inti-solのブログ

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2023.02.20
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テーマ: ニュース(100302)
「あり得ない」「敬意のかけらもない」 H3打ち上げ中止、JAXA会見で反発広げた「記者の捨て台詞」

かたくなに「失敗」を認めないJAXA担当者に対し、記者が「わかりました。それは一般に失敗といいます。ありがとうございます」とあきれるように質問を終えた。
鹿児島県の種子島宇宙センターから2023年2月17日に打ち上げを予定していたH3ロケットだが、この日のカウントダウン中にシステムが異常を検知し、打ち上げは中止となった。
記者会見にのぞんだJAXAのプロジェクトマネージャーには、報道陣から「失敗ではないか」と認識を確認する質問が相次いだ。~
この記者は「つまりシステムで対応できる範囲の異常だったんだけれども、起こるとは考えられなかった異常が起きて、打ち上げが止まった。こういうことでいいですね」と論点を整理し、岡田氏が主張を繰り返すと、「わかりました。それは一般に失敗といいます。ありがとうございます」と突き放すように切り上げた。
通信社の記者とJAXA担当者の攻防は、多くの視聴者の目に留まった。この場面がツイッターで「記者の捨て台詞」などの文言とともに転載されると1万以上リツイートされ、「あり得ない」「難事業に対する敬意のかけらもない対応」と 記者の態度を疑問視する声が広がっている。

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H3ロケットが、発射直前に、というか主機は点火したけれどブースターロケット(補助エンジン)が点火しなかったために発射「中止」となったそうです。
この件について、共同通信だけが「失敗」と報道、他の各メディアが「中止」と報じていることから、議論になっているようです。
「中止」と呼んでも「失敗」と呼んでも、どちらでも間違いではないと私は思います。そもそも、この場合「失敗」と「中止」は対立概念ではないでしょう。発射後に失敗したら「中止」とは言いようがありませんが、発射前の失敗は「失敗」であるとともに「中止」でもある、ということになるんじゃないですかね。

これはあくまでも私の感覚であって、世間一般の感覚が同じかどうかは分かりませんが、ロケットに点火する前に発射を中止した場合(なおかつ、ロケットや搭載物に損傷なければ)は、単純に「中止」でいいと思います。しかし、今回主機に点火した後での中止です。発射をやり直すにしても、今回の不具合(補助ブースターが点火できなかった)の部分だけを修理すればそのまま再度発射できるのでしょうか?
そうではありません。報道によれば、主ロケットの液体燃料はいったん抜き取って組み立て棟に戻すそうです。ということは、もう一度燃料を入れなおさないと再度の発射はできないわけです。また、一度噴射してしまった主ロケットエンジンは、そのまま何もせずに再度の発射を行うのでしょうか?おそらくとしか言えませんが、違うだろうと思います。エンジンはそのまま再使用はするのでしょうが、一度使ってしまった以上は、整備、点検は行うでしょう。
つまり、再打ち上げのために、故障していなかった部分についても、膨大な準備をやり直すことになるはずです。そのような大きな負担を伴う再整備、点検、燃料再注入を強いられること自体、それってやっぱり「失敗」だろうなと私には思えます。

もちろん、「中止」という表現が間違いだとも思いませんから、JAXAが「失敗ではない」と主張するのは構わないでしょう。ただ、報じる側がJAXAの意向に従わなければならないものではない、ということです。

それに、引用記事によると、「難事業に対する敬意のかけらもない対応」なんてたわごとを言っている人がいるそうです。失礼ながら、「難事業」なんてことはJAXA自身とJAXAを礼賛する人以外にとっては、どうでもいいことです。別にJAXAだけのことではありません。世の中のあらゆる分野の「大変な事業」について、外部から見れば同じことです。





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最終更新日  2023.02.20 22:39:35
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