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少ししてママがカウンターに戻ってくる。「先生、もう9:40だし、お店閉めちゃいますね。 なので時間の許す限り、ゆっくり食べていって下さいね。 ――夏恋、お店の扉の鍵しめてくれる?」 鍵を閉めに向かう背中に、先生がママに何か言った。私にはよく聞こえなかったけど、ママの笑い声が聞こえる。先生が来店するのは嬉しいはずなのに、同じくらい満たされない――。鍵を閉めてカウンターに戻る。「喜春さんが調理学校を選んだのは料理が好きだからでしょ。 好きなことが明確なら、専門学校はいいよ。 渡良瀬は《咲花》は、やらないの?」先生がなんとなく2人に問う。「《咲花》は、今のところは・・・。」「私が調理学校を選んだのは、ただの手段。 とにかく一日でも早く家を出たかった・・・。」「・・・。」「でも、その気持ちのおかげでパパに会えた。」私は先生の前で、わざとパパの存在を口にする。ママは下を向いたまま、「娘の頃の話よ。」と、話を止めた。少しの間 三人とも何も話さず、店内が緊張する静けさになる。私は先生を見る。“――どう出る、先生?” ―つづく―本日もご来店、誠にありがとうございます! \(^―^)人(^0^)/さあ、先生はどんな反応を?次回をお楽しみに~!毎日の励みに、ポチッとして頂けたら嬉しいです。。。
May 29, 2007
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「――先生、白いご飯を栗ご飯にしましょうか?」ママが先生に笑いかけた。先生もママを見て、分かるくらいホッと息をもらし肩がリラックスした。「いっぱいください。」小声だけど、この上なく嬉しそうに返す。ママが料理を始める。その手元を先生はぼんやりと見ている。ママと目が合う。先生が甘えるように微笑む・・・。“――あっ、電話番号。”そういえば、あの鏡台の引き出しの電話番号の相手はやっぱり先生?でも、掛けて確認してみるわけにもいかない。例えばそんな事したら、ママに引き出しを見たことがバレてしまうかもしれないし。これは親子でも、してはいけないルールだと思っている。それに夜、ママが電話している様子はない。“――ううん、電話なんかいつでもできるもの。 絶対何らかの接点がある、いや、あったんだ・・”そうじゃなかったら、こんな空気は流れない。さっきの、お互いを探るような気まずい空気も、今の、ママが先生を胸に包み込むような空気も・・・。先生の前に“花”の料理を運ぶ。「・・先生はどうして教師を選んだのですか。」「――んっ。」「夏恋っ。先生お食事中。」・・って、まだ箸にも手を掛けていない。だって早く話しかけないと、この2人の距離がますます縮んでいく。「あっ、大丈夫ですよ。」先生は私を見て話し始める。「僕は新聞を読むのが好きでね。 だって新聞に書いてある事って全てノンフィクションでしょ。 新聞・・てよりノンフィクションが好きなのかな。 それが魅力で。 だから、新聞は何紙も読むよ。 そこには政治・経済・事件・生活の動きが書いてあって 毎日社会が変化して行く事が分かる。 社会は人の力で善にでも悪にでも動いて行く。 この事を、この大きな力を誰かに伝えたくて。 歴史の重ねで今がある。 昨日が過去で、今日が現在で、明日が未来なんだって事、 未来のある人に知ってて欲しくて、社会化の教師になった。 ・・・ってとこかな。」「先生は、夢がかなったんですね。」「いや・・、第一希望ではないかな。」「・・・。」「第一希望は新聞記者。でも文章書くのが下手でね。 これは致命的でしょ。 で、それなりに違う方法見つけたつもり。」ママがカウンターを出て、テーブル席の食器を下げに行く。私はカウンター内で静かに洗い物をしている。食事をしている先生と、一瞬目が合う。先生の目は笑ってるけど、ママに見せるあの笑顔とはぜんぜん違う・・・。―つづく―いつもご《咲花》来店ありがとうございます!――えっ?最近、オーナーの喜春ママの雰囲気がなんとなく変わったみたい?お客さん、鋭いですね~!その理由が知りたかったら・・・、しょっちゅう食べに来てくださいね♪ \(^―^)人(^0^)/では、またのご来店をお待ちしてま~す!毎日の励みに、ポチッとして頂けたら嬉しいです。。。
May 26, 2007
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21:15。久しぶりに手代木先生が来店する。「いらっしゃいませ。」私は声をかける。しかしママは何も言わない。先生も、いつもなら夜はまっすぐカウンター席に着くのに、入り口の前で迷っているように見える。この時間なら、って言うよりこの店内を見ればどこでもってくらい、席は空いている。「こちらの席、どうぞ。」ママがカウンター内から声をかける。お客様を迎えると言うより、ツンとすましたようなママらしくない対応。先生も何も答えず素直にママの前のカウンター席に着く。“・・・なんなの? この二人。”見ようによっては、喧嘩中の恋人のように見える。「先生、今日は何になさいますか?」私もカウンターに入り、ママと先生の空気を壊すように明るい声を出す。この2人の空気・・・。親しさが増したゆえの気まずい重たさに感じる。「そうだな・・・。 じゃ、雪・月・花のコースの・・・“花”で。」「はい。“花” お願いします。」「――はい。」ママと先生の距離なら、先生の声は充分聞こえている。しかし、2人が直接会話をしたら息がお互いの顔や髪にかかるくらいの接近した距離を思わせた。もちろんカウンターを挟んでるから、実際にそうなることはない。なのにそんな気がするし、絶対にそうさせたくなかった。だから2人の会話に頑張って邪魔に入る・・。 ―つづく―いつもお読み頂きましてありがとうございます! \(^―^)人(^0^)/今日もすっごくいい天気ですね!でも・・・夏恋ちゃんの心模様はどんより曇り空でしょうか。そして、喜春ママと先生の心の中は??さてさて、次回をお楽しみに~!毎日の励みに、ポチッとして頂けたら嬉しいです。。。
May 23, 2007
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進学校のクラスには数少ない、就職組の進路が決まる。私も迷ったが、進学することにした。進学を選択することができた、と言うほうが正しいかもしれない。ママに相談したとき、「お金の心配は要らないから」と。詳しい話はしないけど、「パパがお金を残してくれてるから」とも。今のところまだ何の目的も持たない、また、ルミちゃんや柏田君のような優秀な成績でもない私には本当に贅沢な話。中学の頃にはパパとはほとんど口をきかなかった。見た目のかっこ悪さにイライラし、友達に見られるのもイヤだった。私はパパを避けていた。・・・なのにパパは私を愛し続けてくれていた。自分の年齢も考えていたのだろう。自分の趣味や自分の贅沢を全て控えてお金を残してくれた、とママが話してくれた。そんなパパの想いを考えたことすらなかった。せめて大学生活の中で、パパの想いを無駄にしない将来を見つけていかなければ・・・って思ってる。今日も《咲花》を手伝いながら、“来店のお客様たちは自分の進路を、将来をどのように決定したのか質問してみたい・・・“なんて考えながら料理を運び、片付ける――。 ―つづく―いつもお読み頂きましてありがとうございます! \(^―^)人(^0^)/将来を決めるときは、おおいに悩んでいいのだよ!頑張れ~夏恋ちゃん!emyちゃんもお仕事一段落したみたいで、よかったよかった♪例の珍品煎茶、飲みに来てね!では皆様、次回もお楽しみに~!毎日の励みに、ポチッとして頂けたら嬉しいです。。。
May 20, 2007
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春はあけぼの~。春はメタメタ(>__
May 18, 2007
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喜春さんの心が探している・・・。それは僕かもしれないし、誰かを含めて 僕達かもしれない。『――喜春は難しいよ。知れば知るほど。』夏休みのあの日から、この言葉が何回も頭の中を回る。“だから 何?”会いたいという気持ちは変わらない。あの日の「僕」は嫌いかもしれないけれど、今日の「僕」は好きかも知れない。・・・何も考えるのはやめよう。本能のままに、ただ会いたいと思う気持ちのままに《咲花》行くことにする――。 ―つづく―いつも来ていただいてありがとうございます! \(^―^)人(^0^)/acoは仕事先のオーナーから海外のお土産に「チェリー・ローズ・グリーンティ」という京都の煎茶にフレーバーティーをブレンドしたお茶を頂きました。日本人としては、どうなんだろ、この組み合わせ・・。味は・・・。不安を覚えつつ一口いただくと・・・予想通り、微妙・・・。しかし、飲み続けるごとに、なんか美味しくなってきたんですYO!お口もさっぱり、気分もすっきり♪思い込みで最初から避けてたら、この新しい味にはあえなかった!《咲花》の新しいメニューとしてママにお勧めしようかな?そうそう、喜春さんにも新しい味(恋)にチャレンジして欲しい!なんて~。(大忙氏のemyちゃん、時間ができたらぜひ飲みに来て!)ではでは次回をお楽しみに~!毎日の励みに、ポチッとして頂けたら嬉しいです。。。
May 17, 2007
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実家に帰省した日から新学期の今日まで《咲花》には行ってない。もう9月も過ぎようとしている。夏休みの電車で、別れ際に「今日の先生・・・、嫌いです。」と 言われてしまった。あの電車内での短い時間の中で、喜春さんのさまざまな顔を見た。亡くなったご主人とのデートとはいえ、ただの墓参りなのに美容院に行き華やかにおしゃれしていた。喜春さんの実家については、何か訳ありなのか話したがらない。《咲花》のランチの話をすれば、すぐに店主の顔になる。僕の体と栄養を心配してくれているようでお礼を言えば、女子高生のように顔を赤らめる・・・。携帯電話の話の時は、友達がいないことを自ら告白しその内側にある溢れ出しそうな激しい感情と自己防衛の、相手を突き刺すような視線・・・。大人なのか、少女なのか、子供なのか・・・。この次々に現れる顔を、きっと亡くなったご主人は上手に受け止めてくれてたのだろう。年齢差もあったようだから、喜春さんも存分に甘えられたのだろう。少しずつだけど、喜春さんが《咲花》の店主以外の顔を、僕に見せ始めている――。 ―つづく―いつもお読み頂きましてありがとうございます! \(^―^)人(^0^)/今回もお待たせしてごめんなさい。(><)皆さんのゴールデンウィークはいかがでしたか?私は頑張って仕事したツケがGW明けに体に来て、つい気持ちもしょぼぼ~んとしてて。これじゃイカーン!と部屋の模様替えしたら元気でました!今日久々にPC開いたら、新鮮! 文章打ってるうちにのってきた~!特に手代木先生の話なんで!!次回もどうぞお楽しみに~!毎日の励みに、ポチッとして頂けたら嬉しいです。。。
May 13, 2007
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夏恋を自宅の玄関に送って行き、1人になると『そんなにしたいなら、他の人として!』・・・の言葉を思い出す。“――他の人?”今、頭の中に本庄と前原の顔が浮かぶ。本庄は過去、僕が好きだった。そして今、手代木とは?自分で夏恋を選んだのに、相変わらず本庄と手代木の距離は気に入らない。前原は僕が一歩踏み出せば、たぶん・・・。例えばこの2人に先の夏恋のように、言葉を捕らえて責めたとする。夏恋のように泣いて許しを乞うだろうか。本庄が僕の幼稚な優越感を満たす事にエネルギーを注ぐとは思えない。バカらしくて付き合えないだろう。前原は僕にとことん張り合ってくるだろう。いや、もっと簡単に開き直られて終わるだろう。あくまで予想だけど、夏恋のようにはならない。また、夏恋のようになる彼女たちも見たくない。夏恋が僕に泣き、謝る。僕を見上げホッとしたように笑顔になる。これらが僕のプライドを喜ばせる・・・。翌朝、通学路の途中で夏恋を待つことにする。僕を見ると嬉しそうに小走りに駆け寄って来る。並んで歩きながら、僕は『僕のプライド』の仕上げに入る。「今日、物理のプリント提出日だけど大丈夫?」夏恋の顔色が変わる。「っぽい解答は書いたけど、よく分からなくて。」「そう。 ところでさ・・・。」わざと話題を切り替える。しかし会話の中で夏恋が物理のプリントの話に戻したがっている様子が伺える。夏恋に『僕がいないと勉強でいかに困るか』と言うことも自ら思い出させ、実感させる。2人で教室に入る。「――プリント出して。」「見てくれるの?」救世主に会えたような声を上げてプリントを出す。「・・・4番と7番が違う。」少しずつ登校してくるクラスメイトの前で夏恋に勉強を教える。“困ったダメな彼女に優しい彼氏ってところか。”僕のプライドは少しずつ満たされていく・・・。いつもお読み頂きましてありがとうございます!お待たせしてすみませぬ・・・。 柏田君の中には、こんな彼もいたんですね・・・。(@@;)では次回をお楽しみに~!お休みの人もお仕事の人も、楽しいGWを♪毎日の励みに、ポチッとして頂けたら嬉しいです。。。
May 1, 2007
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