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2022/06/29/木曜日/絶賛、盛夏浴室風呂ふたにバスタオル2回取り替えてブロッキング中。イサガーのワークショップでは、スチレンボードに型ラインを引いて、まち針で止める作業をしていたけれど。商品では無いのでそこまで厳密にはやらない、やれない。一日外で日陰干し、その後サンルームに移動して2日ほど陰干し。その間何度か成形をしてみる。ぐるぐる輪に編んでいるので、脇のところは分かりやすくトラップを入れてある。良い感じで乾く。この暑さゆえか冬や例年の梅雨どきよりさらりと乾く。旦那に試着してもらう。おお、3ヶ月と2週間の成果よ!これは末っ子のプレゼントになるのです。暑すぎて読書は進まないのに、手仕事にはなんだかはまってます。
2022.06.30
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2022/06/28/火曜日/梅雨が懐かしい週末の事務所移転の怒涛で、爆弾抱えた腰がやっぱり…本日大事をとる。3週間振りくらい平日に何も無い一日。あー腰は辛いが心はひろびろ〜先週頂いた桜の枝が冷蔵庫の野菜室に鎮座している。何とかせんと!これでシルクを染めたいのです。午前中から暑いけれど、キッチンでは寸胴鍋がずっと沸騰中。古家の中はサウナの如し。思い余って外壁、サッシ、雨戸など、家の周囲にホースで水やり。ホースからの最初の水は危険なほど熱い。ひゃー。でも散水後にはすーと涼しくなる。周囲の温度と激変すると気のせいか対流?風がそよ、鳥も鳴く。これを午前2回、午後3.4回繰り返すと遂に!エアコン付けないまま夕方へ。いいよー家に水やり。肝心の染液が中々濃厚にならない。空気混ぜたりしているけれどダメ。一晩置いてみるかな?このバラのような色が出せないかな?ところで、ミニ胡蝶蘭の寝床から見覚えのない草がするする育っています。これ、なーに?
2022.06.29
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2022/06/27/早朝が動きやすいお高いカシミア二玉購入してショートマフラーをクロシェで編んだのだけど、三分の一ほど余りが出た。解いてもう少し使い切るイメージでニットで再挑戦。せっかくだから新しい技法を学ぶ。その名もエストニアンヌープ。一目の中に七つの目を作り出すとき、目を思い切り長く=1センチは繰り出すこと。裏目で強く絞る事、この2点が大切。↓このタイトル、いつかは私のものに!作者はポーランドワルシャワ生まれのユダヤ人。その複雑な背景は東海の小島生まれの私の想像を凌駕する。が、凌駕するのは絵本のカバー装丁も。バーコード票が表紙にバーン、である。表紙は絵本の顔だよ?仕様規定かなんか知らんが、まろやかな対応をしてほしい。絵本は大抵左開きの横文字組。挿絵はイスラエル、テルアビブ生まれの方だそう。おばあさんが編み針カチカチ言わせてこしらえた毛糸の子どもたちを受け入れてくれたのはキブツだったのか?そういえば幼稚園、小学校低学年一緒だったIくん。キブツに行ったんだったなあ、学生時代。元気〜?
2022.06.28
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2022/06/26/日曜日/朝から真夏〈DATA〉新潮社/山之口洋1998年12月20日 発行〈私的読書メーター〉〈コロナの2年半に覚えた遊びはとにかく身辺を歩くこと。自宅と職場の2点で円を描き及ぶ限りの彷徨は美術館博物館記念館寺社仏閣へ。あら、沿線が違うと足を運び損ねていたわ深大寺。ここには数年前に国宝に返り咲いた白鳳仏がある。白鳳は文化様式の時代区分で時期としては飛鳥。その初期の飛鳥大仏の謹厳な容貌に比して後期の白鳳仏の幼顔の長閑さよ、そして何か清新の風を感じる。思いがけずこの本を発見。そもそも何故白鳳仏が由来も分からぬ昔から辺鄙な武蔵野に伝えられたか。著者の推理は高麗人、橘夫人、諸兄、光明皇后を立体的に浮かばせる〉著者は産経新聞記者としてキャリアをスタートさせた地方局で、型からコピーされた石膏の仏像らを笠間市民族資料室で認める。この時に、3度盗まれ遂に行方不明のままとなっている新薬師寺の香薬師蔵と出会い、これが奇縁となって香薬師像の右手発見へと至ったという。その経過は記者としての職能が活かされつつも各界の助言支援など巻き込む著者の人間性も大きいと感じる。さて、深大寺が命名するところの釈迦如来イ像。奈良時代白鳳期の名作が、当時ヒナの武蔵野にどのようにもたらされたか。これだけの像を造らせるときの権力者と昵懇になれた有力者は誰なのか。深大寺縁起の恋物語、福満という若者の昔語りがふくまんではなくふくみつ、とも読める事に気づく辺りから、なるほどこのように結びつけば矛盾なくスッキリ収まると思わされる。福満は娘恋しさに娘が監禁されてしまった島に通いたいと願っている内に亀が何処からか現れ想いを果たし、これを奇瑞とみた周囲が二人の結婚を認める。深大寺を訪れれば分かるのだが、深大寺は水の上に浮かんだような寺である。昔から蕎麦が有名で、あたしぁあなたのそばがいい〜の都々逸も捻りたくなる恋物語。さて二人には息子が生まれ、立派なお坊さんになって深大寺を創建、と続く。これが聖武天皇時代の留学僧の史実と結びつくのだが、それが高倉福信の異母兄、満巧上人であり彼らの父親である福満=福光である、と。福光の父福徳は唐と新羅の連合軍に滅ばされた高句麗から亡命した一族で、広開土王に連なる王家という。その前後日本は大陸の覇権が変わるたび敗者を受け入れ進んだ文化をもたらしてくれるものとして大切に受け入れたのだろう。寒川神社の由緒などもそのように見受けられ、当時の武蔵相模はそのような土地柄だったと思われる。大陸の亡命者受け入れ機関が任那日本府であってもおかしくない。本書ではその事を調べて何れ発表予定らしい、元航空宇宙工学教授の津田慎一という方も出てくるので何れは読んでみたい。
2022.06.26
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2022/06/18-206/18 ー19 高知の巻羽田→足摺岬へ弾丸で行く。高知空港でレンタカーに乗る前に、到着がやや遅くなり空港で早めのお昼を摂ったのはまずい選択だった。4時間くらいの移動となるため途中休憩の道の駅、なぶら土佐佐賀。ここでは明神丸の藁焼きカツオタタキが頂けたではないか!お腹が空いてなくてもいつでも食べられる塩ソフトクリームを食べ、ヤマモモを買う。この粒の大きさはハノイの路上で買ったヤマモモが思い出される。東南アジアのつながり。同行者の予約先と私の理解がズレてまどい迷い本日お宿へ。ペンションサライ二人二食付き18800円。これはお値打ち!お料理を食べれば理解できる。清水鯖のお刺身が絶版で、たっぷりの果物のデザートも。唐人駄場に行きたかったのだけれど、事前にガイドをお願いするべきだった。そもそもが大雨の予想だったし。近くまで行ったけれどミッション果たせず。いつも行き当たりばったりのこの生き方を見直す必要がありますわ。6/19朝早い内に雨が降った様子だけど天気は何とか持っている。第38番札所、金剛福寺を訪ねる。本堂裏に広がる観音像群は迫力があった。その途中の階段で孵化したばかりのオニヤンマを見る。オニヤンマだけでなく自然が人間を圧倒している、この濃密な空気。金剛福寺から細い道を間違えたりしつつ、黒潮がどどーんと打ち付けるウスバエの竜宮神社へ。道路からのアクセスは御嶽への入口のようやがて潮騒の音が聞こえ明るさが増して海へまるで時間が止まっているような風景の中へ遠くに赤い鳥居海の中の小島に取り付いた釣り人がいる!神社の御祭神弁天様がご覧になっている太平洋、その背後に唐人駄場と呼ばれる太古の祭祀の広場と巨石群。ここは特別な場所だと感じられる。何とも雄大で清らかで明るい。海空が近い。さて、弾丸旅は四国西海岸沿いに北上しながら内子町を目指す。お昼ご飯は宇和島→2時過ぎになりそう。宿毛→11時過ぎはお腹空かない、と定まらない。それというのも竜串のビジターセンターでゆっくりし過ぎたからなんだけれど。ここではジオパークを意識した学び、高知ばかりでなく愛媛県の地域案内など網羅している。あらー前々から滑床渓谷に行ってみたいのよね、それは愛媛県松野町にあるのか、ふむふむとひとりごちでいる内に同行者は業をにやして車中に。探す時間が無駄だし、ぷん。はいはい、先へ参りましょう。お昼ご飯どうしよう?は、愛媛の巻へ。
2022.06.24
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2022/06/10/金曜日/薄曇り小さな会場なのに、音と時間が五感に感じられ何やら遠い宇宙まで意識が運ばれるような、服部セイコーのモノ作りヴィジョン展覧会殆ど崇高ですらある機械私は、この白樺ケースメントの時計が素晴らしいと感じ、後日デパートで確認すると軽く百万円を超えるのでしたー右下、和光ビル内だけで購入出来る和光セイコーオリジナルも美しい。こちら白樺の半額。
2022.06.17
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2022/06/13/月曜日/爽やかなお天気編み始めて3ヶ月まるまる。とうとうパーツが繋がり、衿ぐりのバインドオフまで達成。今週末は予定が一杯なので、糸始末とブロッキングは来週末になるかな?↓編み途中、一体何冊の本を読んだことだろうか。その中でも下の一冊は物語の進行が一枚のセーターの仕上がりと連動したようなモチーフに満ちていて堪能しましたーこんな毛糸屋さんを探して、世界のニット好きな人の沢山住む街を訪ね歩きたいものだなあ。編み終われば、もう次へと心躍る。ただ今この本を眺め中。お高いカシミアふた玉買って一玉しか使わなかったクロッシェのショートマフラーを解いてニットでレース編みしよかなぁ。お菓子屋さんのケースで悩むと同じくらい嬉しい迷い錯綜
2022.06.14
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2022/06/12/日曜日/梅雨の晴れ間↓途中袖をここまで編んでゴム編み以降に針サイズを二つ上げることを失念。傷は浅いと慰めつつ解いた4月3/15からスワッチを編み始めてはや3ヶ月とじはぎ合わせが嫌いで出来る限り輪に編む手法は、引き返し編み部分でだいぶゲージが狂ってしまった。途中同じ紋様を編み続けることにすっかり飽きて、残り糸をスタッフするための小物なんかを編み↓あーとうとう全てのパーツが揃う。土曜よるに頑張ったよ自分。ここからは逃れようのないとじはぎに係り、衿ぐりを編んでブロッキング。頂上まであと少しもう少し
2022.06.12
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2022/06/08/水曜日/寒い、雨降らず〈DATA〉ランダムハウス講談社/ケイト・ジェイコブス 著中根佳穂 訳2008年10月29日初版第1刷発行〈私的読書メーター〉〈父親無しでお腹の子を育てる事に絶望していたジョージア。偶々、彼女の編みかけのベビー毛布を見た老婦人アニタの助言と支援でマンハッタンに毛糸屋さんを開店、オーナー兼デザイナー兼ニッターとして何とか店と育児をやりくりしている。店は少しずつお客も増え、やがて金曜の閉店後に個性的な面々が集まり←the gathering 、cast on 。其々NYらしい事情を編み重ね表目裏目もある中に、えっ!何故こうなるかな一粒の麦は地にこぼれ。でもねそれは特別な特別な麦なので沢山の愛と糧を彼女彼らにもたらす。アダム以外のね。〉先日表参道のジルサンダーショップのディスプレイでそれはそれは美しい手編みのワンピースを見た。ハイメゾンがこぞって手編みの作品を紹介してるって、なんか響く。人工知能で何でも快適にコントロールされるこの時代に手間暇掛けて世界に一つだけの手編みの服を作るって喩えようもなく贅沢で人間らしい行為だし、編む時の瞑想に近い時間も捨てがたい。ところで本作ではチャプターの間に間に編み物の手順が挿入されていて、それが物語進行と共鳴している。編み物は本当にマジックだ。どんな複雑な造形だって解いてみれば一本の糸。引っ掛けたり捻ったり掛けたり飛ばしたり様々な技法があるけれど。こんな複雑なもの、考えられない、私にはムリというケースもあるけれど。解いてみれば…人生だって案外そうしたものかもしれない。私は編み物教室に参加しているけれど、こんな感じの自由なニットクラブカフェに参加したいなあ。ジョージアが言う、「ここに来たらみんな編み物をしないとだめよ。でも必ずしも毛糸を使う必要はないのよ」こんなウイットに飛んだ、大らかな集まりってほんとステキだ。
2022.06.11
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〈DATA〉新潮社/山之口洋1998年12月20日 発行〈私的読書メーター〉〈『ファウスト』2部のホムンクルス登場の気持ち悪さがひたひたと押し寄せる。ある意味ゲルマン的表象を見せつける著者の技量の凄みに触れる、というべきだろうか。世界屈指のオルガニストでバッハ研究者の盲目の教授が、全人生を傾け自分のものとした音楽を注ぎ込む器である弟子ヨーゼフ。彼と音大の寄宿舎で同室となったバイオリン奏者のテオは雨の中、まるで魔王にハンドルを取られたような交通事故を起こす。再起不能のヨーゼフが行方不明となって数年の後、南米で彗星の如く現れたオルガニストは…神の領域と悪について音楽を通し考察するSF〉この本は青柳いづみこさんの紹介本で知った。その中で強く印象に残ったのが、「しかし覚えておいた方がよい。芸術の道で己を高めたいという真摯な気持ちにこそ、悪魔がつけいるということを。」という会話。これが本文124ページに出てきた時の既視感。それはヴァインガルテン修道院教会に附設されたヨーゼフ!・ガープラー作製大オルガンのVox humanaができた経緯について教授が語る文脈で出て来る。気高い音色をもつ楽器を作り神に奉仕したいという彼の悩みに耳を貸した悪魔は彼の魂と引き換えに不思議な金属を渡し、彼はそれをオルゲルメタルに混ぜて作ったVox humanaは彼の望む至上の声で歌い楽器は完成した。1750年、バッハの死の年であったという。更に教授が演奏するニュルンベルク郊外の聖ミカエル教会の、「悪魔を探すにはどうするか知ってるかい」につながる。彼は自問自答するように「神に似た者を探すのだ。神の似姿として完璧に近く、しかも神でないもの、それこそが悪魔なんだ」と呟く。私はこれを子どもの頃に父から聞いた話が重なり想起された。要約するならば、人間が神の技とも思えるような完璧な芸術作品、或いは玉を拵えたなら、それは禍々しいものとして敢えて傷を施す、というような話であった。続けて父は神の領域に人間が入ってはいけない、神に委ねなければならない、というような話をしてくれた。熱心に法華経研究をしている父であったが、晩年はマリア像を身近に置いていたことなども思いだされる。義しきバッハ研究者であった教授が盲目であったという瑕疵、これが巧まずして作者の叡智であろうか。二人のヨーゼフの陥った悪魔の声は黒い森にエコーしていた。神に似た者を、絶対間違わない永遠に死なないと定義すれば、それは生化学と機械工学が協働の果てにやってくる、圧倒的演算処理装置を備えたプログラミングのオルガニズムかもしれない。さすればこのタイトルは二重の意味をもつ。再起不能のヨーゼフを稀代のオルガニストに復活させる技術を駆使したのは軍事研究の博士だが、ソ連崩壊後彼の知見に莫大な投資をしたのはドイツの巨大な重工業メーカー、というのが現実味帯びて空恐ろしい。創造者は人間に死を与えた。この瑕疵こそ神の叡智ではなかろうか。人類の叡智は人類が創る神に近いモノにどのような瑕疵を与えるか、ということに行き着くのではないだろうか。バッハが強くタナトスに惹かれた背景には彼の音楽的感情への畏れがあったのではなかろうか。
2022.06.08
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2022/05/23/月曜日/晴神奈川県の一宮、寒川神社は不思議な神社だ。祭神はサムカワヒコ、サムカワヒメの二神。記紀には聞かないし、他にこの二柱が祀られた神社も寡聞にして知らず。それでも由緒では1600年もの昔から関八州を鎮護した尊い神さまであるという。訪れた日は月曜日で、参拝者は殆どなくゆったり寛げた反面、神嶽山神苑は休園。遠くからもお社背景の木立が何やら神さびて招かれたくなるような雰囲気がある。この神苑は向かって右後方に開かれ、ご祈祷を受ければ入園できるとか。いつか月曜を外して八方除け祈祷を頂きに参るとしよう。参拝の後はお宮運営のカフェへ。神社の杜が迫るテラス席に座れて極上。気持ちよくスイーツ、八方餅?頂きました。
2022.06.05
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2022/06/01/水曜日/風は涼やか〈DATA〉講談社/砂原浩太朗2022年1月11日 第一刷発行〈私的読書メーター〉〈久しぶり、エンタテイメントとカタルシスの読書を味わう。書くべき筋を予め省いて後の物語展開中に意外性と盖念性のモアレ感が現れツイツイその先へとページをめくらせる。神山藩の重鎮をなす黛家。知勇に優れた兄二人の下でいかにも幼い末っ子新三郎の少年期。乱世ならその能力を存分に発揮しただろう小兄を目付役の立場から断罪せざるを得ない謀略に見舞われる壮年期。物語はその二部からなる。「人の死なない」政に思いが至るまで新三郎を育てたのは優れた身内だけではない。慟哭、斬鬼をもたらした老獪な大敵でさえ自らの養いとした彼の器こそ。〉黛家は長男栄之氶、次男壮十郎、三男新三郎の男ばかり三人の息子がいた。母は新三郎が幼いときに亡くなりどうやら父は後添えを纏ってない様子。父は神山藩筆頭家老の家柄だ。何となく藤沢周平が彷彿とされるけれど、武士中間管理職悲哀よりも行政トップの権力闘争の模様。藩の経済行政、民の安全幸福をどのようにマネジメントしていくか。武士が官吏と政治家と警察権と立法権の全てを兼ねておりその責任はいやが上にも重い。そこへお家の大事も絡み、藩主の後継を身内が生そうものならこの世の春さながら。主君というのは据えられた人形の如きものなんだなぁ。にしても17歳の新三郎はいざ知らず、30歳を過ぎた辺りの新三郎、いやさ黒沢の婿養子となった織部正、人間が出来過ぎではないか。全てを飲み込んでこんな雑草と生きられるものかは。当時と今では寿命が違うと言い状、四十にしても惑い続けた幼稚な自分と友垣は所詮武士でなく町民の子なんですかねー壮十郎の「こうとしかならぬ」はよい。かくすればかくなるものと知りながら、こうとしかならぬ一徹振りは理解できる。女性の描き方があんまり上手ではない故、共感の湧く或いはとことん鏡を見るようなおんな相が一筋も無い。故の儒教の武士の世を描くに向く作家ということかしらん。
2022.06.03
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〈DATA〉インターブックス/リ・ジュアン 河崎みゆき訳2021年9月27日初版第一刷発行2022年1月11日二版第一刷発行〈私的読書メーター〉〈中国西北部のカザフ人の土地に、どんな経緯か本書は伝えないが母と著者が遠く四川からやって来て小さな雑貨屋兼洋裁店を営んだのは20世紀末。純朴で約束を決して反故にしない遊牧民と強かで抜け目なく機知と人情に富む漢民族母。その両者の間にある芒洋と広がる草原、寒さの冬暑さの夏、吹き渡る風雨雪、生き物、子どもたち。著者は静かな目で日常の一コマを詩に謳いあげる。遊牧民も親子も暮らしは貧しいが、しかしそれは不幸ではない。それどころか見る心感じる心さえあれば、えも言われぬ天上の美、地上の温もりをその者に繰り広げてくれる。〉この牧歌的な風景から23年。中国はとてつもなく繁栄し強大な国家となった一方で、その影の部分がようやく認知され始めている。新疆ウイグル自治区は昨年末英国議会でジェノサイド認定がなされ、つい先日ウィグル人に対する暴虐の警察ファイルが明るみになった。もたもとはウィグル、チュルク=トルコ系の遊牧民が古代と変わらない暮らしを送る土地だったことが本には敬愛を持って描かれている。当時は漢民族といえばこの親子くらいだったものが、このエッセイの後ろの方ではポツポツと増えてきた様子見える。現在をググればウィグル族と漢民族がほぼ45%で拮抗している。僅か20年で二軒に一軒が漢民族の土地となった。遊牧民カザフ人は本で見る限り四六時中酒を飲んでいる。著者一家の叔父さんが後ろの方に突然登場するが彼は働き者だ。なんか切ない。政治も経済も実のところさっぱり理解できない私は、土地の上に武力で線引きして所有権を言い立てるのは、その価値観の者たち同士でうーんと小さなもう一つの地球でやってほしいと思ってしまう。イスラム教で青い目で、できれば馬に乗って土地に束縛されない生き方への憧れを生来もつ部族が中国語で物事を考えるのは東海の小島の住人から見ても無理な印象を持つ。彼らにしてみたら、自由な大地が区画され定住を余儀なくされ言葉も思想も奪った集団が大挙して、先祖代々の場所に居着いてしまった、ということになる。カザフ人の女の子との友情の居心地悪さも素直に、真剣に悩んだ著者のように、或いは凍てつくバスの中で著者を両脇から温めてくれた老夫婦のような、あらゆる思惑を度外視して純然たる人と人が出会える世界にならなくては、そんな解放区を強く願う。
2022.06.03
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2022/5月ユスラウメいつつ食べたさくらんぼのあまさそのころには あおいくわのみが ひとつふたつ濃くなってあさ せんたくものほしながら ほおばる すごくあまい すこしあまいびっくりぐみは まいとしひよどりが 花のうちについばんでしまう葉かげのとりこぼし よっつみつけたああ おいしい とくべつおいしいとりはこない、むしもこないしぶが口にひろがるけれど いっぱいの赤がかわいらしいちいさい赤い実 まとめてたべるたねは ぷぷぷとそこらにきょう、はじめてラズベリーもたべたひとつだけ色づいてたから青いかたい実すこしついてるえだをずいぶん おとされたびわにもすこしだけ みがなっている小さな小さな庭に やってくる甘い宝石いくつ
2022.06.02
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❶そば季寄 武蔵屋 渋谷区5日 金曜日ランチセット カツオ漬け丼とせいろ 1180円久しぶりの再訪。季節柄か蕎麦よりカツオがとても美味に感じてしまった。人気店らしくいつもお昼はすぐに満席に。❷手打ちそば山商 中野区10日 水曜日穴子天丼、二色せいろ 1650円ランチでは2色せいろのみ、というメニューが無い。3色せいろはあるけれど桜がイマイチな記憶があり、ツイ2色と穴子天を頼む。ここの穴子天は素晴らしい。2色は石臼曳きと白雪。其々八二、五五とのこと。蕎麦を磨いて磨いて白い蕎麦だけで十割、というのは砂場くらい?白雪は蕎麦らしさがあまり感じられず物足りない。❸そば六本 港区 ★初訪問12日 金曜日玄ソバせいろ 840円当初予定の蕎麦屋、Googleさんではお昼開店の筈なのに夜のみ予約のみとなっていた。気分はカツオの濃い出汁で割った本返しと蕎麦のほのかな甘みとワサビに向かっているため、とにかくしゃにむに六本木の蕎麦屋を探す。街の昔ながらの蕎麦屋という雰囲気の蕎麦屋さん。六本木交差点から乃木坂方面にちょっと。蕎麦茶熱すぎ。分量は問題無い。ツユ少なめ、カツオ出汁浅め。ネギの切り方ぞんざい。ワサビよろしい。玄ソバ、もう少し冷水で晒してほしい。❹手打蕎麦切 松翁 千代田区 ★初訪問20日金曜日 合いもり¥1100ウズラの生卵黄身発動繰り返し。かなりの歯応え、それに軽く甘味があり、しっかりした十割蕎麦。ネギワサビの他に大根おろしとゴマが付くなんて珍しい。生ワサビも嬉しい。濃口薄口の選べるツユ、というのも初めて。濃口を選択、昔ながらの東京蕎麦やのツユかな、と思いきや甘さは控えめな私好みで出汁もよく働いている。次回は薄口の体験かな?蕎麦湯は鉄瓶で。かなり蕎麦粉補充のトロリ度高い。店内に天ぷらタネの水槽があるという珍しい構えの蕎麦やさん。❺石臼挽き手打蕎麦 蒼凛 渋谷区 ★初訪問今月のピカイチ。何も付けず蕎麦だけで食べても美味しい。甘味が力強い蕎麦。蕎麦粉十割だけど八二くらいかなと感じるような喉越しと歯応え。量も申し分ない。ツユは蕎麦湯で伸ばし薄めると出汁のカツオがしっかり感じられる。ネギワサビの量は半分くらいでよいかも。開店して7年目とか。京王線笹塚駅が最寄り。普段使わない沿線なのが恨めしい。❼紅葉川 中央区27日 金曜日もりそば➕海老とネギのミニ塩天丼 1270円先日食べた蕎麦のひき立て打ち立て、みたいな鮮度に比べるとちょっと鮮度が落ちているような。それでも日本橋界隈でこの値段、この量、石臼自家の蕎麦を頂けるありがたいお店。今日はお天気のせいかがら空きとは珍しい。天丼はとても美味しい。おつゆの量に対して蕎麦湯がちょっと少なめ。
2022.06.01
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