inti-solのブログ

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2022.04.24
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テーマ: ニュース(100302)
知床観光船の浸水事故 発見された10人全員の死亡を確認 海上保安庁関係者


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当ブログでもその度に記事を書いていますが、私は北海道が好きで、数年ごと、年によっては毎年、北海道に行っています。知床には3回行っています。2007年、08年、21年です。最初の2回は家族旅行、昨年は私一人でした。
幸か不幸か、遊覧船に乗ったことはありません。ただ、今回事故を起こした遊覧船の営業所の写真を見たら、昨年知床に行った際に、その前を何回か通っていることに気が付きました。大勢のお客さんでごった返していたことがおぼろげな記憶にあります。人気があるんだな、と思いました。
船の写真は撮っていないと思っていたのですが、昨年の知床の写真を改めて調べ直したところ、オロンコ岩から港を写した写真に、偶然写っていることに気が付きました。


こちらの中央手前です。


船名は確認できませんが、船首の手すり、上部構造物や窓ガラスの配置(船首側の客席が一番低く、船尾側の客席が高い、その境界線付近に一番高い操舵室がある)、アンテナ位置などから、まず間違いないものと思います。
時期的に言っても、これは去年7月23日の撮影なのですが、4連休の2日目、かき入れ時のはずなのに陸揚げされています。6月に座礁事故を起こしていたと報じられていることから、この時修理か点検中だったとすれば、つじつまはあいます。この運航会社にはもう1隻、KAZ IIIという遊覧船があるので、この時はそちらの船だけで営業していたのでしょう。(2隻は船の形状は異なります。)

その他には・・・・・


別の遊覧船「オーロラ号」が写っています。


私は最初、救命ボートは搭載しているのだろうと思っていたのですが、あの規模の小型船舶には救命ボートの搭載義務はなく、積んでいなかったようです。救命胴衣(ライフジャケット)は着ていたようですが、今の北海道はまだ、東京の真冬に等しい気温で、水温も5度以下と報じられています。救命胴衣は体が沈まない効果はありますが、そんな水温の海に浸かっていたら、溺死しなくてもあっという間に凍死してしまいます。とうてい助からないでしょう。
もちろん、救命ボートを搭載したとしても、当然伸縮式のゴムボートということになるでしょうから、荒れた中暗礁が多いという海域で無事に海岸にたどり着ける可能性は低いかもしれませんが、救命胴衣だけよりは、まだしもマシではあったでしょう。

せめて一人でも生存者がいれば、沈没原因やそこに至る過程が判明した可能性がありますが、全員が亡くなったことで、その解明はかなり困難となりそうです。事故時の写真や動画が残っていれば解明の手掛かりになる可能性がありますが、メモリが海水に浸かっているのでは、それも絶望的でしょう。

それにしても、事故当日、出港していく 当該遊覧船を監視カメラか何かが捉えた写真が報じられています (上記3枚目の写真の右枠外から左方向に向けて撮影されているようです)がウトロの港内はともかく、堤防道の外側の外洋(写真上部)には、粗い写真でもそれとわかる白波が立っています。船の大きさとの対比でみると、かなり波が高い。他の漁船などもみな出航を見合わせるか、出港しても早々に帰港したと報じられています。そんな中で、何で出て行っちゃったのかなあ。

参考までに事故当日網走では午後2時過ぎが最大干潮時間帯となっています。(気象庁の潮位観測地点で知床にもっとも近いのが網走)当然潮位が低い方が座礁の可能性は高くはなるでしょう。ただ、それが本質的な原因とは思えませんが

前述のとおり、この運航会社は昨年6月にも座礁事故を起こしており、その前にも同様の事故があったとも報じられています。安全管理に問題があったことは否定しようがありません。

しかも、この運航会社は有限会社ですから、会社規模はかなり小さそうです。被害者に補償できるような資産があるとは思えませんし、当然この先は運航再開など考えられず、経営破綻するであろうことは目に見えていますから、補償は保険金だけが頼り、ということになりそうです。なんというか、事後処理も含めて、あらゆる意味で悲惨極まりない事態と言わざるを得ないでしょう。

余談ですが、私以外の人にはどうでも良い話ですが、運航会社のホームページを見たら、私が過去3回ウトロに行った際に宿泊した宿と、羅臼岳の登山口である岩尾別にある唯一のホテル(こちらは宿泊したことはありません)が、この運航会社の系列企業のようです。ウトロのその宿は、家族で4泊、一人で1泊も泊ってます。良い宿なのですが(ただし、家族で泊った当時と昨年では経営母体が変わっているので、以前から遊覧船運航会社のグループ企業だったかどうかは不明です)、こちらも経営を継続することが困難になる可能性がありそうです。そのことを残念というには、あまりにこの事故の規模は大きすぎますが。

ともかく、亡くなった方々のご冥福をお祈りします。





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最終更新日  2022.04.25 23:52:03
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