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2023/10/31/火曜日/秋深まる週末の土曜早朝、益子へ一度は訪れたいと思いながら、同じ関東でも我が家からのアクセスが悪く先送りにしていたが、ついに私鉄→湘南新宿ライン→新幹線→バス大宮から宇都宮移動は一駅、椅子を温める間も無く宇都宮駅に到着。↑初めて降りた宇都宮駅↓バスの案内がとても分かりやすい事前に練った旅程は待ち時間をできるだけ短くしている。しかしそのプランは女子トイレ長蛇の列を考慮していない。でもわずかでも新幹線に乗れるのでOK。豪華な個室が用意されております。を乗り継ぎようよう 濱田庄司記念館に辿り着く立派な長屋門に駆け込むより早い雨脚おまけに雷さまが轟く手荒い歓迎振りではないか。長屋門左がオフィスとショップ右が一つ目のギャラリー↓今回展示ベスト3、スペインの耳付き壺濱田庄司さんが「負けた」と思ったという手仕事が世界各地で収集されて、ここ益子に北欧、メキシコ、英国、モンゴル、朝鮮、イラン、ペルシア、日本↓左から濱田庄司、柳宗悦、河井寛次郎↓中心上から時計回り 濱田庄司、バーナード・リーチ、黒田辰秋、富本憲吉、河井寛次郎作品▼第二のギャラリーへ↓濱田庄司を紹介するビデオから美しい2号館の内装空間。建物は東北大震災で被災したが多くの寄付金が集まり、2年後には修復、公開がなされた。作品がいくつか割れてしまう被害もあった。今回の展示中のベスト3↓リーチの鹿のプレート↓好きな作家、ルーシー・リー作品が一つ↓上、3号館から2号館を見る 下2号館出入り口▼3号館 沖縄、角形酒注 ベスト31.2.3号館に一つずつとてもいいなぁ、と思う焼きものがあった。既に濱田庄司氏の目のフィルターに掛けられたものなので、どれをとっても素晴らしい。贅沢な選択ではある。▼工房ここで土がカタチになった。もちろん濱田庄司氏もここでロクロを回した。▼上ん台↑頗る立派な百姓家。豪農屋敷と呼ぶべきか。濱田庄司は早い時期から古民家も収集していた。焼き物のみでなく、家具や住まい、風景風物、衣装、染め物、おそらく食事に至るまで、みな民藝の風景の中にあり、それは小津安二郎の映画空間にも流れているように感じる。▼濱田庄司館こちらには喫茶室もあった。お茶を注文しなくても、椅子に座りぼんやりできるのがありがたい。これだけの財産。個人のものに留めれば散逸の難は免れなかった。公開して公共の財産にしていただけたことが有難い。豪農屋敷、上ん台から敷地を下りていくともう一つの長屋門。左右にはやはり小さなギャラリーがあり、濱田庄司氏の生涯とその作品が控えめに紹介されている。↓氏の初期の作品雨の中、入場者は私一人だった。濱田庄司の求めた世界に浸る濃厚な時間だった。
2023.10.31
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2023/10/30/月曜日/晴れ時々曇り❻ ましこの蕎麦 路庵10/28 益子町益子十割蕎麦ととろろご飯セット1220円お蕎麦はコシが強く、甘みも感じる十割蕎麦、地粉を用いる。ツユも美味しく量が多い。お漬物とご飯の美味しさにびっくり。益子には、いくつか蕎麦屋がある。歩き旅の私に便利なのが、このお店だった。
2023.10.30
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2023/10/28/土曜日/天気は不安定10月初めの週に八ヶ岳に出かけた折、小淵沢で人気の酒屋に立ち寄る。ここは山梨県になるため、長野県産を圧倒する甲州産ワインのライナップに山梨愛が伝わる。日本ワインコンクールは今年で19年目、国産葡萄のワイン品質向上を目指し、甲府市で開催されているらしい。長野マンズワインのソラリスが欧州産赤でも白でも、受賞を果たしていたが、お高過ぎて気楽には飲めない。私が気になっていたのは、シャトー酒折の2022甲州ドライ。甲州部門とコストパフォーマンスの金賞。1760円。お店の棚には三本。買い占め恥ずかしく二本購入。6月からの販売らしいから、もう店頭にはないかも。単なる辛口ではなく、ほのかな甘味が柔らかい。和食にピッタリ。この値段でこの内容は文句なし。先日飲んだタスマニア白800円一杯とは雲泥の差だ。この価格帯で、このお味、アロマなら世界相手にやっていけるかも。↑実はワサビチーズと頂いた。合う!
2023.10.28
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2023/10/27/金曜日/天気上々〈DATA〉 晃洋書房著者 谷釜 尋徳 タニガマ ヒロノリ2023年2月10日 初版第一刷発行〈私的読書メーター〉〈なるほど分類384。章ごと参考文献がいかにも学究の第一次資料。といっても堅苦しい研究書とは違い、版画なども織り交ぜながら旅歩きへの憧れを駆り立てる本に仕上がっている。本書が参考にした女性の旅日記(記述者が男性のケースも含む)、年代的には1669年から明治すぐそこ、の1863年まで22巻も!健脚、健啖、物見高さで古の日本女性なれど、すぐ近の共感が湧く。関所越えの緊張、河渡りのヒヤヒヤ、古刹名刹、伊勢参りと言いつつの宿の年若主人の美貌を褒める一筆も。名物、ご馳走、買い物、芝居通いとまぁ我らに似たる人事欠かず。〉うむ。著者の名前が凄い。これは本名であるか?尋徳。漢方医か何か、そんなお家柄よのような。しかしご本人は、『江戸のスポーツ歴史事典』も出されている研究者だ。事典を作るのは大変な難行と想像する。本書はその折の、こぼれ話を拾い集めた気安さ。とはいっても、江戸時代に何故、おなごが日本地理の半分近くを何ヶ月も掛けて踏破できたか。その背景がきちんと論理立てて示される。参勤交代のための街道、宿場町、交通などのインフラが整えられたこと。貨幣経済が全国津々浦々に行き渡り、金貨銀貨を銭貨に両替したり、為替の仕組みもあり、大金を持ち歩く必要がなかった。また、名所図会なる観光ガイドブックがお土産、グルメのご当地情報を詳細に伝えてくれた。何よりも庶民が豊かで文字書きそろばんが行き渡り、旅の計画、予算の計上など旅人として自立できていたこと、などなど。凄いな、江戸時代。あ、書名の江戸は、地域区分ではなく時代区分。タイトルだけを眺めると江戸に住む女子が大山詣とか牛に曳かれて善通寺、とかを想像したけれど。もちろん江戸の商人妻、中村いと←こんな人と一緒に旅したい!←の例などもあるけれど、大半が江戸以外から。藩士藩主の妻なんぞもいるけれど、名主、地主、商人、農民妻もいて、大盤振る舞いも節約もそれぞれに工夫を凝らし楽しむ様子が伺える。しかし出たちは同じように、足袋に草鞋、脚半に道行、杖に菅笠ファッションである。この菅笠を、明治初めに日本奥地探検したイザベラ・バードが激賞していたとか。さて、着物。足さばきが困難と思われるのに、平均で一日30〜40Kmを歩くのだ。2日に一度は草鞋を買い換え、これが土地の農民の現金稼ぎにもなったろう。しかも履き潰した草鞋は捨て場が茶屋近くに置いてあり、集められた草鞋は解いて再利用できるものは再び草鞋になる。もうね、ここまで来ると涙もの天晴れ日本の民衆。質素で簡素でつましく、エコロジーな姿よ永遠なれ
2023.10.27
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2023/10/25/水曜日/日中はインディアンサマー〈DATA〉 早川書房著者 バーナード・コーンウェル訳者 泉川紘雄1990年3月20日 初版印刷1990年3月20日 初版発行〈私的読書メーター〉〈懐かしいような馬鹿馬鹿しさと真理の端っこを掴ませる手応えの海洋冒険小説。セーリング好きには応えられないだろうヨット操縦心得満載。フォークランド紛争で負傷したニックは障害を抱えながらも『テンペスト』の魔女名シコラクスをもつ愛艇で海洋に出る夢を諦めない。生来のおぼっちゃまパーソナリティ故の行きがかり、嵐の大西洋でヨットwildtrackをワイルドトラックする羽目に。「世の中を動かしているのは正直さでも正義でも愛でもない」と諭す父のような成功者の側ではなく、艇を動かす風の吹く海で生きる選択の清々しさよ。〉ハリー・アボット警部補は、いい漢なんだなぁ。「仕事ってなんだったんだい、ハリー」彼は質問を無視した。「サンドイッチをすこし持ってきた。それに新聞は置いてくよ。嘘ばっかし書いてあるが、漫画くらいは楽しめるだろう」新聞の記事はといえば(←1982年のフォークランド紛争から1.2年ほど後の設定?因みにこの本が日本で出版された1990年、英国とアルゼンチンの国交は再会されたが、本年3月ニューデリーでの20カ国サミットでは再び島の領有権の交渉がテーブルに載ったという)「北アイルランドではひとりの男が膝頭を撃ち抜かれ、イラクとイランは砂漠でおたがいに痛めつけ、ロシア人はアフガニスタンで農民を痛めつけ、炭鉱夫はだれかれ見境なく痛めつけている。エイズと呼ばれる病気が、清教徒が千年かかってできなかったことを達成しようとしている。イギリスはまだクリケット一色」という時代のリアルな新聞報道の最後のゴシップ記事では物語の核が進行している。すなわちニックの愛する女性アンジェラの結婚ニックは関わる新聞記者からも闇商売に精出す造船業主人からも大バカ呼ばわりされているある意味愛すべきやっかい者。フォークランド紛争最中、作戦ミスで敵陣突撃したとき、自分が何と叫んだか、思い出せない。嵐の中、素人に操縦を任せ、恋敵の命を救おうと隣接させた艇に障害のある身体で乗り込もうとする刹那、自身の口から同じ言葉が飛び出したことに打たれる。「気違いやろう!気違いやろうだ!」前者はつまるところ、紛争=戦争時の軍人として、女王陛下の国土を守るという軍事目的が後者では、恋敵の命を救うよう懇願する愛する女性のためのブルトン騎士精神が発露され?たごく私的な目的が海を相手の船乗りで神の存在を否定するものはない、と無神論者のアンジェラと会話するヨット内のシーンがある。極限で、そのアンジェラが祈るのだ。自然の猛威の中で人間存在のあまりに無力だと知る、そんな経験を海で山で人はもつ。丘では間も無く運転手のいないタクシーが走るそうだが人間よ、思い上がってはいけない。一身の力と知恵と心を尽くし生きてみたことがあるだろうか?そんなふうに、この冒険ミステリーは問いかけもするのだ。やはりニックはビクトリア女王の愛称をもつ黒猫と今日も海に出ていく。その名の勲章は刑務所で暮らす父に託して。警部補はまともな男だった。日本にもまともな元警部補がいる。それは希望といえるものだ。
2023.10.25
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2023/10/24/火曜日/よく晴れた朝本日は特に課題無し。前回の冊子掲載ベスト編みの続きや、疑問に答えるような時間。こんな時には、都合で参加できなかった課題の疑問も聞けるし、自ら用意した英語仕様の編み方などの疑問にも応じて頂ける。私は東北旅行のためにパスした8月の課題を持ち込んだ。↓編み方仕様書を見て自力で編んだものしかし、どうしても先生のサンプルのような立体感が出ない。クロシェ編みのとき、たまに見る↓右下の、この複雑な紋様を編むと左上のようになる。英語では3FPdc 何のことやら、である。Three front post double crochets の略語、とのことだ。この、ポストとは脚の意。手前の脚に長編みを3回編みます、てこと。立体的に編むコツは、3FPdcs の時にきゅっと引き締めて編むこと、だった。すでにアブリルさんで求めた黒糸は消化済み。ハマナカのエコアンダリアで、レシピ目数どおり編んでみるとスマホが入らない( ;∀;)もう2度編み直している。うらみがましく、解くのは後回ししてもう一つの端から新たに編み始める。編み進めばそのウチ解く。今朝方まで編んで手の甲が痛む。しくしく。↓先生近著こんなクロシェで悩んでいる私をよそに、新しく教室に加わった方のブリオッシュ編みケープが美しすぎる!糸は日本の個人ダイアーの方とヨーロッパのブランドとのこと。うーむ素晴らしいセンスと技私も少しでも近づきたい!
2023.10.24
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2023/10/23/月曜日/日差しは強いこれから霜月にかけてが一番好きな季節。梨、栗、柿、みかん里山の実りと紅葉も好ましく何とも穏やかな気持ちになる。地元の団体主催の短日ツアーに参加して意外な風景に心奪われる。↑駅そばを流れる、これは暴れ川とか。流れが急なだけに水が澄んでいる。カルガモ家族?↓遠い日の面影の馬頭観音古刹、星宿山蓮華蔵院王禅寺の寺領に自生していたという、日本で初めての甘柿。今も境内にはその原木が見られる。寺は新田義貞の鎌倉ぜめの際に火事にあい消失したが、禅寺丸柿の木は残った。14世紀には僧によって近隣農家にその苗が配られたという。その子孫の柿の古木の四本が、この界隈にある。Kさんのお宅で400年以上大切にされ、実をつけている禅寺丸柿先日、韓国で樹齢五百年の柿の大木が豊作だ、という記事を読んだ。それは甘いか渋いか?東光院の柿の木も訪ね、山道に逸れるとコスモス畑道の右に左に栗やあけび鶴川駅とは目と鼻の先にこんな自然が残る。更に訪ねたのが観光農園やまかげ↑秋の色に染まる柿の名は、伊豆。ここにもKさんのお宅と変わらない禅寺丸柿の古木があり、残り少ない実をざっぱさみという柿もぎ用の竹ばさみで取らせていただいた。↓私がもぎ取った禅寺丸柿、意外と大きく、コロンと丸く中の色は茶色とオレンジ混ざり。昔日の甘みほんのり。ここでは養蜂もやっていて、巣箱を目の前に見ながら蜜を買い。一瓶二千円。駅に戻る道沿いには田んぼの実り古代米らしき田もあり歩けば楽しい武蔵野かな。当地はぎりぎり武蔵野、武州
2023.10.23
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2023/10/22/日曜日/寒露も末の日小田急鶴川駅からちょっと歩いたところには素敵な営農団地がある。白州正子の武相荘とは逆の南側。そこになかなかの古刹あり岡上山東光院宝積寺開基は東にありがちな伝説の、行基の奈良時代ともいうけれど、1358年に亮長という僧が再興したことが史実として風土記にあるらしい。長く京都醍醐寺三宝院の末寺だったが、江戸後期に新義真言宗に転属した。現在は単立寺院で檀家もあまりない様子。付属の墓地は近隣の現 岡上神社、元諏訪神社↓に隣接し、長い歴史を考えれば規模はとても小さい。何によってか、庭は手が入れられうつくしく、たいへん趣きのある古刹だ。かつては町田市なとに九ヵ寺の末寺を持ち、江戸の初めに幕府から朱印地15石を与えられたという。川崎市の寺の石高一位は王禅寺の30石、川崎区の稲毛神社、中原区の泉沢寺の20石に次ぐ、という。一石は一人の人間が一年で消費する米の量と見積もられるとか。15石は15人を養うと思えば、さまでなことはないのかもしれない。もっとも三度三度お米のご飯を食べられるのは恵まれた地位にある者だろう。麦、ヒエ、アワなど雑穀を混ぜる割合は下々に行けば行くほど増していくはずだ。15石はそれほどの財産とは言えないが、御朱印という幕府のお墨付きが威光をもたらした、かしら。ここに前立ち仏として安置されている兜跋毘沙門天兜跋トバツの語源について決定的なものは無いようだ。案内では、トパン=チベットが転訛した、とあったが、現在は卒塔婆ストゥーパとの説が優勢らしい。中国は玄宗皇帝の時代、五国の軍に包囲された危機に、毘沙門天の加護を不空に祈らせたところ、毘沙門天が現れ難を逃れた伝説から、王城鎮護の武神として中国で信仰された。それから数百年後、平安京羅城門に、唐に見倣い、本邦初の兜跋毘沙門天が安置され、各地へ伝播した。因みにその像は東寺宝物館収蔵、国宝。ところで、羅城門は京の南の中央に置かれた。身分の高い者は南面する、のでお寺の本堂もたいてい南を向いている。このお寺は東光院の名が示すように、本堂は東面している。一説では東面する鎌倉街道の筋がいくつかある中でも、この筋が重要な道であったことから、そのような配置になったのだという本堂は滅多に上がらせてはいただけないらしいけれど、地域観光課のご威光か、小分けにされたグループで拝観叶った。毘沙門天を支える地天女の顔までは判然としない。大地より湧出した大地母神が支える、という構成が興味深い。間近で見られたのは、板碑中世仏教で供養塔として用いられた石碑。市内最大の大きさで、1267年(文永四年)3月15日の日付が刻まれている。このような立派な板碑が全国津々浦々の雛にも奉納された。当時の我々ご先祖は信仰が篤かったか、世がそこまで乱れていたのか。因みに1267年は、漢民族の国が衰退し、蒙古人の王国、元が地上最大の規模で大陸を支配しはじめた。元で官吏に登用されたのはイスラム教徒やネストリウス派の中東や漢人だったそうな。間も無く日本にもその余波が押し寄せる。風雲急なり。その頃にこの板碑が。
2023.10.22
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2023/10/21/土曜日/穏やかな秋の日10/20 松翁 千代田区ざる 千円もうね。補填行動に走りました。旨い十割蕎麦が食べたい。まだ新蕎麦は扱いがなかったけれど、蕎麦の甘さに今更ながら驚き感謝しつつ頂く。今日は正午というのに何故か先客が去ると私一人。そこへご近所らしきお馴染みさんがやって来る。おかみさんとの会話のやり取りに引き込まれる。三越の京都フェアで鍵善の例の葛切り食べるのに1時間半並んだそうだ。「あれって味ないから。黒蜜の味だけなのよ…あ、マグロ山掛けと天ぷら蕎麦、2色もり。蜜柑の蕎麦?食べたことないから頼むわ」先日亡くなった谷村新司と同年齢、とかのご婦人の羨ましくなるような健啖家ぶりであります。私といえば松翁さんのざるは、目には少しと見えつつの、通常大盛りなみ200gに満腹なのですが。「娘がニシン蕎麦食べたいって言うんだけど、アレ美味しいのかしらん。」おかみさん、特別小さい声で笑いながら「おいしくない。でもウチは昆布は京都から仕入れててね、そこがニシンも扱ってるわね」松葉のニシン蕎麦や、一昨年前に評判とか聞いて並び待ちした、彼の地の蕎麦屋の味が蘇る妾め。他に客もなく、思わず「京都の蕎麦はまずいですよね〜。美味しいのはコシのないふやふやの京うどん、かな」なんぞと会話に加わるお行儀の悪さでございました。ひゃあ。昆布をわざわざ京都から仕入れてるんだなぁ。松翁さんでは江戸風、関西風とおつゆが選べます。
2023.10.21
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2023/10/20/金曜日/秋日和10/15 手打蕎麦 渡邉新宿区そば三昧 1300円タスマニア白 800円2年くらい前には新宿で蕎麦といえばここで食べることが多かった。↓夕方入るのは初めて。他にお客もなく、蕎麦打ちしていたりで店内画像を撮ってみた。蕎麦屋の昼と夜では雰囲気が随分違うものだなぁ。やっぱり給餌は若いバイトではなく、元気で気の利く中高年の女性が気持ちがよい。実はここでは天ぷら蕎麦しか食べたことがなく、それを美味しいと思っていた。初めて頼んだそば三昧アルバイト娘に尋ねたら、量は一人前と同じじゃないかとぉもう、と応える。そんな思い込みではなく確かな量を知りたいので、ハイハイ、お店の方に聞いて来てね、と言うと素直に従い、なんと悪びれずに2人前弱とのことだ。これから用事があるのに平らげられるかしらん。それはともかく、もう一つ確認し忘れたことに後から気づいた。そば三昧は三色そばではなかった。トッピングの意、だった。えーこんなものが乗っかってるとすすり辛い。おまけにワサビがあまりに足りない。蕎麦そのものもイキの良さがない。新蕎麦じゃないんだな。この白も、カクカクして悦び薄い。先だっての蕎麦の仇打ち、とはいかなんだ。
2023.10.20
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2023/10/19/木曜日/日中は汗ばむお天気生活クラブの提携消費財の中でも抜群に人気のトマトケチャップ。メーカーのコーミ(オリジナルは香味だそうです)から営業の方を招いての講座に参加した。出戻り生活クラブ会員の私、過去にこのような講座に参加したことはない。ただただコーミのケチャップファンなので、思わず手をあげた。講座は①ケチャップはどのように製造されているか。②コーミさんサプライソースでお料理しよう。の、理論と実践名古屋市に本社を置くコーミは、設立1950年、資本金1億円という立派な企業だった。トマトケチャップ交流会資料なるものを手元に、生産ラインビデオを見ながら学ぶ。これが意外と面白く、ひととおり見終わると妙にトマトケチャップ愛が高まった。トマトの歴史、トマトの品種、トマト農家の苦労、栽培法の違い、生活クラブとの出会いと生活クラブからの要望トマトピューレとトマトペーストの違いと一般的なトマトケチャップとコーミケチャップの原料の違い、などなど。生活クラブには、消費財10原則というものが確立されているらしく、その中でもコーミに出された3つの要望は、❶合成添加物不使用❷国産加工用トマト使用❸リユースのため、ビン容器の使用がある。副原料の醸造酢も遺伝子組み換え配慮で、とうもろこしからサトウキビへ1997年には変更。↑表示を見ると、コーミのケチャップのシンプルさがよく理解できる。国産の材料で、真面目にシンプルに作っているから当たり前に美味しいんだな。食べることがある種罪悪感が伴うような時代に、憂い少なく食べられるのは精神的にもよろしい。といっても、日本の農業が衰退する中、加工用トマト栽培はきつい労働である。1975年には加工用トマト自給率71%もあったトマトが、2018年にはなんと3.1%に激減。高齢化の進んだ農家さんは、苗を植えることはできても中腰で手でもぐ作業まではできないと言われ、コーミ社員が援農に出かけることもあるとか。この美味しいトマトケチャップをずっと食べられるようにしたい。国産遺産指定したい。さて、楽しい実践料理はほぼ75ふんで4品ケチャップをスクランブルエッグに落とし込む、大胆な2分クッキング。トマトベースを使う鶏肉のカチャトーラ はキャベツ、マッシュルーム、パプリカ、ミニトマトなど野菜も豊富な炒め煮。野菜から水分がよく出るので、パスタと絡めてもよいかも。トマトパスタソースを用いたベーコンとしめじのパスタ。普段出来合いのパスタソースを使わず、トマトベースをアレンジしているけど、でもこれはこれで美味しい。今まで生パスタを買ってだけれど、生活クラブの乾麺はもちもちで美味しいことを発見。牡蠣味調味料を用いたお手軽バーニャカウダソース私的には超簡単で、びっくり美味しかった。2人分なら、ニンニク3片←ペーストになっているものを使えば簡単。調味料と牛乳大さじ1.オリーブオイル大さじ3。小鍋にニンニク、調味料、牛乳を入れて温まるとオリーブオイルを少しずつ流し入れ一煮立ちすればOK。アンチョビ代りのオイスターソースはまろやかマスカット入りケチャップを今回発注♪
2023.10.19
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2023/10/18/水曜日/晴れ2、3ヶ月放置していたcassis by Midori さんのベストを、10月に入るとようよう毛糸に触れる心地して編み上げた。↓水通し後の自然乾燥待ち糸が不足なのは承知の介だった。しかし、ここまで手が緩むとは!お腹周りがバルーン。これは婿殿へのクリスマスプレゼントのつもりで編んだのだけど、どないしょー。部屋着にしてね!お腹周りはこれに追随しないでねのカードでも添えるかなあ(=´∀`)人(´∀`=)下手編みですみません。でも糸は草木染め←これだけが救い左は初めてトライの試作。知合いがきゅっと緻密に編んで美しかったので、頑張ってきゅうきゅうと編んでいたことを忘失。この糸はヨリが甘いところとキツいところ不揃いなので、やはり私らしく緩く編む方が相応しい、のだった。三枚目編むの?自分!まじ?でも編まないと、婿殿と私のペアルックになりまする〜_:(´ཀ`」 ∠):↓ベストを編むにも糸が足りないので、いっそボーダーをアトランダムに、ドルマンスリーブで試し編みしてみる
2023.10.18
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2023/10/17/火曜日/日差しに力あり新清そば店 ★初訪問笛吹市10/10/火曜日甲州街道から微妙に逸れた並行の細い道、なので迷いつつ辿り着く。Google評価に期待して行ったが、店内入ると後悔先に立たず。扉を開けて戻ることは難しい。評価が高いのは、地元のお馴染みの方の贔屓が強いのかしら。お酒のアテが旨いとか、人気のカシワなんば、とかきっと美味しいのだろう。しかし。お店が、特に厨房があまりに清潔度低い。私にとっては蕎麦はもっとも清潔な食べ物なので、それを提供する場所は清潔で簡素であってほしい。神田にさほど清潔とは言えない蕎麦屋があるけれど、例外的に気にならないのは何故か。その店内で働く人がイキイキしているためか、と思う。その気が雑多な店を爽やかに魔法掛けいやいや、このお店もお内儀と思われる方のやわらかい給仕は何の不足も無いのだけど。蕎麦粉に空気と水を混ぜて伸ばし、さっと茹でて冷たい水でシャッキリ冷やす。ワサビと濃いめツユで頂き、長居は無用のお勘定。こんなふうでいたい。という、蕎麦に頑固な自分がいるため甚だ申し訳ないのですが、旨いそば屋はほぼ清潔、が実感。ミニ天丼セットのせいろ蕎麦というよりはうどんに近い。当地はほうとうが旨いのであって、蕎麦文化はやはりお隣の長野に軍配が上がる。教訓。暖簾をくぐっても引き返す勇気をもとう。例え腹ペコでも。
2023.10.17
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2023/10/15/日曜日/振り続ける雨〈DATA〉 河出書房新社著者 ジョゼ・サラマーゴ訳者 雨沢泰2023年7月20日 初版印刷2023年7月20日 初版発行〈私的読書メーター〉〈独特な文体故に始めは手こずる。しかし一人の存在が像を結ぶと、不思議なことに登場人物らの声色が聞こえ始めリアルな存在に変わるのだ。『白の闇』パンデミックから四年後の首都。市民は圧倒的な白票を政権に投じる。統治の正当性を失う危機に政権は市民の犠牲などはへとも思わぬ残虐な牙を剥く。その口から漏れるのが民主主義への暴挙とは。既視感を覚える。警察権力やマスコミはなるほどこう使うのかと得心させる内務大臣と首相の私利私欲権力闘争に背筋が寒くなる。その中で一人の警視が小さな物語を思い出す。遠吠えをしろ、と犬が、涙の犬が。〉実は所々笑える。政権闘争喜劇とか探偵物ぱくりとか、サラマーゴの掌で大いに遊ぶ、だけでなく興味深く、読書後も何度も繰り返し考えさせられる。こんな本は『八月の光』以来か。もっともフォークナーはあまり笑えなかったけれど。ポルトガルの光、ともいえる作家。全作品が翻訳されているわけではないし、元々寡作だ。秋の夜長、読書の楽しみが続く。世界の何処かにはこんな優れた作家が数えきれないくらいいるだろう。今年のノーベル文学賞は北欧の作家が受賞した。彼のコメントで、地中海の海ではだめだ北の海でないと、みたいなインタビューが印象に残る。ポルトガルは殆ど地中海には面さず大西洋に開いている。その長い海岸線にナザレという名の小さな漁師町がある。その地の海の家みたいなバルで大西洋を眺めながらイワシの塩焼きを食べたとき、白ワインくらいは呑んだらうか、私のことだから。最果て、の文字を白い雲で青い空に描きながらその町の、海で夫を失った寡婦は頭から爪先まで黒一色の衣装に生涯身を包む。少なくとも私が二十代にそこを訪れた時には。ところが、殆ど民族衣装と言ってよいそのデザインは若い娘も全く同じフォルムなのだった。膝が隠れる程度の短めギャザースカートには寡婦のものとは異なり派手な色と刺繍がみっちりと施されていた。イベリア半島がゲルニカのきな臭くささを放った時代、サラマーゴもナザレのような村で塩焼きイワシを食べたかもしれない。権力者たちのテーブルとはまるで違うその味を。きっとあの警視も。小説には乾いたビスケット程度の食の場面は出てくるが、私は一方的に大西洋のイワシを食べて成長したこの男をイメージする。なんとなれば、この男が、『白い闇』で唯一目が見えていた眼科医の妻に招かれランチのテーブルを夫妻と囲んだ前後、彼は昔読んだ本の中の小さな言葉を思い出した、のだから。キリスト者にとって食卓を共にするとは、家族になる、ということ。イエスは魚を漁るように弟子を集め、もっとも愛されたヨハネも漁師だった。そのランチは最後の昼餐かもしれない、にしても。物語後半、枯れた泉を流し続ける乙女の像の前で、二人の人間が全き精神となり、その精神が触れ合う美しい場面。サラマーゴは詩人。社会主義者で無宗教とのことだけれども塩焼きのイワシ以上に、よく摂取し栄養としたのは、キリスト教の本質的な純なところではないだろうか。さて。市民に民主主義を教えるべく謀議を尽くす閣僚会議の最中に、先ず司法大臣が辞任を求め席を去る。曰く白票の投票はもう一つの病と同じくらい破壊的な盲目の表れなのだ。あるいは見える目(=正気)の、、、白票の投票は、それを行使した側からすれば、見える目の表れとして評価できるかもしれない、、実際、いまほど司法大臣らしい、あるいは正義(ジャスティス)の大臣らしいときはなかったと思いますよ。そして文化大臣も退席した、のだ。政治が権力者に従う時、司法と文化はその社会から消えることを意味する、ように著者は見ている。そして司法大臣を首相が兼任し、公共事業大臣に文化大臣を兼任させる。すごい皮肉とパンチが効いている。ここ日本でも法は首相の内閣府が握り、どのようにも成形可能な粘土法だ。文化なんぞ公共事業紐付き程度の所業に貶められているではないか。13人?いる閣僚の中で正気を保ったのが二人。七つの新聞社の内、政府発表の垂れ流しをしない社は二つ。首都市民の87パーセントが白票。政権の見えるところ、閣僚の13分の2程度は正気。正気故にその席を離れる。敗北。報道が未だ生きているなら、7分の2が正気。検閲を知恵でかわしても、バレたら記事掲載紙は没収の上、罰金。敗北。無記名投票なので個人名は見えない。しかし市民の多数が正気である。勝利。瞬く間にキオスクから消えた新聞の、警視による政府の内実スクープ生地はどんどんコピーされ、街角で手から手へ、ビルの屋上からばらまかれる。87パーセントの市民は真実を目にする。政権には見えない正気が8割を超えたら、確実に世の中は変わるだろう。一方、真実を伝えるジャーナリズムが日本では壊滅状態という認識をみなが持っているかさえ怪しい。そんな感懐を持ちながら進む読書ではある。警視の物語部下に何故警視になれたかを話す場面しかるべき場所に友人がいたり、ちょっとした便宜をはかったりするだけで、人の望みは達成されるものなんだ。おおお。露木氏、栗生氏の処世術に他ならぬ。人間性とか適正とか仕事が出来るできないは問われない、官僚機構はそんな建て付けでございます。人間的なあまりに人間的な。警視は言う。きみは医者の妻が有罪だと断定的に言っていたがいまは無実だと聖なる福音書に誓いそうじゃないか。福音書には誓うかもしれませんが、内務大臣の前では絶対に誓いません。わかるよ、きみには家族もいれば、キャリアもある、人生がね。そうです、警視、お好みならそこに勇気の欠如を加えてもかまいません。あゝ我ら凡夫の生きる道、極まる。勇気が足りない、のよ。警視が思い出した小さな言葉私たちは生まれる。そしてその瞬間、まるで自分の人生の契約に署名したかのようだ。しかし、いつか自分にたずねるときが来るかもしれない。いったい誰がわたしのために署名したのかと。この問い。誰が署名したのか。全き人間となった警視は、迷い逡巡しながら良心を生きる決意をする。無実の人間を罪人に仕立てよと言う上司、内務大臣の命令に警視は背く。契約に署名したのは自分自身だという答えを、その行為によって導き出す。ここにサラマーゴの人間への希望を見る。例え命を失うことになっても、自らの署名、その名を汚さない意志。夥しい凡夫の中から、このような人生を掴み取る人が必ず出てくる、という希望たった一人、パンデミックから免れた女性がいたように。彼女が見た極限の人間、獣以下の姿に、流す涙を舐めてくれた犬が傍にいた、ように。ところが。サラマーゴはスパイスの一捻りを忘れない。エピローグのような物語最後で一転、無知蒙昧な臆病者小市民としての我々は描写される。そのとき、目の見えない男がたずねた。何か音がしたかい。銃声が三発したよ、ともう一人が答えた。でも、犬の遠吠えもしたよな。鳴きやんだ、たぶんそれが三発目だったのさ。よかったよ、おれは犬どもの遠吠えが大嫌いなんだ。遠吠えが止むとき、遠吠えを嫌うとき、目の見えない事実に気づかないとき私たちはすっかり隷属している
2023.10.15
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2023/10/14/土曜日/衣替えによいお天気中央民芸ショールームの、このコーナーが好き。フランス、シャルトルの民泊で泊まった宿のダイニングが正にこんな感じで、すごく落ち着いた。家具はフランスっぽくもっと軽めカジュアルなんだけど、庭の三方モルタル壁が高さと緑の組み合わせ、似てる。シャルトルはこれの倍くらいの横広がりで、高低差があり、お花が高く低く咲いていたように思う。閉ざされた小さな庭、には想像がひろがる。↑そして下段の真ん中のお店で木のボタンを買う。ボタンは使うし、使うは役立ち、月夜の浜辺で落としたりする、にも良いし。そして細い道の先に蔵を改装したショップとアトリエが。2階展示のお洋服がステキ。京都のブランドらしいけれど。糸かけワークスこの飴、すごく美味しい。美味しいといえば、市内にはお蕎麦屋さんがあちこちにあり、羨ましい。以前は二八の蕎麦が多いように感じたけど、最近は十割蕎麦を供する貼り紙も。どのお店も連休の中日で並び待ち。10月半ば以降は、市内に新蕎麦が出始める。↓木曽のフェア会場ではドライエノキを買う。このまま食べても美味しい。博物館では日本アルプスのハガキ。友人に届ける。再び会場に戻り、お蕎麦を食べて帰り道、高速に乗ると雨がポツポツ。↓松本市水道局のボトルとその水道水。ただし、山の家の水がもっと美味しい。
2023.10.14
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2023/10/13/金曜日/美しい気候の日松本市立博物館が、そば祭りの開催に合わせて10/7新たに新しい場所でオープンした翌日の10/8記念のデモンストレーションでは、たまたま木遣りが披露されていた。市内は人がいっぱいで欧米系高年者集団多し。私たちはコーヒーを求め、珈琲まるも へ。民芸運動の生きる歴史のような喫茶店。サービスが洗練されている。名曲喫茶風なクラシックの大きな作品は流さなくてもよいかも。店舗奥のランプシェードが素敵。菩薩頭部の焼き物はマルモご主人の手によるとか。手の人、であるのがよい。松本の民藝運動といえば池田弥三郎氏。氏が行きつけで、柳宗悦も来訪し佇まいを褒めた、と紹介あり。ブレンドコーヒー、美味しいです。長居できそうなゆったり感がある。隣接というか、主体というか まるも旅館。泊まりたいとずっと願っているが果たせない。人の少ない頃に2、3泊して市内のバーや温泉に足を運びたい。
2023.10.13
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2023/10/11/水曜日/暑すぎます10/8 ワサビ娘がめんこい!思わず試食のワサビチーズ購入。安曇野はワサビの名産地、蕎麦も美味しい、水がよい。↑馬肉と鹿肉のバーガーはバカバーガーではなく、ウマシカバーガーです!食指が動くもこれ行っちゃうとお蕎麦が……北海道の新そばの食後、そば祭り会場を一旦後にして、市内を少し散策。更にお蕎麦を頂くための腹ごなし?なのである。お次は、一度ゆっくり訪ねたい福井の蕎麦へ知らなかったけれど、福井は在来蕎麦の賑わうところだとか。本日提供は、左の大野産。↓蕎麦への意気込みを感じるテント内貼り紙越前蕎麦は、大根おろし、汁かけで食べるのがスタンダード、の様子。二八だと思われる。もっと量がほしい!うん、美味しい。コシが強い。うん、美味しいお蕎麦をありがとうございます。
2023.10.11
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2023/10/10/火曜日/朝から晴れる10/8、曇天ながら秋の雲は高く、八ヶ岳の稜線がよく見える。夏は雲があれば山上は隠れてしまう。この連休、そば祭りが5年ぶりに開催されるとあって、松本城公園まで出かけてみた。お城北側駐車場のアクセスまでとても混む。幸運にも駐車できたが、30分早めのつもりが開場の10時過ぎに着く。↑赤い欄干右上端にモヤモヤ白いのがテント。松本滞在中はお天気なんとかもつ。テントの蕎麦店は、北海道が2店、兵庫県出石町、会津、福井が各1、ご当地長野が2店の、7店。思ったより少ない店舗にすでに長蛇の列。でも、まあ蕎麦故に回転は早い。新蕎麦の幟が出ているのは北海道店空知上砂川を頂く。100gそこそこで600円はちと高い。因みにもりはどのブースも600円蕎麦は新蕎麦、素晴らしく甘味が強い。二八と思われるが十で食べたいなあ。ツユなしで、ワサビだけでもよいかも↓これは隣のブース、兵庫山間の出石蕎麦。6.7年前に雲海の竹田城見学と共に訪ねたことがある。
2023.10.10
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2023/10/09/月曜日/霧雨丸藤葡萄酒工業株式会社国産100%メルロー90%塩尻市契約農家カヴェルネ・ソーヴィニョン7%勝沼プティヴェルド3%勝沼樽熟成12ヶ月香りがとてもよいメルロー主体なので、穏やか、かつカベルネのコクというか渋みというかタンニンが微かに2500円くらい。我が家普段飲みにはちと高い。この値段ならチリ産で美味しいものが買えるだけに悩ましい。豚カリカリ焼きをミスレタスにセロリとくるんで、トースト、カマンベールチーズ、ぶどうと。プティヴェルド赤ワインのスパイシーな味付けにブレンドされることが多いとか。黒ワインとも言われるほどに酸味とタンニンが多いフルボディタイプ。好きかも。今度はこれが多いブレンドで探してみよう。
2023.10.09
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2023/10/07/土曜日/天気は上々、道は混む〈DATA〉 集英社著者 五野井郁夫 池田香代子2023年3月29日 第1刷発行〈私的読書メーター〉〈安倍銃撃事件のわずか17日後にネット番組で対談されたものをベースに、被告人のツィッター1364件を読み解きながら失われた30年の日本社会を考察する本書。五野井郁夫という同世代政治学者と、被告人の母親世代に近いドイツ文学者池田香代子氏の対談中のサブカルやネット用語は逐次解説もあり、理解しやすい構えだ。新自由主義の果てに見えるロスジェネの心象風景。いつどこで〈無敵〉な存在がバーストするかもしれない切迫を五野井氏は語る。誰一人こぼさず包摂する社会を目指したい。折しも教会に解散命令は出たが有効性を見極めなくては。〉Twitter上に山上被告は言葉を残していた。本書第三部には、山上徹也がsilent hill 333 のアカウント名で、2019年10月13日から2022年6月30日までのツイート全1364件が網羅されている。これらは事件後間も無く削除されたそうで、それを予測したネット民が保管していたというのだから、ネットの人びとの情報処理能力恐るべし。事件を報道するのが仕事の新聞社はもはや「新聞」の名を看板から下ろした方がよいかもしれない事態新聞で当初から統一教会との関係を指摘した所は一社も無かった、という忖度の事実。ネットで盛り上がりながら紙面には出て来ないいくつかの最近の事案も合わせ考えれば、一体いつになれば報道が報道として機能するのか懐疑をもつ。昭和世代の家庭からさえ固定電話も新聞も消え去る日は近いのではないだろうか。我が家ではすでにTVも殆ど見ない。さて。そもそも事件が起きなければ、安倍晋三氏はじめ多くの自民党議員らの選挙応援にがっちり組み込まれ政策に反映される、韓国の摩訶不思議な宗教団体との関係も遅ればせながら紙面に顕になることはなかったろう。保守政治の虚実、極まれり山上被告とほぼ同世代の五野井氏は自分が山上被告でないのはたまたまだという強い思いを何度も述べている。また、ロスジェネを産む構造が変わらない限り、第二第三の山上は生まれると警鐘を鳴らす。ロスジェネと命名された多くの同世代人がそのような感情を共有していることは想像に難くない。自分こそヤマガミだ、という。そのことは、人は決して絶対孤独の一人ではないとも示している。日本の失われた30年。 ロスジェネ世代が満足な職に就けず、その事実は本来公的、社会的な構造の帰結であったのに、本人の努力不足に置き換えられ、個々の問題にすり替えられた。 その認識は殆ど正しいと思う。竹中平蔵であり小泉元総理であり、2004年のイラク人質事件バッシングであり、安いもの安いものへとひた走る私たちの30年だ。ついでに言うなら、日本の、まともな宗教に関わる団体や人びとは何故山上母のような人を慰め包摂し得なかったのだろうか。社会福祉の後退を目にして、宗教関係者がこの事件の前で無関係無関心ならば、あまねく日本に宗教は無いと言える。そしてエセ宗教はいよいよはびこり、プレデターは哀しい人を食い物に太る。山上被告のツイートから「世間を支配するのが虚の中で、安部政権の虚実から実だけを取ったらこうなったのだろう」と当時の菅首相をを非難し、「人間なんてこんなものだと最近ヒシヒシと感じる。世界を支配するのはデタラメ、表層しか見ない無関心とそれに基づいた感情、最後まで生き残るのは搾取上手と恥知らず」と、続ける。搾取上手と恥知らずが生き残る、というのはフランクルの『夜と霧』の記述が、私にはぼんやり浮かんで来る。ところで、山上被告が言及した文学作品2点、『カラマーゾフの兄弟』とル=グウィン『ゲド戦記』は、私にはピタピタな本である。虚の中で、安部政権の虚実から実だけ この文言の真意がうまく掴めない。 それは安部政権への評価の、山上と私の差異でもあるかもしれないけれど。 先日たまたま目にした、近松門左衛門の芸術論「虚実皮膜論」きょじつひにくろん虚と実の間の薄い隙間に芸術が存在する、は二項対立とは異なる感受性の成熟を覚える。人はその人生、その虚実を生きる限り、あわいの芸を求めずにはいられない。 映画や文学、音楽好きな山上被告がその皮膜で生きられれば、受験生エリートの勝ち組人生という狭量な価値観からは少なくとも自由だったろうに。 しかし政治的人間は、虚と実を串刺しにした。失われた30年それでも生きてきたではないか。シニカルに陥ることなく、より良い選択を重ねて少しでも住みやすい世の中にしていく。そう願い、そう行動する。私は。
2023.10.07
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2023/10/06/金曜日/良きかな秋晴先週末に身頃をとじて、エジング始末をする。最終的にはスチームでエジングを整える。そして本日、この編み物から手が離れる。横が広く縦に短い、どことなくお魚ウロコ模様の軽くて温かいベストが仕上がる。ワンピースに重ねようかな。残りもの毛糸が生かされて嬉しい。反省は、なんと衿ぐりの目数の闇間違い。エジングで何とかリカバリー∑(゚Д゚)の禁じ手お休みした八月課題は、アブリルさんの竹由来の糸のコサシュ
2023.10.06
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2023/10/01/日曜日/曇り、最高気温28度予想〈DATA〉 新潮社著者 マギー・オファーレル訳者 小竹由美子2021年11月30日 発行 〈私的読書メーター〉〈アン・ハサウェイは悪妻と言われている。しかし明らかなのはアンは裕福な農家育ち、劇聖は落ちぶれたジェントルマン家の若造でやがてロンドンで大成功するが、せっせと妻に送金し引退後は妻の元に戻る。三人の子の内、11歳で夭折したハムネットの死因は不明ということ。息子の名(ハムレットとハムネットは同名という)を悲劇に用いた事、また当時欧州を席巻したペストへの言及がない事に著者は疑問を抱いたという。その疑問を骨子に大胆な肉付けを行い鮮やかな芝居を見せつけられた。頁毎に著者の言葉への共感覚のようなこだわりが感じられる。〉凄い才能。ハムレットをハムネットに、ハムネットをハムレットに。芝居×芝居。ある家族の、ある歴史が生じる場所に行き、戯作が生まれる背景を創造するマギー・オファーレルこそ、まじ魔女。物語出だしのハムネットの登場シーンからワシづかみにされる。双子の妹ジュディスのただならない様子を見て、何とか頼れる大人を見つけ、それを伝えなくてはいけないのに、今日に限って家には隣の祖父母宅にも誰ひとりいない。この焦燥は不安の連打すると突然場面は変わる。アグネス=アンと18歳のラテン語家庭教師シェイクスピアの出会いへと14年ほど遡る。それからアグネスの不思議な力の源泉としての産みの母が森のひと、だったことなどのエピソードが挟まれる。著者は北アイルランド生まれであることが想起されるではないか。ケルトの緑の目の女王なんかが。物語年代の1596年の夏、ペストが英国にやってくるまで。ムラーノの職人のベネチアンビーズ、アレクサンドリアのマーケットの猿、船で働く水夫、マン島の男の子、ネズミ、猫へと、ペスト菌がノミに運ばれていく様が、あたかも証言されているかのように、息もつかせぬ速度で描かれる。その年、両親はジュディスではなくハムネットを失うことになるが、その前段の双子のお産の場面は、まるて『テンペスト』。怒涛の嵐だ。母であるアグネスがどれほど子どもを愛しているか、痛いくらいの看護だ。子どもの病気ほど親が辛く思うことはない、まして可愛い盛りの子どもを失う悲しみは…と同時に、言葉が頭から溢れあふれるシェイクスピアの伸びゆく才能を、義父の事業で摩耗させることも受け入れられないアグネスは、彼をロンドンに旅立たせる。そして彼は夫は、ハムネットが生まれた時も息を引き取った時も不在だったのだ。ハムネットの埋葬後、芝居のためにすぐロンドンに戻る夫との間にできる溝。それでも夫は妻と残された娘のためにストラトフォードに大きな屋敷を買い、家族を住まわせ年に一度か二度帰省する。不思議な暮らしぶりだ。今で言う単身赴任。創作の源泉であるアグネスと子どもを汚染ロンドンから距離を置き、汚れなきオーチャードに留まらせるシェイクスピアの意図があるかのような筆致。読者は著者の物語に招き入れられ運ばれる。ハムネットの死から4年。その名で悲劇が書かれ、ロンドンで上演されるニュースを運んだのは、人の不幸が蜜の味、アグネスの継母だった。しかし、いたずらパックというか北欧神話のロキのように悪意の継母が見せた芝居のチラシのタイトル、ハムレットの名を見てアグネスは我を失う。夫の真意を見極めようとロンドンへ生まれて初めて出発するアグネス。そこで見聞きするグローブ座界隈のロンドンの掃溜め具合がリアル。死んでまだ4年、その子の名を悲劇にすることは許されない、アグネスははっきり三行半を言い渡すつもりで芝居を観た。そして、全ての意図を理解する。舞台では現実が反転したのだ。死んだハムレットの父の亡霊はシェイクスピアが演じる。ハムレットを演じるのは、まるで成長したハムネットを思わせる瓜二つな役者の演技、仕草。物語では触れないが、読者は知っている。生きるべきか死ぬべきか、或いは存在しているのかしないのかという自問のハムレットを。夫婦の深い悲しみの癒し、やがて家族が乗り越えていくだろう物語の描かれない未来に向けて。著者は あとは沈黙。
2023.10.01
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