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『もし外れていたらどちらを選ぶ?』 西武は帆足を獲得したSBに人的補償か金銭補償かを選ぶことができます。まだどちらにするか決まっていないものの、既に松中や多村がプロテクト名簿から漏れたというニュースが飛び交っています。一紙ぐらいはこういった憶測記事出たりするものですが、複数紙が記事にしたということは本当に可能性があります。そこで、もし外れていたらどちらを選ぶか検証してみたいと思います。 今回はRCAAと守備得点なども含めて評価したいと思います。松中:RCAA22.05点 守備得点: 2点(左翼)多村:RCAA-4.14点 守備得点:-20点(右翼)松中:2009年 ミート力5.82 選球眼.805 ISOP.201 2010年 ミート力5.41 選球眼.545 ISOP.168 2011年 ミート力7.00 選球眼.763 ISOP.196多村:2009年 ミート力4.67 選球眼.333 ISOP.229 2010年 ミート力5.52 選球眼.355 ISOP.226 2011年 ミート力4.89 選球眼.439 ISOP.087 とこのような成績になりました。まず松中ですが、2010年は不振だったようですが、今年は盛り返してかなり高いRCAAを記録しています。元々選球眼がしっかりしている選手で、強打者にしてはミート力もまずまず高い方(強打者は大体これくらいの推移になります)で、打撃は安定して活躍できるだろうと推測できます。こう考えると、2010年の不振は何だったのでしょうか?故障でしょうかね。守備でも今年は2点を記録しているなど案外まだまだ守れるのではないでしょうか。特に今年の活躍は中島の穴を十二分に埋めることができる存在と言え、総合得点では中島を上回っています。 一方多村ですが、ISOPは2年連続で.200を越えるなど爆発的な長打力を秘めていましたが、元々ミート力、選球眼共に低水準で脆さが否めませんでした。それが今年、統一球になって化けの皮が剥がれた印象があり、日本プロ野球界に蔓延していた『作られた強打者』の一人なのではないかなと感じます。現にISOPは.100すら越えない数字を記録し、これはパンチ力のある打者ですらなくなっており、広島で言えば小窪あたりと同じ長打力となっています。加えて守備も-20点を記録しているなど、獲ってきてもあまり旨みがないような気がします。今後打撃が戻る可能性があるかですが、松中と違って打撃の根幹がしっかりしておらず、選球眼はかなりひどい水準なだけに正直厳しいような気がします。 データ上の分析の結果、結論としては松中を獲るべきだと思います。今年、中島が抜けましたがその穴を十分に埋めることができる存在であり、獲れたら西武は数字上、このオフのマイナス分を一気に埋めることができます。【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:2,930円(税込、送料別)
2011.12.31
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『中村一生』 続いて長峰と同じく、中日を戦力外になった後オリックスと契約した中村についてみていきたいと思います。ただこの選手、広島ファンの私としては外野手と言うだけで全く知りません。なので、データ分析しながらどんな選手かを見ていきたいと思います。『2009』一軍:13試合.313、1本塁打 2打点0盗塁0盗塁死 1四球 5三振0併殺打 ミート力3.40 選球眼.200 ISOP.187二軍:78試合.307、1本塁打33打点8盗塁1盗塁死13四球50三振8併殺打 ミート力4.62 選球眼.260 ISOP.065『2010』一軍: 7試合.000、0本塁打 0打点1盗塁0盗塁死 0四球 3三振0併殺打二軍:78試合.235、1本塁打13打点4盗塁1盗塁死12四球39三振3併殺打 ミート力4.15選球眼.308、ISOP.092『2011』二軍:88試合.251、0本塁打16打点7盗塁2盗塁死 8四球40三振3併殺打 ミート力4.68選球眼.200、ISOP.044 以上が中村の3年間の打撃成績となります。まず、最大の特徴は『特徴のなさ』です(決してギャグではありません)。盗塁もそれほど多くはしませんし、長打力もありません。守備については良く分かりませんが、一軍に引き上げられないということはさほど特徴があるわけでもないのでしょう。肝心のミート力と選球眼ですが、3年間いずれも5.00を切り、選球眼も最大で.300とかなりの低水準を記録し、これでは2009年の成績がたまたま運に恵まれただけだという理由が良く分かります。今年もこの二つに改善が見らえれず、特徴もないことから見切りをつけられたといったところでしょうか。ひょっとすると、2009年での飛躍がなかったら昨年に解雇されていたかもしれません。そういう意味ではオリックスに入団できたのも運命といえるのかもしれません。その縁を大事にしてラストチャンスのつもりでプレーしてほしいと思います。お買い得度:D(かなり厳しいが縁を大切に)【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.31
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『長峰昌司』 続いてオリックスが獲得した選手二人を分析していきたいと思います。まずは貴重な左腕の長峰です。 140キロ中盤を叩き出す大型左腕ですが、中々本格化できずに今年ついに見切られて戦力外通告となりましたが、その素材を買われてオリックスとの契約に漕ぎ着けました。そんな長峰をデータ分析していきたいと思います。『2009』一軍: 6試合1勝2敗0S 4.2回 4被安打0被本塁打 5奪三振 3与四死球 防御率7.71 K/BB1.67二軍:22試合7勝1敗1S51.2回61被安打4被本塁打45奪三振10与四死球 防御率2.61 K/BB4.50『2010』一軍:11試合0勝1敗0S17.2回19被安打1被本塁打19奪三振 8与四死球 防御率4.08 K/BB2.25二軍:19試合3勝2敗1S54.0回49被安打8被本塁打39奪三振13与四死球 防御率3.17 K/BB3.00『2011』二軍:26試合3勝2敗OS36.0回30被安打5被本塁打16奪三振10与四死球 防御率3.00 K/BB1.60 以上が長峰の成績になります。二軍では活躍するものの、一軍では奮わない成績が続き、今年は一軍登板がありませんでした。しかし、データを詳細に見ていきますと、二軍でもパフォーマンスが落ちてきていることが目につきます。まず、目につくのが球威のなさです。被本塁打率が.700、1.33、1.25と低水準を記録しており、しかも年々低下傾向にあることが分かり、それが原因なのかは分かりませんが、K/BBも年々低下していき、二軍ですらついに危険水域の一歩手前にまで低下するなど劣化が顕著に表れています。 このデータを見る限り、今の状態では到底戦力としての期待はできそうにないかなと感じます。新しい指導者の指導の下での大化けに期待したいところが、年齢は既に27歳なだけにどこまで化ける余地があるかといったところでしょうか。お買い得度:D(大化けに期待)【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.30
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『MICHEAL』 続いて桟原と同じく西武と契約したMICHEALの分析を行いたいと思います(以下マイケルと書きます)。 マイケルは日本ハム時代は守護神として活躍し、2009年に巨人の林、二岡らとの衝撃的な大型トレードで巨人に移籍したものの、1年しか活躍できずに巨人を戦力外になりました。再び輝きを取り戻すことができるのか見ていきたいと思います。いつものように過去3年間の一二軍の成績を記したいと思います。『2009』一軍:29試合1勝2敗0S27.2回34被安打5被本塁打28奪三振12与四死球 防御率6.18 K/BB2.33二軍:11試合1勝0敗0S15.0回 8被安打1被本塁打 8奪三振 2与四死球 防御率0.60 K/BB4.00『2010』一軍:37試合1勝0敗0S42.0回35被安打4被本塁打33奪三振10与四死球 防御率1.93 K/BB3.30二軍:17試合1勝0敗OS22.1回17被安打1被本塁打25奪三振 2与四死球 防御率1.61 K/BB12.5『2011』一軍: 7試合1勝0敗OS 8.1回 9被安打0被本塁打 3奪三振 3与四死球 防御率4.32 K/BB1.00二軍:42試合1勝1敗5S40.2回35被安打2被本塁打35奪三振13与四死球 防御率1.55 K/BB2.69 以上が結果となりましたが・・・、2010年は好成績を収めたものの、何故か一軍自体の登板数が少なく、首脳陣との折り合いが悪かったのか1年目の投球内容が酷く、見切りをつけられたのかなと感じます。ただ、こんな波のある成績の中でも一つ特徴的な部分として挙げられるのが、被本塁打率にあります。実はこの投手、あまり疲弊してはいけない投手なのか?1年被本塁打率が低いと2年間は球威が戻らないのか被本塁打率が高めになり、そして再び戻すといったことを繰り返しています。日本ハムに所属していた2005年に0.39と高水準を保ちましたが、その後の2年間は0.69、0.62と札幌ドームを本拠地にしていた投手にしては低水準を記録し、再び0.39と球威を取り戻し、巨人に移籍して1.63、0.86と再び球威が低下しています。しかし、今年は二軍でも0.44と並の数字に終わるなどやや球威は低下傾向にあるのかなと感じます。それが二軍でもK/BBが3.00に届かなかった所以であり、投球術に陰りが見え始めているのではといった疑問は否めません。それでも持ち前の投球術で全盛期であった日本ハム時代は何とか防御率2.16で凌いできたところはさすがですね。 結論を言いますと、まだやれるだけの技量はあるかと思いますが、年齢を見ても球威が戻る可能性は徐々に低くなるのではないかなと感じ、セットアッパーなど絶対的な役割を任せられる力量かどうかは疑問符が付きます。リリーフ陣の薄い西武ならば十分チャンスが与えられるでしょうが、戦力外の投手に年俸4000万円と中々高額な金額提示をした西武側の期待値ほど働けるかは正直微妙な気がします。ただ、こうやって周期的な数字を見ていきますと、本当は先発タイプだったのではないかなという気がします。お買い得度:C(ネームバリューあるもやや陰りが見えている感あり)【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:2,930円(税込、送料別)
2011.12.29
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『ランスティングズ・ミレッジ』 ヤクルトが新たに新外国人選手を獲得したとのことなので、再びこのコーナーを復活させたいと思います。他にもSBやヤクルトが先発投手の補強を模索中とのことなので、今後も獲得するたびに分析していきたいと思います。広島の話題ありませんねぇ・・・。 ミレッジは今年こそ3Aでの出場が多かったものの、2年前まではナショナルズやパイレーツといったメジャーの舞台で出場していたメジャーリーガーです。2010年にはほぼレギュラーとして出場し、.277、4本塁打34打点5盗塁の記録を残しています。今年は3Aの出場で.293、12本塁打48打点27盗塁とそこそこの長打力と足を併せ持ち、ポスト青木としての期待がかかるミレッジをデータ分析していきたいと思います。 まず、外国人と言うことで長打を売りにする選手かどうかという点ですが、彼の場合はISOPが.146と長打がないとまでは言わないものの、特別長打を売りにする選手ではないということが分かります。ただ、メジャーでも2008年に.134、2010年に.103と本塁打を打てるというところは『3Aだけスラッガー』よりは信頼性のある選手ではないでしょうか。次に足を売りにする選手かどうかという点ですが、大体5試合に1回盗塁を決めるタイプの選手なようなので、盗塁に積極的な選手と言えます。ただし、走塁得点はマイナスなのでベースランニングはさほど上手い選手ではなさそうです。やはりそこそこの長打と盗塁数で勝負するタイプのようです。 続いてはミート力と選球眼を見ていきます。3年間の成績で見ていきますと、メジャーリーグの舞台で5.19、6.11と平均より上の水準を記録し、今年3Aでのミート力は7.05と高い数字を記録しています。次に選球眼ですが、メジャー2年間は2009年は.277と低水準だったものの、翌年は.452とやや低いものの着実な成長を遂げ、今年の3Aでの成績は.683と高い数字を記録しています。両方とも高い水準を記録しており、特別な脆さは感じないどころか寧ろ成功したマートンに近い数字を残しているだけに日本の野球に戸惑うといったことはないタイプなのではないでしょうか。 最後に守備ですが、実はこの選手の一番の問題点が守備です。変わりを務めるであろう中堅手は2008年にUZRで-16.8点と凄まじい数字を叩き出し、右翼手としても例年マイナスを記録し、翌年からは左翼手にコンバートされています。なので、中堅手は別の選手に任せてミレッジは若干のプラスを叩き出している(2.7点)左翼手として起用するのがベターではないでしょうか。 データ分析の結果、打撃面はやれるだけの土壌を持っているだけに期待したいところです。外国人選手にしては珍しく盗塁できる足を持っており、長打力もまずまずあるだけにパンチ力を秘めた足の速い1番打者として起用したいですね。正にポスト青木と称されるにふさわしい選手ではないでしょうか。選手評価:A(十分にやれるだけの土壌あり、足と長打を併せ持つ)【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.28
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『桟原将司』 続いては阪神を戦力外となり、西武への移籍が決まった桟原の分析をしていきたいと思います。阪神では一年目から中継ぎとして投げるなどそこそこ出番がありましたが、2010年は故障なのか出番が少なく、戦力外となりました。それでは3年間の成績を記したいと思います。また、2009年、2010年の2年間は一軍と二軍の成績を記したいと思います。『2009』二軍:35試合0勝0敗29.2回28被安打39奪三振1被本塁打10与四死球 K/BB3.90 防御率3.34一軍:15試合0勝0敗19 回20被安打21奪三振1被本塁打10与四死球 K/BB2.10 防御率1.89『2010』二軍: 2試合0勝0敗 3 回 2被安打 2奪三振0被本塁打 K/BB・・・・ 防御率3.00一軍: 6試合0勝1敗 7 回10被安打 8奪三振0被本塁打 3与四死球 K/BB3.75 防御率6.43『2011』二軍:12試合1勝0敗11.1回 8被安打11奪三振1被本塁打 1与四死球 K/BB11.00 防御率1.59 何といっても一番の特徴は奪三振率で、さすがに140キロ後半を記録する投手という印象を窺わせます。また、速球派投手にありがち未完成の素材型投手というわけではなく、二軍では3.00以上のK/BBを記録するなど投球も完成されており、データ上では十分通用する力量を持っているのではないかと感じます。もう一つ特徴的なのが球威、この3年間の被本塁打率は0.39と確かな球威を感じさせており、統一球の恩恵を受けることもプラスになるのではないかと思います。 ただ一つ引っ掛かるのが登板数の少なさと、やはり故障なのか?2010年は登板数自体が少なく、2011年も少なめに終わっています。また、その故障の影響なのかこの年の被本塁打率は0.79と高めの数字になり、持ち味の球威自体を維持できるのかといった疑問符がつきます。この辺の事情は阪神ファンでもないだけに情報不足が否めません。 しかし、故障の懸念など不確かな情報を一切省き、純粋にデータを見た上では一軍で中継ぎとして起用してもおかしくない投手です。投手陣の層が厚い阪神では出番がありませんでしたが、リリーフ陣の手薄な西武ならば十分働けるのではないでしょうか。お買い得度:A(リリーフとして十分に期待できる)【送料無料】Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team from W...価格:2,930円(税込、送料別)
2011.12.27
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『紺田敏正』 広島(お決まりの新外国人選手のみの獲得、マイケルや石井義人などの好選手をスルー)やレンジャーズの話題(ダルビッシュはまだ入団が決定したわけではありませんし、松井も売り込みに来たというだけで、以降情報がぱったり)が乏しく、ストーブリーグだというのに今年の冬同様まだ12月だというのに冷え切ってますね・・・。なので、広島ファンの方には大変申し訳ありませんが、しばらく番外編を続けていきたいと思います。 前回までは新外国人選手の分析をしていましたが、今回からは戦力外通告を受け、他球団に拾われた選手をスポットにあててみたいと思います。今回は巨人を戦力外通告になり、日本ハムへの入団が決まった紺田選手です。 紺田は俊足が売りの外野手で、広い札幌ドームを本拠地にする日本ハム時代はそこそこ出番がありました。ところが巨人へ移籍してからは二軍でも出番がなくなり、戦力外通告を受けました。そんな紺田の成績を紹介していきます。成績は3年間で、2009年、2010年は一軍での成績を、2011年は一軍二軍両方の成績となります。56試合.231 0本4打点2盗塁 ミート:2.95 選球眼:.182 55試合.258 1本5打点6盗塁 ミート:3.67 選球眼:.38921試合.289 0本1打点1盗塁 ミート:6.33 選球眼:.33327試合.268 0本6打点3盗塁 ミート:5.86 選球眼:.286 以上が3年間の成績となりました。成績を見ていきますと、ミート力に確かな成長を感じ、選球眼もミート力ほどではありませんが、徐々に引き上がっていくのが分かります。彼は31歳ですが、徐々に本格化しつつある選手なだけにこの選手を手放すとはさすが巨人といったところでしょうか・・・と言いたいところですが、実はそうでもありません。俊足が売りと言われている紺田ですが、実は盗塁死は全て合わせて7個を記録しており、盗塁成功率は63%とかなり低い水準となっています。50メートル走では確かに速いのかもしれませんが、実戦で使えなければ意味がありません。即ち、実質的に特徴がない30を過ぎた外野手という位置づけにしかならないのです。だからこそ出場機会があまり与えられず、成長しつつある中でも解雇に至ったのかなと感じます。しかし、走塁では貢献できませんが守備では貢献でき、今年前半の守備得点は3.74点とプラスを計上しているだけに広い球場が比較的多く、外野陣が若干手薄な日本ハムならば十分需要はあるかと思います。お買い度:A(外野豊富な巨人だからこそ戦力外にされただけ)※今回は選手評価ではなく、お買い得かどうかを計っていきたいと思います。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.25
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『最も難関なデータ分析に挑戦!』・「韓国野球をどう扱うか?」 最後にこのオフ最大の大物選手、オリックスに入団した李大浩のデータ分析をしていきたいと思います。韓国球界の至宝とも言われている李は、世界記録の9試合連続本塁打を記録し、2010年には韓国プロ野球で3冠王を獲得するなど李承※以上の実力を秘めた選手だとも言われています。しかし、この選手をデータ分析する上で重要なのが、過去の選手が日本に渡った一年目はどうだったのかです。過去に中日に在籍した韓国人選手の過去3年の通算成績と、日本1年目の成績を比べてみたいと思います。まず千葉ロッテの金から見ていきます。※順番は韓国3年通算、日本という書き方となっています。 ミート力 ミート力 選球眼 選球眼 ISOP ISOP金泰均 5.48 3.76 .957 .529 .230 .161李承※ 4.43 3.78 .872 .477 .364 .210李炳圭 7.24 4.43 .578 .213 .124 .108李鍾範 10.9 7.39 1.69 10.9 .250 .192 と以下の結果になりました。今回、取り上げた中で李大浩とタイプが被るのは金泰均、李承※の二人です。二人はスラッガーなだけにミート力こそ並ですが、ISOPはかなり高めで選球眼も良く、韓国球界で活躍できる理由もうなずけましたが、日本に来るとISOPは大きく落ち込み、選球眼も平均より悪くなり、対応力に脆さはあるものの一発長打を秘めた打者に落ち着きます。李鍾範も1年目こそ選球眼の数字が良かったものの、それ以降は.613、.400と徐々に数字を落とすなどやはり韓国球界での数字を鵜呑みにするには苦しいものがあります。李承※も.320、41本塁打を放った時期はあったものの、ミート力は4。16、選球眼は.444とやはり脆さが顕著で運に恵まれた傾向が強く、それ以降はやはり低打率となりました。日本で末永く活躍するにはミート力も優れていることや選球眼を大きく超えるものでなければ活躍は難しいと言えます。 それでは李大浩の過去3年の数字はどうなのかを見ていきたいと思います。 ミート力 選球眼 ISOP李大浩 7.17 .943 .282 この成績を見て思うことは、彼が初めてミート力も高く、選球眼も高く、ISOPも.300近くを記録する選手だということです。この数字が示す通り、確かに同じくスラッガーだった金泰均や李承※に比べるとミート力の高さが光っており、これが日本球界でやっていくには大きなプラスとなるかもしれません。ただし、気になる点はミート力、選球眼、ISOP共に上記4選手の最高を越えることができていない点です。なのでひょっとすると、上記選手の成績を合わさったような成績になる可能性も秘めてはいます。序盤は日本球界に戸惑うとは思いますが、どこまでやれるのか見てみたいと思います。※:※は火へんに華です。選手評価:B(AかBか迷いましたが、過去の韓国人選手の成績を加味してBに)成績予想:.260 20本塁打【送料無料】勝てる組織づくりの教科書価格:920円(税込、送料別)
2011.12.24
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『スコット・マシソン』 それでは6人目、巨人が獲得したマシソンの紹介をしていきたいと思います。 この選手、メジャーでの実績は殆どなく、6年間で登板が15試合ほどしかありません。なので、2010年、2011年の3Aの成績から分析していきたいと思います。2010年の成績は54試合に登板し、3勝6敗26S、防御率は2.94といった成績を残し、2011年の成績は30試合に登板し、2勝2敗5S、防御率は3.28といった成績を残しています。しかし、K/BBは2010年が3.46と好成績だったのに対し、2011年は1.66とかなり低下しており、どちらが本当の実力なのかが分かりませんが、過去のK/BBを見てみると、2Aや1Aでは2.00前後とそれほど高い数字ではないので、ただ単に急騰しただけなのかなとも思いますが、出場試合数が少ないので故障だったのかなとも考えられます。次に外国人投手の成否を左右すると考えている被本塁打率は0.98と球威に少し懸念が残る数字を残しています。 分析の結果としては守護神を担うとかそういった力量のある投手には見えず、球威には疑問符がつき、制球も悪いなど正直活躍できる可能性は低いかなと感じ、良くてアルバラデホのようなリリーフタイプに落ち着くのではないかなと感じます。選手評価:C(CかDか迷いましたが、2010年のK/BBを考えてこの評価に)外国人照会はこれで終了・・・、ではありません!最後にもう一人、大物選手を分析したいと思いますのでご期待ください。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.23
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『やはりミート力、選球眼がカギ?』 それでは実際どこまで当たっているのかを検証してみたいと思います。今回は検証の難しい野手の分析をしていきたいと思い、対象選手は成功したと判断しているバレンティン、失敗したと判断しているライアルやフィールズ、ヘスマンらを対象して見ていきたいと思います。ただし、成功している選手が今年は数少ないだけに二年続けて活躍したマートンも見ていきたいと思います。 まずはマートン、首位打者を獲得して今年も3割を記録するなど阪神の打線の中心的存在です。直近の成績を見ていきますと、ミート力は7.17、8.03とやはり高い数字を記録し、選球眼も.750、1.05と非常に高い数字を記録しており、オフに獲得した外国人選手らと比べるとやはり段違いの数字です。もし今年入団する選手だとしたら文句なしのSランクを付けていたと思います。長打力は.160前後と中距離打者の範疇で、日本での本塁打数も13、17本塁打とやはり裏付けされていますね。 続いてライアルですが、前の年にメジャー出場しているということで大者扱いされましたが、ミート力は3.09、2.90、選球眼は.119に.286とかなりの低水準を記録し、その前の年の3A時代の成績も4.30、4.79(2A時代)に.351、.365とやはり対応力の脆さが顕著で、今年入団したとしたらDランクだと判断します。ヘスマンも4.13、2.73に.450、.380とやはり低水準です。失敗選手の最後の紹介としてフィールズですが、4.81に.540とやはり低いです。 最後にバレンティンですが、ミート力が4.72に選球眼は.435と低水準を記録していますが、分析とは裏腹に31本塁打を放ち本塁打王に輝きました。この理由として、恐らくメジャーリーグにおいてもISOPが.150を記録することや3Aで.254を記録する圧倒的なパワーを持っていることにあるのではないかと踏んでいます。つまり、ミート力や選球眼が低くとも余りある長打力を発揮できるISOPの高さがあれば活躍できるのではないかなと考えていますが、まだ確証には至っていません。なので、今回圧倒的なパワーを誇るバレンティンと似たタイプのペーニャをBにさせていただきました。 今年入団する選手たちはどのような働きをもたらすのか来季注目ですね。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.22
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『クリス・カーター』 当初は5人を予定しておりましたが、ここにきて西武が新たな外国人選手を獲得したので、そちらの紹介をしたいと思います。これで西武の外国人野手は二人目になりますね。 カーターはメジャーでの実績は実質2010年のメッツでのプレーのみで、それ以外は3Aでの出場が殆どです。今季はレイズ、ブレーブス傘下の3Aで77試合に出場して.286、14本塁打、63打点の成績を残しました。まず特徴的なのは打率の高さで、殆どのシーズンにおいて.300を記録しており、巧打者ぶりが目立ちます。また、長打力もISOPは大体.190を記録しており、スラッガーとしても十分な資質を持っています。巧打や長打を兼ね備え、打撃の素質においては非常に優秀な選手です。それでは次は本質的な部分を見ていきたいと思います。まずミート力ですが、7.65、14.1と優秀な数値を記録し、メッツでプレーした2010年も9.82と高い数字を記録しています。次に選球眼を見ていきますと、.667、.513とまずまずの成績を残し、メジャーでは.706と高い数字を記録しており、ミート力においても選球眼においても高めの数字を記録しています。続いて守備ですが、レフトとライトを守っており、良いという訳ではありませんが、破綻のない数字を記録しています。なので守備でも大きな損失をもたらす選手ではありません。ちなみにレフトよりもライトの方がプラスを計上しているので起用するのがライトでしょうか。 結論としてはこの選手は確実性がしっかりしており、日本の野球でも対応できて活躍できるのではないかと踏んでいます。アベレージと長打の両方を兼ね備えているだけに個人的には.300、25本塁打辺りを期待したいと思います。俊足巧打のエルマンとは少し違うタイプを獲得した西武、エルマンを獲得した際にポスト中島と呼ばれていましたが、この選手こそ本当の意味で『ポスト中島』という位置づけなのかもしれません。選手評価:A(中島の後釜、3番を担うか)【送料無料】Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team from W...価格:2,930円(税込、送料別)
2011.12.22
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『ルイス・テレーロ』 西武の新外国人選手分析が終わったので、今回は東北楽天に入団が決まったテレーロについて分析していきたいと思います。 このテレーロという選手、メジャーでの実績は4年以上前のものしかなく、今季はメキシカンリーグでプレーしています。そのリーグで.390、38本塁打110打点30盗塁と破格の成績を残し、圧倒していたことが分かります。しかし、このメキシカンリーグというリーグは一応メジャー傘下のリーグで、3Aという位置づけではあるものの、明らかに3A、あるいは2Aすら下回るレベルで、1Aより少し上かというレベルなので、あまり鵜呑みにはできません。なので、今回は2010年、2008年の3Aの成績で判断したいと思います。 まず気になるのは3Aと2Aを行き来しているということです。2009年に故障して一年を棒に振り、不振に陥ったのか3Aですら出たり出なかったりの状態だったということが分かります。ちなみに2008年は3Aで129試合に出場し、.273、13本塁打88打点13盗塁と極めて微妙な成績であることから正直見切りをつけられていたのかなとも感じます。そして長打力ですが、2010年を除けばISOPは大体.175前後と中距離打者の位置づけであることが分かります。つまり本質的にはバリバリのスラッガーというわけではなく、本塁打をそこそこ打って打点で勝負したいタイプだということが分かります。圧倒的なパワーがないだけにミート力や選球眼が優れているかがペーニャ以上にカギとなりそうですが、ミート力は3.50を推移するなどかなりの低水準で、メキシカンリーグですら4.00を僅かに超える程度を記録し、選球眼に至っては平均して.290とかなりの低水準で、かなり脆いことが分かります。それでもメキシカンリーグでは.717を記録し、恐らく楽天はこの部分の成長を賭けて彼を獲得する気になったのかなと思います。ただ、個人的には今まで低水準だった選球眼が突然跳ね上がるということは、ゴンザレス同様突然変異型であると感じ、レベルが低かっただけではと疑問を感じずにはいられません。 ただ、この選手の面白いところは足が速いのか、盗塁を積極的にしてくる点です。盗塁成功率が低いそうですが、欧米人ほど肩が強くない点やパリーグの捕手はあまり強肩捕手がおらず、寧ろ大野は以外は阻止率3割を切るという弱肩揃いのため、有利に働くのではないでしょうか。しかし、足が速い割には守備の指標であるUZRはそこまで大きな損失を叩き出しているわけではないものの、3ポジション全てマイナスの年が多く、守備では貢献できないタイプかと思われます。 結論としてはそこそこの長打力と足でアピールしていくことになりそうですが、確実性があまりにも悪すぎる点がかなりネックとなりそうな点、しかも楽天の外野陣はまずまず駒が揃っているだけに序盤で慣れないとかなり苦しい立場に追いやられそうなところを考えると、あまり活躍できないのではないかなと感じます。活躍できたとして広島にいた打率を.250にしたシーボルの一年目辺りの成績に落ち着くのかなと感じます。選手評価:C(厳しいかと思いますが、そこそこの長打に足と起用してみたい要素はあり)【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.21
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『ランディ・ウィリアムス』 それでは本日二人目、ウィリアムス投手を紹介したいと思います。この投手は既に36歳、それでも153キロの直球を投げると言われています。メジャーでの実績ですが、主にロッキーズやホワイトソックスでの経験が多く、中継ぎとして起用されて4.50~5.70辺りを推移しています。3Aでは今年27試合に登板して1勝1敗8Sを記録し、防御率は1.41とリリーフとして登板しています。もう少し詳しく見ていきますと、被本塁打率は年々低下していき、被安打も減っていっています。K/BBも大体2.50で推移し、安定してきており、かなりの高齢ながらも徐々に本格化してきつつある投手という印象を受けます。制球力はさほどありませんが、長打を打たれる割合は少なく、奪三振率が高いという点は広島のサファテと酷似しており、日本で十分成績を残せるのではないかなと感じます。 西武のリリーフ陣は松永や木村など若い投手が出てきたものの、今年一年働いた投手は岡本ぐらい、牧田が先発への再転向が濃厚となり、更に岡本と共にリリーフ陣を支えたミンチェが抜けてグラマンも解雇になるなど弱体化が顕著なだけに是非ともリリーフ陣を支える存在になって欲しいですね。選手評価:A(高齢は故障の可能性などがあり、ネックなものの十分やれると予想)余談話 今まで新戦力投手(ドラフトや今回の新外国人投手)はK/BBを中心に考えてきましたが、サファテやシュルツなどの成功を見る限りではどうも球威のある投手の活躍が目立ちます。特にサファテは3AのK/BBは2.67でしたが、被本塁打率や被安打率が低く、日本では守護神として大成功を収め、K/BBは5.12と倍増しています。なので被本塁打率や被安打率などを見比べ、主に球威を中心に考察していった方が良いのかもしれません。勿論、K/BBがあまりにも低すぎるのは問題ですが、日本人打者の特性を考えるとそちらのウェートを高くするべきなのかなと感じました。【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:2,930円(税込、送料別)
2011.12.20
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『我がレンジャーズのエースになってくれ!』 ダルビッシュを落札した球団が発表され、それが我がレンジャーズであることが分かりました!エースのウィルソンが抜けましたが、ダルビッシュを落札できました。入団するかはこれからですが、是非とも入団して欲しいですね。
2011.12.20
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『エンリケ・ゴンザレス』 続いて西武の新外国人投手二人を紹介していきたいと思います。まずはタイガースに所属していたゴンザレス、ちなみにタイガースには元日本ハムのトーマスが所属しています。 この投手、メジャーでの実績がほとんどなく、メジャーデビュー1年目と2010年の僅か2年ぐらいしかありません。2010年は3.81と結果を残しましたが、DIPSは6.09とかなりひどく、今年は10.00とやはり実力を晒す格好となりました。3Aでの成績は35試合に登板して4勝6敗13S、防御率は5.48とかなり悪い成績を記録しています。実はこの投手、3Aでも最高の数字は3.41で、その他は4点台~5点台で推移するなど3Aでも通用していない事が分かります。それでもDIPSでは3.83、K/BBは2.86と持ち直すものの、K/BBは以前紹介したような突然変異型で、それまで1.00前後を推移していたものが2010年に突然3.38に跳ね上がり、今年戻しがかかった格好で来季からは大きく落ち込む危険性大です。また、被本塁打も年々悪化していくのが目に見えて分かり、球威の低下も懸念されます。これにより、通常では運と切り捨てることができる被安打が年々悪化している理由も球の威力の落ち込みによるものであると推測できてしまいます。即ち球威は落ち込み、それを変化球など投球術でカバーできる技術もないことが浮き彫りになっています。 データ分析の結論としては活躍できるのでは、と思わせる数字が何も見当たらない上に寧ろ懸念材料の方がいくつか出てきているだけに日本のプロ野球界でもかなり厳しいと言わざるをえません。メジャーリーグがどこも獲得に向かわず、日本の入団テストを受けに来た理由がなんとなくわかるような成績でした。 選手評価:D(かなり厳しい)※今回から選手評価をつけることにいたしました。評価は五段階評定で、ドラフト分析に行ったものと同様のものです。尚、ペーニャの選手評価はBです(詳細は以前の投稿に追記しておきます)。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.20
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『ウィリー・モー・ペーニャ』 このオフはカープファンにとっては何の音沙汰もなさそうなので、他球団が獲得した新外国人選手についての分析をしていきたいと思います。それにしてもレンジャーズの話題と言えばネーサンの獲得ぐらいで、後はウィルソン、エルマン、チャベスと流出ネタばかりで少しさびしいオフですね・・・。ここらで大きな話題が出てこないものでしょうか・・・。 まず取り上げたいと思います(まあ個人的には同じ地区の敵選手なので、大体特徴は把握済みで、今更分析するまでもないのですが・・・)のが、マリナーズに所属したウィリー・モー・ペーニャ外野手、今年はメジャーで39試合に出場して低打率ながらも7本塁打を記録しました。外野が手薄なマリナーズがよく手放したなと思います。3Aではダイアモンドバックス、マリナーズの2チーム合わせた合計が.358、25本塁打とやはり格下相手なので、圧倒していますね。ISOPも.300を越え、メジャーの舞台でも.212とかなりのパワーヒッターと見て良いでしょう。さあ果たして日本での活躍ができるのか見ていきたいと思います。まず特徴的なのがミート力の微妙さ、4.72とやや低めの水準を記録しており、メジャーでは2.90と危険水域に踏み込んでいます。メジャーよりは劣るものの、3Aよりは上の日本人投手相手ですので大体日本でのミート力は3.50くらいになりそうで、三振が多いと予想します。次に選球眼ですが、.557とまずまずの水準を記録していますが、メジャーでは.128と一気に低下しています。つまり、格下相手ならばパワーで圧倒できますが、レベルが高くなると対応できない感があります。成績予想としてはバレンティンのような確実性に脆さはありますが、一発を打つといった成績を残すのではないかなと思います。また、長打力が桁外れなので波に乗れば中村と本塁打王争いをするかもしれません。走塁は0.5とプラスですが、盗塁は0なので可もなし不可もなしといったところでしょうか。次に守備ですが、何とこの選手は今シーズン8イニングしか守っておらず、過去のデータ(直近3年ぐらい)をもとに分析することになります。一応、外野の3ポジション全てを守ってはいますが、軒並みマイナスを記録していて守備での貢献はないでしょう。 メジャーリーガーということで注目されそうですが、そこまで圧倒できるという訳ではなさそうです。ただ、やはり一発を叩き込むパワーは十二分に秘めており、上手く行けば30本塁打あたりまでいきそうですね。更にSBは松田や小久保、長谷川、本多と役割がしっかりしているだけに7番あたりで一発屋として起用しやすいところも良い方向に傾きそうです。選手評価:B(圧倒的パワーと脆さが健在)【送料無料】勝てる組織づくりの教科書価格:920円(税込、送料別)
2011.12.19
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『また控え野手としての評価か・・・?』 ポスティングによるメジャー移籍を希望していたヤクルトの青木外野手を落札した球団がブリュワーズということが分かりました。しかし、今回の落札もやはり中島同様控え野手としての評価なのではないかなという印象が拭えません。 まず、.332、33本塁打を記録したメジャーを代表するライアン・ブラウンが在籍し、他にも.285、26本塁打をきろくしたハート、.304、13盗塁を記録した青木と同じタイプのモーガン、.225と打率は低いですが、8本塁打16盗塁を記録した4番手外野手のゴメスとブリュワーズの外野陣はレベルが高く、正直青木は4番手のゴメスと争う立ち位置にいるのではないかと思われます。つまり最初からレギュラー外野手ではなく、ヤンキースと同じように代走や守備固め要員として駄目元で一応入札したのではないでしょうか。ヤンキースのGMも「まさか交渉権を獲得できるとは思わなかった」と話すようにブリュワーズGMも同じことを思っている可能性が高いと思われます。しかもナ・リーグはDHがないだけに中島以上に出場機会が厳しいのではないかと感じます。 日本のプロ野球を代表する野手をメジャーに輩出してきましたが、これまでイチローと松井以外はパッとせず、首位打者を獲得した西岡の不振ぶりで一気に評価がガタ落ちしたことが今回のポスティングで浮き彫りになったのではないでしょうか。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.18
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セリーグ6球団の検証が終わったので、リード得点のランキングを出していきたいと思います。対象は50イニング以上受けた捕手とします。 1位 川本 ヤクルト 125点 42試合出場 抑止率2.77 2位 実松 巨人 111点 20試合出場 抑止率2.57 3位 細山田 横浜 83点 84試合出場 抑止率3.41 4位 小田 中日 51点 40試合出場 抑止率2.98 5位 藤井 阪神 37点 99試合出場 抑止率2.84 6位 黒羽根 横浜 32点 45試合出場 抑止率3.73 7位 小山 中日 29点 51試合出場 抑止率3.13 8位 阿部 巨人 22点114試合出場 抑止率3.19 9位 鶴岡 巨人 13点 34試合出場 抑止率3.2510位 小宮山 阪神 3点 38試合出場 抑止率3.0811位 谷繁 中日 - 5点102試合出場 抑止率3.3712位 石原 広島 - 11点110試合出場 抑止率3.6113位 城島 阪神 - 24点 38試合出場 抑止率3.2714位 相川 ヤクルト- 24点126試合出場 抑止率3.8015位 倉 広島 - 33点 55試合出場 抑止率3.7616位 加藤 巨人 - 85点 21試合出場 抑止率3.9217位 新沼 横浜 - 92点 45試合出場 抑止率4.6618位 武山 横浜 -162点 46試合出場 抑止率5.15 という結果になりました。今回初めてリードを得点化してみましたが、控え捕手の方が有利なのかなと思いきや細山田や藤井などが上位に来ているので案外そう言うわけでもなさそうですし、横浜のように両極端の捕手がいれば得点が飛び出るのかと思いきや広島のようにどちらもマイナスになることもあるだけに今のところ法則性は見つかっていません。順位表を見ていますと、これまで名捕手と言われていた谷繁や城島、石原、相川などがこぞってマイナス評価となり、ファンから散々リードについて酷評されていた武山がその通りダントツの最下位となるなど肉眼と言うものは面白いものです。 それにしてもメイン捕手二人が揃ってマイナスなのは広島だけ・・・。いい加減何とかしなければ・・・。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.17
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『捕手の評価の見直しが必要』 それではセリーグ最後となるヤクルトの捕手陣のリード得点を見ていきたいと思います。正捕手は横浜からFA移籍して3年目の相川、控え捕手は川本、バックアップ捕手は福川、期待の若手は中村と見事に駒数は揃っています。しかし、個人的な意見を言わせてもらうと、正捕手である相川という捕手は石原と同様、打撃では二桁のマイナスを叩き出し、守備は無難とこれまで良い選手だと思ったことが一度しかありません(ただし、石原に比べて盗塁阻止率の高さが石原より上だという印象です)。その一度が昨年の成績で、.290、11本塁打を記録してRCAAがプラスに転じ、ようやく一皮剥けたのかなと思いきや、今年は.244、1本塁打でRCAAは-7.74とすっかり元に戻ってしまいました。あの当時、福川や川本までいたヤクルトが獲得に向かった理由が個人的には疑問でした。そんな相川のリード得点を見ていきたいと思います。投手陣DIPS:3.63 年間予想失点:523失点相川失点抑止率:3.80 年間予想失点:547失点 リード得点:-24点川本失点抑止率:2.77 年間予想失点:398失点 リード得点:125点福川失点抑止率:3.32 年間予想失点:479失点 リード得点: 44点中村失点抑止率:3.25 年間予想失点:469失点 リード得点: 54点 今回の結果は深刻なものとなりました。相川以外の捕手は全て3.30でまとめているにもかかわらず、一人だけ3点台後半といただけない数字を記録し、正捕手一人だけマイナスと言う結果になっています。これでも打撃で貢献しているのならばまだしも相川の場合はそれすらなく、やはり石原と同じように感じていた私の印象は正しかったのかなと感じます。逆に川本のリードは素晴らしく、125点とかなりの好結果を残しています。打撃でもパンチ力がある選手なだけに寧ろこちらを正捕手に起用した方が良いのではないでしょうか。福川も44点を叩き出し、川本と同じくパンチ力があり、盗塁阻止率も高かったわけですからこの起用法は不遇という他ありません。にもかかわらず相川が起用されているこの現状に日本プロ野球の捕手評価に関する問題が見え隠れしているように感じます。日本のプロ野球の捕手は打撃などよりもリード面が評価というよりは神格化されていますが、その評価自体極めて曖昧なものばかりですが、それがまかり通ってしまっています。正直、現状の日本プロ野球の捕手陣は打撃が酷い選手が多く、長打力のある選手が多いメジャーリーグの捕手に比べてかなり見劣りしています。今シーズンヤクルトは優勝を逃しましたが、相川以外の捕手がもっと受けていたらひょっとすると変わったかもしれません。日本のプロ野球は捕手の評価を見直す時期に来ているのではないでしょうか。まずは捕手に対する特別な印象を捨てるべきです。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.17
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『本当に守備の上手い選手とは?』 今年もゴールデングラブ賞やベストナインが決まり、全てのタイトルの受賞者が決定しました。しかし、このゴールデングラブ賞は他の部門とは違って特別数字を使う訳でもなく、ましてやプロではない記者投票で決まるという極めて違和感のある賞ではないかと考えます。いくら常に試合を見ているからとはいえ、派手なプレーやダイビングキャッチなど印象に残りやすいプレーをして選手はどうしても『守備が上手い』と評され、負けにつながる失策をした選手は『守備がお粗末』といわれ、地味なプレーの選手は中々ゴールデングラブ賞に辿りつけないこともしばしばです。打撃部門では打率、本塁打、打点、盗塁、安打など数字の一番高い選手がタイトルを受賞するにもかかわらず、何故守備だけが数値化されないのかが不思議でなりません。今回、前半戦のデータを使って調べてみたいと思います(フルシーズン足しても恐らくあまり変わりはないだろうと思っています)。まずはゴールデングラブ賞を受賞された選手から検証したいと思います(投手と捕手、一塁手は除外)。 まず二塁手ですが、セリーグは2年連続で受賞の平野、初受賞の本多です。ところが平野は昨年も守備得点ではそれほど高い数字を記録しておらず、今年は-1.99を記録しており、本多も-7.21と両者とも平均以下の守備だと言わざるをえません。恐らく関西でのTV中継、ネットでの中継などが大きく影響しているのかなと感じます。特に平野は某テレビ局が平野のプレーをやたら持ち上げることが多いですね・・・。 次に三塁手ですが、受賞者は宮本と松田です。実は宮本もさほど芳しい数字とは言えず、-8.46と三塁手としてはかなり大きなマイナスを叩き出しています。元来、日本では守備が鍛えれば上手くなり、ベテランになると熟練の技術を身につけるという風潮がありますが、セイバーメトリクスによれば実際は逆で、実は最も衰えが早く来る分野なのです。なので、やはり守備範囲が狭くなってきているのかなとは思いますが、打撃はまだまだ元気ですね。松田は何と35.26点とかなり高い数字を記録、打撃での貢献を追い抜き、守備でも多大な貢献ができる選手と言うことが判明しました。三塁守備でこれほど高い選手を見たことがありません。打って守れて走れる正に彼こそ三拍子そろった選手でしょう。 次に遊撃手の受賞である鳥谷と中島ですが、中島は既に算出して相応しいとは思えないということが判明したので、鳥谷のみ掲載したいと思います。鳥谷の守備得点は0.95点、一応平均よりは上ですがそこまで良いわけではありません。ただ、彼の場合は打撃で多大な貢献をしており、守備でも破たんがないという点では評価されるべき選手ではないでしょうか。 次に左翼手ですが、左翼手が定位置だった選手がいませんので公式サイトの上から順に行きたいと思います。まずは長野と岡田、二人ともメディアからはかなり守備に長けた選手であり、特に長野は強肩、岡田はかなり守備範囲の広い選手であるという認識が強い二人です。しかし、長野は-11.45点と中堅手としてはかなり厳しい数字を記録し、貢献が極めて小さい肩を含めてもやはりこれは問題だと言わざるをえません。肩が強いのならば右翼手への転向もありかと思います。次に岡田ですが、6.82点と平均以上の数字を叩き出してはいるものの、意外に守備得点はそれほど高いという訳ではありませんでした。次に青木と糸井、青木は昨年マイナスを記録しましたが、今年は20.32とかなり高い得点を記録し、盛り返しています。ひょっとすると足を故障した分、丁寧にプレーした結果なのかもしれませんね。糸井は強肩でならしている選手ですが、守備得点は-2.92点と平均以下ですね。栗山監督は就任早々、糸井を右翼手へ転向させる案を示しましたが、理にかなっているのではないでしょうか。最後に大島と坂口、大島は-3.84と芳しくなく、坂口は-0.38と極々標準と言う結果になりました。 今までは受賞された選手と実際受賞された選手は食い違うケースはあったものの、選ばれた選手もそれなりにプラスを計上していました。ところが今年は統一球になり、本塁打や会心の当たりが減ったことで守備機会が大幅に増えた影響なのか受賞された選手の殆どがマイナスを記録しているなどしています。守備の影響が大きくなり、複雑化したこの状況においてやはり肉眼では限界があるのではないかなと感じます。また、ここで選ばれた選手はやはり派手なプレーしている選手や強肩選手が多く、イメージ先行が否めないかなとも思います。ただ、派手なプレーやファインプレーが多いからといって実際に数多くのアウトを取るのとは別問題です。他のタイトルは積み重ねた数字が一番多い選手が受賞されていますが、守備の場合はどうもそこに芸術などを組み込んでいるふしがあります。しかし、野球というスポーツはフィギュアスケートやシンクロのような技術点や芸術点で競うスポーツではない事を再認識する必要があるのではないでしょうか。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.16
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『どれだけの損失を被ったか』 それではカープ以外にもこのオフに主力が大量流出している二球団にスポットを当ててみたいと思います。また、巨人と横浜は既に掲載していますので、そちらをご覧ください。 まずはソフトバンクから行きたいと思います。ソフトバンクは日本一に輝き、パリーグでもシーズンを圧倒するなど巨大戦力として君臨しましたが、このオフに川崎と和田がFA宣言してメジャーリーグへの移籍がほぼ決定、ホールトンも自由契約となり、杉内も巨人へのFA移籍の可能性もあり、オーティズも退団するなどかなり弱体化しそうです。それではこれらの選手らを数値化したいと思います。尚、前半戦のみならば守備得点も判明したので、守備での貢献も入れたいと思います。ちなみに※は退団が決定しておらず、退団の可能性のある選手とします。『退団』川崎 :RCAA 0.81点、 守備得点-4.06点 遊撃手オーティズ:RCAA-2.92点 守備得点-0.13点 左翼手ホールトン:RSAA20.09点 ※ 和田 :RSAA34.61点 杉内 :RSAA22.73点 ※損失合計 :-71.13点『入団』帆足 :RSAA 2.75点利益合計 :2.75点損益計算書:-68.38点 凄まじい赤字を叩き出していますね。川崎の穴は意外に小さかった(寧ろ既に陰りが見える感がします)ものの、先発三本柱が一斉流出となった場合はかなり酷いですね。特に和田の移籍が大きく、昨年千葉ロッテに在籍した西岡並の数字を記録しており、一気に戦力ダウンとなりそうです。FA入団した帆足はあまり大きな貢献数を上げられておらず、とても代わりが務まるとは思えませんね。ただ、この球団は資金力が豊富なだけに次にどのような外国人選手を獲得するのか注目ですね。続いて西武です。西武は中島のポスティング移籍に加え、フェルナンデスの楽天移籍、帆足のFA移籍、ミンチェのオリックス移籍など主力選手が続々流出が続いています。どれほどの痛手かを見ていきたいと思います。『退団』フェルナンデス:RCAA 3.75点 守備得点: 4.62点 一塁手中島 :RCAA28.72点 守備得点:-14.23点 遊撃手 ※ブラウン :RCAA-3.92点 守備得点: 0.28点 左翼手帆足 :RSAA 2.75点ミンチェ :RSAA 8.02点グラマン :RSAA-2.73点 ※損失合計:-27.26点『入団』エルマンウィリアムス利益合計:? 数多く流出してはいるものの、損失は30点に僅かに届かない数字なだけに全員の底上げや新外国人選手の活躍次第では十分に穴埋めできる数字ですね。ただ、資金力に恵まれた球団ではないので大物外国人の入団などはなさそうですが・・・。一番高い数字は中島ですが、確かに打撃での貢献は30近く叩き出して高いものの、遊撃守備が酷く、身体能力が劣る日本の遊撃手の中でプレーしておきながらのこの数字では到底メジャーで遊撃手を務めるのは無理と言わざるをえません。恐らくこの遊撃守備の拙さが最も入札でネックになった部分かもしれませんね。その中島も攻守合わせた合計は14.49点と高いものの、意外にも大黒柱と言うほどではなさそうです。特に出場試合は少ないですが、RCAAの高いハーマンに期待したいところですね。我がレンジャーズにいたエルマンも是非是非活躍してほしいと思います。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.15
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『レンジャーズのエルマンが西武へ!』 ウィルソンがエンゼルスに移籍しただけでも驚きましたが、もうひとつの驚きの発表が出ました!何とレンジャーズのエルマンが西武と契約合意し、入団することになりました。レンジャーズはキンスラー、アンドラス、ベルトレ、モアランド、ナポリ、ヤングと主力内野手が続々といるため、中々出場機会には恵まれませんでしたが、.455を記録しています。3Aでは選球眼、ミート力が高いだけに日本で活躍できると信じています。ただ、色々なポジションを守れますがUZRはマイナスが多く、あまり守備は期待できないかなと思います。しかしこれはメジャーでの数字、日本ならばもっと貢献できるはずです。そして何と言っても期待できるのが足、3Aでは3年間35、50、44盗塁を記録しており、メジャーではUBRもプラスを計上しています。是非その足を存分に活かして西武で暴れまわってください! 是非とも西武で活躍してくれることを願っています。西武ファンの皆様、エルマンをどうかよろしくお願いします!!【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.14
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広島の場合、そんなたいそうなものになりそうもありませんが、とりあえず入退団者を分けて考えていきたいと思います。『入団』 『退団』スタビノア RCAA ? トレーシー RCAA -2.01 RC13ミコライオ RSAA ? ジオ RSAA 4.21野村 RSAA ? 豊田 RSAA 0.87 予想通り大したことになりませんでした。例年通り補強は外国人と新人投手のみ、寧ろ以前までの方が補強に対して熱心だったのではないかと思うほどです。とりあえず現時点での補強の点数は-3.07と損失を出していますが、大した数字ではなく、誰か一人活躍すれば十分お釣りが来る数字です。トレーシーは故障がなければどうだったのかなとは思いますが、結果としてはマイナスにRCも対して高くはなく、シーボル辺りの成績を残してくれれば十分お釣りが来ます。ジオもそれほど高くはなく、投手二人がそこそこ成績を残せれば問題ありません・・・。 と普通は思うでしょうが、この理論に大きな落とし穴があります。それは外国人枠、現時点でバーデン、バリントン、サファテと三人登録されており、残る枠は一つしかありません。つまり、実質入団した選手の中で戦力構想に入れるのは野村とスタビノアかミコライオのどちらかということになります。更にミコライオの場合はリリーフ、実はリリーフ投手と言うのは余程の力量のある投手でない限り大きく貢献度を叩き出すことが難しく、そこそこではいけないことになります。他にもスタビノアは外野守備がUZRを見た限りではかなりひどく、打撃でそこそこ残しても守備で大きく損失をもたらせば結局はマイナスになってしまいます。ここから戦力の底上げを図るには結果的に野村の活躍が絶対条件となり、他には大竹や横山などの故障者の完全復活を祈るのみというかなり寂しいシーズンとなりそうです。しかもそれだけではまだAクラスに数字が及ばないという厳しい現実があります。今年のオフは力量のあるリリーフ投手が数多く戦力外、FA宣言していたにもかかわらず誰にも手を出さなかったカープ、来季は今年以上に厳しいシーズンとなるかもしれません。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.13
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『機動力野球で天下は取れるか否か』 広島が目指している機動力野球、盗塁の視点から見て理にかなわない野球だと言われ続けていましたが、今回盗塁ではなく走塁に目を向けた指標が誕生(アメリカでは随分前のことのようですが・・・)しました。 新外国人野手のスタビノハの紹介の時点で既にUBRが登場してしまうなどフライングしてしまった感がありますが、新たな指標であるUBRを用いて走塁がどれほど野球においてどれほどのウェートを占めているのかを検証していきたいと思います。残念ながら日本のプロ野球界を取り扱ったサイトはないため、俊足として鳴らした日本人メジャーリーガーを今回の参考資料として扱っていきたいと思います。 今回参考資料として取り上げさせてもらうのは、日本で盗塁王争いを繰り広げた松井稼やイチロー、井口らです。まずはイチローから見ていきますと、盗塁数はほぼ常に30盗塁を記録するなどメジャーでも盗塁王争いを記録するほどの選手です。UBRでもやはりプラスを計上することが多く、多い年で5.9点を記録しています。次に井口ですが、UBRは大体1~3点とプラスを計上していますね。最後に松井、メジャーでもそこそこの盗塁数を決めていますが、UBRは殆ど伸びず最大で1.9点を記録したのみで、32盗塁を記録したシーズンに至っては-0.1点と微量ですが損失を出していることが分かります。実はイチローも大体常にプラスを計上しているものの、42盗塁を記録したシーズンは-2.0とマイナスを計上していることがあることも判明しました。このことから俊足選手だからといって走塁得点を多く稼ぎだせるのかと言えば決してそういうわけではなく、やはり走塁技術を持った選手が存在するのではないかということが分かりました。 最後に本題の機動力野球なるものはチーム編成としては合か否かを検証してみたいと思います。まず、結果的に分かったことは走塁得点は大体-3~3点で推移し、多い選手で6点に届くかといったぐらいだということです。これに加え、盗塁得点はこちらのbaseball labさんのコラムで検証します。http://www.baseball-lab.jp/column_detail/&blog_id=7&id=146 これ見た限りでは多くて4、5点あたりで推移し、突出した選手で7点あたりを叩き出すことが判明しました。この盗塁得点と先程の走塁得点を合算すると、盗塁と走塁両方とも最大級の選手で13点が最高と言うことになります。UZRでさえ良い選手は25点あたりを叩き出すことができるだけに最大でこの数字はかなり低いと言わざるをえません。今回、走塁の部分を含めて検証してみましたが、結果的には野球におけるウェートが最も小さい分野であることが判明しました。残念ながらやはり機動力野球では天下は取れないというのが実情みたいですね。【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:2,930円(税込、送料別)
2011.12.12
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『攻守含めた球界NO.1捕手』 大分間が空きましたが、巨人の結果が出ましたので発表したいと思います。巨人の正捕手と言えば阿部、阿部といえばやはり長打力などの打撃先行型のイメージが残り、若い時代に散々リードについて酷評されていたので、あまりリードが良くないイメージがあります。さて、今回どうだったのでしょうか。投手陣DIPS:3.34 年間予想失点:481失点阿部失点抑止率:3.19 年間予想失点:459失点 リード得点: 22点 修正実松失点抑止率:2.57 年間予想失点:370失点 リード得点:111点鶴岡失点抑止率:3.25 年間予想失点:468失点 リード得点: 13点加藤失点抑止率:3.92 年間予想失点:566失点 リード得点:-85点高橋失点抑止率:3.14 年間予想失点:453失点 リード得点: 28点 阿倍のリード得点は22、リードがずば抜けているというわけではないのかもしれませんが、しっかりとプラスを計上しており、リードもしっかりした捕手だということが判明しました。打撃での貢献を総合すると正に攻守に渡る球界NO.1捕手と評したい選手ですね。他には実松が素晴らしい成績を残していますね。この選手、かつて6本塁打を放つなどパンチ力もあるだけにレギュラーも十分取れる選手ではないかなと思うだけに勿体ないですね。鶴岡も微量ながらもプラスを計上しており、他球団への存在感を示せていますね。ただ、巨人の捕手陣の中で最もリードが良いと評されていたはずの加藤が-85とかなりの損失を叩き出しているのは意外でしたね。また、今後捕手をやる?可能性のある高橋も少ないイニングながら算出してみると、一応プラスでしたが、たった3イニングなので何とも言えません・・・。【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:2,930円(税込、送料別)
2011.12.10
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『データは参考資料環境で培った典型か』 既に皆さまもご存知かと思われますが、横浜からFAとなっていた4番打者の村田が巨人への入団が決まり、巨人を退団した4番打者のラミレスが横浜と契約合意し、実質4番同士のトレードという形になりました。しかし、巨人は大村三郎、鶴岡、高橋信二を手放し、横浜はハーパーやスレッジなどを手放すなど出血もしています。さてさて、一体どちらが上手い補強をしたのかを検証していきたいと思います。 まずは巨人、獲得した村田ですが、実はRCAAが14.92と貢献度はそれなりに高いものの、坂本よりも低い数字を記録し、正直4番打者としては物足りなさを感じさせます。何よりもショッキングなことと言えば、退団したラミレスのRCAAが21.35点と村田よりも高く、完全にマイ転してしまっていることです。これでは補強と言うよりは抜けたラミレスの穴埋めにしかならず、しかもまだ埋めきれてすらいない状態です。また、退団濃厚(一人は退団)な三人もRCAAこそ-1.74、-1.77、-2.41と大きな貢献はないものの、巨人の野手陣の中で今年プラスを計上した選手は8人しかおらず、極めて脆弱な布陣でのこの三人の流出はかなりの出血と言わざるをえません。 次に横浜ですが、村田が抜けた代わりにラミレスが入り、プラスに転じたかと思いきや同時にRCAA16.97点と村田以上の貢献度を記録したスレッジの放出と結果的には小池が入ると仮定してもやはりマイ転してしまっています。また鶴岡ですが、横浜の捕手陣には細山田、黒羽根とリード得点の高い捕手が在籍しており、そこまでリード得点も守備得点も高くない鶴岡は打撃で勝負するしかありませんが、これまでさほど大きな貢献をしているわけではなく、正直何故お金を出してまで獲得しようとするのかが不可解です。ただし、横浜は巨人からの人的補償が望めるだけにまだプラスに出来る可能性もありますが、人的補償というのは基本的に球団がいらないと判断した選手を獲得するという制度なので多くは望めないでしょう。 結論的には両方とも補強したものの、両球団ともマイナスを記録しており、補強が下手だなと言う印象を受けました。巨人はまだ杉内と交渉中ですが、これで杉内を逃したとすれば絶望先生に「どっちも負けです!」と突っ込まれるかもしれませんね(詳しくはDVDを買いましょう)。ただ、豊田の引退によってリリーフの層が薄くなった中、補強ポイントともろに合致し且つ年俸も比較的安めの真田やミンチェがポスティング移籍に失敗して自由契約、FA宣言したにも関わらず、外国人を補強して後は黒田だけと全くやる気が感じられない我がカープよりはやる気が伝わってくるところは良い点ですが・・・。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)(DVD)総天然色動画 獄・さよなら絶望先生 上・註・下セット価格:8,900円(税込、送料別)
2011.12.10
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『これが日本人野手に対する現状の評価』 ポスティングによるメジャー移籍を目指していた西武の中島遊撃手を落札した球団が決まりました。その球団が何とニューヨーク・ヤンキース、これは私も予想外でした。まあ当然、アンドラス、キンスラーの鉄壁の二遊間が在籍している我がテキサス・レンジャーズは参加しない事だけは予想できましたが・・・。 何よりも厳しい現実を突きつけられたのが入札金とその待遇、今回の落札額は推定1億5千万円程でかなり安い金額での落札となり、待遇もジーターやA・ロッドの控え選手としての位置づけです。ただし、ヤンキースには俊足にパンチ力を持った24歳の若いヌネスが控えており、とても控え1番手としての扱いとは思えず、キャロルを獲得して来季は控えとなることが濃厚な西岡よりもかなり酷い扱いとなる可能性も否定できません。 また、何より残念なのは本当に遊撃手の獲得を目指している球団が手を出さなかったことです。入札したかどうかは不明ですが、ヒューストン・アストロズ、サンティエゴ・パドレス、カンザスシティ・ロイヤルズなどはそこまで絶対的な遊撃手はおらず、サンフランシスコ・ジャイアンツに至っては入札すら否定しました。 残念ながら今の日本人野手の評価は市場価値が下がっています。ある球団は「日本人は野手よりも投手」と発言するなど、明らかに「通用しないだろう」といった目で見られています。次は青木の入札が始まるそうですが、果たしてどれほどの評価を得られるのか不安です。中島はヤンキースに行くのかは分かりませんが、できればレギュラーとして活躍する姿を見たいのですが・・・。 追記:どうやらDHとしての出場や外野転向もありかと思われるかもしれませんが、DHには18試合の出場ながら.328、4本塁打を記録したモンテロがおります。しかもこのモンテロ、ポストポサダの最有力候補と目されている捕手なだけにこちらを優先起用するでしょう。外野にしてもスウィッシャー、41本塁打放った打点王グランダーソン、49盗塁を記録した盗塁王ガードナーがいます。しかも守備力もガードナーはUZRが25.8点、スウィッシャーは8点、グランダーソンは-5.1点と特別悪くはなく、守備面でもさほど問題のある布陣ではないだけにもし入団するのならば前途多難となりそうですね。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.08
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最後に即戦力として満たす基準を書いてドラフトの話題は終了したいと思います。 『投手 野手 共通事項』 まずは成績が上昇曲線を描いてきているかを見ます。上昇曲線を描いているということはプロに入って大きく飛躍する可能性があるのではないかと感じています。逆に下降曲線の選手はノビシロがなく、底が浅い印象を持ちます。酷い場合は既にアマチュアの段階でピークを過ぎ、プロに入ってからはスピードが極端に落ち込み、アマ時代の球の威力はどこにいったのか?といったことになりかねません。突然急騰し、徐々に下がっていき、忘れられたころにまた急上昇するタイプの選手もいますが、こういった選手は波に乗ればといったタイプで、毎年同じように活躍できる選手ではないので、上昇曲線と間違わないように注意したいところです。 『投手 即戦力基準』 K/BBを基準として評価します。K/BBという指標は投球の完成度を示すものであり、これが低い投手は『投球』をしているのではなく、ただ投げているだけで1.50は危険水域と言われています。プロ野球の基準としては3.00を越える投手が一流といわれています。個人的には社会人は3.50、大学生は4.00を基準にしたいと思います。この指標は天性のものではなく、磨いていくことができます。 『野手 即戦力基準』 主にミート力、選球眼を基準として評価しています。野手に関しては一年目からプロで活躍する選手が少なく、基準が難しいですが一応社会人ではミート力が9.00、選球眼は.800を基準とし、大学生の場合、ミート力は10.00、選球眼は1.00を基準にしたいところです。ただし、野手の場合は長打力や走力、守備力など優れたものがないと中々レギュラーになりにくいところがありますので、この基準が良くても魅力がない選手は低い順位で指名されがちです。 追記1:例えば今年千葉ロッテに指名された鈴木、通算でミート力は10.3、選球眼は1.3と非常に高く、個人的には即戦力として評価したいですが、プロ野球の首脳陣の立場から見ると、ISOPは大学通算で.104とさほどあるわけではなく、盗塁もシーズン最多で2個と素材としての魅力がないところがマイナスポイントと言えます。 特に俊足巧打タイプは育てることができるという風潮があり、極めて高い評価といった待遇とは無縁の存在だといえます。 追記2:これに当たる選手として荻野や伊志嶺の名前が挙がります。二人とも盗塁数が多く、ミート力や選球眼も極めて優れた指標で、個人的には最上級の評価を下したい選手ですが、荻野は単独、伊志嶺は外れ一巡目での指名となりました。 それ以外にも野手の場合、チーム事情にも左右されます。例えば楽天の阿部で二遊間を守る選手ですが、楽天にはメジャー帰りの松井や高須、二塁も守れる岩村、バックアップとして内村が在籍し、殆どチャンスが得られる状況ではありませんでした。逆の例として挙げられるのが西武の秋山、ミート力や選球眼を見た限り、完全に基準を満たすわけではない選手ですが、俊足強肩で守備力に定評があるタイプの選手で、西武の外野陣にはそういった人材が少なく、素材を武器にして110試合に出場しています。 また、ミート力や選球眼はK/BBとは違って天性の資質によるものが左右し、中々改善していくのが難しいものです。なので、いくら魅力的な素材でもこの二つが致命的な場合はプロで活躍するのは難しいかもしれません。 以上が個人的な見解となりました。ドラフト候補に興味がある方は一度是非この指標を使って試してみてください。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.07
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続いては野手の方に目を向けてみたいと思いますが、人数が少ないので、昨年のドラフト候補だった選手たちを指標でランク付けしてみたいと思います。。 『捕手』地引 C レギュラー一年目、BB/Kに成長の兆しあり。杉山 D 長打を狙う傾向になっていたが、元に戻したか。来季は様子見伏見 ? 成績とびとびで不明、ただパンチ力はこの秋を見た限りでは多少あるか。 『内野手』多木 C 選球眼、ミート力悪くはないが、かといって良くもないか。白崎 D カープリストアップとのことだが、かなり厳しい中日 :大野 C 西武 :大石 D 牧田A 秋山B 林崎D阪神 :榎田 D 荒木Cロッテ:伊志嶺S 南 D 小池D巨人 :澤村 A 小山D日ハム:斎藤 D 乾 D 榎下A 斎藤D広島 :福井 D 中村D 岩見D 弦本D楽天 :塩見 S 阿部A横浜 :須田 D加賀美A 荒波C 小林B 大原B 福山D 大原D 鶴岡D このような感じになりました。秋山や阿部は高評価を付けましたが、目立った成績は収められませんでした。やはり野手の場合、地方リーグでの成績は割引いた方が良いのかもしれません。※ 横浜が抜けていましたので追加します。【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:2,930円(税込、送料別)
2011.12.07
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最近めっきり補強関連のニュースがなくなり、ストーブリーグの蚊帳の外だったカープですが、久々に出ましたね。広島はカージナルス傘下3Aメンフィスで2割7分28本塁打109打点をマークした右の外野手ニック・スタビノハを獲得する方針であることがスポーツ報知で報じられました。それではこの外野手はどんな選手なのか見ていきたいと思います。こういう時に役立つのがやはりfan graphsです。 http://www.fangraphs.com/statss.aspx?playerid=3909&position=OF まず、やはり一番目につくのが長打力、ISOPが.218とかなり高い数字を残し、スラッガーであることが分かりますね。ただし、振るなというぐらい振る攻撃的なバッターというコメントが証明する通り、ミート力はさほど高くなく、5.33と酷くはないですが三振の多い打者ですね。また、スラッガーの割には四球も44と少なく、選球眼は.044と高くないことからも球を選ばずにガンガン振っていくタイプの打者だと言えましょう。野村監督の好みと書かれていますが、このチーム全体がそもそもあまり球を選ばずガンガン振っていくタイプの打者が多いだけにチームカラーはマッチしているのかもしれませんね。ただ、3Aで基準辺りの推移ならば日本に来た時どうなのかなという不安が残るのは否めません。 また、守備面ではどうなのかUZRを見ていきますと、大体0~-5くらいと平均的な外野手であるということが分かりますが、150イニングに換算した場合はかなり大きなマイナスを計上する外野守備であるということが分かり、結構心配ですね。基本的にはレフトを守ることになりそうです。他には一塁や3分の1イニングのみですが、捕手もやってますね。走塁面では盗塁を5つ決めており、UBRも大体0~-1を推移しているので隙あらばぐらいの走力は持っていそうですね。 結果的には典型的な打ってなんぼの打者で、ラミレスを想像すれば分かりやすいかもしれません。ただ、ラミレスほどミート力が高くないので、日本の投手に慣れることができるかが結構微妙なタイプかもしれませんね。ただ、ここ3年間ISOPは常に.200を越えているだけに成功すればかなりの本塁打を期待できる大砲なので、是非とも活躍してもらいたいですね。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.05
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『誰に注目する?』 それでは本当の最後として来季解禁となるドラフト候補生たちのデータ分析を行いたいと思いますが、その前に一人だけデータを取ることができたのでその選手を紹介したいと思います。『SB』嘉弥真 D 2.25と低水準で少し厳しい その他の選手は残念ながらこれ以上は不明でした(できれば菊池くらい調べたかったのですが、こればっかりは致し方ないですね)。 それでは来季の大学・社会人で注目される選手にスポットを当ててみたいと思います。ですが、ここで紹介する選手たちは一切知らない選手なので、個人的に選手を評価する基盤となるK/BB、野手では選球眼、ミート力を用いてこれはと思った選手を取り上げたいと思います。尚、まだ最終年の成績がないので、現時点での評価となります(評価基準は以前と同様)。萩野 ? 東北福祉 故障で実質一年目ですが、K/BBが4.56と安定。福谷 C 慶応 春に急騰も秋戻す大場ルートの気配竹内 D 慶応 実戦派の触れ込みも一度も3.00すら越えず三嶋 C 法政 福谷同様一年だけ良く、戻した。だが、復調気配が見える。岡部 D 立教 低いK/BBが年々酷くなっている。東浜 A 亜細亜 2.00からついにK/BBが4.00を越え、上昇曲線を描く鍵谷 B 中央 K/BBは3.00、目玉になるにはもう一越え欲しい松葉 A 大阪体育 唯一、4.00を越えるも秋は3秋、4春に比べ下降山崎 A 東京ガス K/BBが4.00を越える。大学時代は澤村と二枚看板 以上が候補となりそうです。東浜や松葉などが目玉となりそうですが、ハンカチ世代にBIG3らと比べると、やや物足りなさが残る印象がありますね。福谷や三嶋などは155キロを叩き出すなど魅力的ですが、どうもK/BBに成長が見られず、投球ではなく直球押しでただ単に投げている印象を持ちます。肉体的には成長しているのかもしれませんが、本当の意味での投球の成長は上昇曲線を描けておらず、澤村のように成長していける素材かはやや微妙ですね。唯一、社会人で名を連ねた山崎はハンカチ世代の投手、来季も同じ成績を残すことができれば一気に一巡目指名も現実味を帯びてくるかもしれませんね。ちなみに阪神や日本ハムなどが狙っていた大城(JX-ENEOS)という投手はK/BBが1.47、もう二段階あたりの成長が欲しいですね。 東浜や松葉に目を向けると、やはり東浜が上昇曲線を描くなど徐々に本格化してきており、楽しみですね。松葉も9や8を記録していた時期からやや数字は落としましたが、怪我せずにシーズンを迎えることができれば一巡目指名は確実かと思われます。【送料無料】勝てる組織づくりの教科書価格:920円(税込、送料別)
2011.12.03
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『盗塁≠走塁評価』 日本では低迷したチームに限って掲げられる野球と言えば、小技を使った機動力野球が挙げられます。我がカープも『機動力野球の復活』といったテーマをこれまでにも何度か掲げ、天谷や赤松などを積極的に起用するなどして改革してきたことも記憶に新しいことでしょう。 しかし、セイバーメトリクスによれば野球の基本やあくまでも打撃や投手にあり、日本野球が真髄とする走塁や守備といったものは確かに良いに越したことはないものの、あくまでも攻撃や守りの補足的なものであるといった見解が述べられてきました。確かにRCやRSなどでは30~50点といった多くの利得をもたらすのに比べ、守備力を表すUZR(肩の評価も入っています)は多くても20点と打撃や投球に比べると低く、しかも日本では20得点を生みだす選手はごく数人という結果になり、日本野球でも同じ傾向が出る結果となりました。 では走塁はどうでしょうか?よく走塁面を評価するとき、盗塁の利得を持ち出して論じることが多々あります。その見解として、リスクが大きい割に得られる利得は極僅かしかなく、ハイリスクローリターンであるので非効率といった論じられ方で、盗塁の利得の結果から機動力野球は現実的ではないといったように結論づけられることが大半です。 しかし、よく考えてみればこれはおかしなことではないでしょうか?確かに盗塁は走塁を語る上で外せない行為ではありますが、盗塁はあくまでも走塁の極一部の行為でしかなく、そのウェートは半分にも満たしません。そう、走塁で大きなウェートを占めるのは『盗塁』ではなく、『ベースランニング』なのです。走塁を得点化するのならばやはりベースランニングを得点化する必要があります。メジャーリーグを対象にしたfangraphsではベースランニングを得点化したUBRという指標を開発し、選手紹介のページでベースランニングを得点化して載せています。このUBRと盗塁の利得を足すことによって、ようやく『本当の走塁得点』が完成し、初めて走塁が可視化されたことになります。http://www.fangraphs.com/blogs/index.php/ultimate-base-running-ubr/ これにより、野球をデータで語る上で最後の1ピースが出来上がったことになります。【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:2,930円(税込、送料別)
2011.12.03
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『育成プランの徹底を』 カープと言えば何でしょうか?まず資金難が挙がり、FAや大物外国人選手獲得といった大型補強とは常に無縁の存在で、しかもトライアウトの獲得などにも消極的で、実質的な底上げはドラフトと若手選手の育成の二つが根幹にあります。しかし、ドラフトでの補強と言っても常に一年目からバリバリ活躍できる選手を層何人も獲得することは困難であり、その中でも若手選手の育成はかなり重要な項目であるといえます。しかし、現状のカープは今季に限らず上手くいっていないのが現状です。 まず投手陣から見ていきますと殆どが中堅、ベテラン選手で構成されており、チームの主軸を担う若手投手と言えばエースの前田健太、成長著しい今村、そして新人の福井くらいで、フルシーズン働けないものの篠田といった投手たちが挙がります。しかし、これらの選手はドラフト一巡目で指名された選手たちであり、はっきり言えば他球団に入っても数年で出てこれる高レベルの投手達であることが分かります。つまり今活躍している若手投手たちは分かりやすく言えば『準即戦力』、後少しの上積みで一軍で働ける投手達であることが分かり、彼らは育成に主眼を置かれた投手たちではない事が分かります。つまり、本当の意味での叩き上げ投手が一人もいないことが分かります。何故こういったことが起こるのか? 問題点として挙がるのが3つ、1つ目は獲得した投手の人格に問題がある。これが事実だとすればもうどうしようもありません。ただ、そういった素行の悪い選手は日本ハムなどを見ても分かるように高卒選手でもすぐに戦力外を通告されるだけにそこまで人格が酷いとは思えません(まあ常識の範囲内くらいならばとやかく言いません)。2つ目に挙がるのが指導者に問題があるということです。しかし、私としてはこれもNOのような気がします。本当に指導者に問題があるのならば高レベルな投手たちを確実に育て上げることすら難しいのではないかと感じるからです。現実に明らかに指導者に問題があった時代に入団した河内や佐藤剛士、横松らの内二人は全く数字を残せずに退団、一人は出場機会を与えられたものの迷走して故障、育成選手となっています。それでは残る問題は一つしかありません。『明確な育成プラン』がないということです。ドラフト候補をデータ分析した時に口酸っぱく書きましたが、きっちりと『ホップ・ステップ・ジャンプ』といった三段階の成長発展が必要です。しかし、今の広島の育成プランは正に絵に描いた餅状態、本来ならばじっくり育成してから良一軍に引き上げたい選手でもチーム事情からすぐに一軍に登用しようとします。その代表格として挙がるのは斎藤、色々なドラフトサイトでも時間がかかる素材型だと評されていたにもかかわらず終盤に一軍に昇格させてまずまずの成績を残しましたが、秋に肩を痛めて二年目から少しずつおかしくなり、四年目から一軍で起用されたものの一年目の終盤に見せた本来の投球からはかなりかけ離れた成績で、徐々に成績を落として故障と正に河内と同じような歩みを見せています。他にも伊東なども少し結果を残したからということで一年目に一軍に起用され、光るものを見せましたが、二年目の今年は140キロにすら届かず、完全に劣化しています。このほかにも色々事例がありますが、挙げたらきりがありません。皮肉にも一年間はじっくりとファームで育成した前田健太が一番伸びているということがそれを物語っています。 メジャーリーグではどれだけ成績を残してもまずはじっくりと育成プランに沿って段階を踏むという方針が位置づけられています。カープも選手ごとに育成プランを立て、確実に一軍の舞台に引き上げられるように対策を立てていく必要があるのではないでしょうか。今年、二軍では中崎、フェニックスリーグで光るものを見せた池ノ内らがいますが、間違っても無理をさせないおとを祈るばかりです。【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:2,930円(税込、送料別)
2011.12.02
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『長打不足が深刻』 今年の広島の平均得点は3.05点、平均得点をやや下回る結果となりましたが、これくらいならば及第点だと思われます。しかし、実際問題として挙がるのが得点能力のムラにあります。実はカープの完封負けの試合はセリーグ最下位を叩き出しており、連続無得点イニングを更新するなど不名誉な記録も作りました。 やはりカープ打線に欠けているものは長打力、よく統一球になって小技の重要性が増したという論調が増えましたが、もっと深く考えていけば統一球になって影響が出るのは本塁打だけでなく、打率も急降下するということです。普通に考えればたまに長打が出る率よりも安打を繋ぐ方が余程難しいことが分かります。それをカープ打線が、今年の上位3チームが証明したのではないでしょうか(その点に関しては番外編を見ていただければ幸いです)。 また、カープ打線は足のある選手がいながら殆ど盗塁をしなかったのも問題でしょう。ただでさえ長打がない打線なだけに前進守備を敷かれる状況で、これではBB/Kがあまり高くない打線なだけに安打、安打、安打と最低でも三連打繋ぐ必要性が出てきます。この長打不足打線でローリスクローリターンの策では投手次第で得点のムラが生じるのは当然でしょう。まあということは余程トレーシーの故障が誤算だったということなのでしょうか・・・。 球団は右打の外野手の獲得を進めていますが、来季はどのような方針を立てるのかも重要なのではないでしょうか。【送料無料】マネー・ボール価格:798円(税込、送料別)
2011.12.01
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