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2011.01.21
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カテゴリ: 映画/戦争・史実

「ありがとう」

ルワンダで起きた、史上稀に見る狂気の沙汰は、遠い昔の話ではない。
1994年のことだ。
他国のことで、文化、宗教、主義、思想も異なる上、無責任な介入や仲裁は認められない。
人道的な面から言っても、実に難しい問題ではある。
本作「ホテル・ルワンダ」以外にも「ルワンダの涙」などで、ずい分と知られるようになったが、そう、いわゆる“ルワンダ紛争”である。
知識の上っ面だけをなぞっただけでは、とうてい理解はできない。
非常に根の深い民族問題なのだ。

これを世界がどう受け止めるのか。
突きつけられたテーマは、実に残酷で重い。
しかし、我々と同じ生きた人間が、数分後には道端に石のように動かなくなっていることを想像してみて頂きたい。
鉈で斬られた首のない胴体、どす黒く濁った血の塊、行く先々に無機質に横たわる無数の死体。
一体、国連に何ができるというのだろう?
20110121c

1994年、アフリカ中部に位置するルワンダが舞台。
4つ星ホテルとして品格のある、ホテル・ミル・コリンの支配人ポールは、仕事柄ゆえ、世界の著名人たちと懇意にしていた。
そんな中、ツチ族とフツ族の民族対立“ルワンダ紛争”が勃発。
フツ族過激派がツチ族を無差別に虐殺するという大惨事が起きる。
尋常ではない大量虐殺のため、何百何千人もの避難民が流出。
ポールは、隣人たちをホテル・ミル・コリンでかくまうことを決意。


本作「ホテル・ルワンダ」は、ポール・ルセサバギナという実在の人物を主人公にしたストーリーである。
ルワンダの首都であるキガリにある、“オテル・デ・ミル・コリン”という4つ星ホテルの副支配人ということも、事実に基づいている。
当時、このホテルはベルギー航空社が母体となっており、その社長役としてジャン・レノがほんのわずかなカットで出演している。
主人公ポール役を演じたのは、黒人俳優のドン・チードルで、この作品によりアカデミー賞にもノミネートされ、名実ともに認められた代表作なのだ。
悲惨極まりない“ルワンダ紛争”を扱った作品であるが、この事実を忘れないためにも、我々は目を逸らすことなく見据えなければならない。
20110121b


【監督】テリー・ジョージ
【出演】ドン・チードル、ソフィー・オコネドー

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2011.01.21 08:07:45 コメントを書く
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