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羽田空港第2ターミナルに合人社計画研究所の広告看板が出ていたことにびっくりしたイダケンです。マンションは管理を買う。うーーーん、マンション買うと抱き合わせでついてくるのが管理会社。管理会社変更が管理を買うという意味なのでしょうか。それはともかく・・イダケンは大規模修繕を様々な立場から見てきました。理事長として管理会社のフロントマンとして設計・監理業者(一級建築士等の技術コンサルタント)としてアドバイザー(理事会・修繕委員会の助言役)として多くの経験を積めば積むほど、ひどい状況であることを痛感しています。ひどいとは・・・管理会社も、施工会社も、さらに設計・監理業者も「高かろう・悪かろう」が当たり前で、多くの管理組合が不利益を受けていることを言います。「うちのマンションは業界大手を選んでいるから問題ないですよ」とイダケンの考え方を否定する方もいるかもしれませんが、少なくとも大手=業務品質が高いは、大規模修繕に関わる業者には当てはまりません。むしろ大規模修繕業務の取り組み方は、業界大手が道筋を作ってきました。ということは、ひどい業務を提供することを大手が推進していたと考えることが自然な見方でしょう。大規模修繕は様々な業務から構成されます。1.日常点検、計画修繕、アフター工事はなんの意味があったの?なぜかすぐにでも大規模修繕を行わないと大変なことになる建物診断結果2.積算は施工業者お任せ。積算した施工業者が有利になる仕組み3.施工範囲の選択肢がない改修設計。理事(修繕委員会)が意見しても、マンション側で選んだプランは自分たちで責任は持てないと、提案プランに誘導する専門家4.アンケートはやりっぱなし。結果報告も大規模修繕への反映もない一方通行の意見聴取5.公募だって必ずしも公平な業者選定方法ではない。選定基準を助言する専門家は、いかようにも特定の業者が有利になるよう便宜を計らうことができる6.生活に関わる注意事項の周知の機会はごくわずか。工事説明会と施工会社配布物に依存する住民への説明に、工事中住民の不満は爆発する7.常駐の現場代理人は書類づくりと現場対応に負われ、細かい品質管理ができない。巡回の検査員は掛け持ちが多く現場をじっくりみられない。下請けにお任せの施工により手抜き工事が発生8.実数精算項目は儲けどころ。手間がかかる精査を怠り、出鱈目な過剰な金額を支払わされる管理組合9.工期は業者の儲けに関わる。工期に間に合わせるために後半は突貫工事で、品質不良が生まれやすい10.アフター専門部署の人数は少数。適切な補修が行われず、次回大規模修繕時に余計な負担を強いられる管理組合大きな項目だけでこれだけの問題があたりまえのように起きている。これが大規模修繕の実態です。また、機会を見て細かく内容についてブログやセミナーでご説明致します。にほんブログ村
2015.01.04
7年ぶりにメインのパソコンを新調しました。最近急に動作がもっさり。過去の経験からそろそろハードディスクが壊れるのでは?という懸念から、パソコンを注文しました。ウィンドーズ7が使いやすいので、ちょっと高めの高性能中古(ハードディスクは新品)品をゲット。7は一昔前のOSなため高めと言っても新品の半分以下の値段で買えます。外付けハードディスクがあるとデータの移行が楽ちん。 モニターも大きくなり、SSD&高速CPU&大容量メモリーでさくさく動き快適です。今まで使用していたパソコンはハードディスクを交換し、メインが万が一ダメになった時のエマージェンシーのためサブ機で使用する予定です。 ここから本題です。 先般契約先マンションで、新築時の瑕疵と考えられる不具合について、分譲主との打ち合わせ会に出席しました。タイルの浮きが全体壁面に対して10%以上あったり、通路コンクリートが陥没したりと、大規模修繕を進めるにあたり、経年劣化とは考えられない不具合が次から次へと発見されました。瑕疵担保期間もアフター保証期間も過ぎていますが、軽微な不具合ではないので、売主と交渉の場を設け、かれこれ2年近く折衝を続けています。新築時の瑕疵と考えられる不具合で、売主を交渉することは珍しいことではありません。むしろ第1回の大規模修繕においては50%くらいの確率で、 何らかの新築時の瑕疵と考えられる不具合が発見されます。「50%くらい」はイダケン事務所の実績ですが、他マンションはどうなのでしょう?管理会社が大規模修繕を受注した場合、売主へ火の粉がかからぬよう黙殺される・・管理会社以外の施工会社やコンサルタント会社が絡んだ場合、売主との折衝は面倒だからと、「(瑕疵担保やアフターの)期限が過ぎている」からどうしようもありませんと説得される・・実態はこんな感じな気がします。イダケン事務所の物件ばかり、新築時の瑕疵と思われる不具合が集中するはずはありませんものね。さて、売主が組合の会合に出席した際の対応ですが、デベロッパー(担当者?)によって異なります。折衝方法については、書面をベースにしたやりとりを好む場合と、口頭によるやりとりを好む場合があります。担当者の態度については、高圧的で上から屈しようとする担当者と、平身低頭で聞き手にまわる担当者がいます。口頭ベースで上から屈しようとするタイプは、とにかく管理組合の話を聞かず自社の主張ばかりを言い放し、都合が悪い事象がでてくると話をころころ変えてきます。書面ベースで平身低頭タイプは 、管理組合の要望は一通り聞き、一見謝罪をしているような姿勢を見せますが、法的な期限等を引用し、「対応したくとも対応できないのです」と自分が板ばさみで苦しんでいる姿をアピールし、最終的には根競べで組合に要求をあきらめるようもっていきます。イダケンのような管理組合の味方が入ると、売主都合の屁理屈を排除し、道義的な企業責任を強く追及し、組合用に対する0回答をなくすように努力します。にほんブログ村
2014.11.24
大規模修繕工事のコンサルタントを行うと、何かしら新築時の施工上の瑕疵と思われる不具合が発見されます。不具合が見つかると、新築時の売主(分譲会社)や施工会社と交渉することになります。中には、保証期間が過ぎたからといって、簡単に済まされないような重たい不具合もあります。昨日は、売主との現場打ち合わせ会に行ってきました。このマンションは、診断時に重たい不具合が発見され、かれこれ1年以上売主と話し合いを行っています。 複数問題があるのですが、そのひとつは外構部にある床が沈下している事象で、調査、復旧ともに施工会社責任で行うこととなりました。この対応は分譲会社曰く「あくまでもサービス工事」。調査結果を報告するも、写真数枚のみの提示で、具体的な沈下の理由は不明と主張。調査時に立ち会った一級建築士によると、枡からの漏水が見られ、コンクリートの下にある砂を引っ張り、指し筋をしていない土間コンクリートが落ちたという見立て。打ち合わせに来た分譲会社アフター担当者は組合側から上記指摘があるまでは、なんらこの点について言及せず。調査から2週間以上もたつのに関わらず、施工会社と十分なすりあわせができていなかったと、歯切れの悪い回答を繰り返すばかり。そもそも、原因がわからないのにどうやって補修をするのでしょうねw診断結果を曖昧にする理由は、組合に伝えるたくない不具合が発見されたのではと疑ってしまいます。補修が終わってしまうと、これ以上できません。と逃げる可能性があります。そのため、沈下しない対策を終えた後、しばらく経過観察をし、再発の可能性がないことを確認した上で、仕上げ工事を依頼しました。アフターをやりたくない施工会社⇒瑕疵期間が終わり施工会社に強くいえない分譲会社⇒親会社である分譲会社に異論をいえない管理会社⇒適当に誤魔化されてしまう可能性が高い管理組合こんな構図になります。分譲マンション管理には、組合は必要に応じて、コンサルタントを雇わないと、不利益を生じるリスクを常に抱えています。【マンション管理勉強会のご案内】平成26年11月3日(祝日)14時から新宿事務所にてセミナーを行います。修繕にまつわるお金の話について切り込んだレクチャーをしたいと思います。興味のある方は是非ご参加ください。詳しくはウェブでw⇒http://www.idaken.net/study.html にほんブログ村
2014.10.26
イダケンが理事長を務めているマンションは大規模修繕真っ最中。現在下地補修工事、シーリング工事に取り掛かっています。昨日は月に2度開催している定例会議に出席。雨天のため、工事パトロールは中止となりましたが、施工者(工事会社)と監理者(コンサルタント) から進捗状況の写真が提示されました。イダケンは、これまで参考文献を読み、管理が劣悪な状態の写真を数多く見てきました。その際、冷めた目で普通に管理していればこんな風にならないと考えていました。しかし、定例会議で提示されている写真には、目を疑うばかりのひどい劣化写真のオンパレード手元に写真のデータがないのでお見せすることができず残念ですが・・・コンクリート欠損→バール等で加重を掛けただけで、人の頭ほどのコンクリートが取れる箇所が複数ありました。鉄部の腐食→スチール手摺の一部が腐食ですでに朽ち果て、存在しません。 屋上アルミ笠木→サイズが小さく、防水(水切り)の役割を果たしていませんどうしてこんなことになっているかというと・・・1.今回2回目の外装大規模修繕工事の実施ですが、1回目の大規模修繕で適切な修繕がなされていない2.大規模修繕以外の計画修繕を怠っていた。 3.5年前実施した劣化診断において、危機的な状況が確認されましたが、資金難のため、積立金がたまるまで身動きがとれず、後手後手の工事になってしまった(大幅な積立金値上げや臨時徴収は組合員の同意が取れなかった)4.建替えの検討と、耐震補強の検討を同時に進めなくてはならず、通常の補修工事の決議に比べて、組合の意見調整に時間を要した過去記事にも書いていますが、イダケンが理事長を務めて4年。管理組合の態をなしていない状態から、地道に組合員への啓発を図りながら、今回の工事にたどり着きました。いい加減な管理を長いこと続けると、適切な時期に適切な補修がなされず、建物がぼろぼろになってしまうという、反面教師的な事例といえます。劣化が著しい中でも、補修技術は優れていますので、お金をかけてでもしっかり補修し、マンションの価値を蘇らせたいと思います。 このマンションは、通常人目につくところは、それなりにメンテナンスを行っています。屋上防水や双眼鏡でものぞかないとわからないベランダに不具合が集中しています。建物がどれだけひどく痛んでいるかは、普通はわからないでしょうねw【マンション管理勉強会のご案内】イダケン事務所では2014年11月3日(祝日)14時から新宿にてマンション管理セミナーを開催します。 今回のテーマは、「マンション会計にやさしい修繕節約術」です。今回のブログ記事にもあるように、建物を維持するためには適切な時期に適切な補修を行うことが必要になります。やらなすぎてもだめ、やりすぎると組合員の負担が大きくなる。バランスが重要です。長期修繕計画、日常修繕発注、大規模修繕の在り方等に着目し、修繕節約術を勉強しましょう!詳しくは下記URLをご覧ください。http://www.idaken.net/study.html にほんブログ村
2014.10.23
イダケンは修繕アドバイザーとして、顧問契約をしているマンションが複数あります。2回目、3回目の大規模修繕を終えたマンションは配管をどうするか、議論することになります。配管は材質によって耐久性が異なります。時代、時代で主流となる配管の材料は違います。築30年目以上のマンションは、排水管の一部に腐食しやすい鉄管や鉛管を使用していることがあり、メンテナンスをしないと、腐食により漏水する恐れがあります。築30年未満のマンションは、横引き間は耐久性に優れた塩ビ管または硬質塩ビ管を使用。立て管は耐久性が良く耐火性能がある鋳鉄管を使用していることが多いです。管理会社作成の長期修繕計画をみると、築30年未満のマンションであっても、30-40年目くらいに共用配管の交換を計画に入れていることが多いですが、材質の耐用年数を考えると、この期間に全面補修を行う必要は少ないと考えます。材質のことまで考慮に入れて、修繕計画を作成している管理会社はまだまだ少数派。配管の補修は高額です。この時期がいつになるかで、マンションの資金繰りは大きく変わってきます。プロが作成したからといって長期修繕計画の内容が適切なものとは限らないようです。【マンション管理セミナー開催のお知らせ】2014年11月3日(祝日)14時から新宿にて、イダケン事務所主催のマンション管理勉強会を開催します。テーマは「マンション会計にやさしい修繕に係わる節約術」です。管理会社に言われるがまま、長期修繕計画の資金案どおりに修繕積立金を値上げしたり、修繕工事を発注したりするマンションが多いと思います。修繕積立金を見直すのであれば、長期修繕計画の妥当性や管理費・積立金をバランスする余地がないかをまず検討するべきです。また、修繕工事を発注する場合は、工事の範囲・時期の妥当性・必要性の判断、金額の多寡を見極めるべきです。大規模修繕は専門委員会を結成して掘り下げた検討をしますが、大規模修繕はもちろん、長期修繕計画や日常修繕にも目を向け、有限な積立金を有効活用する必要があります。定員は8名、参加費は無料です。毎回定員いっぱいになる人気のセミナーです。ご興味のある方は下のURLをクリックし、案内ページをご覧ください。http://www.idaken.net/study.htmlにほんブログ村
2014.10.22
9月から大規模修繕を着工したイダケンが理事長が務めるマンションでは、ようやく全周に足場を掛け終えました。前面道路は交通量が多く、三方は隣地との間が非常に狭い悪条件化の中、足場設置は相当大変だったようです。居住者対応と、工種が多いことがあり、月2回、組合、設計事務所、施工会社三社で定例打ち合わせを開催しています。30年以上も前の移動が不可能なエアコン室外機がベランダにあったり、何度言っても取り外さない違法パラボラアンテナがあったりと、組合が前面に立ち、居住者と交渉することになります(もちろん管理会社には手伝ってもらいますけど)専門委員会は、マンション管理士のイダケンと、一級建築士2名と言うマニアックな構成のため、打ち合わせの中身は濃くなっています。会議が終わると、席上で出た内容を現場で確認。下の写真は大きく割れたひび割れの補修後のパターン合わせ状況をチェック。下の写真は外壁塗装の試験施工のサンプルです。最後の写真は屋上のアルミ笠木を取り外したところです。これまでの修繕で手をつけていなかったようで、築40年目で状態はひどかったです。建物外装だけではなく、配管も老朽化が進んでおり、頻繁に劣化が原因による漏水が起きます。前の役員が、建物管理を野放しにしていたため、今の役員にすべての尻拭いがきます。お金が潤沢であれば、もっとスピーディーに処理できるのですが、積立金も20年以上上げていなかったため、資金不足の中知恵を絞って工事を行っています。【マンション管理セミナーのご案内】平成26年10月13日(体育の日)14時から新宿にてイダケン事務所主催のマンション管理セミナーを開催します。テーマは理事会運営力Upです。「持ち回りで継続性がない」「役員のやる気が足りない」「組合員の関心が低い」・・こんな状況下においても、自分たちの大切な資産と住環境を守るために、管理組合運営をしっかり行っていかなければなりません。管理会社お任せでは、管理組合は食い物にされてしまいます。イダケンのこれまでの経験談。参加者の成功談、失敗談から、学べることは多いと思います。営業色のない勉強会なので、興味のある方は是非ご参加ください。詳細は下記URLをご覧ください。http://www.idaken.net/study.html にほんブログ村
2014.10.09
大規模修繕の際、理事会の諮問機関として専門委員会である修繕委員会を結成するマンションが多いと思います。通常専門委員会は理事会から諮問された事項を検討し、理事会に答申する組織で、決裁権は理事会が持つことになっています。しかしながら、修繕委員会は、工事途中各種の色を決めたり、増減工事の可否を決定したり、意思決定を持つ実行部隊になっています。平均的な工期は3-6ヶ月なので、委員会検討→理事会決済では手続きが間に合わず、修繕委員会に限定的な決済を任せているのが実情です。しかしながら・・・次のようなシステムを取り、専門委員会に与えられた役割・権限を越えないよう進めているマンションもあります。1.専門委員会と理事会を同日に行い、事前に専門委員会で討議し、決議が必要な事項は理事会で承認を得る 2.決済を取るような事項を協議する場合は、理事会と専門委員会が合同で会議を行い、理事会の挙手で決議を取る3.1と似ていますが、専門委員会会合の1週間後に理事会を設定し、理事と掛け持ちしている担当理事が報告を行い、決済事項の承認を得る4.承認を得る内容は理事会メンバーのメールで確認し、全員合意(反対がない)が取れれば決済したこととみなす。 専門委員会の中に理事メンバーがいないと、決済権を持つような修繕委員会は「第2理事会」のような存在になり、組織としては問題がありまう。修繕委員会の位置づけを理解し、 後からトラブルを招くような手続きを取らぬよう、しっかりとした運営を心がけましょう! にほんブログ村
2014.09.30
イダケンが理事長を務めるマンションで、築38年にして、2回目の大規模修繕工事が9月1日に着工しました。本当は3年前に実施する予定だったのですが、マンション会計の資金繰りがつかなく断念。2度の修繕積立金の値上げ、管理費支出削減を行い、必要最小限の工事を実施できる運びとなりました。耐震補強工事とあわせて行うため、通常の外装修繕と比較して割高で、総額予算1億円(総戸数約190戸)。今回の工事で修繕積立金の四分の三近くを捻出することになりますが、資金繰りを見直したおかげで中期的な会計への不安は解消されました。先月は管理士の本業以外で、理事長を務めるマンションの工事説明会、施工業者との事前打ち合わせ、行政との交渉立会い(いろいろ問題があるので理事長自ら出向きました)、安全祈願祭とバタバタしていました。施工業者も、コンサルタント(設計・監理)もすべて地元横浜の企業。諸事情を抱えているマンションなので、何かあった場合に迅速に対応できることを重視しました。8月は、家庭の事情で妻の実家を頻繁に往復したり、住まいのマンションでの修繕勉強会の準備やら、宅建の更新講習やらでブログの記事UPが停滞していましたが、9月から気を取り直して更新していきます♪にほんブログ村
2014.09.03
イダケン、いろんなコンサルティングをしています。大規模修繕を例にすると、設計事務所が設計・監理業務を受注していて、それとは別に、当事務所に組合のアドバイザリー業務(助言業務)を請け負うことがあります。この場合、コンサルタントのコンサルタントの位置づけになります。先日の話です。イダケンが修繕委員会のアドバイザリーを受け、管理会社が設計・監理業務を引き受けている組合で、理事長が実勢金額はどのくらいですか?との質問に対して、5%くらい安くなる可能性がありますと管理会社が回答。イダケンびっくりです。イダケン事務所では設計・監理業務を受託しています。5%の誤差で設計予算が組めることは少なくともイダケンにはできません。これいやみですw大体こういう回答をするコンサルタントは、「談合」をしていると思います。設計予算と実勢価格は開きがでるものです。5%の誤差で抑えるられるのは、本命業者にいくらで発注させたいと言う具体的な数値がつかめていることに他なりません。見積を取った際に安い業者と高い業者の上下の開きが少ないことがあるようですが、イダケン事務所では上下の金額の開きはそれなりに出ることがあたりまえです。コンサルタントは設計予算から大きく逸脱していることはおかしいと、安い金額の業者を排除することもあります。皆さん、コンサルタントの談合にだまされないようにしてください! にほんブログ村
2014.08.03
毎日、暑いですね!クーラーの利きすぎに気をつけて仕事をしているイダケンです。昨日、自宅で事務作業をしている合間、2歳になる娘を連れて、100円ショップへ仕事道具の買出しへ。電車に興奮する娘が、新幹線のおもちゃを手に取ったので、売り場コーナーをみると、プラスチックの線路や駅等の模型が並んでいました。鉄道模型のパーツが100円ショップで購入できるとは驚きです。電車3両とレール3組を買い、自宅に戻りレールを組み立て走らせると娘は大喜び。しばらくは、娘のブームになりそうです^^さて、タイトルの話題ですが・・イダケンが理事長を務めるマンションでは、竣工後2回目となる大規模修繕を9月から行う予定です。資金不足や耐震補強等の課題があり、準備がスタートしてから3年半目に、ようやく決まった改修工事。合計13社から見積もりを取り、なんとか、借り入れや臨時徴収をせずに、外装の改修、耐震補強、LED化工事のすべてができることになりました。 6月の総会で工事発注を決めたわけですが、賃貸居住者(外国人を含む)が多く、かつテナントが複数入っている当マンション。居住者(使用者)の周知・協力を工事が始まる前から注力しなければなりません。今回の工事で周知・協力を得るポイントとしてつぎのことがあげられます。1)ベランダに設置されているパラボラアンテナ・私物の撤去2)半年間の間に建物外周に足場がかかり、通風、日照、洗濯物干しに影響がでること3)建物前歩道部に止めている自転車の移動4)路上駐車の禁止5)テナントにおいては臨時看板の設置(足場がかかり壁付け広告が見えなくなることから) 工事会社とコンサルタントを交えて打ち合わせをした結果、1)工事前までに少なくとも2・3回居住者(使用者)への協力要請のお知らせを配布する。言語は日本語、韓国語・中国語の3ヶ国語。英語は管理員が話せるので、問い合わせがあったら、直接対応する2)テナントには専門委員も同席で挨拶まわりをする 3)1)・2)を行った後、課題がある専有部分は理事会名で個別に要望書をて提出することになりました。 今後は、理事長として修繕の専門委員会に出席。月2回程度の打ち合わせが予定されます。仕事と違って、まさに当事者(発注者)になりますので、うまくいくかドキドキした感覚があります。にほんブログ村
2014.07.26
暑いですねーw今日も仕事盛り盛りのイダケンです。さて、タイトルの内容ですが、大規模修繕工事の修繕メニュー(改修設計)を検討する際に、過去の修繕履歴や、今回予定された工事を行うことで次回、次々回の大規模修繕がどのような工事メニューになるのか、きちんと確認していますか?過去・・・1回目の大規模修繕を行うマンションは、劣化箇所が「経年劣化」なのか「新築時の施工上の瑕疵」なのか明確にする必要があります。 イダケンの経験上、法律上の瑕疵担保の責任追及期間が終わっていても、過去のアフター補修の不出来や、グループ会社が実施する日常管理の手落ちが原因であると考えられる不具合は、企業は道義上対応せざるを得なく、何らかの補填を引き出せることが多いです。新築時の施工上の瑕疵は、分譲会社のグループ企業の管理会社が大規模修繕の施工会社やコンサルタントと行うと、身内の恥をさらさぬよう隠蔽してしまい表面には出ません。また、管理会社が大規模修繕まで、きちんと日常管理を行っていたかの実力を知ることもできます。 2回目以降の大規模修繕を行うマンションは、前回の施工範囲と施工金額を、今回の改修設計で導き出された内容を比較・検証しましょう。1回目の工事と何が違うのか?管理組合は理解して進めていることは大事です。多くのマンションは長期修繕計画を作成しますが、その計画に対してどのように実行されてきたか確認するマンションはほとんどありません。計画と現実は異なるとは思いますが、長期修繕計画で立てた工事内容が実態と大きく異なるのであれば、そもそも計画の考え方自体を見直さなければ、計画書の意味合いが薄れてきます。未来・・・ 今回実施する大規模修繕の工事範囲が決まれば、おのずから次回・次々回に予定される工事MENUが固まります。多くの長期修繕計画は、大規模修繕の際の工事メニューは同じ数字をひたすら繰り返します。実際は、今回きちんと施工すれば、次回は部分補修ですむもの。また、今回改修を見送れば、次回は全面改修になるものが出て来ます。長期修繕計画は修繕を行うごとに、机上の計画ではなく、実際に行う修繕方法に近づけることができます。イダケン事務所では、今回の大規模修繕の改修設計を立案する際に、必ず長期修繕計画として少なくとも次回の修繕MENUとその金額も管理組合へ提示し、中・長期的に資金面で問題がないのか同時進行で検証していきます。大規模修繕のコンサルタントは、単に今回の大規模修繕を成功に導くお手伝いをするだけではなく、分譲マンションの特性を理解したうえで、過去行われた修繕の確認と中・長期を見据えた提案をすることが必須であるとイダケンは思っています。大規模修繕のコンサルタントを選定する際に、どこの設計事務所も代わり映えのない提案ばかりしているな・・と感じている管理組合さん、一度イダケン事務所の話を聞いてみませんか?【マンション管理セミナーのご案内】2014年7月21日(海の日)14時から新宿にてイダケン事務所主催のマンション管理勉強会を開催します。勉強会のテーマは「管理会社を変更するべきか、しないべきか、それが問題だ」です。 管理会社のコストパフォーマンスが低い、こんな悩みを抱える管理組合は多いと思います。コストパフォーマンスを高めるためには管理会社を変えた方が良いのか?それとも今の管理会社に改善を要望しそれが実現すれば良いのか?様々なケースをもとに、参加者の皆様と考えていきたいと思います。勉強会の時間は約2時間。終了後には会費制(500-1000円程度)で管理組合の情報交換の場として懇親会を開催します。こちらは任意参加になりますので、希望の方は当日お知らせください。お申し込み、詳細は下記URLをクリックしてください。http://www.idaken.net/study.html【ブログランキングサイトに参加中です。下の画像をクリックして頂けると励みになります】にほんブログ村
2014.07.12
4月に総会決議、8月から防水工事の着工を予定していたマンションでのお話です。7月上旬に居住者向けの工事説明会を開催する予定でしたが、施工業者の営業マンから5日前に突然メールがあり、他の予定があり出席できませんとのこと。すぐに営業マンに電話。イダケン「工事監督だけでも良いから出席できませんか?」施工業者「まだ現場代理人が決まっていません」イダケン「8月工事を控えて、説明会もできない、監督も決まっていないではやる気がないのですか?」施工業者「やる気はあります」イダケン「住民が不信感をも持った状態で工事を進めるのは問題ありませんか?」施工業者「挽回します。でも工事説明会は出席できません」イダケン「工事説明会も開催できない状態で工事を着工するのは、トラブルを招くきっかけになります。工事説明会が開催できないならば、施工業者の再選定を行うことも検討しなければなりません。これは管理組合にとって大変困ったことです。」施工業者「工事説明会は出席できないので、これが理由で業者選定をやり直すのならば、仕方ありません」施工業者の逃げ腰の対応ににあきれ果てている暇はありません。工事説明会は間近に迫っています。イダケンは直ちに理事長と相談。1.工事説明会は延期(延期の案内を全戸に配布)2.防水工事業者発注について再協議を行うことを決め、急遽理事会を開催することにしました。 この施工業者に強く不信感を抱いた理事会は、総会決議を白紙に戻し、業者を再選定した後、改めて臨時総会を開催し、防水工事業者を決めなおすことにしました。 工事開始が1ヶ月遅れますが、信頼関係を構築できないような施工業者に高いお金を払って工事を発注できませんので、理事会の判断は間違っていないと思います。やれやれ・・と言ったところです。横浜市長者町5丁目に本社を構える「N(仮称)設計」という施工業者、要注意ですよ!【マンション管理セミナー開催】平成26年7月21日(海の日)14時から、新宿にてイダケン事務所主催のマンション管理セミナーを開催します。今回のテーマは「管理会社を変更するべきか、しないべきか、それが問題だ」です。管理会社を変えれば、競争原理が働き委託費は下がる可能性は高いのですが、品質が良くなるかと言うと必ずしもそうではありません。様々なケースを想定して、管理会社を変えるべきか、変えないべきか、また、管理会社のサービス品質を向上させるためにはどのようにすればよいのか?一緒に勉強したいと思います。詳しくは下記URLをクリックし、専用ページをご覧ください。http://www.idaken.net/study.html【ブログランキングサイトに参加中!下の画像をクリックして頂けると励みになります】にほんブログ村
2014.07.10
修繕委員会のアドバイザリー業務を行っているマンションでのお話です。2回目の大規模修繕を準備していますが、実施する上でクリアしなければならない複数の課題があります。1.エレベータに故障が多く、取り換えを視野に入れなくてはならない2.修繕積立金の値上げを行っていないため、手持ち資金は多くない3.大規模修繕時に屋根防水を行ない、1のエレベータ工事を行うと、資金不足が生じる4.長期修繕計画及び値上げの問題提起を行ってはいるものの、十分な理解が得られていないこのマンションは、設計・監理業者をイダケン事務所とは別に選任しています。設計・監理業者は長期修繕計画(今回の大規模修繕を行うことで次回大規模修繕時にはどの程度の工事になるのか)や、大規模修繕以外の工事について全く係わろうとしません。このため、イダケン事務所の存在が重要になります。 今後住民集会等により意見調整を図り、現段階で考えうるベストな選択肢を総会で決議することになりますが、修繕委員会では、ひとつの案に絞り込むのではなく、予算、優先順位、長期的視点に立った資金計画から複数の案を立て、メリット・デメリットを提示し、組合員に考えてもらう材料を準備しています。こうした難しい課題が立ちはだかる管理組合ほど、コンサルタントしての力量が試されるので、イダケンは燃えます。【ブログランキングサイトに参加中 下の画像をクリックして頂ければ励みになります】 にほんブログ村
2014.06.12
2014年の梅雨は、雨が多く、梅雨らしい梅雨ですね!昨日、イダケンが理事長を務めるマンションで大規模修繕のプレゼンテーション会を開催しました。見積を取った業者は計13社。予算の関係で何度か仕様を調整し、廉価で実績がある二社から説明を聞くことになりました。今月末の総会に上程する大規模修繕施工業者を絞り込む場になります。 出席者は真剣に施工業者の話に耳を傾けます。相見積なので、金額だけではなく「実績」「代理人の資質」「現場体制」「居住者の配慮」等総合評価をします。プレゼンテーション会後理事会を開催。金額は二番手でしたが、現場体制や居住者に配慮した提案をした施工業者を内定しました。耐震補強とあわせて約9千万円(185戸のマンションです)の発注になりますが、高い業者と比較して3千万円の開きがあり、競争は適切に働いたものを思われます。 理事会終了後、場所を変えて役員の皆様と懇親会を行いました。もちろん自腹でw関内駅から徒歩3分くらいの場所にある「漁師小屋」という居酒屋。ボリュームは抜群!味は朝に漁港へ買い付けを行っているので申し分ありません。イダケン5月末に札幌へ帰省。週末に伊豆に行ってきましたが、魚の味はひけをとりません。 金額も飲み放題を含めて4千円とリーズナブルです。大皿で刺身の盛り合わせ。マグロのカマ焼き。コチの煮物。いわしのから揚げ・・が次から次へと出てきます! 【ブログランキングサイトに参加中。下の画像をクリックして頂くと励みになります】 にほんブログ村
2014.06.11
築23年まで修繕積立金制度無し、大規模修繕を一度もやったことがないマンションで、先日初めての大規模修繕工事を行うことが総会で可決されました。工事資金確保に臨時徴収(一時金)も検討してきましたが、合意形成が難しいと判断したため、この総会の1年前に積立金徴収を決定。借り入れを念頭に入れて、 資金計画を立てました。諸条件はありますが1年間積立金を積み立てた実績があると借り入れができる可能性があることがわかり、借り入れ先候補の住宅金融支援機構に何度も足を運び、相談をいた結果、融資申し込みの見通しが立ちました。数日前に住宅金融支援機構に出向き、イダケンが組合の代理として融資申し込みを行い、受理されました。ここに至るまでは、合意形成を含めて多くの時間を費やしました。まだ工事は始まっていませんが、ひとまずホッとしました。今春までで、いくつかのプロジェクトが一旦終了し、6月はいつもよりは少しは時間的に余裕ができそうです。新規の問い合わせ・依頼が複数があるため、準備等入念に行っていこうと思います。【にほんブログ村ランキングサイト参加中!下の画像をクリックして頂ければ励みなります】 にほんブログ村
2014.05.25
外壁に雨垂れがびっしりこびりついて、美観が悪い!こんなマンションは多いと思います。手の届く範囲であれば、定期的に高圧洗浄等を行なえば取れますが、足場が必要な箇所はどんどん汚れていきます。(汚れても特別清掃を提案しない管理会社は多いですけど・・ボソ)長年かけてこびりついた汚れは、上から塗装をして美観を綺麗にすることになります。ただし、同じように塗装をしても、数年後はすぐに同じように雨垂れがつきます。先日、海から近い塩害の影響が大きいマンションの大規模修繕が完了しました。外壁のパターン(模様)に凹凸が大きいため、汚れがつきやすく、真っ黒になります。 今回は特に汚れが目立つ場所は「光触媒」を採用しました。効果があるのか?別のマンションで、もちろん効果の実績があり、喜んで頂けたので、施工費が高くはなりますが、提案をさせて頂きました。但し、汚れがつきにくい場所は通常使用する高耐候性の塗装を塗り、コストアップを最小限に抑えました。 塗装を塗った直後は見違えるようにきれいになるのは当然。アフター点検立会いもイダケン事務所の業務のひとつなので、今後の経過を見ることが楽しみです。雨垂れがつくことは複数の原因があります。このマンションでは手摺り壁の天端(上の部分)が外壁のパターンと同様に凹凸が大きいため、凹凸についたほこり等が壁につたって、雨垂れによる汚れの原因になります。この凹凸を平滑化するだけで、汚れ防止の効果があります。下地を平らに補修するだけなので、工事費はさほどUPするわけではありません。大規模修繕はただ塗るだけ、ただ防水するだけでは、不十分です。先々美観を長く維持できるか、性能を長く保つことができるか、将来のコストを抑えられるか、建物の特性を踏まえた提案をするべきです。うちは実績が豊富です!確かに営業が上手で契約件数が多いコンサルタントはいますが、長期的な発想で大規模修繕を提案できるコンサルタントはまだまだ少ないようです。【ブログランキングサイトに参加中!下の画像をクリックして頂ければ励みになります!!】にほんブログ村
2014.05.17
大規模修繕工事が終わった後、保証期間に応じて施工会社がアフター点検が実施されます。皆様の管理組合ではどのようにアフター点検を取り組んでいますか?施工会社にお任せという管理組合さんいませんか?アフター点検の指摘が増えれば、補修箇所が増える=施工費がかかるため、施工会社は積極的に不具合を見つけようとしません。よって、本来保証期間内に無償で直すべき箇所がそのまま放置され、数年後管理組合に負担で工事をしなければならなくなります。進め方の一例を紹介します1.アフター点検実施月の1ヶ月前に施工会社を呼び、今後の進め方について打ち合わせを行う2.バルコニー内のアンケート調査を実施する3.施工会社、管理組合立会いで共用部分点検を実施する4.アンケート調査結果と補修方法等について打ち合わせを行う5.補修を行う6.補修後、施工会社・管理組合立会いで検査を行う7.完了報告書を提出してもらうです。大規模修繕にかかわった方が理事会内にいればよいのですが、そうでない場合は、大規模修繕時の修繕委員等に立会い時の協力を依頼することをお勧めします。また、アフター保証範囲のものだけを点検するのではなく、保証範囲外のもので補修が必要な箇所があれば施工会社から有償提案をもらい、理事会で実施の検討を行いましょう先日5年目アフター点検の立会いにイダケン事務所が同席しました。道路を挟んですぐ前が海のマンションなので、塩害の影響が大きいです。ひび割れを放置すると写真のような爆裂(鉄筋のさび膨張により、コンクリートが押し出されて割れる現象)が起きます。年に1回管理会社が技術者点検を行っていますが、そこに指摘がない箇所も多く見つかり、点検のあり方についても是正が必要であることがわかりました。屋上から湘南平方面をみると、契約実績があるマンションが見えました。 イダケン事務所が設計・監理を行っていないマンションでも、大規模修繕アフター点検の立会いを受け賜わりますので、ご相談ください!【日本ブログ村 ランキングサイトに参加中!下の画像をクリックして頂ければ励みになります!】 にほんブログ村
2014.05.15
平成26年4月29日開催のイダケン事務所開催のセミナーは定員8名のところ、7名の出席を頂き、無事終了しました。セミナー後は、会費制(実費)の懇親会に全員参加して頂き、有益な情報交換ができました。参加して頂いた皆様有難うございます! 先日、平成26年4月に完工したヒルタウン大倉というマンションの大規模修繕竣工パーティーに出席しました。 毛利建築設計事務所の会長の自著にも出てくる共同住宅の中でも傑作の一つ。竣工パーティーは会長が出席し、記念公演を拝聴できました。建築年数36年経過した今も、ヴィンテージマンションとして風格を漂わせています。 敷地内はマンション建築前からの山並みを残し、せせらぎが流れています。 低層の10棟+管理棟の団地構成です。これまでの2回の大規模修繕では、一部上場企業の管理会社、そして新築施工のスーパーゼネコンの支援のもと大規模修繕を行ってきましたが、今回、外部専門家を採用する初めての試みでイダケン事務所を選んで頂きました。マニュアル化された一片通りのコンサルタントを望まれたのであれば、イダケン事務所ではなく大手設計事務所が選ばれていたと思います。イダケン事務所を選んで頂いた時点で難しい(管理組合要望レベルが高い)物件であると感じていました。難しい案件ほどイダケン事務所の力を存分に発揮できると、不安よりもやる気に燃えていたことが思い出されます。 管理組合主体=修繕委員会が理解・納得した上で工事を進めて生きたいという要望のもと、このマンションの資産価値である「デザイン」(風合い)を生かすことを重視した「復原」をテーマにして、妥協のない話合いを行い、時には1回の会議の時間が朝9時から始まり夜10時近くまで及ぶこともありました。コンサルタント業務を行う上で大変だったことは、限られた予算内で、修繕範囲が広く、また、組合員様からの要望に応える設計を行うことでした。これまでの大規模修繕ではほぼ未着手であったタイル仕上げのバルコニー床防水や広大な外回り通路の劣化が著しく、今回補修が必要でしたバルコニー床については、防水や仕上げ方法だけで10以上のプランを検討した結果、組合の要望を全て満たした、風合いを残し、防水性能を確保する防水保証10年+既存タイルと同等の新規タイル重ね張りの施工方法を導き出すことができました。改修ではあまり採用されない工法を採用したため、施工会社は大変苦労していたと聞いています。外回り通路は、階下への漏水を止めること、ツタのある塀を補修することが必要でした。止水が成功し、駐車場内にある見苦しい漏水した水を受けるステンレスのパンを取り外しができたこと、また、コンクリート塀の風合いを残しつつ、劣化を食い止める必要な補修ができました。予算の関係で床のレンガタイルは補修のみ。コンクリート塀は見違えるように綺麗になりました! 工事範囲が広く、施工方法に拘りを持つと、当然工費が高くなる傾向にありますが、必要な部分にお金をかけ、状態がよい部分は必要最小限の工事を行うことを心がけた設計を行ったことと、20社以上の施工業者から見積もりを取り、競争が働いた結果、前回の大規模修繕工事とほぼ同程度の金額で、組合要望に応えた工事を発注することができました。妥協をせずに工事を進めた結果、工期が予定よりも伸びる結果となりましたが、設計範囲内の工事においては完成度の高い工事ができたのではないかと自負しています。修繕委員会様、施工会社、当事務所が三位一体になって、大規模修繕成功を目指した結果が、当初の目標である管理組合主体の工事が実現できたのではないかと思います。アンケートの結果、組合員の満足度が高く、パーティー中はお褒めの言葉を多く頂けました。今回の実績を評価して頂き今後のコンサルタント契約の打診も頂いており、コンサルタント冥利に尽きるお仕事をさせて頂きました。仕事の合間で竣工パーティーに参加したため、最後までいられず残念・・ にほんブログ村
2014.05.11
先日約200戸の団地において、2回目の大規模修繕工事が竣工しました。この管理組合とのお付き合いは、3年半前。修繕アドバイザーとして顧問契約を締結。イダケンは大規模修繕を実施するにあたって、理事会の組織・運営の見直し、修繕検討組織の構築の段階化らお手伝いをさせて頂いたので、非常に時間をかけていろいろなことを審議したことになります。竣工確認を終えた後に、準備から竣工までの感想を管理組合のメンバーに確認したところ、重要なことはもっと時間をかけて討議するべきであったという意見が複数ありました。1年任期総入れ替えで、1回目の大規模修繕の経験が十分に活かされなかったため、今回このマンションで準備段階から関わった方たちは大変な苦労をされました。管理組合主体で進めるという姿勢は崩さず、他のマンションに比べても非常に長丁場ではありました。妥協しないで話し合いを進めても、まだまだ不十分だというのがこのマンションの役員の感想です。修繕委員会は一旦解散となりますが、今回の経験を活かすことができるよう、修繕委員会の常設化を次回の総会で提案予定です。一部の組合員の負担は重くなりますが、管理組合が主体となって修繕を進めていくためには、理事会の補助的な役割として専門委員会の常設化は必須であると考えています。イダケンが大規模修繕で関わった管理組合の大半は、継続性の重要さを認識して頂き、中・長期的に運営を持続できるような組織作りを構築していただいています。1回の大規模修繕の成功をサポートするだけではなく、中・長期的なビジョンを提案できるのがイダケン事務所のコンサルティング業務の特徴です! にほんブログ村
2014.03.05
イダケン事務所では、大規模修繕時に、設計・監理業者とは別に、修繕アドバイザリーとして、言わばコンサルタントのコンサルタントを業務として行っています。イダケン事務所は一級建築士事務所で、設計・監理業者として業務も行なっています。大規模修繕を熟知している立場が、お目付け役として理事会や修繕委員会をサポートします。何の意味があるのか?コンサルの二重払いはお金も無駄ではないのか? 当事務所起用の前は、必ずこのような意見はありますが、採用頂く価値は十分にあると思います。一例をあげます。管理会社と設計・監理業務の契約を締結し、改修設計(どのような工事を行なうかの具体的なプラン)が大詰めを迎えようとしていたマンション。専門家としての客観的な評価でプランを提示しては頂いているが、提案の工事が本当に必要なのか?また、管理組合の要望が反映されているのか?が不安になり、イダケン事務所へコンサルのコンサルの依頼を頂きました。管理会社から提示を受けていた設計提案の検討は一時的に保留住戸アンケートを一からやりなおすことを提案し、大規模修繕の予定時期を約半年間遅らせ、時間をかけて設計を検討するタイムスケジュールに変更しました。その結果管理会社設計への不安点が見えてきました。1.屋上の斜屋根(通常マンションは平らな陸屋根と、勾配が大きくついている斜屋根がある)を葺き替える(再防水する)提案をしているが、漏水が起きたことはこれまで全くなく、管理会社作成の診断結果を見る限り異常がないと評価。耐用年数が達しているからと管理会社は再防水を提案したようであるが、次回大規模修繕工事に手をつけても問題がないように思われる2.扉や窓の不良が数多く指摘された。長期修繕計画では次回に修繕の予定ではあるが、次回までに個人負担または管理組合負担で何らかの処置を講じたほうがよい。管理会社の提案では全くこの件には触れられてこなかった3.バルコニーの床、手摺の不良が数多く指摘された。100戸を超える建物に関わらず調査した住戸はわずか1戸。バルコニーの設計仕様が実態を状況を見ての判断とは言えない4.バルコニーの手摺や手摺ガラスの補修は設計に組み込まれているものの、手摺は全数補修、ガラスはヒビ割れ部を実数精算としている。3.の理由により、数量根拠が乏しく、積算数量と実際の工事が行なった場合、大きな数量違いが生じる(精度が低い積算)5.共用廊下床の指摘がほとんどないのに関わらず、シートの張替えを提案。劣化診断でも張替えを推奨するような顕著な痛みは見られない実際の状況を確認した上での判断が改修設計には求められますが、コンサルタント側のコンセプトを一方的に押付けているようなイメージを受けました。高額な支出が必要な大規模修繕。実施範囲は慎重に検討しなければなりません。実際の状況を踏まえた上で、改修設計を行なうだけで、大幅なコスト削減の可能性が出てきました。専門家に任せたら安心!?妄信的に鵜呑みにすることは危険かもしれませんよ!!【PR】2月11日(祝日)14時から新宿にて、マンション管理勉強会を開催します。テーマは「管理会社の力をどうすれば引き出せるか」です。管理会社を批判し、ダメなら変えるかでは抜本的な解決にはなりません管理組合の要望を実現するためにはどのような方法をとればいいのか?いっしょに勉強したいと思います詳しくは↓のページをご覧くださいhttp://www.idaken.net/study.html にほんブログ村
2014.01.31
管理組合運営不全が原因により、修繕に必要な修繕積立金が貯まっていないケースがあります。劣化がひどく、修繕実施は待ったなし。こんな時は、共用部分のリフォームローンによる資金調達の方法があります。昨日、後楽園にある住宅支援機構本社の窓口で事前相談をしにいってきました。相談対象マンションは、建築年次22年に関わらず、管理組合の組織が成立しておらず、規約と修繕積立金の制度が総会承認されたのは今年の春になってからです。住宅支援機構の共用部リフォームローンとは、マンション管理組合(法人格の有無は問いわない)がマンションの共用部分のリフォーム工事を行うときに、無担保、保証人なし(保証会社は必要)で利用できる融資です。金利は2013.11時点で年1.36%。融資条件は次の通りです。1.マンションの共用部分をリフォームすること。2.次の事項が管理規約に定められていること1) 管理組合の組合員、業務、役員、総会、理事会及び会計に関する定め3.次の事項が総会で決議されていること1) 管理組合が住宅金融支援機構から資金を借り入れること(借入金額、借入期間、借入予定利率)。2) 修繕積立金を返済金に充当できること、及び今回の借入れの返済には修繕積立金を充当すること。3)手持金に充当するために臨時徴収金(一時金)を徴収するときは、その旨と徴収修繕積立金を増額する場合は、その旨と増額後の額4)返済金に充当するために返済期間中一定額を徴収する場合は、その旨と徴収額5)管理組合が(公財)マンション管理センターに保証委託すること。4.管理理費または組合費により充当すべき経費に修繕積立金を充当できることが管理規約または総会の決議で決められていないこと。5.毎月の返済額(すでに他の借入れがある場合は、当該借入れにかかる返済額を含む)が毎月徴収する修繕積立金の額(返済額に充当するために返済期間中一定額を徴収する場合には、その徴収額を加えた額)の80%以内となること。6.管理組合の理事長が、原則として現にマンションに居住する区分所有者の中から選任されていること。 融資限度額は対象となる工事費の8割以内で、(公財)マンション管理センターの保証限度額(150万円×住宅戸数)が融資限度です。返済期間は最長10年です。 相談結果は、来年3月までに1年間の積立実績をつくり、4月の定期総会で必要事項を承認すれば、融資の申し込みを受けられます。融資が通るか通らないかは、審査部門の判断になりますが、指定条件をクリアすれば、まず通るようです。にほんブログ村
2013.11.20
こんにちわ!イダケンです。本日のアポイントメントはすべて東京都内二つは契約先の会合出席、一つ目はシンクビッグプロジェクトの打合せです。今日は涼しいので、体がとても楽です。本題に入ります。 イダケン事務所では大規模修繕コンサルタントのお仕事をさせて頂いています。業務は大きく二つに分かれます。設計事務所が行うような「設計・監理業務」設計事務所や施工会社とは別にセカンドオピニオン、大規模修繕準備運営支援の「アドバイザリー」です。工事中、施工会社は通常現場代理人の呼ばれる、現場を統括して管理する人間を立てます。現場代理人上席者がチェック、現場代理人がチェック、職長(職人の責任者)がチェック と三重にチェックしているわけですが、身内通しなのでチェックがどうしても甘くなります。また、本来第三者として品質管理を行なう設計事務所は、工事中馴れ合いになり、問題があった時に施工会社を厳しく叱るどころか、施工会社を擁護し、なあなあですませることすらあります。イダケンは違います。重大な問題があれば解決するまで工事を止めたり、下請けの業者を変えさせたり、引渡し延ばしたりします(もちろん管理組合の要望です)施工会社の担当者が嫌な顔をすることび度々あります。 イダケンは中立の立場ではありません。毅然とした対応で、管理組合が満足のいくような品質の高い工事を目指します。ぬるま湯につかったマンション管理業界から、管理組合を守るためにイダケンは体を張っています。 【新宿で勉強会開催】2013年9月16日(祝日)14時から17時イダケンの新宿事務所で勉強会を開催します。定員6名と小規模により、質疑・意見交換を多く取った、参加者が「たくさん話せる」場が実現できます。テーマは、管理会社に委託する業務の中身を掘り下げていきたいと思います。関心のある方は下記URLをクリックし、詳細をご確認ください。http://www.idaken.net/study.html にほんブログ村
2013.09.03
8月14日のイダケン事務所ミニ勉強会は定員に達しました。お盆時期+平日夜と言う中で、参加頂ける方有難うございます!参加して頂ける方が少しでもプラスになるよう、当日の資料作り頑張ろうと思います。 本題に入ります。 大規模修繕工事費の仕組みをここ何回か記事で書いています。今回は管理会社が提案する設計・監理方式の工事費について解説します。以前に比べて、管理会社特命発注による受注が減っている中、管理会社は危機感を感じて、設計・監理方式での提案も行うようになりました。設計・監理方式では施工業者は競争原理で選ぶと言うことを前提にしていますが、実際に適切な競争を行われているかと言うと、そうではないようです。多くの施工会社の幹部クラスの方に話を聞く限り、基本的に「仕組み」で施工業者を決めているのが、管理会社が提案する設計・監理方式です。工事費の仕組みは基本的にバックマージンをもらうコンサルタントと同じです。施工会社 工事金額(管理会社は施工会社から5~10%のバックマージン 180~270万円)↑見積業者A 3600~3840万円(粗利15%+バックマージン5~10%)↓下請け専門業者B 2890万円業者間で仕込が可能な場合は、上記のようなパターンで工事を進めていきます。バックマージンをもらうコンサルタントと同じで中堅から大手の改修施工業者を選ぶのが特徴です。理由は前の日記にも重複する内容を書きましたがこんな感じです。1)中堅・大手は数が少なく競争入札においても話し合い(談合)で見積金額調整ができやすい 2)業者間の話し合い(談合)が成立すれば、業者は利益を落とさずとも仕事がとれる3)施工金額が多ければ、施工金額のパーセンテートでマージンをとる管理会社は儲かる4)業者に貸しをつくる管理会社が設計のミスがあっても、施工会社に押付けた時に嫌と言わない5)初めからチャンピオン(話し合いで受注ができる施工業者)が決まっていれば、診断や積算(改修設計)まで施工会社に丸投げでき、管理会社は手間を省け、その部分での利益を増やすことができる6)実績・財務状況の良い大手は管理組合に決めてもらいやすいこの6点です。例えば公募で小規模の改修業者や管理会社のいいなりにならない業者から参加申込みがあった場合は、書類選考でいろいろな理由を付けて、排除するようにします。管理組合が、管理会社の導く施工業者を選ばない場合は、設計・監理業務フィーだけで我慢します。(それだけでも250万円前後の十分な報酬を確保)管理組合としては一見透明性のある業者選定ができるようですが・・管理会社の思惑通り、施工会社との仕込ができた場合は、なんと管理会社特命発注方式より、総工事費が高くなる可能性があるということです。バックマージンが施工費10%+設計・監理業務費が250万円の場合は、施工会社の見積3840万円(この中に管理会社へのバックマージンが含まれる)+管理会社から管理組合から直接もらう設計・管理業務費250万円=4090万円です。過去日記の管理会社特命発注方式では同じ原価で4000万円で発注できます。結論管理会社を通して大規模修繕を発注すると、管理会社元請け施工であっても、設計・管理業務を管理会社に委託するにせよ、同じくらいの工事関係費を管理組合は負担することになり、適切な競争を働き発注した場合と比較して、15%以上高い金額を支払うことになります。 にほんブログ村大規模修繕コンサルタントはマンション管理支援事務所へ
2013.08.12
昨日、今日と暑さの質が別次元ですね!駅から顧客マンションに向かう移動が辛いイダケンです。早速本題です。管理会社が消費税5%適用期間中(2013年9月まで・・予定)に契約したほうが良いと煽られてるが、結論を出すのに困っている。こんな内容の相談が最近数件続いています。実例をあげます。管理会社が3社の施工会社を斡旋。2013年9月までに工事契約を結べば、経過措置として2014年4月以降に竣工(工事完了)しても、消費税が5%適用になる。今から別に施工会社を選んでいる余裕はないから、3社から決めてくださいと管理会社が強く煽っているとのこと。仮にこのマンションで施工会社Aが4000万円で見積もりを提出した場合・・・ 施工会社 工事金額(管理会社バックマージン10% 400万円)↑施工会社A 4000万円(粗利20%+バックマージン分10%)↓改修専門業者B (下請け) 2800万円(粗利15%)↓職人を派遣する業者(孫受け) 計2380万円管理会社が指定する協力会社は、管理会社と金額調整を行っており、競争が働いているわけではないことが濃厚です。管理会社はバックマージンをもらうことを前提にしているので、元請金額が増えれば自分達のマージンが増えるからです。A社、B社、C社の金額は出来レースで決まっていると思っても良いでしょう。競争が働かず言い値で見積もりを出せず施工会社Aは強気です。消費税前の駆け込み需要が急増するから施工会社の利益をいつもより上乗せして、更に管理会社のバックマージン(10%程度)を加えて見積もりを作ります。もし、管理会社の紹介だけではなく、管理会社斡旋以外の複数の業者から相見積を行い、受注した場合、確実に15%以上は安くなります。消費税3%増額は確かに大きな数字ですが、消費税増税と煽らされて競争が適切に働かない状態で管理組合が受注すると、3%の増税の何倍も管理組合は余計なお金を払わされることになります。管理組合の見えない部分で、バックーマージン、競争を図らせるふりをして価格調整をしている等により管理組合が支払っているお金が増えているため、それでなくとも会計状況が厳しい管理組合の資産状況が悲鳴を上げている。皆さんがお任せしている管理会社は、自社の利益を増やしていくために、管理組合を苦しめているのです。業者サイドから言うとウィンウィン(WinWIn)と平気で言っているようですが、業者間で管理組合の財産を骨の髄までしゃぶりつくしているのが実情なのです。管理会社は利益相反関係です。管理組合の利益を守るために管理会社は全力を尽くしているわけではないことを御認識ください。 何も言わない、純粋に管理会社を信用しきっている管理組合から、目いっぱい利益を吸い尽くす。これが現実です。管理組合のために心血を注いで働きます。管理組合の利益を最大限効率化します等の宣伝文句を並べている管理会社にはうんざりします。にほんブログ村神奈川・東京の大規模修繕コンサルタントはマンション管理支援事務所へ
2013.08.11
こんにちわ!イダケンです。タイトルを見た方で大規模修繕を向かえていない方は何を言っているの?と思うので解説します。大規模修繕の際、シーリング、塗装のため網戸は各自で取り外し室内で保管してくださいと、工事直前に言われます。では、8月に工事を始めて8月中旬から網戸を取り外せといわれて居住者はどう思うか?普段エアコンを使用せずに自然の風に頼る人から言うと、網戸がない状況は虫が入り網戸を開けられないと大迷惑な状況です。イダケンは常にコンサルタント業務を行う際に、きれいごとではなく、実際に居住者に配慮できるかを気をつけます。(なにせイダケンも区分所有者の一人ですから・・この気持ちはわかります)工事効率化のため、住民の要望を排除する。これも一つの方法でしょう。でも、この考え方って業者の発想ではないでしょうか?確かに、工事中仕方がないことはあります。でも居住者の負担を減らすためにはどうすればいいのか?この部分にマンション改修を行う専門業者は注力すべきことだと思います。事例をあげます。8月から着工するにあたり、網戸を取り外したくないという声が多数。施工会社は、設計事務所のプラン通りで仕方がないと説得に努めました。管理組合はイダケンを交えて対策を検討しました。複数の棟で形成される団地型マンションで、イダケンと管理組合理事会と施工会社が一つ一つ現地確認を行いました。結果を言うと、約200戸中1割の住戸は網戸を外さなくとも施工ができることがわかりました。事例から言えることは、一般的な概論は必ずしも全てのマンションで当てはまることではないということです。実績で10マンション中、9のマンションがこうだという前例主義で、設計事務所や施工会社は提案をします。1割のレアマンションでは違います。組合から指摘がなければ、網戸を全て取り外していたのですが、実際は外さなくてもできる方法があったのです。事例マンションはイダケンが設計コンサルタントをしたわけではありません。第三者が客観的にチェックすることで200戸中の9割の生活を守られることがあります。施工会社も設計事務所も一流どころの会社です。イダケン事務所は小規模ですが「実」を取れるようなアドバイスをします! にほんブログ村大規模修繕コンサルタントはイダケン事務所へ!
2013.08.09
管理会社に4000万円で大規模修繕を発注した場合、末端の業者にどれくらい払っているか考えて見ます。管理会社の下請けを中堅・大手の改修専門業者(業者A)とします。管理会社の粗利が15%として業者Aの見積は3400万円です。業者Aが、更に下請けの小規模の改修専門業者(業者B)に工事を発注します。業者Aの粗利が15%として業者Bの見積は2890万円です。ここから塗装業者、防水業者、足場業者等の実際に作業をする職人派遣業者を手配します。各業者の粗利が15%として2456万円。これが末端の業者に支払う金額です。最近は、特命発注が難しくなった管理会社は、下請けの粗利を少なめにしたり、中堅・大手の改修前門業者ではなく小規模の改修専門業者に発注したりします。自社の粗利は死守します!まとめます。施工会社 工事金額 組合対応 施工管理会社 4000万円 ◎ 現場代理人派遣(下請けに丸投げも)↓中堅・大手改修専門業者A 3400万円 ○ 現場代理人派遣(下請けに丸投げも)↓小規模改修専門業者B 2890万円 △ 現場代理人派遣↓職人を派遣する業者 計2456万円 × 実施に施工を行う細部はちょっと違うところもあるのですが、こんなイメージです。業者を決める条件はいろいろあるのですが、小規模改修専門業者に発注して、管理組合対応等や品質面への不安を解消するためにイダケンのようなコンサルタントにフォローをお願いすると言う方法があります。一例をあげます。管理会社が最初に大規模修繕で提示した金額は3500万円。管理組合が要望したその他工事500万円を加えると4000万円になります。イダケン事務所が契約し、診断の結果、適切な工事範囲・工法等を提案。その他工事を含めてプランニング。5社に見積もりを依頼。小規模ながら財務状況が優良な専門業者と中堅ゼネコン1社が約2900-3000万円で見積提示。コンサルタントフィーを入れて、管理会社が当初提示していたよりも2割以上も削減できたことになります。話を変えます。 もし、業者からバックマージンをもらうコンサルタントが入った場合はどうなるのか?上のフローと比較してください。施工会社 工事金額(コンサルタントが5%のバックマージン 180万円)↑中堅・大手改修専門業者A 3600万円(粗利15%+バックマージン5%)↓小規模改修専門業者B 2890万円管理会社に支払う(4000万円)よりは施工費は1割程度安くなりますが、コンサルタントフィーが施工費に加わると・・あれ?管理会社に支払うお金と大差がなくなります。バックマージンをもらうコンサルタントの特徴は、大手を選びたがることです。1)大手は数が少なく競争入札においても話し合い(談合)で見積金額調整ができる2)業者間の話し合い(談合)が成立すれば、業者は利益を落とさずとも仕事がとれる3)施工金額が多ければ、パーセンテートでマージンをとるコンサルタントは儲かる4)業者に貸しをつくるコンサルタントは設計のミスがあっても、施工会社に押付けた時に嫌と言わない5)実績・財務状況の良い大手は管理組合に決めてもらいやすいこの五点です。大手が悪いとは言いません。大手をうまく利用して、適正な競争を働かせずに高値で工事を受注させてしまうコンサルタントはイダケンは「悪」だと思います。商売としては儲かるかもしれませんが、お客様(管理組合)に最適な利益をもたらさないコンサルタントはどうかと思います。マンション管理業界、こんなことやってるコンサルタントさん、いっぱいいます!有名どころのコンサルタントさんだって例外じゃないんです。コンサルタントも施工会社もお互いうまみがあるこうした「仕組み」。業界内ではなくそうとはしません。昔の公共工事を見ているようです! イダケンは、管理組合を食い物にするマンション管理業界に立ち向かっていきますので応援よろしくお願いします!【2013年8月14日(水)新宿事務所でミニ勉強会開催します!】定員6名、テーマは「修繕」になります。御興味のある方、下記URLよりお申込みください。http://www.idaken.net/study.html にほんブログ村大規模修繕コンサルタントはマンション管理支援事務所へ!
2013.08.04
週末契約先のマンションで臨時総会が開催され、大規模修繕工事の実施が決まりました。このマンションは築37年で、今回で3回目の大規模修繕。地域でも有数のビンテージマンションで、購入するのに予約してから数年かかることもあるそうです。大規模修繕は専門委員会を結成して協議を進めてきましたが、開催した会合数は30回以上。小チームの話し合いを含めると50回以上の打ち合わせをしてきたことになります。私が参加した会合では最長8時間を超え、平均1回あたりの会合は5時間程度です。なぜこれほど、会合数と会議時間が必要かというと、このマンションはこれまで管理会社主導で大規模修繕をしており、今回が始めての管理会社主導方式を採用。コンサル選びから、進め方、工事仕様についても自分達が納得のいくまで、検討を尽くしたからです。総会に出て驚いたのは出席者数と委任状提出数です。総戸数が約150戸のマンションで出席率60%。出欠通知については95%提出率。 大規模修繕までに、委員会の広報担当が5回に渡って、広報誌を配布したおかげで、質疑応答は円滑に進み、全てが満場一致で承認。管理会社のバックアップ云々ではなく、管理組合活動が健全化すると、組合員の協力を全面的に得られる模範的な事例です。管理組合の要望は高く、コンサルタントとしては非常に大変な仕事になりましたが、達成感は格別でした。7月になり、春の総会シーズンが6月で一段落。気持ちをリフレッシュして頑張ります!! にほんブログ村
2013.07.01
イダケンの契約先で築17年で一度も足場を架けた大規模修繕工事を行っていないマンションがあります。お金がないから?いえ違います。修繕積立金の徴収額は国土交通省の発表値よりも高く、十分なたくわえがあります。総会で承認が取れないから?いえ違います。理事会が真剣に考え正しい提案は、総会ではほぼ全会一致で承認されます。このマンションは、年に1度実施する詳細点検結果を管理組合が熟読。専門家の意見を聞き、改善が必要な部分はすぐに延命工事を行います。新築からすぐにこのようなアクションを取っているので、新築時の品質の悪い部分は売主責任で工事を行わせ、余計な修繕費を払うことはせいませんでした。 アフター、瑕疵期間終了後も部分補修を繰り返すことにより、新築時の基本性能をほぼ維持しています。早いうちに不具合箇所を直しているのですから、建物の傷みが遅いのです。部分補修するためには、足場が必要な箇所もあります。こちらは悪い箇所や搬入経路のみに足場を架ける等の工夫を行い、全体に足場を架けることがありません。このマンションも2、3年後に足場を架ける大規模修繕工事を計画しています。理由はシーリングの寿命がそろそろ来ているからです(メーカーの期待耐用ではなく、シーリング調査により劣化を判断)大規模修繕工事と言っても、全般を一斉に行うわけではありませんので、大規模修繕ごとしか大掛かりなメンテナンスを行うマンションに比べて割安です。このような修繕方法を取っているのは、もったいないからという発想ではなく、適切にメンテナンスをするのは12年ごとではなく、もっと短い期間で適宜実施することがマンションの延命につながると言う考え方から発想です。部分改修の方向性は理事会で決めますが、部分補修の工法、材料、必要性等は必ず外部専門家から意見を聞いて判断しています。イダケンは、前述のような適宜メンテナンスを取っているマンションは少なく、また、新築時の施工不備が適切に補修されていない建物が多いことから、築10-12年に、建物劣化診断を踏まえた足場を架けた大規模修繕で、しっかり直すことを提案します。1度きちんと建物性能を維持できれば、 管理組合の考え方により、事例マンションのような部分補修を繰り返すやり方もできますし、大規模修繕でまとめてやりましょうという方法も取れます。大規模修繕の定義はなんぞやという議論にもなりますが、必ずしも10-12年周期の大規模修繕を行わなくても、きちんと建物を維持管理できる方法はあるということです。延命措置をすることで足場を架ける大規模修繕の間隔が長くなれば、住民の負担(コスト面、ストレス面)が軽減できる可能性があります。 きちんとした建物点検を定期的に実施すること。 ここまではしっかり管理会社がやっているマンションは多いのですが。点検を踏まえた適切な処理・判断これができていないマンションが多いのです。その結果、新築時のアフター保証範囲内で売主負担でできることを管理組合負担で行う羽目になったり、新築時の不備を10数年放置して建物の傷みを放置したり、延命を行わないことにより全面改修という環境にも管理組合の懐にもやさすくない工事を選択せざるを得なかったりします。 少なくともイダケンが係わったマンションは、イダケンが係わる前はほぼこんな状態です。管理会社は調査することはできても、それを維持・管理に適切に反映することができないと思います。不具合箇所を長期間放置して、建物の劣化を促進させ、修繕コストを高くすることって、管理組合に不利益を与えていることになりはしませんか?これって善管注意義務に違反。損害請求できるような気もしますが・・損害請求云々はイダケンが語ることではないかもしれませんけどね。【ブログランキングサイト参加中】この記事を読んでおもしろいな、イダケンを応援したいなという方は下の画像をクリックして下さい。励みになります! にほんブログ村大規模修繕コンサルタントはマンション管理支援事務所へ!
2013.05.31
以前は大規模修繕においては施工の主体となる元請け施工スタイルで提案していた管理会社。最近仕事が取れなくなってきているのか、設計・監理分離発注方式のコンサルティングもできますと選択肢に加えるようになってきています。管理会社一任方式は、日常管理と窓口が一本化する。また、業者を選定すると言う手間が省けると言うメリットが上げられます。イダケンがアドバイザリー契約を結ぶマンションの中では、業者選定の際、施工業者または設計・監理業者として管理会社が立候補することがあります。競争の見地から管理会社はどうなのでしょうか?1.元請けで提案する管理会社は他社に比べて割高基本、下請けの改修専門業者にほぼ丸投げをしているので、改修専門業者の工事金額に管理会社経費・管理会社利益が15-20%程度上乗せされるので、管理組合が改修専門業者を含めて見積を取ると、抜きんでて見積が高いことが多いです。2.コンサルタントで提案する管理会社は高い場合と安い場合がある基本は日常管理を受注しているマンション以外の大規模修繕はしない管理会社は、価格競争力がなく、金額が割高なことが多いです。ごく稀に、市場価格と比べても断然安い金額を提示する管理会社もあります。なお、安い金額を提示するケースは相見積になった時に限ってです。。以前コンサルタント業者選定のサポートを行ったマンションでは、イダケン事務所が介在する前に管理会社一社提案の見積と、競争時における管理会社の再見積もりでは6掛け(40%ディスカウント)の事例がありました。3.プレゼンテーション資料・説明の質は落ちる管理会社が業者として立候補した場合、管理会社はどのような提案をするのだろうと、プレゼンテーション会に招くマンションは多いです。プレゼンテーションを受けた管理組合の意見は、どこも「がっかり」したとの声が目立ちます。競争で仕事を取る改修専門業者はプレゼンテーション勝負なので、資料のわかりやすさ、説明の納得性が優れており、競争がなく仕事を受注することが多い管理会社では太刀打ちができません。4.まだまだ競争力がない業界の専門新聞であるマンション管理新聞や建通新聞では毎発行時に数多くの公募記事が載ります。イダケンも年10件くらいの業者選定を行いますが、日常管理を受注しているマンション以外で、管理会社がエントリーすることは皆無です。これは他のコンサルタントさんに聞いてみても同じ回答をします。新築マンションの供給が以前に比べて少なくなっている昨今、既存マンションからの管理委託契約乗り換え(リプレイス)で営業を積極的に行っている管理会社は多いのですが、大規模修繕の他社管理物件へ積極的にアプローチをしている管理会社はない理由は、競争で仕事を取れる自信がないからだと思います。日常管理を受託しているマンションで大規模修繕業務が特命で仕事をもらえることは旨みがあり、利益率が低く、営業努力までして仕事を取りたくないのが本音でしょう。大規模修繕工事を管理会社にお願いすることは管理組合の判断なので否定はしません。ただし、競争力のない管理会社におんぶにだっこで、相見積を管理組合で取らずに発注すると、高額な出費を強いられます。相見積は管理会社に頼んでも意味はありません。理由は協力業者に頼んで、管理会社見積が最安値になるように価格操作するからです。見積比較では安く見えても、世間一般の市場価格からは2割も3割も高いことはざらです。※プログランキングサイトに参加中。この記事を読んでおもしろいな、またはイダケンを応援したいと言う方は下の画像をクリックお願いします。励みになります★ にほんブログ村大規模修繕コンサルタントはマンション管理支援事務所へお任せください!
2013.05.30
イダケンが大規模修繕コンサルタントに関わるマンションでは、三つに一つ程度の割合で新築施工時の施工不良または設計上の瑕疵と考えられる箇所が診断で発見されます。この場合は、売り主へ説明を求めますが、売り主は、保証期間が過ぎているの一点張りで基本的には真摯に対応しようとしません。泣き寝入りすると管理組合は、本来必要のない修繕費の負担を強いられます。建築の知識がなく、かつ継続性に難がある管理組合理事会だけの力では不具合を発見し、かつ経年劣化か瑕疵かを見定め売り主と折衝することは至難の技です。第三者コンサルタントが専門的にチェックしたことにより瑕疵問題が浮上するのです。最初の大規模修繕が行われるまで、わかる術はなかったのか?イダケンは、あったと思います。全てのマンションでそうだとは言いませんが、管理会社の契約メニューに年数回の技術専門家による定期調査と管理員による巡回点検が含まれています。この点検を適切に行い、正しい情報を管理組合にフィードバックしていれば、保証期間内に売り主へ補修を請求できた項目はいくつもあったと思います。責任を怠った管理会社には善管注意義務違反が発生します。管理会社は日常のこうした点検を怠る傾向があります。詳しくは平成25年4月29日横浜関内で開催するイダケンボランティア参加の管理組合適性化ネットワークのセミナーで詳しく解説したいと思います。にほんブログ村
2013.04.18
消費税増税(5%⇒8%)を来年4月に控え、増税前に高額な工事費が必要な大規模修繕を検討しているマンションは多いのではないでしょうか?そんな中で大規模修繕を控えた管理組合にとって気がかりなことは、駆け込み需要で工事費が高くなるのでは?の心配です。業者の中では今年秋工事は受注がいっぱいで嬉しい悲鳴を上げているという声も聞きますが、実際はどうなのでしょうか?昨年秋から12戸~185戸の6つのマンションの業者選定を行った結果だけを見る限り、今現在はまだ大きな影響はなさそうです。戸数が少ないマンションでも、頑張った金額を出す業者はまだまだいます。ただし、今後は秋工事は徐々に埋まってきます。また、営業力のある業者は早々と手一杯になることが予測されますので、消費税前に工事を行いたいという管理組合は早めに早めに準備を進めたほうが良いと思います。ギリギリに決めると高い工事や、質の悪い業者を選んでしまう可能性はあります。 イダケン事務所は業者からノーマージン・ノーリベートの方針なので、競争が十分に働きます。結果、コンサルタント報酬を支払っても考えていた予算よりもお釣りがくると契約先の組合さんから喜んで頂いています。管理組合の資産を有効利用するために、今日もイダケンは頑張ります!!【ブログランクサイト参加中】このブログを読んでおもしろいな、イダケンを応援したいなという方は下の画像をクリックお願いします。 にほんブログ村
2013.03.10
第1回目の大規模修繕は、建物診断を管理会社以外の専門家に依頼することをお勧めします。管理会社を管理会社に係わらせるか迷っているマンションは、診断だけを一旦管理会社以外の専門家へ依頼してみましょう。なぜなら?理由を説明します。大規模修繕の目的は年数経過で痛んだ場所を回復することです。イダケンが大規模修繕に係わったマンションでは「痛み」が三つの分類に分けられます。1.経年による痛み材料等の耐用年数が経過し、年数相応に痛み、補修が必要になる2.新築時の施工不備による痛み新築時の設計や施工の瑕疵で、アフター保証で満足のいく補修をせずに、年数相応以上に建物が傷み大規模修繕時に過大な改修が必要になる(管理組合の負担が増える)事例:鉄筋の被り厚さ不足、長尺シートの貼り付け不良、設計通りではない施工等3.日常管理の不備による痛み日常管理を適切に行っていれば、延命できたと考えられ、大規模修繕時に過大な費用が必要になる事例:廊下に面する面格子の白錆、防止保護塗装劣化の未実施等上記1の工事費を100と考えたときに、2や3が多いと110-150の金額が必要になることもあります。 責任問題は兎も角として、2や3の原因をつくっている管理会社へ、大規模修繕の手伝いを安心して任せることはできるでしょうか?イダケンは否だと思います。過去のことを掘り繰り返してなんになるの?と言われるかもしれませんが、過去の反省点を今後に生かすためには、過去の問題点は何であったのか?明確にする必要があるのです。管理会社の多くは売主のグループ会社です。役員は売主から登用されるケースも多く、工事責任に対しては同じ考え方をもっていることが考えられ、大規模修繕でも新築施工と同じ過ちを繰り返す可能性があります。また、日常管理がしっかりできていないことは、管理会社に猛省と共に是正を求めなければなりません。過去のことを・・・と、くさいものに蓋をすることは悪い常態をいつまでも放置し、望ましいとはいえません。これまで何も管理会社から不具合の報告がないから、私のマンションは大丈夫!本当にそうだと言い切れますか?売主のグループ会社である管理会社は、売主を守るために居住者がわからないような不具合を隠しているかもしれませんよ!新築時のアフターや瑕疵補修をしないことは、売主は余計な補修費を負担しないというメリットがあります。管理会社も元請ができれば、大規模修繕時に施工範囲が増えるというメリットがあるのです。売主を守るという役割もありますし・・真実が闇に葬られないよう、診断の結果に利害関係を生じない第三者専門家に建物調査を実施することが必要なのです。第三者のチェックは大規模修繕に限ってではありません。例えば年に1回、第三者専門家が建物を調査し客観的な結果を報告し、管理組合は的確な助言を受けられれば、マンションを適切に維持管理することができます。【お知らせ】他のマンションはどんな工夫をしているの?どんな苦労があるの?イダケンがボランティア参加しているマンション管理組合適正化ネットワークでは、12月8日(土)13時30分よりJR山手線大塚駅最寄の会議室を借りて、管理組合向けの情報交換会、セミナーを開催します。是非御参加ください!興味のある方はman_kan_net@yahoo.co.jpまでお問い合わせください にほんブログ村
2012.11.30
なんかバタバタして、ブログの更新が滞っています。修繕委員さんは大規模修繕工事を終えるとほっと一安心されると思います。竣工とともに解散し、輪番制の理事会の力に任せてしまうと、維持・管理がうまくいかないことがあります。1.アフター対応竣工後アフター保証があり、3、4回に分けて施工会社が定期点検を実施します。新築時の施工会社を思い出してください。余計な出費となるアフターを施工会社は積極的に行いません。そこで、大規模修繕をわかっている方、マンション内では修繕委員が保証期間内に不具合が適切に是正されているかをチェックすることが必要です。2. 長期修繕計画大規模修繕前に作成された計画通りに工事が実施されてることはまずないと思います。実施した修繕範囲、金額に基づき、長期修繕計画を修正。資金が足りているか否かを確認する必要があります。3.日常修繕大規模修繕の保証範囲であっても、修繕委員が輪番制の理事役員のメンバーにいない場合は、わからず別の業者に発注し、余計な費用を発生させたり、保証の責任を曖昧にさせたりすることがあります。また、次の大規模修繕までに、延命するために計画的な修繕を実施することが望まれます。一つ一つの工事費は大規模修繕に比べるとやすいでしょうが、ちりも積もれば山となるで、日常修繕の発注に目を光らせなくてはなりません。以上の理由から、修繕委員会は常設することが求められますし、常設したからには名前だけで活動をしなければ意味がないので、具体的にどのような形で業務をするのか?理事会との関係性は?等の詳細を決めておくことが大切です。大規模修繕だけでは、建物を適切に維持・管理できません!大規模修繕を終えてから、培ったノウハウを次にどれだけ活かすことができるかが、ポイントになります。 にほんブログ村
2012.10.19
大規模修繕を行なうにあたって、発注方式をまず決めましょう。とコンサルタントは提案します。イダケンもそうします。発注方式は「管理会社特命発注方式」「施工業者責任施工方式」「設計・施工分離発注方式」の三つに分かれます。発注方式は専門家の選び方を論じている区分です。管理組合はどういうスタンスで大規模修繕に係わっていきたいか、考えてみたことはありますか?管理組合のスタンスが定まらなければ、三つの発注方式は、どの専門家にお任せするか?を決める選択肢になり、意思がない管理組合はどこかの専門家におんぶにだっこになり主体性が失われます。わからないから専門家に任せるんだ!何が悪い。と怒られそうですが、専門家はあくまでも管理組合の足りない部分を補完する役割で、管理組合は主体性をもって決め事に関与しなければなりません。三つの発注方式を選ぶにあたっても管理組合内としてはどこまでの範囲を任せるべきかという議論が必要だと思います。設計・施工分離発注方式を選べば、管理組合の主体性が確保できるわけではないのです。設計・施工分離発注方式を提案する大多数の設計事務所は、お任せを望み、管理組合の個別の要望にはなかなか応えてくれません。(融通を利かせた提案をするだけのノウハウがない)大規模修繕の進め方については、業者側からの目線での考え方は、業者のセミナーに参加すれば知ることができます。他の管理組合はどのような考え方で進めているか?興味はありませんか?イダケンがボランティアで参加している「マンション管理組合適正化ネットワーク」の勉強会・交流会では、9月17日(祝日)13時30分より横浜桜木町で、修繕委員長経験者が管理組合の目線で大規模修繕の進め方について解説し、質疑応答を行ないます2時間は大規模修繕関係の勉強会、1時間はマンション管理全般の情報交換を予定しています。興味のある方は是非参加してくださいね!http://ekumiai.web.fc2.com/seminar20120917sakuragityo.html にほんブログ村
2012.09.09
設計事務所、施工会社及び管理会社を選ぶ時に複数社が競合する時は、業者の説明を聞き、質疑応答を行います。これをプレゼンテーション会と言ってます。1回だけで業者を決めるマンションもあれば、何度か業者の話を聞くマンションもあります。透明性を持った業者選定を行うために、プレゼンテーション会は組合員が誰でも参加できる公開性とします(二回プレゼンを行う場合、その内1回)話を聞きたい業者が多ければ二日に分けてプレゼンテーション会を実施することもあります。時間もまちまちです。説明、質疑応答を含めて一社40分で終わらせることもあれば、1時間以上時間をとってじっくりと言うケースもあります。貴重な時間を割くわけですから、役員様の意向を重要視します。短くとも説明30分、質疑応答15分、計45分程度は一社あたりの時間を設けたいところです。先週施工会社のプレゼンテーション会に参加しましたが、じっくり派です。一社たっぷり1時間30分の時間を取り、3社参加でしたが、時間いっぱいまでプレゼンテーション会が行われました。プレゼンテーション会は質疑応答まで細かく議事録に残しますが、一番多い会社は質疑応答数が約50にも及びました。選考会は格好だけでやるわけではなく、管理組合が満足いく会社を選んで頂くための手続きが必要です。施工業者選定で揉めているマンションは、選定プロセスに何らかの問題があることが多いように感じます。 8月11日に開催するセミナーでは施工業者や管理会社の選定についても良いアドバイスができればと考えています にほんブログ村
2012.07.26
先々週、設計・監理業者選定見積のための現地説明・調査会を実施し、立ち会いました。管理組合様からも2名が参加。現地説明・調査会とは、マンション現地で見積の概要を説明し、各社調査をしてもらうという内容です。候補会社は複数いるわけですが、イダケン事務所は必ず時間をずらして行います。時間を同時刻に行う一斉方式は談合の温床になります。一斉方式はコンサルタントが楽したいがための手抜きじゃないかと思ってしまいます。また、管理員に許可を取ってと言うやりかたもしません。業者選定の補助をコンサルタントがするのに、そのコンサルタントがいないでは、困りものです。また、管理員経由でどこの業者が来たとわかれば管理会社が裏で悪さをするかもしれません。マンションに部外者が入ることになるので、館内の基本的な案内はイダケンが行います。当日は30度を超える猛暑。300戸近い共用棟を含めて11棟構成の入り組んだマンション。業者さんが迷子にならぬよう、一社につき2時間つききりで案内しました。合計3社。かなり体力を消耗しました。業者選定補助一つをとってもコンサルタントは同じ内容で仕事をしているわけではありません。イダケン事務所は丁寧に、かつお客様に満足のいくクオリティーを提供するよう努めています。気付けばこのブログを始めて5年を超えました。業者やいたずらも含まれるでしょうがアクセス数は21万。駆け出しのころ、わずかなアクセス数とにらめっこし、思い悩んだ時代が懐かしいです。今は多くのブログファン、お客様に支持して頂き、楽しく、緊張感を持って日記を更新しています。 にほんブログ村
2012.07.24
先週海の日、4月から着工した大規模修繕工事の竣工検査を行いました。本来このマンションは6月末日に竣工検査を行う予定でした。2週間伸びたのです。その理由は・・・ 工事中は検査、手直し確認、手直し検査を終え、次の工程に進んでいきます。検査が終わらないと工事をストップすることもあります。その結果工期が延びることもあります。イダケン事務所の一級建築士は品質を厳しくチェック。納得がいくまでOKを出しません。今回のマンションでは残念ながら検査前の品質が悪く、何度もイダケン事務所の一級建築士がだめだし。手直しを繰り返し、是正検査を複数回行ったことにより、完了検査が遅れたのです。高いお金を払って工事を依頼している管理組合には、満足のいく形で引渡しをしてもらいたいと思います。このマンションは当初予定していたよりも倍近く監理に出向きました。施工業者にいやな顔をされても、工事監理者として徹底的に品質確保に努めました。工事が遅れることについては、施主(管理組合)も了承済みでした施工状態については施工会社をかばうことなく、包み隠さず全てを報告しました。イダケン事務所は中途半端な仕事はしません。工事後半は土・日関係なくほぼ毎日のように理事長様からご連絡を頂きました。 真摯に対応する。逃げない。イダケンの仕事の姿勢です。コンサルタントはコンサルタントと名乗り、仕事の流れがわかれば、誰でもできます。コンサルタント業務のクオリティーを高める努力。イダケンは他に負けないと思います。契約書どおり仕事をするのはあたりまえ。管理組合に満足してもらえる仕事をすること、ここにコンサルタントの価値が見出せると思い、仕事に励んでいます。この仕事は、施工会社や管理会社と深い接点があります。なあなあで仕事をするつもりはありません。 よく業者と管理組合でWinWinという風なスタンスを言う方もいます。業者がWinWinになるよう努力しなければいけないのであって、イダケンが考えるのは管理組合の利益です。イダケンが守るのは管理組合です。プロ同士の馴れ合いは、管理組合の不利益につながります。 にほんブログ村
2012.07.23
昨日午前中、昨年12月に竣工した大規模修繕工事の事後検査を行いました。イダケンが診断、仕様選定、業者選定のお手伝いをしたマンション。工事期間中は管理組合の自助努力で定例会、検査を行いましたが、竣工して半年いろいろな意見が出てきたようです。そこで、仕様書の相違の確認、品質検査を事後的に行って欲しいとイダケンに依頼がありました。工事期間中の工事品質監理を第三者に依頼すると、それなりの金額が必要です。戸数の少ない依頼先マンションでは予算の関係上、発注が難しかったのだと思います。管理組合独自でアンケートを取り、検査日前に送って頂きました。当日はイダケンとスタッフの一級建築士、施工会社から二名が参加。アンケートの項目確認を終え、現場で屋上から下へと検査を実施。会議室へ戻り、対応方法及び今後のスケジュールを確認し終了しました。引渡しが終わっている工事なので、施工会社は対応に非協力的かと思いましたが、指摘した事項の大部分については、サービス工事と思われる内容まで快く引き受けてくれました。なぜイダケンに依頼があったかというと、施工会社への不満ではなく、引渡しを受けたが本当にこれでいいだとうか?という不安からでした。多少雑な面、施工会社の思い違いによる仕様との相違点が若干ありましたが、第三者であるイダケンが管理組合と施工会社の間に入り客観的にジャッジメントすることで、管理組合の不安は多少なりとも解消できたと思います。イダケンの仕事は管理組合の不安を煽り、施工会社との関係をこじらせることではありません。管理組合の不安を軽減し、施工会社と良い関係を維持できるよう努めます。 一度受けた仕事、補修方法の確認から、工事完了確認、報告まで責任をもってお付き合いさせて頂きます。 土曜日は午後の同じ時間帯に4件約束が重なりました。イダケン事務所のメンバーはフル動因です。今日も大忙しですが、頑張ります! にほんブログ村
2012.07.22
約半年間の大規模修繕工事。ようやく竣工しました。 取っ掛かりから1年半以上。過ぎてしまうとあっという間です。上の写真のとおり、海は目の前(遠くに見えるのは猿島です)塩害対策として、塗装の仕様を高耐久性のものに工夫しました。143戸、住戸棟2、共用棟1。今回はじめての大規模修繕でしたが、2回、3回目まで見越して、改修設計を計画。塩害対策・汚損対策で一部仕様をよくしたこともあり、コスト削減は大変でしたが、屋上防水や廊下床は部分補修とし、管理組合様が満足のいく予算内に収めることができました。 共用廊下床でメクれが多く補修ができないフロアは全面張替え。 状態が比較的に良いフロアは、側溝・巾木にウレタン塗布、端にシール打ち、めくれ部際接着、ドレンレールを新設。廊下は足場が必要ないのでいつでも張替えは可能です。不必要な箇所を張り替える無駄を排除することで、コストを大幅に削減できます。 大規模修繕はコンサルタントにフィーを払っても、それ以上の価値があります。設計と競争でコスト削減をし、工事監理で質の高い施工品質を実現することができます。 ただし、価値がある仕事ができるのは、改修を熟知している限られたコンサルタントのみです。大規模修繕を検討中の方。イダケン事務所に一度ご相談ください。※小規模マンションでもローコストなコンサルタント提案が可能です。http://www.11kanri.com/daikibo.html にほんブログ村
2012.06.01
本日午前中、4月中旬に着工した世田谷区16戸のマンションの下地補修管理組合検査を行いました。施工会社が事前に調査した結果、実数精算項目が大幅増。特に外壁タイルの浮き(接着不良の箇所)が想定した数量の3.5倍。これを承認すると予備費で計上した予算も超え、総会での決議が必要になります。施工会社の提案はあくまでも一案です。 管理組合検査の前にイダケン事務所が監理者検査を実施。浮きの判定が厳しすぎな箇所があること、また、補修方法を見直せる場所、今回補修をしなくても安全上問題がない箇所を見極め減額案を用意しました。最終的に補修範囲を決定するのは管理組合です。事前に判定基準を説明します。 その後足場に上り、管理組合、施工会社、イダケン事務所と意見交換しながら施工箇所を確認していきます。 上の写真は打診棒で軽く叩いただけで手で取れたタイルです。裏側をみると接着剤となるモルタルが付着していた形跡がありません。接着不十分です。このマンションは深目地なので、浮き部は安価な施工方法であるエポキシ樹脂注入方法が使えません。張替えかピン工法(タイル中心に穴を開け金属ピンで固定する方法)で補修します。ピン工法が施工費が高いのです。 上の写真はピン工法で施工したタイルです。ピンの上にタイルと類似色のキャップをかぶせるので、ぱっと見わかりません。協議し、決定した下地補修箇所で、再度数量計算し、理事長に改めて承諾をもらうことになりました。工事費を左右する重要な局面なので、補修図落とし込みの再調査及び数量計算は二日間かけてイダケン事務所が立ち会います。(横須賀に向かう京急の中より記事UP) 大規模修繕コンサルタント 一級建築士事務所登録のイダケン にほんブログ村
2012.05.12
ゴールデンウィークは皆様いかがお過ごしでしたか?顧問先マンションの理事会に向かっている電車の中から記事を書いています。イダケンは5月3日から5日まで仕事のアポイントメントがないものの、5月に決定予定の3物件の契約準備や新規問い合わせ・無料相談の対応に追われていました。 それでも普段と比べてのんびりできました。いつもより睡眠時間が多く取れ、頭もスッキリです。 話は本題。GW初日の4月28日(土)。4月中旬から大規模修繕がスタートした世田谷にある16戸のマンションの月間定例会に行ってきました。まずは共通仮説工事を確認仮設工事とは工事に必要な仮設物(現場事務所、仮囲い、作業員詰め所、資材・廃材置場 など)や設備類(工事用電気・用水)のように各種工事に共通して使用される工事項目です。仮設トイレと工事用用水は居住者の動線に邪魔にならないところに置いています。仮設トイレの場所は工事前に施工会社と何度か現場で確認しながら最終的に下の写真の場所に落ち着きました。 見やすい場所に工事専用掲示板を設置します。大きさは大体畳一帖です。脚付のホワイトボードは足が動線の邪魔になるので壁付けとし、すぐそばに施工業者宛の意見箱を設置してもらいました。 このマンションでは低層で小規模ということもあり、枠組み足場よりもコストが少し安めの楔(くさび)足場を使用します。ベランダ方向の建物1階は駐車場で、当初工事期間中全車両の移動を覚悟しましたが、ステージを設け車路を確保しました。 黄色と黒の部分はクッションを巻います。安全対策もしっかりチェックします。来週は下地補修箇所の実数確認検査です。また日記で報告します。▼大規模修繕コンサルタント イダケンのホームページはこちらをクリックにほんブログ村
2012.05.06
先週、5月末に竣工を向かえるマンションの足場解体前検査を行いました。足場解体前検査は足場がある内でないと確認、補修ができない外壁回り、億錠危険箇所、バルコニー内を中心に管理組合役員様、施工会社、監理者(コンサルタント)がいっしょに不備がないか検査をおこなう作業です。役員様が参加しやすいように通常土曜日または日曜日に実施します。事前に施工会社による品質監理(現場代理人のチェックだけではなく品質管理部が検査を行いレポートを提出させます)と、監理者による確認も行った上で、検査に望みます。当日は管理組合役員様、施工会社から四名、イダケン事務所から三名で2班に分けて実施しました(約140戸の2棟構成のマンション)まずは屋上から。傾斜している屋根で足場がないと危険です。 不具合箇所にはテープで印をつけると共に、平面図に記録していきます。 バルコニー内にも立ち入り、施工品質をしっかりチェックします。 ゴールデンウィーク中は前回指摘箇所の是正確認を含めて2回目の足場解体前検査を行います。第三者がチェックすることで大規模修繕の品質はグっと向上します。その結果、建物の延命につながります。http://www.11kanri.com/daikibo.html にほんブログ村
2012.04.28
先週の木曜日・・・当事務所の小規模マンション向け大規模修繕コンサルタントを契約して頂き、大規模修繕を終えた25戸のマンションの1年アフター点検に同席しました。当日は修繕委員長に立ち会って頂きました。施工会社二名といっしょに屋上から隅々まで点検します。このマンションは手摺壁の雨ダレ汚れがひどく、なんとかならないのか?との要望に応え、ちょっと金額は高いのですが、超低汚染型と言う良い材料を仕様に入れました。施工してから一年後、施工会社がびっくりするくらい、汚れがついていません。(写真じゃよくわかりませんね^^;)修繕委員長は大変満足しており、限られた予算内で管理組合の要望を盛り込んだ設計したイダケン事務所を高く評価して頂きました。(お世辞かもしれませんがほめて頂くと嬉しいものです)施工はしっかりしており、指摘箇所は少なかったのですが、不具合箇所を写真に収め、補修方法を施工会社に指示し、建物の延命に努めます。雨がかかる場所で一番劣化しやすい個所について、残念ながら錆が出ていました。2年アフター点検時には再発しないように施工会社と協議します。大規模修繕は工事が終わればおしまいではありません。性能を維持できるよう次の大規模修繕までイダケンはしっかり見届けます。http://www.11kanri.com/daikibo.htmlにほんブログ村
2012.04.25
日曜日は契約先16戸の小規模マンションにて臨時総会に出席。大規模修繕施工会社、管理会社変更及び電気料金削減提案が決議されました。 築20年を迎えて初めて行なう大規模修繕のコンサルタントと、管理委託費見直しのオファーを受け、同時進行で10月から準備業務を行なってきました。1.大規模修繕外装の修繕、インターホンの交換、量水器周り給水管取替え、防犯対策工事をメニューとし、最終発注金額は消費税込で1900万円(戸あたり120万円)でお釣りがきました。戸数の少ないマンションで仮設費が割高になること、また、タイルが深目地で補修費が高くなり、コストダウンはなかなか難しい条件下でしたが、仕様等、工事範囲を調整し、役員さんが持つ要望はほぼ100%応えられ、かつ想定していた予算内に収めることができました。施工会社は5社相見積もりでした。新築時に施工したゼネコンに見積を取ったところ、今回受注した施工会社のなんと2倍の開きが・・・各社責任による数量拾いとは言え、材料・仕様等は共通条件にしたのに係わらず、ここまでの金額差に役員皆様は驚かれていました。例えば管理会社お任せ方式の場合、たまたま下請けに選んだ施工会社が、前述のような高い業者だったら、マンション側の支出は多大になります。仮に大規模修繕を管理会社に任せたいと思っても、管理会社を介さず複数社から見積を取ることは必須です。イダケンがサポートする特徴は、管理組合の自主性を芽生えることができることです。イダケンは専門家お任せの進行を好みません。管理組合の声にしっかり耳を傾けますので自分たちで作ったという実感を持っていただけます。昨日参加された女性の役員さん。準備を始めた頃は、お任せします的な感覚で接していましたが、昨日の総会後に「楽しくなってきた。私も足場に登ってチェックします」と張り切っておられました。2.管理会社選定竣工当初から同じ管理会社と随意契約を続けてきました。担当者が何度も変わっていますが、担当者によって受けるサービスがまちまちで、今の担当者はマンションに顔を見せなくなったとのこと。付き合いが長い管理会社を見直すことに初めは少しためらいがあったものの、大規模修繕実施後に修繕積立金が少なくなってしまうことを考え、資金繰りを少しでも良くするために、管理会社選定を行うことになりました。今の管理会社を含めて4社(6社に見積を依頼2社が辞退)が見積を提出。今の管理会社に最後の可能性を期待したのですが、管理組合が問題視したことを全く認識しておらず、今後改善の余地はないと判断し、管理会社を変更することが決まりました。年間約176万円が今までの委託費。管理会社変更により約19%コストが削減が可能になりました。 たまたま選んだ管理会社の金額が安かっただけで、決めては総合評価として「誠実」に感じられたことです。変更後の管理会社は業界では中堅の下です。見積段階から、営業マン、フロントマン予定者がタッグを組み、真剣にアプローチをしてくれたことを管理組合は評価しました。これまで多くのマンションでイダケンは管理会社選定のお手伝いをしていますが、準備期間中営業マンが前面に出過ぎて対応する管理会社は、管理開始後必ず管理組合側はギャップを受けます。営業マンのイメージが焼き付き、実際に契約後組合と接するフロントマンのイメージが薄いためです。今回のマンションは引継ぎが終わって、管理開始後も管理組合と良い関係を構築できそうな予感です(担当者が変わるまでですが・・・)引き続き来月から工事監理を行います。大規模修繕、日常管理は密接につながっています。人(居住者・管理組合)と物(建物・設備)を守るコンサルタントとして、マンション管理士と一級建築士がタッグを組み、いい管理を実現します。小規模マンションでも、設計事務所に大規模修繕のフルコンサルタントを依頼すると最低120-150万円の費用はかかります。資金に余裕がある管理組合であれば、検討の余地がありますが、1戸あたりに占めるコンサルタントフィーは割高です。25戸以下のマンションでの金額になりますが、管理コスト削減+大規模修繕の診断・設計・施工業者選定を6ヶ月、工事監理3ヶ月を含めてコンサルタント料80-90万円です(工事監理を抜くプランもあります)。 管理会社お任せよりも工事費を圧縮でき、管理組合の要望を満たした大規模修繕を実現できると共に、日常管理コストを削減することが可能です。マンション管理士と一級建築士が介在してこの報酬設定はお得だと思いますし、管理組合側の経済的効用は大です。 http://www.11kanri.com/daikibo.htmlにほんブログ村
2012.03.12
一級建築士事務所登録のイダケン事務所では、建物診断調査を行っています。大きく分けて三つの調査メニューがあります。1.定期診断(簡易診断)2.建築基準法に基づく建築設備定期報告および特殊建築物定期調査報告3.大規模修繕前劣化調査を実施しています。今回の日記では1および2のメニューをご紹介します。1.毎年1回の定期診断(大規模修繕前の簡易建物診断としても利用可)管理会社にお金を払って定期点検をお願いしているのに、屋上に草が生えてたり、不具合箇所を見て見ないふりをしたり、きちんとマンションをチェックしてくれない・・こんな経験はありませんか?毎年1回の定期診断は、管理会社以外の第三者専門家がマンションを客観的に見て、アドバイスを受けたいと言う管理組合さまに好評で、引き合いが増えています。また、大規模修繕工事の実施時期判断の目安にご利用頂くことも可能です。1)サービス内容屋上、共用廊下・階段、ルーフバルコニー、エントランス、外壁(サンプル調査)、外回りの打診・目視調査2)所要時間小・中規模マンションでは2~3時間、大規模マンションでは4~6時間程度3)検査員一級建築士4)報告書(成果物)書面による評価表、劣化箇所写真、故障(不具合個所)の平面図落とし込み5)改善提案調査して終わりではなく、不具合個所はどのように補修すれば良いのか書面をもってアドバイスをします。6)料金30戸未満 42,000円~52,500円31戸~50戸 52,500円~63,000円51戸~100戸 63,000円~84,000円101戸以上 84,000円~報告書はプロジェクターを用いて一級建築士がマンションを訪問し説明をすることも可能です(オプション)また給排水設備調査も合わせて実施することも可能です(オプション)2.建築基準法に基づく1年および3年検査神奈川県では鎌倉市で、東京都は一定規模以上のマンションであれば、建築基準法に基づく定期調査報告が義務付けされています。イダケン事務所では、せっかくマンションへ調査に来たのですから、上記1の点検をセットで行なうことが特徴です。法的に検査をすればよいのではなく、お金を払っているのならば価値あるサービスを提供したいと考えるイダケンです。1)サービス内容建築基準法に基づく建築設備の定期検査報告(一年点検)および特殊建築物定期調査報告(3年ごと点検)+上記1の簡易建物診断+点検報告書提出2)所要時間小・中規模マンションでは2~3時間、大規模マンションでは4~6時間程度3)検査員一級建築士4)報告書(成果物)行政指定の書式にもとずく報告書、簡易建物診断報告(上記1の4)に準ずる)、改善提案書(上記1の5)に準ずる)5)業務報酬建築設備の定期報告(毎年報告) 52,500円~特殊建築物定期調査報告(3年ごと報告) 84,000円~築10年以上の建物に必要な外壁調査(非破壊方式)の実施も可能です(オプション)管理会社に全幅の信頼を置けない。管理会社以外の専門家から建物を分析して欲しいと言う管理組合さま。是非ご利用ください♪http://www.11kanri.com/daikibo.htmlにほんブログ村
2012.03.05
窓サッシュ、建具、外壁目地にはシーリングと呼ばれるゴムのように弾力のある防水性のある材料を使用します。紫外線等による影響で、シーリングは劣化をし、概ね10-15年毎に塗りかえを行います。足場を掛けないとできないと工事ができないシーリング箇所は大規模修繕時の必須補修メニューとなります。1.まずは既存シーリングをカッターやヘラを使って綺麗に取ります。 見積書に撤去と明示しているのに、既存のシーリングの上から「増し打ち」という手抜き施工をする業者もいますので、シーリング打ち替え箇所は撤去が完璧に終わっているかをイダケンはチェックします。シーリング撤去後はプライマーと呼ばれるシーリングの付着を良くする密着材料を刷毛で塗ります。2. シーリングを打つ箇所にマスキングテープ(下の写真青いテープ)を張ります。 3.シーリング剤を「ガン」と呼ばれる器具に入れて、シーリングを打っていきます。 3.シーリング材料をヘラをつかって綺麗に均していきます4. 最後にマスキングテープを撤去し、シーリング打ち替え完了です。 http://www.11kanri.com/daikibo.htmlにほんブログ村
2012.03.04
大規模修繕において塗装の色を選ぶことになりますが、その種類は数十種類にもなります。ほとんどの場合、同系色を選ぶことが多いのですが、コンサルタントや施工会社任せにするのではなく、一つ一つ自分たちの目で確認し、選択しましょう。まずはA4版程度の大きさの板に塗装を塗ったサンプル板を、塗装する場所にあて、選びます。選択肢は「同色」「濃い色」「淡い色」の三つです(色合いを変える場合は別です)サンプル板では全体のイメージをつかめないので、要所は試験施工(全体を施工する前に一部をテスト施工し、補修状況を確認すること)をし、再度確認します。上の写真は実際に施工個所にサンプル板で選んだ塗装をしました。(施工の過程が確認できるよう、工程ごとの塗り状況ごとに試験施工しています)このマンションは天井の汚れが著しく上の写真のように全く別の色?と言うくらいに色彩が変わった感じになります。一手間を惜しまず、管理組合といっしょに納得いく工事をする。イダケンが行う大規模修繕コンサルタントの特徴です。工事が終わった後に「やった」と言う実感が湧くことは、資産への愛着につながり、良い管理をしようとする意識向上につながるのです。イダケンは大規模修繕の成功はもちろんですが、5年後、10年後、さらにその先の管理全般まで考えて、コンサルタント業務を行っています。http://www.11kanri.com/daikibo.htmlにほんブログ村
2012.03.02
大規模修繕前に劣化診断をした際に、必ずと言ってよいほど指摘事項にあがるのがアルミ部材の白サビです。廊下側の窓にある面格子やアルミ手摺に白いサビを点食と言います。アルミ用の塗装を上から塗る補修方法がありますが、コストが高くなるため採用されるケースは少ないと思います。結果、アルミの交換時期まで白サビが付いた状態のままになります。 アルミに付いた汚れの付着を放置すると白サビができます。白サビを防止するためには、定期的に「拭く」ことが一番です。イダケンは横須賀の海の目の前にある建物の大規模修繕工事監理をしていますが、廊下周りの清掃が行き届いていて、塩害による劣化の影響は少なく、築10年を超えても綺麗な状態を保っています。環境が悪くとも日常管理をしっかりしていれば、劣化を防ぐことができます。ベランダのアルミ手摺は各住戸が行わなくてはなりませんが、管理会社さんから白サビ発生の原因になるので、年数回でもいいから拭いた方が良いというアドバイスを受けたことがありますか?また、住戸に面する面格子をプライバシー云々を理由にして管理会社は清掃していないのではないでしょうか?日常管理を怠れば、白サビは発生し、建物の美観を損ねます。アルミ白サビのように大規模修繕でも補修しにくい場所はあります。日常管理をしっかりすることで、大規模修繕時の修繕等が軽減できる場合があります。管理会社は建物を延命するための日常管理にもっと注力するべきです。 日常管理において、できることを黙殺し、自社で受注する大規模修繕工事の範囲を増やすでは、悪徳商法と言われても仕方がありません。 にほんブログ村
2012.02.29
外壁にタイルを用いているマンションでは、タイルの接着不良で浮きと言う現象が起きます。浮きを直すためには・・・1.タイルとタイルの間にある目地に穴をあけ、内側から接着剤を注入する2.タイルを貼り替えする(広範囲で浮きがある場合に採用を検討)大きく分けて二つの補修方法があります。補修費は注入工法<タイル貼り替えです。注入工法の場合、標準的には外壁1平米あたり25穴以上の注入をします。マンションで多く用いられる「45 2丁掛け」と呼ばれるタイルの場合、目地を含めて、タイル1枚当たりの面積は50ミリ×100ミリです。外壁1平米あたり200枚のタイルが貼られていることになります。標準的な仕様は1平米あたり25穴なので、タイル8枚を1つの穴で注入になります。上の写真は、タイル浮き注入の試験施工です。1平米25穴では接着剤が入り切らない場所があることを打診で確認しました。1平米50穴での施工も行いましたが、こちらは浮きがほとんどありません。タイル補修部は実数精算となります。見積もり金額よりも工事費が増えることがありますので、工法についても試験施工を行い、管理組合同様同席で慎重に検討します。写真のマンションでは、平米あたり25穴、50穴を場所によって使い分け、一部タイル貼り替えで浮き部を補修する方式を取ることが決まりました。イダケンは管理組合様に余分なお金を使うことは良しと考えません。知恵を絞り低予算で工事品質を確保する方法を考え、管理組合さまに提案します。http://www.11kanri.com/daikibo.htmlにほんブログ村
2012.02.21
鉄部は錆びるので定期的な塗り直しが必要です。海に近い地域では雨が掛かる部分を10年以上メンテナンスをしないと錆による腐食で鉄部に穴があくことがあります。穴は補修で直ると良いのですが、全般的に錆がひどいと、さび落としにより鉄の厚みがなくなり、強度が保てなくなることから、最悪全部交換。修繕費アップにつながります。塗装(錆止め+2回塗り)する前に、ケレン(剥れかかった塗膜・付着物の除去、錆落とし)と言う下地調整を行います。手作業でケレンを行います。上の写真はケレンの工程検査をするイダケン。塗装を塗ってしまうと、下地処理の状況が見えなくなりますので、チェックします。(錆箇所がわかりやすいように打診棒で示しています・・打診棒を使って検査するわけではありません^^;)上の茶色い部分が錆です。作業しにくいですが、下の写真のように錆を落とすよう是正をお願いしました。イダケン事務所の大規模修繕ホームページはこちらから↓↓http://www.11kanri.com/daikibo.htmlにほんブログ村
2012.02.17
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