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2009.10.24
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カテゴリ: 映画/アクション

「“無”の技を」
「よろしい。敵に出会った時は?」
「敵はありません」
「なぜだ?」
「(なぜなら)“己”を持たないからです」

香港映画界の草分け的存在と言ったら、この人を置いて他にはいないだろう。
もちろん、ブルース・リーのことである。
ブルース・リーと言えば、カンフー映画。

ブルース・リーは今でこそアクション・スターとして偉業を成し遂げた人物と敬われているが、「燃えよドラゴン」が公開されるまではさほどの知名度はなかったようだ。
また皮肉なことに、ブルース・リーは32歳という若さで他界していて、爆発的な人気を呼んだのは本作「燃えよドラゴン」が公開後のことであった。(すでにその時は死亡していた)
後に続くジャッキー・チェンなどの活躍は、正に、ブルース・リーがカンフー映画の土台を築いた故の賜物ではなかろうか。

武術試合に招待を受けたリーは、主催するミスター・ハンの邸宅のある島に、船で渡る。

実はリーは、島に渡る前に、国際情報局のブレイストウェイトから犯罪の疑いのあるミスター・ハンの内偵を依頼されていたのだ。
また、リーの妹は、ミスター・ハンの手下によって無念の死を遂げていたため、その復讐に燃えるのだった。

「燃えよドラゴン」は、香港版の西部劇みたいなものかもしれない。
体を張った男同士の決闘に至るまでの様々なプロセス。
それは、失った肉親に対する復讐であったり、あるいは正義のための悪への制裁であるのだ。
そこには、甘いロマンスやドラマチックなストーリー展開はないが、滴る汗と血の滲むような修行、そして高い精神哲学が垣間見られる。
全体を通して感じられる勢いと、一人一人のかもし出す気迫。

ブルース・リー渾身の一作なのである。

1973年公開
【監督】ロバート・クローズ
【出演】ブルース・リー

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。





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最終更新日  2009.10.24 10:47:18 コメントを書く
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