全3件 (3件中 1-3件目)
1
![]()
副題は「”犯罪者”の作り方」。 著者は元厚生労働省事務次官の村木厚子さん。 2009年『郵政不正事件』で虚偽有印公文書作成容疑等で逮捕・起訴されましたが、 2010年9月の裁判で無罪が確定し、職場復帰を果たした方。 法務大臣の諮問機関である法制審議会『新時代の刑事司法制度特別部会』では、 『連合』元会長・神津里季生氏、映画監督・周防正行氏らと共に、 7人の市民委員の一人として、2011年6月から刑事司法制度改革の検討に加わりました。 その際の刑事司法専門家たちとのやり取りも、本著に赤裸々に記されています。 *** たしかに、被疑者・被告人が真犯人であれば、 本人に尋ねれば一定の真相に迫れるかもしれません。 しかし、被疑者・被告人が無辜である場合、事件の真相など知るよしもありません。 どれだけ問い詰めても真相には近づけませんし、 むしろ誤った結論に向かう危険すらあります。(p.118)「有罪率99.9%」が、いかにして生み出されているか。その詳細が、著者の大阪拘置所独房拘留中の体験を中心に綴られていきます。袴田事件等の殺人事件、痴漢冤罪事件、大川原化工機事件、東京五輪汚職事件、そして現在も報道が続くプレサンス事件等も取り上げ、人質司法の実態に迫ります。真犯人に真実を吐露させたい。しかし、その思いが強すぎると、無辜の人にありもしない犯罪を語らせてしまう。その狭間で、刑事司法専門家たちも悩み苦しみながら、最善を尽くしていると信じたい。ただ、その思いを裏切る行為が見られたり、冤罪がなくならなかったりするのが現状です。
2026.08.11
コメント(0)
![]()
みをつくし料理帖の第9弾。 燃え盛る炎の中からあさひ太夫を助け出した又次の最期の言葉 「頼む、太夫を、あんたの……あんたの手で……」 それを成し遂げるため、澪が動き始めます。 ***神帰月妻・お薗、娘・お花と一緒につる家を訪れた佐兵衛の賛同を得て、芳は柳吾の求婚を受け入れる。芳に代わってつる家で働くことになったお臼は、一柳仕込みの即戦力ですぐに大活躍。一方、澪は『鼈甲珠』を作ったあとの卵の白身を用い、源斉の助言を得て蒲鉾作りに成功。料理番付発表を考慮し、売り出しは来春からと言う種市を清右衛門が一喝、翌日から献立に載る。美雪晴れ料理番付は、登龍楼が『天の美鈴』で大関位となるが、つる家も『面影膳』で関脇位に返り咲く。澪は柳吾から一柳で修業するよう誘われるが、『鼈甲珠』で成し遂げたいことがあると断る。年末年始を芳と共に一柳で過ごす中、その板場を見て自身はどんな料理を作っていくか考える澪。七草の後、つる家を訪れた摂津屋助五郎が野江の諸事情を知ったと分かると澪も全てを打明ける。華燭柳吾がつる家の新しい料理人として連れて来たのはお臼の夫・政吉で、如月朔日から調理場に。あさひ太夫が源斉と共に化け物稲荷に参拝する姿を、澪は身を潜めつつ見つめ、その無事を祈る。初午前夜、つる家は店ゆかりの面々に佐兵衛も加わって宴を催し、翌朝には芳らを見送る。そして祝言の後、柳吾は今後育ててみたい料理人として、澪と佐兵衛の名を挙げたのだった。ひと筋の道初午から半月程経ち、芳は一柳の名女将として評判が立ち、吉原では花見見物が行われるとの噂。澪は弥生朔日を鼈甲珠の商い始めと決め、吉原の規を知らぬまま振売りに挑むが散々な目に遭う。一方、伊勢屋は失火の責めを負い、店主・爽助は身柄を拘束されるが、美緒は皆を守るため奮闘。その姿に励まされ、澪は翁屋と摂津屋の助力を得て、普請中の翁屋の軒先で再始動する。 ***澪の鼈甲珠は評判を呼び、弥生晦日の後も卯月末まで翁屋に卸し商ってもらえることに。清右衛門が褒めたように、摂津屋助五郎の力添えが澪にとって大きな助けとなりました。そして、料理人としてどう生きれば良いのかについても源斉の言葉が澪を迷いから解き放ちます。今巻巻末には、何と特別収録まで収められており、充実度が半端ない!特別収録 富士日和目黒行人坂の茶屋で、御前奉行・小野寺数馬と相模屋店主・紋次郎が出会う。紋次郎が持つ手持ちの弁当に入っていた湯葉の料理から、相模屋の白味醂へと話が弾む。紋次郎の弁当を作った料理人の手による『琥珀寒』という料理を、勧められ口にした数馬。「そうか、お前はここまで来たのだな」と、口中の幸福を飲み下したのだった。
2026.08.08
コメント(0)
![]()
みをつくし料理帖の第8弾。 燃え盛る炎の中からあさひ太夫を助け出した又次の最期の言葉 「頼む、太夫を、あんたの……あんたの手で……」 それを成し遂げるため、澪が動き始めます。 ***残月三方よしの夜、つる家を訪れた御用商人・摂津屋助五郎は、あさひ太夫の無事を伝えると、太夫と澪の関係や又次の最期の言葉の意味を問うが、澪がそれを語ることはなかった。澪は、又次の初盆に用意する膳を、盂蘭盆会の三日精進として店で出すことを種市に提案、苦労の末に完成させた氷豆腐を用いた揚げ物をそこに加え、『面影膳』として好評を博す。彼岸までつる家に訪れた内藤新宿・藤代屋が、澪の作った剥き物に目を留めたことを契機として、その妻・しのぶ(元翁屋新造・菊乃)が知る元宿場女郎・お薗の夫・捨吉が佐兵衛だと分かる。出水騒ぎの後、俎橋に姿を現した佐兵衛は、芳、澪、柳吾の前で料理の道には戻らないと宣言。柳吾からの労わりの言葉に涙した佐兵衛は、澪に登龍楼にだけは決して関わるなと念を押す。みくじは吉登龍楼本店に招かれた澪は、吉原新店の板長に迎えたいと言う店主・采女宗馬に四千両を要求。吉原で商うに相応しい逸品を作れたら考えてやらぬでもないという采女との賭けに応じることに。翁屋の寮で静養中のあさひ太夫と再会すると、その際に手渡された懐かしい『こぼれ梅』を用いて卵料理『鼈甲珠』を完成、清右衛門の上機嫌に背中を押され登龍楼に乗りこんで宗馬と対峙する。寒中の麦あさひ太夫に関わる全事情を清右衛門から聞いた種市は、澪をつる家から送り出す覚悟を決め、清右衛門は、澪に登龍楼の新作料理『天の美鈴』を語り、真の勝負は吉原再建後だと檄を飛ばす。一方、美緒が仕出しを引き受けた旅籠『よし房』の店主・房八が後添いを貰う内々の祝宴の後、一柳の今後を巡って坂村堂と激しい口論の途中倒れた柳吾を、芳が一柳で看病することに。芳は、御用商人の養子縁組顔合わせの宴を自ら行うという柳吾を押しとどめ、部屋替えも助言。さらに父子が和解へと向かうよう、目立たぬように双方に働きかける。床上げの日、芳と澪を招いた柳吾は、20日に渡り手厚く看護してくれ芳に感謝の言葉を述べ、残る人生を共に歩みたい、私のもとにいらしてくださいと語りかけたのだった。 ***本筋のお話ではありませんが、今巻ではおりょうや夫・伊佐三、息子・太一に動きがありました。太一は地面に描いた夕顔を絵師・辰政に褒められ、辰政自らが描いた絵手本を手渡されます。また、伊佐三が親方のために、妻や息子と共に裏店から引っ越すことに。さらに、早帆や美緒も登場し、近況を知らせてくれています。
2026.08.01
コメント(0)
全3件 (3件中 1-3件目)
1

