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ヌエバ・トローバ・クバーナ先駆者の推奨盤 パブロ・ミラネス(Pablo Milanés)は1943年生まれのキューバのシンガーソングライターで、“ヌエバ・トローバ・クバーナ(キューバの新しいトローバ)”の創始者の一人として知られる。1960年代から活動を始め、1970年代以降、80年代、90年代、00年代に特にソロとして多くの作品を残している。70歳代の年齢になった現在も、アルバムやライヴの活動を継続している。 そんな彼のキャリアのうち比較的早い時期の作品で、とっつきやすくなおかつ内容も充実している一枚がこの『エル・ゲレーロ(El Guerrero)』という盤である。“語り部”的な部分もあれば、もう少しバラード寄りの美しく優しい部分もある。さらに政治的な背景を感じさせたりもする。きっといずれの要素も偏りが大きいとリスナーにはそれぞれにストレスになる。けれども、おそらくはそのバランスのよさが本盤を聴きやすくしているのかもしれないと思う。 全10曲のうち8曲(4.と6.以外)がミラネス自身の作詞・作曲。まず、美しさと繊細さでは、1.「クアント・ガネ、クアント・ペルディ(いかほどを得て、いかほどを失ったか)」、8.「エソ・ノ・エス・アモール(それは愛ではない)」がおすすめ。正直、一般論としては、パブロ・ミラネスの外見のイメージとこの手の美曲のイメージは決して一致しない(別に悪い意味で言っているわけではないけれど)。さらに詩的なよさと優しく軽快な音楽の組み合わせとしては、表題曲の9.「エル・ゲレーロ(戦士)」が個人的にはお気に入り。政治色な背景を感じるものとしては、5.「ブエルベ・ア・サクディールセ・エル・コンティネンテ(大陸を再び揺り動かす)」と10.「オメナッヘ(オマージュ)」がいい。特に後者はいかにもラテンなリズムに乗りながらも“自分は何者か”を自問する詞になっているようである。 とまあ、詞の内容(全部はよく理解していないかもしれないけれど)に多少踏み込んでみたけれど、詞の内容がわからなくても、パブロ・ミラネスの美しい楽曲と時に抑揚のある展開を聴いても楽しめるのではないかと思う。多作な彼の作品としては、既出のこちらの盤と並んで、初めて聴く人にぜひ薦めたい。ちなみに、よく把握できていないのだけれど、LP盤には8.(B面3.に相当)のない盤もある模様だが、どちらがオリジナルの形態だったのかは不明。さらに筆者の手元にあるのは、1997年のリイシュー盤で11.が追加されている。[収録曲]1. Cuánto gané, cuánto perdí2. Te espera una noche de éxitos 3. Hoy estás quizás más lejos4. Mi dulce niña5. Vuelve a sacudirse el continente6. Búscate allí 7. 405 años de nunca 8. Eso no es amor 9. El guerrero10. Homenaje11. De niña, aquellos juegos te importaban poco1983年リリース。 【中古】 【輸入盤】Guerrero /PabloMilanes 【中古】afb 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2017年02月28日
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CCRの短編芸術性(その4) CCR(Creedence Clearwater Revival)の名曲選、不定期更新の続きです。彼らの曲の中でも、個人的には絶対外せないというのが今回のナンバーです。1970年春に「ジャングルを越えて」とのカップリングでシングル発売されて大きなヒットとなり、同年のアルバム『コスモズ・ファクトリー』に収録されました。 これだけ聴かせて、わずか2分半ちょっとの時間です。ロックとは何か3分以内で答えよ、なんて言われたら、下手な説明するよりこれを聴かせた方が断然早いですね(笑)。短いからといって、消化不良も一切なし。ロックの要素がひとしきりしっかりと詰まっているように思います。 さて、今回の追加動画は、過去記事(当時は動画なし)で取り上げた、後世のこの曲のカバーです。1980年代前半の伝説的バンド、ハノイ・ロックス(Hanoi Rocks)によるものですが、ちょうど北欧出身のこのバンドが全米進出を狙っていた時期に発表したものです。そういう意味では、実に挑戦的な選曲だったわけですが、ところがどっこい、これまた文句なしの見事な出来に仕上がっています。 [収録アルバム]CCR (Creedence Clearwater Revival) / Cosmo’s Factory(1970年)Hanoi Rocks / Two Steps From The Move(1984年) 【メール便送料無料】Creedence Clearwater Revival / Cosmo's Factory (w/Bonus Tracks) (輸入盤CD)(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル) トゥー・ステップス・フロム・ザ・ムーヴ [ ハノイ・ロックス ] 次のブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2017年02月26日
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メヒカント、追加動画 前回更新で取り上げたメキシカン・アコースティック・デュオのメヒカント(Mexicanto)の続きです。以前にビリー・ジョエルの「ピアノ・マン」のカバーを少しだけ紹介していますが、日本では知られていないどころかほぼ入手できないということもあり、2曲ばかり動画付きで取り上げたいと思います。 まずは、「ダノス・ピエ(Danos pie)」。『ドゥエート・エン・ディレクト』やその他の編集盤・ライヴ盤にも含まれていますが、オリジナルは、1998年の『フェリックス-フィリオ』に収録されています。 続いてもう1曲、「クラロ・ケ(Claro que)」です。前回記事の『オトラ・ベス』にスタジオ録音のものが収録されていますが、今回は『ドゥエート・エン・ディレクト』のライヴ・ヴァージョンの方をどうぞ。 最後にもう1本、「クラロ・ケ」の比較的最近のライヴ演奏です。28周年ということなので、おそらくは2013年の映像と思われます。 追記:「ダノス・ピエ」のリンクが早速切れていましたので、別の映像を追加しました。2008年のTV番組出演時のものとのことです。 次のブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2017年02月25日
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ブランク後の再結成盤 メヒカント(Mexicanto)は、1980年代後半にデビューし、1990年代にコンスタントにアルバムを残したメキシコのデュオ。ダビー・フィリオ(David Filio)とセルヒオ・フェリックス(Sergio Felix)の2人組で、メキシコでのヌエバ・カンシオンやトローバの牽引役を果たし、集大成的ライヴ演奏盤『ドゥエート・エン・ディレクト』を出した後、2001年にいったん解散した。 その後、5年ほどのブランクを経て再結成盤が発表された。それが2006年の本盤『オトラ・ベス(Otra vez)』だった。この表題は、 “再び”という意味のスペイン語タイトルで、文字通り再結成盤であることを示している。その後は以前のようにコンスタントにアルバムを制作をするのではなく、TVやラジオ番組のプロデュースを行なったり、ダビー・フィリオの方はソロの活動をしたりしながら現在に至っている。 熱心なファンな中には本盤こそがメヒカントの最高盤という人もいて、確かに、諸作の中で特に洗練されていて、好曲も多い。個人的な好みで何曲か挙げてみたい。1.「ジョ・テ・シゴ(君について行く)」は本盤のトーンをよく表していて、静かに美しく、そんな中でも力強いハーモニーの、聴き手からすると染み入るタイプのナンバー。表題曲5.「オトラ・ベス(再び)」は、少し抑揚のついた曲調と演奏。6.「クラロ・ケ(もちろん)」は上記ライヴ盤で冒頭を飾っていた曲で、詞もハーモニーも彼ららしいナンバーで個人的には一押し。8.「テ・ビ・ジェガール(君がやって来るのを見た)」も筆者的には好きな曲調で繰り返しよく聴いたナンバーだったりする。 その後、2015年にはメヒカントとしての新作アルバム、2016年にはライヴ盤を発表しているのだけれど、残念ながら筆者はまだどちらも入手できていない。手に入れられる機会があればぜひと思っているのだけれど…。[収録曲]1. Yo Te Sigo2. Torció Camino al Mar3. Avísame4. Cinco de Metal5. Otra Vez6. Claro Que7. Lucha8. Te Vi Llegar9. La Impunidad10. Realidad Virtual11. Serena Morena2006年リリース。 ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひ“ぽちっと”お願いします。 ↓ ↓ ↓
2017年02月24日
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今朝、アクセス数が160000件を超えました。この場を借りて、ご覧の皆さんに感謝いたします。 アクセス数が3ケタの日もあれば、いきなり3000~4000ということもあったりするのですが、気が向いた時で構いませんので、ぜひ引き続きご訪問ください。 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーを“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2017年02月23日
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INDEXページ(ジャンル別、アーティストのアルファベット順)を更新しました。ここ最近の記事を追加しています。INDEXページへは、下のリンク、もしくは本ブログのトップページ右欄(フリーページ欄)からお入りください。アーティスト別INDEX~ジャズ編(A-G)へ→ つづき(H-L)・つづき(M-Z)アーティスト別INDEX~ロック・ポップス編(A-C)へ→ つづき(D-H)・つづき(I-L)・つづき(M-R)・つづき(S-Z)アーティスト別INDEX~ラテン系(ロック・ポップス)編へアーティスト別INDEX~邦ロック・ポップス編へ下記ランキングに参加しています。応援くださる方は、各バナー(1つでもありがたいです)をクリックお願いします! ↓ ↓ にほんブログ村 : 人気ブログランキング:
2017年02月23日
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CCRの短編芸術性(その3) 続いては、「雨を見たかい」(動画はこちら)と並ぶ、“雨”に関するもう一つのCCRナンバーです。彼らのアルバムの中で最も大きなセールスとなった『コスモズ・ファクトリー』に収録の「フール・ストップ・ザ・レイン(Who’ll Stop the Rain)」です。 ナパーム弾の“雨”を誰が止めるのか、という詞ですが、どうもジョン・フォガティの詞は曖昧な、良くも悪くも本音をストレートに伝えない工夫があるようです。上記の「雨を見たかい」に至っては、ベトナム戦争に関係あるという解釈と全く関係ないという解釈があるようです。この曲に関しては、1番と2番はやはり戦争に絡んだ詞なのかなと思います。 さて、今回の追加映像は、後世のリメイクです。2013年のアルバム『ロート・ア・ソング・フォー・エヴリワン』でのボブ・シーガーとの共演をどうぞ。 ちなみにこのアルバム、ずっと気になっていながら少し前にようやく通して聴いたのですが、多彩なゲストとジョン・フォガティそれぞれの個性がうまく出ててなかなかよかったです。[収録アルバム]Creedence Clearwater Revival / Cosmo’s Factory(1970年)John Fogerty / Wrote a Song for Everyone(2013年)←ボブ・シーガーとの共演リメイク・バージョン収録。 【メール便送料無料】Creedence Clearwater Revival / Cosmo's Factory (w/Bonus Tracks) (輸入盤CD)(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル) ソング・フォー・エヴリワン [ ジョン・フォガティ ] 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2017年02月21日
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CCRの短編芸術性(その2) CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル、Creedence Clearwater Revival)の名曲シリーズ、第2回目です。 日本語では「ローディ」で定着してしまっていますが、正しくは「ローダイ(Lodi)」と読みます。そして、そのローダイというのは、米国カリフォルニア州、サンフランシスコの東方百数十キロにある町の名前なのです。ジョン・フォガティ自身は訪れたことはなく、この町の名の響きがカッコよかったから曲になったのだとか。まあ、サンフランシスコ出身のバンド(南部っぽいサウンドですが、念のため、カリフォルニア出身のバンドです)ということを考えれば、地元に近い町の名前に着想を得たというのもなるほどといったところでしょうか。 もう一つの動画ですが、今回はジョン・フォガティによるアコースティック・ヴァージョンをお聴きください。ギター1本になっても、アコースティックになっても、やっぱりこのロックンロール魂は一緒というのが何ともいいですね。 CCRの3分名曲選、まだしばらく続けます。ぜひお付き合いください。[収録アルバム]Creedence Clearwater Revival / Green River(1969年) ポイント5倍(2/17 10:00-2/20 9:59)【メール便送料無料】Creedence Clearwater Revival / Green River (w/Bonus Tracks) (輸入盤CD)(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル) 次のブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2017年02月20日
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最大のソロヒット作 1980年代初頭に姿を現し、人気を博した女性バンド、ゴーゴーズ(The Go-Go’s)。そのヴォーカルを務め、解散後に出世頭となったのが、べリンダ・カーライル(Belinda Carlisle)であった。 1985年にゴーゴーズが解散した後、べリンダは翌86年にソロ第1作を発表する。アルバムも売れシングルヒットも飛ばす中、続く87年にはさらにセカンド作がリリースされる。それが本盤『ヘヴン・オン・アース(Heaven On Earth)』であった。 人気は衰えるどころかとどまることを知らず、先行シングルとして発売された1.「ヘヴン・イズ・ア・プレイス・オン・アース」は全米1位のヒット、さらに、6.「アイ・ゲット・ウィーク」が同2位、2.「サークル・イン・ザ・サンド」も同7位といった具合で、都合3曲の全米トップ10ヒットを生み出した。 これら以外の楽曲もキャッチーでこの女性ヴォーカルの良さが存分に発揮されている。例えば、3.「アイ・フィール・フリー」は、シングルとしてはヒットこそしなかったが、個人的には結構お気に入り。さらに、5.「ワールド・ウィズアウト・ユー」は、米国のシングル化はなかったが、イギリス・アイルランドでシングル化されたナンバーで、私的には1.と並ぶ本盤きっての好ナンバー。 別記事にも書いたとおり、べリンダは決して特別に歌が上手いというわけではなく(もちろん下手だということはまったくないし、作品を重ねるごとに成長もしていったように思う)、、元々備わっていたこの声の魅力が、この時点のヒットの原動力だったように思う。随所に見られるハスキー・ヴォイス、所々で出てくる“太い”感じの節回しの部分。こういうのが相まって普通のありがちな女性ヴォーカルとは違う魅力につながり、ヒットを飛ばすことになったのではないだろうか。ともあれ、いつ聴いても心地よい女性ロック/ポップ・ヴォーカルで、30年後の今聴いても飽きることのない一枚だと思う。[収録曲]1. Heaven Is a Place on Earth 2. Circle in the Sand3. I Feel Free4. Should I Let You in?5. World Without You6. I Get Weak7. We Can Change8. Fool for Love9. Nobody Owns Me10. Love Never Dies1987年リリース。 ヘヴン・オン・アース〜デラックス・エディション(CD+DVD) [ ベリンダ・カーライル ] [CD]BELINDA CARLISLE ベリンダ・カーライル/HEAVEN ON EARTH【輸入盤】 ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひ“ぽちっと”お願いします。 ↓ ↓ ↓
2017年02月19日
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CCRの短編芸術性(その1) 過去記事を振り返ってみて、CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル、Creedence Clearwater Revival)のアルバムは数枚取り上げているのですが、曲としては「雨を見たかい(Have You Ever Seen The Rain?)」しか、これまでに取り上げていないことに気がつきました。 CCRの魅力はいろんな語り方があるでしょうが、その一つとして、曲単位での完結した完成度=芸術性というものがあるように思います。短時間でロックとは何かを完結させて聴かせる、そんな魅力です。そこで、今回は何曲か彼らの代表的ナンバーを取り上げつつ、“3分で聴かせる芸術性”とでも呼びうる側面をクローズアップしつつ、4~5回を目途に不定期更新でお届けしたいと思います。 まず、第1回は「フォーチュネイト・サン(Fortunate Son)」。ジョン・フォガティのロック性がストレートに出た、CCRの代表曲の一つと言えます。 自分は戦争に行かなくて済む“幸運な息子”ではない、というメッセージの詞です。といっても、表題そのまんまの語句ではなく、詞中では繰り返し“幸運な者(fortunate one)”、さらには“××の息子(senator’s son, millionaire's sonなど)”が出てきて、フェイドアウトする最後でようやく結びつき“幸運な息子(fortunate son)”となっている辺りもよく考えられているように思います。 さて、追加でこの曲の映像をもう一つ。2009年、ニューヨークでのブルース・スプリングスティーンとの共演での「フォーチュネイト・サン」をどうぞ。 [収録アルバム]Creedence Clearwater Revival / Willie and the Poor Boys(1969年) 【メール便送料無料】Creedence Clearwater Revival / Willy & The Poor Boys (w/Bonus Tracks) (輸入盤CD) (クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル) 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2017年02月15日
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アル・ジャロウ追悼 米国のジャズ歌手、アル・ジャロウ(Al Jarreau)死去のニュースが報じられています。1970年代半ばにデビューし、間もなくジャズ・ヴォーカリストとしてグラミー賞を受賞。その後、1980年代にはポップ界でも活躍。結局、ジャズ、ポップ、R&Bの三つの部門でグラミー受賞という偉大な足跡を残しました。 彼の代表曲はと言うといろいろあって悩みますが、まずはインパクトのあるナンバーということで、初期にシングルとしてリリースされた「テイク・ファイヴ(Take Five)」をお聴きください。 これ1曲でもその非凡さは伝わりそうなものですが、同じくジャズ関係で私的にはインパクトの強かった1曲をと思います。チック・コリアの曲に詞をつけた「スペイン(Spain (I Can Recall))」です。 もちろん、ポップスの分野での活躍も忘れてはいません。実は筆者はこの人の歌う「僕の歌は君の歌(Your Song)」が大のお気に入りです。もちろん、元のエルトン・ジョンのものもいいのですが、アル・ジャロウのこの包み込むようなヴォーカルによるこの歌も最高です。 2010年に一度倒れるということがありましたが、年齢のせいか近年も体調は良くなかったようです。来月には77才となる直前での死去、ご冥福をお祈りします。 【輸入盤】AL JARREAU アル・ジャロウ/THIS TIME(CD) 【メール便送料無料】Al Jarreau / Very Best Of: An Excellent Adventure (輸入盤CD) (アル・ジャロウ) [枚数限定][限定盤]ジス・タイム/アル・ジャロウ[CD]【返品種別A】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2017年02月13日
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勢いづくセカンド作 1971年に結成されたフォガット(Foghat)は、ロンサム・デイヴ(デイヴ・ペヴァレット)をはじめサヴォイ・ブラウン(参考過去記事)を出た3人に、ロッド・プライス(元ブラック・キャット・ボーンズ)が加わってできたバンドだった。1972年にファースト作『フォガット』を発表し、そのままの勢いで翌73年に本セカンド作を世に問うた。 ところが…、である。なぜかセカンド作もファースト作と同じセルフ・タイトルのアルバムになってしまっている。なぜこんなややこしいことになったのか、意図するところもよくわからないのだけれど、要するに2枚とも同じセルフタイトル(『フォガット(Foghat)』)なのである。無論、そのままでは紛らわしくて仕方がない。いつしか、2枚目の本作の方は、別の“通称”で呼ばれるようになる。その通称の由来は、本盤のジャケットの写真に由来する。ファースト作の渋いモノクロのメンバー写真のジャケットとは大きく違って、セカンド作のジャケットは白地に“石(ロック)”と“ロールパン”の写真のみ。これに因んで、『ロックンロール(Rock & Roll)』や『ロックンロール・アルバム(Rock and Roll Album)』と呼ばれるようになる(ところが、さらにその翌年の作品には“ロックンロール”という単語を含む『ロックンロール・アウトローズ』なるアルバムがあって、さらに紛らわしすぎだけれど…)。 ともあれ、紛らわしかろうが何であろうが、内容は別物。そして、勢いで勝るのはこちらの盤というわけである。お気に入りの曲をいくつか挙げてみたい。1.「ライド・ライド・ライド」は、リフがカッコよく決まり、ギターもよし、ヴォーカルもよし、全体の盛り上がっていく様子も、実によく出来ている。3.「ロング・ウェイ・トゥ・ゴー」や7.「ロード・フィーヴァー」あたりも同様のことが言え、ブギーを前面に出していくスタイルへの志向が見てとられる。その一方で、前作からのブルース・ロック色も随所に残されている。その意味では、2.「フィール・ソー・バッド」が最も気に入っている。それから、8.「シーズ・ゴーン」も捨てがたい。この曲のギターのカッコよさは無条件に好きなのだけれど、音楽スタイルという観点からすると、ブルース・ロックからブギーへと発展していく奇跡の方向性がよく分かる演奏のようにも思える。[収録曲]1. Ride, Ride, Ride2. Feel So Bad3. Long Way to Go4. It's Too Late5. What a Shame6. Helpin' Hand7. Road Fever8. She's Gone9. Couldn't Make Her Stay1973年リリース。 【輸入盤】Complete Bearsville Albums Collection (13CD) [ Foghat ] 【メール便送料無料】FOGHAT / ROCK & ROLL (輸入盤CD) (フォガット)下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2017年02月11日
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一度聴いたら病みつき ふと思い出したこの曲。今から四半世紀ほど前、記憶が定かではありませんが、たぶん1990年前後だったでしょうか。深夜にTVで見かけて頭から離れなくなった、日本のとあるバンドのとあるナンバーです。 そのバンドの名は、チキンダンサーズ。インディーズからメジャーにデビューしあっという間に解散。でも、最初に聴いたこの1曲、「目がまわる」のインパクトは筆者の脳裏に深く刻み込まれています。 ヴォーカリストの“くねくね踊り”が何とも印象が強く、この映像の写真のみではうまく伝わらないのが残念なところです。この“なよっ”とした感じは、“草食系男子”なんて言葉が存在する以前の当時の世界では、現在からは想像もつかぬほどのインパクトがありました。余談ながら、当時、生の“くねくね”を見に、ライヴハウスに見に行ったことも今となってはいい思い出です。 25年ほど経って改めて聴いてみると、歌のセンスという面ではRCサクセション(忌野清志郎)的な部分が意外とあるようにも感じます。それから、ギターのリフが何と言っても印象的かつかっこいいですね(ストーンズなんかの影響大でしょうか)。何と言っても、しっかりロックしています。でもって、解散後どうなったのか気になって調べてみたところ、その後は、ヴォーカルの松尾健さんとギターの木村秀穂さんはユニットとして活動もしていたとか。 ともあれ、行きつけの某ショッピングセンターの立体駐車場の急勾配の螺旋カーブを車でぐるぐると回っている時に、急に昔の記憶が戻り、再び頭から離れなくなりました。音楽を思い出すきっかけは日常のいろんなところに潜んでいるのだなあ、なんてことを再認識させられた次第です。 チキンダンサーズ 90年9.21 京都ミューズホール [CD+DVD][CD] / チキンダンサーズ 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2017年02月09日
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2017年02月08日
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サックス+アンサンブルのよさが前面に出た好盤 ブッカー・アーヴィン(Booker Ervin)は、1930年生まれのテナー奏者(1970年死去)。1960年代前半から中葉にかけてのプレスティジへの吹き込み(例えばこちらの盤やこちらの盤)がよく知られているが、後年には、パシフィックやブルーノートといったレーベルにも録音を残した。今回は、その中からパシフィック盤の一つである『ブッカー・ン・ブラス(Booker’n’Brass)』を取り上げてみたい。 ブッカー・アーヴィンの演奏に関して、一般に“くどい”とか“吹き散らかす”とかいう評はある(筆者はそれも好きなところなのだけれど)。そうしたイメージに比べれば、本盤は全体として比較的うまくまとまった演奏に仕上がっているように思う。無論、それは彼らしさが足りないとかいうわけではない。確かに、それなりに“くどい”演奏も含まれるのだけれど、全体の編成があった上で彼が主役という、この盤の企画全体のコンセプトによるといったところだろうか。 基本的には10名程度のミニ・ビッグ・バンド風の編成で演奏されている。その中でのブッカー・アーヴィンのソロは、他の名義作と比べると、どちらかといえば(もしくは、“彼にしては”というのがより正確だろうか)、ストレートで、これが作品としての統一感に大きく影響している。つまりは、“彼らしさ”と“彼らしくなさ”の微妙なバランスがあるということ。ある意味、“濃い演奏”が売りの(繰り返し言うが、個人的にはそれが好きなのだけれど)ブッカー・アーヴィン作としては、少し異例と言えるかもしれない。 ともあれ、個人的には、この個性控えめ(でもやっぱり個性が出てしまう)の演奏と、全体のバランスが何ともいい。ブッカー・アーヴィンのコアなファンからはどう受け止められるのか自信はないけれど、自分としては、“このバランス”(中途半端さ?)が、なかなか心地いい。普段よりも妙にストレートで、とはいっても、どこか彼らしさが抜けきらないというこの微妙なバランスが筆者のツボにはまるのである。 個人的にお気に入りの演奏をいくつか挙げると、まずは、ノリのいい演奏の1.「イースト・ダラス・スペシャル」。それから、4.(CDでは10.と11.にも別テイクあり)「L.A.アフター・ダーク」は、ブッカー・アーヴィンらしいテナーの歌いっぷりがいい。ビッグ・バンド風の仕上がりとしては、5.「カンサス・シティ」も好み。有名曲の8.「想い出のサンフランシスコ」に続く9.「セント・ルイス・ブルース」もまたブッカー節がいい感じでアンサンブルの中で展開される。ちなみに、ここまでいくつかの曲名を見てお分かりのように、収録曲はちょっとした米国旅行の気分がなるような感じに配されている。上で触れた曲以外では、ソルト・レイク・シティ、ニュー・オーリンズ、バルチモアなどといったように、各地の地名に因んだ曲が並んでいるのが面白い。[収録曲]1. East Dallas Special2. Salt Lake City3. Do You Know What It Means to Miss New Orleans?4. L.A. After Dark5. Kansas City6. Baltimore Oriole7. Harlem Nocturne8. I Left My Heart in San Francisco9. St. Louis Blues10. L.A. After Dark [Alternate Take 3]11. L.A. After Dark [Alternate Take 7][パーソネル、録音]4., 6., 9., 10., 11.:Booker Ervin (ts), Charles Tolliver (tp), Ray Copeland (tp), Freddie Hubbard (tp), Richard Williams (tp),Garnett Brown (tb), Bennie Green (tb), Benjamin Powell (b-tb), Kenneth[Kenny] Barron (p), Reginald[Reggie] Johnson (b), Lenny McBrowne (ds)1967年9月12日録音。1., 2., 5.:Booker Ervin (ts), Martin Banks (tp), Ray Copeland (tp), Richard Williams (tp), John Coles (tp),Bennie Green (tb), Britt Woodman (tb), Benjamin Powell (b-tb), Kenneth Barron (p), Reginald Johnson (b),Lenny McBrowne (ds)1967年9月13日録音。3., 7., 8.:Booker Ervin (ts), Martin Banks (tp), Ray Copeland (tp), Freddie Hubbard (tp), Richard Williams (tp),Garnett Brown (tb), Bennie Green (tb), Kenneth Barron (p), Reginald Johnson (b), Lenny McBrowne (ds)1967年9月14日録音。 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2017年02月06日
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1957年の名演の一つ ジョン・コルトレーン(John Coltrane)は、マイルス・デイヴィスのクインテット(例えばこちらの盤やこちらの盤)で活躍した後、この1957年にマイルスのバンドをいったん退団し、自身のソロ名義の活動を進めていく。まずはセロニアス・モンクのバンドに加わり、さらにはプレスティッジと専属契約を結んで自身の録音に着手する。 そんな中、同年7月に“神の啓示”を受けたとコルトレーン自身は言う。もちろん、神様を見たとか、そういうわけではないのだろうが、なにか大きな精神的変化があって、ここからコルトレーンのプレイは自信を持ったものへと変わっていく。ちょうどそんな時期、1957年の8月に吹き込まれたのが、本盤『トレーニング・イン(Traneing In)』であった。 “ジョン・コルトレーンwithザ・レッド・ガーランド・トリオ”とあることからも分かるように、ガーランドのピアノ・トリオとの共演作。コルトレーンは、この1957年の4月にプレスティッジと吹き込みの契約をしていたが、どうやらその間に入っていたのは、マイルスのグループで一緒だったガーランドだったようだ。 コルトレーンのワン・ホーンなのでどうしてもそちらに注目が行きがちだが、コルトレーンの演奏と同時にガーランドのピアノ、それ以外のメンバーの活躍も聴き逃せない。そしてもちろん、主役はジョン・コルトレーン。聴きどころと思う演奏を少しピックアップしてみたい。表題曲の1.「トレーニング・イン」は、ガーランドによる冒頭のピアノ・ソロが実に印象的で、シングルトーンからブロックコードの使用へとうまく盛り上げていく。3分以上がこれが続いた後で、満を持していたかのようにコルトレーンの流れるような貫禄あるブロウ。チェンバースのベースを挟んで再びガーランドのピアノ、コルトレーンのテナーへと続く。12分半という長さを全く感じさせない興奮に満ちた表題曲となっている。 もう一つ、聴き手側としては興奮度の高まる演奏を挙げておきたい。5.「ソフト・ライツ・アンド・スウィート・ミュージック」である。バラード曲かと思いきや、この演奏は思いっきりスピードを上げている。コルトレーンらしいといえばらしいわけだけれど、求道者よろしくこの高速プレイに挑み真摯に取り組んでそれを吹き上げるといった印象。これにつられてかガーランドのピアノもスピード感にあわせていい味を出している。 レッド・ガーランド(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、アート・テイラー(ドラム)という面々だから、ハイレベルに仕上がってて当たり前と言ってしまえばそれまでなのかもしれないが、1957年コルトレーンの名演の一つとして、この盤も忘れてはならない1枚と言えるように思う。[収録曲]1. Traneing In2. Slow Dance3. Bass Blues4. You Leave Me Breathless5. Soft Lights and Sweet Music[パーソネル・録音]John Coltrane (ts)Red Garland (p)Paul Chambers (b)Art Taylor (ds)1957年8月23日録音。 【メール便送料無料】John Coltrane / Traneing in: Rudy Van Gelder Remasters Series (輸入盤CD) (ジョン・コルトレーン) 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2017年02月04日
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ジャズ界を代表するバラード・アルバムの1つ ジャズ界において最高のバラード・アルバムと言うと、ジョン・コルトレーンの『バラード』やら、ジェリー・マリガンの『ナイト・ライツ』なんかをはじめとしていろんな意見が出ることだろう。そんな至高のバラード・アルバム群に加えても引けを取らないのが、マイケル・ブレッカー(Michael Brecker)の『ニアネス・オブ・ユー:ザ・バラード・ブック(Nearness of You: The Ballad Book)』(2000年録音)ではないかと思う。 マイケル・ブレッカーは1949年フィラデルフィア生まれのテナー・サックスおよびウィンド・シンセサイザー奏者で、残念ながら2007年に白血病で亡くなっている。1970年代半ばからブレッカー・ブラザーズ、1980年代後半からは単独名義でも活躍した。そんな彼が2000年末に録音し、翌2001年に発表したのが本作『ニアネス・オブ・ユー:ザ・バラード・ブック』だった。 本盤の特徴としては、表題(副題)にあるように、まずはバラード集であるということが挙げられる。演奏メンバーも特徴的で、ピアノがハービー・ハンコック、ギターがパット・メセニー、ベースがチャーリー・ヘイデン、ドラムがジャック・ディジョネット。さらに2曲でジェームス・テイラーがヴォーカルを担当している。これらメンバーの中でも、全体のトーンを決めているという点で、パット・メセニー(共同プロデュースも担当)とチャーリー・ヘイデンの役割(この二人の作品としては例えばこちらを参照)が大きいように思う。 フュージョンでもポップスでもいろいろ演ってきたことから、いろんな評価(とはいえある段階から“ジャズの巨匠”みたいな扱いが増えましたが)がありますが、やはり実力は折り紙付きで、ジャズ界を代表するジャズ・アルバムといってよいと思う。ちょっと面白いと個人的に思っているのは、本盤は2通りの聴き方で楽しめるという点。さしあたり、ショート・ヴァージョンとフル・ヴァージョンと呼んでおきたい。前者は前半(1.~5.)だけ聴くといもの。冒頭から、ジェームス・テイラーが登場する表題曲の5.「ニアネス・オブ・ユー」までの、“チャプター・ワン(第1章)”と題された部分のみという聴き方である。これだけで30分弱、昔の作品だったら1枚分の気分ですらある。 もう一つは、そのまんま作品全部を聴くというもの。6.~10.は“チャプター・トゥー(第2章)”の名で括られており、最後の11.「アイ・キャン・シー・ユア・ドリームス」は“エピローグ(終章)”と題されている。前半はヴォーカル曲でメリハリがついていたわけだが、後半はひたすらバラード演奏続きで、一聴すると少々退屈しそうと思う向きもあるかもしれない。けれども、実はこの後半が結構奥深く、好きな人は深くはまってしまうのだと思う。そのようなわけで、あまりバラードが得意でない向きは1つめの聴き方を、バラード好きにはぜひ全編を通してという聴き方で楽しめるのではないだろうか。[収録曲]1. Chan's Song2. Don't Let Me Be Lonely Tonight3. Nascente4. Midnight Mood5. The Nearness of You6. Incandescence7. Sometimes I See8. My Ship9. Always10. Seven Days11. I Can See Your Dreams[パーソネル、録音]Michael Brecker (ts) Pat Metheny (g)Herbie Hancock (p)Charlie Haden (b)Jack DeJohnette (ds)James Taylor (v, 2. & 5.)2000年12月録音。 【メール便送料無料】マイケル・ブレッカー / ニアネス・オブ・ユー:ザ・バラード・ブック[+1][CD]【K2016/11/23発売】 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2017年02月01日
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