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長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト年の瀬正月用生け花@自宅正月用生け花@自宅おせち料理@自宅症例報告インターネット検索で来院された。物忘れ、妄想、甘い物好き、収集癖、引き籠もり、夜間不眠、生真面目、語義失語、振戦を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.左>右側頭葉萎縮中等度、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:11/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にドネペジル1.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)50mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:17/30(+7)、近時記憶2/6(+2)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。フェルガード100M/プロルベインDRは希望されなかった。認知機能低下にドネペジル1.5mgから2.5mgへ増量した。VitB1=36,VitB12=278,葉酸=3.0。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症、葉酸欠乏症を呈しており、ビタメジン50mgから25mgへ減量、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:内科 1.オルメテック20mg 2.アーチスト5mg 3.コニール8mg 4.マイスリー5mg。物忘れ、易興奮、すり足、甘い物好き、アルコール多飲、収集癖、生真面目、小刻み歩行、右>左歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。BP125/74。BP130-150を目標にオルメテック20mg/アーチスト5mg/コニール8mgの減量を指示した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)50mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+4)、近時記憶5/6(-1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。前医の投薬すべて中止してBP155/79、オルメテック10mgを再開した。VitB1=28,VitB12=554,葉酸=4.7。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン50mgから25mgへ減量、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。TG213にロトリガ(DHA&EPA)2gを開始した。知り合いからの紹介である。物忘れ、暴言、アパシー、鬱状態、言語理解低下、寝言、収集癖、生真面目、アルコール多飲を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.右>左前頭葉萎縮軽度、3.右>左側頭葉萎縮先端部、4.右>左海馬萎縮軽度、5.脳梗塞なし、6.その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:4、軽度認知障害(MCI)/前頭側頭葉変性症(FTLD)タイプを呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)50mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+1)、近時記憶5/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=35,VitB12=486,葉酸=3.8。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン50mgから25mgへ減量、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:S43クモ膜下出血。内科 1.コニール4mg 2.リピトール10mg 3.タナトリル5mg 4.ネキシウム20mg。物忘れ、真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮なし、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX) として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ2gを開始した。BP131/76と過降圧のためコニール中止を指示した。70歳以上の高齢者であり、リピトール10mgは中止した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+5)、近時記憶2/6(+1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=33,VitB12=311,葉酸=4.7。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン25mg継続、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:2ヶ月前 右半身打撲。1ヶ月前 右橈尺骨遠位端骨折。物忘れ、振戦、易転倒、昼間傾眠、語義失語、甘い物好き、収集癖を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、6.その他 左>右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:3、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:16/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mg/ロトリガ(DHA&EPA)2gを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+3)、近時記憶4/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=33,VitB12=470,葉酸=6.3。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン25mg継続、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。10年間 認知症専門外来と往診を続けてみて~今年1年を振り返って~平成19年11月に長久手南クリニックを開院しました。開院当初は、一般往診を主とした地域医療を主とした診療を考えていましたが、ドクターコウノとの出会いが人生を大きく変えました。ドクターコウノを隔月に講師に迎え、隔月に筆者が認知症基礎講義をケアマネージャーを主として介護士、看護師、理学療法士、医師、歯科医師をを集めた認知症勉強会を1年間繰り返す間に、地域としての認知症に関する知識の底上げをすることが出来ました。その後も、隔月で2年間続けました。最近では年1回の認知症講演会をドクターコウノに行って頂いています。あっという間に10年間が過ぎました。全速力で走り抜けた10年間でした。最近ではケアマネージャーからの紹介が減り、知り合いからの紹介>インターネット検索>書籍を読んでという患者さんが増えてきました。ケアマネージャーまで到達しない、すなわち、介護申請出来ていない認知症患者が増えているのかも知れません。民生委員が改訂長谷川式簡易知能評価スケールや時計描画テストを行うことにより、未治療の認知症患者を救い出す必要があるのではないかと感じています。来年は民生委員に対する講演会を行うことで今まで認知症と診断できていない患者の治療を開始出来ればと考えています。今年進化した部分は、本年半ばからビタミンB1、B12、葉酸血中濃度測定、補充治療を開始したことです。抗認知症治療薬を出す前に、栄養状態を改善しておくべきと考えたからです。実際に、ビタミンB1欠乏症はピック病様症状を呈すること、ビタミンB12は認知機能低下、欝状態を呈すること、葉酸欠乏症は動脈硬化病変、脳萎縮の原因となることなどがわかりました。国保からの指摘により、検査結果が出るまでビタミン補充療法は開始できなくなりました。軽度認知障害(MCI)レベルの患者には認知機能低下にフェルガード類、脳血流低下(境界領域梗塞および多発性脳梗塞)にプレタールを開始、プロルベインDRを勧めて来ました。一方、中等度~高度認知症レベルの患者には初診時から抗認知症薬を開始するようにしています。高齢者の治療をしていると、一体、人はどのぐらいまで寿命を延ばして行けるだろうと思うことがあります。筆者も54歳となり、医者の不養生とならないように糖質制限を行い10キロの減量、テニス週1回開始しました。生涯現役を目標に診療が出来ればと考えています。新しい試みを続け、患者さんからのフィードバックにより学ばせて頂き、日々診療を進化させて、昨日よりも今日の方が良い医療を続けて参ります。
Dec 31, 2017

長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト東山植物園 バラ園バラ園@東山植物園バラ園@東山植物園バラ園@東山植物園バラ園@東山植物園症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:4年および2年前 呂律不全、左への傾き、未破裂脳動脈瘤。内科 1.ネキシウム20mg 2.バイアスピリン100mg 3.アムロジン5mg 4.フェロミア50mg 5.リーゼ5mg。物忘れ(人の名前を忘れる)、悪夢、夜間大声、多弁、甘い物好き、収集癖を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.左側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:2、軽度認知障害(MCI)/脳血管性認知症(VD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にアムロジン5mgから2.5mgへの減量を指示、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+2)、近時記憶6/6(+-)と治癒状態となり、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=31,VitB12=524,葉酸=5.5。ビタミンB低下症、葉酸低下症を呈しており、アリナミンF(ビタミンB1)25mg、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。一般採血:BUN29.5,s-Cr0.98,Fe25,Alb3.6,LDH254,Hb10.4,FT3=2.08以外異常なし。低栄養状態であり、タンパク質補充を指示した。ケアマネからの紹介である。既往歴: 1年前 正常圧水頭症、右脳室腹腔シャント術、物忘れ/小刻み歩行、アリセプト3-5mg。内科 1.ジャヌビア 2.アムロジピン 3.オメプラゾール 4.アリセプト5mg 5.リピトール 6.バップフォー 7.メトグルコ 8.アマリール 9.パントシン 10.デノタス 11.セイブル。物忘れ、幻視、寝言、易興奮、尿便失禁、語義失語を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左前頭葉萎縮軽度、3.左側頭葉萎縮中等度、4.左海馬萎縮中等度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2.5、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6.5/9、改訂長谷川式:6/30、近時記憶0/6と高度低下していた。易興奮にアリセプト5mg中止、70歳以上の高齢者には高脂血症治療薬は不要であり、リピトール中止を指示した。認知機能低下に8日目からレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。減薬のためデノタス中止した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:10/30(+4)、近時記憶0/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=21,VitB12=471,葉酸=8.9。ビタミンB1欠乏症を呈しており、アリナミンF(ビタミンB1)25mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:5年前大腸癌。6ヶ月前 腎臓癌。内科 1.コニール 2.ゼチーア 3.フェブリク。物忘れ、腕組みを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.右>左前頭葉萎縮軽度、3.右>左側頭葉萎縮軽度、4.右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 右>左脳室拡大。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:3、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:17/30、記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。多発性脳梗塞にロトリガ(DEH/EPA)4gを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+3)、近時記憶1/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=43,VitB12=375,葉酸=5.8。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mg、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。親戚からの紹介である。既往歴:狭心症。内科 1.アムロジン5mg 2.バファリン81mg 3.リピトール10mg 4.タケプロン15mg 5.エバステル10mg 6.セルシン4mg。物忘れ、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:3、アルツハイマー型認知症(ATD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。BP106/65、BP130-150を目標にアムロジン5mg→2.5mg→1.25mgへ減量、セルシン4mg→2mgまたは中止を指示した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+7)、近時記憶5/6(+4)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。BP128/76。VitB1=30,VitB12=201,葉酸=1.9。ビタミンB1低下症、ビタミンB12欠乏症、葉酸欠乏症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mg、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。脳梗塞にプロルベインDR2Capを勧めた。70歳以上の高齢者には高脂血症治療薬は不要であり、リピトール中止を指示した。インターネット検索で来院された。物忘れ、易興奮、頑固、甘い物好き、生真面目、無呼吸症候群、振戦、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮なし、4.左海馬萎縮軽度、5.脳梗塞なし、6.その他 両側淡蒼球石灰化、左>右脳室拡大。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:26/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+2)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=42,VitB12=430,葉酸=11.4。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgを開始した。TG300にロトリガ(DEH/EPA)2gを介した。
Dec 24, 2017

長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト紅葉の東山植物園22週間前に訪れたときは紅葉には早すぎたため11月26日に東山植物園を再訪した。紅葉@東山植物園紅葉@東山植物園紅葉@東山植物園ツバキ@東山植物園紅葉@東山植物園紅葉@東山植物園症例報告知り合いからの紹介である。独居。既往歴:整形外科 1.アクトネル 2.マイスリー。物忘れ、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮なし、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:14/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ(DHA・EPA)4gおよびサアミオン10mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合VitB1,B6,B12)1V静注、ビタメジン50mg内服を開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+5)、近時記憶4/6(+2)と中等度改善した。VitB1=44,VitB12=267,葉酸=4.0。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン50mgから25mgへ減量維持、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。鉄欠乏性貧血(Fe42,Hb11.5)にフェロミア50mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:心房細動。内科 1.ブロプレス8mg 2.ワーファリン3mg。物忘れ、易興奮、一方通行逆走、左側ミラー自損事故、左側ミラー事故、運転休止、生真面目、収集癖を呈していた。頭部CT: 1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮先端部軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化、右中大脳動脈未破裂動脈瘤。以上から、レビースコア:4.5、ピックスコア:3、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ(DHA・EPA)4gを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合VitB1,B6,B12)1V静注、ビタメジン50mg内服を開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+1)、近時記憶3/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=38,VitB12=823,葉酸=7.6。ビタミンB1低下症を呈しており、ビタメジン50mgからアリナミンF(VitB1)50mgへ変更した。インターネット検索で来院された。既往歴:メンタルクリニック 1.アビリット100mg 2.ソラナックス0.4mg 3.ソラナックス0.8mg。物忘れ、悪夢、夜間不眠、歩行ゆっくり、振戦、右歯車様固縮、生真面目、鬱状態を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左前頭葉萎縮軽度、3.左側頭葉萎縮先端部軽度、4.海馬萎縮なし、5.脳梗塞なし、6.その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:0、レビー小体病(LBD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)1V静注、ビタメジン50mg内服を開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+3)、近時記憶6/6(+1)と治癒状態、頭がすっきりして、もやもやがなくなり、気分も良くなった。VitB1=31,VitB12=462,葉酸=7.5。ビタミンB低下症を呈しており、ビタメジン50mgを継続した。ケアマネからの紹介である。既往歴:内科 1.リピトール 2.オメプラゾン 3.リーゼ5mg 4.ムコスタ 5.デパス0.5mg 6.レンドルミ0.25 mg 7.アレロック。物忘れ、夜間不眠、車の運転が右より、収集癖、生真面目を呈していた。頭部CT: 1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶4/6と軽度認知障害(MCI)を呈していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)1V静注、ビタメジン50mg内服を開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+2)、近時記憶6/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=33,VitB12=417,葉酸=2.4。ビタミンB1低下症、葉酸欠乏症を呈しており、ビタメジンは胃痛のため1週間で中止、アリナミンF(ビタミンB1)50mgへ変更、フォリアミン(葉酸)10mgを開始した。プロルベインDR2Capはふらつきのため1週間で中止、ロトリガ4gを開始した。からの紹介である。既往歴:内科 1.オルメテック10mg 2.アロプリノール100mg 3.ビソルボン。泌尿器科 1.フリバス75mg。精神科 1.テトラミド10mg 2.セロクエル25mg頓。物忘れ、易興奮、暴言、暴力、帰宅願望、夜間不眠、感情失禁、嚥下困難、食欲低下、病識欠如、尿便失禁(夜間のみ)、語義失語、後追い、易転倒、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT: 1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.右>左側頭葉萎縮高度、4.右>左海馬萎縮中等度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:8、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:1/9、改訂長谷川式:4/30、近時記憶0/6と高度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)1V静注、ビタメジン50mg内服を開始した。BP85/55のためオルメテック10mg中止した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:7/30(+3)、近時記憶1/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。BP117/85。VitB1=30,VitB12=662,葉酸=4.1。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、アリナミンF(ビタミンB1)50mg、フォリアミン(葉酸)10mgを開始した。ビタミンB剤も副作用がある~過量投与は興奮・食欲低下・心不全に繋がる~平成29年9月から認知症患者にビタミンB1、B12、葉酸(B9)血中濃度測定を行い、投薬治療を行ってきました。220名の時点で検討して、「認知症患者4人に1人はビタミンB1欠乏症、10人に1人はビタミンB12欠乏症、5人に1人は葉酸欠乏症を合併すること」がわかりました。医学書では、ビタミンB1、B12、葉酸低下症では、汎血球減少症などの血液データを認めた場合にのみ血中濃度測定すべきであるという概念が浸透しています。しかし、血液データでは全く異常を認めず、「典型的な症状を伴わず認知症のみが主訴であるビタミンB欠乏症が存在する」ことがわかりました。従って、すべての認知症患者に対してから「ビタミンB欠乏性認知症を疑い、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸精密検査を施行」すべきであるという結論に達したのです。1-3ヶ月経過して、患者が外来に戻ってきています。驚いたことに、筆者の印象では「認知症患者4人に3人はビタミンB1欠乏症/低下症、5人に1人はビタミンB12欠乏症/低下症、3人に1人は葉酸欠乏症/低下症を合併すること」がわかってきました。ビタミンB1、B12、葉酸低下症では、中核症状として認知機能低下を合併します。また、周辺症状としては、ビタミンB1欠乏症/低下症は不安と不穏症状、ビタミンB12欠乏症/低下症はうつ症状と傾眠傾向を伴っています。葉酸欠乏症/低下症は特徴的な症状がないことが多いのですが、筆者の経験では、頭部CT上、深部白質梗塞や高度脳萎縮を伴っており、妄想や語義失語を呈することが多い印象を受けます。もう一つ驚いたことは、ビタミン剤にも副作用を合併することです。高齢者には通常量の処方では多いことが常識になっていますが、ビタミン剤もまた然りでした。たとえば、ビタメジン添付文書では「食事からの摂取が不十分な際の補給の場合、25mgカプセル:1日3~4カプセル」と記載されています。特別に高齢者に対する注意事項もありません。筆者は迅速な治療を考え、100mg/日投与していました。高齢者には興奮、食欲低下、心不全になった患者が出現したため、50mg/日に減量しました。その後も、頻度は減ったものの、興奮や食欲低下の患者がおられたため、25mg/日に減量して現在に至ります。ビタミン剤も通常量の1/4~1/3程度で充分であり、過量投与は副作用の危険性があるという結論に達しました。食事指導も大切であり、イギリスのように開業医も管理栄養士による食事指導を導入すべきであると考えています。レセプト上、ビタミンB1、B12、葉酸(B9)血中濃度測定は、各々「ビタミンB1欠乏症疑い」「ビタミンB12欠乏症疑い」「葉酸欠乏症疑い」と病名、「認知症患者4人に1人はビタミンB1欠乏症、10人に1人はビタミンB12欠乏症、5人に1人は葉酸欠乏症を合併すること、典型的な症状を伴わず認知症のみが主訴であるビタミンB欠乏症が存在することからビタミンB欠乏性認知症を疑い、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸精密検査を施行した」とコメントを入れることですべてクリア出来ています。ただし、「疑い病名で治療を開始することは出来ない」という注意を受けました。至極もっともな話で、再診日までビタメジン注射や内服などの治療を待つことにしました。筆者の外来は3ヶ月処方の患者が多く、焦って治療を開始していましたが、注意を受けてからはルールに則り3ヶ月待って頂くことにしました。最近では認知症専門外来初診からビタミンB1、B12、葉酸(B9)血中濃度測定を行い、以前よりも抗認知症薬や向精神薬に頼らない治療が実現できています。身体の栄養を整えてから治療を開始することで、より少量の抗認知症薬や向精神薬で中核症状や周辺症状が改善出来ています。これからも患者にとってより良い治療を求め、日々診療に邁進して参ります。
Dec 10, 2017

長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト紅葉の東山植物園2週間前に訪れたときは紅葉には早すぎたため11月26日に東山植物園を再訪した。香嵐渓に負けない紅葉を楽しむことが出来た。紅葉@東山植物園紅葉@東山植物園紅葉@東山植物園紅葉@東山植物園紅葉@東山植物園紅葉@東山植物園紅葉@東山植物園症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:レビー小体型認知症、アリセプト3-5mg、レミニール8mg、精神神経科。物忘れ、幻視、夜間大声、夜間せん妄、妄想、暴言、帰宅願望、介護抵抗、昼間傾眠、徘徊、易転倒、嚥下困難、語義失語を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.左側頭葉萎縮先端部軽度、4.左海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:10.5、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:12/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgとサアミオン10mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。幻視に抑肝散加陳皮半夏2.5g/アスパラK0.6gを開始した。易転倒にドパコール100mg/グルタチオン2000mgを開始した。起立性低血圧にメトリジン4mgを開始した。前医にてVitB1=34,VitB12=600,葉酸=5.4、ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、メタボリン(ビタミンB1)注射液50mgを開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(+4)、近時記憶2/6(+-)と中等度改善、上記周辺症状はすべて改善した。ビタミンB1低下症、葉酸低下症にアリナミンF50mg(ビタミンB1)50mgおよびフォリアミン10mg内服を開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:内科 1.クレストール2.5mg 2.アムロジピン5mg。物忘れ、暴言、易興奮、夜間不眠、食欲低下、人物誤認、易転倒、小刻み歩行、歯車様固縮、収集癖、生真面目、足を鳴らすを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.左側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低にフェルガード100M粒1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)1V静注した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+2)、近時記憶5/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。VitB1=26,VitB12=432,葉酸=6.9。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、アリナミンF(ビタミンB1)25mgおよびフォリアミン(葉酸)5mg内服を開始した。ケアマネからの紹介である。既往歴:整形外科 1.エビスタ 2.エディロール 3.リマチル 4.ソレトン 5.ムコスタ。眼科 1.メチコバール。物忘れ、生真面目、鬱状態、内服管理困難を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.左側頭葉萎縮先端部軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:19/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ4gを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)1V静注、ビタメジン50mg内服を開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19.5/30(+0.5)、近時記憶4/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=28,VitB12=710,葉酸=6.3。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)50mg、フォリアミン(葉酸)10mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:脳梗塞、左不全片麻痺。内科 1.リピトール10mg 2.アムロジピン2.5mg 3.ブロプレス8mg 4.メチコバール1.5mg 5.マイスリー5mg。物忘れ、易興奮、物とられ妄想、易転倒、病識欠如、甘い物好き、収集癖、薬剤過敏、左不全片麻痺4/5を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.右>左前頭葉萎縮軽度、3.右>左側頭葉萎縮軽度、4.右>左海馬萎縮軽度、5.右>左基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ4gを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。BP150を目標にブロプレス8mg継続/アムロジピン2.5mg~半錠~中止を指示した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)1V静注、ビタメジン50mg内服を開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+2)、近時記憶5/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=207,VitB12=3280,葉酸=5.8。葉酸低下症を呈しており、アリナミン(武田)を中止、ビタメジン50mg維持、フォリアミン(葉酸)10mgを開始した。鉄欠乏性貧血にフェロミア100mgを開始した。施設からの紹介である。既往歴:慢性硬膜下血腫、左穿頭血腫除去術。脳神経外科 1.イーケプラ500mg 2.柴苓湯9g。物忘れ、暴言、暴力、易興奮、帰宅願望、介護抵抗、徘徊、語義失語、生真面目、腕組みを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 左>右慢性硬膜下血腫残存。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:6、前頭側頭型認知症(ピック病)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:14/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)1V静注、ビタメジン50mg内服を開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+10)、近時記憶5/6(+5)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=30,VitB12=262,葉酸=1.9。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症、葉酸欠乏症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)50mg、フォリアミン(葉酸)10mgを開始した。前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgからウインタミン朝0-4mg屯4mgへ減量した。まずは栄養障害~ビタミン欠乏~鉄欠乏を改善させてから次に抗認知症薬~向精神薬による治療を筆者は認知症専門外来と往診を10年間やってきました。当クリニックに通院される中高年の方々に栄養障害が多いことに驚かされます。当初は問診や簡易知能検査で認知症と診断すると、症状に合わせて抗認知症薬、向精神薬に加えて、必要に応じてフェルガード類、プロルベインDRなどのサプリメントを加えて治療してきました。患者さんや御家族は、認知症治療を目的に来院されているのですからそれが当たり前だと考えてきました。最近になって栄養障害~ビタミン欠乏~鉄欠乏に注目するようになりました。今までいきなり、抗認知症薬、向精神薬を投与してきて、予想通り順調に認知機能が回復する患者グループと、上手く治療できない患者グループがいることに気づいていました。上手く治療できない患者グループの中には、全く治療に反応しない場合だけでなく、抗認知症薬による過興奮、向精神薬による過鎮静で悩まされる患者も多く見られました。上手く治療出来ない患者グループに、栄養障害~ビタミン欠乏症~鉄欠乏症の治療を行うことで、認知機能が回復して、向精神薬を減らすことも出来、結果として過興奮や過鎮静を回避できることが筆者の治療経験からわかってきました。栄養補給~ビタミン補給~鉄補給を的確に行うだけで、不安や興奮などの周辺症状を減らし、認知機能を回復させることが出来ます。今まで上手く治療出来なかった患者の多くに栄養障害~ビタミン欠乏~鉄欠乏が原因で認知機能低下や周辺症状が出ていたと言い換えることも出来ます。栄養補給~ビタミン補給~鉄補給だけで認知症治療が出来れば理想的ですが、サプリメントが必要な場合、抗認知症薬や向精神薬が必要な場合もあります。「まずは栄養障害~ビタミン欠乏~鉄欠乏を改善させてから次に抗認知症薬~向精神薬による治療を行う」ことで、結果として「抗認知症薬、向精神薬の投与量を減らすことが出来る」のです。それによって、認知症治療が安全に、確実に、しかも安価に出来ることは認知症患者や御家族に大きなメリットになります。国としての医療費削減のためにも、栄養障害~ビタミン欠乏~鉄欠乏を早期に改善することは大切であり、健康診断にアルブミン、コレステロールだけでなく、血清鉄、フェリチン、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸などの項目を追加すべきだと考えます。
Dec 3, 2017
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