小説を書こう!

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2004.12.31
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 誰もが寝静まった夜中の三時、私はパソコンの前に座り込みマウスを操作しながら何度もこのホームページの文書を読んでいた。
「同じだ…」
 画面に向かって思わずポツリと呟いていた。私は次にそのホームページの掲示板を開いた。半年近くその掲示板には書き込みがなされていなかった。私は少し迷ってから、その掲示板に書き込みをしてみることにした。ハンドルネームは少し迷った後、男の名前でも女の名前でもあるような「ケイ」とすることにした。

「初めまして。
 ホームページ内の文章を読ませていただきました。そしてまるで自分のことを書いているかと思いました。
 私もいつだって、この世界からの拒絶感を抱きながら生きてきました。ホームページの中の、
『この地球上には五十億人もの人がいるのに、私を救ってくれる人が一人すら存在しないなんて、なんて悲しい世界なのだろう』
 という言葉には、今までの私の思いと重なって思わず涙が出そうでした。」

 そこまで書いて、掲示板の「送信」ボタンを押した。
 外が明るくなり始めたころ、私は布団を敷いて中にもぐりこんだ。だけどなかなか眠れなかった。あのホームページに刻み込まれていた言葉が私の頭の中にも深く刻み込まれて、その言葉からなかなか逃れる事ができなかった。「この地球上には五十億人もの人がいるのに、私を救ってくれる人が一人すら存在しないなんて、なんて悲しい世界なのだろう」という言葉が。
 部屋の外では、母が起きてきて朝食の用意をしている音、父が起きて洗面所で顔を洗っている音、隣の部屋で弟が起きて学校へ行く準備をしている音が聞こえてきた。まるで、別世界の音のようだった。その音が存在する世界と、この私の部屋の中の世界が繋がっているとはどうしても思えなかった。
「誰か、助けてよ…」
 そんな言葉が無意識に私の口の中からこぼれた。口の中から、というよりはむしろ、私の心の中から、といったほうがいいかもしれない。
 母がパートに出かけ、家の中は静かになった。私一人だけしかもう居なかった。眠ろうという努力もするのをやめて私は階段を降りてキッチンへ向かう。そして冷蔵庫を開けてみるとヨーグルトが一個あったので開けて食べた。
 部屋へ戻り、私は気になってしようがないのでパソコンを起動させ昨夜見たホームページをまた開いてみた。
 昨日見たのと全く同じ、白くかすれたような「Snow World」の文字。その文字を見ただけで、雪のようになりたい、という由紀の厳粛ささえ備えた祈りが見えたような気がして、少し悲しくなった。さっそく掲示板に入ってみる。すると一件、私の書き込みに対する由紀の返事がすでに書き込まれていた。その全文をここに書き記そうと思う。






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Last updated  2009.01.12 11:19:00


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