近になくぴかぴかである。3ヶ月にいっぺんずつくらいお呼びすると、部屋がきれいに保たれていいかも(笑)。また遊びにきてもらおうっと。友人からの戴きものの一部。他は主に胃袋の中なのでお見せできません(笑)
2006.03.12
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書名:愚か者の祈り著者:ヒラリー・ウォー/沢万里子訳出版社:東京創元社(創元推理文庫)発行年月:2005年06月ISBN:4488152066本体価格:840円(税込882円)読了は3/10(金)だがこちらで。あらすじ: 顔を砕かれ、胴を裂かれた若い女性の死体が見つかった。老練なダナハー警部と若いマロイ刑事は、頭蓋骨から容貌の復元を試み、夢を抱いて故郷を出た少女が惨殺されるまでの空白の5年間を追ってニューヨークへ。警察小説の巨匠の初期傑作。いきなり「1953年」とかって始まって「なんでそんなに古い年代なの」と不思議に思っていたが、その時代に書かれたものなのだった。古い。でも現代の話として読んでも、さほど違和感を感じない。違うのはパソコンの普及度と携帯電話の不在くらいだ。社会の本質って、数十年じゃああんまり変わらないものなのね。あらすじにあるように、老練なダナハー警部と若手のマロイ刑事が主人公……らしい。どうも読んでいてだれが主人公なんだか判然としないもので、私には読みにくい。つまり、感情移入しにくいのだ。解説によればこの著者は、著名な犯罪実録(They all died young とかいうの)を読んで雷に打たれたようになり、実録に近い、リアルなミステリを書こうとしたらしい。たしかに、リアルはリアルだ。著者の意図は実現されていると思う。だから、半世紀経った今でも違和感なく読めるんだろうな。アメリカの郊外(サバービア)の描写なんか、そのまますいすい読めちゃう。こういう作家こそ、アメリカ市民社会の現実を一番よく捉えているのかも。もっとも、素人が生前の顔を復元できるかっていうのはかなり疑問だ。が、そこはそれ、物語を楽しくするスパイスってことで(笑)。(それに、復元に関しては、謎解きでちゃんとフォローが入る)ま、市長をやりこめるあたりが読んでいて楽しかったかな。すごく面白いミステリとは思わないけど。ちなみに邦題は、作中に引用されるキプリングの詩から。原題は Rag and Bone(ぼろと骨)だけど、これも詩の一部だから、訳としてはまぁ当たってる。でもそもそも内容を表しているかといえば疑問(笑)。▼この本はこちら。3~4時間。
2006.03.11
さて、1月25日の日記に書いた「当たった」話。何が当たったかというと、フランス旅行が当たったのだった…!(なんてこったいオリーブ)往復航空券とホテル5泊分(プラスアルファ)。さすがに嘘じゃないらしいとわかったし(最初は全然信じられなかった)、一緒に行く相手も決まったし、もう書いてもいいよね。まだ先だが(7月予定)、パリとツール、そしてモン・サン・ミッシェルに行くことに。ちなみにパリのホテルは4つ星!! 自分じゃ絶対泊まれない!!(笑)モン・サン・ミッシェルも楽しみだなぁ。この機に必ず行くべし(ある友人には「歩いて渡って溺れないように」というありがたーいお言葉をいただいた)。ぐふふふふ…(無気味)。ともあれ、楽しみである。
2006.03.10

数日前から口元にできものがあって、軟膏を塗ってもなかなか治らない。「そうだ」と思って、昨日、ラベンダーの精油を塗ってみた。2年前に南仏で買ってきたやつ。効いた。効いたような気がする。本当に。だってもう治りかけてる。あとはかさぶたがとれるのを待つだけ。実はこの間の年末年始にもお世話になっていて、唇の周りがかぶれたようになっていたのを、3日間くらい付けて治したのだった。それまで全然治らなかったものがどんどん快方に向かって、そのときもびっくりしたのだが。よく効くなぁ。唇の周りなんてデリケートな部分に塗っても大丈夫だったわけだし、便利便利。ちなみに、ハーブはたくさんあれど、精油を肌に直接塗布しても大丈夫なのは、ラベンダーだけみたいだ。優れものなり、ラベンダー。今度から薬は買わず、できもの腫れもの切り傷のたぐいは全部これで治すか(笑)。これがその精油。汚れが入らないようにスポイトで使う注:一言断っておくと、すごい濃度&純度の精油だから効くのだと思う。使ってるラベンダーも原種かもしれないし、そのへんのお店で売ってるやつで同じ効果が得られるかは保証しない……。
2006.03.09
なんだか最近左眼がちょっと変だ。痙攣したり異物感があったりで。仕事が仕事なので、目がやられると途端に能率が落ちる。どこかで見てもらおうかな。しかして行きつけの眼科がなくなってしまったので、新規開拓しなければならない。隣駅にある評判のいい眼科へ駆け込んでみた。「すごく混んでいる」という噂で恐怖していたが、それほどでもなかった。診察の前に眼圧や視力を測ってしまうシステム。合理的だ。スタッフは愛想がいいし、先生はアイソはよくないけど案外やさしそうな感じだし、まずまず。で、診察結果は、何もないといわれた。こういうのは、寝不足が一番多いんだって………。あとは、花粉症の可能性があるので、早いうちに撃退するように、それ用の目薬をだしてくれた。1日4回もさすのだ。これでちょっとよくなるといいな(それより早寝しろって……無理っぽいけど)。
2006.03.06
世界有数(!)の日本美術収集家として知られる、ニューヨーク在住のメアリー・バーク夫人が40余年をかけて収集した、珠玉の日本美術のコレクション。その「里帰り」らしい。縄文の火焔土器もあれば、平安の木彫もあり、鎌倉の慶派の作品も、狩野派も琳派も揃えている。実際見てみて思ったが、すげーコレクションである。何から何まで見ているわけじゃないが、これまで展覧会はそこそここなしてきた私でも、見たことのないような系統の木彫があったりするのだ。平安時代の男神と女神の木彫なんか、そういったものが存在していたことすら知らなかった。平安の彫刻といえば仏教ものしか見たことがなかったよーな……。公達携帯用(笑)ポケット巻物『源氏物語』なんかも見たことがなかったよーな……。「えっ、こんなのもあったの」というものがいくつかあって、たいへん興味深い展示だった。私のほかにも呟きを洩らしているひとがいたが、作品の保存状態がいいのにも驚いた。……もしかして、日本国内で保管されている美術品よりも状態がいいのでは?展示途中に豪邸の写真があって、茶室や保管部屋がきれいに設えてある写真も並んでいた。本当に好きで、自邸に陳列するときもただ保管するときも、すごく気を遣ってくれたんだろうなというのが伺えた。美術・彫刻だけでなく、陶器もいくつかあった。なんとゆーか割と未熟な時代の作品?完成され洗練されてしまわないうちの、試行錯誤中っぽい陶器が多いような気がした。古九谷も柿右衛門もあったが、そういう美しいものばかりでなく、むしろ朴訥としたものを集めるんだから本当に日本美術が好きなんだなとまたも思わされた。我々日本人よりまっとうに愛してくれていたのでは……。さて、展示されていた作品中では、蕭白の唐獅子の絵が気に入った(ポスターにもなった絵)。マンガっぽくてすごくおかしい。何匹もの唐獅子が断崖絶壁をよじのぼって細い石橋(しゃっきょう)を渡っている。そのうち2匹ぐらい、谷底向かってまっさかさまに落っこちていたりする。それをせりだした岩場のうえからじっと見る親唐獅子(?)。見ていてすごくおかしかった。唐獅子があまりにむくむくしているのと、顔つきがひょうきんに見えるせいだろうか。目が惹きつけられるのは構図のせいだとしても。あとは探幽の「笛吹地蔵図」。なんという美しい線を描くんだろうか。狩野派とは思えないやわらかさ。麦畑を描いた屏風もよかった。今は黒ずんでいる部分が当時は銀色だったらしいが、銀を使ったことを加味しても、よくもこんな地味な対象を屏風に描くな~と感心した。デザイン性が高く、琳派の先駆みたいでおもしろい。屏風の点数がやたら多くて、見終わったときには目がかなり疲れていたけど(大きいものって焦点が合わせられなくて目が疲れる)、なかなか魅力的な展示だったと思う。
2006.03.05
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書名:少年計数機(池袋ウエストゲートパーク2)著者:石田衣良出版社:文藝春秋(文春文庫)発行年月:2002年05月ISBN:4167174065本体価格:543円(税込570円)あらすじ:自分が誰なのか確認するために、まわりのすべてを数え続ける少年・ヒロキ。その笑顔は十歳にして一切の他者を拒絶していた!マコトは複雑に絡んだ誘拐事件に巻きこまれていくが…。池袋の街を疾走する若く、鋭く、危険な青春。爽快なリズム感あふれる新世代ストリートミステリー、絶好調第2弾。『池袋ウエストゲートパーク』第2弾。父親が買ったので、早速借りて読んだ。なんだかんだいって面白いよね。すっかりトラブルシューター化したマジママコト。この本に納められた中編は4本。オンライン覗き部屋の売れっ子へのストーカーを撃退する「妖精の庭」、数を数えつづける少年とのふれあいを描く「少年計数機」(もちろん事件付き)、ひったくり犯を見つけてほしいと頼まれる「銀十字」、そして他より長めの1本「水の中の目」だ。事件はさまざまだが、主人公のマコトに共感が持てるのは、なんといってもマコトが本質的に「他人にやさしい」から。ストリートボーイズの主領タカシも「甘いのがマコトのいいところだ」と口にして憚らない。たとえば、「少年計数機」で、その変わったガキが異様にゆっくり歩くのにつきあってやる。普通のおとなのように「早く歩け」と要請したりしない。それは、彼の目にそれが、心の深いところから湧き出してきた透明な自発性(←原文忘れたが確かこんな感じ)と映るからだ。相手がいくつであろうと、それをおろそかにしてはいけないと彼は思う。そういった懐の深さが、この作品の魅力になっている。第1弾を読んだときにも思ったのだが(ただし第1作を除く)、どれもわりと「おとぎ話」チックだ。第2弾もその傾向は強い。著者自身がそれを認識しているのか、作中でマコトが「まるでおとぎ話だ」といった感想をもらしたりする。別に悪い意味でおとぎ話だと言っているんじゃない。私にとってはバートンやギリアムの映画もおとぎ話で、それが人々に愛される所以だと思っているから。「おとぎ話」だと思う理由のひとつは、たぶん、「取り返しのつかないこと」が概して少ないからだ。たとえば、妊婦がひったくりに抵抗して、転んで病院に運ばれる。そのニュースは登場人物たちを憤慨させるが、母子共に生命の危機は免れる、といった感じ。こういうぎりぎりでセーフになるところが、この作品の軽さであり読みやすさであり、おとぎ話テイストだろうと思う。もっとも第1作だけはその意味でもおとぎ話ではない。また、第2弾ラストの「水の中の目」では、○○○○がああいうことになってしまう。でもそれは○○○○がクロウトゆえの運命だ。そして最終的にああいうことになるけれど、彼はマコトが破滅させたんじゃない、すでに自分から破滅していたのだ。取り返しのつかないことは、現在ではなく、過去において起こっている。さて。「少年計数機」も好きだが、なんといっても「銀十字」がオススメである。登場人物がなんとも魅力的なのだ(これ以上喋ると読んだときつまらないから以下自粛)。そしてひったくり犯を見つけたらどうするか……?このへんがなかなか思いつかない展開で面白い。意表をつかれるというわけではないけれど、「なるほどー」と笑いをこぼしてしまう、そういう新しさ。そう、マコト以外の登場人物の書き方がうまいんだなー。ちゃんとリアルで。しかも魅力的なやつが多くて。何かひとつ、そのひとらしいものをきちんと持っていて。なんだかんだいって結構ハマッているのだった(笑)。きっとそのうちに父親が第3弾を買ってくるにちがいない。そしたらまた借りようと、虎視眈々と狙っている(笑)。(第1弾のレビューは2月17日の日記にアリ)▼この本はこちら。4時間半~5時間(1より会話文が若干減って、ボリュームが増えた気がする)
2006.03.02
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