前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

2005/10/21
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カテゴリ: child care
「どんな母親でも、子どもは母親が一番好き」と聞くが、
小姐はお父さんっ子。夫がいる休日は、甘えて甘えて、些細なことですぐ泣くし、
グズれば思い通りになると勘違いしているのか~!と、見ているこちらがイライラするほどだ。
私に対しては非常に淡白で、甘えてくることはほとんどないし、グズることも少ない。

坊もいるので、小姐ばかり構ってやるわけにはいかないとはいえ、
その事情にかこつけて、私は怠慢ではないかと思うことがある。
「ちょっと待ってて」「ブロックで遊んでて」等、小姐に我慢を強いることが多いし、
その上、叱って(怒って?)ばかりいる。手が出ることもしばしばだ。
甘えたくても甘えられない雰囲気を醸し出しているのかもしれない。

そう思うなら態度を改めればいいのに、なかなか一筋縄ではいかない。

グズって抵抗しても突っぱねられるだけだと悟っているのだとしたら、
弱冠2歳にして母親の顔色を伺って過ごしている可能性が高いと思う。
どうしてこんな接し方しかできないんだろう。
このままではいけないと思っていながら、時間だけが過ぎていく。
明日こそは、明日こそは…と。結局、そう思うだけで終わってしまう。

小姐はいろんな人から「表情豊かな子だね」と言われるが、
こんなろくでもない母親に育てられているのに何故だろうと不思議で仕方がない。
その事実に、ますます打ちのめされる。

今日は午後から買い物に出かけるため、2人とも一時保育に預けた。
坊は朝から、小姐は午後から(午前中はスイミング)。

小姐も楽しそうにキャーキャー言っていた。
「Mちゃ~ん お母さんお迎えに来たよ」と先生に呼ばれると、
両手を広げて私のほうへ走ってきた。

かつて保育園で働いていた母が、こんなことを言っていた。
「お母さんが迎えに来ても、ちっとも喜ばない子がいるのよ。


実は私は、その辺りを密かに心配していた。
叱った後は「大好きよ」と子どもを抱きしめましょう、とは育児書のお決まり文句だが、
私はどうにも照れくさくてそのような行為はできないし、
八つ当たりみたいに怒られてばかりで、小姐はさぞ理不尽な思いをしているだろう。
嫌われたとしてもグウの音も出ない。身から出た錆。

そんなのは杞憂だよと言わんばかりに、駆け寄ってきた小姐。
いくら人が集まるところが好きとはいえ、
スイミングの後で疲れて、早く帰宅して寝たいところを
私の都合で保育園に連れてきたのに、よく夕方まで頑張ったねという気持ちも重なって、
思わず目頭が熱くなった。

教室には壁のあちこちにアンパンマンの絵が貼ってある。
キョロキョロしながらそれらを指さして「アンパ、アンパ」と言って喜ぶ小姐は、
ここにアンパンマンがいるよ、ほら、あそこにも、と私に教えてくれているようだった。
おや?「アンパ」?アンパンマンのことは「パ」としか言えなかったんじゃなかったっけ?

その後、隣の教室へ坊を迎えに行き、駐車場まで歩く間「しぇんしぇ」と連発していた。
おそらく「先生」と言っているものと思われる。
「先生が、また遊ぼうねって言ってくれたね。よかったね」と言うと、
なんともいえない笑顔で応えた。
「お友達がいっぱいいて楽しかったね」と言うと、またまた笑顔。
保育園が小姐にとっていかに楽しい場所であるか、その笑顔が如実に物語っていた。

そこで ふと思った。
小姐が嬉しいと思っている時、喋れない小姐に代わってその気持ちを代弁してやろう。
そうやって、笑顔をひきだしてやろう。
褒めたり、大好きよ~とか言うのは苦手な私でも、これならできる。
なかなか喋るようにならないのは、私の語りかけが足りないせいかもしれないのだ。


<おまけ>
小姐は額に冷えピタを貼っていた。
ベランダで遊んでいる時、はしゃぎすぎたのか勢い余って手すりにぶつかったとのこと。
少したんこぶになったので濡らしたタオルで冷やそうとしたら嫌がったので、
代わりに冷えピタを貼ったら いたく気に入った様子。
アンパンマンの絵がついた冷えピタだったのだ。時間が経っても剥がしたくないらしい(笑)








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Last updated  2005/10/21 08:40:34 PM
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Re:自信をもって育てている人なんて少数だろうけど(10/21)  
yu-ki1018  さん
お子さん達を預けるより上は「うんうんそうそうそうなのよ!」と読んでいました。
うちもジジババやパパ大好きで、身体中で嬉しい~を表現し、ワガママ放題甘え放題。
わたしといるときは本当に淡白。
どこかへ出かけるにも息子がいないとちゃんと良い子に出来るし。不思議。
もしかして緊張を加えてる?とどきっとするときがあります。

そんなときに思うのは、「母に媚を売る時期は終わったのだ…」と。
生後すぐから一年の間に、母に散々笑顔を振り撒いて「よしこいつは大丈夫だ」と思われてるんだと。
真の「家族」になったのだなぁ。と。
心の中で言い訳してます。

小姐ちゃん、ママに代弁してもらって本当に嬉しいんでしょうね。
伝わったからますます伝えようと思う気持ちが沸いてきておしゃべりちゃんになるかもしれませんね。 (2005/10/21 10:54:01 PM)

Re:自信をもって育てている人なんて少数だろうけど(10/21)  
麻由4649  さん
どんな褒め言葉よりも、自分の気持ちを代弁して共感してもらえたことが、小姐ちゃんにはとっても嬉しかったんでしょうね! お母さんだけが良き理解者…っていうのは凄く素敵なことだと思いました。今も勿論ですが、もっと大きくなり、思春期を迎えた頃に、『お母さんは良き理解者』ということが、とっても安心感を与えるのではないでしょうか?
同性だから、これからももっと良い関係が築けそうですよね。羨ましいな~!  (2005/10/22 01:01:19 AM)

Re:自信をもって育てている人なんて少数だろうけど(10/21)  
RENAのママ  さん
私は母親に愛されずに育ったのですが、それでも私にとって母親は絶対的な存在だった事を覚えています。
子供にとって母親って、本当に「絶対」な存在なんですよ。
だから心配しないで、愛されてる自信を持ってくださいね。

虎猛子さんは小姐ちゃんの言いたい事を解ってあげられるのだから、充分いいママだと思いますよ。
言葉は遅かれ早かれ、女の子だから「黙ってろ!」って言いたくなるくらい喋りますよ。

良いママになろうとせず、程々でさえあれば良いんですよ。
完璧なママなんて、世界中探してもいないから。 (2005/10/22 01:46:46 AM)

Re:自信をもって育てている人なんて少数だろうけど(10/21)  
osaru_mama  さん
初めまして!
日記への書き込みありがとうございました!

子供って、本当に親(特に母親)が大好きです。
怒られても邪魔にされても、一生懸命すがりついてきますよね。

私も何度も同じような経験をしてきましたが、そのたびに私は、
「この、子供の真剣さに甘えてはいけないなあ~」と、感じました。

いくら怒っても子供はついてくるだろう、という母親の甘さが、
育児をなあなあにしてしまう原因になりそうな気がして・・・。

小さいうちはすがり付いてきたものをそのままにしておくと、
大きくなった時に、親子の間に間違いなく歪みができてしまうと思います。

子供の真剣さ、素直さに甘えることなく、母親は、いつでも
子供と同じぐらいの真剣さで子供に向き合わないとならないな、
と感じていました。

でも^^
毎日の生活の中で、そうそう母親ばかりが情緒安定ばかりして
いられないですよね~^^

そんな時は、母親も一人の人間として、自分勝手な感情を
見せてもいいと思います。

でもやっぱり、その後、「どうしてお母さんがこんなに怒ったか」
と言うことは、きちんと子供と話さないといけないですよね^^

虎猛子さんは、きちんと自分の事が客観的に見れているので、
大丈夫ですよ!

いいお母さんですっ♪


でも、虎猛子さんも、まだ小さい子供さんが2人もいるみたいだし、
今が一番の踏ん張りどころですね!

子供はいつの間にか大きくなって、いずれはお母さんは暇になっていく^^

それまでのわずかな時間ですから、今しか出来ない子育てを、
地域や友達みんなで、楽しんでいけたらいいですね♪

頑張り過ぎない子育てを応援します♪

もし、お母さんから声かけするのが苦手だったら、絵本を読んで
あげるのもいいと思いますよっ♪

(2005/10/22 12:15:04 PM)

★yu-ki1018さんへ  
虎猛子  さん
なるほど、「媚を売る」ですか…。
生まれたばかりの赤ちゃんは、母親を「この子は私が守ってあげなくちゃ!」という気にさせる、
そういうオーラを持っているといいます。確かにその通りだと思います。
きょうだいで差をつけちゃいけないけど、
そのあたり、小姐に対する気持ちと坊に対する気持ちは違うんだよなぁ…。
それは、坊がまだ赤ちゃんだからかな。

それにしてもyu-kiさんのお嬢さんも、お母さんに淡白で
お父さんやおじいちゃん、おばあちゃんには嬉しさ全開とは…。
こんなに極端なのはウチだけ?と思っていたので、なんだか安心しました。
(2005/10/23 12:40:31 AM)

★麻由4649さんへ   
虎猛子  さん
「1リットルの涙」というドラマを見ていますが、
(この話の原作の著者とは同郷なんですよ。思いっきり同じ市内です)
「いつでも私を理解して応援してくれるお母さんがいるから私頑張れるよ」というくだりがあります。
将来、小姐にそんなふうに言われたらどんなに嬉しいか。
そのためには、小さい頃から信頼関係を築いていかないといけないんですよね。
どうしてもイライラすることが多いけど、
今をやり過ごせたらそれでいいというように目先のことにとらわれず、
長い目で見て小姐に向き合わないといけないなと思いました。
(2005/10/23 12:48:57 AM)

★RENAのママさんへ  
虎猛子  さん
あたたかい励ましをありがとうございます。
理想の母親とは?と考えてみたのですが、
育児に決まった形がないのと同じで、理想の母親像なんて考えても不毛なのかもしれません。
敢えて理想を言うならば、
「小姐を産んでよかった」と心から思っていること、でしょうか。
そういう気持ちで接しているだけで十分なのかな、と。
(2005/10/23 12:54:14 AM)

★osaru_mamaさんへ  
虎猛子  さん
訪問&コメントありがとうございます。

>子供って、本当に親(特に母親)が大好きです。
>怒られても邪魔にされても、一生懸命すがりついてきますよね。
>私も何度も同じような経験をしてきましたが、そのたびに私は、
>「この、子供の真剣さに甘えてはいけないなあ~」と、感じました。
>いくら怒っても子供はついてくるだろう、という母親の甘さが、
>育児をなあなあにしてしまう原因になりそうな気がして・・・。

ドキリとしました。
たぶん私はそう思っているのです。いくら怒っても大丈夫だと。
確かに、いくら怒ってもついてきますけど、
だからといって胡坐をかいていては将来が心配ですよね。
小さい時のことなんて覚えてないだろうとタカをくくってはいけない、
小姐が成長して、何か困ったことがあった時「お母さんに相談してみよう」と思えるような
信頼関係を今から築いていきたいものです。

たぶん、今が一番大変な時で、早く大きくならないかな~なんて思ってばかりの毎日ですが、
大きくなったらなったでまた別の悩みが顔を出すものだと思うし、
後で悔やまないためにも、しっかり向き合っていかないといけませんね。
ただし、肩に力が入りすぎないように(ここがポイント)。
では、よろしければまた遊びにきてください!
(2005/10/23 01:04:10 AM)

小姐ちゃんの笑顔♪  
水津はるか  さん
>小姐が嬉しいと思っている時、喋れない小姐に代わってその気持ちを代弁してやろう。そうやって、笑顔をひきだしてやろう。

なんだかとても嬉しくなってしまいました。小姐ちゃん、きっともっともっと笑顔を見せてくれるようになりますね♪
虎猛子さんは子育てについてちゃんと冷静に考えることのできるお母さんですよね。そんなお母さんを小姐ちゃんが嫌いになるはずないですよ~。
私も虎猛子さんを見習って、ちゃんと育児に向き合わなければ! (2005/10/23 02:20:51 AM)

★水津はるかさんへ  
虎猛子  さん
いやぁ、お褒めにあずかって光栄です、でもなんだかちょっとこそばゆいです…(^_^)

怒ったって(叱るではなく怒る)、何も生まれないんですよね。
わかっちゃいるけどつい爆発してしまう。まだまだ修行が足りません。
でも、昨日は10回怒ったけど今日は9回に減ったとか、低レベルかもしれないけど
それだけでも進歩ですよね。
亀の足取りで構わないから、少しでもいいほうに向けば…と思っています。

(2005/10/23 11:21:25 PM)

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