inti-solのブログ

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2020.01.18
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カテゴリ: 環境問題
伊方原発3号機 運転認めない仮処分決定 広島高裁


17日の決定で広島高裁の森一岳裁判長は、伊方原発の敷地の近くに地震を引き起こす活断層がある可能性を否定できないとしたうえで「原発までの距離は2km以内と認められるが、四国電力は十分な調査をせず、原子力規制委員会が問題ないと判断した過程には誤りや欠落があったと言わざるをえない」と指摘しました。
また火山の噴火に対する安全性については、熊本県の阿蘇山で噴火が起きた場合の火山灰などの影響が過小評価されているという判断を示しました。
そして、地震や火山の噴火によって住民の生命や身体に重大な被害が及ぶ具体的な危険があるとして、山口地裁岩国支部で判決が出るまでの間、伊方原発3号機の運転を認めないとしました。
伊方原発3号機は先月から定期検査のため運転を停止中ですが、仮処分は直ちに効力が生じる一方、正式な裁判の審理は、当面続くとみられることから、検査が終了する4月以降も運転できない状態が続く見通しになりました。
四国電力は、17日の決定の取り消しを求めて異議を申し立てる方針で、申し立てがあった場合、広島高裁の別の裁判長が改めて判断する見通しです。
伊方原発3号機をめぐっては、平成29年に広島高裁が運転しないよう命じる仮処分の決定を出していて、司法判断で運転できなくなるのは2度目です。
前回はおよそ1年後に広島高裁の別の裁判長がこの決定を取り消したため、その後、再稼働しました。

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伊方原発3号機については、つい先日、使用済みMOX燃料取り出しについての記事を書いたばかりです。
運転差し止めを求める裁判が行われていることは知っていますが、正直なところ高裁で運転差し止めが認められるとは予想していませんでした。ただ、引用記事にもありますが、伊方原発3号機については、2017年にも一度、同じ広島高裁が運転差し止めの仮処分を決定したことがあります。その限りでは、必ずしも画期的な決定、というわけではないかもしれません。ちなみに、前回の仮処分を行った裁判官と同じ裁判官が含まれているかどうかは分かりませんが、少なくとも裁判長は別人です。

引用記事によると、決定は原発の敷地近くに活断層がある可能性が否定できないこと、阿蘇山噴火の影響が過小評価されていることを指摘しているとか。

まったくもってそのとおり、と言うしかありません。
伊方原発に限った話でもない(そして原発だけに限った話ですらない)かもしれませんが、一度「原発推進」という目標を決めてしまうと、何が何でもそれを進めようとする、原発推進の障害になるような「不都合な真実」は無視されたり軽視されたりする、という傾向があります。原発の敷地内やすぐ近くに活断層があるのにその存在を隠して、という類の話はよく耳にします。
そういった行動の積み重ねの果てに起きたのが、福島第一原発の事故だったと言わざるを得ません。

そして、あのような事故を経験してもなお、予想される災害に対するリスク判断よりも、経済性などの「大人の事情」が優先されている現状に対する、強烈なダメ出しと言えるのかもしれません。

一方で、ある意味予想どおりですが、この決定に対する原発推進派連中の感情的反発は大きいようです。

池田信夫

また阿蘇山の噴火。阿蘇山の溶岩で原発が破壊される確率は何%なのか。

加藤清隆(政治評論家)

裁判官は阿蘇の溶岩が本当に海を越えて、四国まで流れていくと思っているのか?1度現地調査してみたら。

いやー、誰も阿蘇山の「溶岩」が海を越えて伊方原発を襲うなんて言っていないから。引用記事によれば、高裁の決定も「火山灰などの影響」と言っているようです。もちろん、溶岩は海の上を渡りはしませんが、火山灰、というより正確には火砕流、火砕サージですが、これは海を越えます。過去、そういう例はいくつもある。阿蘇山の噴火も、四国はどうか知りませんけれど、少なくとも本州には火砕流が届いていることは分かっているのです。

タクラミックス

以前もちょっと書いたが、伊方原子力発電所の運転を認めないって理由が、九州が壊滅するほどの阿蘇山噴火には耐えられないからって理由なんだったら、九州全域はすべて居住不可能地域として人が住むことを禁止しなきゃ筋が通らんし、その影響をうけるだろう山口や四国全域も同様だろう。

なんだろう、この言いがかりは。個人が自分の判断で危険地帯に住むことは本人の自由としか言えません。そのことと危険地帯に危険物を設置することの可否は同列にできる話ではありません。
加えていえば、人間はいざとなれば逃げることができます。破局的噴火と呼べる規模の超巨大噴火の最後の実例は1815年インドネシアのタンボラ山ですが、その当時は近代的観測網はなかったものの、噴火の前には明瞭な火山活動の激化があったようです。そのことから考えて、それほどの規模の噴火がなんの前兆もないことは考え難いです。1週間前に予知できれば、人間は相当割合で避難できますが、原発はどうにもならない。原発に足をはやして歩き出すことはできないし、その炉心にある核燃料を運び出すにも、非常に長い時間がかかる。

まあ、こういう、明らかに非理性的な反応が次々と飛び出すあたりは、それだけ彼らのカンに障る判決だった、ということなのでしょう。





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最終更新日  2020.01.18 22:59:16
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