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bunakishike

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2026年08月01日
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カテゴリ: ジャズ

クリスチャン・サンズ (1989-)というアメリカの技巧派ピアニストの新作を聴く。
全くアンテナに引っかからなかったのだが、Reach(2017)以来、このアルバムを含めて5つのアルバムをリリースしているようだ。
本当はDelux盤が出るのを待っていたのだ、追加されたのは3曲のボーナストラックだけだったので、安いロスレスを購入した。

彼はクリスチャン・マクブライドのバンドに在籍しており、「Out Here」(2013)と「Live at the Village Vanguard」(2015)の2枚に参加していた。
特に「Out Here」は、サンズが脚光を浴びるきっかけになった作品だという。
筆者は2枚とも聴いていたが、このピアニストは印象に残っていなかった。

演奏は彼を含むBetween Then and Now Trioというグループで、デンマーク出身のベース奏者フォネスベックと、スウェーデン出身のドラマー、ラスムス・キールベリという編成。
この録音だけでなく、グループとしての活動を継続するようだ。


コルトレーンとジョゼフ・コスマの「枯葉」が融合したような「A Giant Leaves」の新鮮な解釈が気に入ったことが、このアルバムを購入するきっかけとなった。
サンズの高速アドリブが聴ける、なかなかスリリングな演奏だった。

「A Giant Leaves」のエンディング・フレーズを繰り返しながら、ドラムスがソロを取るという構成もなかなか気が利いている。
このトラックは良いのだが、他のトラックはそれほど魅力を感じなかった。

その中では自作のバラード「Where the Light Settles」が印象的だった。

その澄み切った抒情は聴き手の心に染み渡り、キース・ジャレットのバラードの世界を思い出させるような、自然な呼吸を持った感動的な演奏だった。
ベースソロから始まるサンズの「Searching in Sahara」はタイトル通りサハラを疾走しているような推進力のある演奏で、僅かに感じられるアーシーなテイストも悪くない。
時折繰り出される高速のアルペジオには、これでもかというほどの凄味が感じられ、エンディングの高揚もなかなかのもの。
サンズのテクニックを楽しむならこの曲だろう。

フォネスベックの「Where Children Still Play」も、変拍子を用いた洒落た曲で楽しめる。

気になったのは「黒いオルフェ」。

例えていえば、エロール・ガーナーのスタンダード解釈に近いスタイルだろう。
違いは、ガーナーほど徹底した個性には至っていない点か。

「So Tired」は原曲より幾分遅めのテンポで、アーシーなテイストが強調されている。

最後のジミー・ジュフリーによるクール・ジャズ的なナンバー「The Cop Out」では、持ち前のテクニックが見事にはまり、圧倒的な演奏を繰り広げている。

アルバム全体としては、北欧のメンバーとの共演にもかかわらず、相乗効果はそれほど感じられず、サンズの独走ぶりが目立つ。

俗にいう「才気ばしっている」という表現が適切かは分からないが、サンズは30代半ばを過ぎており、もう少し落ち着いた演奏を期待したい。
付け加えるとフレージングが稚拙とは言わないが、練度が足りないところが見受けられた。
現在は、テクニックに恵まれたミュージシャンにありがちな「できることは何でも見せる」という方向性が強い。

今後の課題は、いかに引き算の演奏ができるかという点にあるだろう。

Christian Sands:Between Then and Now (Storyville 1018546)16bit 44.1kHz Flac

1.Otto Mortensen : Til Ungdommen / To the Youth (Solo Bass)
2.Thomas Fonnesbæk : Hvor børn stadig leger / Where Children Still Play
3.Christian Sands : Searching in Sahara
4.Luiz Bonfá : Manhã de Carneval
5.Otto Mortensen : Til Ungdommen (To the Youth)
6.Bobby Timmons : So Tired
7.John Coltrane;Joseph Kosma : A Giant Leaves (for Alex)
8.Christian Sands : Where the Light Settles
9.Jimmy Giuffre : The Cop Out

North Meets West Trio:
Christian Sands(p)
Thomas Fonnesbæk(b)
Rasmus Kihlberg(ds)

Recorded:2025,Copenhagen, Denmark





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Last updated  2026年08月01日 20時36分09秒 コメントを書く
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