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梅雨の晴れ間の土曜日。 家のベランダから眺めると、海はもやで霞んでいる。 今日は予定を変更し、航路を横切るルートはやめて、奥ノ内湾周遊日帰りツーリングにしよう。***9時半前。 準備(日帰りツーリングなので、準備というほどのものはないのだが)を終えて出艇。↑ 靄のかかった瀬戸内海を漕ぎ進む***奥ノ内湾ツーリングで思い出すのは、以前発見した渡海船。その後、どうなっているか確かめるため、今日も様子を観に行ってみた。↑ 以前と同じように係留されている渡海船、『伯方丸』瀬戸内の島々の生活を支えて来た渡海船。 まだ残っていたが、かなり傷んでいる。 なんだかさみしいな。***気を取り直して再びパドリング。 今日は久し振りに、エルコヨーテのワークショップで製作した『グリーンランドパドル』が相棒だ。自分の手に合わせて削り出し、磨いたので、ぴったりと手に馴染む。 檜の木の感触も心地良い。奥ノ内湾をグルリと廻り、弁天島を越え、鈴鹿島へ。潮が引き始め、わずかな浜が顔を出していたので、久し振りに上陸してみる事にした。狭い浜にフネを引き揚げ、ロープで岩に繋いで流れ止めを施す。 こんな小さな浜があれば上陸できるのも、シーカヤックの利点である。岩場を登り、一休み。 うん、良い眺めだ。***再びフネを出し、小情島を越えて情島へ。顔見知りになった漁師さんは、今日はお休みの様子。 桟橋に漁船が係留してあった。 会えなくて残念だ。港に入り、いつものようにスロープにフネを揚げさせていただき、手荷物を持って日当たりの良い防波堤へと向う。***少し早いが、昼ご飯の準備に掛かろう!今日は、カップヌードル・リフィルと、コンビニで買って来たおむすび。 お気に入りのアルコールバーナー、『パイトーチSSS』を取り出し、エタノールを入れ、マッチで点火する。20年近く使っている、ベコベコになった薄いアルミ製のコッフェルを載せ、お湯を沸かす。 お湯が沸いたら、カップヌードル・リフィルに注ぎ、3分待つ。小さな島の、静かな漁港の風景を眺めながら、簡素な昼ご飯。 良い時間だなあ。***しばらくすると、島の海沿いの道を、一人のおばあさんが歩いてくる。 途中で立ち止まり、スロープに揚げたカヤックをひとしきり眺め、再び歩き出す。防波堤の近くに来ると、ちょうど良い段差のところに座り、『あんた、どっから来たんね?』『こんにちは。 今日はあのフネで波多見から出て、奥ノ内湾をぐるっと廻って来たんですよ』『ありゃあ、カヌ-言うものかいね』 『そうですよ』 すると、両手でパドルを動かす動作をしながら、『そりゃあ、大変じゃろう』 『そうでもないですよ、ここまで1時間半くらい』***いろいろと話しを聞いてみると、昔はご主人と一緒に漁に出ておられたとの事。『そうなんですか! どこら辺に行かれてたんですか?』 『そうじゃねえ、黒島とか、藍島の方に行きよったよ』 『何を獲りよったんですか?』 『サワラ(鰆)やら、エビやら』『鰆が獲れよった頃は、漁師さん達は良かったそうですね』 『うんうん、そうよ』私は手を広げて、『鰆って、これくらいですか?』 『いいやあ、そんなんはサゴシいうんじゃ。 サワラゆうたら、1mくらいあるよ。 子(卵)もこんな大きいのが二つ入っとって、高う売れたよ』『そりゃあ、美味いでしょうねえ』 『ああ、おいしいよ。 でも私らは、その頃は食べるより売る方が良かったよ』今は、ご主人も、一緒に漁をしておられた方々も高齢化し、漁には出ておられないそうだ。 まだまだ立派な船も残っているのに、もったいないなあ。***『ここら辺の漁師さんは、日帰りですか?』 『そうじゃね。 サワラ漁は夜じゃから、夕方出て網を下ろして、朝方網を揚げてから帰ってくるんよ』『あっちの豊島の方じゃあ、大分の方まで行って、泊って漁をしよると聞いたんですが』 『うん、あの人らは、日本中いろんなところに行くらしいよ』『やっぱり、豊島の漁師さん達の家船の話しは聞かれた事がありますか?』『昔はねえ、ここらでも太刀魚が獲れよった頃があって、その当時は豊島の人らが漁に来よったよ』『夜はこの港に船を泊めて休んだり、何度も来るけん馴染みができて、家に上がって話しをしよる人らも居ったよ』『そうそう。そういやあ、小さい子供らを何人も乗せて、漁に来よった船もあったねえ』なんと、豊島の家船が、この情島にも来ていたのだ! また、点と点がつながった!***『さあて、そろそろ帰ろうかねえ』 気が付くと、もう1時間以上も話し込んでいた。『今日は、ええ話しを聞かせてもろうて、楽しかったですよ』 『あんた、帰るとき、潮は大丈夫ね?』 『逆潮ですけど、これくらいならぜんぜん大丈夫ですよ』『気を付けて帰りんさいね』 『ありがとうございました。 また遊びに来ますけん、暇じゃったら、また話しを聞かせて下さい』***情島で生まれ育ったおばあさん。漁にでることのなくなった今は、静かな島で、ゆっくりと生活されているようだ。呉とかに出る事はあまりないんですか? と聞くと、ほとんどないねえとのこと。 買い物は、電話一本で連絡船が運んでくれるし、島におれば静かで景色が良いし、だれもうるさい事は言わないし。『それに、ここには交通事故もないしねえ』と笑いながらおばあさんは言う。 私もニヤニヤしながら『それはそうですよねえ! クルマもないし、バイクもないし。 静かで安全で良いよねえ』そう、この島では、クルマが走れる幅の道もないし、走っても数十秒で端から端まで到達してしまう。 ここで一番活躍するのは、手押し車なのである。***天気が良い日は、南側の浜辺に行って、きれいな海と、その海を行き交う船を眺めるのだとか。 なんとも贅沢な時間じゃないか!瀬戸内の小さな島を訪れた日帰りツーリング。 私も、良い時間を過ごさせていただいた。『おばあちゃん、ほんまにありがとう』
June 30, 2007
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久しぶりに梅雨らしい、雨の週末。 たっぷりとある時間を利用して、久しぶりに昔のブログを読み返したり、iBookに保存してある懐かしい写真を眺めたり、Google Earthで瀬戸内の島々を訪れたり。そうこうしているうちに、書棚からSHIMADASを引っ張り出して、これまでシーカヤックで訪れたことのある『瀬戸内の島』をピックアップしてみることにした。約15年前にシーカヤックを始めた頃、いつかは、100を越える島に渡ってみたいと想っていたことを思い出す。***東西約240マイル、南北10-30マイルの海域に、大小約3000の島々があると言われている。まずは東から。 すぐ近くを通った島は除き、あくまで 上陸したことのある島 のみ。『尺取虫方式での瀬戸内横断の東側ゴールとした、思い出の』家島、大多府島。 『瀬戸内カヤック横断隊のゴールであり、スタート地点でもある』小豆島、そして直島。塩飽諸島に入って、本島、広島、手島、大島、茂床島、『民宿原田のある、瀬戸内カヤック横断隊ゆかりの島の一つである』白石島。***地元、広島県に入る。走島、仙酔島、百島、田島、横島。ここ数年通っている『しまなみ』では、向島、因島、弓削島、『しまなみの楽園』生名島、佐島、平内島、鶴島、岩城島、赤穂根島、津波島、『おいしい潮ラーメンが堪能できる』伯方島、生口島、大三島。***どんどん、地元に近づいてくる。大久野島、小久野島、大崎上島、阿波島、横島、大横島、『お気に入りのなんちゃってリゾート』生野島、佐組島、肥島、大下島、小大下島。船島、箱島、臼島、長島、裸島、上島、津久賀島、来島。 竜王島、藍島、大芝島。柏島、小熊島、馬島。『年に何度もお世話になっている』岡村島、『風待ち、潮待ちの湊である御手洗のある』大崎下島、三角島、斎島、尾久比島、『家船の島』豊島。『毎年、瀬戸内カヤック横断隊でお世話になっている』上蒲刈島、下蒲刈島、大子島、沖ノ島、笹島、大松島、小松島、情島、倉橋島、鍋島、カシノコ島、弁天島、鈴鹿島、小情島、鹿島、能美島、江田島、金輪島、似島、峠島、宮島。***大黒神島、沖野島、長島、黒島、カシノコ島、横島、保高島、手島、端島、小柱島、柱島、長島。中島、野ぐつ那島、浮島、『宮本常一の故郷である』屋代島、『民宿鯛の里と泊清寺のある』沖家室島、情島。馬島、佐合島、牛島、尾島、刎島、長島、『瀬戸内カヤック横断隊のスタート地点でもあり、ゴール地点でもある』祝島。笠戸島、大津島。どうやら、15年前の目標は達成したようだ。 ようし、次は数ではない、新たな目標にチャレンジだ!***瀬戸内の東西両端に近いところは、フェザークラフトK-1を使った『尺取虫方式での瀬戸内横断』の時に休憩したり、キャンプしたりで一度しか訪れたことのない島も多く、すべての島を詳しく覚えているわけではないが、これだけの島をシーカヤックで訪れることができるのも、瀬戸内ならではであろう。海運や石材、観光、造船などの産業が盛んで、子供も多く活気のある島があるかと思えば、猫とお年寄りだけの静かな島もある。かつての潮待ち、風待ち湊の風情を残した良い雰囲気の島。 知り合いになった漁師さんが居られ、年に何度も通ってしまうお気に入りの島。今でも独特の家船文化が残っている島。 独り静かに過ごしたいときに訪れる、景色の良い島。一つ一つの島で、景色も文化も、そして人々の生活も異なっている。 ある人は言う、『島はタイムカプセル』であると。そう、狭いながらも海で隔てられているからこそ、隣り合う島でさえ異なる文化を持っている。 この多様性も、瀬戸内の島々の特徴の一つである。***かつては北前船が行き交い、蝦夷と大坂を結ぶ物流の大動脈として、大切な海の道であった瀬戸内海。太陽や月の影響で生じる太平洋の潮汐による潮浪が、友ヶ島水道と豊後水道を通って瀬戸内海に入り、数多くの島々の間の瀬戸、そう、まるで内海に張り巡らされた複雑な毛細血管のような瀬戸を通っていくことで、内海に新たな息吹を吹き込む潮流が生じているのだ。手漕ぎ船や帆船であった昔の水軍や北前船は、そんな瀬戸内海の潮の流れを無視して進むことはできず、潮待ち風待ちの湊が発達した。そして現代、長くて細い最新の手漕ぎフネで、一日30キロ、40キロの距離を漕ぎ進むシーカヤッカーも、昔の水軍や北前船と同様に、潮流や風の影響を無視することはできない。その結果、たとえば瀬戸内シーカヤック横断隊が辿るルートは、図らずも昔の船が辿っていた『沖乗り航路』や『地乗り航路』にとても似ていること気付き、旅を重ねる毎に、『潮流や風に逆らわず、それを利用する瀬戸内ならではの旅の知恵』が自然に身に付きつつあることに驚かされる。***海の道。 海からの視点。 小さな島々の多様な文化。 島はタイムカプセル。 あるくみるきく。シーカヤックという小さなフネは、瀬戸内の島々を自由にそして気軽に行き交うことができること、そしてそれを使った旅をすることで、昔の海の旅人の叡智を感じることができること、さらには、人間に合ったスピード感と、自分の力で運べる最小限の荷物の量で旅をするという、今では忘れがちな感覚を思い出すことができることから、『瀬戸内の新たな海洋文化』を創造していく上で、重要な要素になっていくと確信している。あるく、みる、きく、『旅するシーカヤック』 これからどんな出会いが、艱難辛苦が、そして驚きや喜びが待っているのだろう。 シーカヤックに出会えて本当に良かった!
June 24, 2007
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朝、テントの中で目を覚ます。 まだ暗い。 起き出すには早いようだ。 ラジオのスイッチを入れ、アナウンサーの声を聞きながら、徐々に目を覚ましていく。***今日は、早朝が干潮で、昼前にかけて潮が満ちていく。 今日はまだ潮が大きいので、帰りはこの満ち潮に乗って竹原まで帰る予定である。5時にテントから這い出し、昨日、岡村島のスーパーで買い込んだパンと、昨夜夕食の時に準備しておいたゆで卵で、簡単な朝食を済ます。テントを片付け、シュラフを畳み、荷物をパッキングして、ちょうど6時に出艇した。***昨日は大崎上島の西岸を南下してきたので、今日は大崎上島の東岸を北上して帰る予定。↑ この辺りに多い、白い石灰質の岩肌鼻を廻って、岡村島の南岸を東に漕ぎ進む。 もう、潮が動き始めているので、パドルも軽く、快調に進んでいく。 うん、良い感じだ!岡村島と小大下島との間の狭い瀬戸に入ると、とたんにパドルが重くなる。 うーん、ここは逆潮だ。 瀬戸内は島が多いので流れが複雑であり、特にこのような狭い瀬戸では、周囲の流れの力関係で流れを読むのが難しい。まだ潮が動き始めたばかりだからか、大崎上島との間の明石瀬戸に入っても、場所によって追い潮だったり、逆潮だったり。海面を注意深く観察し、パドルの感触を確かめながら、追い潮の道を探して漕ぎ進む。***大崎上島の 中ノ鼻 を越え、右手前方に大横島を眺めながら、木江港を北上。この辺りからは、完全に追い潮である。 それほど流れは速くはないが、パドルを押す手も軽い。大横島が、右手3時の方向となり、快調なパドリングで鮴崎へと向う。↑ 鮴崎の港。 ここも、かつて北前船が瀬戸内を行き交った頃は、華やかに栄えた港町の一つである佐組島の南側を進み、生野島の東岸に沿って北上。ここで、少しお腹が減ってきたので、フネを停めてしばし休憩。 ペットボトルに詰めたお茶を飲み、行動食用に買っておいたクリームパンを食べる。 うん、ウマい。5分ほど休憩すると、再び出発。 ここからは、南北に行き交うフェリーや高速船と、時おり東西方向に航行する貨物船やタグボートに注意が必要だ。 周囲をワッチしつつ、何度か停まって船やり過ごし、慎重に漕ぎ進む。9時半。 無事、出発地点である竹原の海水浴場に到着。 今日も、3時間半ほどのパドリング。***フネをカートップし、荷物を片付けていると、以前何度か話しをした事のある地元の方が来られた。『おはようございます』と挨拶して、しばし四方山話。『そうそう、ここは7月と8月の2ヶ月は海水浴場で海の家をやるから、その時期は入れなくなるよ』 『ええ、知ってますよ。 毎年、その時期には来ないようにしてますから』 『じゃあ、知り合いの人がいたら、その人達にも言っといて』 『はい、わかりました!』ということで、この海水浴場のある浜はクルマが入れなくなるため、7月、8月はシーカヤックを出す事はできないと思われます。 ご理解とご協力をお願いいたします。***クルマに乗り込み、エンジンを掛けて出発。 売店の所にさっきのおじさんが居られた。窓を開け、『お世話になりました。 どうもありがとうございました』とお礼を述べて、家路につく。うん、この週末も、お気に入りの島の一つである岡村島を訪ね、たっぷり漕ぎ、以前お世話になった方にお礼をし、そして新たな出会いもあり、『旅するシーカヤック』に相応しい良い旅だった!
June 17, 2007
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竹原から20kmを越える距離を漕いで、無事に岡村島に到着。 空は快晴、暑いくらいの良い天気である。自転車で岡村島を訪れた二人組の方々と別れ、テントを張り、荷物を片付けて、いつものように買い出しにいく事にした。***暑いくらいの快晴の海沿いの道を、集落に向って歩いて行く。↑ 昔ながらのみかん箱。 昔は、この箱一つで、今治で一晩遊べるくらいのお金になったそうだ。 手伝いにきていた人の一日の給金よりも高かったと聞く。 今では考えられないが、その昔、みかんはそれくらい貴重品だったのだ!***岡村島はお気に入りの島の一つであり、ここ数年、年に何度も訪れている。その縁で、今年の2月にこの島を訪れた時にお世話になり、泊めて頂いた方の家に立ち寄る。玄関の呼び鈴を押すが、応答はない。 鍵も掛かっている。 土曜日の昼間なので、仕事なのであろう。 買ってきたお土産にメモを付け、玄関脇において再び集落へと向う。集落へ行く途中、仕事場を覗くと、その方が居られた。『こんにちは。 また遊びに来ましたよ』 『おお、げんきじゃったか?』 『ええ、今日は竹原から漕いで来ました』『え、じゃあクルマは回してもらったんか』 『いえいえ、明日はまた漕いで竹原まで帰りますよ』 『元気じゃのお!』『今日は大潮なんで、それに乗って漕いで来ました。 明日はまた、潮に乗って帰るんで、朝7時前には出発するつもりなんですよ』 『ほうか』『さっき、玄関に土産を置いておきましたんで、また飲んで下さい』 『そんな、気を使わんでええのに』 『いやいや、この前は本当にありがとうございました。 楽しかったですよ』その後も、最近の漁の状況や、漁具の手入れについての話しを伺い、私の方は、5月連休に沖縄に行っていた事をお話しする。 しばし歓談。***『仕事の邪魔してすみませんでした。 じゃあ、買い物に行ってきます!』 時間はたっぷりあるので、集落に足を伸ばして散策する。いつもの店で夕食の食材とビール、明日の朝食のパンを買い出し。 今日は、めずらしい『いぎす豆腐』を見つけたので、買い物カゴに入れた。支払いのとき、レジの方に『これはどうやって食べるんですか?』と聞くと、『これはねえ、酢味噌で食べるとおいしいよ』と教えて頂き、『酢みそはあったよねえ』と、わざわざ売り場を探して持ってきていただいた。『半分しょうゆで、半分は酢みそで食べてみて。 たぶん、酢みその方がおいしいと思うよ』 『ありがとうございます! じゃあ、これで食べてみます』***スーパーを出ると、先日訪れた時に顔見知りになった方が居られた。『こんにちは』 『おお、来とったんか!』すると、その方は両手でパドルを漕ぐまねをしながら、隣に居たおばさんに、『この人は呉の人で、カヌーで来よるんよ』と説明。私はそのおばさんにも挨拶し、そしておじさんに、『ええ、今日は蒲刈じゃあなくて、竹原から漕いで来たんですよ』 『いやあ、あんたあ、元気じゃのう』***テントに戻り、ビールと食材をクーラーにいれると、坂を上がってお気に入りの書斎へと向う。ここは、風通しも良く静かで、本を読むには最高の場所である。今日の本は、『グレート・ギャツビー(フィツジェラルド)』 ページをめくるたびに、ストーリーに引き込まれていく。 あっという間の1時間。本はまだまだ途中だが、お腹も空いたし、もうそろそろ夕食の時間だ。 再び浜に降りて、簡単な食事の準備。***海を眺めながらお湯を沸かし、お茶を入れる。 そのお茶は冷まして、明日用にペットボトルに詰める。 いぎす豆腐には、オススメ通り酢みそを付けてビールのつまみに。 うん、ウマい。今日のメインは、カレーうどん。 手軽でおいしい、お気に入りのメニューの一つ。簡単な食事を終え、残りの『いぎす豆腐』でビールを飲み、そして日本酒をグビリと飲る。 静かな浜で、海を目の前に好きな酒を飲む至福の一時!
June 16, 2007
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今週末は大潮。 先週末の保高島日帰りツーリングを漕いで以来少し長めの距離を漕ぎたくなり、大潮を利用して、いつもと違うルートで岡村島を目指す事にした。***6月16日。 竹原港の満潮は10時20分、干潮は16時44分。いつもなら、岡村島へは蒲刈の県民の浜から出艇するのだが、豊島との海峡や大崎下島との海峡は狭くて潮が強く、大潮の時にはあまり海峡横断したくない所だ。大潮は、逆潮ならニッチもサッチもいかないが、上手く潮に乗ればこんなに良いコンディションはない。 そう、まるで川下りのような感じに近いツーリングが楽しめるのである。という訳で、今回は竹原の海水浴場から出艇し、片道たっぷり20kmオーバーのパドリングを楽しむ事にした。***9時過ぎ。 いつもの浜で準備をしていると、近くに住むおじいさんが家から出てきた。『こんにちは』 『おお、今日は天気がええから、海に出るにはちょうどええのお』『ええ、せっかくなんで、今日は生野島ではなくて、岡村島まで行こうと思ってます』『満潮が10時過ぎなんで、ちょうど潮に乗っていけるかな、と思ってるんですが』 『まああれよ。 潮の高さが変わっても勢いがついとるけん、流れが変わるのは、すこし遅れるよ』 『ああ、やっぱりそうですか』『ここらは潮の流れが複雑じゃけん。 こっちはこう流れとっても、すこし別の所にいったらワイ潮になっとったり。 狭い所は早いしの』 『そうですよねえ』***『じゃあ、行ってきます!』 『気を付けてのお』まだ転潮には少し早いが、風が追い風なので漕ぎ出した。 うん、風に押されて逆潮が打ち消されている感じで、なかなか良いペースで進んでいく。***契島の北端、臼島の北端、そして長島の北端を抜け、津久賀島へ。津久賀島を一周し、塚埼の少し南の浜で昼休み。静かで、海もきれいな好い浜だ。昼ご飯のおにぎりを頬張り、お茶を飲んで一休み。 うーん、ここは本当に瀬戸内らしい、いい景色!再び漕ぎ出し、しばらくすると向かい風が強くなってきた。 それも、半端ではない向かい風!インチューンパドルで、一漕ぎ、一漕ぎ、しっかりとキャッチしながらジワジワと進んでいく。ようやく、岡村島と大崎下島を結ぶ橋まで来た。瀬戸内はやはり川だ。 ザワザワと波が立つ中を漕ぎ進んでいく。***ようやく岡村島。 距離にして約22kmを、3時間半ほどのパドリング。 久し振りに3時間オーバーをまじで漕いで、良い運動になったなあ。浜に着岸し、フネを揚げていると、展望台から2台の自転車が降りてきた。 少し離れているが、頭を下げて挨拶する。荷物を運び、フネを揚げると、その方々が浜に降りて来られた。***『こんにちは』 『こんにちは。 どこから漕いで来られたんですか?』 『今日は竹原から漕いで来たんですよ』いろいろ話していると、みんな呉在住者であること。 作木でリバーカヤックを経験されていて、一人の方はカヌーを買いたいと思っておられる事などを知り、話しが盛り上がる。『せっかく瀬戸内に住んでいるんだったら、自転車を漕ぎ、たまには海でシーカヤックを漕ぎ、そして時には江の川や錦川で川下りを楽しむのも好いですよ。 そして少しクルマで走って山陰に行けば、また違う海の雰囲気が楽しめますしねえ』『もし興味があれば、連絡下さい。 タンデム艇もあるし、ぜひ一緒に漕いでみましょう!』***『では、また!』 岡村島での思いがけない出会い。 これから、また縁が広がっていけば好いなあ。さて、では夕食の食材を買い出しにいくか。 テントを張り、道具を片付け、いつものようにJAに買い出しに!つづく
June 16, 2007
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今日は、待ちに待った『綾戸智絵』のコンサートの日。 早めに仕事を上がり、一旦家に帰ってから妻と会場へと向う。***照明が落とされ、幕が開き、歌が始まると、もうそこからは綾戸智絵ワールド。歌、ピアノ、トーク、いずれもすばらしい。 地元のネタを仕込んだローカルトークで笑いを誘う。思いもよらないストーリー展開から、しかし良い感じで突然始まる曲。 関西人らしい、テンポの良いトーク。そして、なによりも心を鷲掴みにする声と歌。 まさに、あっと言う間の2時間だった。 やはり、CDやiPodで聴くのとはぜんぜん違う迫力と臨場感、そして一体感。そして締めは、『テネシーワルツ』 感涙!今までで最高のコンサート。 チケット取れて良かったなあ。 ほんまに行って良かったなあ!***ピアノ一台だけのシンプルな舞台だが、それで充分である。綾戸さん、ほんまに、『呉くんだり』まで来てくれてありがとう。 おおきに。
June 14, 2007
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ツーリングの後は、倉橋島名物の一つである懐かしい『ラムネ』の買い出しと、桂が浜温泉での潮抜き。***シーカヤックをカートップし、ラムネ屋さんのある集落へと向う。店の前に車を停め、先週末に買ったラムネの空瓶10本を持って店に入る。先週末はおばさんだったが、今日はおじさんが居られた。『こんにちは。 ラムネを買いたいんですが』『どこまで持って帰る?』 『呉までです。 この前買った時の空瓶を持ってきました』『何本?』 『先週買って帰ったんですが、息子達が おいしい、おいしい と言って大好評だったもので! 今日はケースで買って帰りたいんですが、2ケース良いですか?』『そう! ビー玉が入った瓶が珍しかったんじゃないのかな』 『いえいえ。 彼らは、味が良いって言っていましたよ! 彼らは毎日学校から帰ると、冷蔵庫を開けて飲んでいましたねえ』***2ケースを車に積み込み、お金を払う。『あの、ここでラムネを詰めているんですよね?』 『そうよ。 こっちでね』 『ちょっと、見せてもらって好いですか?』 『ああ、いいよ』『これですか! ラムネは何年くらい作ってるんですか?』 『うん、この機械は50年くらいかな。 でも作り始めたのは90年か100年くらい前』 『えー、そんなに長いんですか!』『この機械は、今作っている所があるんですか?』 『さあ、昔は大阪にあったと聞いてるけど』『それにしてもこれはすごいですね。 どうなってるんですか』 『ここに瓶をセットして、ここから砂糖水が入るんよ。 こっちで水と炭酸が混ぜられて、瓶に送られる』『そうしたら、圧力でビー玉が押されて栓がされるんですか?』 『これを見てみ』取り出されたのは、皮製の円盤。 所々に穴が開けられている。『これが、この機械のここに付いてるんよ。 そして、瓶が回って行くと、ここでシロップが入り、ここでガスを抜いて、ここでは再び炭酸水が送り込まれる』 『すごい、これが治具ですね! よく考えてありますねえ』『そして、最後にここで外側の圧を少し抜いてやると、圧力差でビー玉が押し込まれて固定されるのよ』 『いやあ、本当によーく考えてありますよねえ』***『ところで、この機械はどうやって動くんですか?』 するとオジさんが、壁にあるスイッチを入れてくれた。 今は、ほとんど見る事のない『ナイフスイッチ』である。 とたんに、電動機(やはりこれはモーターではなく、電動機だ!)が動きだし、ベルト駆動で機械が動き始めた。静かだった部屋が、ラムネ工場に一変する。 『キュルキュル、ゴンゴン、カタカタカタ』ああ、これだ! 電動機が、シャフトが、ベルトが、プーリーが、まるで命を吹き込まれたように活き活きと回り、動き、音を立てる。 素晴らしい。『す、すごい。 ベルト駆動ですか!』 機械設計の教科書を想い出す。 Vベルトではなく平ベルト。 逆転させるために、たすき掛けにしてあるベルトもある。 ベルトのテンションの緩さも、それはそれでとても好い感じだ。『これは、良いものを見せてもらいました。 本当にありがとうございます!』ラムネを買いにきただけの私のために、貴重な時間を割いて話しを聞かせて頂くだけでなく、機械まで動かしていただけた。 感謝、感激。***『先週買って帰ったラムネは、息子達が全部飲んでしまって、私は一本も飲んでないんですよ。 ここで一本飲んで良いですか?』 『ああ、あるよ』冷蔵庫から一本出して頂き、料金を払う。 『開けたらすぐに口を持って行かんと』と、アドバイス。 そう、ラムネはすぐに泡が吹き出すのだ。ビー玉を押し込む専用の器具を使い、ポンと開ける。 すぐに口を付け、シュワシュワと吹き出す甘い泡を口で覆う。泡が落ち着いた所で、ゴクリと飲む。 あ、懐かしい味。 『この味ですよ! 昔、学校が終わっておじいちゃん、おばあちゃんの家に遊びに行くと、いつもラムネを出してくれていました。 うん、この味でしたよ!』『サイダーとは違いますね』 『炭酸がきついじゃろ』 『いやあウマい! 後味もあっさりだし』『あんたは呉のどこ? ああ、そこなら○○さんとこのラムネじゃないかな』 『昔は、いっぱいあったんですか?』 『そう、ここの集落だけでも、2、3軒はあったからね』戦時中の砂糖不足でラムネ造りをやめたところも多い事。 ラムネは夏なので、冬にはこんにゃくを作って、一年間の収入を得るようにおじいさんが考え、それを続けてきた事。 夏祭りや帰省の季節である盆前が忙しいとの事。そして、今ではラムネの瓶が無くなり、瓶の確保に苦労されている事も伺った。 『新しい瓶は作っていないんですか?』 『台湾の方では作っているとか、いないとか。 今は、廃業した同業者から譲り受けて使ってるんよ』そう言えば昔は、ラムネの瓶を割って、『ビー玉』を取っていた事もあったなあ。 皆さん、もし家にラムネの瓶があったら、ラムネ屋さんに持って行ってあげて下さい!くれぐれも、ビー玉を取るために貴重なラムネの瓶を割ろうなんて思わずに。 まあ今時、ビー玉で遊ぶなんてそんな子供は居ないか!『木の箱がまた良いですねえ』 『ああ、この木の箱? まあ、遠くまでもって帰るんなら、仕切りがしてあるプラスチックのケースの方がええじゃろ。 割れんからの。 近所なら木の箱でええけど』 そう、味のある木の箱は、地元専用なのであった。***島に残る、貴重なラムネ造りの家内工業。 いつまでも続けていただきたい、ぜひ残していきたいものである。今日は、日帰りツーリングをたっぷりと楽しんだ上に、親切なオジさんにこんな良い話しを伺う事ができ、充実した一日であった。その後は、桂が浜温泉で潮抜きをしてサッパリ。 さあ、お土産のラムネを持って、家に帰ろう!きっと息子達は喜んでくれるだろう!
June 11, 2007
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土曜日は映画だったので、今日は日帰りツーリング。 キャンプツーリングを基本としている私だが、天候や諸般の事情で残念ながら日帰りツーリングとなる日ももちろんある。 そんなときには、今日はどんなテーマで漕ごうかと考えるのだ。今日は、これまでゆっくり漕いだ事のない倉橋島の西岸をロケハンツーリングとすることにした。***この辺りは、家の近くから出発して、倉橋島、能美島をフェザークラフト、K-1で巡る一泊二日のソロツーリングで漕いだ事はあるのだが、その時には距離を漕ぐ事を目的としていたので、ゆっくりと海岸線の景色を楽しんだり、遊べそうな浜をチェックしたりといったことはほとんど無く、ガシガシと漕ぎ進んだことを覚えている。せっかく日帰りツーリングとなる今日は、近場でゆっくりと遊べる浜を探すロケハンツーリングを楽しもう。***大向から出発し、海岸沿いに北上して行く。 向潮を漕ぎ登り、重生まで約1時間。 途中には、好い感じの浜も多くある。重生で折り返し、途中の浜でシーカヤックを揚げて昼食。今日は、小さな弁当箱に詰めてきたご飯&ふりかけと、『カップヌードル、リフィル』限定販売の『カップヌードル、リフィル』は、先日の出張で入手してきたものだ。カップが使い捨てでないことに加えて、お気に入りの写真を使って、オリジナルのカップが作れるのが良い。さっそく私も、沖縄アイランドホッピングの写真とホクレアの写真を使って、マイカップヌードルを作成して持参した。***昼食を摂り、休憩して、大向に戻ろうと漕ぎ出した。 が、まだまだ昼前。 早すぎる。右手を見ると、『保高島』よし、今日はついでに保高島まで往復しよう!保高島は、倉橋島の大向から約6kmの距離にある無人島。 もう13年位前になるが、初めてこの島に渡った時の事を良く覚えている。当時使っていたのは、アクアテラのスペクトラムと言う、短くて幅の広い、スターン側のみ隔壁のある、船足の遅いカヤック(そのころは、アクアテラのシーライオン、チヌーク&スペクトラム、そしてフジタカヌーのファルトボートが定番だったのだ。 ああ、懐かしい)。保高島は、春は桜がきれいだという話しを聞き、そのスペクトラムに乗り、独りで保高島に渡ったのだ。その頃は、まだまだ初心者であり、片道6kmの海峡横断は冒険であった。 行きは良かったが、帰りには風が吹き始め、立ち始めた白波の中を、びくびくしながら漕ぎ戻った事をよく覚えている。***今日は穏やかな海。 片道50分ほどで島に到着。だれも居ない、静かできれいな浜に上がって持参した水を飲み、しばし休憩。 うーん、海水はきれいだし、良い雰囲気だ。再び海に出て、やはり1時間弱で大向に戻った。 今日は実漕ぎ4時間ほどのパドリング。 なかなか良い一日であった。***今日は、まだ寄る所がある。 倉橋の名物の一つ、『ラムネ』を買いに行くのだ!先週日曜日、『北吉鮮魚店』の刺盛りを買いに行った時、近くにあるというので『里 ラムネ』に寄って10本ほど購入したラムネ。これが息子達に『おいしい、おいしい』と大評判だったので、再び買いに行く事になっている。道具を片付け、フネをカートップして、ラムネを買いに出発!
June 10, 2007
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6月9日、土曜日。 今日は、妻と二人で映画、『スリーハンドレッド(300)』を観に行くことにした。海に出ない日の楽しみは、読書、銭湯、温泉、散歩、ドライブなどなどあるが、今日は映画である。以前の私はと言えば、作られたものを見るよりは、実際に海や川に行く方が良いなんて変な理屈をこねて、家族が映画を見に行くと言っても、私は一緒に行くことはほとんどなかった。それが、何が切っ掛けだったのかは思い出せないのだが、ここ数年、何ヶ月かおきに、映画を見に行くようになった。 やっぱり映画は面白い。***朝起きた時には雨が降っていたのだが、家を出る頃には雨が上がり、晴れそうな気配。雨に濡れたロードスターをタオルで拭き上げ、屋根を開けて走り出す。『私がオバさんになっても ドライブしてくれる? オープンカーの屋根はずして かっこよく走ってよ (私がオバさんになっても、森高千里)』これは、1992年に発売された森高千里の歌で、当時(今でも?)、森高ファンであった私の好きな歌の一つである。 30歳を前にして、ちょうどカヤックを始めた頃、ワンボックスカーにカヤックを積んで遊びに行ったり、コールマンのツーバーナーとスチールベルトを積んで、まだまだ小さかった長男を連れてキャンプに、そして時には友達夫婦と、そして時おり両親を連れてデイキャンプに行ってものだ。その頃、ドライブの途中にこの歌を聴きながら、いつの日かオープンカーを買って夫婦でドライブに行こう! と、(半分)冗談まじりで話していたことを懐かしく想い出す。それから15年後、小さな小さな夢の一つが叶ったオジさんとオバさんを乗せたロードスターは、海沿いの景色の良い道を駆け抜けて行く。 まあ、私の場合はぜんぜんカッコ良くはないけどね。歌はこう続いている。『私がオバさんになったら あなたはオジさんよ かっこいいことばかりいっても お腹がでてくるのよ わたしがオバさんになっても 本当に変わらない? とても心配だわ あなたが 若い子が好きだから』***今日が公開初日の『スリーハンドレッド』うーん、正直言って、ちょっと期待はずれ。 紹介されていた文章を読み、写真を見る限りでは、かなり期待していたのだが。私の感想は、CGを駆使し、スケールの大きくなった『仁義なき闘い』 やはり私には、仁義なき闘いの方が、私は面白いなあ。妻は、グロい戦闘シーンの多さに疲れた様子。 まあ、たまには外れもあるよ。帰りには、ラーメン『ばり馬』で昼食。 おいしいラーメンを食べて気を取り直し、再び屋根を開けて海沿いのドライブ。さあ、次回は何を観に行こうか!
June 9, 2007
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6月3日(日) 今日は、地元の観光名所となった『大和ミュージアム』と『てつのくじら館』へ。 私は人が多い所が苦手なのでこれまで避けていたのだが、そろそろ混雑も落ち着いたようだということなので、妻と二人で出掛けることにした。***てつのくじら館は、無料。 こちらでは、シーカヤックを漕いでいる時に、浮上して航行している姿を見ることもある潜水艦だが、陸に揚げられてみると海で見るよりも大きく感じられる。展示は、自衛隊の歴史や掃海についての資料が多い。3Fに上がると、潜水艦の中を実際に歩いて見学することができる。 見学用に通路を広げるなどの改造が多少されているとのことだが、艦内はやはり狭い。また、当然ながら窓もない。 数日間、数週間潜航しているときの生活は、どのような感じなのだろうか?設備には、整備責任者とともに、いざと言う時のために破壊責任者も決められているようだ。***次は大和ミュージアム。こちらは有料だが、呉の歴史や空襲の記録、海軍工廠に関する資料などが多く収められており、一見の価値あり。華やかだった昔の呉の様子がよく分かる。 また、自筆のノートを読んでみると、海軍工廠のエンジニア達は、その目的は別として、工学的には純粋に良いものを造ろうと努力していたことがヒシヒシと伝わってきた。私たちが学生の頃、学校の実習工場には、その昔、海軍工廠で働いていたという年季の入った先生方もおられたことを、懐かしく思い出す。 その方達には、本物の『職人気質』を感じたことを、鮮明に覚えている。大和ミュージアムは、人が少ない時に、もう一度ゆっくり訪ねてみたいものだ。***帰りには、『キッチン、スリースター』へ。私は初めてだったのだが、落ち着いた雰囲気で、メニューも豊富、そして店の方も親切。妻や息子達は、私が単身赴任中に来たことがあるらしく、その時に、この店のファンになったそうだ。 納得。ボリュームのある、おいしいランチを堪能し、大満足! お気に入りの地元の店が、また一軒増えた。
June 3, 2007
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『プシュッ!』 エビスビールの缶を開け、『グビリ』と飲る。 美味い! 漕いだ後のビールは最高だ。日が暮れて、しだいに暗くなりつつある雰囲気の良いキャンプ場のベンチに座り、簡素な夕食を摂る。 レトルトカレーに、ツナとカイワレのサラダ。サラダには、藻塩をパラリと振りかけ、オリーブオイルをタラリと一垂らし。 そして仕上げに、ブラックペッパー。***食後はヘッドランプを灯し、レイモンドカーヴァーを開く。 ビールを飲みながら、『CARVER'S DOZEN(村上春樹訳)』この本も再読だが、読み直してもやはり面白い。 『でぶ』、『大聖堂(カセドラル)』、『ささやかだけれど、役にたつこと』***だれもいない静かなキャンプ場の夜。 本を読みつつ、ビールから日本酒に替わった頃、暗闇の中を走るバイクの音が聞こえて来た。『キキキキイッ』 そのバイクが近くで停まる。 がさごそと音がして、生け垣の間から人が現れた! 管理人さんだ。『こんばんは。 これ、夜のつまみにして』とパックが差し出される。 ヘッドランプを照らしてみると、『たけのこと鶏肉の煮しめ』だ。 まだ炊きたてで、ホカホカと温かい。『旨そうですね。 じゃあ、遠慮なくいただきます。 ありがとうございます!』管理人さんは、『じゃあね、また明日』と、すぐにバイクに戻り、ピューッと家の方に戻って行かれた。 まるで風のようにやって来て、サッサと用事を済ませると、再び風のように戻っていかれたのだ。私の目の前には、ホカホカと湯気が立ちのぼり、香ばしい匂いがただよってくる『”差し入れ”のタケノコ』少し涼しい夜。 シャキシャキとした食感がたまらない、まだ温かいタケノコをつまみに日本酒をグビリと飲る。 これ以上の贅沢があるだろうか。***翌朝、シュラフの中で目を覚ます。 外はまだ薄暗く、まだ起きだすには早いようだ。 もう少しゴロゴロしていよう。i-Podを取り出し、スイッチを入れる。 聞こえて来るのは『EXILE』『Everything』、『Yell』、『Lovers Again』。。。『道』 いいなあ。***朝食は、サンドイッチと、具沢山にしたみそ汁、そしてゆで卵。食事を終える頃、ポツポツと雨が落ち始めた。 急いでテントを畳み、シュラフを片付ける。***ベンチに座ってコーヒーを飲んでいると、雨は上がり、晴れそうな気配さえただよってきた。カヤックを浜に運び、朝のお散歩ツーリングへ。↑ 因島と生口島を結ぶ橋、生口橋↑ 因島は造船の島である↑ 海上にある『龍神宮』 ここではいつも、航海の安全をお祈りする↑ 平内島 こんなに波穏やかな内海なのに、多くの洞窟があるのは不思議だ1時間半ほどの、ゆったりまったりお散歩ツーリング。***フネを浜に揚げ、芝生広場まで運んでいると、管理人さんが来られていた。 散歩している地元の方と話しをしておられるようだ。『おはようございます。 昨日はありがとうございました。 シャキシャキして、本当においしかったですよ!』フネをカートップし、道具を片付けると、しばし四方山話。数年後に完成予定の上島町の島々を結ぶ橋のこと。 上島町の島の一つである魚島のこと。 桜で有名な積善山のある岩城島のことなどなど。 楽しい一時。***『じゃあ、そろそろ帰ります。 いつも、本当にきれいにされているし、静かだし。 ここではとても気持ち良く過ごさせてもらえるので、すごくうれしいですよ。 ありがとうございました』『また来て下さいね。 では気を付けて』しまなみの楽園、生名島。 ぜひまた遊びに行きたいと思っている。
June 2, 2007
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6月1日、金曜日。 今日は有給休暇を取って、久し振りにしまなみに漕ぎに行く事にした。目的地は、お気に入りの島の一つである、しまなみの楽園『生名島』***ホクレア号が広島を去り、この週末からようやく通常の生活に戻った。 今日明日は、久し振りの『しまなみ』ツーリングだ!いつもの浜に到着し、フネを下ろし、出艇準備完了。 今日は、『青いレモンの島』として有名な『岩城島』を一周することにしよう。まずは、岩城島の北端にある造船所に向って漕ぎ進む。 新造船なのか、きれいな船が2隻並んでいる。 これは兄弟船か? 向かい風の中を、岸沿いに南下。8分目のパワーで休憩無しに漕ぎ続けると、だんだん体がパドリングのリズムを思い出してくるのが分かる。 フネとの一体感、海との一体感が気持ち良い!***三床灯台を越え、南端の岬を廻り込み、岩城漁港脇の砂浜にフネを揚げる。 ここまで、1時間ちょっとのパドリング。いつもの散歩コースを、ぶらぶらと歩いて行く。岩城港に行き、JAのスーパーを覗いてみると、鮮魚コーナーには『岩城産』と書かれた魚が並んでいる。いいなあ、地元の海で採れた新鮮な魚だ。 クーラーボックスを持ってくれば良かった!その後は、旧島本陣跡だという『岩城郷土館』を見学し、『よし正』さんで昼食。安くておいしい『よし正定食』を食べ、支払いをしていると、店の方が私の足元を見て『あ、クロッグスですね』『ええ、海で遊んでいるもんですから。 今日は、生名島からシーカヤックで来たんですよ』『そうなんですか。 今、クロッグスは人気ですよね』 『履き心地が良いですからねえ』『うちでは、子供にも履かせてるんですよ』 『それは贅沢ですねえ』『おいしかったです。 ごちそうさまでした』***浜に戻り、出艇。 帰りは、岩城島と生名島との間の瀬戸を漕ぎ登る。 向い潮の中、約1時間のパドリングで生名島へ。フネをキャンプ場に運んでいると、管理人さんが来られていた。『いつも予約無しで来てスミマセン。 どこに行くか決めるのは、前日か、ひどい時にはその日の朝なものですから』 『いいですよー、気にしないで』『今日は、岩城島を一周して来たんですよ。 岩城島には、新しく温泉ができてましたねえ。 びっくりしました』久し振りにお会いしたので、生名島の事、岩城島の事、上島町の事などなど、しばし四方山話。***テントを張り、キャンプの手続きをしながら、『今日も自転車をお借りできますか?』 『いいですよ』『因島に銭湯があると聞いたので、潮抜きに行って来ようと思って』 『私もねえ、子供の頃風呂が好きで、因島の銭湯に連れて行ってもらってましたよ。 風呂から上がった後のジュースがおいしいよね』 『そうそう、私も風呂上がりのコーヒー牛乳が好きでしたよ』出て来た自転車は、懐かしの『いきなスポレク15号』 おお15号、元気だったか!***自転車で立石漁港まで行き、自転車を停めてフェリーで因島に渡る。 地元のおじさんに道を尋ねて、銭湯へ。 教えてもらったのは、『寿湯』まだ開いたばかりで、男湯は私が最初の客である。 歴史を感じさせる番台、そして脱衣所。 この雰囲気がなんとも好い。ここは、浴槽が一つだけ。 たっぷりのお湯に肩まで浸かると、なんとも心地良い。 汗とともに疲れが抜けて行くようだ。途中から、地元の方が一人入って来られた。聞くと、近くにもう一軒銭湯があるとのこと。 雰囲気は似ているそうだが、この寿湯は男湯の入り口が左側なのに対して、もう一軒の方は、男湯が右側だそうだ。その方が言われるには、どっちがどうということはないが、これまでの経験では、男湯の入り口が右側が多いんじゃないかとのこと。これまであまり気にした事は無かったが、たしかに私がいつも行く地元の銭湯は、男湯が右側だ。 でも待てよ。 この前行った『豊島』の銭湯では、男湯の入り口は左側だったような。これから、温泉や銭湯に行く時は気にしてみよう。その方によると、昭和20年代は、因島の銭湯も盛況で、夜になると芋の子を洗うような状態だったそうだ。 そのため、きれいなお湯に入るため、早い時間に来ていたとか。今は、家にも風呂はあるのだが、やっぱり大きな浴槽で足を伸ばしてゆっくり入りたいので、時々こられているそうだ。『やっぱり、大きな風呂が気持ち良いですよね』***銭湯を出て、因島の商店街でビールを買い出し、生名島へと戻る。 立石港からは、再び自転車でキャンプ場へ。管理人さんに自転車を返し、銭湯の事を話す。 『じゃあ、次回はもう一つの方の銭湯ね』 『ええ、次の楽しみにとっておきますよ!』さてさて、日も暮れて良い雰囲気になった。 ビールでも飲んで、晩ご飯にしようか。
June 1, 2007
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