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寂しきかな奥方 参勤交代~隔年に 枕さびしき 御内室~江戸川柳 ~奥様のおひろひ足がねばるやう~江戸川柳 暇を持て余している奥様がゆるりゆるりと散歩している足が なにやら意味ありげでございますな、 1635年に徳川三代将軍家光によって武家諸法度が改正され、 参勤交代が制度化され、諸大名は一年ごとに江戸と領地に住むことが、義務付けられ、大名の正室と世継ぎとなる息子は、江戸に常住させられたのでございます。人質でございますね。 つまり、大名の奥方はずっと江戸住まいだったのでございます。 殿様の方は、一年ごとに領地と江戸を行ったりきたりで、 無論領地の方にも側室がおますので、女に不自由することはなかったのですが、 奥方の方は 江戸留守居役の目も光り、一年間も男日照りの日々が続くのでございますから寂しかったのですよ。 ですが、女ですもの、いろいろあったようでございます。 寛永寺や浅草寺を参詣し、中村座・市村座・森田座のある猿若町に足を延ばして 芝居見物をする。 いい男を遠くから眺めるくらいなら問題はおきませんが、 大奥 御年寄 の江島(絵島)が 歌舞伎 役者の 生島新五郎 らを相手に遊興に及んだことが露見して大奥追放された江島事件のようにならぬよう、ご注意でござるぞ、 ~時鳥(ほととぎす)よりも奥様お待ち兼ね~江戸川柳 渡り鳥よりも夫を待つ奥方の心情穏やかではござませんねえ。笑左衛門
2025.09.28
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笑左衛門残日録101秋の憂いの隠居 その八~あら楽し思ひは晴るる身は捨つる浮き世の月にかかる雲なし~大石良雄~あの世にも粋な年増がゐるかしら~三遊亭一朝 ~宗鑑はいづこへ行くと人問はば ちと用(癰)ありてあの世へといえ~山崎宗鑑 ~この世をばどりゃお暇せん香の 煙とともに灰さようなら~十返舎一九 ~盥(たらい)から 盥へうつる ちんぷんかん~小林一茶こんなひょうきんな辞世の短歌を詠む心境で死にたいもんですね、 臨終短歌を詠みまする ~土左衛門 なにがおかしくて ぶよぶよ白く 苦楽も水に 流して浮かぶ ~ ~仕方ねえ 産まれたことは 恨まねえ 己でちゃんと 命の始末 ~ 残日録の引き際もあとわずかになりて候 笑左衛門
2025.09.24
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笑左衛門残日録 100秋の憂いの隠居 その七 ~ゆく河の流れは絶たえずして、しかも、もとの水にあらず よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結むすびて、久ひさしくとどまりたる例ためしなし 世の中にある人と栖すみかと、またかくのごとし~さもあらん、大川の流れを見つめながら拙者は鴨長明の方丈記の一節を独吟していた。 なあ川よ、幸も不幸も罪も恥もみな流れてしまえば何もなかったように忘れてしまってようござんすかね、 幕引き短歌を詠みまする~我もまた うたかたのように 消え失せる 一献の酒 一時の幸~ ~大川の 川面みつめて 何を問う どこへいくのか 何処から来たか~ 笑左衛門
2025.09.21
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笑左衛門残日録 99 秋の憂いの隠居 その六 ~武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり~ 葉隠(山本常朝) 死を恐れぬ腹を据えたお武家様、 武士の魂は腹部に宿っていて、腹を切ることが武士道を貫くことが切腹だそうだが、さすがの武士でも腹を切る時にゃ痛いだろうに、 土壇場短歌を詠みまする ~かっこいい 粋な死に方 ありゃしない 腹を割っては 腸が飛び出す~ ~武士という 身分を恨み 切腹す 町人ならば 御免で済ます~笑左衛門
2025.09.17
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笑左衛門残日録 98 秋の憂いの隠居 その五 口はばったかいことを言うつもりもねえが、 ご隠居、いつまで生きるつもりでぃ、、 ううむ、隠居して、もうこの先の人生は祭りのおまけだとさばさばしていたつもりであったのだが、、、 死ぬるということが悲しくなることもなるし、 生きてく未練というものふつふつと湧いてもくるのだ。 終曲短歌にて候~手を取って 相対死にが 羨まし 女人もみえず 一人で死ぬるか~~よかったか 面白かったか 死ぬ間際 生きた意味さえ 知らず散る~笑左衛門
2025.09.14
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笑左衛門残日録 97 秋の憂いの隠居 その四 死んでしまう者は何も残しちゃいけねえな。 しょせん一人で死ぬもの、 かかあも子供も友達も 一緒に死んじゃくれねえ、淋しいねえ、、 幕引き短歌にて候~焼いてくれ 残すものなど ありゃしない 生きた証も 塵芥(ちりあくた)だけ~~死ぬ時にゃ、かかあ子供も したり顔 それでいいんだ 所詮はひとり~笑左衛門
2025.09.10
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笑左衛門残日録 96 秋の憂いの隠居 その参厠も井戸もどぶも、浚って掃除をしなきゃ汚いものを貯め込んで臭くて鼻が曲っちまいますよ。 還暦すぎた爺さんの腹の底にも腐敗した過去が詰まってるんでしょうな、 腹の底を攫っちゃいかがですかな、 いい糞が出てまいりますよ。 断末短歌でひとりいく ~井戸浚い せめて死ぬ前 さっぱりと 腹底浚い 反吐を出してえ~ ~柵(しがらみ)を 川に流して さっぱりし ドボン飛び込み ひとり逝く~笑左衛門
2025.09.07
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笑左衛門残日録 95 秋の憂いの隠居 その弐 戒名は「空笑居士」がよかろうと坊主に内談し 桶屋の佐吉に寝棺じゃなくて座棺がいいねと死ぬための準備万端、「でもねえ、ご隠居さん、棺桶には恨みや後悔、心配ごとは 入れられねえから、生きてるうちにとっとと何処かへ捨ててきておくんなせえな、、」 手仕舞短歌にて候 ~ひとつ捨て、ひとつ減らして 裸んぼ 捨てきれねえごみ ひっかかってる闇~~行灯の 灯が消えてく 儚さを じっとみつめる 古老の蒲団~笑左衛門
2025.09.03
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