“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

“飲食店の勉強代行業”大久保一彦の勉強録

2017.05.08
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テーマ: フレンチ(279)
《九州の食材でオーグードゥジュールを後継》オーグードゥジュール メルヴェイユ 博多@博多

今日は、富士宮の『ビオス』の松木一浩さんのFacebookで見て、気になっていた『オーグードゥジュール メルヴェイユ 博多』で地方のフレンチを勉強したいと思います。



今日はデギュスタシオンのコースとワインのペアリングにしてみました。




シェフの絵です。
まずは、前菜5品がテーブルに並びます。


左手前宮崎の鰹、フィンネルのピクルス、フェンネルの花、右側、豚のタン、有明海のあげまき貝の青さ海苔とバターの香るクリームソース、右奥、帆立貝、真空調理でしっとり仕上げた熊本の赤鶏とタイムの花、ブルゴーニュのクジェールと生姜のサブレ


鰹は表面を少し炙ってあります。粗塩と一緒にあわせあり、噛むと鰹の肉汁が出てくるしかけ。


豚タンは何度もゆでこぼし、繊維を柔らかくしてあり、表面を炙ってあります。


帆立は香ばしく焼き上げ、牛蒡チップと下にはトビナンブールの甘みのあるピュレ。





生姜のサブレは長崎の火山灰の土壌で育てて、3ヶ月間寝かせたものです。


Claude Cazals Carte Or Brut
フィルリポナと同じエリア隣り合うが個性の異なるル・メニル・シュール・オジェとオジェの2つのグランクリュを所有女性の作り手のシャンパーニュ 。シャルドネ100%で、ル・メニルからはしっかりとした骨格が、オジェからは熟した果実が得られ、リッチなブラン・ド・ブランに仕上がる。
詳しくは・・
http://www.firadis.co.jp/quality-wine/france/claude-cazals

ガルグイユ


下に生ハムがが入っていて、この肉から出るエキスが、一口目は淡泊な味わいのように感じるが食べ付けると複雑になるしかけ。
ガルグイユは一度は提供してみたいと思う料理ですね。
私も居酒屋でターンテーブルにのせて提供したら『近代食堂』の表紙になってしまったことがありますね。


2004 Louis Latour Saint Aubin
ガルグイユと食べ合わせていくと味わいが変化していくルイラトゥールのサントーバンとの組み合わせが良い。



47度で加熱して、二週間寝かせた。
ピニャコラーダに見立てて再構築。
ピーチパインはラム酒で。


2015 平川ワイナリー Purete
キルナーと言うセパージュ





高知の金目鯛。皮目はぱりっと焼いて、身は44度で加熱後、余熱でゆっくり仕上げている。
ソースは糸島の蛤出汁と半熟玉子のクリームでミントのアクセント。
下にはグリンピースのピュレ、薄皮を剥いたグリーンピース、糸島のヤマトハマグリと二種のアスパラガスが添えられている。
カキドオシのようなうっすらミントのアクセント優しい甘みのソース

ワインは・・


2010 Domaine Michel Gros Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge

鹿児島牛ロースト


200度のオーブンと50度のオーブンを往復させてじっくり仕上げている。
発酵バターを使ったジャガイモのピュレ
塩トマト、がんそく、ヤングコーン、博多杉茸が添えている。
塩トマトを崩してソースのように食べる。


2009 Two Hands Gnarly Dudes Shiraz
南オーストラリアのシラー


八女の抹茶のソルベ、フロマージュブランのアイスクリーム、キャラメルの粉末、パチパチします


苺大福に見立てたあまおう
フランボワーズのシートとバターのクランブル
Sauternesにあわせてカルダモンを使っている


1999 Chateau Suduirant
ソーテルヌの格付けで第一級を獲得しているシャトー。
16世紀まではアラール家が所有していた。
現在はアクサ生命の傘下なり。


大川の自家焙煎珈琲、八女の紅茶、ハーブティのチョイス。


私はゴールドフィルターで入れるコーヒーをチョイス。


小菓子

館内放送やエスカレーターでのアナウンス、環境は賑やかですね。
フリ客にも合わせないといけない、くうてんという立地は難しいですね。

ここで、恒例のコンサル目線!
メインディッシュは料理としては悪くはないが、13,000円のコースとするといささか凡庸に感じた。
(あくまでも私の感想ですよ)
皿の印象よりも、カンテサンスのような調理のロジックだけが印象に残った。
和牛を使うのは良いが、札幌の『レリダン』の橋本シェフのようなそぎ落としたシンプルで何時縦も官能的な皿か、あるいは、意外性のある皿のほうが良いように感じた。
魚も豊後水道に面するのだろうが、高知の金目をあえて使うと、九州のセレクション・フレンチとしては妥協した印象ですね。
まだ、シェフは若いので、いろいろチャレンジしているのでしょう。
今後に期待ですね。

全体的にはおいしい店だったと思います。
ワインの提供は丁寧で、ペアリングもなかなか良かったと思います。
とても勉強になりました。


シェフと。

オーグードゥジュール メルヴェイユ 博多
福岡県博多区博多駅中央街1-1
092-413-5301





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Last updated  2018.01.20 13:02:30
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