小説を書こう!

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2005.01.03
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 「まるで自分のことかと思った」との言葉。私と同じ思いを抱きながら生きてきたそうですね。
 ケイさんもこんな苦しみながら生きているのかと想像しました。ケイさんの苦しみを思うと少し悲しかったけど、その反面、私と同じ仲間がいると思うと少し嬉しかった…。
 ケイさんにひとつお願いがあります。
 もしよかったら、ケイさん自身の身の上話も教えてくださいませんか? ケイさんの眼に映るケイさんの世界を、私にも見せていただけませんか?
 私のメールアドレスは○○○です。
 メールを待っています」

 私は椅子から立ち上がって、カーテンを隙間無く閉め切っている窓に近寄った。そしてカーテンを少し摘み上げて、窓の外に眼をやった。
「私の眼に映る、私の世界…?」
 呟きながら窓の外を見つめ続ける。
 午前の住宅街は、人気が殆ど無かった。時々家から少し行った路地を老人やベビーカーを押す若い女性が通るだけだった。
 だけど、その世界は私の世界ではない。そんな気がした。私は窓から眼を離して、部屋の中を振り返る。カーテンに締め切られた部屋はモグラの巣穴のように薄暗かった。机の上のパソコンのモニタだけが毒々しく光を発していた。
「これが、私の世界だ…」
 私はその日、一日中今までの自分の半生を振り返って、いくつかのエピソードを選んだ。そしてメールの形に仕上げてユキに送った。メールの最後には私のメールアドレスももちろん書いておいた。ちょうど送信が終わって本棚の上に置かれている目覚まし時計を見ると、もう午後八時を指していた。私は、そんなに時間が経っていたのかと驚いて、それに続くように、まるで腹が空腹を思い出したかのような激しい空腹感に襲われた。三日ほど前コンピニで買っておいたジャンクフードの袋を開け、ポリポリと食べた。
 その夜、時間にして九時ころだっただろうか、珍しく誰かが私の部屋の戸をノックした。
「父さんだけど、ちょっといいかな…?」
 父だった。






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Last updated  2009.01.12 11:19:32


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