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『末永真史』 久々に退団選手の紹介をしていきたいと思います。今回は末永、赤イチローと呼ばれる打撃センスの持ち主も今季で戦力外通告を受けました。本人は現役続行を希望してトライアウトを受けていましたが、今のところ連絡はない様子です。 ここからは私のイメージですが、正直末永は皆様が絶賛する程の打撃センスを兼ね備えていたいたとは思えません。三振が多く、選球眼もそれほど良くなく、持っている純粋な打撃力はそれほどのものはありません。しかし、末永は純粋な打撃力とは別に意外性を持った打者であり、ここぞという場面での一打が目立つ選手で、その場面の多さからポテンシャル以上の打撃力という印象を残してくれました。しかし、先程も書かせてもらったように実際それほど打率も高いわけでもなければパンチ力もなく、走力にしても二軍ならば盗塁できますが、一軍レベルだと盗塁できない中途半端な走力の持ち主であり、肩も左投なのであまり低い鋭い送球ができず、地肩自体もあまり強くなく守備力に難のある選手で、全てが「中の下」といった扱いづらいさも同居していました。それでも打力が不足していたブラウン政権時代では意外性を買われて起用され、先ほど述べた印象的な一打を見せてくれました。 しかし、ブラウン政権から野村政権に代わると、それまで争っていた天谷や赤松だけでなく、最近では廣瀬の打撃成長や丸、岩本、松山、中東らの台頭で一気に末永の出場機会は激減してしまい、完全に一軍への道が閉ざされる格好となっていき、今季は開幕前にチャンスをもらったものの、そのチャンスを活かせず首脳陣に見切られたのかそのままシーズンを終えてしまいました。 正直、持ち味が意外性のみの末永に声をかけてくれる球団はないかなと感じています。しかし、そのポテンシャル以上に印象に残る一打を見せた末永は真の記録よりも記憶に残る選手だったのではないでしょうか。【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:1,953円(税込、送料別)
2012.11.30
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『二軍投手陣の布陣』 それでは引き続き、二軍投手陣の布陣を考えて行きたいと思います。二軍投手陣の人数は一軍と違って制限がありませんので、全ての人数を書きますが、一軍当落線上予備軍の投手、未熟で特別敷く必要なポジションがないと判断した投手はその他に記載します。先 発:中崎、武内、戸田、山野中継ぎ:岩見、金丸、池ノ内抑 え:ソコロビッチその他:上野、篠田、永川勝、斉藤、中村恭、菊池原、梅津、伊東、弦本、富永育 成:永川光、辻空、塚田四国行:小松 恐らくこのような布陣になるのではないかと思います。若手投手であるにもかかわらず、その他や育成に記載させてもらった投手は結果を残さないと厳しい立場に追い込まれるのではないかと思われます。四国アイランドリーグへの派遣ですが、少々伸び悩み気味の小松や全く登板のなかった塚田辺りに向こうへ行って実戦経験を積ませるのも手ではないでしょうか。【送料無料】プロ野球スカウトの眼はすべて「節穴」である [ 片岡宏雄 ]価格:840円(税込、送料別)
2012.11.30
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『一軍投手陣の布陣』 それでは来季に向けて予想される布陣を見ていきたいと思います。一軍投手陣の人数は12人とします。先 発:前田、バリントン、野村、大竹、今井中継ぎ:今村、福井、横山、河内、青木抑 え:ミコライオ 投手の力量を見てみますと、故障さえなければ一軍確定ではないかなと思えるメンバーを挙げてみました。次に一軍当落線上投手を見ていきたいと思います。先 発:中崎、篠田、斉藤中継ぎ:江草、ソコロビッチ、中田、岸本、久本 先発ローテは5人か6人になるのかは未定ですが、バリントンは中四日登板が多いことが予想されるので、基本的には今年のように5人で廻すことが濃厚なのではないかと思います。やはり大きな穴としてはサファテの穴、福井がその代わりを務めることになりますが、正直未知数ばかりかフェニックスリーグでは不安な一面を覗かせています。横山はベテランで右肩の故障持ち、無理はさせられないだけに残りの一人は中継ぎポジションに入るのが濃厚ではないでしょうか。【送料無料!】【送料無料!】マツダ商店はなぜ赤字にならないのか? 堀治喜〔文工舎新書〕価格:840円(税込、送料別)
2012.11.29
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『全体的な底上げが確率されたが・・・』 それでは今シーズンの総括も今回でラストとし、最後は全体的な布陣を見ていきたいと思います。投手陣や野手陣らの若手選手の台頭が目立ち、戦力の底上げに成功して4位に浮上することができました。また、投手や内野手に関しては野村や堂林といった主軸選手だけでなく、今後も二軍にて成長が見える選手がいることも期待ができます。しかし最終的には3位になり、現有戦力でも依然としてAクラスにならないということも事実です。栗原が復帰したとしてもその時に活躍した時期の岩本や天谷の穴埋めにしかならず、リリーフ陣ではサファテが退団し、ソコロビッチを獲得したものの外国人枠の関係から一軍登録されない可能性もあり、その部分も穴となります。 だからこそドラフト指名では即戦力の指名を行い、補強に関してももっと貪欲に行い、現有戦力に更なる刺激剤を与えなければなりません。今年地区優勝したワシントン・ナショナルズもドラフト指名にて地道に戦力の底上げを行い、モースやワースなどを獲得して徐々に戦力を底上げ、今年は勝負の年と位置付けてアスレチックスのエースだったG・ゴンザレスを獲得するなどの補強を敢行して見事に快挙を成し遂げました。即ち、育成だけでは勝つことはできず、やはり補強することは必須だと言えます。しかし、広島が今やったことと言えば将来を見据えた高卒野手や荒削りな社会人外野手の指名、久本の獲得のみに留まるなどかなり物足りなさが残ります。来年も若手の底上げと故障者の復帰しか展望が開けないようでは正直厳しさは否めませんが、今後動きはあるのでしょうか・・・。【送料無料】プロ野球選手ホントの実力価格:1,365円(税込、送料別)
2012.11.28
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『奇跡はそうそう続かない』 当初の野手陣構想は投手陣同様ボロボロ、主軸打者は栗原と故障上がりの梵のみで東出にも走攻守に衰えが見られ、赤松や天谷など期待されていた外野手が伸び悩み、石原や倉の高齢化など明らかに世代交代が必要な陣容でシーズンに入りました。ところが栗原が右肘の故障で戦線離脱し、そのまま復帰することなく終わり、チーム状態はかなり悲惨なものとなります。そんな中、開幕戦で注目を集めたのがオープン戦で結果を出した松山、新外国人のニックと開幕三塁手としてスタメン出場した堂林でした。松山は指標の指摘通りに結果を残せなかったものの、堂林は打撃好調で一時期は首位打者争いを演じるほどになり、ニックも当初低調だったものの阪神戦をきっかけにホームランを量産し、栗原に代わる4番打者として定着しかけたかに見えました。 しかし、そのニックも故障して戦線離脱すると今季絶望であることが判明し、堂林も徐々に研究されて打てなくなっていき、東出や石原も故障して戦線離脱するなど最早頼れる打者は梵のみとなっていき、これでは得点することもできずに一気に傾くかに思えました。そこを救ったのが岩本と天谷、共に開幕直後は二軍暮らしで殆ど出番がなかったものの、交流戦からスタメン出場すると、二人とも打ち出の小槌のように打ち始め、岩本は4番に座って栗原とニックに代わる代役4番に天谷は上位に入って打線をけん引、復調して長打力を発揮した堂林と梵、丸らで二塁打や本塁打を軸に点を取る攻撃パターンが確立し、更に先発投手陣の安定も伴って前半戦を3位で折り返すことに成功しました。 そして後半戦、新たにエルドレッドが加入するとそのエルドレッドも爆発して4番に座り、3位は安泰かと思われました。しかし、岩本は調子を落として登録抹消、堂林も一時の勢いは消え失せ、梵の膝も限界に達し、天谷も一時期ほどの好調さは消えるなど一気に打撃低調に陥り、再び得点力不足に戻ってしまい、結局エルドレッドの打率も月を重ねるごとに落ちていき、終わってみれば4位と15年連続のBクラスという結果に終わりました。新しく築き上げたかに思えた攻撃パターン、しかし残念ながらそれは今振り返ってみると一時の好調に過ぎませんでした。好調の時期でも岩本の選球眼は目を疑うほどの低水準、いつ当たりが止まってもおかしくなく、堂林も150三振を記録する程ミート力が低く、エルドレッドもそこまで突出するほどの指標はなく、天谷も打てなくなるとまたいつものゴロ打ちに戻ってしまい、ただ単に選手らが一斉に打撃好調になっただけで、本当に確立したわけではなかったのです。つまり、逆に言えば彼らによる一斉の打撃好調が起きなかったとしたらひょっとすると極度の得点力不足で最下位になっていた可能性すらあったのです。 しかし、確立しなかったとはいえ、彼らが残してきた打撃成績は一定の成長を見せるものでした。堂林は日本人本塁打数2位を記録し、岩本も天谷も一定の成績を収め、エルドレッドもなんだかんだで11本塁打を記録、梵も10本塁打を記録するなど主に長打力のある打者が台頭、期待したい彼らに加えて来季は栗原やニック、新外国人のルイスが加わります。彼らの成長次第では一気に打線の厚みが増す可能性も大いに秘めています。奇跡はそうそう続くものではなく、結果的に最後は元の実力に戻ってしまいました。しかし、可能性は見えたシーズンであり、その可能性を活かすも殺すも彼ら次第といえましょう。【送料無料】プロ野球のセオリー [ 鳥越規央 ]価格:900円(税込、送料別)
2012.11.26
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『ラッキー』 それではシーズン総括投手部門を始めたいと思います。今年のシーズンを象徴する言葉はやはり題名にも挙げた通りラッキーの一言に尽きます。一体誰がここまでとんとん拍子で上手くいくことが予想できたでしょうか。シーズン前まではかなり脆弱な投手陣で、先発は前田健太とバリントンの二人のみしか計算できず、後は新人の野村と故障上がりの大竹、横浜相手にしかまともな投球ができていない福井、落ち目の篠田、斉藤しか先発候補がおらず、はっきり言って野村と大竹の期待が先行していました。また、リリーフ陣もサファテ以外は未知数な状況で、しかもそのサファテですら故障明けということで不安視され、更に青木が故障するなど絶望的な布陣で、こちらも成長株とはいえ、昨年防御率が4.69の今村と新外国人ミコライオの過剰な期待先行といった印象で、正に「どうにでもなれ!」という見切り発車でのスタートとなりました。 しかし先発陣ではご存じの通り、福井こそ予想通り撃沈したものの、大竹が故障していた頃よりも格段に投球が進化したことや野村のこちらの予想を大幅に上回る活躍を見せるなど一気に4本柱と確固たる先発陣が出来上がり、しかも先発要員ではなくリリーフとしての起用が想定され、正直なところ期待株ではなく、やや伸び悩み気味だった今井が先発として後半戦から定着するといった想定外の副産物も飛び出し、一気に先発ローテーションが安定しました。 リリーフ陣もミコライオの活躍、当初不安定だった今村が涙を流して以降、いきなり安定しだして大車輪の働きを見せるなど一気に後ろ二枚が定着、サファテも昨年ほどではなかったものの、一応の働きを見せました。また、ビハインド要員として序盤はスタミナに不安のある岸本、スタミナが切れてどうなるかと思いきや殆ど構想に名前すら入っていなかった中田が一軍戦力になって岸本のポジションに入って穴を埋め、その中田が打ち込まれると、今度はファームでの成績がいまいちだった横山が復帰して1点台を記録するなどこれまたサプライズが飛び出し、更に更に忘れられていた存在だった河内が突如一軍復帰するや否やワンポイントとしての活躍を見せ、28試合に登板して防御率2.08と素晴らしい成績を残すなどサプライズの領域をはるかに越えた出来事が起こるなど嬉しい想定外なことが次々と飛び出し、なんだかんだでシーズン通してのリリーフ陣のやりくりにも成功しました。 当初一体どうなることやらと不安だった投手陣、しかし終わってみれば先発もリリーフも当初期待先行されていた投手に加え、殆ど戦力構想に入っていなかった投手までもが一軍で働きを見せ、防御率も2点台で終えるなど正にラッキーともいえたシーズンでした。正直リリーフ陣のやりくりは出来すぎな感が否めません。現に岸本は課題を克服できず、中田も徐々に打ち込まれて実力不足、復活が期待された永川や梅津も奮わない成績に終わり、キャンプ当初注目された金丸、大島、中村恭、岩見らは誰一人満足なシーズンを送れず不発に終わるなど中身は芳しいものではなく、サファテも退団するなど逆風が吹いており、このようなラッキーは何年も続くものではないでしょう。しかし、おかげで先発ローテーションは例年よりもかなり安定した布陣で望めるだけに運も実力のうちとでも言うべきなのでしょうか。【送料無料】プロ野球選手ホントの実力価格:1,365円(税込、送料別)
2012.11.23
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『ついに成功者出るか?』 育成部門のラストを飾るのは育成枠編です。育成ドラフトが実施されて以降、これまで広島は毎年必ずと言っていいほど育成ドラフトで選手を指名してきました。中谷、山中、松田、永川、中村、山野、池ノ内、富永、中村、塚田、三家などを指名してきました。しかし、残念ながら山中や松田は二軍ですらあまり戦力になれずに終わり、永川や両中村、富永、塚田なども少々厳しい感は否めません。 そんな中、来季に期待を抱かせる選手が山野と池ノ内の二人、山野は四国アイランドリーグに派遣されてスピードや変化球をマスターし、投手としての大幅な成長を遂げました。池ノ内はシーズンでは今一つの内容でしたが、フェニックスリーグで少し腕を下げてから急成長、球速も145キロと落ちずに制球に改善の兆しが見え、この二人に注目の期待が集まります。しかし、同じく四国アイランドリーグに派遣された永川や中村はパッとしない成績に終わり、富永や中村も厳しいものがあり、塚田に至っては全く登板の機会がなく終わりました。やはり育成ドラフトで指名される選手は本ドラフトで指名されなかった選手と言うだけあり、プロの実戦経験をさせられるレベルの選手ではなく、塚田のように1試合も登板できずに終わるというケースも十分あり得ます。やはり育成枠で指名しても実戦経験の場がなければ意味がなく、四国アイランドリーグに派遣できるだけの人数を確保するだけで良いのではないでしょうか?今年辻空という投手が入りましたが、果たして実戦経験を積ませることができるのやら・・・。【送料無料】セイバーメトリクス・リポート(1)価格:2,310円(税込、送料別)
2012.11.20
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『データが日本の捕手論を否定している』 以前、日本のプロ野球とメジャーリーグの捕手ではもたらす利得や力量に雲泥の差があるということを書かせていただきました。近年の日本プロ野球は肩の強さやリード面、キャッチングを重視する傾向があり、打撃が二軍レベルでも優先して起用される傾向があります。西武の炭谷やオリックスの伊藤、横浜の高城、阪神の小宮山など特に若い捕手がそのようなタイプが多く、打撃を売りにする捕手は殆ど起用されずにいます。逆に近年のメジャーリーグの捕手は皆長打力を併せ持った選手がレギュラーに定着することが多く、専守防衛型捕手は殆どいなくなりつつあります。何故アメリカはそうなのか?それはアメリカ全土に渡るセイバーメトリクスの定着に当たります。以前にも紹介させてもらいましたが、アメリカでの研究によりますと投手の防御率を良くする捕手は存在せず、結果の多くは運にすぎないという結果が発表され、日本野球の神髄ともいえる捕手のリードそのものを完全否定する格好となりました。また、肩の強さや後逸などを防ぐキャッチングといった守備面も実は数値化してしまうと僅か5点ほどの違いしかなく、これらが悪くとも殆ど痛手ではないことが明らかとなっています。つまり、これらを重視しても殆ど利得をもたらすことはなく、それなら打てる捕手を据えた方がシーズン通じてより貢献してくれるという結論になるのです。阪神の小宮山などは盗塁阻止率が高いものの、実質二塁への進塁を防ぐ程度のものであり、殆ど利得が得られません。そもそも日本球界では無死一塁のケースから盗塁させるチームはほとんど存在せず、逆に二死から盗塁をさせるケースが目立ちます。しかし、二死からの得点確率はかなり低く、実際二死から盗塁を許したとしても痛くも痒くもないのです。後逸も同様で、後ろにそらしたとしても実質一つ先の塁へ行ける程度、場面と場合にもよりますがよくよく考えてみればそれほど大きな損失ではありませんよね。寧ろ打撃での損失が上回っており、これではザルで水を掬うようなものです。炭谷もゴールデングラブ賞こそ受賞しましたが、そもそもこの選手が捕手でなかったとしたら果たして一軍で起用されるレベルの選手でしょうか?それに反してかつて横浜に在籍した小田嶋や高森、あのまま捕手を続けていたとしたらどういう野球人生だったでしょうか?阪神の中谷にしても同様であり、日本の捕手の傾向は間違った方向に行っているように思えてなりません。 世界の印象では『日本の野球は細かい』という評価を受けていますが、元を正せば『ただ単に細かい部分が好き』なだけで、時代の波からかなり遅れていると言わざるを得ません。日本ハムなどがデータを重要性などを理解してBOSシステムなどを導入し始めて以降、各球団も導入が相次いで行われているものの、選手起用や采配を見る限り現場の野球人の理解はあまり進んでいないのではないかなと思われます。そのせいか、日本の一流選手が海を渡っても殆ど活躍できないケースが最近目立ち、2002年頃に一度は差が縮まったかに見えた日米のレベル差も気がつけばかなり開いているように思います。最近では統一球で得点減少が球界では大きな問題となっていますが、捕手の打力レベル低下も得点減少に大きく影響しているように思えます。特にセリーグは投手が打席に立つだけに、現状投手レベルの選手が二人いるようではお話にならないでしょう。そのような野球が蔓延る野球界に危機感を持つべきではないでしょうか。【送料無料】セイバーメトリクス・リポート(1)価格:2,310円(税込、送料別)
2012.11.19
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『若手の突き上げなく、布陣がマンネリ化しつつあり』 それでは次に外野手についてみていきたいと思います。堂林、菊池、安部、庄司らの台頭があった内野手とは違い、外野手は真新しい選手が出てくることなく終わりました。強いて挙げれば丸が非凡な選球眼とパンチ力を見せて2年連続で一軍戦力となったことや岩本が一時期4番を張るほどになったこと、ここ数年低迷が続いていた天谷が久々に復調したこと、打席は少ないながらも中東が3割打ったぐらいで、いつもと面子が変わらずにマンネリ化が続いています。また、全外野手安定感に欠けて確固たるレギュラーになるまでに至らず、固定化できずに全体的に高齢化が鮮明になってきています。 それでは二軍はどうかと言えば、現状期待できる若手外野手はフェニックスリーグで活躍した土生ぐらいで、育成要員の外野手自体が不足している状態です。それはここ数年内野手を指名しているものの、外野手の指名はないままの状態が続いていたことが原因として挙げられるでしょう。今年入団したドラフト指名選手を外野手として育てるのか、もしくは来年のドラフトで指名するのか気になるところですね。【送料無料!】【送料無料!】マツダ商店はなぜ赤字にならないのか? 堀治喜〔文工舎新書〕価格:840円(税込、送料別)
2012.11.18
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『若手の台頭、世代交代の流れが加速』 今年、内野手はこれまでの勢力図が一変する下地となったと言っても過言ではありません。特に懸案の三塁手は今年で3年目の堂林が定着し、14本塁打を放つなど非凡な長打力を発揮してレギュラーに定着しました。ここ数年栗原と並ぶ打者が不在だっただけに打力の面でも堂林の台頭は非常に大きなものとなりそうです。ただ守備が問題で失策が多く、今年こそ経験で最後まで出場していたものの、来季は勝負の年と位置付けされているので木村の出番が増えるかもしれません。ただし、同点になることも想定できるだけにできれば守備固めなどせず、堂林が成長して最後まで守ってくれるのが一番ですが・・・。 また、二塁手はこれまで東出がスタメン出場していましたが、故障を機に出場機会が減り、復帰してもレギュラーとしての起用はあまりなく、野村監督自体があまり東出を買っていないようで、やはり足や守備の衰えが表面化しているのではないかと感じます。これまでサブの位置にいた小窪も二軍落ちするなど出場機会が激減、僅か25試合の出場にとどまるなどサブの位置から転落、これまでの構図が変わりました。代わって起用されたのが菊池と安部の若手内野手、シーズン中には二人とも打撃が今一つでしたが、菊池はフェニックスリーグで打撃が急成長、打率だけでなく大学時代のパンチ力を見せるなど活躍しました。安部は足が速く、フェニックスリーグでも長打力を見せるなど確かな成長を感じさせました。来季は二人の出場機会が増えることが予想されます。また、二人の影に隠れていますがファームで3割を打った庄司もいるだけに東出にとっては来季が正念場となりそうです。最後に遊撃手ですが、今年こそ梵が務めたものの膝の状態が思わしくなく、打撃面では大きな貢献を見せてくれたものの、失策数が増加するなど守備面で大きな不安が残り、梵自体の体も限界に達していたようで手術をすることになり、恐らく来季はコンバートか適度に休ませることが予想されます。 今年は堂林を筆頭に菊池、安部の二人が一軍戦力となり、二軍には庄司が控えるなどこれまでの構図が変わり、世代交代の流れが加速しています。来季は一塁栗原、三塁堂林以外は白紙と言っても良さそうです。二遊間は扇形のグラウンドにとって見れば守備の要と言っても過言ではない重要なファクターであり、一刻も早い構築が必要不可欠です。逆にこの部分を固めることができたとしたら守備の大部分は出来上がったと言っても良いので、選手一人ひとりの底上げに注目です。【送料無料!】【送料無料!】マツダ商店はなぜ赤字にならないのか? 堀治喜〔文工舎新書〕価格:840円(税込、送料別)
2012.11.17
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『井生崇光』 相沢の次に紹介する選手は、今シーズン限りで引退を表明した井生。打撃や守備走塁などに大きな特徴はないものの、捕手までこなしたほどのユーティリティー性やマネーボール的選手で選球眼が良く、出塁率を売りにする選手で地味ながらも一時期重宝されていた時期がありました。しかし、同じユーティリティー性を持つだけでなく、足も速い木村がトレードで加入すると井生の出番は激減。ここ数年は一軍での出番は殆どないままで、二軍で結果を残してもお呼びがかかりませんでした。 その理由は若干低かったユーティリティー性が挙げられるでしょう。確かにユーティリティー性を持つ選手でしたが、守れるポジションは一塁、三塁、外野とそれほど需要があるポジションではなく、外野にしても広島の場合は守備走塁に特徴のある選手が多いため、守備固めの選手ならば井生よりも優位な立場にいる選手が在籍しているだけに実質守れるポジションは一塁、三塁とあまり控えに置きたいほどのポジションではありませんでした。逆に木村は二塁、遊撃も守れるだけに結果的にこの部分が決め手となったのかもしれません。 成績自体は平凡で地味ながらもマネーボールの模範的選手のようで意外に印象に残っている選手だなというのが私の感想です。【送料無料】セイバーメトリクス・リポート(1)価格:2,310円(税込、送料別)
2012.11.15
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『本当の貢献度を考えるべき』 今年巨人の日本一の原動力となったのは言うまでもなく捕手の阿部慎之助、あわや三冠王を奪取するかという程の打撃でチームを牽引し、若手投手に対しても叱咤激励をするなどチームの要となりました。ただ、マスコミから流れてくる内容はと言えば、三冠王目前にまで迫った打撃よりも捕手としてのリード面や精神的支柱という言葉が目に付きます。つまり、日本のプロ野球にとっての捕手と言えば『打つよりも専守防衛』、特にリード面を重視するチームが大半であり、配球面が重視されるポジションであることは明白です。ところがこうした傾向が逆に日本球界の捕手の力量そのものを低下させることとなっています。 以前から何度も指摘していますが、そもそもリードというものは投手の調子など様々な別要因によって左右される非常に不安定なものであり、しかもその比率もリードではなくそちらの別要因の方に比率が偏っています。例えば8:2だったとすると、別要因の比率が8でリードが2、その2の方を計算してもただ単に偶然の可能性もあり、偶然ではなかったとしても僅か2しかないのだから投手を補強した方が良いということになります。実際アメリカの研究によりますと、投手の防御率を良くさせる捕手は存在せず、結果の多くは単なる運によるものだという研究が発表されました。現に私のブログでも石原と倉について見ていきましたが、結果として昨年は石原でしたが、今年は倉の方が良く、年ごとによってバラつきが生じることを確認しました。結局、リードに正解は存在しないのです。 しかし、日本の野球界は未だにその正解がないものを重視し、逆に打力のある捕手を違うポジションをコンバートしている風潮です。現に阪神でも今成が.292と一定の貢献をしているにもかかわらず、何故か小宮山を優先起用しています。他にも西武の炭谷やオリックスの伊藤など肩に売りのある選手がスタメン起用される機会が多く、特に炭谷はゴールデングラブ賞を受賞したものの、打撃の貢献点を示すRCAAは-25.86とあまりにも低いだけに正直レギュラー起用するほどの選手かどうか疑問符がつく格好です。 唯一千葉ロッテが打力の高い里崎をスタメンに据えてはいますが、皮肉にも当時里崎をスタメンに抜擢したのは何を隠そうアメリカ人のバレンタイン監督でした。ちなみに当時広島の監督だったブラウン監督もしきりに『打てる捕手』と言っていましたね。そう、アメリカではリードを根拠のないものとして捉え、長打力があって肩も強く、捕球ができる選手をレギュラーに据えます。ツインズのマウアーやジャイアンツのポージーは優れた捕手なのでともかくとしてもレンジャーズのナポリやヤンキースのマーティン、オリオールズのウィータース、レッドソックスのサルタラマッキア、ホワイトソックスのピアジンスキー、インディアンスのサンタナなどはいずれも20本塁打前後打っている選手たちです。アメリカにおいて捕手は長打力のある選手たちが起用されやすい傾向にあり、近年その傾向が強まっています。他のポジションと違って守備範囲が無く、守備に参加しないケースが多いのでどうしても打力での貢献点を求めることになります。その部分を考慮すると打撃で貢献点を出す選手を置くのは寧ろ当然であり、炭谷や伊藤、横浜の高城などはアメリカならば恐らく起用されないのではないでしょうか。 現在、日本プロ野球とメジャーリーグのレベル差は広がりつつあると感じていますが、特に捕手に関してはメジャーと比べて特に見劣りするポジションであると言わざるを得ません。捕手は打てなくても良いというのは間違いで、殆ど守らないポジションだからこそ打てる選手を据えなければいけないことを肝に銘じるべきではないでしょうか。私は打てる捕手を他のポジションにコンバートすべきではないと思いますが、日本プロ野球ではこういったことがよく行われ、特に横浜はこれまで打力のあった捕手を次々に内野手にコンバートしており、これこそが最も愚策といえるでしょう。今の球界では投手がもう一人いるようなもので、果たしてそれが年間でどれだけの損失を被っているのかを考えるべきではないでしょうか。【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:3,276円(税込、送料別)
2012.11.14
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『相澤寿聡』 2005年高校生ドラフト4巡目にて指名された左腕投手、左の中継ぎ投手として期待されるも今年戦力外通告を受けました。今後は広島の打撃投手となる予定です。 一番の分岐点となったのは昨秋キャンプでの横手投げへの変更にあるでしょう。昨年の二軍での成績は46試合に登板して防御率2.84という数字を残し、47奪三振17与四球でK/BBは2.76と良好な数字を記録し、球速も常に140キロ前半を記録するようになるなどようやく一段階の成長を感じさせた時期でした。にもかかわらず、首脳陣は徐々に力をつけていた彼を横手投げに変えました。結果的にようやく旬の時期を迎えた相沢の投手生命を大きく狂わせることとなりました。あのままのフォームで投げ続けていたとしたら今頃は一軍で左の中継ぎ投手として登板していた可能性があるだけに非常にもったいなさは否めません。この戦力外通告は首脳陣の判断ミスが招いたものと言わざるを得ません。正直他に戦力外を通告しても良い投手は他にも山ほどいたはずです。 結局、サイドスローに変更して大成した投手は今のところ一人もいません。恐らく青木高広の成功例に倣って伸び悩み気味の左腕投手にもフォーム変更指令を出したのでしょうが、青木のフォーム変更は彼自身による試行錯誤によって初めて手にした成功です。投手一人ひとりの適性も考えず、今の状態や投球スタイルなどを一切無視し、漠然としたフォーム転向など何の役にも立たないことを肝に銘じてもらいたいと思います。こうして徐々に階段を昇っていったはずの投手が踏み外して退団することになったのですから。【送料無料!】【送料無料!】マツダ商店はなぜ赤字にならないのか? 堀治喜〔文工舎新書〕価格:840円(税込、送料別)
2012.11.13
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『今のままでは供給がおぼつかない!その理由は別の部分にあり』 それでは引き続き、育成部門の右投手編をはじめていきたいと思います。今年は野村という即戦力投手を補強し、2年連続で新人投手が戦力になりました。その一方で素材型投手の育成が中々上手くいかず、層の薄さを解消しきれいなかったきらいがありましたが、今年は7年目の今井がついに先発ローテーションの一角として定着したことに加え、4年目の中田はビハインド専門投手ながらリリーフ陣の一人として一軍で登板、2年目の中崎も終盤に一軍復帰して好投するなど本当の意味での育成も今年は上手くいったシーズンではないでしょうか。 しかし一つ重要な問題点があり、かつての長谷川や河内などもそうでしたが、大成に時間がかかりすぎることが挙がります。今井にしても来季主力としての期待がかかりますが、来年で8年目を迎えて年齢も26歳です。8年ということは即戦力投手が一年目から活躍した場合、FA権を取得してしまう年齢になるだけにこれでは埋め合わせにしかなりません。ただ、素材型投手は普通これぐらいの時間がかかるのは当たり前で、現に日本ハムの吉川もここまで来るのに6年かかり、これぐらいの年月は当たり前なのです。では何故広島と違い、投手陣のやりくりが上手いのか?それは1巡目以外での即戦力投手の獲得に失敗していることです。日本ハムや中日、オリックスなどは3巡目以降に優秀な社会人投手を獲り、それらを戦力に結び付けています。特に日本ハムは抑えの武田久を筆頭に増井や森内、谷元、今年は昨年の森内同様高齢ながらも実力がついてきた新垣をドラフトで指名しました。これらの選手たちは低身長や高齢など実力以外の部分が嫌気されてネックとなっていた投手らですが、日本ハムは先入観に囚われることなく、力のあるリリーフ投手を下位指名に成功しています。一方で広島は3巡目以降に獲った社会人投手は殆ど戦力になれていません。日本ハムと広島の大きな差はここにあるのでしょう。ただ、広島の社会人投手の見る目のなさは異常なレベルなので、この解消をなくすには伸び悩んでいる投手をすぐに切り、有望な投手に実戦の経験を与える方法か、もしくは伸び悩んでいる投手を育成枠に廻し、四国アイランドリーグで経験を積むなど工夫が必要かもしれません。今年、四国へ派遣された山野は香川で先発ローテーションに入って一年間経験し、球速も140キロ中盤を叩き出せるようになり、フォークや高速スライダーを習得するといった体力面や技術面での成長がありました。逆に同じような荒削りな投手の中で成長を感じさせたのは腕を若干下げてフェニックスリーグで片鱗を見せた池ノ内ぐらいで、弦本は持ち味だった球速がガタ落ちし、塚田は全く登板せず、成長を感じさせるものがありませんでした。こちらの香川の伊藤コーチの手腕は良さそうなので、いっそのこと育成を香川のコーチに任せるのも良いかもしれませんね。 今年は今井、中田、中崎、フェニックスリーグでは今年成績を残していたにもかかわらず、故障に泣いてしまった武内など今年は成長を実感させた投手が多く、育成部門にとっては収穫の多いシーズンとなりました。しかし、毎年1巡目で力のある即戦力投手を獲れるとは限らず、今のようなドラフト指名をしていてはいずれ供給がおぼつかなくなります。この部分は育成部門とリンクしているだけにこの部分を解消していかないといつまで経っても層は厚くならないのではないでしょうか。【送料無料】マネーボール [ ブラッド・ピット ]価格:2,682円(税込、送料別)
2012.11.12
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『久々の速球派左腕獲得』 広島は中日を戦力外になった久本の獲得を発表しました。広島で計算できる左腕投手と言えば河内と青木の二人のみで、左腕投手の補強は必要だっただけに久本の獲得は大きいですね(欲を言えばもう一人誰か獲ってみても良さそうですが)。何より良い点は二人と違って直球にスピードがある点、今年は5試合の登板ながら147キロを計測しています。広島にとっては高橋建以来の速球派左腕なので正に悲願の速球派左腕獲得となりました。違うタイプの左腕投手の補強したことで、投手交代のバリエーションが増えたと言えるのではないでしょうか。 成績の方を見ていきますと、二軍では20試合に登板して11奪三振4与四球、防御率は4.50と芳しいものではありませんが、昨年は1点台で奪三振も多く素晴らしい成績を残しており、球速も衰えを感じさせていないので恐らく好投しても投手陣の層が厚い中日ではチャンスが貰えず、今年はモチベーションが低下していたのかもしれませんね。是非とも広島で主戦投手として活躍して欲しいと思います。そんな中日もソト、ソーサらの離脱が濃厚で岩瀬にも衰えがみられ、田島の酷使と故障禍の山井に頼らねばならない程脆弱になりつつあります。その一方で横浜の大型補強などがあり、来季はひょっとすると勢力図が一変するかもしれませんね。【送料無料】マネーボール [ ブラッド・ピット ]価格:2,682円(税込、送料別)
2012.11.10
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『芽の出た投手おらず、壊滅的状況』 それではシーズン総括シリーズを始めていきたいと思います。記念すべき1回目は育成部門の左投手編です。 サブタイトルの通り、現在広島の左腕投手は「これは」と思わせる左腕が誰一人おらず、寧ろ劣化してしまった投手が多いのが実情です。青木高広が春季キャンプの時点で離脱し、席が空いていたにもかかわずその席を確保した形になったのは長年肩痛に苦しんでいた河内でした。毎年期待されている篠田と斎藤は年々投球内容が悪化し、スピードも落ちるなど魅力が完全になくなり、フェニックスリーグでも振るわない成績に終わり、篠田に至っては左ひざを手術することになりました。この二人は完全に育成失敗とみて良いでしょう。彼ら二人(河内もですね)に共通している点は素材型にもかかわらず、体づくりをせずに実戦投入されたこと。左腕不足が深刻なのは分かりますが、結果的にこのことが彼らを度重なる怪我やフォームを崩すことに繋がり、現状のような状態になってしまったのだと思います。今いる殆どの左腕投手はこのパターンばかりの投手ばかりと言っても過言ではなく、中村恭平も入団当初は153キロを計測する速球派左腕との触れ込みでしたが、制球を気にするあまり球速が130キロ中盤になることもザラで、現状では元のフォームに戻したものの球速が戻らず、フェニックスリーグにも不参加になりました。かつて我々広島ファンの期待を背負った伊東も一年目以降は故障で130キロに届くのが精いっぱいの状態に落ち、かつて144キロを計測したあの頃の輝きはなくなっています。 そこで心配なのが戸田、今年一年目ながら先発ローテとして11試合に登板し、一軍登板も1試合ながら果たしました。しかし、PL学園であることや体調管理に長けていた前田健太や高卒ながら既に体ができている感があった今村とは違って明らかに体が細く、体づくりをメインにした方が良かったのではないかと感じています。少なくともここまでは育成失敗の道を辿ってきた先輩投手達と全く同じ道を歩んでおり、私自身はかなり危惧しています。 やはり広島という環境では素材型左腕ではなく、青木高広のような自分でフォームを試行錯誤出来る社会人左腕ではないと厳しいのでしょうか。考えてみますと、主力となった左腕は大野、川口、高橋建、青木高広と社会人左腕が多いですね。広島の場合は育成に主眼を置いた左腕ではなく、上位で左腕投手を獲った方が良いのではないでしょうか。このままでは「『育たないのに一応獲る素材型左腕』とか!到着駅の決まっているミステリートレインに絶望したーーーー!!!!」と絶望先生に叫ばれかねません。ドラフト上位で左腕投手を獲らなければいつまで経っても左腕投手は出てこないと思います。懺・さよなら絶望先生 第三集 特装版価格:7,140円(税込、送料別)
2012.11.06
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『ルイス再び』 昨日、巨人が日本ハムを下して日本一に輝きました。見ていて思ったのですが、何というか選手が小粒でやはりメジャーリーグに比べるといささか盛り上がりに欠けますね・・・。何はともあれ巨人がアジアシリーズ出場権を得たので、ひょっとすると読売系列でTV中継されるかもしれませんね。 そんな中、広島はメッツのフレッド・ルイス外野手の獲得を目指していることが分かりました。触れ込みではアベレージ系ながら長打力も秘めた中距離打者との情報が流れていますが、実際はどうなのかを見ていきたいと思います。 まずアベレージ系なら絶対必須と言えるのがミート力と選球眼の高さ、阪神のマートンや膝の故障で残念ながら今年で解雇されましたが、それでも.294と高打率を残した西武のカーターなどもこの指標が優れていました。3割前後を打つのならばこの数字が優れていなければ難しいと言えましょう。そんなルイスの3Aでのミート力は何と3.7とかなりの低水準、選球眼も.504と並で打率を残せるタイプかどうか甚だ疑問の残る数字となっています。それならば長打力はと言いますと、ISOPが.189とあまり突出した数字ではないだけに長打力を売りにするタイプかと言われるとこれも微妙と言わざるを得ません。実は上の二つの指標が悪くとも.200を大きく超すほどの圧倒的なISOPがあれば日本人投手のボールならば強引に力で持っていくことができます。この例としましては、ヤクルトのバレンティンやソフトバンクのペーニャ、広島のニックなどがそれに当てはまります。しかし、残念ながらルイスはこれにも該当しません。正直、打撃能力に関してはかなり疑問符のつく結果となり、ちょっと厳しいかなと言わざるを得ません。 次に走塁守備ですが、盗塁数は3Aで25個を記録していますが、クイックをしないケースの多い中での成績なので、日本よりも盗塁のしやすいアメリカでの成績なのでこの場合は割引いて考えないといけません。ベースランニングは上手くないようで例年マイナスを記録しており、エルマンのようにあまり走塁を売りにするタイプではなさそうです。守備でも比較的鋭い打球が来やすいレフト、ライトではUZRがマイナスを記録しており、守るならば比較的ゆるい打球が来やすいセンターでしょうか。 結論としてははっきり言いまして全然アベレージ系の打者ではありません。巨人のボウカーのようなタイプではないかと感じるだけにあまり期待できそうにもないかなというのが正直な感想です。ただ、ボウカーはミート力の方が優れており、ルイスは選球眼の方に優れている点が違いでしょうか。そのボウカーの評価はCでしたので、ルイスの評価もCということにさせていただきたいなと思います。確か広島はBOSを導入したという噂を聞いたのですが、この前のドラフトと言い、黒田の獲得といい本当に導入したのか疑いたくなるような行き当たりばったりの戦略で来季が心配な今日この頃です・・・。【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:3,276円(税込、送料別)
2012.11.04
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『来季は戦力の一人として』 何一つ良い内容を書くことができなかった左腕編、気を取り直して右腕投手編を書いていきたいと思います。 まず何と言っても素晴らしいのが中崎、今年は無理に実戦経験させてしまったせいで一年ずれてしまいましたが、シーズン終了後に行った走り込みなどの体力強化によって球速が増し、最速でも147キロを計測するまでに成長しました(だったら何故に春の時に中途半端に登板させずにそれをしなかったのやら・・・)。それはさておき、防御率は1.06とさることながら被ISOPが.015、与四死球率が1.59と球威面と制球面の両面において高い水準を叩き出しています。残る課題は三振奪取能力で、打たせて取るタイプなのかもしれませんが5.82はいくらなんでも低すぎます。チェンジアップは空振り率が高いだけにもう少しチェンジアップを増やしても良いのではないでしょうか?それでも現時点でK/BBは3.67、来年は一軍の戦力として力になってほしいですね。 次に楽しみなのが池ノ内、今年は制球が定まらずに春季キャンプに一軍招待されたほどの期待を大きく裏切りました。しかし、今秋に少し腕を下げると奪三振率が11.45、与四死球率が4.09とフェニックスリーグでは全てにおいて内容が向上し、K/BBも2.80、球速も145キロを計測するなどスピードも大きく落ち込むことなく、フォーム改造に成功した形となりました。残る課題は4.09と改善されつつあるものの、まだまだ物足りない与四死球率、もう一段階向上することができればリリーフ投手として非常に面白い存在になっていくことでしょう。 中田は奪三振率は10.50で被安打は3本と完全に二軍相手では格の違いを見せつけていますが、与四死球率は6.00でK/BBは1.75と投球自体の完成度は低く、日知軍同様にK/BBは低水準を記録しています。力だけでは一軍相手では厳しく、フォームはオーソドックスな投げ方でスピードも144キロと平凡なので一軍相手では所詮並程度で、慣れられてくると今年のシーズンのように失速していってしまいます。以前から指摘していますが、もう一段階成長してください・・・。 もう一人注目しておきたいのが武内、大学や過去のイメージではリリーフタイプというイメージがありますが、フェニックスリーグでは何と先発ローテの一員として登板、これが見事にはまり好投しました。球速も147キロとキャパを落とすこともなく、K/BBも2.40とまずまずの成績を残しました。以前から感じていたことですが、リリーフの時期は140キロ後半を叩きだしたかと思えば翌日は130キロ前半になるなどひょっとすると連投が利かないタイプなのかなと感じていたので、案外先発の方に適性があったのかもしれませんね。課題としてはとりあえず怪我しないようにしてもらいたいですね。今年せっかく好投していたのに故障で一軍で投げられず終いになってしまったので、まずは怪我しない体を作ることが先決です。もう一つは現状、球の力で押している投球なので自分の投球スタイルを確立することを目指してもらいたいなと思います。 福井は来季セットアッパーとしての配置転換が決まり、フェニックスリーグでは早速リリーフとして登板、ところが球速ほど球威がないのか?一発を浴びるだけでなく、二塁打も2本浴びるなど被ISOPは.125と特定できる範囲での被ISOPは篠田に次ぐワースト2位にランクインしてしまいました。武内の所でも触れましたが、連投が多いリリーフでは球の力を安定して維持することが求められるだけに球威がないとなると少々苦しいですね・・・。ただ、個人的にはリリーフタイプだと思っていますのでここは何とか工夫する必要があるでしょう。 富永、弦本の素材型右腕コンビはあまり振るわない結果となりました。富永は防御率自体は良いものの、奪三振率は4.50で与四死球率は3.38でK/BBは1.33と低水準を記録するなど投手としてはまだまだな印象を受けます。また、球速も最速が141キロでは寂しく、8安打を浴びるなど球の力もあまりありません。現状ただ投げているだけで抑える術もなければ球威もないと苦しい状態です。弦本は防御率も5.40と悪く奪三振率は1.80、与四死球率は3.60と富永以上に酷い投球内容で、最速で137キロとかなり寂しい数字を記録しています。二人ともそれぞれ最速147、148キロを計測し、アイランドリーグでは奪三振率が非常に高い代わりに制球に不安があったはずですが、プロ入りしてからは制球はまあ見れるレベルになりましたが、その代わりに球の力と三振奪取能力という持ち味を失うなど本末転倒な状態になっています。正直、篠田の後を追っている印象でかなり不安です。もう素材型投手は山野のように四国アイランドリーグの香川のコーチに任せてみては? 右投手に関しては状態の良し悪しが両極端な状況となっていることが分かりました。特に中崎と池ノ内は紆余曲折あったものの、とりあえず順調に育ちほっとしました。このまま行けば中崎は一軍投手に、池ノ内は支配下選手登録されるでしょう。是非、層の薄い一軍投手陣に割って入って活躍してくれることを願い、このコーナーを終わりたいと思います。【送料無料】The Extra 2%: How Wall Street Strategies Took a Major League Baseball Team fr...価格:1,953円(税込、送料別)
2012.11.02
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『かつての期待の若手左腕らは終わりなのか?』 それでは野手編に続き、投手編も書いていきたいと思います。前回は最後に危ない選手について取り上げましたが、それだと後味が悪いので今回は先に危ない選手が多い左腕投手について取り上げてみたいと思います。 まず左腕投手の中で来季太鼓判を押せる投手は残念ながらいませんでした。その中で期待できる投手は金丸、今年横手投げに変更してファームで一年間登板を重ね、ようやくフォームが板についてきた頃合いかと思います。フェニックスリーグでも防御率0.00を記録するなど好調を維持しています。ただし、奪三振率が低いので緻密な制球力が求められますが、フライアウトが多く高めに浮きがちな傾向があり、K/BBも2.00。そのまま一軍で通用するかと言われると疑問符が付き、もう少しゴロを打たせるために低めに投げられるようになりたいところです。 相変わらずといったところなのが岩見、フォームを若干修正したようですが奪三振率は12.38と高いものの、与四死球率は7.88と相変わらずの制球難といった成績、寧ろフォームを修正した結果、球速が140キロを越えなくなり、被ISOPも.111と寧ろ悪化した印象を受けます。修正しても相変わらずなのなら元に戻した方が良いのではないでしょうか。今年新人一年目ながら一軍で初登板を果たした戸田はやはりまだまだな印象、奪三振率と与四死球率共に4.09と4.91と三振を取るわけでもなければ制球が良いわけでもなく、WHIPも1.55と1.50を越えているだけに力不足でまだまだ体作りが必要な段階かなという印象を受けます。 上記3投手に比べて絶望的なのが斎藤、篠田、伊東のかつて期待の左腕と言われた三人です。斎藤はK/BBが0.88と信じられないほどの低水準、球速も最速130キロの時があるなど球威もなければ奪三振率も与四死球率も3.21、3.86と何もかもが劣化してしまい、最早プロレベルの投手と言えない状態になっています。よくプロ野球のドラフトサイトで扱われている素材型という言葉を使うならば、最早完全に腐ってしまった素材と言って良いでしょう。もう晩年の佐藤剛士を見ているようで痛々しいですね・・・。 斎藤と同様の状態なのが篠田、篠田の場合は料理で例えるとせっかくの素材を様々な技巧をこらしすぎて味の方はさっぱりになってしまった素材とでも言いましょうか。与四死球率は0.83と制球力は一見緻密に見えますが、ISOPは.140と長打を打たれまくり、かつての球速や球威は消え失せるなど、最早バッティングピッチャー。要するに枠に入るが真ん中もしくは高めに集まるアバウトな制球力でしかありません。WHIPもそれぞれ1.58と2.36と最早二軍相手にも通用しなくなっています。この二人よりも更に深刻なのが伊東、与四死球率が脅威の11.12とかなりの低水準、K/BBも0.57と絶望的な数字を記録し、球速も一年目に高卒時の最速143キロを上回る144キロを計測するなど確かな成長を感じさせていましたが、今や130キロ出すのがやっととスピードも球威も完全にガタ落ちと最早どうしようもない状態になっています。正直伊東は野手転向を真剣に考える時期に来ているのではないでしょうか。 正直現状の左腕投手に展望は開けそうもなく、やはり今年のドラフト会議で松葉辺りに行った方が良かったのではないかと思わざるを得ません。特に斎藤や篠田、伊東の三人はBOSシステムを駆使してチーム構築をしている日本ハムならば戦力外通告されていても何ら不思議はありません。それどころか金丸自体も戦力外を通告されていてもおかしくないレベルであり、如何に広島の左腕事情が壊滅的状態であるかということを改めて再認識する形となりました。来年一体どうするつもりでしょうか・・・。新外国人や自由契約選手の獲得や青木高広の一刻も早い復帰を願うばかりです。【送料無料】勝てる組織づくりの教科書 [ 岡田友輔 ]価格:920円(税込、送料別)
2012.11.01
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