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【コンセプト】パワフルで中毒になるようなコーヒーとセンシュアルな透明感があるホワイトフラワーのコントラストが織りなすコーヒーフローラルの媚薬【調香師】・Oliver Cresp/オリヴィエ クレスプ(D&G『ライトブルー』『ディヴォーション』、ミュグレー『エンジェル』、ケンゾー『アムール』)・Nathalie Lorson/ナタリー ローソン(ショパール『ウィッシュ』、ディオール『リメンバーミー』、クリスチャンラクロワ『オーフローラル』)・Marie Salamagne/マリー サラマーニュ(レプリカ『フラワーマーケット』『ビーチウォーク』『バイザファイアプレイス』)・Honorine Blanc/オノリーヌ ブラン(ヴァレンティノ『ヴォーチェヴィヴァ』、グッチ『フローラゴージャスガーデニア』)【香調】パワフルに魅了するオリエンタル コーヒー フローラルトップ:パワフルなエネルギーを感じるような刺激的なフルーティノート (ペアー、ピンクペッパー、オレンジブロッサム)ミドル:センシュアルで透明感のあるホワイトフラワーのフローラルノート (コーヒー、ジャスミン、ビターアーモンド、リコリス)ラスト:抗えない魅力で中毒性のあるコーヒーノート (バニラ、パチュリ、カシミアウッド、セダー)■感想:私の好み度<85>フローラル×バニラ×ウッディ。トップはピリっとした爽やかなピンクペッパーに透明感のあるジューシーなペアー。トップらしい爽やかさとオレンジブロッサムとジャスミンのフローラル、すでに始まるブラックオピウムらしい甘さ。ウッディさが見え隠れしちょっぴり大人な印象。バニラも重なり杏仁豆腐のようなすっとした淡い甘さへ。このあたりまでで3~5分程度。コーヒーらしさはコンセプトほどの主張はなく、コーヒーリキュール、砂糖入りのミルクコーヒーのような感覚で豆を挽いた時、淹れている時の香りではありません。香りの変化を楽しめるのはトップからミドル。それ以降は秋冬の重さがあるけれど現代的。■拡散性・持続性拡散性はやや強め、持続性はやや長め。■液の色明るいサーモンピンク。■季節秋冬。■年齢20代半ば以降。女性向き。オフィスは30代以降がしっくり。■アルマーニ『コードファム(2006)』好きならおすすめ『ブラックオピウム』の方が香りに幅があり、オピウム(アヘン)っぽさなのか甘さに中毒的なエッセンス(リコリス?)。『コードファム』は全体的にオレンジの豊かな印象(酸味・渋味・甘味)が強めで夜向きの印象でも『ブラックオピウム』と比較するとまだ明朗に感じるかも(笑)■リピートオリジナル以降に使用した『ブラックオピウム』シリーズは『ネオン(2019)』30ml『イリシットグリーン(2022)』10ml『オーバーレッド(2024)』7.5mlどれも、オリジナルらしさのある香り。新作を優先してしまうけど、所有数がおちつけば手元におきたい作品。
2024.05.13
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【コンセプト】香りは声と同じように個性的で直観的、余韻を残すもの。声は外の世界とつながり対話が生まれ世界や人に美しくそして大きな影響を与えます。それぞれの声(VOCE)を称え(VIVA)常識にとらわれない存在感を生み出すフレグランス、それが『VOCE VIVA』。華やかなホワイトブーケと深みのあるクリスタルモスのハーモニーがあなたの強さや情熱を具現化します。【調香師】・Honorine Blanc/オノリーヌ ブラン・Amandine Clerc-Marie/アマンディーヌ クレール マリー女性人気が高い作品が多いクリエイター。・クロエ『クロエ EDP(2007)』・YSL『ブラックオピウム(2014)』・シスレー『イジィア(2017)』・グッチ『フローラゴージャス ガーデニア(2021)』・ヴァレンティノ『ボーンインローマ』シリーズ【香調】ヴァレンティノに欠かせない3要素「カラー、クール、クチュール」をもとに構成。カラートップノートイタリアンベルガモット、マンダリン、ジンジャークチュールハートノートオレンジブロッサム、ゴールデンガーデニア、ジャスミンクールベースノートクリスタルモス、バニラ、サンダルウッド■感想:私の好み度<75>まろやかなホワイトフローラルとシトラスバニラシトラスのトップらしいビターでシャープな印象もありながら『まろやか』マンダリンとジンジャーがキャンディのような甘みに感じられる『まろやか』さでいい意味でキャッチー。フローラルはジャスミンが主張、その後ろにガーデニアは西洋的な表現で『まろやか』な煌めきのあるホワイトフローラル。(と、どのシーンにも『まろやか』をつけたい)展開は早め、ここまでのメインと思われる部分は長めに香ります。全体を包む『まろやかさ』はバニラとサンダルウッドのようでこれらが大人の対応でツンツンするかもしれないシトラスやフローラルの香りの角を丸くしている印象。だからといって香りがぼやけたり、薄いといったことはありません。ラストは、その香りがすーーっとフェードアウト。体温や湿度が高いとたまに枯草に酢をかけたような匂いになりよくない。ミューズのレディガガのイメージで考えるならシンガーとしてのファッションを含めた突飛さよりもアクターで感じる人間味や本質、素顔に近い香りかなぁ。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性は普通。■液の色・ボトル淡いオレンジ。ボトルはヴァレンティノを象徴するロックスタッズ。サイズ展開は10・30・50・100ml。10ml以外の3種類の正方形のボトルは、光の角度によってブランドイニシャルのV字型の光が出現するカッティングデザイン。購入した10mlは四角柱スリーブ/カバーでゴム製。少しくすんだレッドで(公式ほどの鮮やかさはない)、ピラミッドスタッズが並び一部がフラットでロゴ。スプレー部分は回転式で取り外し可能。詳細は『ボーンインローマ(2019)』で。■季節秋から春。ベストは春。快適に過ごせる今は香り方が終始ベスト!■年齢20代半ば以降。女性向き。オフィスでも。■『昼間のコードファム』???私が発売から虜となったアルマーニ『コードファム(2006)』!『シィ(2013)』の登場で少し勢いがなくなり、『マイウェイ(2020)』が登場する頃にはすっかり限定品も姿を見せず、気づけば美しいレース模様のボトルはブルーのグラデーションだけとなり、さらにフォーミュラが変わりオリジナルの燈が消えそう…『コード』にあるハニーとサンダルウッドの濃厚さ、オレンジの苦味がありませんがホワイトフローラル、シトラス、バニラ、ジンジャーとバランスはよく似ており光線を思わせる明るさとのびやかさ、そしてまろやかさが『ヴォーチェヴィヴァ』にあります。よって『昼間のコード』といった感覚。■リピート続けてレビューしたヴァレンティノの作品はもう一度買うほどの中毒性はないけど好きな香りばかり。・『ボーンインローマ(2019)』<75>・『ヴォーチェヴィヴァ(2020)』<75>・『イエロードリーム(2021)』<75>・『コーラルファンタジー(2022)』<75>・『グリーンストラヴァガンザ(2024)』<80>
2024.04.24
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【コンセプト】ローマの緑豊かな庭園と活気に溢れた精神。【香調】ヴァレンティノに欠かせない3要素「カラー、クール、クチュール」をもとに構成。カラートップノートスモーキーなラプサンスーチョンの茶葉は官能的な庭園へ。クチュールミドルノートジャスミンはローマの太陽の下で輝く現代的な女性らしさを。クールベースノート甘くスモーキーなバニラはさらに官能的に。■感想:私の好み度<80>曇天な日の『緑の祭典/Green Stravaganza』に、グリーンティーバニラフロート ミント添え。スプレー直後のほんの一瞬通り過ぎる抹茶の香り!(ちょっぴりベルガモット、ベリーも)ほんの5-15秒、なんと儚い!そこから『お茶』だけを追うとエリザベスアーデン『グリーンティー(1999)』系に。それほどの爽やかで透明さはないものの、トップで感じた抹茶からは遠退きます。要となる『ラプサンスーチョン』の薫香。燻した松葉で着香した煙茶らしさは分かりにくく『ラプサンスーチョンの香水』として買うとがっかり度99%。ミドルからなんとなく曇った、こもった、霞んだ印象には不思議と清涼感があり、それにはミントのようなハーブの香りを微かに含みます。(日によってミントが分かりやすく香るときは好みのバランスでうれしい)ジャスミンの香りのはじまりに「ジャスミンティーのようになる?」と思わせておきながらのバニラが氷上をツーっと滑り込むようにフロート。「あ、分かりやすく甘くなった」と思うと同時にここで「ボーンインローマ(2019)っぽい」とそのオリジナルのDNAは2-3割。ラストの佇まいが美しく(香りが枯れない)『ボーンインローマ』シリーズのなかでエアリーな甘さ。少し体温が上がると息苦しさのないシアーなスモーキーが淡く登場。かなり濃度は薄まりますが下記の煙たいバニラを思い出しました。・メゾンマルジェラ『バイザファイヤープレイス(2015)』・ペンハリガン『チェンジングコンスタンス(2018)』香りの展開は『ボーンインローマ』『イエロードリーム』『コーラルファンタジー』よりゆったりとし表情の変化があります(トップの抹茶は瞬間芸並み)。『ボーンインローマ』シリーズで一番個性的なのは『グリーンストラヴァガンザ』■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性はやや長め。■液の色・ボトルネオンっぽい淡いグリーン。ボトルはヴァレンティノを象徴するロックスタッズ。サイズ展開は10・30・50mlで購入した10mlは少し膨らみのある六芒星柱スリーブ/カバーでゴム製。明るいグリーンで、ピラミッドスタッズが並び一部がフラットでロゴ。使用時にスプレーを押すとスリーブがずれネックに埋もれがち。スプレー部分は回転式で取り外し可能。詳細は『ボーンインローマ』で。■季節秋から春。■年齢20代以降。女性向き。カジュアル。■抹茶なら?トップの抹茶をもう少し長く、そしてお茶や日本の雰囲気を楽しむならパルファンサトリ『ひょうげ(2008)』がおすすめ。抹茶感は似ています。■リピート好きな香りですが10mlで満足できるためなし。
2024.04.12
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【コンセプト】NO RULE IS MY RULE. 自由な思想を象徴する都市ローマ生まれの『BORN IN ROMA』はエッジのきいたモダンなフレグランス。ルールがないのがルール、毎日ルールを書き直しながら自己実現を目指す輝く個性を表現。オレンジのフレッシュでフルーティな香りから、ローズの華やかさが加わり、ジャスミンの軽やかさの余韻を残す。明るくモダンな印象の、フルーティフローラルの香り。【香調】ヴァレンティノに欠かせない3要素「カラー、クール、クチュール」をもとに構成。カラートップノート『オレンジ』エネルギッシュなオレンジ、フェミニンなローズ、エアリーなジャスミングランディフローラム、軽やかな感覚を演出。クチュールハートノート『ローズ』ローズアコードは気高い女性らしさを、輝かしくシルクのような香りはノートを柔らかくし、比類のない花束のように咲きます。クールベースノート『ムスク&アンブレットシード』ムスクの温もりのある柔らかさとアンブレットシードでユニークに。■感想:私の好み度<75>トロピカル×フルーティ。トップは甘くてジューシーなオレンジ。『紅まどんな』や『せとか』を思わせる甘い柑橘。それからキウイの甘みと酸味も加わるとトロピカル!パパイヤ、グァバ、マンゴーっぽく昔/昭和に「これはおいしい、なんだかおしゃれな味」と好きだった扇雀飴の星型のキャンディを思い出しました。ついでに調べると現在も販売中!!☆ラブランド トロピカルキャンディ☆上記の3種にキウイ、ブルーハワイの5つのフレーバー。(後日買う、だが1kg…)そんなフルーティーさにローズとジャスミンがプラス。ローズもジャスミンも明るい印象、ジャスミンはグリーン&ビターがシャープでそれがフルーツの香りを際立たせ持続力のあるものにしています。シャープさが少し落ち着くとフルーティ&フローラルの6-7割は主軸となったままで、残り3割程度がパウダリーだけどハードというかメタリックっぽさがあり、全体的にはベリー系のワインの印象。コンセプトでムスク&アンブレットシードの『ユニーク』がこれかな?同時にこの部分、ここ5年の主流に思えるムスクの表現で『フローラル・フルーティ・グルマン』のカテゴリーとボリュームの違いはありますが私が知る(そして全て好きでもある)下記のムスクの個性・クセは同じだと思います。・マティエールプルミエール『パリジャンムスク(2019)』・キリアン『ローリングインラブ(2019)』・アクアディパルマ『オスマンサス(2019)』・メモ『アルヘンティーナ(2021)』・ブルガリ『アレーグラ マグニファイング/ムスク(2021)』・ヒューゴボス『ザセントマグネティック(2022)』・アルマーニ『マイウェイパルファン(2023)』ちなみに、このなかでトロピカルはダントツで『コーラルファンタジー』。香りの展開は早め少なめ、10-20分で香りが7割程度固定される感覚は『ボーンインローマ(2019)』『イエロードリーム(2021)』と同じ。オリジナル『ボーンインローマ(2019) 』らしさは2-3割。『イエロードリーム』ではまだオリジナルを感じたけど『コーラルファンタジー』はそこそこ離れた表現。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は普通からやや長め。■液の色・ボトルオレンジがかった淡いピンク。ボトルはヴァレンティノを象徴するロックスタッズ。サイズ展開は10・30・50mlで購入した10mlは少し膨らみのある六芒星柱スリーブ/カバーでゴム製。コーラルピンクで、ピラミッドスタッズが並び一部がフラットでロゴ。使用時にスプレーを押すとスリーブがずれネックに埋もれがち。スプレー部分は回転式で取り外し可能。詳細は『ボーンインローマ』で。■季節春から初夏。■年齢10代後半以降。女性向き。大学生が一番似合う香り。20代半ば以降はカジュアルで。■エスカーダのトロピカルを思い出すかも?『トロピカルパンチ(2001)』『ロッキンリオ(2011)』のジューシーなトロピカルな香りが好きならその『片鱗』があるため『コーラルファンタジー』はおすすめ。『トロピカルパンチ』のピーチやマンゴーのとろみジュース系、圧倒的フルーツパラダイスではなく、フローラル(ローズ・ジャスミン)がある程度占め香水らしさがある作品。■リピート好きな香りですが10mlで満足できるためなし。
2024.04.11
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【コンセプト】すがすがしいイタリアンレモンと軽やかで柔らかなローズエッセンス、優しく甘く官能的に広がるホワイトムスクをブレンド。ローマのストリートカルチャーを彷彿とさせるエッジの効いたひねりの加わったフレグランスで、纏う人の輝きや自信を心地よく暖かな光で包むようなピュアでエネルギッシュなフローラルムスクの香り。【香調】ヴァレンティノに欠かせない3要素「カラー、クール、クチュール」をもとに構成。カラートップノートすがすがしいイタリアンレモンの香り。シトラスが鮮やかに弾けるプリモフィオーレレモンがフレッシュでみずみずしい新鮮さをもたらします。クチュールミドルノート軽やかで柔らかなローズエッセンスのフローラルな香りが暖かく包み込むような印象を与えます。クールベースノート優しく甘く官能的に広がるホワイトムスクが全体を調和させ、デイタイムにもイブニングにもマッチする奥行きのある香りに仕上げます。■感想:私の好み度<75>ピオニーっぽいローズ×パウダリーレモンバニラ。まず、オリジナル『ボーンインローマ(2019)』らしさを感じるのは4-5割。そのベリー系が『ローズ』に置き換わったような作品が『イエロードリーム』。よって『ボーンインローマ』にもう少しフレッシュさがほしい場合はシトラス&ローズがキーとなる『イエロードリーム』がいいかも?トップはレモンとベルガモットがすこーしメンズフレグランスのニュアンス(苦味)も感じキラキラとしながらもレモンの甘みが広がり(レモンスカッシュっぽい!)その先に待つのがローズ。レモンから引き継いだ甘さもあるのかピオニーも思わせます。そのシトラスフルーティフローラルにホワイトムスクとバニラが添えられシダーウッドが重なるあたりは『ボーンインローマ』と似たフィニッシュ。香りの展開は早め少なめ、10-20分で香りが7割程度固定される感覚は『ボーンインローマ』と同じ。特に予定のない一日でも「なんだかいい時間にできそう」と予感させたり、面倒だなと少し気が重いときも「まぁなんとかなりそう」と気持ちをプラスに導くイメージ。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は普通からやや長め。■液の色・ボトル色は淡いクリアよりのイエロー。ボトルはヴァレンティノを象徴するロックスタッズ。サイズ展開は10・30・50mlで購入した10mlは少し膨らみのある六芒星柱スリーブ/カバーでゴム製。クールトーンのイエローで、ピラミッドスタッズが並び一部がフラットでロゴ。使用時にスプレーを押すとスリーブがずれネックに埋もれがち。スプレー部分は回転式で取り外し可能。詳細は『ボーンインローマ』で。■季節初春から初夏。■年齢10代後半以降。女性向き。大学生が一番似合う香り。20代であればオフィスでも。30代以降はカジュアルで。■もっとレモンを楽しむなら?・メゾンマルジェラ『アンダーザレモンツリー(2018)』コリアンダー×ソープ×マリンなレモン。・セルジュルタンス『フルールドゥシトロニエ(2019)』ホワイトムスクなレモン。・D&G『レモン(2020)』ジンジャー×ベチバーなレモン。・D&G『デボーション(2023)』レモンパイなレモン。■リピート好きな香りですが10mlで満足できるためなし。
2024.04.04
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【コンセプト】NO RULE IS MY RULE. 軽やかなサンバックジャスミンの可憐さとカシメラン・バニラの甘い余韻を残すエッジィで魅惑的なオリエンタル フローラルの香り。【香調】ヴァレンティノに欠かせない3要素「カラー、クール、クチュール」をもとに構成。カラートップノート鮮やかにはじけるフレッシュな香りを放つカラブリアベルガモットは、イタリアカラブリア州のごく一部の地域でのみ収穫される希少な果実。五感を呼び覚まし前向きな気持ちへ誘います。クチュールミドルノートナチュラルなジャスミングランディフローラム、奔放に豪華なジャスミンサンバック、繊細なジャスミンティ。何世紀にもわたって女性らしさの象徴とされてきた香水で最も豪華な成分の1つとされるジャスミンを3種ブレンドすることで、新しいアプローチのフローラルノートが完成しました。クールベースノートバニラバーホンはレザーにも似たような豊かでスモーキー、絶妙な深みをもちます。個性には欠かせない「闇」と「官能」の感覚を洗練された形で表現。スパイシーさ独特な肉欲的な要素が香りに常識を破るようなひねりをもたらします。【きっかけ】2022年秋『ボーンインローマ ドンナ トリオ ディスカバリー セット』購入。 EDP/10ml×3種/フランス製。¥13,750-・ボーンインローマ(2019)・ボーンインローマ イエロードリーム(2021)・ボーンインローマ コーラルファンタジー(2022)■感想:私の好み度<75>ベリー系ジャムのフルーティ×ジャスミンとバニラとウッディ。トップはややシャープなベルガモットやレモン系、すぐにブラックベリー、ブラックカラント、プラムなどベリー系の果実を砂糖でとろとろと煮詰めたようなフルーティーな甘さが濃厚に広がり、クリーミーなジャスミン(白・青・緑といったイメージではない)とスパイシーなニュアンスのバニラ、そしてカシュメラン/ウッディが土台に。香りの展開は早め少なめ、10-20分で香りが7割程度固定される感覚。コンセプトにあるスモーキーな表現は私にはかなりシアー。これは最近なかなかの煙たい作品アマン『ザァック(2021)』『ウンバー(2021)』を連日こってり使っていたため鼻がちょっとバカになっているからかも。コンセプトから何やら怪しく艶かしい香りを想像しましたが蓋を開けるとそれほど闇や官能といった表現には達していない…というのは私が50代だからであって。20代であればコンセプトに当てはまると思います。■拡散性・持続性拡散性はやや強め、持続性はやや長めから長め。■液の色・ボトル色は少しピンク帯びた明るめのオレンジ。ボトルはヴァレンティノを象徴するロックスタッズ。サイズ展開は10・30・50mlで購入した10mlは少し膨らみのある六芒星柱スリーブ/カバーでゴム製。ピンクで、ピラミッドスタッズが並び一部がフラットでロゴ。使用時にスプレーを押すとスリーブがずれネックに埋もれがち。スプレー部分は回転式で取り外し可能。価格が以前は10ml¥4,950だったのが →¥5,720-!『ヴォーチェヴィヴァ(2020)』のみ四角柱にスタッズ。『ボーンインローマ』シリーズは六芒星柱。グリーンは最新作『グリーンストラヴァガンザ(2024)』■季節秋から春あたり。■年齢10代後半以降。女性向き。大学生が一番似合う香り。20代であればオフィスでも。30代以降はカジュアルで。■似てるかも?今っぽい、2020年前後からよくある『ベルガモット・ジャスミン・バニラ』がキーノートのちょっと煮詰まった甘さで大人っぽいけど可愛らしさもあるタイプ。新鮮味はないですが流行りな香り。下記と同じカテゴリー。・ジバンシイ『ランテルディ(2018)』・ランコム『イドル(2019)』・アルマーニ『マイウェイ(2020)』・パコラバンヌ『オリンピアブロッサム(2021)』『フェイム(2022)』■リピート好きな香りですが、上記の作品が渋滞中でリピートはなし。でも『ボーンインローマ アンタンス(2023)』の10mlは買うかも。
2024.04.03
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【コンセプト】Inspired by Aman jena, Morocco(アマンジェナ、モロッコ)モロッコの伝統芸術のモザイク『Zouaq』、バラ色の砂岩の建物の町マラケシュ『レッドシティ』、食品に香辛料、衣類、金細工と魅惑な迷宮都市『メディナ』ダンジョンからインスパイアされた香水『ZUAC』。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】トップ:ピンクペッパー、ベルガモット、タンジェリンミドル:クローブの蕾、ベイセントトーマス、サフラン、レザーラスト:フランキンセンス、ラブダナム、ベチバー、パチョリ■感想:私の好み度<80>スモーキーでスパイシーなヒノキとレザー。トップはピンクペッパーらしい華やかなスパイシーさ、ベルガモットとタンジェリンのシトラスの果汁を思わせる酸味は花火のようにパッと煌めく程度のエッセンス、その後につづくのは果皮の苦味でドライフルーツ・スパイスのような香り方。そして何より感じるのはシャープでクリアなヒノキ。檜風呂を思わせる水っぽさも。辛口ジンジャーエールのようにも。ミドルあたりにレザーが加わると真新しい透明感のある革製品の匂い。ここで体温の上昇があると獣の野生感が足され、(獣臭いわけではなく整え美化された感じ)革が強い/メインの作品が苦手な私は少し険しい顔つきになり数分待ちそこを抜けるとベチバー、パチョリのスモーキーで力強い大地を想像させる香りへ。燻製をするときのチップの燻された香り。息苦しい煙たさでなく、いい薫りだぁ…といったスモーキーさ。そこにクローブとベイセントトーマス(ピメンタ)の温かいスパイスのブレンドが重なることで煙・燻しの匂いから『香水』らしさへと導いています。そんなスモーキーは徐々にフランキンセンスの甘さが増すことで4:6くらいの割合で仕上がります。モロッコを旅したことはなく、サハラ砂漠、マラケシュ、タジン鍋、ハリラ、アルガンオイル、バブーシュ、SATCのロケ地…といった私のベタな連想でも「たしかにモロッコっぽい」と納得してしまうストーリー。つけはじめはリラックス感と同時にリフレッシュ感もありますが、15-30分経ちリラックス度がグンと高くなったタイミングを見計らい入眠すれば深く沈むように眠れていた気がします。寝香水にもおすすめ。<家人の反応と評価>私がさまざまな香水を楽しむことを知る夫。『ザァック』の時はいつもと違うとすぐに反応したのをきっかけに感想を求めると・(デパートの化粧品フロアのような)化粧品臭い匂いではないのがいい。・高級感があるいい香り。・(私がたまにつける似合っていない)花の匂いは加齢臭と相性が悪いが、これは加齢臭と合う。とモヤモヤグサグサときましたが高評価。一般的なフローラル要素は低くレザーが強い作品と説明すると「なるほど、面白い、いいんじゃない」と。■拡散性・持続性拡散性はやや強め。持続性は長め。■液の色・ボトル明るいイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節通年。『ザァック』はレザーを感じるものの全体的にヒノキも存在する森林系で意外と日中にも使いやすい香調。ただしレザーの動物的な部分がでやすいなら3月から9月までは避ける。■年齢ユニセックス。やや男性向き。男性の場合、なじむのは30代半ばから。女性なら香水を得意とし、それを認識&許容されているのであれば20代からでも、キリッとしたカッコよさを持ちたい方に。■コムデギャルソンの『ベチバー・パチョリ』を思わせる?『インセンス 京都(2002)』『ザァック』よりやや明るめのヒノキ。『2マン(2004)』スパイシーさ、ベチバー、サフラン、レザーっぽさ。『フロリエンタル(2015)』のピンクペッパー、ラブダナム、ベチバーの感じは近いかも?『ルージュ(2020)』全体的に違うけどピンクペッパー、ラブダナム、パチョリの使い方。■リピート7.5mlで十分楽しめリピートはなし。だが、モロッコはいつか行きたい!
2024.03.29
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【コンセプト】Inspired by Aman puri, Thailand(アマンプリ、タイ)プーケットにある『アマンプリ』熱帯の濃い緑に囲まれた宿から長い階段を下りれば白い砂浜。打ち寄せる波、プルメリア、チュベローズにジャスミンのホワイトブーケ、ジューシーなシトラス、ココナッツの心地よい温かさ、肌に溶け込むサンダルウッドとムスク。トロピカルなタイの海岸からインスピレーションを得た作品。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】トップ:ベルガモット、レモングラス、ココナッツミドル:チューベローズ、ジャスミン、アクアティックノートラスト:ムスク、サンダルウッド■感想:私の好み度<80>クリーミーで軽やか、トロピカルなチュベローズ×ココナッツ。まず香調から『想像』したのは、スピーカーから流れる賑やかな音楽で陽気なビーチボーイ&パーティーガールの若さが弾けるようなココナッツとチュベローズの甘く熱と湿度を感じる香り?ところがこれは静かな浜辺。潮騒をBGMに自分と向き合うための空間に出逢えます。スプレーするとベルガモットとレモングラスでトップらしい煌めきと透明感、それに重なるココナッツとチュベローズにジャスミンはクリーミーな表現でひんやりとしながらも夢見心地なふわりとした始まり。ミドル以降のジャスミンはミュゲのように感じディオール『ディオリシモ EDT(2009)』のフレッシュなグリーンノートを思わせます。アクアティックな表現もこのあたりから感じますがアクア/マリン系が苦手な私でも『ヴァイユ』にはオゾンっぽいとか瓜系っぽさはなく、パウダリーな塩といったイメージで受け入れられます。ラストまでメイン、キーノートとなる『ココナッツとチュベローズ』の香り方が涼しげでエレガント。香りの変化は控えめで霧が晴れていくようなシアーな様子も美しい。アマン作品で一番『南の島でのバカンス』らしい香り。サンスクリット語で『⾵』を意味する『Vayu/ヴァイユ』。コンセプト通りの表現。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は淡いながらも普通からやや長め。シアーで長く香るため扱いやすく楽しめる。■液の色・ボトル淡いイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節春夏。3月から6-7月アクアティックさがありながらも夏や海を強くイメージさせないため通年でも。■年齢20代後半以降。女性向き。バカンスっぽさはあるけれどふんわりとしたフローラルでキャラクターによってはオフィスでも。10-20代でココナッツの香りが大好きで30代以降に大人なステージに馴染むものを探す方にはとてもおすすめ。■エスティーローダー系に似てるかも?・『ビヨンドパラダイス(2003)』のクリーミーシトラスなガーデニア。・『プレジャーズ(1995)』のチュベローズとミュゲ、ジャスミンのホワイトフローラルっぽさ。あたりの大人の気品漂うクリーミーでウォータリーなフローラル好きなら『ヴァイユ』はおすすめ。エスティーローダーよりも化粧品っぽさが気持ち控えめ。他に思い出したのはコーダリー『ソレイユ(2021)』のココナッツ部分でしたがグリーンやシトラスのビターさとバニラが強く、これとは違うかな。■リピート7.5mlで十分に楽しめた香りでリピなし。
2024.03.28
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【コンセプト】Inspired by Aman Venice, Italy(アマン ヴェニス、イタリア)16世紀建造の『パラッツォ パパドポリ』にあるアマンヴェニス。歴史あるインテリアにフレスコ画やレリーフ、その空間からインスパイアされた『ウンバー』はラテン語で『影』を意味する。ヴェネチアの豊かさ、オークと革の深さとスパイスの貴重な瞬間を組み合わせた、豊かで重層的な香り。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】トップ:ローズ、ブラックペッパー、サフランミドル:ナルガモタシプリオール、オレンジブロッサム、ゼラニウムラスト:アンバー、レザー、サンダルウッド■感想:私の好み度<70-75>煙たい石鹸の香り。ダークスモーキー:レザー×ベチバー×ペッパーなローズ。トップは洋酒の木樽からのアルコールと燻したような匂いとブラックペッパーの辛味。数分するとグレープかベリーっぽいリキュール系の濃厚な甘みをほんのり感じます。その背景にはレザー、アンバーが陣取りジロリと睨まれるよう。鼻の奥にツンツンとペッパーの刺激を受け、少し慣れると倉庫の埃っぽさ…暗闇に差し込む月夜の光で目が慣れぼんやりと視界がひらけるような感覚でベチバーやパチュリのような香り(たぶんナルガモタシプリオール)に気づきます。ハードボイルドな世界を思わせるミドルからのエンディングはレザー、アンバーの甘さに、トップとは違う焦げと燻り臭さが重なります。体を動かしたりして体温が上がると、遠ーーーくにローズがレザーと絡みあいねっとりとした香りがフワフワっと。ちなみに『ウンバー』のレザーは香水らしさのあるアニマリックで、ザ・野獣といった獣度はかなり低め。レザー系は苦手で『ウンバー』もスプレーした瞬間からあぁこれはちょっと…と遠ざかっていましたがレビューのために腰を据え3-4日連続して使ったところ香りの良さに気づけました。使うごとにイタリアらしさが増した香り。(水の都ヴェネチアということでウォータリーなイメージではありません)■拡散性・持続性拡散性はやや強めから強め、持続性は長めからかなり長め。使用時間の始めの3割程度は強めですが、中の4割は普通、終わり3割はほどよい感じ。■液の色・ボトル淡いイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節秋冬。1-2月つけることが多いですが雪深い山荘の暖炉の部屋に暮らしているような気分。■年齢30代半ば以降。男性、夜向き。女性は40代後半以降の大人の体臭と相性がよさそう。香水上級者向きの香り。■現代ならこれかも?1970~80年代のアニマル系オリエンタルが好きだけど2020年代に使うには重い…と感じるのであれば『ウンバー』はいいかも?■リピート7.5mlで十分に楽しめた香り。
2024.02.13
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【コンセプト】Inspired by Aman Giri, USA (アマン ギリ、アメリカ合衆国)ユタ州の広大な大地に佇むアマンギリ。静寂に包まれた砂漠の夕暮れを思わせるSEIの香りはパインニードルとジュニパーのトップノート、次いでドライセージとラベンダーへと変化し、ユタ砂漠にて何千年にもわたって継承される再生と生まれ変わりのリズムとともに、砂漠の聖地を象徴するアマンギリの魂に語りかけてくるようです。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】トップ:松葉、ジュニパーミドル:セージ、ラベンダーラスト:ラブダナム、セダー■感想:私の好み度<75>トップからメンズフレグランスの印象。松葉の苦いけれどもリラックスする針葉樹の香りにジュニパーの爽やかなウッディな甘みとビターなスパイス感。唾液のような臭みをトップ数分に若干感じるのが残念なもののそれ以降は姿を見せないので注意するならその点のみ。それからはパウダリーなムスクはラブダナムのようでトップからのウッディにやさしさを足し、セージ、ラベンダーのハーブの表現は丸みを帯び香りの系統としてはクール/涼しさ/爽やかさだけど、ラブダナムに影響されてか透明感はあるけれど温もりでリラックスできるような香り。そしてとてもエレガントでたおやか。さらに時間が経過するとドライハーブ、干草を指先で擦り合わせ感じるような乾燥したパウダリーがあります。個人的に癖になるいい匂い。香りの要素が一つ一つ感じられながらも、まとまりのある作品。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は普通からやや長め。アマンの香水の特徴か、日本の気候でも扱いやすい拡散性と持続性。ほどよい広がりにロングラスティング。付け方に失敗が少ないと思います。■液の色・ボトル淡いイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節通年。陽ざしのあるおだやかな空に雪で覆われた針葉樹林を思わせることもあり個人的には1-2月がおすすめ。■年齢30代以降。男性ならシーンをあまり問わず使え、30代が一番似合いそう。女性なら30代以降でオフィスでなら、私がもし後輩なら憧れ度が増しそう。男性整髪料や香水の匂い、と片づけられる可能性もありますがパウダリー加減が女性的でもあるのでウッディが好きな20代後半以降の女性におすすめです。20代半ばまでは男女ともにやや渋めかもしれません。■似てるかも?このタイプの香りは疎いけれど、よくあるタイプ。でもアロマっぽいニュアンスで使いやすく、トップの臭みはクセがあるもののウッディデビューによさそう。■リピート主に就寝時に使用し入眠の邪魔にならずほどよい温もりも感じられ秋冬は特にリラックスできました。好きな香りですが7.5mlで十分に楽しめレギュラーサイズの購入予定はなし。
2024.01.17
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【コンセプト】Inspired by Aman Tokyo, JAPAN (アマン トウキョウ、日本)アマン東京の開放的な窓一面から見晴らす都会と自然があいまった東京の景色。HARUの香りは、そこから感じられる優しいそよ風、桜をはじめとする花々が満開に咲き乱れる東京の街を表現しています。繊細なフローラルの層と、爽やかなアプリコットやグリーンティーに加え、少しスモーキーなマテ茶のぬくもりが加わったこの香りは日本の伝統と環境との調和を感じさせます。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】アプリコット、グリーンティ、ムスク■感想:私の好み度<80>日本人好みのクリア×フローラル×ソープ×アーバン。スプレーすると軽やかなハーバル&フローラル。グリーンティーの清潔感と爽やかな甘みに温州みかんのような甘みとすっきりとした白桃系のフルーティーさがほんのりとしてジャスミンやスズランの明るくフレッシュなフローラル。シンプルだけど、手抜きした単純さではなく極めていくための引き算の結果。人によっては百貨店の化粧品フロアの香りにも感じるかもしれませんがそれほど雑多で喧騒、もしくは華美ではありません。香りの大きな変化はないものの、トップで感じた香りが朝とするならラストは夜といった太陽の明るさにひんやりとした空気、残陽の温もりを感じるようなラスト。(一般的な香水もこういった流れ、表現ですが‥)1時間以降のラストはざっくりいうとスパ、サロンなどでのリラックスできる香気。都会の人工的な自然空間での鋭利と洗練さが備わった印象。香調は異なるけれどそれは『アルタ』の表現と似ています。■拡散性・持続性拡散性は普通。持続性は普通からやや長め。香りの印象よりも長めです。■液の色・ボトル淡いイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節通年。一番似合うのは春で3月から5月あたりまで。軽やかで明るい印象を持ちつつベースはしっかりとしているので梅雨入りすると少ーーし重いかも。■年齢20代半ば以降。女性向き。20-30代であればシーンを問わず。■似てるかも?近いものは多い香り。でも香調のわりにロングラスティングでバランスが崩れないのは秀逸。■リピート当初はリピートしようと思いながら一年経過。その間に香水は50種類ほど増えてしまったこともありリピートはいいかな…と。でも好きな香り。
2024.01.16
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【コンセプト】Inspired by Aman jiwo, Indonesia(アマン ジウォ、インドネシア)深く、ドラマチックで複雑、かつ希少性と未知の世界に誘うフレグランス。秘められたエネルギーに満ちジャングルの花のような深みのある⾹りが特徴。インドネシア語で「隠れ家」という意味を持つアィヨムは遠く離れた⼟地の温かで家族的な記憶を表現。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】トップ:ベルガモット、カルダモン、エレミミドル:ジンジャー、ジュニパー、ジャスミンラスト:オークモス、シダーウッド、ムスク■感想:私の好み度<75-80><ほんのり甘くやさしいシトラス系×ほんのり熱帯雨林を思わせるウッディ>トップはビターなシトラスがスッと弾けたと思えばアジアのスパイス感をうっすら思わせる柑橘、日差しのような温もりのある明るさそれが落ち着く数分後にはオークモスの土っぽさが一瞬目立つもののジュニパーの透明ですっきりとした香りと辛くないジンジャー。展開はややシンプルで香りの落ち着きは早めで十数分程度、多くの香水が前半にすっきり後半に甘く温もりを感じる流れですが『アィヨム』はトップでの温もりから、冷たさまではいかないけど温度が低くなるようなイメージ。半ばあたりからジャスミンの生花のようなフローラルが広がりアジアの南国リゾートでの非日常さがあり、温かいもてなしをうけリラックスし過ごしているよう。7作品のなかで『ハル』に続いて明るく軽い香り。■拡散性・持続性拡散性はやや弱めから普通、持続性はやや弱めから普通。EDPですが、EDT・EDCに近い感覚で使えます。■液の色・ボトル淡いイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節通年。シトラス系で初夏がぴったり。■年齢年齢問わず。ユニセックス。男性ならオフィスなら20代前半まで。以降はカジュアル。■似てるかも?ぱっと思い出せないけど近いものは多くある香り。■リピート7.5mlで十分楽しめたのでなし。
2023.12.30
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【コンセプト】Inspired by Aman New York, USA (アマン ニューヨーク、アメリカ合衆国)摩天楼と頂きの⼒強さに導かれ⼒と守護を感じるような冒険に満ち溢れた街の⾹り。ラテン語で「⾼い」を意味するアルタは、ニューヨークの建築の歴史と存在感を放つ街並みからインスピレーションを得て生まれた。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】トップ:ジュニパーベリー、サフラン、カルダモン、キャラウェイミドル:シダーウッド、ゼラニウム、シプリオール、オリス、レザーノートラスト:ラブダナム、ムスク、パチョリ、ベチバー、サンダルウッド■感想:私の好み度<70><クールでドライ、キラッとシャープなスパイスとウッディ>トップから透明感と渋みのある森の香り。直後は辛口のジンジャーエールのよう。天からキラキラと輝きが舞い降りてくるようなジュニパーベリーの透明感にカルダモンの清涼感、キャラウェイのほろ苦く酸味のある甘さにやや臭みと感じるのはレザーでそれは1-2分程度。そんなトップの香りが地面に届くとゼラニウムのローズっぽさとイリスのパウダリーを繊細にうすーく感じます。ベチバーも香りはじめると都会的なイメージへと整えられ今の季節ならロックフェラーセンターのクリスマスツリー、ニューヨークのクリスマスの街の雰囲気を思わせます。十数分すると香りは安定。キリっと背筋の良さのようなものを感じ香りが最後までだれない。桧の爽やかで深みとスパイシーさの部分がクイッと『ニューヨーク』という洒落た方向へハンドルを切っているため『おじさんの整髪料』といじわるな表現にはされにくいはず。そのため、このウッディ加減は女性にも似合うタイプ。基本トップにあったイメージがパワフルに持続。ただ体温が上がると、レザーとラブダナムで獣の臭みが若干復活。下がる、冷えるとアンバーっぽい温もりの甘い香りに落ち着く、といった変化は注意が必要かもしれません。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性はやや長め。■液の色・ボトル淡いイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節通年。クリアでドライなウッディは春から初夏は爽やかさを、秋冬は寒さ・冷たさの美しさを引き立ててくれそうな香り。■年齢20代後半以降。やや男性向きなユニセックス。オフィスでも。体温が高めな人はアニマリックのあまりよくない部分が出やすいかもしれません。『アルタ』をプレゼントするなら…40歳前後の男性。作品名の『高い』という意味から昇進や栄転といったタイミングにいいかなと。■似てるかも?この香調は詳しくないけど似たものはありそうですがウッディ系にしてはデビューしやすいかも?■リピート7.5mlで十分楽しめたのでなし。
2023.12.28
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2021年発売『アマン ファイン フレグランス コレクション』50ml、35,000円。世界各地のアマンのリゾートをイメージした7作品、調香師はジャック・シャベール。ボトルデザインは建築家 隈研吾。それぞれの⾹りに合わせ異なる柄を施した⽇本製の桐箱。パッケージも⽇本の和紙と外箱もこだわった香水。さて、購入したのは『ディスカバリーセット(7.5ml×7種)』33,000円・ALTA(アルタ)アマン ニューヨーク ・AYOM (アィヨム)アマンジウォ ・HARU(ハル)アマン東京 ・SEI(セイ)アマンギリ ・UMBR(ウンバー)アマン ヴェニス ・VAYU(ヴァィユ)アマンプリ ・ZUAC(ザァック)アマンジェナ ディスカバリーセットもレギュラーボトル同様にパッケージから和のテイスト。本体の箱に縦に巻かれた和紙の帯はのし紙をイメージさせるデザイン。中心にグレーのラベルに金白でロゴや商品名など、裏面は製品・成分などのラベル。サイズ:約w242×d160×h34mm[380g]香水全7種の紹介の冊子付き(70×128mm)和紙も選び抜いたんだろうなぁと箱本体はマットな黒の紙製、蓋に金箔でロゴ。帯を外し、蓋あけるボトルは細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズは約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製。スプレー部分は固定されておらず詰め替えは可能。作品はフタル酸エステル、人工着色料、パラベン、ホルムアルデヒドを含まない処方。
2023.12.27
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【コンセプト】未知の可能性を感じさせる香り。草原に咲き誇るワイルドフラワーの自由な精神の素晴らしさをイメージした、コーチのフレグランス「ワイルド ローズ オード パルファム」。コーチのシグネチャーフレグランスをブランドの伝統とクラフトマンシップを元に再解釈しました。カラフルで活気のある香りは、みずみずしく煌めくレッドカラントと、太陽のように弾けるベルガモットの繊細かつ大胆な香りで始まります。優しいローズとジャスミンサンバックの香りを漂わせながら、最後にクリスタルモスとダスキーなアンブロキサンのほのかな香りが余韻を残します。【調香師】Marie Salamagne/マリー サラマーニュ・Maison Margiela 'REPLICA'『Flower Market(2012)』・Maison Margiela 'REPLICA'『Beach Walk(2012)』・Maison Margiela 'REPLICA’『By The Fireplace(2015)』【香調】ウルトラフェミニンブーケトップ:レッドカラント、ベルガモットミドル:ワイルドローズ、ジャスミンサンバックラスト:クリスタルモス、アンブロキシ■感想:私の好み度<60>トップから濃厚な甘みは、クルジャン『バカラルージュ540』を思わせます。日によって少し輪ゴムっぽさに砂糖を煮詰めたような甘さで悪いとも、いいとも言えない中途半端な時もあり。十数分後にはローズにレッドカラントによるフルーティーローズがメイン。ラストは石鹸のような清潔感と女性的な甘さ。香りの構成、ボトルの色やフォルムから受けるイメージ通りの温かみと愛らしい甘さのある香り。ぱっと嗅ぐ、すれ違う程度なら「若い女性向けの甘い香水だなぁ」と受け流す香りですが、私の場合は体温で香りが引き立つ度にケミカルっぽいツンとくるものを感じ香りを変に意識しリラックスできない時間になります。香水を多く知る人にはおそらく面白さ目新しさはあまりなく2015~2020年に流行・売れた香水の長所をかい摘み制作した印象。全体的に悪くないけど個性はなし。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は普通。■サンプル2ml、フランス製■季節季節は10月から4月あたり。■年齢年齢は20代。女性向き。20代ならオフィスも。それ以降はカジュアル向き。■これらが好きなら『ワイルドローズ』も好きかも?・アルマーニ『コードファム EDP(2006)』・YSL『ブラックオピウム(2014)』・ニナリッチ『レクスタス(2015)』・メゾンフランシスクルジャン『バカラルージュ540(2015)』・ジバンシイ『ランテルディ EDP(2018)』・バレンチノ『ドンナボーンインローマ(2019)』・ランコム『イドル EDP(2019)』・ロシャス『マドモアゼルロシャスクチュール(2019)』・ブルガリ『フィオリダモーレ(2021)』逆に『ワイルドローズ』が好きで香りに深みと広がりがあるものを求めるなら上記の作品をおすすめ。バレンチノ、ブルガリあたりは中でも軽め。■リピートなし。
2023.11.28
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【コンセプト】シュメール神話に登場する水に関する動物、魚や鳥、そして予言、正義、博愛、豊穣の女神『ナンシェ』。彼女の世界、人間への愛をテーマとし、現代社会への憂いをナンシェの精神でいこうと鼓舞させる香調は古から多くの土地で栽培されたローズと神々しく未来へ導いてくれるような肥沃な大地の香り。【調香師】Cécile Zarokian/セシール・ゼロキアン(ノーバウンダリーズコレクション/no Boundaries)【香調】フローラル・ウッディ・パウダリートップ:ベルガモット、キャロットシード、カルダモン、ユズミドル:ウォーターフルーツ&フラワー、ローズ、ジャスミン、イランイランラスト:イリス、パウダリーノート、ムスク、パチョリ、サンダルウッド■感想:私の好み度<60-95><スパイシー×ニンジン×フローラル/エレガントサンダルウッドパウダリー>トップ数秒はメンズフレグランス系の爽やかな柑橘系、ユズ、ベルガモット、カルダモン。すぐに続くのがキャロットシードの香り?乾燥したニンジンっぽく??濃縮した甘みと、干草が混ざった匂い。それにウォーターフルーツ/ウリ系の甘さがしっかりと重なり、イランイランのエキゾチックなフローラルさに、ローズニュアンスのパウダリー、イリスの土っぽいパウダリーそこにパチュリの少しスモーキーな香りが足される…というのがスプレーから数分で展開。複雑とはいえ注意深く香りに集中すれば一つ一つ嗅ぎ取ることができるけれど、この畳み掛けは正直忙しすぎ、急ぎすぎ、せっかち(笑)(ただ、日によってはスプレー直後からサンダルウッドがとてもエレガントにまぁるい広がり方をしそれから柑橘系へつなぐ、というあべこべな時もあり謎)数十分して香りが落ち着きはじめると、サンダルウッドがそれはもうとてもエレガントに香り始め作品のメイン/本領発揮部分は「ここかっ!」と気づく。寺院系ではなく、美容サロン系の西洋的なサンダルウッド。ここにきてフローラルのブレンドのバランスが整いはじめ、そのなかでもクリーミーなローズ&ジャスミン&イランイランが引き立つ。イリスのパウダリーノートが強めの日は、とても和風で雅な香りと表情が変わり湯上がりを思わせる清潔感のあるほどよい温もりのある甘い香り。これは浴衣姿にもあいます。現在の香水の多くは合成香料となっていますが天然香料の動物由来のものムスクやシベットの原料はギョッとするものだけどその濃度を変えることで真逆のイメージを作り上げられるのと同じように『ナンシェ』もメインシーンを作り上げるための過程でどうしても避けられないのがトップだったのかもなぁ…と思ったり。使い始めの数回はトップのニンジンあたりが苦手で(料理の人参は好き)ミドル以降からラストは好みど真ん中のパウダリーで、「トップ抜きでこの香りならいいのに…」と感じていましたが回数を重ね4-5回あたりになると、苦手意識はすこーし薄れ、諦めで慣れた?のもあり。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性はやや長めから長め。■液の色・ボトルかなり淡いイエロー。φ10×h55mm[2ml]トルコ製■季節通年。清潔感と穏やかな爽やかさと甘さで高温多湿の日本でも使いやすい。■年齢20代後半以降。オフィス。女性向き。トラディショナルな着こなしや会社の制服などの20代の方だと「お嬢さん」っぽい印象。初デート、お見合い、初対面の第一印象を香りでも良くしたい場合にも。流行感も古臭さもなく、永遠にベーシックとされるであろう石鹸系。同時に香りに疎い人からは『おばあちゃん、おかあさんのおしろいの匂い』とされる可能性も高い。そんな印象もたしかにあるけど、香水好きなら香りの芸術性を見出すことができるはずです。■リピート2mlで試したニシャネ14種類の香りの最後『ナンシェ』。後半は好きだけどトップが…と一番なやましく、すっごく良い香りと記憶したい作品15mlがあればほしいのに!(『ナンシェ』のサイズ展開は50・100mlのみ)
2023.11.23
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【コンセプト】トルコとギリシアに囲まれたエーゲ海のオマージュ。地中海の夏の最高の香りを表現したグリーンアクアティックノートで忘れらないサマーバカンスの思い出に浸って。【調香師】Ilias Ermenidis/イーリアス エルメニデス【香調】グリーン・アロマ・アクアトップ:ユズ、バイオレットリーフ、アニスミドル:バジル、グリーンカルダモン、ミントラスト:オリバナム(フランキンセンス)、リコリス■感想:私の好み度<65-70><ビターシトラス×マリン/キューカンバー×バイオレット>トップから明るい印象のビターシトラスのブーケに、マリンノートの広がりは夏の潮風。タイトル通りエーゲ海の明るいセルリアンブルーをイメージする香り。始まりはユズとカルダモンなどによるシトラスで涼しさを感じ落ち着くとミントとバジルのハーブな香りから外国製品によくあるキューカンバーの化粧水ような香り。さらにアニスの甘いスパイス、オリバナムのぬくもりのある甘さ、リコリスの土っぽい薬草のような香りが重なりユニークに感じます。ミドル以降の香りが定まってくるとアニス&リコリス&オリバナム4、シトラス&グリーン&ハーバル3、マリン2、パウダリー1といった感じです。アジアならもっとフルーティかオリエンタル、インセンスっぽさがありそうで、アメリカならスパイスの使い方がもっとクリア、上手くいえないけど…これは『ヨーロピアン』な海、浜辺!■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性は普通。■液の色・ボトル薄めのイエロー。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節春から初夏。真夏はアニスとリコリスなどの甘みが日本では若干浮くかも。■年齢年齢は20代後半より。ユニセックス。カジュアル向け。■特徴的なアクア・オゾンっぽさが似てるかも?『エーゲ』はボビイブラウンの『バス(2006)』『オールモストベア(2008)』『ビーチ(2009)』『ボビイズパーティー(2011)』などのアクア、マリン、オゾン部分を思い出させます。■リピート日によってアニス、リコリスあたりのクセが強いと酔いそうなるのでなし。
2023.11.22
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【コンセプト】アナトリア民謡 “Sarı Gelin/黄色の花嫁(異国の花嫁)”という報われない恋の歌にインスピレーションを受け作られた作品『アニ』。古代都市『アニ』は、『アニ遺跡』として世界遺産に。傷ついたり自分を見失いそうなときに希望となるのが自身の想像力。『アニ』の香りは一歩進み境界線を越えあなたの新たな世界を築く力となるでしょう。最高のバニラとして香水マニアに愛される作品のひとつ。【調香師】Cécile Zarokian/セシール・ゼロキアン(ノーバウンダリーズコレクション/no Boundaries)【香調】スパイシー・ウッディ・バニラトップ:ベルガモット、グリーンノート、ブルージンジャー、ピンクペッパーミドル:ブラックカラント、ターキッシュローズ、カルダモンラスト:パチョリ、シダーウッド、バニラ、ベンゾイン、アンバーグリス、ムスク、サンダルウッド■感想:私の好み度<80><ペッパーバニラ×ベリーローズ>スプレー後に弾けるピンクペッパーは本物のペッパーを挽いたようなリアルさ。この時点ではメンズフレグランスとジャッジしそうな香り。それに生っぽい水分と辛味を感じるジンジャー、同時にゴムっぽさがありこれはベンゾイン、バニラのバルサミックな濃厚とは違うキツい部分なのかな?1分するとそのキツさは気配を消し、軽く冷えたアイスから香るようなバニラとブラックカラント。このひんやり感はトップのペッパーやジンジャーの影響?そのまま甘さはあるけれどコーティングされた息苦しさはない不思議な感覚。透明感もあるローズにカルダモンも重なってくるとベンゾインの焼マシュマロのような香ばしいキャラメルっぽい香りが足されます。このミドルの甘いのに軽く透明感がある部分はとてもいいバランス!このあたりまでくるとむしろレディスよりの香りとなり、トップのメンズフレグランスからの変化に驚きます。ラストに向け香りが落ち着き始めるとパチョリとサンダルウッドが出てきますが森林浴の爽やかさとは違い、お湯に満たされた桧風呂のような温もりのある桧を思わせます。これはバニラ、ベンゾインにムスクの甘さからか。ちょっと面白い点。手首にスプレーし手洗いして軽く香りが落ち少し手首が冷え再び体温が上がり始めるとトップで感じたペッパー、ジンジャーの香りがフワッと戻ってきます。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め。持続性は強め。■液の色・ボトルゴールデンイエロー。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節春・秋が一番似合いそう。夏以外。■年齢20代半ば以降の女性向き、カジュアル向き。フォーマルでは30代前半まで。少し薬品のような香水酔いしやすい印象がありオフィスにはすこーし難しいかもしれません。■記憶が曖昧で変換多めだけど…似てる?ナオミキャンベル『エクザルト(2001)』約20年前使用ですがベンゾインとペッパーが印象的だった作品。トップ:マンダリンオレンジ、ピンクペッパーミドル:ピーチ、パッションフラワー、フリージア、マグノリア、ジャスミンラスト:サンダルウッド、ベンゾイン、バニラ、トンカビーン、ムスク、ベチバーという内容から思い起こすと、『エクザルト』の・オレンジの甘さをベルガモット&グリンノート&カルダモンでキリっとしたシトラスに・ピーチの甘さをブラックカラントにして・フリージア、マグノリア、ジャスミンのをローズのフローラルへ・ラストのベンゾイン&トンカビーン&バニラの強さを弱めたグルマン系にしたのが『アニ』かな?と。ちょっと遠いか…■リピート好きな香り。1.5mlで楽しめ現品購入はありませんが、覚えておきたい香り。
2023.11.21
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【コンセプト】ニシャネは新たに濃度18%で『エクストラドゥコロン』というコンセプトで「来客の手のひらにレモンのコロンを振りかける」というトルコ伝統の習慣をオマージュしシトラスのさらなる香りの魅力と爽やかさのために濃厚なムスクとフローラルをプラスして『コロニゼ』を作り出しました。【香調】シトラス・フローラル・ムスクトップ:ベルガモット、レモン、グリーンティー、ジャスミンミドル:グレープフルーツ、ミュゲラスト:ベチバー、ネロリ、ムスク■感想:私の好み度<85-90><シトラスの変化が楽しめる・ほんのりバニラっぽい甘さ>トップはレモンとグレープフルーツのフレッシュだけどほんのりバニラの甘みがあるシトラス。レモンケーキのような甘いレモンを思い出したり…このバニラっぽさがこの作品のチャームポイント。グリーンティはエリザベスアーデン『グリーンティー(1999)』のようなイメージ。スプレー直後にややメンズよりの印象もありますが1-2分すればジャスミン、ミュゲのフローラルさがふんわりと足されるのでバニラっぽさが引き立つようであればやや女性的な印象に落ち着きます。さらにネロリのオレンジ系フローラルな香りがマイルドに広がりここでまた違ったシトラスが楽しめます。全体的に明るく健康的な香調ですが、ほどよく控えめながらベチバーがあることで落ち着きがあります。香調にバニラとはないけど、毎回なぜか感じる謎のバニラ加減は絶妙。ラストまでシトラスが軸となり存在する点は優れています。強い個性はありませんがシトラス系が好きでトップだけでなくラストまで長くゆったりと楽しむにはとてもおすすめ。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性はシトラス系にしてはやや長め。■液の色・ボトルほぼ透明。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節通年。一番似合うのは4月から5月。■年齢10代後半から。性別問わず。幅広い層にコロン感覚で使える。■リピートバニラ加減がうまいなぁ…と好きなのでミニサイズをフラッと買うかも?気分転換、シャワー後、初夏に使いたい香り。
2023.11.20
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【コンセプト】人生の遊び心、ユーモア、素直さ、誠実さへのオマージュ。トルコ伝統の影絵人形劇『カラギョズ』の主人公のような気分で楽しんでください。パイナップルとハーブの陽気なオープニング、ネロリ、ジャスミン、パチョリの個性が強いターニングポイント、ベチバー、アガーウッド、アンバーが決め手となるエンディング。そんな三幕構成の作品。【調香師】Jorge Lee/ジョージ(ホルへ) リー【香調】フルーティ・グリーン・ウッディトップ:パイナップル、ブラックグレープ、ブーケガルニミドル:ネロリ、ジャスミン、パチョリラスト:ベチバー、アガーウッド、アンバー■感想:私の好み度<85><パイナップル×ウッディ>スプレー直後はキラキラとパイナップルの酸味も程よく感じるトロピカルな甘さ。青い空、白い雲、紺碧の海…そんなベタな風景が浮かぶのは私の妄想力の問題としてそこに風のようにローレル、レモングラス、タイムなどのハーバルさ、レシピでいうブーケガルニが軽く流れ込みニコス『スカルプチャーオム(1995)』っぽい夏の香り。数分後にブラックグレープが葡萄ジュースのような甘みでややぺったりとしたイメージに。ちょっと臭みを感じるのはベチバーの湿った土っぽさが悪く影響しているのか不明ですが毎回一旦いい匂いとは言いがたい時間が数分あり「あぁ香りが変化してる最中だなぁ」と匂いを生き物のようにも感じます。それが過ぎてしまうと、アガーウッドのウッディが強く広がり始めながらパインのトロピカルさがトップの絞った果汁っぽさからジャムを作る過程で砂糖で煮詰めている時の甘さへと変化しています。ネロリとジャスミンの石鹸系の清潔感のあるフローラルに、パチョリのスッとした墨汁っぽい香りが少し混ざりミドルの部分が固定され、アンバーの重厚な甘さがドッと覆いかぶさりますが徐々に他の香りが再び顔を出し始めるとラストっぽい香りでありながらも主人公のパインの陽気さが漂い始めます。終始香りのパートが変わるので喜怒哀楽のコントラストがはっきりとした舞台、この作品では影絵人形劇『カラギョズ』を観ている感覚に近いわけで。なるほどたしかにストーリー性がある香り。この香りの主人公はウッディなパイナップル。 私のベスト3に入り、オリジナルはリピート、限定もいくつか購入するほど好きなアルマーニ『コード(2006)』。その延長線上の…かなり先かもしれないけど『カラギョズ』も並ぶ香調。『コード』が好きなら『カラギョズ』も好きかも?■拡散性・持続性拡散性はやや高め、持続性は長め。衣類の素材によっては洗濯してもうっすら香りが残ります。■液の色・ボトル少し明るめのイエロー。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節秋冬。パイナップルといえば夏のイメージで、トップ数分は夏だぁ…と思わせますが、ベースはフルーティーウッディ。■年齢男性なら30代向けでオフ向き。キャラクター、職種によってはokかも。40代以降はパイナップルがもう少し淡くタバコとかラム系、ラベンダーやモスなどフゼアに寄せた方が似合いそうです。女性なら20代後半以降。個性があり自立した女性向き。美容・ファッション・アートといった自分の見た目のスタイルも自由に表現できる職種。万人受けするほどの平凡さではないけど受け入れやすく、それでいて少しひねりがある香り、として個性を引き立ててくれそうです。■パイナップルいろいろ?この香りの相棒『ハジワット(2017)』は<シプレー×うっすらパイナップル>。物語で主人公『カラギョズ』と対話する『ハジワット』。香水ではパイナップルを一番の共通項になっています。下記のようなパイナップルから大人なウッディへと『カラギョズ』にシフトするのはありかも?・ジェニファーロペス『ライブ(2005)』お菓子の香ばしさがあるパイン・D&G『パイナップル(2020)』パインがメインでキュートなトロピカル。■リピート『カラギョズ』のトップとラストはかなり好み。ただ臭みを感じる点がなぁ…もう少し試したいので機会があれば15mlを。
2023.11.19
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【コンセプト】優美さ、人間味、知性、そして芸術への愛の賞賛。トルコ伝統の影絵人形劇『カラギョズ』の登場人物『ハジワット』からインスピレーションを得た作品。永遠に輝くようなシプレーのユニークな香りはウッディノートにパイナップルとベルガモットがアクセント。多くの人が虜となったこの香りで愛されることを楽しんで。【調香師】Jorge Lee/ジョージ(ホルへ) リー【香調】シトラス・シプレ・ウッディトップ:ベルガモット、パイナップル、グレープフルーツミドル:ジャスミン、パチョリ、シダーウッドラスト:シダーウッド、オークモス、ドライティンバーウッド■感想:私の好み度<80><シプレー×うっすらパイナップル>まず『カラギョズ』はトルコ伝統の影絵人形劇そのものを、そして演目の主人公の名前でも。物語は庶民『カラギョズ』と知識人『ハジワット』のやりとり。トップはシダーウッド(ヒノキ、マツ、スギ)のスパイシーでウッディ、それにグリーン系のシャープでキラっとしたメンズ的なシトラス(ベルガモット、グレープフルーツ)が広がりスプレーから1分はメンズ系か…と決めかかるところ数分するとパイナップルが香り出し、女性も使いやすいフルーティーさ。それはパインケーキなどの焼き菓子の温もりを含む甘さではなく、缶詰やジャムなどシロップ系パインを感じる甘い香り。多くの香水のトップは消えがちですが、『ハジワット』は持続し、それに香りが積み重なる感じ。そんな流れで爽やかな表現のジャスミンのフローラルさをすこーし感じるせいか完全にメンズフレグランスに傾かない香調。全体的に落ち着き始めるとオークモスのしっとりとした土っぽいグリーンとシダーウッドのウッディ、パチョリのオリエンタルさは重すぎず、ラストにありがちの香りが枯渇したようなドライさはなく透明感と湿度を保ち続け静かに香る点は秀逸。シャドウプレイコレクションは『HACIVAT、ZENNE、KARAGOZ』の三作品。そのうちの『ハジワット』『カラギョズ』はサンプルで使用し好きな香り。『ゼン』も好きなフルーティーフローラルでこのコレクションは全てヒットかもしれない。■拡散性・持続性拡散性はやや強めから強め、持続性は長め。ニシャネ作品の多くは拡散・持続ともにしっかりしたものが多いです。■液の色・ボトルほぼ透明。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節通年。夏は軽めに。邪道ですが、手首にスプレーしポンポンと手首同士を軽く叩きなじませ30分後に軽く流水を当てティッシュでポンポンと水分をとれば夏でもほどよい香りになると思います。パイナップルの浮かれすぎないトロピカル感は自己満足レベルのささやかさですが夏っぽいので初夏あたりは良かったです。■年齢20代後半以降。ユニセックスの作品ですがメンズ向き。30代前半までならオフィスでも、30代以降はカジュアル。女性の場合は20代後半以降ならオフィスでも。ただメンズっぽさがあるので外出時に使用する場合はいつも以上に客観的に相性、キャラクター/雰囲気を考慮した方が安心。ちなみに家人には『仁丹の匂いに近い』とのこと。うぅーん?■リピートもう少し試してみたいので15mlを検討。
2023.11.18
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【コンセプト】香水の歴史の中で最も人気のある香水へのオマージュとして現代的な解釈と心地よいノートをブレンド。一滴垂らすと、この世の幸福感に包まれ出会う人にその美しい気持ちを分け合うことができるはずです。13世紀の詩人ジャラール ウッディーン ルミの言葉。「私は口を閉じ、百通りの静かな方法であなたに話しかけた」【調香師】Jorge Lee/ジョージ(ホルへ) リー【香調】フローラル・グルマン・ムスクトップ:チュベローズ、マンダリン、ピーチミドル:ホワイトジャスミン、ガーデニア、アイリスラスト:バニラ、サンダルウッド、ベチバー■感想:私の好み度<85-90><ウッディなマンダリンピーチ×パウダリーバニラの少しひんやりグルマン>トップから女性的で幻想的な甘さ。チュベローズとジャスミンそれぞれのツンとした部分が輝きのように弾けます。すぐにマンダリンとピーチのバランスが半々で、それにバニラがアイリスのパウダリーさでフワッと。さらにサンダルウッドのウッディがあることで女性の甘さ一辺倒になりません。これが5分程度での変化、ふんわりとなめらかな流れで心地良い。そして徐々にほんのりとだけど冷たさを感じる不思議な展開。質感はベルベット、クリーム色のおちついた華やかな世界。物語に聞き入り静まり返っているような静寂さと僅かな温度。五感からイメージさせるような作品。ジャラール ウッディーン ルミ/ルーミーはタジキスタン周辺で生まれた世界でも有名な詩人で、中央アジア、南アジアでは絶大。詩も疎く、ペルシア文学、宗教観なども無知なためコンセプトの真意はつかめないままですが上辺だけでも香水から感じ取れたと思います。感想を書くにあたって少々調べてみるとあれあれ?行ったことがある気がしてきた…メヴラーナ博物館のことかー!当時の絵日記を引っ張り出したら『ルーミ』とも書いていた。というわけで、今回の写真はその一ページ。■拡散性・持続性拡散性はやや強めから強め。持続性はやや強め。■液の色・ボトル明るめのイエローφ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節ベストは春!秋冬。ピーチが一般的な表現に比べすっきりとしていますが、総合的には甘いため日本の夏には不向き。■年齢女性向き。年齢は20代後半以降。グルマンの甘さはあるけれど、下記の作品に比べるとウッディさがありオフィスでも。■これが好きなら…これも好き?下記のピーチ・オレンジ系のフルーティ×グルマンが好きな人(私も!)なら『ハンドレッドサイレントウェイズ』は受け入れやすい香り。・アルマーニ『コード(2006)』・キリアン『グッドガールゴーンバッド(2012)』・フランシスクルジャン『バカラルージュ540(2015)』・ニナリッチ『レクスタス(2015)』これらのなかでは一番、シック、ウッディ、クールさのある甘さでエキゾチック。■リピートこの系統はとても好きで15ml購入決定。
2023.11.17
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【コンセプト】ココナッツフレーバーのシーシャを楽しみつつ仲間たちと過ごす濃密な夜。語らいそして朝日が昇り新しい日と人生を祝福する、そんな香り。「人生を燃え上がらせよ、その情熱を絶やさない仲間を見つけよ。」ジャラール ウッディーン ルミ。【調香師】Jorge Lee/ジョージ(ホルへ) リー【香調】トップ:ココナッツ、ラムミドル:タバコ、トンカビーンズラスト:オークモス、チャーニーズシダーウッド■感想:私の好み度<70><中東の男たちの夜>トップは甘いココナッツ、ほろ酔いなラム…と少しグルマンな世界に浸ろうかと思うと同時にやってくるシダーウッドの力強くシャープなウッディ。水タバコの透明感があるスモーキーさも広がると、このたった十数秒で中東の世界へ踏み込んだように思える。中東圏の男性とすれ違い感じるエキゾチックな香り。十数分は、甘さ、シャープさ、煙たさ燻し、といったものがそれぞれ主張してそのままパンチ力を保ったままですが、落ち着くといい意味でグルーミー。トンカビーンズがいい仕事をしてるようでバニラっぽいけど、杏仁豆腐のようなさっぱりとした甘さに近くラストにささやかだけど香り続けるこの甘さ加減は女性の香水にも増えるといいなと思うほど繊細でエレガント。詩人ルミへのオマージュ『ルミコレクション』は2016年発表の二作品。『Fan Your Flames/ファンユアフレームズ』『Hundred Silent Ways/ハンドレッドサイレントウェイズ』■拡散性・持続性拡散は普通からやや強め。持続性は長めですが、程よい加減で長く香り続ける点は優れています。■液の色・ボトル少し明るめのイエロー。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節秋冬。■年齢40代以降。男性向き。トップからミドルまでは完全夜向きで日本では難しそうと感じますが、ラスト以降は情熱を秘めている印象。家では物静か、社交場ではウィットがあるイメージ。香り方のタイミングを調整すれば40代後半以降ならオフィスでも。■おすすめかも?トムフォードのウード、タバコ系が都会的で西洋的なアラビアンな仕上がりに対し、ニシャネは中東そのものの男たちの日常の香りといった感覚です。トムフォードより骨太で大地の広がりを感じるものを求める方におすすめ。■リピート好きな香りですが自身が使うには圧倒され1.2mlでも使い切るのに時間がかかった作品。同量でまた出合うのがいいかも。
2023.11.16
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【コンセプト】市場で新鮮に力強く香る柑橘類、ベルガモット、オレンジ、マンダリン。そんなきらめくシトラスノートから始まり。地中海のイチジクとムスクがベースノートとなり烏龍茶はそれに飲み込まれることなく軽やかに漂います。【調香師】Jorge Lee/ジョージ(ホルへ) リー【香調】シトラス・グリーン・ムスクトップ:ベルガモット、オレンジ、アオモジ、マンダリンミドル:ウーロン茶、ナツメグラスト:ムスク、フィグ■感想:私の好み度<85>トップから感じるシトラスとティーのクリアなフレッシュさ。ティーという点で注目すると、最初にアールグレイ(ベルガモット、アオモジ)っぽさが広がりそれが落ち着くとウーロン茶の最初の一口で強く感じる芳醇で清々しい香りへと辿り着きます。トップは意外と長めで5分は楽しめます。このようなタイプは早々と消え去ってしまいがちですが、この『ウーロンチャ』はシトラスの酸味をまろやかにゆっくりと変化させていきます。私はこの香りのトップが一番好きで嬉しい時間。ミドルに入ると、お茶を注いだ後の急須の蓋をあけて感じる温もりのある茶葉の香りを思わせます。おそらくナツメグの温かみからそう感じるようです。そこから相性がよいときは、熟れていないイチヂクの果肉の青味とパウダリーすぎないムスクの香りに。そうでないときは、ハンドクリーム(ニベア系の香り)が酸化したようなニュアンスに。ラストがやや不安定になります。■拡散性・持続性拡散性は普通。持続性はやや長め。トップまた全体の印象では短め・狭めに思いそうなタイプですが意外としっかり。とはいえ香りの系統はライトで扱いやすいです。■液の色・ボトル淡いライトイエロー。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節季節は春から初夏、3月から7月。梅雨時期でも重さがでにくく、エアコンがある場所であれば使えそうです。■年齢年齢は20代以降。やや女性向きですが、ラストになるにつれ男性にも使いやすい香りへ。いわゆるメンズの香水・香りが得意でない人には、入りやすいかもしれません。20代であればオフィスでも、30代以降はカジュアル。■似てるかも?トップからミドルで思い出すのがエリザベスアーデン『グリーンティー(1999)』のティーとシトラスさ、エルメス『ナイルの庭(2005)』のトロピカル感。アルマーニ『ユーロン(2020)』でロングラスティングを求める人が好きな方にはぜひおすすめ。■リピートミドルまではとても好きでラストが不安定と難しいところですが、リピートするなら15ml。
2023.11.15
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【コンセプト】パチュリ、レザー、インセンスの官能的な香り。それをさらに魅力的に仕上げるエッセンスがハニー。究極にして至高なパチュリ香水のひとつ、本能のまま自由奔放に。【調香師】Jorge Lee/ジョージ(ホルへ) リー【香調】フローラルアロマ・ウッディ・レザートップ:ヒヤシンス、イランイラン、ニガヨモギ、カモミールミドル:パチュリ、ブラックペッパーラスト:レザー、ハニー、インセンス■感想:私の好み度<75><透明なパチュリー×暖炉の木と煙×日向の毛布なフローラル?>パチュリ×レザー×インセンス好きには『90-100』でおすすめ。ニシャネは14種類を試しいずれも中東のエッセンスが漂います。こちらは『moskva/モスクワ』をテーマとした香りですが私はモスクワのイメージがピンとこないのでその点はわかりません。(ボルシチ、ピロシキ、ビーフストロガノフ、ケフィール…すぐに思い浮かぶのはロシア料理)トップからレザーのハードさに澄んだバルサミックの香り。スッとした冷たさは『チュベローザ(2014)』で感じたものと似ており『armoise/ヨモギ』が共通しているのでそれかもしれません。そんな冷んやり感があるためか、レザーは強いけれどフレッシュ。レザーの香りが華やかに開くと次はスモーキー。松脂の匂い、鉛筆を削った匂い、暖炉の薪が燃え始めかすかな酸味、煙たさ、徐々に温もり。トップのトップの西洋・中東を思わせる濃厚さは日本人の感性や生活環境からするとつけこなす自信が失せるかもしれません。ですがミドルになると燻しの匂いにお香が加わると中東から東洋へと近寄ってくるイメージになり寺院、香道を思わせ受け入れやすい香りになってきます。ミドルの香りが落ち着き始めると基本はパチュリやイランイランのどっしりとした濃さがありますが体温が上がるとカモミールの蜂蜜を思わせる花粉っぽい甘い香りがほんのり感じられます。多くの香水を使用、試香してきたとはいえ好みのフローラル、フルーティーが中心なためトップ1-2分の濃厚さに圧倒される部分とラストのレザーとハニーが若干臭みに感じられ苦手ですが、それ以外のミドルはリラックスできる好きな香りです。■拡散性・持続性拡散性は強め、持続はかなり長め。手首にスプレーしたものは水で軽く手洗いした程度では落ちません。もしスプレーをして「ちょっと香りが強い…」と感じたときは軽く水洗いまたは湿らせたコットン、ティッシュで軽く押さえて調整すればトップのスパイシーさは楽しめませんがミドル以降の香調バランスに近い感覚で『やや濃いめのEDT』レベルに落ち着きます。■液の色・ボトルオリーブイエロー。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節秋冬。■年齢男性向き。年齢は30代半ば以降。40代以降ならオフィス可能。女性であればモード、スタイリッシュ、シャープ、エッジーといった表現が似合う40代後半以降の方であれば普段使いにも。芸能人で例えるなら、桃井かおりより夏木マリが似合う香り。お二人ともパンキッシュで憧れる70代。■リピート1.5mlで十分に楽しめたのでレギュラーサイズの購入予定はありません。フローラル、フルーティーが好きな私が好みと違う系統でも香水の美しさを発見できた作品。
2023.11.14
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【コンセプト】アブラカタブラ!さぁ、心の準備はできましたか?フレッシュなカラブリア産ベルガモットとグリーンノートが、なんと不思議!ロマンティックなスウィートアンバーとバニラへと変わるマジック。この一風変わったフレッシュなグリーンとアンバーの香りは特別な日でも普段にもあなたを虜にするでしょう。アンブラカラブリア!【調香師】Jorge Lee/ジョージ(ホルへ) リー【香調】シトラスグリーン・フレッシュフローラル・アンバートップ:ベルガモット、ガルバナム、グリーンリーブスボディ:ジャスミン、コリアンダーシードベース:スウィートアンバー、ムスク、バニラ■感想:私の好み度<90><スプラッシュベルガモット×バニラアンバー>スプレーすると「待ってましたっ!」と言わんばかりのベルガモットの元気の良さ。しっかりとしたビター、柑橘の果皮の渋みも感じられとても爽快感溢れる始まり。その刺激にも近いシトラスに鼻の奥がツンツンと軽い痛みを感じながらも目の覚める感覚に慣れ落ち着くと草刈り後の新鮮なグリーンノートに、日光で乾きつつあるほんの少し湿り気の土っぽさも。シトラスの角がとれはじめるとそこにうすーくバニラとアンバーが感じられこのシトラスとバニラのバランスが秀逸。爽やかだけどキンキンに冷えているわけでなくわずかに温もりを感じる。柑橘の果皮が入ったバニラソフトクリーム??最後までシトラスも感じられ、バニラアンバーの甘さの絡み具合もよく、明るい気持ちに誘われ最終的にはリラックスできる香り。Abra Cadabra!Ambra Calabria!■拡散性・持続性拡散性はやや弱めから普通、持続性はやや長め。ミドル以降はより安定し、最後まで整った状態。■液の色・ボトル淡いイエロー。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節通年。似合うのは春から初夏。低湿度の海外であれば夏っぽい香り。■年齢年齢は問わず。ユニセックス。10代後半であれば「大人っぽいいい香り選んでる!」とセンスを感じます。シトラスが強いと男性的にも感じられますが、これは私としてはまさにユニセックス、ニュートラルな香り。シーンにこだわるなら30代後半以降だとオフィスでは少しラフですが、基本的に清潔感があるため幅広い大人におすすめ。■すこーーし似てるかも?ミドルからラストに甘くなるアンバー&アロマな部分は、若干ではあるもののクルジャン『バカラルージュ540』っぽい。大雑把ですが『バカラルージュ540』を薄め、シトラスとグリーンノートを足すと『アンブラカラブリア』に近くなる。『バカラルージュ540』が好きで、シトラスもグリーンも好きならおすすめ。■リピートレギュラーボトルを買いたい!どちらかといえば似た雰囲気の作品は多いですが、シトラスの爽やかさと甘さ、クリーミーなバニラの甘さの加減、豊かな香りの調和(様々な香りが重なっても濁らない)、持続性、変化しても美しさが漂い続ける…といった点は何度使っても良さを感じ、いいなぁと深く記憶に残る。これはマジックにかかってしまったのかも。ニシャネでは『アンブラカラブリア』が一番!
2023.11.10
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【コンセプト】秘めた欲望を刺激するその香りはフランキンセンスとミルラ。アニマリックノートが落ち着くにつれレザーとウードが支配し始める。アフリカゾウが哺乳類のなかで嗅覚受容体遺伝子が一番多いことを知っていますか?【調香師】Jorge Lee/ジョージ(ホルへ) リー【香調】アンバー・アニマリック・ムスクトップ:アンバーグリス、フランキンセンス、ミルラ、ラブダナムミドル:カストリウム、シベット、レザー、ウードラスト:ムスセノン、シベトン、ムスコン、シベトン■感想:私の好み度<~40><スモーキーアニマリック×レザー×クラフトコーラ>『アフリカゾウ』というネーミングと香調からムムムっと予感させる高濃度なアニマルアコード。期待を裏切らない濃厚な作品です。トップから広がるアニマルノートにレザー。その重さの中にウードの湿った落ち葉の森を散歩しているような匂いがこの作品では『爽やかな抜け道』として香ります。ミドル以降香りが落ち着き始めると、ミルラ、クミン、ナツメグなどがちょっとクセのあるクラフトコーラのようなスパイス&ハーブに砂糖を煮詰めすぎた苦甘さになります。(キャラメリゼのキュート、ロマンティックなグルマンではない)灼熱ほどの温度はないものの、焚き火のまだ熱を持つ灰を撒き散らし舞い上がる煙たさのようなスモーキーさ(ラブダナム?)。それに輪ゴムのような匂い(オリバナム/フランキンセンス/乳香)が重なり直球のムスクでラストを迎えます。終始、野生的、獣の匂いが感じられ、香りより臭みと捉えてしまう。分かりやすく例えると動物園の匂いが近いかも。スカトールは濃度が低ければ花の香りになるし、逆に生花にも同じ成分が含まれているので(私はジャスミンで臭みを感じるのがおそらくそれ)この作品も濃度が変わってくれば印象が違うのかもしれません。アフリカゾウは哺乳類で一番鼻が利くということをコンセプトで知りゾウならこの香水に花の香りを感じとるのかなぁと思ったり。好き嫌いはおいといて…香水の表現としてはダイナミックで力強く動物の本能を刺激する作品。■拡散性・持続性拡散性、持続性ともにしっかり強め。■液の色・ボトルイエロー。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節秋冬。■年齢年齢は30代半ば以降。男性向き。夜のみ。日本人で似合う人は限られそう。■リピート1.5mlの半量で降参した香り。ギフトとしても現品購入の予定はおそらくなし。アニマリックは不得意なため評価が難しいですが、香りのタイプ、使い熟し共に上級者または嗅覚が優れた人向き。
2023.11.09
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【コンセプト】マケドニア語でチュベローズ。世界を狂わす花の女王。ガーデニア、マリーゴールド、ジャスミンを従えて。その甘く優雅で官能的な芳香が、魅力を引き出し眠れる欲望を呼び覚ます。【調香師】Jorge Lee/ジョージ(ホルへ) リー【香調】フローラル・アンバートップ:イランイラン、スウィートオレンジ、ニガヨモギ、オレンジブロッサムミドル:チュベローズ、ガーデニア、ジャスミン、マリーゴールドラスト:アンバーウッド、ベチバー、サンダルウッド、ムスク■感想:私の好み度<70-80><クリーミーチュベローズ×ヨモギ>スプレー直後はオレンジの酸味で少し煌めきを感じすぐに登場するクリーミーなチュベローズ。核心に迫るのが早いなぁと思うと同時にじわじわ忍び寄るヨモギの渋苦い青さとほろ苦いベチバー。でもそれにたじろぐことなく、むしろさっきよりフローラルを分厚くしてきた?!と感じるのはイランイランにガーデニア、ジャスミンといったイエロー&ホワイトフローラル軍団か?フローラル軍勢が押し寄せると透明感の余地がわずかとなり酸欠のような息苦しさ、香水が苦手な人には酔いやすい分厚いオリエンタルブーケ。1時間ほど経過しフローラルの渋滞が和らぐと、ミント系とは違うなにかスッとした抜け感がでてくるのはヨモギの再来??このあたり/ラストになると私には濃度が心地よいバランスとなり香水石鹸にあるようなチュベローズの香りに癒されます。トップからミドルはチュベローズの花言葉『危険な、楽しみ・戯れ・快楽・関係』というイメージそのまま。花は夜になるとその香りが強く深まることから日本では『月下香』、中国は『夜来香/イエライシャン・晩香玉/ワンユイシャン』。何やら秘めたものも感じます。チュベローズ+イランイラン+ジャスミンなどの花々6、ヨモギ&ベチバー2、ウッディムスク2■拡散性・持続性拡散性はやや強め、持続性はやや長め。少量でしっかり長く香る。■液の色・ボトルイエロー。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節季節は春。秋。ラストから少し冷気(ニガヨモギ?)を感じるため冬よりも秋、秋よりも春(3-4月)■年齢年齢は20代後半以降。女性向き。夜向き。ラスト部分だけならオフィスでも可能。■チュベローズつながり。・マイケルコース『マイケル(2000)』私のなかで圧倒的にチュベローズの香りがこれ。『チュベローザ』は『マイケル』とほぼ同じチュベローズ度でトップ数分は似ています。それ以降の『マイケル』はウッディ控えめパウダリー強め。セクシーさは『チュベローザ』が東洋的、『マイケル』は西洋的。・ディプティック『ドソンEDT(2005)』『ドソンEDP(2013)』『チュベローザ』『マイケル』『ドソン』のなかでチュベローズ度は低い。私にはチュベローズよりも『ガーデニア』に思え、三作品では一番好き。その逆で『ドソンのチュベローズを強く感じたい』という人には『チュベローザ・マイケル』は満足できる濃さ。・フレデリックマル『カーナルフラワー(2005)』クリーミーながらもクリアな表現。生花に近いかも。『フラワーショップに足を踏み入れた瞬間に感じるあの青味の匂いです』という説明通り。花々の花粉のパウダリーさとメロンのジューシーさが混ざった香り。・ケンゾー『ジュダムール(2014)』チュベローズ×フリージア×ケンゾー作品に感じる空気や水のような透明感。ちょっと香り付き消しゴムっぽさもある。・メモ『マーファ(2016)』ニシャネのチュベローズとイランイランの重さ、ウッディのバランスはよく似ており、違いは『マーファ』はフローラルよりバニラやシロップのようなグルマンの甘さが強い。『チュベローザ グルマン版』と『マーファフローラル版』といった関係でも違和感がない。・ペンハリガン『ハートレスヘレン(2019)』チュベローズメインだけど苦手だった作品。詳細はリンク先で…・クリスチャンルブタン『ルビキス(2020)』チュベローズよりもガーデニアよりで『チュベローザ』のイランイラン、ヨモギ、ベチバーを取り除き軽く明るくシンプルにした香り。使いやすいチュベローズ。・アルマーニ『マイウェイ(2020)』チュベローズのクリーミーさはあるけれどコンセプトほど表現されず他の香りと同等に扱われやや埋もれ気味。そのため全体的に香水として平凡。■ヨモギつながり?・セルジュスタンス『ローダルモアーズ(2019)』その名も『ヨモギ水』!・ペンハリガン『アルテミシア(2002)』狩の女神『アルテミス』をモチーフとした作品でオフィシャルで公開されているのはネクタリン、ジャスミンティー、バニラ。シルキーなパウダリーでクラシカルな香り。ダブルミーニングで植物の『アルテミシア=ヨモギ』も含ませている気がする菊っぽい青苦さもほんのりとあるパウダリー。■リピート1.2mlを購入しもうすぐ3年というのに実はまだ半分も残っている。ほど濃い!というわけで、現品購入の予定はありません。
2023.11.08
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【購入商品@noseshop】『ディスカバリーセット(1.2ml×12種)』15,400円 @2020/12・Sultan Vetiver/スルタン ベチバー(2013)・Tuberoza/チュベローザ(2014)・Afrika Olifant/アフリカ オリファント(2015)・Ambra Calabria/アンブラ カラブリア(2015)・Patchuli Kozha/パチュリ コーザ(2015)・Wulóng Chá/ウーロン チャ(2015)・Fan Your Flames/ファン ユア フレームズ(2016)・Hundred Silent Ways/ハンドレッド サイレント ウェイズ(2016)・Hacivat/ハジワット(2017)・Karagoz/カラギョズ(2017)・Colognise/コロニゼ(2018)・Ani /アニ(2019)そしておまけの2点も含めてレビュー。・Ege/ΑΙΓΑΙΟ/エーゲ(2020)・Nanshe/ナンシェ(2020)【トルコの思い出】20-30年前にトルコを旅して東洋西洋の混在ぶりに活気があり再び訪れたい国。異国情緒あふれながらも日本人には親しみやすい土地で世界三大料理だけあって美味しく香辛料は複雑すぎずマイルドな味付けであいます。男性がお茶する姿を至る場所でみましたがチャイグラスに角砂糖3個以上は入れ何杯も飲み、多くのお菓子はシロップ蜜系の甘さ。そんな甘々で健康面はどうなんだろう…という疑問はあったけれど美味しいからこれは仕方ない。旅は嗅覚でも異国と実感しますがトルコは日本で感じない豊富なスパイス、男性の香水の強さ、お店でふわーんとシトラスの香り(コロンヤ/香り付きアルコール:日本のおしぼり感覚)。生活の匂いも馴染んだトルコその『ニシャネ』の香水は…【コンセプト】これはベチバー愛好家を驚嘆させるルールブレイカー。フランス、ブラジル、ハイチ、ジャワ、4種の産地のベチバーに、スリランカ産の秘密のアコードを調香。ベチバーの皇帝ここに爆誕。【調香師】Jorge Lee/ジョージ(ホルヘ) リー【香調】アロマ・ウッディ・アンバートップ:ベチバー(ジャワ島産)、アブサン、シヌスモレ、ベルガモットミドル:バーボンベチバー、ベチバー(ハイチ産)、ネロリ、トンカビーンラスト:アンバーウッド、レザー、ベチバー(ブラジル産)■感想:私の好み度<90><地上のキラキラとしたベチバー>ベチバーは根の部分を蒸留して得られる精油で、そのせいか土っぽい、湿った、ゴボウっぽいと暗く重めなウッディという印象で、クセがありながらも私がベチバーらしいと感じるものはフレデリックマル『ベチベル エクストラオーディネール/並外れたベチバー(2002)』。『スルタンベチバー(ベチバー皇帝)』はその名の通りなるほどー!とユニークでトップ、幕開けは明るく眩しいイメージのカラフルなシトラス、あぁこの香りの物語はとても分かりやすいかも?と脳内でトプカプ宮殿へ。長い回廊を進み、皇帝の間へ、そして皇帝ベチバーお目見え。トップからベチバー皇帝登場までシトラスがとても華やか。ベチバーの陰湿さはなく明るさ広大さのある風変わり?なベチバーです。様々な産地のベチバーが配合され私はそれぞれの個性を嗅ぎ分けれませんがはっきりと言えることは『ベチバーの叡智を結集したもの!』ネロリ×アンバーウッドの温もりが心地よく、ミドル後半からのレザーは確かに革ですが動物っぽさは控えめで個人的には完璧な加減。雨の日は革と辛いバニラ?っぽい匂いも混ざる。(嫌いな香りじゃないけど、ちょっとおじさんっぽくなる)ベチバー皇帝に導かれながら、いつもより少し姿勢良く過ごせる一日。■拡散性・持続性拡散性はやや強め、持続性はやや長めから長め。一般的な香水よりも少なめに使用がベター。■液の色・ボトル濃いめのイエロー。φ10×h55mm[1.2ml] トルコ製■季節通年。でも日本の夏には少し重い。■年齢20代後半以降。やや男性向き。ベチバーに慣れたシトラス好きの女性にも。20代なら夜向き。30代半ば以降ならオフィスでも。■リピート私にはとても馴染み使いやすかったベチバー。フルボトルの購入検討。
2023.11.07
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【香調・コンセプト】『ローズアブソリュートのオーバードース/過剰摂取』マティエールプルミエール社が有機栽培したロサセンティフォリア。そのローズアブソリュートの世界最高濃度に挑んだ作品。ジャマイカ産のサフランとペッパーベリーでローズの明るくスパイシーさを、インドネシア産のパチュリとアンダルシア産ラブダナムでダークなウッディさを表現。【調香師】Aurelien Guichard/オーレリアン ギシャール・JPG『ル マル テリブル(2010)』・資生堂『エバーブルーム(2015)』『マティエール プルミエール』はオーレリアン ギシャールが2019年に創業。ギシャールの父ジャン ギシャール/Jean Guichardも調香師で手がけた作品は、カルバンクライン『オブセッション(1985)』、パコラバンヌ『ラニュイ(1985)合作』カルティエ『ソープリティ(1995)』、ニナリッチ『レベルドゥリッチ(1996)合作』などで香料会社「ジボダン(旧ルール)」運営のパフューマリースクールの取締役。香水界のボスともいえる父、花の栽培から香水制作まで関わる名家の生まれオーレリアンの真摯な熱い思いは私が使用した三作品からも伝わってきます。展開は全11作品とまだ少ないですが注目したいブランド。( 『ジボダン フレグランス&ビューティー』 )■感想:私の好み度<75-80>どっしりとしたベリー×ラブダナム×ローズ。トップからガツンとくるタイプ。ラブダナムのアーモンド、チェリーのような丸みのある甘さにアンバーを掛け合わせたような重さのある香りにローズ。1時間ほど経過すると、これは褒めていますが…グラスに少し残った前の晩のブランデーのアルコールが飛びウッディな甘さのような香りに、ローズはひたすら濃く、二日酔いのようななんともいえない倦怠感。久々にちょっと飲みすぎ遊びすぎたけど楽しかった…という気持ちになる香り。連日使うには私は気力がちょっと足りないけど週末につけるといい感じ。『パリジャンムスク』『ネロリオランジェ』と同様に『ラディカルローズ』も香りの消え去り方までとても美しい。最高の見せ場の余韻を保ち緩やかなグラデーションのようにフェードアウト。私の好み度に多少違いはあっても(とはいえ75~85と好きな香り)、ラストまで香りの表情が曇らないのはどれも完璧です。というわけで、最新作『バニラパウダー(2023)』も気になる!■拡散性・持続性拡散性はやや強めから高め。持続性は長め。他の香水の半量から2/3でいつもの香り方になるほど強い。■液の色・ボトル液の色はイエロー。私が香水らしいと思う色。使用した3作品で一番濃い色。6mlは、スプレーは自分でセットする仕様。詳細は『パリジャンムスク』で。サイズ:約w20×d20×h58mm[6ml](スプレーなしのキャップの状態ではh48mm)フランス製展開が豊富で試しやすい!ムエット(5€)、1.5ml(5€)、6ml(32€)、50ml(145€)、100ml(205€)。■季節秋冬。コートを着るくらいの秋から。3月からはやや重め。■年齢20代後半以降。女性向き。夜向き。オフィスなら50代以降かな。■似てるかも?・資生堂『ローズロワイヤル(2006)』ロサセンティフォリアが共通。・キリアン『グッドガールゴーンバッド(2012)』ささやかながらもアクセントになっているラブダナムの使われ方。・エトロ『ラジャスタン(2013)』ミモザバーション。拡散持続性は同じ。・トムフォード『ロストチェリー(2018)』チェリー×アーモンド×ローズの重さ。・ブシュロン『セルパンボエム(2020)』ローズ&パチュリのバランスが似てるような。・パルファンロジーヌパリ『ローズアブソルモン(2020)』ローズ×パチュリ×ラブダナム。拡散持続性も。・メモ『アルヘンティーナ(2021)』ラディカルローズよりスパイシーでフローラルの種類が多め。……共通するのは『濃厚!』って感じ。(キリアンはちょっと遠い位置かも)■リピート好きな香りですが上記のように近いもの、選択肢が多くリピはないかも。
2023.11.05
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【香調・コンセプト】オレンジブロッサムの純粋さをテーマ。チュニジア産オレンジブロッサム、レバノン産ネロリ、イタリア産ベルガモットで煌めきを表現。コモロ諸島産イランイランとフローラルムスクで繊細に。【調香師】Aurelien Guichard/オーレリアン ギシャール・JPG『ル マル テリブル(2010)』・資生堂『エバーブルーム(2015)』『 マティエール プルミエール 』はオーレリアン ギシャールが2019年に創業。ギシャールの父ジャン ギシャール/Jean Guichardも調香師で手がけた作品は、カルバンクライン『オブセッション(1985)』、パコラバンヌ『ラニュイ(1985)合作』カルティエ『ソープリティ(1995)』、ニナリッチ『レベルドゥリッチ(1996)合作』などで香料会社「ジボダン(旧ルール)」運営のパフューマリースクールの取締役。香水界のボスともいえる父、花の栽培から香水制作まで関わる名家の生まれオーレリアンの真摯な熱い思いは私が使用した三作品からも伝わってきます。展開は全11作品とまだ少ないですが注目したいブランド。( 『ジボダン フレグランス&ビューティー』 )■感想:私の好み度<80-85>シトラス×ホワイトフローラル祭り。トップから透明感と迸る煌めきを思わせるシトラスノート。ネロリのビター、オレンジブロッサムの新鮮な香りがくすみなく、とにかく透明度の高い湖のように不純物を感じさせない香りが開きます。それでいてトップからしっかり骨太。シトラス系にありがちな繊細で消え入る様子がないのはイランイランの引き継ぎ具合が絶妙だからかも。個人的にイランイランがメインの作品はくどさが鼻に残りがちですがこの作品については『ネロリオランジュ』というタイトルを理解し主役を引き立てようとしているイランイランの役目・意志を感じます(笑)香りの個性が強いのにちょっと健気。ネロリ&オレンジブロッサム&ベルガモット6、イランイラン3、ムスク1。ネロリ好きな人におすすめ。個性はないけどネロリをしっかりと、よい素材と思わせる点では優れた作品。成分のことも素人で適当ですがリモネン、リナロール、シトラールといったシトラス系が強めでブチルフェニルメチルプロパナール、ヒドロキシシトロネラール、ファルネソールといったホワイトフローラル(リリー、ミュゲ系)の2つがタッグを組んだ感じでもあります。くだいて表現するならバスクリン系。入浴剤を入れたてのシャープでエッジのある時のイメージ。穏やかな気持ちよりも元気が出てくるようなタイプ。■拡散性・持続性拡散性はやや高め、持続性はやや長め。ネロリ、オレンジにしてはかなりロングラスティング。ネロリ、オレンジブロッサムの扱われ方、原料が優れているのかミドル以降はもちろんラストになっても存在感があり、スカスカになることはなく、ムスクに覆い被さられて終わることもない。香りの変化、強→弱はあるものの、終始一貫してネーミング通りの表現は素晴らしい。■液の色・ボトル液の色は少し淡いイエロー。6mlは、スプレーは自分でセットする仕様。詳細は『パリジャンムスク』で。サイズ:約w20×d20×h58mm[6ml](スプレーなしのキャップの状態ではh48mm)フランス製展開が豊富で試しやすい!ムエット(5€)、1.5ml(5€)、6ml(32€)、50ml(145€)、100ml(205€)。■季節季節は通年。真夏はイランイランの香り方が強い場合は高温多湿の日本では難しいかも。■年齢年齢は20代半ば以降。やや女性向き、男性でも。オフィス可能。年齢を重ねるにつれカジュアル、昼向き。■似てるかも?・セルジュルタンス『フルールドランジェ/オレンジの花(2003)』『ネロリオランジェ』の方がバスクリンっぽく大衆的で、シトラスの割合が多め。『フルールドランジェ』はセルジュルタンスの作品のなかではシンプルめですが香りの変化がドラマティック。・トムフォード『ネロリポルトフィーノ(2011)』2015年に12ml使用。メモ忘れで詳細不明ですがカテゴリーは同じ。トムは大胆でスパークで観光地の整備された自然、マティエールはたおやかで大地のありのままの自然といった違い。■リピートネロリが恋しくなったら6mlをリピート。それにしても100mlの場合この2年で約15€値上がり。香水の趣味もなかなかきびしい。
2023.11.04
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【香調・コンセプト】ウッディムスク。メインはベルー産アンブレッドシード。バージニア産シダーオイルでウッディノートを効かせ、アンブレッドシード(トロロアオイの種子、植物性ムスク)でムスクを表現。アンブロキサンはウッディとムスクを結びつけます。【調香師】Aurelien Guichard/オーレリアン ギシャール・JPG『ル マル テリブル(2010)』・資生堂『エバーブルーム(2015)』『マティエール プルミエール』はオーレリアン ギシャールが2019年に創業。ギシャールの父ジャン ギシャール/Jean Guichardも調香師で手がけた作品は、カルバンクライン『オブセッション(1985)』、パコラバンヌ『ラニュイ(1985)合作』カルティエ『ソープリティ(1995)』、ニナリッチ『レベルドゥリッチ(1996)合作』などで香料会社「ジボダン(旧ルール)」運営のパフューマリースクールの取締役。香水界のボスともいえる父、花の栽培から香水制作まで関わる名家の生まれオーレリアンの真摯な熱い思いは私が使用した三作品からも伝わってきます。展開は全11作品とまだ少ないですが注目したいブランド。(『ジボダン フレグランス&ビューティー』)■感想:私の好み度<75-80>フィグ×時折ココナッツ×ムスク/パウダリー。ピリッとした苦みのあるフィグリーフのスタート。じわじわとフィグの果肉の甘みが重なり茎を折った時の白い液の生臭い青味がリアルながらもただの青果の匂いで終わらないのは、ムスクのほんのりとしたパウダリーとシダーのフィグの苦みと調和した渋みのウッディさがあることで『香水』として完成しています。鼻の効きがいい時はドライフルーツ、レーズン、プルーンのような熟成し濃厚な甘みも感じます。香りの変化はざっくり『スプレー後』と『15-30分後』の2つのパート。後半パートで香りの印象がほぼ固定され以降はそこから割合のバランスをかえないまますぅーっと薄くなっていきます。(ただしロングラスティング)フィグ&フィグリーフ6、ムスク3、シダー1。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め。持続性はやや長めから長め。■液の色・ボトル液の色はかなり淡いイエロー。サイズ:約w20×d20×h58mm[6ml](スプレーなしのキャップの状態ではh48mm)フランス製展開が豊富で試しやすい!ムエット(5€)、1.5ml(5€)、6ml(32€)、50ml(145€)、100ml(205€)。スプレーは自分でセットする仕様。セット前『パリジャンムスク』、セット後『ネロリオランジュ』■季節秋・春。青さから夏っぽさもあるけど多湿の日本では重そう。アンニュイな印象から冬にも合いそうですが、フィグがココナッツっぽく感じることもあるため季節感を重視するなら冬はやや外れているかも。■年齢20代半ば以降。ユニセックス。オフィスなら男性は30代前半まで。女性は20代半ば以降から問わず。■これらが好きで重めでいいなら『パリジャンムスク』が好き?・マークジェイコブス『マークジェイコブスメン(2002)』『パリジャンムスク』より明るくフレッシュなグリーンシトラスよりでマリンっぽい、フローラルさがあり化粧品らしさの華美。『マークジェイコブスメン』は廃番のようで少しでも近いものを探しているのなら『パリジャンムスク』か『フィロシコス』を。・ディプティック『フィロシコスEDT(1996)』『フィロシコスEDP(1996・2012)』『パリジャンムスク』よりグレープ系フルーティ。青みがより若く透明感がある。・コーダリー『フィーグドヴィーニュ(2013)』『パリジャンムスク』よりかなりクリアでシトラスで明るい。廃番かも。…まとめると一番重く生々しいのが『パリジャンムスク』。単体では「パリジャンとは?」と感じていたけれど比べてわかったなるほどかっこいい意味でスノビッシュな『パリの男性のムスク』。■リピート香りとしては好き。たまに生々しさが重く感じることがある。6mlで十分楽しめリピートの予定はありません。
2023.11.03
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【コンセプト】特別なもの。 支配し、魅了するもの。 自信を持ち権力を握る女性。 神々の傑作。 神話上の女神は大地を震わせその香りは人々を魅了。 動物的なソルティバニラが特徴の官能的なフレグランス。【香調】トップ:ピンクペッパー、ブラックカラント、シャーベットミドル:ピンクローズ、ピオニー、ペアラスト:ソルティバニラ、パチュリ、カシミアウッド■感想:私の好み度<75>フルーティーフローラル・スパイシー最初に塩味グルマン系キャラメリゼ。洋梨とキャラメルのソース入りホワイトチョコ(orバニラ)の上に挽いた塩、ピンクペッパーで飾られた、一粒のチョコのよう。フルーティーはペアー6、ブラックカラント4。ローズはフルーティの奥にある感覚。フルーティ4、ローズ3、バニラ1、ムスク&ウッディ1、ペッパー0.5、塩0.5落ち着くとメタリックなメロン/ウリorアクアの印象へ。さらに『オリンピアブロッサム』はピンクペッパーですが、ランコム『ミラク(2000)』のペッパー感を思わせます。『ミラク』ほどシャープではないもののスパイスの効かせ方は近いです。ただ、フルーティのコーティングが表面にあるため目立ちませんがその隙間からスパイスの匂いというかくしゃみにつながる刺激のようなものが体温の上昇や動きによってふわっと出てきます。この香りの種類が独特だと思います。ラストはトップからのフルーティーさも微かに感じつつ。少し焦げたバニラ、キャラメルのような、塩バタークッキーっぽい香り。完全にグルマンにはならないのは淡いムスクのパウダリー。手首につけた香水はぬるま湯が触れると美味しい香りとなりポワンと広がります。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性はやや長め。■液の色・ボトル淡いピンク。サンプル:1.5ml(フランス製)■季節春、秋冬。■年齢年齢は20代以降。女性向き。20代前半ではオフィスも可能。30代以降はフルーティーさがややカジュアル。■『ピンクペッパー&ローズ』のバランスが近いのは?ディオール『ミスディオール(2017)』『オリンピアブロッサム』がペアーやブラックカラントのフルーティに対し『ミスディオール』はシトラスがしっかりとした点が大きな違い。■リピートサンプルで楽しめた香り。
2023.11.01
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【コンセプト】真冬のフランス山岳シャモニーの朝、真冬に暖炉の温かさに包まれる心地良さを想起させるレプリカ オードトワレ『バイ ザ ファイヤー プレイス』。凍てつく景色を白く覆うかのように降る雪を窓から眺めながら、パチパチと音を立てて燃える炎のほっとする温かさと暖炉にくべられたチェスナッツのほのかにスモーキーな香りに包み込まれる…そんな空間へと誘う木のぬくもりを感じさせる温かく甘い香りが特徴です。メゾンマルジェラが甘美なチェスナッツアコード、レッドベリー、クローブオイル、カシュメランの香りで見事に再現したこのムードを呼び起こす香りをお楽しみください。【調香師】Marie Salamagne/マリー サラマーニュ【香調】トップ:ピンクペッパー、オレンジフラワー、クローブミドル:チェスナット、ガイアックウッド、ケード/ジュニパータール/トショウ(杜松)ラスト:バニラ、ペルーバルサム、カシュメラン■感想:私の好み度<85-90>カラメル×焼き栗×豊かなスモーキースプレーすると少しひんやりとするのは雪をイメージなのかでもすぐに広がる甘いカラメルとチェスナット、ガイアックウッドにケードの『炎が安定した薪の煙』のような匂い。スモーキーなウッディさが表情豊かで、栗と煙たさが合わさり焼き栗っぽい美味しさ。バニラ&ペルーバルザム&カシュメランのコンボはバルサミックパラダイス!私にはカラメルのようでビターな甘さ、それにアンバー×パウダリーっぽいニュアンスもほんのりと。スパイシーさは温もりを表現。終始スモーキーさとぽかぽかとした甘さ。香りの薄まり消え入り方もなめらかで美しくグラデーションのよう。コンセプトの『見事に再現した』は過言ではなく驚くほど忠実。大きな香りの変化はなく『トップ数分・それ以降』とざっくり2つのパート。よってスプレー数分後がこの作品のメイン・平均的な香りとして好みか判断して大丈夫です。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性はやや長めから長め。EDTとは思えないロングラスティング。■液の色・ボトルアンバーオレンジ約φ11×h60mm[2ml] フランス製■季節秋冬。10月から12月がベスト。3月あたりまで。今の季節こそ、チェックして欲しい香り。■年齢20代後半以降。女性向き。オフィスにはやや煙たいかも。夜向き。■同じバルサミック系なら?・メゾンフランシスクルジャン『バカラルージュ540(2015)』・ペンハリガン『チェンジングコンスタンス(2018)』年代を見るとこの時期の流行りとわかります。『バイザファイアプレイス(2015)』が三作品のなかで一番スモーキー。■リピート購入済みの『バカラルージュ540』27,170円(35ml)、香水の所有数が落ち着いたら『チェンジングコンスタンス』38,940円(75ml)と検討中、そこに『バイザファイアプレイス』5,280円(10ml)、23,540円(100ml)も。
2023.10.26
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写真は佐賀県『武雄市図書館』建築が気になっていた図書館で、他の観光のついでに立ち寄ったらすっかり夜。でも夜9時まで開館で館内も見学できました。【コンセプト】うっとりするような木の香りに対照的な香りを添えたレプリカ オードトワレ『ウィスパー イン ザ ライブラリー』。ワックスで磨かれた美しい書棚と数え切れないほどの本に囲まれたゆっくりと時間が流れる図書館を想起させるスパイシーなオリエンタル系の香りが特徴です。この香りはページをめくる音や微かに聞こえるささやき声だけの世界へと誘います。目を閉じれば、窓から差し込む穏やかな光に包まれた無数の書籍を想像することができるでしょう。ペッパー、ベンゾイン、バニラで再現された、なつかしい本の香りや木製の机で何時間も読書に耽った記憶を呼び起こすシダーウッドの香りをお楽しみください。【香調】トップ:ピンクペッパー、オレンジフラワー、パチュリミドル:シプリオール、トンカビーン、ベンゾインラスト:バニラ、セダーウッド、ベチバー■感想:私の好み度<80>ウッディバニラ。トップは濃厚なウッディにラムネのようなサワー。コーラのような複雑なスパイスではなく、ジンジャエールほどの辛味はなく、シンプルな爽やかさはセダー&ペッパーからかと思います。フローラルの香調に慣れているとトップのウッディはメンズフレグランスだったり重厚に感じるかもしれませんが数分すればそのメンズっぽさは淡くなり、バニラが女性的な雰囲気へ誘います。ここ10-15年のフルーティやフローラル×グルマンのバニラではなく、クリスマス菓子のスパイスさでも、メンズフレグランス直球のウッディでもないうえで、バニラ(60)×ウッディ(30)×スパイス(10)といった割合。私はラストのバニラとウッディの香り方がとても好きで空腹を刺激することなく安眠向きな甘さのバニラ、幸福感に繋がる心地よいスパイシー、安堵感に包まれるウッディ。就寝1時間前につけ角をとり入眠すれば秋冬の布団の温もりも相まって熟睡。ちなみに家人から「何かおやつ食べた?プリン??」と聞かれたのでバニラとカラメルっぽいお菓子の甘い香りにも感じるようです。さて『ウィスパーズインザライブラリー』のラベルの『provenance and period(由来・時代)』には『オックスフォード 1997』。ということは、オックスフォードの図書館のこと?と調べると図書館の数以上に驚いたのは「図書館括りで旅をしても楽しそう!』と思わせる歴史的建築物。ボドリアン図書館は映画『ハリーポッター』の舞台でお馴染みのようです。『Bodleian Library/ボドリアン図書館』1602年設立英国第二の規模『The Old Library Oxford Union/オックスフォードユニオンライブラリー』『St Edmund Hall Library/セントエドマンドホールライブラリー』『All Souls College Library/オールソールズカレッジ図書館』『Weston Library/ウェストン図書館』で、結局どの図書館が香水のコンセプトだったのか謎ですが歴史がありながら暮らしに溶け込んだ図書館ということはわかりました。『なつかしい本の香り』という表現で購入し何十年も経った本、古書店、そして図書館の匂いを想像してみましたが私が思う本の匂いは香水から感じられないけど、オックスフォードの図書館をみると、あの場所で本を読み、建物、多くの蔵書、そして日向の匂いを思わせ、公の場でありながら寛げる静かで暖かさのある香り…とストーリーを肉付けできました。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性はやや長め。■液の色・ボトルアンバーブラウン約φ11×h60mm[2ml] フランス製■季節秋冬、10月から4月あたりまで。■年齢年齢は20代後半以降。ユニセックスだけどやや女性向き。シーンはややカジュアル。オフィスなら30代半ばあたりの女性向き。■リピート好きだけど2mlでとっても楽しめた。
2023.10.25
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【コンセプト】音楽の振動に誘われ催眠的な白昼夢を思い出してください。感情を解き放ち、史上最高の音楽祭の1つウッドストックの思い出を呼び覚まそう。この象徴的なイベントに触発されたレプリカ『ミュージックフェスティバル』は、60年代の自由で刺激的な雰囲気の祭典。この刺激的なオードトワレは、音楽が伝えるポジティブな感情を楽しむ伝説のサマーフェスティバルを再現。パチョリのやみつきになる甘さはウッディな香りをもたらし、調香師の独自のコンセプトであるウィードアコードの香りと合わさり大麻の魅力的な香りを作り出します。煙霧のなかで音楽に身を任せ深い琥珀色とムスクの要素を伝える革のギターストラップの香りに身を任せてください。サマーフェスティバルはエネルギーであふれ、自己表現、自由、音楽のビートをかき立てます。あなたの気分を高め、音楽だけが重要な場所にあなたを連れて行くための素朴で中毒性のある香り。活気に満ちた雰囲気はビートとともに気持ちを高揚させ、音楽と一体となり忘れられない思い出に。【香調】トップ:ウィード、ヴァイオレットリーフ、レッドアップルミドル:パチュリ、バルカンタバコ、インセンスラスト:レザー、ヴァージニアセダーウッド、サイプレス■感想:私の好み度<65-85>トップからおぉっとーと仰け反る煌めきを思わせるシャープさと煙たさ。徐々に甘さと香りのイメージが温もり、熱気となり雨に軽く濡れ湿気た革、ギリシャ・トルコあたりのオリエンタルなお香、タバコ。あぁ濃い、濃すぎる…と毎回仰け反るのに、スプレーした手首を繰り返し鼻へとあててしまう中毒性。香りの変化展開はわかりやすい。ミドルになるとこの開催された『ミュージックフェスティバル』は夜、深い夜らしいと気づく。酔っ払い、タバコはもちろん、怪しげなやりとりを誰も咎めない空間。アメリカのでっかい大地でバカみたいに広い会場でいろんな意味で酔いしれ「そうっ私たちは魂でつながってるラブアンドピース!」…という危うさ。会場入り/つけて15-30分はそのノリに乗れないし冷めた目というか鼻で匂いを分析しようとしていた。でも1時間もすると「あれあれ?何かいい気分になってきたかも?」とリズムをとっている自分に気づき、さらには雰囲気に飲み込まれアッハッハーと笑ってる感覚。トップのそれぞれ個性の強い香りが調和して甘さ煙たさ葉っぱ甘いリンゴお香革森土埃と言葉もくっつけて表現したくなる密着感。ロックのお酒の氷が溶けアルコールの角がとれ口当たりがよくなるような香りの変化。音楽が止みふと我にかえるのと同じように、甘さの中から引き立つサイプレス。ラストノートは好き。ヒッピー世代、アメリカでその時代を過ごした人にはぐっとくるのかな。昭和平成の氷河期世代の私でさえそんな文を書かされてしまうグルーヴ感のある香り。■拡散性・持続性拡散性はやや強め、持続性はやや長めから長め。■液の色・ボトル淡いサンドベージュ約φ11×h60mm[2ml] フランス製■季節秋冬。■年齢20代後半以降。ベストは40代以降から50代前半まで。ユニセックス。前半はやや男性向き。後半は女性向き。夜。■リンゴつながり。基本的に『ミュージックフェスティバル』とは違うタイプですがその作品のなかに感じるリンゴと似ているなぁと思うのがニナリッチ『ニナ(2006)』『ニナルージュ(2019)』。キャラメルリンゴ、バニラリンゴ、リンゴ飴のような甘ったるさ。■リピートは?年に数回は気になる香り。2mlで何度も楽しめたのでとりあえず保留。
2023.10.24
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【コンセプト】エーゲ海に浮かぶギリシャのパロス島、潮風を肌で感じる爽やかなセーリングでの心地良い時間を想起させるレプリカ オードトワレ『セーリング デイ』。この香りを纏えば、流れていく潮風を頬で感じ、照りつける太陽の暖かさを背中で感じることができ、目の前には底なしの深い海が広がるでしょう。アクアティックアコードとコリアンダーで再現された深海の爽やかな香り、そしてレッドシーウィードエッセンスとアンバーグリスでウッディ系のアクセントをプラスして表現された水中の香りをお楽しみください。【香調】トップ:アクア、アルデヒド、ジュニパーミドル:コリアンダー、イリス、ローズラスト:シーウィード、アンバーグリス、アンバーウッド■感想:私の好み度<70-75>パウダリーウォーター×ウッディマリン×アルデヒド。スプレーするとキラッとペッパーとジュニパーのフレッシュなスパイシー、追いかけてくるマリンノート。「うーん、マリン系はあまり好きじゃないから2mlを使いこなすのも時間がかかりそう」と思って様子をみるとふわりふわりと船上で体感するおだやかな波の揺れのようにアイリスのパウダリーとローズ。ドライのカモミールのような香りとコリアンダーは浜に打ち上げられたまだ湿った海藻の塩っぽい匂いをうっすらと思わせます。本筋に海らしさはあるけれど、さらにウッディさも加わるのでマリン系が苦手でも飛び込める香り。(逆にマリンノートをメインに感じたい人には物足りないかも?)アルデヒドの存在がしっかりとしているのでやや人工的な硬さがあるけれど、香りの持続がいいです。■拡散性・持続性拡散性は普通。持続性は普通からやや長め。EDTにしてはロングラスティング。■液の色・ボトル淡いライトブルー約φ11×h60mm[2ml] フランス製■季節春から初夏。塩味はあるけど海だ夏だと強く主張しないため通年でも。■年齢20代以降。やや女性向き。フローラル、ウッディの加減によっては男性も、20代ならオフィスも可。■似てるかも?マリン系は詳しくないけれど、似たもの・近いものは多くある香り。■リピートこのマリン系は好きですが、2mlで楽しむのがちょうどよいのでなし。
2023.10.23
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【コンセプト】理髪店の清潔で爽やかな雰囲気の中で昔から続けられている男性の身だしなみを整える儀式を想起させるレプリカ オードトワレ『アット ザ バーバー』。革砥で剃刀を研ぐ乾いた音とシェービングブラシの泡のイメージの記憶を呼び起こす豊かな香りが、トンカビーン、ブラックペッパー、バジルアコード、ラベンダーで再現されています。【調香師】Louise Turner/ルイーズ ターナー【香調】トップ:バジル、ビターオレンジ、ブラックペッパーミドル:ラベンダー、ローズマリー、ゼラニウムラスト:ホワイトムスク、モス、レザー、トンカビーン■感想:私の好み度<70>ラベンダー×モス。理髪店!な香り。ペッパーが強めに鼻を刺激、バジル、ラベンダー、ローズマリーのハーブが弾けます。シャープさが落ち着くとビターオレンジの甘さとゼラニウムのフローラル。ここは「女性も使えそう?」と感じる部分。でもさらに30分ほど経過するとフゼアらしいモスと軽い革の香り。トンカビーンの甘さはライト。やはりこの香り、ここは理髪店。幼少期に通っていた親戚の美容院は、入ると左右に仕切られ理容室・美容室の間取り。それぞれアールデコ・アールヌーボーと華やかな装飾。美容室はマダムたちの香水の香りに満ちていて理容室はトニック、昭和の時代らしくタバコの匂いもまざるそんな大人の社交場は子供ながらに「ここは違うなー(遊ぶとこじゃない)」と遠慮しながらもよく分からない憧れも感じる空間でした。……そんなことを思い出した香り。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性は普通からやや長め。■液の色・ボトルほぼクリア約φ11×h60mm[2ml] フランス製■季節通年。■年齢30代以降、男性向き。オフィス可能。今は理容室・男性整髪料もフローラル・フルーティな香りが多いため20代には男性らしさよりおじさんっぽく感じるかも。でも、昭和当時のガツンとくるパンチはなくそのあたりは現代的にアレンジされています。■似てるかも?ゲラン『ジッキー(1889)』の遠い親戚、暖簾分けした分家のような距離感。『アットザバーバーズ』の方が圧倒的にライト、カジュアルですが、ラベンダー・ローズマリー・トンカビーン・レザーの割合は近い感覚。『ジッキー』はシトラスがリッチでジャスミンで女性的。■リピート好きだけど、なし。
2023.10.22
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【コンセプト】明るい太陽がふり注ぐイタリア、シチリア島の暑い夏の日、心地良い香りに包まれ疲れを癒すため、爽やかなレモンの木陰で昼寝をする至福の時間へと誘うレプリカ オードトワレ『アンダー ザ レモンツリー』。カラマンシーライムアコードで再現されたはじけるレモンのすっきりとしたシトラスの香りとコリアンダーとシダーウッドで再現された木陰のみずみずしいフローラル系の香りのマリアージュをお楽しみいただけます。【香調】トップ:ライム、プチグレン、カルダモンミドル:コリアンダー、マテ、グリーンティーラスト:セダー、シスタス(ロックローズ/ラブダナム)、ムスク■感想:私の好み度<70>シトラス×コリアンダー×ソープ×マリンスプレーするとライムのビターな酸味、カルダモンのスパイシーさのあるシトラスのような香り、そして甘みのあるグリーンティー…とそれぞれが突出することなく調和。1分後にはコリアンダーが重なりこの香水はここで一番好みが分かれると思います。人によってはややメンズっぽく感じるかもしれません。数分後にはムスクが石鹸のように香るためコリアンダーの主張は控えめになるものの基本シトラス×コリアンダーがベース。そして潮風を思わせるペタっと甘塩っぱいマリン。作品名にある『レモン』だけで「レモンが強め」と想像していましたが正確に『レモンの樹の下』という情景、風景も込められているためレモン感は控えめで、パウダリーなシトラスとグリーンティーの石鹸。シトラス2.5、パウダリー2.5、コリアンダー2、グリーンティ2、マリン1■拡散性・持続性拡散性はやや弱めから普通、持続性は普通からやや長め。EDT、またシトラス系にしてはしっかりめ。2時間経過しても少し体が温まるとシトラス&コリアンダー&ムスクの甘さのある香りを感じます。■液の色・ボトル淡いライムグリーン約φ11×h60mm[2ml] フランス製■季節3月から8月。通年も。■年齢20代から。ユニセックス。カジュアルよりですがオフィスもあり。■思い出したシトラス系。・アザロ『オーベル(1995)』「ラムネのような甘さに柚子。オーベル、いい香りだったなぁ…」と検索したところ廃番が復活してました!ちなみに同シリーズ『ピンクトニック(2005)』『オレンジトニック(2006)』は廃番。・キャロン『オーデキャロンピュア(1996)』廃番。シュワっとしたラムネっぽいシトラスにパウダリーフローラル。『オーベル』よりもシトラスが控えめだった記憶。・セルジュルタンス『フルールドゥシトロニエ/レモンの花(2019)』ホワイトムスクの石鹸っぽさ、フローラル感があり、ほんのり甘さがあります。■リピートスプレー直後まで好きでコリアンダーあたりからやや苦手。2mlで楽しめたのでフルボトル購入なし。
2023.10.19
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■コンセプトブルックリンに潜む心を浮き立たせるジャズの音色に包まれたプライベートジャズクラブに漂う親密な雰囲気を想起させるレプリカ オードトワレ『ジャズ クラブ』。空間を包み込む大人の自信を感じさせるスパイシーで豊かなカクテルの香り、サックスの音色とコクのあるウイスキーを思わせる温かい香りが特徴です。ラムアブソリュートとバニラビーンで再現されたアンバーラムの芳醇な香り、タバコリーフとピンクペッパーで再現された高級葉巻のエレガントでスモーキーな香りをお楽しみください。■調香師Alienor Massenet/アリエノール マスネ■香調:トップ:ピンクペッパー、ネロリ、レモンミドル:ラム、クラリセージ、ジャワ ベチバーオイルラスト:ベンゾイン、タバコリーフ、バニラビーン■感想:私の好み度<75-80>スモーキーウッディ:シックで使いやすいタバコ系。トップはネロリ、レモンがやや甘めのシトラスさを、ピンクペッパーは華やかにピリっと引き締めるように。それは30秒くらいで、すぐにラムの甘さ、タバコが漂いはじめ『ジャズクラブ』の世界へ誘います。男性が使えばしっくりくるのはもちろんですが女性にもなじみやすいラム&タバコになっています。ただ女性らしいフローラルを好む方にはこの香りでもメンズフレグランスらしさを強く感じるかもしれません。ミドルからは、クラリセージ、ベチバーの甘さのあるウッディなアロマが抜け感となりラム&タバコでもどっしりとした濃さ重さに偏りません。このあたりがこの作品の使いやすさになるようです。ラストになると、いろんな葉っぱの渋みがブレンドされ薬草っぽくなり、ラムにベンゾイン、バニラでラムキャンディス(ラム酒に氷砂糖漬け)のような甘い酒シロップが合わさって、薬草酒×スモーキー(タバコ)フレーバー。この薬草感のせいか、なんだかちょっと健康的に思えたり(笑)ジャズクラブでの高揚に充実感を保ちながら帰路につき自宅でホットミルクかハーブティーを飲み眠りにつく…とラストのラスト(トップから2-4時間以降)は意外にも入眠向きな香り。先日この香りとともに春吉で飲み、帰宅して蕎麦茶。『ジャスクラブ』か『いつもより多い酒』なのか、それともすべてなのか…目覚めることなくよく眠れました。■液の色・ボトル淡いイエローブラウン約φ11×h60mm[2ml] フランス製■拡散性・持続性拡散性はやや高め、持続性はやや長め。EDTにしてはしっかりめ。■季節季節は秋冬。10月から3月あたりまで。■年齢30代以降、男性、やや夜向き。40代以降ならオフィスもありかも。女性なら30代から。■タバコつながり。トムフォード『タバコバニラ(2007)』と比べると『ジャズクラブ』はかなりライトで若々しく使いやすい。(そもそもトムフォードの作品は濃くヘヴィが多め)『タバコバニラ』は軸にあるアルコール&タバコ&バニラは同じですが、ドライフルーツがあることでその甘さも引き立っており、成熟、アダルトより。■リピートは?2mlでしっかり楽しめたのでフルボトル購入はなし。だけど、このタバコフレーバーは使いやすい。
2023.10.18
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【コンセプト】イタリア、フローレンスの清々しく晴れた日曜日の朝、洗い立てのやわらかいリネンのシーツに包まれて過ごす心地良い時間をイメージしたレプリカ オードトワレ『レイジーサンデー モーニング』。爽やかで清潔感のある心を落ち着かせる香りがやさしく肌を包み込みます。スズランとホワイトムスクによって再現されたフレッシュなシーツを想起させるフローラルムスクの香りと窓から注ぎ込む温かい太陽の光を表現するアイリスとアンブレットシードの香りをお楽しみいただけます。【調香師】Louise Turner/ルイーズ ターナー【香調】トップ:ペア、ミュゲ、アルデヒドミドル:イリス、ローズ、オレンジブロッサムラスト:インドネシアンパチュリリーフ、アンブレットシード、ホワイトムスク■感想:私の好み度<65-70>正統派リネン×ミュゲ×ムスク。トップは霧に包まれるようなホワイトフローラル。朝のきらきらとした光のようなフレッシュな石鹸の香りはちょっと鼻の奥を刺激。ベッドのぬくもり、日曜の朝という安心感、今日はどう過ごそうという期待感。コンセプトのままだなぁ…と思う香り。ミドルから強めにくる王道フローラルのミュゲ、ローズ、アイリス。夢見心地なトップから「早く起きなさいっ」と布団を引き剥がされるような勢いは「日曜の朝と思ってたけど、月曜の朝?!」とハッと現実に戻る感覚。ここで香りの動きが止まる、固定されるようになるのはアルデヒドなのかな?私にはこの部分が濃く若干息苦しい。だけど、その濃さのおかげかラストまで香りの濃度とフローラルは華麗なまま。数時間するとしっかりお日様にあたり温もりのある洗濯物を思わせるパウダリーフローラル。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め。持続性は普通からやや長め。■液の色・ボトル無色透明。約φ11×h60mm[2ml] フランス製 ■季節通年。石鹸っぽく使いやすい。こだわるなら春から初夏。■年齢10代後半以降。女性向き。大学生ならデート。20代の社会人ならオフィスにも。30代以降はカジュアルシーン。きれいなやさしいお姉さんなイメージ。■似てるかも?思い出せないけどよくある香り。『シャネル』『ディオール』『ランコム』の香水をブレンドした感じ。つまり百貨店の化粧品フロアっぽくもある。■リピート2mlで楽しめたのでボトル購入はなし。私のキャラクターに合ってないのもある。
2023.10.17
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■コンセプトフランスの海岸線の町、暑い夏の日に海辺を歩いた鮮やかな記憶を閉じ込めたレプリカ オードトワレ『ビーチ ウォーク』。照りつける太陽の下、あたたかい砂の上で感じる潮風、口の中で感じる塩味、そして日焼け止めの甘い香りの記憶を呼び起こす温かく幸福な香りが特徴です。ココナッツミルク、ムスク、ベルガモット、イランイランによって再現された懐かしい香りをお楽しみください。■調香師・Jacques Cavallier/ジャック キャヴァリエ・Marie Salamagne/マリー サラマーニュ■香調:トップ:ベルガモット、ピンクペッパー、レモンミドル:イランイラン、トランスルゾン、ヘリオトロープ、ココナッツミルクラスト:セダー、ホワイトムスク、ベンゾイン■感想:私の好み度<75>パウダリーココナッツミルク。トップにしては甘めのシトラスのレモン、ベルガモットでイランイランが大人な甘さとひねりを足しています。春の野原に広がる黄色や白の花々のような牧歌的フローラル。それに少し潮風のようなマリンノートを感じ「ここは海辺に近い野原なのかなぁ…」と景色が広がります。人の声と波音が調和し大人や恋人たちがゆっくりと過ごす浜辺。ミドルになるとココナッツとヘリオトロープで夏らしさのあるパウダリー。このバランスが素晴らしくココナッツドリンクのクリアさまではいきませんがよく冷えた杏仁豆腐のような爽やかな甘さ。そこにヘリオトロープの桜餅系のパウダリーが絶妙にブレンド。この二つのノートが好きな方は試してほしいです。優れた点は他にもあり、日本の夏でも使いやすいこと。ココナッツの夏らしさ、ヘリオトロープの風呂上がりのようなパウダリーが高温多湿につぶされずきれいに香ります。イランイランが多いと私はクラシカル、エキゾチックに感じがちですが『ビーチウォーク』では平凡なグルマンにならない隠し味のような配合でパウダリーの奥に潜むことで大人な甘さに整えています。また、私には強いとケミカルな甘さに感じリラックスできないベンゾインがほどよいバランスだった点もよかったです。ざっくり表現するなら、リゾート地のホテル・雑貨店の香り、コンセプトにもあった『日焼け止めを塗った』人とすれ違った時、の香り。■液の色・ボトル淡いベージュ約φ11×h60mm[2ml] フランス製■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性はやや弱め。■季節4月から8月。ベストは初夏!ココナッツの甘さが強くなるなら真夏は不可。季節感をあまり意識しないなら秋冬の重さはないけれど通年も。■年齢20代以降。やや女性向き。ココナッツの甘さが悪目立ちしなければオフィスでも。シアーな甘さが石鹸っぽいので甘めが好きな男性、20-30代前半までならアロハシャツで。サーファーなら、もう少し塩っぱさ、スパイシーな作品が似合うかも?■『ココナッツミルク』つながりなら…ミュウミュウ『フルール ド レ(2023)』マンゴー×オスマンサス×ココナッツミルクで『マンゴーポメロサゴ』というデザートをコンセプトとした作品。『ビーチウォーク』と比べるとグルマン・フルーティーが強いお菓子系。■リピートは?サンプルで十分楽しめボトル購入なし。系統は違うけど、夏の浜辺ならボビイブラウン『ビーチ(2009)』が好き。3本くらいリピートしてるかも!
2023.10.16
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2020年12月『レプリカシリーズ10種(各2ml)』購入。・ビーチ ウォーク/Beach Walk(2012)・フラワー マーケット/Flower Market(2012)・レイジー サンデー モーニング/Lazy Sunday Morning(2013)・ジャズ クラブ/Jazz Club(2013)・アット ザ バーバーズ/At The Barber's(2014)・バイ ザ ファイアプレイス/By the Fireplace(2015)・ミュージック フェスティバル/Music Festival(2017)・セイリング デイ/Sailing Day(2017)・アンダー ザ レモンツリー/Under the Lemon Trees(2018)・ウィスパーズ イン ザ ライブラリー/Whispers in the Library(2019)ボトルでは3種類の展開。10ml(¥5,280-)、30ml(¥11,880-)、100ml(¥23,540-)生きているうちに多くの作品を知りたいなぁ、そのなかで最高だというものにいくつ出合うかなぁ、と宝探し感覚の趣味が香水。少数精鋭のセットものは欲望を満たし懐にやさしい。とはいえ香水も高騰し続けていますが。今日は『フラワー マーケット/Flower Market(2012)』【コンセプト】2012年。活気に満ちたパリのフラワーマーケットを包み込む爽やかで豊かな香りを想起させるレプリカ オードトワレ『フラワー マーケット』。茎を切ったばかりの繊細でフレッシュな花々や緑、水滴を纏う花びら、まるで美しい花に恋しているような鮮やかな緑の葉、いたるところにさまざまな花が並んでいるにも関わらず、どの花もそれぞれに美しい…そんなフラワーマーケットの心を満たす香りを閉じ込めたフレグランスです。フリージアとグラースローズのブーケの香りはフリージアアコードとチューべローズで、切り立ての茎と舞い落ちる葉の香りはグリーンリーフアコードとシダーウッドで再現されています。【調香師】・Jacques Cavallier/ジャック キャヴァリエ・Marie Salamagne/マリー サラマーニュ【香調】フローラルグリーントップ: グリーンリーフアコード、フリージアアコードミドル: ジャスミンサンバックアブソリュート、ジャスミングランディフローラムアブソリュート、グラースローズアブソリュート、チュベローズアブソリュートラスト: ピーチアコード、シダーウッドエッセンス、オークモスアコード■感想:私の好み度<70>フレッシュホワイトフローラル。シュワっと弾けるフリージアとグリーンの始まり。その奥にピーチをうっすらと感じるフルーティーさは1985-1995年あたりの作品を思わせる香調。前半は肌の上で香りが浮き体臭と交わらない印象。後半からは様々な花で作ったブーケの香りがふんわりと肌のミルキーな匂いと混ざり合う不思議な変化。開放感と太陽/日向の匂いのある青空市場で広がる花々の香り。ミドルは青味のライラックのような匂いが香水的でありながらもリアルに表現。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は普通からやや長め。EDTにしてはしっかりとした定着。トップがレベル100なら、十数分後60、1時間後20、でそれが半日しっかり持続するイメージ。■液の色・ボトル淡いウォームピンク。約φ11×h60mm[2ml] フランス製■季節3月から7月。通年でもいいですが軽やかな陽気なので春が一番似合います。■年齢20代後半以降から。女性向き。オフィスでも。■ちょっと似てるかも?・CK『エタニティ(1988)』メインのグリーンノートとフリージアのボリューム。『フラワーマーケット』が軽やかでシンプル。・グッチ『エンヴィ(1997)』トップのグリーンノートのシャープな表現は強弱の差があるものの似ています。フリージア、ジャスミン、ローズなどのフローラルバランス、『フラワーマーケット』でのグリーンリーフが『エンヴィ』でのミュゲにあたるグリーンフローラル、ピーチの扱われ方、オークモス、セダーの大人っぽさ(シック感)、共通点が多いので『エンヴィ』の代わりを探している方は少し近いかも?『エンヴィ』がシャープより『フラワーマーケット』が花粉っぽくフルーティーかな。ちなみに室温管理した『フラワーショップ』の花屋独特の匂いを求めるならフレデリックマル『カーナルフラワー(2005)』がおすすめ。『フラワーマーケット』は太陽の元で感じる花の香り、『カーナフフラワー』は花屋店内の青い香り。 ■リピート2mlでしっかりと楽しめたのでフルボトル購入はなし。
2023.10.15
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【コンセプト】「咲き誇るバラそのものの香り」を目指した華やかでみずみずしいダマスクローズの香りには、特別なパートナーシップを結ぶ花農家で栽培された、青山フラワーマーケットのオリジナルローズ「NUMBER5」を摘み取って抽出したエキスがアクセントとして使用されています。■感想:私の好み度<75>スパイシーローズ。トップからローズ!最初はバラの花束で嗅ぐローズらしさとフレッシュな青み。レモンとゼラニウムも感じます。「なるほどたしかに!」な再現性の高さ。十数分すると、青みはあるけれど重めになり、カシスのようなフルーティな甘さが少しでてきますが、基本軸のローズから大きくぶれません。ジャスミンでフローラルの厚みが強化されるような感覚とピンクペッパーでキリっとした表情。パチュリで大人っぽいまとまりのよいラスト。強いフルーティーやグルマンがなく、キリッとしたローズを求める方に。個人的にはトップのバランスが最高。それ以降はスパイシーな刺激が強めなためリラックス効果より日常のちっちゃな気合い向き。「よし、がんばりますか」とスイッチオン。就寝前には寝付きにくいかも。■拡散性・持続性拡散性はやや強め、持続性はやや長め。EDTですがEDP並み。 ■液の色・ボトル液は無色透明。キャップは円柱形、ボディはどっしり円柱形でクリアガラス。スプレー部分は艶ゴールド、アトマイザーは固定で取り外し不可。白ラベルに黒で品名など。タグには一輪のバラ『NUMBER5』。サイズ:約φ50×h78mm[40ml]日本製 ¥3,850-しっとりとしたデザインの箱はプレゼントにも。■季節通年。■年齢問わず。女性向き。現代のベーシックなローズでつかいやすいタイプ。■リピート1本で満足できそうでなし。好きな香りだけど、このタイプのローズでリピートするなら資生堂『ばら園』。ちなみに…今なら数量限定の『オスマンサス』を買うかな。そのうち『リリー(カサブランカ)』も!
2023.10.14
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【コンセプト】2018年。ウダイプールはインドのラジャスタン州にある白亜の都市。ピチョーラ湖の畔にあり「東洋のヴェネチア」と呼ばれます。このフレグランスは濃厚で繊細な香りを持ち、地中海の夏とマハラジャたちの庭園を彷彿とさせます。歓喜あふれる高級な材料の組成となっており、活気に満ちたほとばしるようなロマンチシズムを讃えるのにぴったりです。【香調】活気に満ちた、誘惑を感じさせるムードトップ:ベルガモット、ピンクペッパー、マグノリアミドル:ジャスミンサンバック、ガーデニア、ロータスフラワーラスト:パチュリ、カシミアウッド、ムスク■感想:私の好み度<70>フローラルウッディ×ムスクジャスミンサンバックを中心とした香り。スプレー直後はトニックウォーターのような爽やかな渋み。なるほどユニセックスタイプ…と思っていたら水仙を思わせる透き通りながらも丸みのある香りに気付けば少しパウダリーな花の香りがどっと押し寄せます。トップのトニックっぽさはベルガモットとピンクペッパー、その後に感じるのはジャスミンサンバック、ガーデニア、ロータスとクリーミーなホワイトフローラル系が強く出ます。このあたりになると男性が使うにはフローラルの主張が強めかな?と感じます。表情豊かな作品で、始めと終わりでは全く異なります。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性はやや長め。■液の色・ボトル色は淡いイエロー。10mlボトルは円柱形の白地に黒でペイズリー柄。サイズは約φ23×h105mm[10ml]イタリア製詳細は『シャンタン』の記事で。■季節季節は2月~5月。9月~11月。トップの印象は夏ですが、その後フローラルが意外と篭る香り方で夏は不向き。10月下旬に使用したところ、トップの印象は変わりませんがミドル以降のフローラルがややシャープ、エッジのあるイメージでよく表現すれば80年代後半から90年代にかけてのアメリカの香水に感じるパワフルさを、わるく例えるならタイヤの擦れた匂い(ワイルド感)を秘めているフローラル。■年齢20代後半以降。女性向き。男性にはミドルから花の香り/ジャスミンが、ラストに向けてグググっとその絢爛さを増すのでそのあたりを考慮して選ばれるのをおすすめ。■リピート普通な印象。嫌いではありませんが、フローラルの部分で日によっては少し酔いそうな濃さ。
2023.10.13
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【コンセプト】2004年。光と闇が交互に訪れ、草木と苔が鬱蒼と茂る魔法の森を彷彿とさせる香り。エレガントで包み込みこむようなムードがタイムレスでクラシックなフレグランスです。【香調】原始的で知的なムード。トップ:ベルガモット、グレープフルーツ、バーベナミドル:ホワイトローズ、サンダルウッド、グアヤクウッド、シダーウッドラスト:ウェストインディアンサンダルウッド、ムスク■感想:私の好み度<75-80>ビターウッディ×バーベナムスクトップは冷たさのあるバーベナに、うっすらとした甘みと苦みのベルガモットとグレープフルーツ。「あぁライトなさっぱりとした香りか」とジャッジしたくなりますが実はオリエンタルなふくよかさを控えめに持つ作品。冷たい雰囲気は保たれローズは冷気のように甘さは感じにくいフローラル、ウッディはフレッシュな苦みがあり、枝打ちされたばかりの森を歩いているよう。そんな香気が霧のようにかかるムスクはデリケート。秀逸なのはラストまで香りの良さを保つこと。手首にスプレーした香りがぬるま湯で手洗いしても落ちず淡いながらも香りが大きく狂わない。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性はやや長めから長め。EDTとは思えないロングラスティング。ビターなパウダリーがシアーに長く香る。香り匂いに敏感な日本でこのような香り方はありがたい。■液の色・ボトル色は無色透明。10mlボトルは円柱形の白地に黒でペイズリー柄。サイズは約φ23×h105mm[10ml]イタリア製詳細は『シャンタン』の記事で。■季節通年。■年齢20代以降。幅広い年齢層、性別、シーン問わず。洗濯したての衣類の柔軟剤のようで清潔感のある香り。約20年前発表の作品ですが、今もベーシックな香りとして通用する作品。■リピート10mlならリピートするかも。
2023.10.12
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【コンセプト】インドのマハラジャが支配する都の背景を構築する放浪精神と生命力にあふれる女性、ジプシー女の野生的なポエジー。マジカルなインドの女性たちは、宝石のように色とりどりの高級な真珠のようです。常に喜びにあふれて人を魅了する、周囲を飽きさせない、眩しく輝く人にぴったりなフレグランスです。とてもフレッシュなレモン、しっとりとしたダマスクローズ、心地よいミモザの香りのコンビネーション。。。官能的なアンバーとホワイトムスクは、ピンクペッパーのアクセントでより活き活きと、そしてラブダナムの繊細な香りが徐々に台頭し、それらはエジプシャンアカシアの素晴らしい香りの中に溶け込みます。人に驚きと喜びとを与えるような予測できない女性らしさのために捧げる香り。【香調】フローラルオリエンタル。トップ:ピンクペッパー、イタリアンプリモフィオーレレモン、ポリゴナム(姫蔓蕎麦)ミドル:エジプシャンアカシア、ミモザ、ターキッシュローズラスト:アンバー、ムスク、シスタスラブダナム■感想:私の好み度<65>イエローフローラル(ミモザ)×アンバームスクトップの十数秒はピンクペッパーのツンツンとしたスパイシーさとレモンの苦味が混ざりその後ミモザが強く出て数分後に落ち着くと徐々に控えめにローズ。このミモザのパウダリーな主張が私には80年代の懐かしさを思わせます。クラシカルなパウダリーとは違い、キラキラバブル時代のゴージャス感。トップのパンチは強いですが15分ほどすれば落ち着きます。ミドルに入るとトップの勢い(とにかくこの作品はトップのインパクトが強い!)が薄まりミモザが中心にありながらも表現方法が変わりエアリー。香水にありがちなミドル以降の重さ、こもった、よどんだ感じがなくトップとは対照的。このあたりからラストだけなら75-80と好印象。ラストになるにつれメンズフレグランスの苔の感じもあるのでオフィス以外であれば男性も使えるかも。ただ男性の場合はかなり限定されそうです。ミドルからは楽しめる日もありますがちょっと苦手。この香りを選ぶときは「あの香りか…よし!」と少し構えるほど自分の気持ちと距離がある香り。2013年の作品ですが80年代を思わせます。■拡散性・持続性拡散性、持続性も高め。通常よりも少なめの扱いで。■液の色・ボトル液の色は無色透明。オレンジベースにペイスリー柄のボトル。■季節季節は1月から6月あたり。ミモザの印象が強いので花が咲く3月あたりに意識してつけるのもあり。トップの強さが落ち着けば涼しげなイメージがあるのでスプレー後30分、1時間経過すれば梅雨の6月も大丈夫かも。オレンジ系のパッケージで女性的なイメージですが以外とスタイリッシュ、クールでアクティブな女性に似合うスパイシーさ。■年齢80年代なら20代でも似合うかも。2023年の20代ではさすがに老ける。40代後半、50代以降の女性が安定。■似てるかも?思い出したのはブシュロン『セルパンボエム(2020)』。このターキッシュローズ×ラブダナムの部分はよく似ている。■リピートトップがなじめない、落ち着かないのでリピートなし。
2023.10.11
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【コンセプト】2010年発表。エトロが歴史あるフレグランスブティックを構えるミラノの通りの名を冠した「ヴィア ヴェッリ」。快活でフレッシュなベルガモットから立ち上がり、イリスとムスクが混ざり合ったフローラルノートへ。そして、官能的で温かみのあるアンバーの香りを放ちます。ホワイトペッパーとカルダモンのスパイシーなアクセントが、フローラルオリエンタル調の香りを奏でます。フェミニンでありマスキュリンな洗練んされた佇まいのかけがえのない香り。【香調】フローラルオリエンタルトップ:ベルガモット、ホワイトペッパーミドル:イリス、ローズ、ジャスミン、ゼラニウム、カルダモンラスト:アンバー、ムスク、サイプレス■感想:私の好み度<75-80>『シャンタン(2016)』同様に時代を問わないタイプの香り。トップはベルガモットのフレッシュさにホワイトペッパーのライトなスパイシー。カルダモンの爽やかさとジャスミンが印象的なアロマティックなタイプ。イリス、ローズのフローラルさはあるものの、サイプレスの森林浴系のイメージが強いので深い森の中でぽつぽつとローズやイリスが咲くような香りのバランス。朝が弱く、動き出すまでに体も頭も時間がかかる…という私にはソフトな爽快感で始まるため朝にもピッタリ。■拡散性・持続性拡散性・持続性ともにEDTですが意外とあり、拡散性は普通からやや強め、持続性は普通からやや長め。2-3時間。■液の色・ボトル色は記載漏れ。ボトルは円柱形の白地に黒でペイズリー柄。サイズは約φ23×h105mm[10ml]イタリア製詳細は『シャンタン』の記事で。■季節季節は春夏。4-8月。要素の多くが爽やか(爽やかなローズ、爽やかなジャスミン、爽やかなムスク…)。アロマのウッディな香りが好き、であれば年齢問わず、通年も。昼向き、カジュアル。どちらかといえば女性向き、男性でも許容範囲のフローラル。■年齢20代以降。年齢、やや女性よりだけど、性別問わず。■リピートコロンの扱いほどライトではないけど、気持ちになめらかに入ってくる香り。セット品での10mlの再会に期待。
2023.10.09
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【コンセプト】中国の山東省の絹織物「山東絹/さんとうぎぬ(shantung)」が由来。経糸は普通の絹糸、緯糸は玉糸/筋糸で平織りした表面に畝模様がある生地。蕾から開いたばかりのバラの花のフレグランスが、春のそよ風のように、爽快感と楽観的な気分をもたらします。どこまでもフレッシュなイタリアンマンダリンの香りをブラックカラントの甘さとライチのフルーティなアロマで滑らかに包みます。ローズの花びらが春のようなフレッシュさとピュアな女性らしさを強調します。【調香師】Mathieu Nardin/マチュー ナルダン・エトロ『Jacquard(2014)』・エトロ『Shantung(2016)』・エトロ『Man Rose(2017)』・エトロ『Udaipur(2018)』・グタール『Tenue de Soiree(2016)』・グタール『Nuit et Confidences(2017)』・ミラーハリス『Rose Silence(2015)』・ミラーハリス『Tea Tonique(2015)』・ミラーハリス『Étui Noir(2016)』・ミラーハリス『Lumiere Dorée(2016)』・ミラーハリス『Peau Santal(2018)』・ミラーハリス『Scherzo(2018)』・ミラーハリス『Secret Gadenia(2019)』・キリアン『L'Heure Verte(2021)』・キリアン『Musk Butterfly(2021)』・キリアン『Fièvre Verte(2023)』・キリアン『Smoking Hot(2023)』【香調】トップ:マンダリン、ブラックカラント、ライチミドル:ローズペタル、ピオニー、インセンスラスト:カシミアウッド、シダーウッド、ムスク■感想:私の好み度<80>ライチ×ブラックカラント×ピオニーピオニーとライチを中心とした作品はシノワズリ、中国風に感じられることが多く『シャンタン』もその一つ。時代を問わない女性的なフローラルフルーティ。トップは透明感のあるフルーツの甘い香り。マンダリンの甘さにトロッとしたブラックカラント、ややクリーミーなライチ。その印象を残しながらローズペタル、ピオニー、インセンスへ。ピオニーの表現がとても好みで軽やかに華やかさが広がります。ベースノートのウッディ、ムスクは感じ取ることができますが、一般的な作品よりトップ・ミドルのフルーティ、フローラルを底上げする役割で持続性も高めてくれるようです。また私が感じるエトロらしさ(透明感があるビターシトラスウッディ)もこれ。ライチ&ブラックカラント3、ピオニー2、ウッディ&ムスク2、ローズ1、マンダリン1、インセンス1■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は普通からやや長め。香りのまとまりが一番よい時間が長い、という点はかなり優れています。■液の色・ボトル液は淡いイエロー。ボトルは『エトロ パース・スプレー トリオ/10ml×3種(¥10,890-)』のセット品。円柱形でシルバーベースにマットシルバーでアイコニックなペイズリー柄。キャップは引き抜くタイプ。ネックは固定され詰め替え不可。ただし、サイズが・本体φ16×h97mm・スプレー口部分φ14-15であればケースの再利用は可能。ちなみにカルティエ『リヴェール ドゥ カルティエ/10ml』の試験管状の丸底ボトルはぴったりでした。箱の大きさは、約w115×d120×h38mm。紙箱の表面(左右の側面は除く)にエトロオリジナルの生地が化粧貼り、手前部分がマグネットで留められ奥へ開く仕様。キャップ、本体カバーを取り外しアトマイザー本体もネックホルダーから外してそこへカルティエ『リヴェール ドゥ カルティエ/10ml』がピタッと!■季節3-5月がベスト。高温多湿の時期はブラックカラント、ライチの甘みがややくどく重い。■年齢20代は華やかなシーンにも纏えそうですがそれ以降の年齢にはやや普段使い向き。■似てるかも?<ピオニー&ライチ>・グッチ『エンヴィミー(2004)』のトロピカル、バニラを引くと『シャンタン』っぽいかも。・クロエ『クロエEDP(2008)』基本は同じでクロエの方がフローラルの甘さが強めでフェミニン。・パルファムドゥマルリー『デリナEDP(2017)』がバニラでグルマンより。ルバーブでフルーティがより複雑。 さっぱりウッディさを求めるなら『シャンタン』。<ピオニーメイン>・アルマーニ『ピヴォワンヌ スジョ/蘇州牡丹(2014)』やや西洋よりだがピオニーと中華風の表現が近い。・クルジャン『ア ラ ローズ(2019)』ローズ強めで、寄り添うようにライチ&ピオニー。洋梨でやや西洋的フルーティ。・アクアディパルマ『ペオニア ノービレ(2016)』ピオニーが濃い。フルーティ(ラズベリー)もあるけどフローラルが強い。・ステラマッカートニー『ステラ イン トゥ(2006)』ウッディで少しスパイシーなピオニー。・ランコム『ピヴォワンヌ プランタン(2019)』上記4作品よりピオニーがさらに強くシンプルでややスパイシー。<フローラルとフルーティーのニュアンスが似ている>・エルメス『パンプルムス ローズ(2009)』・エルメス『ルバーブ エカルラット(2016)』■リピートピオニー&ライチという組み合わせが流行もあり強い個性はありませんが丁寧に作られ美しさを感じる作品。リピートするならまた10mlになりそう。現在発売中のセット内容は・シャンタン EDP・ウダイプール EDP ・ホワイト マグノリアEDP
2023.10.08
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【コンセプト】夢の中で訪れた中国の王宮の庭。夢に包まれたオスマンサスの香りは神秘的な輝きに満ちたフレグランスに。中国にかかる雲の上にある庭。真珠のような霧、お茶の蒸気、それらは太陽の光の下で輝く。まるで緑の歩兵隊のように金木犀の森が広がる。いきいきとした植物が茂る香りが道を切り開き王宮へと導く。宮廷の女性たちが身を包む地味なシルクの上着に、酔わせるような香気あふれるフローラルの香りが滲んでいく。彼らの去ったあとには、何とも言えない神秘の香りが・・・【調香師】Jean-Christophe Hérault/ジャン・クリストフ エローデリケートで可愛らしい金木犀の香りは魅力的。まさにアジアの花だ。夢の中で、中国の王宮の庭に足を踏み入れた。オスマンサスの森を夢見た。霧に包まれ、フレッシュだがしっかりとした香り、そしてファンタジーの香りが漂う。・クリード『Aventus(2010)』・コムデギャルソン『Amazingreen(2012)』・ダヴィドフ『Cool Water Parfum(2021)』・ヴァレンティノ『Valentino Uomo Born In Roma Coral Fantasy(2022)』【香調】トップ:ベルガモット、レモン、アプリコットミドル:オスマンサス、ティー、ヴァイオレットリーフラスト:オレンジブロッサム、サンバックジャスミン、パチュリ■感想:私の好み度<65>オゾンメロン×オスマンサス。トップはレモンの輪切りに桃入りのフォンダンウォーター。お茶の香りがたち始めるミドル以降にオスマンサスらしさが漂ってきます。コンセプトの王宮の庭、金木犀の森といったスケールではなく、庭に植えてある1本の金木犀の香りが窓を通して秋の空気も含み漂ってくるような感じ。。これまで住んできた家にも金木犀が植えられていたことが多くノスタルジックで気持ちが温かくなる香り。<追記2022/3>香りが変化してしまった。以前に感じていたオスマンサスはなく、メロンを皮ごと砂糖で煮詰めたような苦い甘さ、潮風と汗が混じったようなマリンノート。■拡散性・持続性拡散性はやや弱めから普通、持続はかなり淡いトーンで長ーくといった感じ。消え入りそうでそうならず、淡いトーンが半日くらい続きます。■液の色・ボトル淡いイエロー■季節あわーくながーく香るので通年でも。■年齢石鹸っぽさがあり、年齢問わず。女性向き。アクアっぽくなるなら20代前半の男性にも。■問題点『ラ ダーム ブランシュ』『ア イリス』『オスマンテ』各15mlの3種類のセット品を2021年4月購入。2022年3月に3作品とも香りが変化、劣化。香水歴30年以上、手元には常に100種類以上、現状200-300種ありますが一年もせずこの変化は初めて。常温(高温でも27-28度)、オフシーズンのものは遮光で保管し大半は5~10年問題がなく使い終えるためサークルドゥパフューマーの作品は香りが安定しないのかも??ちなみに長期にわたり高品質なのはシャネル。2007年購入の『ココ マドモアゼル パルファン』は現役です。(リニューアル後は不明ですがネイルポリッシュ/ヴェルニも長持ち!)■リピート上記の問題点もあり、なし。ブランドは継続中、立ち上げから7人の調香師、発表点数7作品と変わらず。2015年『Osmanthé/オスマンテ』から動きがなく、新作の見込みはなさそう。
2023.10.07
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