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くだらない話が日本の話題をさらっている。日銀の福井総裁への圧力は、マスコミをはじめ手を緩めないどころか、しつこく一層強めているようだ。その一方、社会面では大学生、それも子供を教えることに関する勉強をやっているはずの学生達が陰惨な殺人事件をおこした事件。さらには金持ち家庭の女子大生が誘拐された事件などが紙面を覆っている。もっとまともなことは起こらないのか?と思っていたら、最近の大ヒットはバフェット氏が何と4兆円弱のお金をゲイツ財団に寄付するとか。これはとても凄いことだと感心してしまう。このバフェット氏、昔この日記でも取り上げたが、アナログ的というか、原理原則に忠実というか、凄い判断力で投資家として大向こうを唸らせてきた人。今でもバークシャー・ハーサウエイという会社を通じて、投資に経営に大成果を挙げ続けている。かねてより、敬意を払い注目してきた人物。それが金を墓場に持っていく訳にもいかないとは言うものの、今までの人生の成果とも言える資産の大半を寄付する。偉い!!おまけにその寄付を自分の財団を作って、自分の名前を残すというのでなく、単に寄付する。これって凄いことですよね。アメリカの大学にいくと、どこにもいろんな人の名前を関した図書館・校舎・寮などで溢れているし、人の名前を関した教授職も一杯ある。一例を挙げれば、MITのビジネススクールはスローンスクールと通称される。これはGMを作り上げたアルフレッド・スローン氏からの寄付によって学校が出来上がったことに感謝しての命名。こんな例は枚挙に暇がない。スタンフォード大学は、そもそもがスタンフォード家のお金で出来た学校。音楽家憧れのカーネギー・ホールも、鉄鋼王カーネギーの寄付。で、バフェット氏はこれをやらないそうだ。今朝のNYタイムスのコラムを読んでいて、その凄さに改めて感じ入らされた。誰しも寄付に応じるが、それには名前に代表される精神的満足があるからやる話。特に上に書いたような事例なら、ながーーく人の記憶に残るから満足度は一層高くなる。でも、バフェット氏はそれをしないという。単に、慈善事業の運営はゲイツ家の人の方が上手そうだから、そちらに任せますとの理由らしい。名前なんて要らない。寄付によって世の中に役立つことが大事だ。自分の満足より、世のための貢献を極大化できることのほうが重要だ。そんな、確かに理論的にはスジが通っているが、我々俗人には到底腹に落ちない理論をそのまま通している。この辺、彼の投資理論の直截さに通じるものを感じる。いやー、やっぱり凄い人です。日本の「喧騒」に飽きていたところに、ホントにさわやかな清涼剤を頂戴した。感謝、感謝です。(でも、自分がこれと同じ事を真似られるかどうか、自信はありませんが・・・・・)
2006.06.29
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以前から言っていることだが、為替は分からない。アッと気がつくとドルが116円を越すレベルに戻っている。何でやねん?と不可思議。まあ、アメリカの金利が一層上昇しそうで、対して日本の金利は暫く上がりそうにない、とか何とか説はある。でも、どうにもこうにも、わかりまへん。分からないといえば、日銀の福井さんの運のなさ。大昔から総裁候補の筆頭と言われ続けて来た人物だったのは周知のこと。本人もその積りで修行・修練に励んでおられたに違いないが、思わぬところで足を掬われた。恐らくどんな人間だったかも知らなかったであろう部下の一部が、例のノーパン・しゃぶしゃぶなどの接待スキャンダルを起こし、それに引っ張られて総裁のイスが遠ざかった。あれは運のなさの典型。今回の村上ファンドへの拠出も、脇の甘さと言ってしまえばそれまでかもしれないが、まあ運のなさを感じさせる。私個人としては、今日銀総裁を変えることのリスクとコストは社会的には大きすぎるのでは、と思っているので、事態の一日も早い収拾を願っている。しかし、責任追及の声は収まりそうもない。マスコミの社会面だけでなく、一部の政治家や評論家もそんなことを言い出している。ひょっとして、阪神ファンは運のなさには慣れているのかもしれない。或いは、そんな運のなさをものともしない人間が多いのかも知れないと思ったり・・・・何れにせよ、早く何とか収まって欲しいと願っているが、先がどうなるかわかりまへん。分かりやすかったのは、ワールドカップを廻る反応。日本の一次リーグ敗退は、想定どおり。負け方に不満は残ったが、結果自体は驚かされるものではない。その点、韓国の敗退が決まった時の中継で韓国人サポーターが涙を流して残念がっていたのは、ある種新鮮。やっぱり勝ち残れると信じていたのだ、そう明白に理解できた。無論普通のサポーターの反応で、プロの事前予想がどうだったかは知らないが、一般人の思いはそこにあったようだ。過剰な自身を持ちがちな人たちではあるが、日韓のチームの精神力を含めた実力に彼我の差は結構あると見えた。
2006.06.25
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金融庁による金融機関への処分が相次いでいる。昨日報道されたのが三井住友海上への厳しい業務停止を含む処分。ちょっと前には損保ジャパンの問題もあったばかり。去年には明治安田生命に保険金不払いの問題が、波紋を呼び処分を受けたばかりだというのに。昨日のニュースで、三井住友海上の社長が、「金融庁検査の中で指摘を受け、初めて知りました」みたいなことを言っていたが、何とも言いようのない驚愕と不信感を感じた。何故あんな言い方をするのだろう?「自分は知らないから、罪はない。」そう主張したいのか?だとすると、これこそトカゲの尻尾きりの最たるもの。責任は逃れないだろう。特に、昨今この手の不正が続々と指摘を受けている時に、「あれは他社のことで、当社は関係ない」とばかり自社の見直しを一切してこなかったというのは、問題。余り説得力はないし、殆ど信じられない。「内部の検査体制に不備があり、それを恥じるし、その責は大きい」と言いたかったのか?これならまだしもだが、そんなニュアンスは私には感じられなかった。「突然の指摘で、当惑している」と言いたかったのか?これなら、世の中のリスクを補償するというリスク対応のプロのはずの保険会社としては、最悪のコメント。事件発覚後のマスコミ対応としても、余りいただけない。まあ、この辺の真意は別として、この手の不正行為が世の信頼を受けてきた大手企業から続出するのはどういうことか。こちらの方が、よっぽど悲しいことです。世の中の箍が緩んできているのだろうか。「こんな社会現象は小泉改革のせいだ」などと、揚げ足取りは無論一切言わない。そんな発言が出てくるのを心配する方だ。もっと根本の構造的な問題があり、それがこのような事象を続々と惹起している。そんな感じがする。その問題の構造に詳細に立ち入ることは、この日記ではしない。この10年から20年のバブルを挟んだ時期に、何かが変わったのだろう。それへの対応を真剣に考えないと、ホントに世の中大きな問題に絡めとられるときも近い。そんな恐れを強く感じた会見でした。
2006.06.22
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昨日は息子を伴って、鎌倉芸術会館でモーツアルトの「魔笛」を聞きに行った。何せ30分ほどで行ける会場で、普段着で行けるところが、気に入った。会場に着いてみると、完全にチケットは売り切れで、満員の席。でも、快適な感じで聞くことが出来た。困ったのは隣の年配の夫婦が、プラスチックの袋を持っていて、そのご主人がそれをひざの上で触るたびに「ザッザ、ザッザ」と音がうるさい。コンサートに来てるんだから、雑音を控えるのは常識と思っていたが、そんな常識は通じなかったらしい。気になってみてると、そのお二人、アリアや2重唱・3重唱が終わったところで他の皆さんが盛大な拍手をしている時も、拍手なし。余程厳しい評価をしておられたのか?インターミッションの後で、誰かが注意したのだろう。席に戻ると、件の袋はひざから床に置かれていた。「これで一安心」と思っていたら、奥さんが途中でその袋に手を伸ばし、ガサゴソいわせる。何事かと思いきや、その袋の中からお茶を出して飲まれた。・・・・・何とも言いようのない事でした。でも、演奏は中々のもので、ザラストロ役のベースが聞かせてくれるし、パミーナもパパゲーノも良い声を聞かせてくれた。ちょっとテンポが速すぎるかもと思ったが、まあ、気楽な土曜の午後を過ごすには満足な、豊かな機会だった。後は、近くの寿司屋で一杯やって、振り出した雨に困りつつも帰宅。世の中、政治も経済も色んなことで大変なご時勢に、楽をさせてもらった。更に言えば、こんな公演に息子が付いてきてくれるだけでも有り難いと思わなければならない。それにつけても、昨日の日経新聞最終ページにあるように、来ている客は大半が50歳ー60歳以上。女性も多く、トイレの混み様は大変なもので、ずーーっと、列が解消しなかったようだ。若者が行かないのは、これからの文化状況を考えると、大問題。この調子だと、後数年もしない内に、世界からオペラを招請する需要が大幅に減ってしまいそうな勢いだろう。少子化と同じ類の問題ではなかろうか。何とか止めたいとは思うのだが、有効な手段を思いつかない・・・
2006.06.18
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村上ファンドの騒動で思わぬ余波が起こってきた。株式市場が余計に下がったのも、村上ファンドのせいだという説が一般的にある。それに加えて、昨日は日銀の福井総裁がファンドに拠出していたというニュース。これで、国内外の投資家が不安を覚え、売り逃げの姿勢を強めたと言われている。こんなことで、日銀の体制に変化を招来したら、金融市場は動揺するし、それは株にも悪影響をあたえると思う。困ったものである。一部のマスコミは、私人として投資するのは構わないが、公職についてからはどうか。あるいは、今年入ってから解約しようとしたのは何故か。などと主張している。これに対する福井総裁の答えは、真っ当なもの。真っ当すぎるとも言える。この場で洒落を飛ばすのは不穏当だと思うが、どうせなら、「阪神タイガースファンとしては、村上ファンドのやり方は許せない。だから解約したんだ」とでも言ったらよかったのに、なんて無責任な感想を持ちながら私は見ている。私人としてやった投資だから、私人としての価値観で処分しただけ、というロジックは如何か。(若干時期的には説明力に欠けるかもしれないが・・・。)もう一つ注目しているのは、シンドラーのエレベーターの事故。シンドラー社は責任を否定しているのは周知の通り。欧米的には理解できる対応だが、これからどうなるのか。短期的にはものすごく強い逆風にあうことは間違いない。中長期ではどうなのか、とても注目している。余り例の無いことだから、一層気になっている。
2006.06.14
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最近の株の下がり具合は大変なもの。日本だけじゃなく、全世界で下がっていることは皆さんご承知の通り。バーナンキFRB議長の発言のせいだ、とか石油価格高騰とインフレ懸念だとか、小泉改革の後退懸念だとか、色んな講釈がある。大体、私を含めてこの手の後講釈は屁理屈を重ねられるもので、本当の理由は中々わからない。そんな中、昨日の日本・アジアなどでの株低下、特に日本は「暴落」に近かったと思われる中、昨日のNYは午前中下げて、午後になって戻し、若干の値上げで引けた。これも後講釈の一種だが、アナリストはザルカウイの死亡ニュースを前向きに捉えたからだという人もいる。そのムードが日本にも及ぶと、個人的にも嬉しいのだが、さて今日はどうなるやら。で、立派な見識の話。昨日の暴落の中、すかいらーくは上げた。MBOをするからだ。その理由が面白い。不振期にあるファミレス業界。抜本的リストラが必要だが、上場したままでは大胆なリストラに着手できないからという。まあ、リストラと称して、利益が大幅に下がり、成長も一時期は止まるか、マイナスになりかねない時期、一般株主にとっては堪らない。それを未然に防ごうという見識は立派。こんな経営者が増えるといいんですがねえ。
2006.06.09
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村上ファンドやそれを率いる村上氏についての評価。両極に分かれているようだ。今日の日経新聞に日本の大企業の社長アンケートの結果が報告されており、67%の社長が否定的な評価だったとか。同じ日経系列の日経産業がやった若手サラリーマンの調査(確かネットベースの調査だったと思う)によると、60%強の人たちが村上ファンドは積極的な貢献を社会に及ぼしたと評価しているらしい。同じく、海外のマスコミは総じて中立から肯定的な評価。彼を始めとする「改革派」が消えると日本の市場の透明性や公正性の進捗にマイナスになるのではという懸念を表すところもある。対して日本の新聞は、検察の発表に従っているのかどうか知らないが、悪人・犯罪人のレッテル。昔から鼻持ちなら無いエリートだった、というような絵柄を書こうとしているように見える。マスコミの反応は、村上ファンドやライブドアがニッポン放送やフジテレビなどマスコミの一角に手を伸ばしたことへの、仲間意識や共同の被害者意識から来ているのかもしれない。何れにせよ、この評価の分かれ方は毀誉褒貶相半ばすることの典型。私も村上ファンドのやり口が全て正しいとは全く思っていない。ただ、この事件のせいで、全否定するのも間違い。今の日本はまだまだ改めることが多いのだから。その為には若干のショック療法的なアプローチも時には必要だと考えるだけのこと。まあ、評価が定まるまでにはまだまだ時間が掛かるだろう。
2006.06.07
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昨日から、村上さんの逮捕で持ちきりのマスコミ陣。新聞もテレビもこればっかり。既に先週末からこうなることは明確だったが、実際に逮捕されると、これを追いかけなければならないのがマスコミなんでしょうね。表面には代表の村上氏ばかりが取り上げられているが、幹部4人が逮捕されている。ということは、私の友人のT氏も入っているのだろう。一風変わった発想をする人だけれど、面白い人物である。礼儀正しく、社会常識も十分すぎるほどある、それでいて権力側にいたにも拘らず反骨精神のある人間。警察官僚からビジネスの世界に飛び込むという、大きなエネルギーを持つ人物だ。彼らは、恐らく外形的な事実を積み重ねると、法的な犯罪の構成要件を満たすことを見て、「私が悪かったです。プロ中のプロにもかかわらず(とんだドジを踏んじゃいました)・・・」と認めたのだと思われる。これは、まあ、妥当な判断だろう。これで争っても、時間が掛かるだけで、再起のチャンスを逃すばかり。また、始めの頃の村上ファンドの手法と最近1-2年の手法に変化があることも観察できる。最近の手法は、ちょっと成功したからかどうかは知らないが、やや乱暴で強引。昔の「乗っ取り屋」の手口を想起させる感じだった。少なくとも、外から見てそう批判されて皆が信じそうなやり方だった気がしている。(詳細は知りようもないのですが・・・)その意味では、今回の逮捕はその咎めとも言えよう。同時に、実体の中々見えない「国家権力」なるものの影響を感じさせる逮捕劇でもあった。この国の「権力」にとって、彼等のやり口は許せないものだったし、一罰百戒の咎を負わせるに値するものだったということなのだろう。経済・経営に「革新」を持ち込むことの重要性は、皆賛成するし理解していることなのだが、よく気をつけないと、トラの尻尾を踏んで臭い飯を食わされることもある。そんな真実を踏まえておかないと、気楽に「革新」などと言わないほうが良いというのも教訓の一つなのだろう。何れにせよ、彼らは面白いことをやり始め、ある程度成功した連中だし、そのエネルギーは評価すべきである。一日も早い再起を祈っている。
2006.06.06
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