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新年明けましておめでとうございます。旧年中は、この駄ブログに多くの方に御来訪いただきひたすら感謝でございます。今年はもう少しブログの更新回数を増やせるよう努力していきますので、旧年と変わらぬご愛顧の程お願い申し上げます。 ところで、今日の画像は実は前の正月でも使ったものなんですよね~(笑)。あらためて、画像のストックの中から新春の御挨拶にふさわしいものを選んでたら、やっぱりコレかな?と思いまして、再登場となりました。こうなりゃ、今後も毎年この画像で行こうかな?(笑)
2008/12/31
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2008年のドラゴン系品種を語るに当たり、何と言っても特筆すべきなのはドラゴン・マーブルでしょう。今年以前にもドラゴン系マーブルは存在していましたが非常に希少な存在で、一回のバンコク仕入旅行の度に1、2尾見つけられればと言うレベルでした。しかし、今年はかなり普及が進んできたようで、観賞価値が高いかどうかを度外視すればかなりの個体数を仕入れる事ができる様になりました。 今日登場のブルー・ドラゴン・マーブルはその中でも一番生産量が多いようです。簡単に言えばブルー・ドラゴンとブルー&ホワイト・マーブルの交配により作出された品種です。地色がブラックである分、通常のブルー&ホワイト・マーブルより数段メリハリの利いた外見を獲得しました。 以前は、メスがまったく市場に出回っていませんでしたがここに来てはっきりと同系のメスと判る良質のメス個体も入手可能になりました。もっとも、登場してまだ間が無い品種だけに、外見上は同じ系統のこの品種をペアで繁殖させた場合でも、子供の世代が100%親たちと同じ表現形になるかどうかは定かではありません。おそらくは、ブルー・ドラゴンやブルー&ホワイト・マーブルと言った表現形の子供もいくらかは出てくる気がします。 色彩的にはもはや完成品の域だと思いますが、最近ではこの品種にさらにレッドのマーブル・パターンを加えようとバンコクのブリーダー達は頑張っているようです。また、体型からみるとボディが細長い感じの個体がほとんどで、プラカット本来のガッシリとした体型の個体は今のところお目にかかっていません。本当かどうかは確認できませんが、作出ブリーダーの一人は「ブルー・ドラゴンを作出する初期の段階で他のワイルドベタ(sp.マハチャイ)を交雑している」と常日頃語っているので、その辺りの影響が未だに残っているのかもしれません。 いずれにしても今後は体型面からの改良も進められ、近い将来はレッド・ドラゴン並の完璧な体型を獲得する事でしょう。
2008/12/31
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さて、延々と紹介して来たドラゴン系ですが、個人的に一番興味深かった個体と言えば実は今日のこの1尾!以前もブログに登場した事があるのですが、品種名は・・・うーんなんて表現すべきなんでしょう?まぁ、レッド・ドラゴンベースである事だけは確かなんですが、他の元親はよく判りません。 いずれにしても、この個体をバンコクで見つけた時はなんだか得体の知れない(苦笑)表現に非常に感銘を受けて、大感激でゲットしたのを憶えています。この個体を作出したブリーダーはレッド・ドラゴンを数多く生産していましたが、この個体はそんな中でたった1尾だけ見つかりました。ブリーダー自身も、なんでこう言った表現形の個体がいるのかサッパリ判らないらしく(笑)首をひねっていました。 しかしながら、個人的な主観と市場の反応は必ずしも一致を見ない好例の一つで、逸品堂で実に3ヶ月の長きに渡って買い手が現れず(涙)販売適齢期?を過ぎた為、最終的には我が家で一生を終えました。決してこの個体自体が美しいとは思いませんが、何か物凄いポテンシャルを秘めている様な気がしたんだけどなぁ~(笑)。 バンコクでの買い付けの際にはかなり自重して、個人の趣味的な部分を出さずに我が国での市場傾向なんかを考慮しているつもりなんですけどね。やはりたまに悪い意味での趣味人の部分が顔を出すようで、こう言った見込み違いは実の所結構あります。でも、個人的には今でも結構気になる個体なんだけどな~・・・。残念ながら、それ以降一度もこの表現形の個体を見かけた事はありません。
2008/12/30
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2008年もっとも躍進したドラゴン系品種といえば、間違いなく今日紹介するブルー&ブラック・ドラゴンでしょう。簡単に言えば、ブラック・ドラゴンのドラゴンパターンがメタリックブルーの品種です。もともと日本人好みのブラックとメタリックブルーの組み合わせですから非常に人気の高い品種となっています。 よく似た品種にブルー&ブラック・マルチと言う奴もいます。こちらもブラックの地色の上にブルー系と言う組み合わせですが、ドラゴン系の様に各鱗の輝点が大きかったり、さらにはボディの上にベッタリと乗る様な表現形をすることがありません。 今までもごく少数のブリーダー達が手がけていたのですが、今年に入ってかなり多くのブリーダー達がこのドラゴン系品種の作出を手がけるようになり入手も容易になってきました。ただ、品種としての改良に歴史が浅いためか、体形面では今一方の個体がほとんどで、特にボディが細長くなる傾向が強く認められます。 また、多くのブリーダーがこの品種にさらにブルー&ホワイト・マーブルを高配し、ブルー・ドラゴン・マーブルと言う品種にすること事も多く、今後純粋なブルー&ブラック・ドラゴンは減少する傾向にあるかもしれません。ただ、あくまでも個人的な見解ですがあらゆる要素てんこ盛り状態の役万プラカットであるブルー・ドラゴン・マーブルよりも、すっきりとした中にも精悍さの残るブルー&ブラック・ドラゴンのままの方が少なくともわが国では人気が出るような気がします。しかし、バンコクのブリーダー達はそんな日本人のオヤジの意見などまったく意に介さず(苦笑)、最近ではさらに赤の発色を取り込み、トリカラー・ドラゴン・マーブルの作出に夢中になっているようです。
2008/12/29
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前回ブラック・ドラゴンにはドラゴンパターンがシルバー系とカッパー系の2タイプあるって書いたら、早速「そこまで言うなら見せてもらおうじゃねえか!」って言うメールが届きました(笑)。そこまで言われちゃあ、後には引けねぇッ!と言う訳ではありませんが、早速御紹介を。ちなみに、前回登場の個体はいわゆるシルバー系です。そして、カッパー系と言うのが今日の1枚目の画像のような個体を指します。シルバー系に比べると、地味ですがその分凄みと言うか精悍で重厚な雰囲気があります。 バンコクのブリーダーたちも意識してこの2系統を区分していないようですが、厳密な意味では今日の画像の個体が、いわゆるブラック・カッパーと言うことになるでしょう。私個人としてはどちらの系統も好みですが、個人的には今日の方の系統のほうをより好むかもしれません。 ついでと言っては何ですが、以前この2系統とは少し毛色の異なったブラック・ドラゴンを入手した事があります。2枚目の画像がそれなんですが、ブラックの地色の上に非常に黒味の強い鈍い金属光沢のドラゴンパターンと言う組合せです。日本風に言えば黒金色とでも言えそうなこの個体は、私の知る限りではバンコクの数あるブリーダーの中で1人だけが手がけていました。ただ、残念な事に彼のショップはすでに消滅しており(涙)、その後の彼の行方も私には調べようもありません。 個人的には、かなりと言うか非常に気に入っているカラーリングなので、誰かバンコクのブリーダーが手がけるか、できれば彼に再登場してもらいたいものです。あり得ないけど、もしこの個体を作出していたブリーダーがこのブログを見ていたら、他のベタ屋のオッチャンにでも連絡取っておいてくれ!・・・って、考えたら英語も一切話せなかった彼が日本語なんて読める訳ないか(苦笑)。
2008/12/28
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数あるドラゴン系品種の中で、我々日本人には一番人気だろうと思われるのがこのブラックドラゴンです。何故か日本人はブラック系の品種が好みなので、私もバンコクでかなり頻繁に「ブラックいないの?」って言う言葉を連発します。タイ人にとっては別に特別な色では無いようで、彼らは不思議そうなおかしそうな表情を見せますが、「まぁ華僑の人たちにとってのイエロー系みたいなもんで国民性だよ」って言うと、一応納得してます(笑)。 ドラゴン系としては古典的な品種で、しかもブラックの地色にシルバーのドラゴンパターンと言う変わりようの無いシンプルな色構成だけにあまりカラーバリエーションは登場してきていません。ただ、体型的にはここに来て飛躍的な向上が認められ、レッド・ドラゴン同様に明らかにコンテストを意識していると思われる素晴しい体型の個体も決して珍しくはなくなってきました。 ちなみに、この品種はブラック・カッパーと呼ばれることも多々あります。実はこの品種にはカラーバリエーションはほとんど無いと先ほど書きましたが、厳密には2つのカラーパターンが存在します。共にブラックが地色である事は同じですが、ドラゴンパターンがシルバーの系統と、鈍い鉛色に輝くカッパー系の2つです。厳密に言うとするならば、カッパー系の色調の品種をブラック&カッパー・ドラゴン、シルバー系をブラック・ドラゴンとでも呼んで区分すべきなのでしょう。ただ、両方の中間的な個体も多く、逸品堂では一つの品種名で広範囲の色彩をカバーさせ品種名を少なくすると言う大原則を採っています関係上、この2つのカラーパターンは「ブラック・ドラゴン」の一言で片付けています(笑)。 レッド・ドラゴンに比べなぜかボディ全体がベカベカとメタリックのドラゴンパターンに覆われる、逸品堂で言う所のメタルドラゴンはまったくと言って良いほど見かけません。しかし、決して存在しない訳ではなく2枚目の画像のように作出可能です。飼育者にとっては決して嬉しい現象ではないのですが、剥がれた鱗の下から地色のブラックが顔を覗かせ、この個体がブラック・ドラゴンの派生形である事を証明しています。 ただ、何故かは判りませんがこのブラック・メタルは極短期間バンコクのブリーダーの間に出回った後、再びまったくと言って良いほど姿を見かけることがなくなりました。うーん、個人的には結構好きなカラーパターンだけに、再度の登場を願ってやみません。
2008/12/28
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数あるレッド・ドラゴンからの派生品種の中で今一番注目しているのが、今日登場のパステル&レッド・ドラゴン。いつもながらの撮影技術の拙さで実際のカラーを上手く表現できていませんが、要はレッド・ドラゴンのドラゴンパターンの部分がパステルカラーになっています。うーん、コレはどういった具合でこう言う表現形になるのかよく判りませんが、パステル調の淡いブルーやグリーンに染まったボディと、各ヒレの真紅の対比は実に美しいものです。今のところバンコクでもほとんど見かける事は無く、極稀に出会える程度の希少品種ですが今後の普及に期待したいところです。 しかし、考えてみると今年に入ってからレッド・ドラゴンの派生品種がいきなり増えましたね~。バンコクで仕入れていても以前は「ああ、レッド・ドラゴンね」っていう感じであっさり評価していたものが、最近では水槽にへばりつくようにして(苦笑)観察しないと、何の品種かわからない油断も隙もあったもんじゃないカテゴリー?になって来ました。品種としての確立すでになされたと思われるので、後は継続して生産されるか否かですが、大元の品種がポピュラーなだけにたぶん大丈夫だと思います。 レッド・ドラゴングループの品種はどれも比較的メスを入手しやすい為、国内での系統維持も比較的容易だと思います。逸品堂でも出来るだけこの系統はオスを仕入れたブリーダーと同じ所でメスを仕入るよう心がけています。
2008/12/27
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レッド・ドラゴンから派生した品種として次にポピュラーなのがカッパー&レッドでしょう。もっとも、こちらは未だ正確にはポピュラーと言うほど普及はしていません。本家のレッド・ドラゴンはドラゴンパターンがシルバーホワイトなの対して、この品種では鈍いシルバーグレイなのが特徴です。その分、本家よりも華やかさに欠ける分、重厚で精悍なイメージが増しています。 まだ体型面での改良がなされるほどは生産されていない為、レッド・ドラゴンのように完璧に近い体型の個体にはお目にかかれません。また、気のせいかブルー&レッド同様、こちらもやや大柄でロングボディの個体が多いようです。そして、やはりブルー&レッド同様ボディには一面にシルバーグレイがベッタリと乗る、いわゆるメタルドラゴン系の表現形である事がほとんどです・・・って言うか、旧レッド・ドラゴンバージョンのこの品種は今のところ目にした事がありません。 ところで実の所、この品種やブルー&レッドには単なる一新品種と言う以上の価値があります。と言うのは、従来ドラゴンパターンを構成する虹色素胞は通常のそれとは異なりベタの色素胞としては最上層に位置すると思われていたのですが、実はそうではなかった事の証になるからです。本来のドラゴンパターンのシルバーホワイトの上にメラニンやその他の色素胞がフィルター上に存在する為、メタリックブルーやシルバーグレイのドラゴンパターンを表現しているらしいのです。おそらくは、今後も様々なドラゴンパターンのカラーバリエーションが出現するであろう事を示している訳で、一趣味人として期待しちゃいますね~。
2008/12/27
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ここに来てレッド・ドラゴンの派生系が多数出現していますが、中でも一番ポピュラーになりつつあるのが、今日登場のブルー&レッド・ドラゴンでしょう。通常のレッド・ドラゴンは地色のレッドの上にシルバーホワイトのドラゴンパターンですが、この品種ではドラゴンパターンがブルー系となっているのが特徴です。一見すると、ブルー&レッド・マルチに見えますがマルチ系のようにブルーとレッドが混ざり合うような感じではなく、メタリックブルーがベッタリと地色のレッドの上に貼り付けたように乗っています。その証拠でもないですが、この品種のブルードラゴン部分の鱗が剥がれると地色の赤が顔を覗かせます。 大元のレッド・ドラゴン以上に華やかな品種ですから、今後も高い人気をキープしていくと思われます。また、以前はボデイにもレッドの発色がみられる旧レッド・ドラゴン?系の個体も見られましたが、ここに来てほとんどの個体はボディがメタリックブルー一色、つまり逸品堂用語(笑)で言う所のメタルドラゴン系になっています。これは、この品種としての改良が進んだと考えるより、作出過程で使ったレッド・ドラゴンの種親がメタル系だったって言うかこの系統しか入手できない事に起因すると考えた方が自然だと思います。 最近では同系統のメスも入手可能になり、いよいよ固定度も上がってきたとは言えまだまだ体型的にはコンペティションレベルと言う個体にはお目にかかれません。レッド・ドラゴン並みの完璧なボディを持つにはもう数世代必要と言うところでしょうか。 また、何故だかは判りませんがこの品種はサイズの大き目の個体が多いように感じます。別に品種作出過程でジャイアントの血を導入した訳ではないのでしょうが、プラカット本来のやや短躯でガッシリとしたボディの個体は見たことがありません。 余談ですがさらに付け加えると、随分前にワイルドベタのインベリス種の地域変異であるプーケット産の個体にも非常によく似た外見をしています。ちなみに、このインベリス”プーケット”と呼ばれる個体群は完全なワイルドではなく人為的な改良が加わった、もしくは改良品種と野生種の交配によって生じたものだと言われています。・・・でも、最近さっぱり見かけなくなりましたね~、プーケット産のインベリス。数年前にプーケットを襲ったあの大津波で死滅しちゃったんでしょうか?いちど現地を訪問してみてこの事も確認してみたいと思っているんですが、なかなかプーケットにまで足を伸ばせる程の時間的余裕が最近の海外出張スケジュールには無いんですよね~(涙)
2008/12/26
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今年も残す所あと僅かになってしまいましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。私にとっては今年はまずまずの1年だなと思っていたところ、最後に来てバンコクの騒乱は起きるは世の中は不況の嵐が吹きまくるわで、ここに来てかなり忙しくなっています。本来であれば、ベタの繁殖について続けていかなければならないのですが、今の現状では産卵や稚魚育成に関する撮影をする暇が無く(涙)、正月明けに少し落ち着いたらこちらは再開って事で御勘弁ください。 撮影する暇がないけどブログは更新したいって言うワガママな願いをかなえるには・・・って少し考えて、年末に掛けて「2008年プラカット総括」と題して、今年1年間のバンコクのプラカット事情を紹介していく事にしました。何しろ、この2008年も12回、つまり毎月バンコク入りしましたからね~(苦笑)。本業の方が忙しく、ベタを見て廻る時間のない月もありましたが、ほぼ1年を通してバンコクのベタ事情は目の辺りにしてきたつもりです。 第一回は、レッド・ドラゴンの巻き!まぁ、今更説明の必要が無いほどポピュラーになったこの品種ですから、バンコクでもまず確実にお目にかかる事が出来ます。また、今年は色彩面だけではなく、体型も実に見事な個体が結構入手できたように感じます。1枚目の画像の個体なんて、色彩面&体型共にパーフェクトと言っていいレベルだと思います。それだけ、この品種は完成の域に達してきたと言う事でしょうか。 その反面、初期の段階のレッド・ドラゴンは皆無と言って良いほど見かけなくなりました。2枚目の画像の個体も、数年前のものでいまはこの手の表現形は絶滅したんじゃないでしょうか。本来ドラゴンと言う名称は、2枚目の画像の個体のように各鱗にメタリックな輝点が整然と並ぶ様が龍の鱗のようだからって言う所から来ているんですから、正確にはこちらの表現形が本家って訳です。 まぁ、ドラゴン系を突き詰めて改良していけば当然ドラゴンパターンのウエイトが多くなり、最終的に1枚目の画像の様にボディにベッタリとメタリックなカラーが被さり、地色は外見からはまったく見えなくなる方向に行き着くことは自明の理でしたけどね。 ちなみに、逸品堂では1枚目の画像のようにボディがほぼ全域にわたりメタリックなドラゴンパターンに覆われる個体をメタルドラゴンと呼称してますが、これはあくまでも私個人の勝手な命名でして、広く世間様で通用する訳ではございませんのであしからず。 いずれにしても、今後レッド・ドラゴンを購入する際は、もはやカラーリングだけに着目するのではなく、体型にも気を配らないといけない時代に突入したようです。
2008/12/25
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さて、バンコクの某ホテルの部屋の前の廊下でワンワンと泣き伏す日本人らしきオバチャンと、その前にパンツ一丁で仁王立ちのさかなおやじって言う訳の判らん構図(苦笑)で前回は終了いたしましたが、今回はその続きから・・・。 とにかく訳が判らず、泣き喚いているオバチャンに「一体何なんですか?」って尋ねてみても(もちろん、今度はひどく優しげな声でね)、ひたすらワンワン鳴くだけでさっぱり要領を得ない。しかも、オバチャンの背後のホテルの従業員も上手く英語がしゃべれ無いのか状況がまったくつかめません。ただ、なんとなく従業員のこちらを見る目が妙に厳しいのだけは確かなようです。長く続くホテルの廊下の他の部屋のドアがほんの少しだけ開いて、宿泊客たちの注目の的になっている事だけは間違いないようです(涙)。 とにかくパンツ一丁と言うシチュエーションだけはイカンと思い、部屋に戻って服を身に付けて戻って来ると、ちょうどそこにホテルの支配人らしき人が駆けつけてきました。彼はさすが要職に付くだけあって、この異様な状況下でも冷静です。「お客様、一体何があったのでしょうか?」「こっちが聞きたいんですけど。いきなりこの女性が部屋のドアを物凄い勢いで蹴り上げながら喚き散らしたので、ドアを開けて注意したらこの有様で・・・」ホテルの支配人は、背後に突っ立っている2人の従業員になにやら話しかけています。「お客様、そもそもこれはあなたたち2人(つまり私とオバチャン)の問題ではないでしょうか」「はぁ~?何で??」「御夫婦の私的な問題を当ホテルに持ち込まれましても・・・」「ちょっ、チョット待て!御夫婦って何言ってんだあんた?」「えっ、この女性はお客様の奥様ではないんですか?」「当たり前だって~の!まったく知らん、こんなオバチャンなんか!!」 先ほどまで余裕ある態度で応対していた支配人が急に慌てた素振りで、背後の従業員とタイ語でなにやら慌しい作戦会議(笑)「大変失礼いたしました。ちょっとした手違いで、この女性は部屋をお間違えになったようです」「はぁ??何言ってんだかさっぱり訳が判らん!」 その後の支配人の説明と、少し我に帰ったオバチャンの説明によると、オバチャンとその旦那は日本企業のタイ支社に海外赴任してきているらしい。そして、日本の本社に戻ると言って家を出たはずの旦那がタイ人のうら若き女性とこのホテルに入っていくのを、オバチャンの友達が目撃し、早速携帯でオバチャンに御注進(笑)。オバチャンは浮気の現場を押さえようと、物凄い意気込みでこのホテルにまで押し掛け、フロントで旦那の宿泊している部屋の番号を聞きだし、エレベーターで上に・・・。 そこで怒りのあまり、階数を間違え本来は707号室を襲撃するつもりだったのが907号室(私の部屋)に到着してしまったと言う訳らしい。まぁ、事情は大体飲み込めたけど、そもそもホテルのフロントはそんなに簡単に宿泊客の情報を他人に漏らしてしまって良いのだろうか?一応、このホテルは決して連れ込み宿ではなく結構有名な1.5流クラスの所なんだけどなぁ~・・・。 ひたすらペコペコ謝り続けるオバチャンがエレベーターに乗って消えて言った後、支配人と従業員2名も、コレで一件落着といわんばかりに私の前から去って行こうとしたので、ここでまた私の怒りが爆発!「チョット待てお前らっ!!」「ハイ、何か御用でしょうか?」「そもそも何でお前らは宿泊客の情報を他人に漏らすんだよ」「そう言われましても、彼女は奥様とおっしゃっておられましたので・・・」「有り得ないだろ~が!それに、もう恥ずかしくてこのホテルにいられない。この階に泊まっているほかの客はみんな変な誤解したままだろうがぁ~っ!」「そう言われましても、一度お支払いただきました宿泊代金の返還には応じかねますが・・・」「なぁにぃ~っ!それなら、この階の全ての部屋今から一つ一つお前たちが廻って、状況を正しく説明して廻れ!」「それはチョット・・・」「何がチョットだ!こう見えてもオレだってジャーナリストの端くれだっ(そうだったのか?)。日本の雑誌でこのホテルの応対を記事にしてやるからな!」「お客様、それでは他の階のお部屋をご用意いたしますのでそちらに御移りいただくと言う事でいかがでしょう?」 そんな訳で、ホテル側が新たに用意した部屋って言うのが、ホテル最上階にあるスイートでした(苦笑)。こんな凄い部屋に案内されてもむさくるしい中年オヤジ一人じゃ意味無いしねぇ。それにしても、あの時のオバチャンの行動は物凄かったなぁ。人間は憤怒の極みに達すると、あそこまで思い切った行動とれるもんなんですね~。あの後、オバチャンは707号室でお楽しみ中の旦那を襲撃したんでしょうか?ちょうど時期的に赤穂浪士のシーズンだし(笑)。山鹿流の陣太鼓の代わりに、部屋のドアをバンバン蹴り入れながら討ち入りしたんだと信じたい!
2008/12/24
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初っ端のベトナムで思い切りこけた今回の海外出張ですが、まだまだハプニングは続きます(苦笑)。次の訪問地マレーシアではこれと言ったトラブルもなく順調に仕事をこなし、最後の目的地バンコクへ。例の国際空港封鎖騒動の直後とは思えないほど平静な空港内でしたが、その余波を受けてか異常なほど閑散としてました。空港から市内へのタクシーは例によってメーターを使わずにボッタクリ料金を吹っかけてきますが、毎度の事なんでマイペンライです。 ちなみに、こう言った時に激怒してはいけません。なんだか、タイ人は人に怒られるのが嫌い(誰だってそうか)みたいで、例え自分が悪くても人に怒鳴りつけられたりすると逆切れする事がしばしばだと言われています。今までの経験で言うと、物凄く真面目な顔をして、諭すように「そんな事言わずにメーターを使いなさい」って言うのが一番効果的な気がします。 なんてえらそうな事言いながら白状すると、一度だけ後ろを振り返ったタクシーの運ちゃんの顔面に後部座席から蹴りぶち込んだ事があります。だって、深夜に空港について市内に向かう途中、人気のないところにいきなり車を止めて「今晩オレとどうだっ!」って言いやがったんですよ(笑)。よりによって、初老のおやじつかまえて何言ってんだか・・・。でも、真面目な話特に女性の方は空港から深夜にタクシーを利用して市内に向かうのは止めておいた方が無難なようです。実際、その手の犯罪が何件も起きてますからね~。もちろん、99%以上真面目なタクシーだと思いますが、この手の事件は起きてからでは取り返しが付きませんからね。 まぁ、今回はそんなデンジャラスな事もなく無事ホテルに到着しチェックインも済ませる事が出来ました。早速、ホテル周辺の屋台に出撃し食べ物の調達を。ガイヤーン(焼き鳥)、ソムタム・プー(サワガニ入りパパイヤサラダ)、カオニャオ(もち米をふかしたもの)と言うイサーン地方(タイ東北部)の基本3点セットで決めてみました(笑)。もちろん、猛烈な暑さの屋台で食べる気はしませんから、全部お持ち帰りでね! さて、冷房の効いたホテルに戻ってリラックスモード(要するにパンツ一丁)になって、いざお食事タイム!って時にハプニングは起きました。いきなり部屋の戸が物凄い勢いでノック、いや正確には蹴りをぶち込まれているようです。しかも女性の声でなにやらヒステリックに喚き散らす声までおまけに付いているみたいです。ちなみに、こういった時にいきなりドアを開けるのは非常に危険です。タイではありませんが、以前他の国でドアを開けた瞬間に拳銃で撃たれ金品を奪われたと言う事件がありましたからね~。 それに、少なくとも子供が生まれてからそっち関係には非常に潔癖な人生を送ってきましたから(笑)、まったく身に覚えもありませんし・・・。って事で、無視する事にしようと決めたのですが、ドアの外の女性はかなりエキサイトしているようでドアに対する攻撃は延々と続きます。あまりの事に耐えかねて、ホテルのフロントに電話しました。「ハイ、フロントですが何か御用でしょうか」「あの××号室ですが、部屋の外で誰か暴れてるんですけどね~」「はぁ?・・・ああ、プッ」 なにやら電話口の向こうで複数のホテルの人間が笑いながら話している声が聞こえてきました。さすがに、日頃温厚な私も頭の中の血管がブチブチと音を立てて切れ始めました。「オイッ!何笑ってやがんだよっ!さっさと何とかしやがれ」・・・久々に、この私も完全なぶち切れモードに入ってしまいました。相変わらず外側から猛攻を受けているドアにつかつかと歩み寄ると、いきなりドアオープンっ!「てめ~、何しやがんだっ!タタキ殺すぞっ!!」おそらくホテルのその階の宿泊客全員に聞こえたであろう大声で、ドアの前に仁王立ちになっている女性を怒鳴りつけてしまいました(苦笑)。 するとどうやら日本人と思われるその中年女性は、ドアを開けた当初はいままでお目にかかった事がないほど恐ろしい憤怒の表情だったのが、完全に凍りついた様になりしばらくの間放心状態が続きそれから、いきなり崩れ落ちるように床に座り込み今度は大声でワンワン泣き始めるではないの!うーん、こりゃどうしたらいいんでしょう?なんだか、廊下にあるいくつもの部屋の扉が少しだけ開いていて、宿泊客も今後の展開に興味津々みたいです。 少し冷静になって第3者的に客観的な立場でこのシチュエーションを想像すると、なにやら痴話喧嘩としか見えないでしょうね~。しかも、非常に困った事にパンツ一丁なんですけど(涙)。何しろ、いきなりヒートアップしちゃったんで、上着とか着てくる暇がなかったんですよね。さーて、ホテルの廊下にパンツ一丁で仁王立ちになる初老のおやじと、その下に泣き崩れるオバチャン!この先一体どうなる事でしょう。・・・って、話が長くなりそうなので今回はここまで(笑)
2008/12/22
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さすがに今年最後となる筈の海外出張でしたが、色々な面でハプニング続きでした。そもそもスタートからして、今回のバンコクの騒動の煽りを受けて急遽「本業の方の生産拠点の代替地候補」として浮上したベトナムでしたが、やっぱり良くも悪くもアジアテイストたっぷりでした(苦笑)。 もちろん、ベトナムの某会社には事前に訪問予定を取ってありましたが、念のため出発2日前にメールを・・・。すると、すぐに「大丈夫!すべて承知しているから心配御無用です。当日は空港まで社長の私がお迎えに上がります」と言う実に嬉しいメールが送られてきました。 ・・・でも、ベトナムの空港に降り立ってもそれらしい人は見当たりません。それでも1時間くらいは空港内の待ち合わせ場所で待機していました。それでも、さっぱりなのでとうとう先方の会社にTELをしました。「ハロー、日本から来ましたさかなおやじですが迎えの人が見当たらないんですけど」「×××?」その後3分くらい電話口で待っていると、今度は別の人が電話に出ました。「あの~、御用件はなんでしょう?」「本日、御社を訪問し社長の◎◎さんと商談するお約束があります」「えっ・・・」再び電話口で5分ほど待たされる私。「えーと、弊社の社長はただ今海外出張中でして不在です」「はぁ~っ?だって昨日メールでお宅の社長とやり取りしましたよぉ??」「とにかく、今日から台湾に出張したようです」 どうやら、噂の?社長は完全なダブルブッキングをしていたようです。現在取引のある台湾と新規の客になるかもしれないだけの存在の私を天秤に掛けて、重い方を選んだようですね~(苦笑)。さらに都合の悪い事に、その会社には社長以外には英語を話す人は電話口の女性のみとのこと。しかも、その女性は「今日はもう家に帰ります」とか言ってるし・・・。 こう言う時の決断の速さには定評のあるさかなおやじですから、その場で即決しました!もちろん、ベトナム滞在を捨て急遽マレーシア入りを早める事を(笑)。もちろん、手配済みのホテルは無駄になりますけど、イライラしながら用も無いベトナムほっつき歩いてもね~。って言っても、マレーシアにだってそんなに沢山仕事がある訳ではなく、今回のバンコク国際空港の閉鎖騒ぎで急遽陸路マレーシアに移動させた商品在庫の確認に行くだけなんですけど、若い頃私のフィールドはマレーシアだったものでホッとできるし。 仕事で海外出張に出る時は、航空券はFIXではなく、帰国便変更可能な物にしているんですけど、それがこんなに役立ったのは今回が初めてでした。そんな訳で、今回のベトナム滞在は空港構内のみで正味5時間程度で終了いたしましたぁ~!
2008/12/19
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うーん、前回の産卵からずいぶんと間が空いてしまいました(苦笑)。バンコク騒乱のあおりを受けて、久々に本業の方が超多忙になっています。もっとも、仕事が順調で多忙なのはうれしい悲鳴ってとこですが、今回みたいに今月頭のバンコクからイギリスへの出荷が止まったフォローで忙しいのはあんまりうれしくありません(涙)。しかもよせばいいのに、今回のベトナム&マレーシア出張の最後にバンコクに立ち寄ろうなどど戯けた事を画策しているんですから、家族に「××につける薬はない!」とか、「いや、それを言うなら××は過労死で死ななきゃ直らないでしょ」とか言われても返す言葉がありませんな。 まぁ、それはさておき前回無事にベタが産卵までこぎつけました。実はこの後、稚魚たちが孵化し自由遊泳を始めるまでは、オス親が泡巣の下で頑張ってくれますから、飼育者の出る幕はありません。水温に大きく左右されますが、ベタの場合産卵後約2.5日位で孵化が始まり、その後3日ほどで稚魚たちは自由遊泳を始めますので、産卵から4,5日は飼育者はニート状態です。 もっとも、すべてのオス親がかいがいしく卵や稚魚の面倒を見てくれる訳ではありません。中にはせっかくの卵をパクパクと食べてしまう不届き者や、泡巣から卵や稚魚がポロポロ水底に落ちていっているのに知らん顔の怠け者もいます。卵を食べてしまう行為(食卵)には2通りの要因があるようです。ひとつは、要するにオス親がタワケ者である場合そして他方は、産卵された卵に何らかの理由で未受精卵が多い場合です。前者の場合、これはもうタワケ者を繁殖候補者リストから外す以外に方法はありません。しかし、後者の場合は何度か繁殖に使ううちに、卵の受精率が高くなれば上手に子育てしてくれる様です。 ちなみに、卵の受精率が悪い原因は多くの場合、メス側に問題があるような気が個人的にはしています。一番多いのが過熟卵つまりメスをあまり長い間お腹に卵を持ったまま放置しておくと、卵巣の中の卵が過熟し結果として受精しにくいものになってしまうと言うケースでしょう。このような場合、一度メスを繁殖に用いその後10日から2週間後に再度そのメスを繁殖に用いれば、今度は問題なく受精する卵を産んでくれます。また、特殊な例としてはブラックのメスは不妊なので、他の品種同様普通に産卵しますが、まったく孵化しないか孵化してもごく少数だけでその後稚魚がうまく育ってくれません。 やはりベタの食卵で問題になるのが、前者のタワケ者の場合でしょう(苦笑)。先ほど書いたように、通常は繁殖候補者リストから除外すればいいのですが、どういう訳かこう言う個体に限って、手持ちの個体の中で一番のクオリティだったりするんですよね~。そんな時は、最後の手段で人工孵化か託卵を試みてみるのも良いでしょう。・・・って事で、次回は人工孵化および託卵と言う、禁断の秘儀(笑)をご紹介しましょう! ただ、あらかじめお断りしておきますが今週半ばには海外出張に出かけなくてはなりません。その前に禁断の秘儀をご披露できるか否かは撮影できるかどうかにかかっています。別に文章だけならいくらでも更新できるんですけどね~。実際のところ結構微妙な情勢で、今後のさかなおやじの動向は予断を許しません(笑)
2008/12/08
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延々と続いていたバンコクの騒乱も、ひとまず小康状態のようです。反政府勢力による国際空港の占拠・封鎖と言うのも平和な日本に慣れた我々には想像できないものでしたね~。現在、空港は再開し数日もすれば平常運行に戻ると言う事ですが、手放しでこの話を信用する訳にもいかないみたいです。と言うのも、今日12月5日はタイの国王陛下のお誕生日です。タイ国民から絶大な支援を受ける国王陛下の誕生日と言うおめでたい日に、反政府デモはイカンだろぉ~的な部分が無くもありません。その証拠に、週明けにも行われる新首相任命で、政府側の人間が再び首相になるようなら、再度抗議行動を起こすって反政府勢力首脳が言ってますから・・・。 まぁ、タイ国民ではない私がとやかく言う資格はないのですが、出来るだけタイ国民に迷惑をかけない形で双方やっていただきたいものですね~。今回の騒乱&空港閉鎖で多くの外国企業がタイとの取引を停止したり、今後解約したりするでしょう。かく言う私も、現在バンコク郊外で生産している本業の製品を可能な限り迅速にベトナムにシフトするつもりです。だって、今後タイ国の政情がそう簡単に平常になるとはとても思えませんから。 本来であれば、サイドビジネスの逸品堂の「年末セール」に備えてバンコク入りし大量のベタを仕入れてくる予定だったのですが、今回はベトナム&マレーシアに急遽出張するため、年内のバンコク入りは無い事にしました・・・って思っていたら、今日もまたいつもベタを仕入れている一人のブリーダーからTELがありました。「今月はいつバンコクに来るんだい?空港も開いたし」「いや、今月は行けないな」「なんでだ?いいベタいっぱいいるぞ」「いや、仕事でベトナム&マレーシアに行かなくちゃならないから」「それなら、バンコク来るなんて簡単じゃないか!頼むから来てくれよ」 どうやら、彼もまた主力の得意先である欧米へのベタの出荷がストップしていた事で大変な窮地に陥っているようです。もちろん、できれば出張の最後にバンコク寄ってあげたいんですが、さすがに現状を考えるとヘタすりゃ訪タイ中に再度空港閉鎖で年内バンコクに足止めってケースも十分ありえますから。しかし、いつもはすぐにマイペンライを連呼する彼も今回は執拗に食い下がってきます。 うーん、こう見えても押しの強い奴には弱いんですよね~(苦笑)。まだ、決定ではありませんが海外出張の最後にマレーシアのクアラルンプールから半日だけでもバンコク寄ってあげようかなぁ~って心が揺れてます。もっとも、もし行ったとしても今回はおそらく碌なベタはいない気がします。だって、出荷のストップした状態で彼らのファームは出荷を待つベタで飽和状態のはず、さらに売上がまったく無い状況が続いた訳ですから、満足にメンテがされているとも思えず・・・。まぁ、困った時はお互い様っ!って事で、今回もし訪タイするならクオリティには目をつぶり彼らのベタを仕入れてあげるつもりです。
2008/12/04
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