inti-solのブログ

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2013.05.06
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カテゴリ: 対中・対韓関係
麻生副総理「中国とスムーズにいった歴史ない」


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麻生が問題発言を乱発するのは今に始まった話ではないけれど、それにしても「1500年以上の長きにわたって中国との関係が極めてスムーズにいったという歴史は多分ない」というのは、どう考えてもウソでしょう。日本と中国の関係は、多分1500年よりもっと古いと思うけれど、その間戦火を交えたのは、7世紀頃の白村江の戦い、13世紀の元寇、16世紀末の文禄・慶長の役、19世紀末の日清戦争から太平洋戦争終結に至るまでの、合計4回くらいではないでしょうか。現在の対立状況を含めても5回目。これを全部合計しても、100年になるかどうかというところです。
しかも、元寇は中国ではなくモンゴルとの戦いだとも言えます。そして、日本に攻め込んできたのも、元寇が史上唯一の例。それ以外は全て、戦場は朝鮮半島か中国大陸です。
倭寇など時の政府が掌握できない武力衝突を別にすれば、1500年(実際はもっと長い)の日中関係の歴史は、大半は対立的ではなかったはずです。もちろん「極めてスムーズ」とまで言えるかどうかは分かりませんけれど、そんなことを言い出したら、「極めてスムーズ」な二国間関係なんて、世界のどこに存在するのか。日印関係は「極めてスムーズ」なのか?少なくとも第二次大戦では、イギリス領だったインドは日本の敵国でしたし、戦後独立したインドは非同盟諸国のリーダーとして旧ソ連とも友好的な関係を保っていましたから、日本とは、敵対的な関係ではなかったものの、特に親密な関係ではありませんでした。
日米関係だって、ペリーの来航からはじまって太平洋戦争までは、どう見たって全然スムーズではない関係です。

他国に目を向けてみれば、ヨーロッパなんて有史以来隣国同士でどれだけ戦争をしているのか。それこそ極めてスムーズにいった歴史なんてほとんどないけれど、それでも現在はEU連合によって、おおむね友好な関係を保っています。そうすることが、それぞれの国の繁栄のために必要だということを、長い紛争の歴史から学んだからでしょう。

国家間の関係でも人間同士の関係でも、永遠不変の愛とか友好はない代わりに、永遠の敵対関係もまたありません。日米関係という例もあるではありませんか。日中関係だって、1970年代から80年代にかけては、かなり親密な時期もありました。
個人と個人の関係と違って、国と国の関係は、相手が気に入らないからと引っ越すことはできません。国家とか民族というものが存続する限り(そもそも、国家や民族だって永久不変のものではないけれど)ずっと隣同士なのです。その隣人と、永久不変の敵同士などと断定してしまうのは、将来の可能性を閉ざしてしまうことです。

日中に限らず、えてして隣国同士というのは仲の悪いことが多いのが現実です。昨日書いたマルビナス戦争の件でも、アルゼンチンは隣国チリとも領土争いを抱えており、互いに中が悪かった。そのため、同じ軍事政権同士であっても、チリのピノチェトはイギリスを支援しました。両国の国境地帯が不穏な情勢となったため、チリとの国境地帯の精鋭部隊をマルビナス諸島に送ることができなかったことも、敗因のひとつに挙げられています。

隣国同士は仲が悪いことが多いのが現実とはいえ、それは望ましいことではありません。隣国と対立的であるよりは友好的であるほうが、あらゆる意味で望ましい状態であることは明らかだと私は思います。





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最終更新日  2013.05.06 09:13:16
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