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今日は、メンタルマジックの入門書を紹介します。Robert Mandelbergの "Easy mind-reading tricks"という本です。今のところ楽天では発見できませんでした。(その代わりに、ファルヴスのSelf-Working Mental Magicがありました。) それでは本題へ。著者のロバート・マンデルバーグ(合っているでしょうか?)はこのほかにも"Mind reading card tricks"や"mystifying mind reading tricks"という本を書いています。"easy"というとおり、ほかの2作より難易度が低いはずです。また、"Easy mind-reading tricks"の利点は、パートナーを必要とするトリックが少ないということです。(時によっては利点ではないかもしれないが)。前2作では、パートナーを必要とするトリックが比較的多く載っているのです。つまり、いつでもどこでも、というわけには行きません。 解説されているトリックは比較的オーソドックスなものが多いですが、まさにかゆいところに手が届くような行き届いた解説です。トリックの数は18と少ないですが、演じ方から注意点、応用例など懇切に説明しています。特に応用例は、トリック自体はすでに知っているという人にとっても大いに参考になるのではないかと思います。14番目に解説されている予言のカードマジックはなかなか面白そうです。あと18番目にものすごく大胆なトリックが解説されています。
2007.09.30
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ロベール・ウーダンの自伝には、かなり誇張された部分があるそうです。(この本も読んでみたいですね。『奇術師の告白』という英訳があるみたいです)。 それはさておき、『ハーマンの本』の伝記の部分をやっと読み終えました。これを読んで思ったことは、ハーマンは大胆だったということです。兄弟そろって。カールの大胆さについては先述しました。今日は弟、アレクサンダー・ハーマンの大胆さを見てみましょう。彼は町で、ある人に訴えられました。罪状は時計を盗んだというもの。警察官まで来て、ハーマンは連行されます。ハーマンは取調べにかけられますが、そこで訳の分からないことが起きます。警察官のバッジやピストルがなくなったのです。そしてそれは、訴えた男のポケットから出てきました。さらに、盗まれた時計を持っていたのは警察官でした。これらは、ハーマンのマジックでした。彼は最後に名乗って(有名だったのです)罪を免れました。 普通のマジシャンにはとてもできないことです。皇帝の時計を投げ捨てる(不利をする)よりも大胆かも知れません。しかもこれは何かの企画ではなく、自発的に行ったものだとか。そ言えばフーディニにも警官相手に演じた恐るべきマジックがありますね。 相当な自信と、自分の有名さに対する確信が、少なくとも無ければできない技です。まあ伝記ですから・・・・・・、史料の宿命でしょうか。ウーダンのように『仮面を剥がされる』のでしょうか。 町でこのような場面に立ち会ってみたい、とふと思います。私ですか?そんな大胆な人物ではありません。
2007.09.19
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カール・ファルヴスの"Self-Working Coin Magic: 92 Foolproof Tricks"も楽天で扱われているそうです。コインマジックの本としては珍しいのでしょうか、技法を使わないものがほとんどです。パズルからマジックまで、幅広くとり上げています。フリーページでも以前取り上げました。「コイン」というところです。"ここからフリーページへ移動できます
2007.09.18
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今まで知らなかったのですが、楽天でもマジック関係の洋書が扱われているみたいです。参考までに、ここでいくつか取り上げておきます。1 Self-Working Close-Up Card Magic: 56 Foolproof Tricks by Karl Fulves カールファルヴスによるセルフワーキングシリーズのうちの1冊です。なぜか手抜かりが有ったようで、私の日記で紹介するのを忘れていたようです。ペンを使って選ばれたカードを取り出すトリックなどが解説されています。技法不要なのが最大の魅力です。2 Secrets of Mental Math: The Mathemagician's Guide to Lightning Calculation and Amazing Ma... この本は私の日記でも取り上げています。くわしくは、フリーページの、クロースアップマジックその4を参照してください。ここからいけます3 Classic Coin Tricks: An Unabridged Reprint of Modern Coin Manipulation 著者は、ネルソン・ダウンズ。実際に書いたのは、ウイリアム・ヒラーという人らしい。残念ながら今は在庫切れのようです。もしかすると、いつか復活するかもしれません。この本も、私のフリーページで紹介しました。コインというところです。ここからいけます
2007.09.17
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ウイリアム・アイリッシュの『幻の女』を読みました。アイリッシュの作品はこれが初めてです。雰囲気は違いますが、追いかけたり追いかけられたりするタイプの作品であるクリスティの『なぜ、エヴァンスに頼まなかったか』や江戸川乱歩の作品が好きなので、この手の展開は良かったです。雰囲気としては、この、なんといいますか、乾いたようなほの暗い感じは結構好きですよ。 殺人の容疑をかけられてしまった男が、自分のアリバイを証明してくれるであろう唯一の女性を探そうとするという話です。刑事さんや遠くにいる友人まで協力してくれるのですが、なかなか見つかりません。幻の女たるゆえんです。こんなことできるの、といいたいトリックや、意外な結末も待ち受けているはずです。 この人のほかの作品も読んでみようかなと思っています。そういえば、オースチン・フリーマンの長編が近々翻訳されるようです。
2007.09.17
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水の入ったコップの口を一枚の紙でふさぎます。コップをさかさまにしても、水も紙も落ちません。 ある本によると、このマジックは19世紀の末から存在していたそうです。それが掲載されていた雑誌からの挿絵が載っていました。 このマジックは失敗しそうだったので、試してみる気があまり起きませんでした。(実際にやってみて、二,三回失敗しました)。やっているほうも(たとえ原理を聞いても)不思議に思っています。
2007.09.15
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前回はマジックの歴史について少し書いたので、今回もマジックの歴史についてちょっと書いてみようと思います。とは言っても今回は単純に、前に言及した『ハーマンの本』の内容紹介ですが。前回が東洋の奇術史だとしたら今回は西洋の奇術史です。 私が読んだところは、カール・ハーマンの伝記部分です。彼は、アレクサンダー・ハーマンの兄です。カールは、1816年に生まれ、1887年に死にました。1887年ごろというと、ちょうどプロフェッサー・ホフマンが活躍しているころですね。ホフマンに「秘密をかたくなに保持している」と批判されたマジシャンたちの中に、ハーマン兄弟も入っているのでしょうか?確かに「ハーマンの秘密を明かしている」この本の著者はハーマン自身ではありませんが・・・。 ともかく、驚くべきカール・ハーマンの技を見ていきましょう。彼に驚かされた人の中に、当時の皇帝がいます。 犠牲者の一人は、オスマン帝国(およそトルコの当たりですね。13世紀から第一次大戦終了まで、長い!)の皇帝(=スルタン:イスラーム圏の君主はスルタンと呼ばれます)の、アブドゥル・アジズという人です。カールは・スルタンに高級な時計を借ります。そしてそれを海に投げ捨てます。普通であれば皇帝の怒りを買っているはずです。しかしむしろ皇帝はカールを褒めました。皇帝のポケットから時計が現れたからです。 このマジックがすごいことは疑いありません。しかし、皇帝に対してこのような演技を行うカールのほうが恐れを知らぬものすごさを秘めているようにも思えます。(こういう話は他にもあるようですが)。このような大胆さも偉大たらしめている要因なのかもしれません。スルタンはカールに莫大な報酬を与えます。(民衆はどうした!)。 次の犠牲者はロシアの皇帝(=ツァーリ:帝政ロシアの皇帝をツァーリという)ニコライです。彼もカールに莫大な報酬を与えました。 マジシャン、恐ろしいです。国と身分の壁を破っているように見えます。歴史の教科書にはマジシャンは多分出てきませんが、面白いエピソードはたくさんたくさんたくさんあるようです。
2007.09.13
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ご無沙汰していました。大学のレポートの調査をしている過程で、ブログのネタになりそうなものを発見してしまいました。そのため、ついつい横道にそれてそちらのほうを調べてしまいました。(レポートも出しましたよ)。今日は、そのときのメモをもとに書いてみようと思います。 今日紹介されるのは「ヒンズーロープ」または「インディアン・ロープ・トリック」というトリックです。聞いたことがあるでしょうか?名前からするとヒモのマジックのようです。結び目?切手も切れないヒモ?違います。もっともっと大掛かりなマジックなのです。 どのようなものかって?私が語るよりは、目撃者に語ってもらったほうがいいでしょう。 初期の目撃者として、皇甫という人物がいます。この人は、今から1000年以上も前の人物だそうです。その人の「嘉興縄技」という文章で紹介されています。(岩波文庫の『唐宋伝奇集(下)』の132ページを参照のこと)。ここでは、囚人が縄を空中に投げると、縄が固定されてしまうという風に、簡潔に描かれています。囚人は其の縄を登ります。落ちもついていますが、それほど面白いと思わなかったので割愛します。 次にこれを見たのは、モロッコ出身のイブン・バットゥータです。『三大陸周遊記』の著者として有名です。彼が見たものは、皇甫が見たものより幾分過激です。ここから先読むのであれば、心して読んでください。(東洋文庫の『大旅行記7』の47ページを参照)。時代は、中国元王朝のころです。元のハーンが術者を呼んで、バットゥータに見せるのです。縄を登るところまでは一緒ですが、その後が違います。なんと、縄を登っていった人は、続いて登っていった人によってばらばらに切り裂かれてしまうのです。(その人はどうやってか知らないが、刀を持って登っていくのです)。 これは衝撃的過ぎます。事実、バットゥータは気を失ってしまいます。(誰が彼を責められようか)。ちなみにその人は生き返りました。 続いては、ずっと前に紹介した『聊斎志異』がこのトリックを紹介しています。(岩波文庫『聊斎志異(上)』45ページから48ページを参照のこと)。これは別の意味で衝撃的です。トリックの内容は、演出を除けばほぼ同じなので省きます。何が衝撃的かって、見ていた蒲松齢は全く気を失わなかったことです。 どうしてでしょうか?あまり文化人類学的な話には入りたくないので、バットゥータはきっとこのトリックになれていなかったのだろうと解釈しておきます。(この解釈は実は怪しい。インドでもマジックを見ているはずなので)。 もっと気になるのはどうやって演じたのかでしょう。残念なことに3人とも周りの状況を細かく描写していないので、どの仮説も推測の域を出ないでしょう。集団催眠にかかっていたのだとか、上からロープを吊り上げていたのだとかいろいろな説があります。たとえば、高木重朗氏の『大魔術の歴史』などに載っています。ステュアート・ジェームスの『ロープマジック百科事典』はかなり意欲的にこの謎に取り組んでいますが、演じられた状況がはっきりしないので、どうなんだろうなといいたくなります。 ともかく、はるか昔から空に昇るロープの手品が演じられ、いろいろな推測を呼んできたのです、とまとめておきます。たまたまマジックについて書いてある本に出会うとうれしいものです。
2007.09.11
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