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著 者=塩野七生(しおの・ななみ)書 名=ローマ人の物語 1 ローマは一日にして成らず ローマ人の物語 2 ハンニバル戦記発行所=新潮社発行年=1992.7 1993.8評 価=★★★★★【送料無料】ロ-マ人の物語(1)【送料無料】ロ-マ人の物語(2)今更ながら、「ローマ人の物語」を読み始めた。しかも、文庫本でなくハードカバーで。高校時の社会科の選択は、当時、共通一次(センター試験)の必勝パターンと呼ばれた、世界史&倫理・政経だったので、ギリシャ・ローマ時代の暗記は中心課題であったように思える。が、本書は、本当に詳しく・かつ面白い。これは、本書冒頭にあるように、史実を忠実に述べるのではなく、ローマ人が何を考え・どうやって生きていたのかを明らかにしている側面で描かれたことが大きい。長い長いローマの歴史の、1・2巻の内容は、ほんの最初のとっかかりだけだが、これらか読み進めていくことが楽しみである。ハンニバル率いるカルタゴとのポエニ戦争だけでもこんなに面白いのだから・・・。また、英語で6月以降12月までの語源の意味を知れるなど、ちょっとした蘊蓄や小ネタを仕入れることができる点も素晴らしい。ただ、これから完読まで、何カ月(何年かも)かかることやら先は長い。
2011.12.24
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著 者=村上春樹(むらかみ・はるき)書 名=1Q84 BOOK1, 1Q84 BOOK2, 1Q84 BOOK3発行所=新潮社発行年=2009.5, 2009.5, 2010.4評 価=★★★★★【送料無料】1Q84 BOOK1 (4月ー6月)【送料無料】1Q84 BOOK2 (7月ー9月)【送料無料】1Q84(BOOK3(10月ー12月))今更だが、1Q84(いち・きゅー・はち・よん)を読んでみた。驚いたことに、これが面白くて、夜更かし・寝不足に陥ったほどであった。また加えて、実際に3巻を全部を読んだのは、今から半年位前だが、平日は仕事帰りと休日を使って全部で1週間程度で読了した覚えがある。特に今年は、これまでと違って小説を中心に読書しているが、本書の影響が大きい。即ち、ノンフィクションではない文学作品でも面白い本を見逃すと・機会損失の観点からも良くないことから、とりあえず今年はまず、過去10年間分の芥川賞受賞作品を全て読む事と過去10年間分のベストセラーの本を読み始めることからとりかかることにした契機となった、自分自身にとって金字塔となる本書である。もちろん、話のストーリー展開も十二分に興味深いものがあるが、第1巻から第3巻に進むにつれ、謎が解決されたり・謎のまま残ったり・現実離れしすぎたり等、正確には色々不満も残ろうが、全体として秀逸な作品でお薦めであることは間違いない。
2011.12.23
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著 者=サイモン・シン(Simon Singh)訳 者=青木 薫書 名=フェルマーの最終定理原 題=FERMAT'S LAST THEOREM発行所=新潮社(新潮文庫)発行年=2000.1(2006.6)評 価=★★★★☆【送料無料】フェルマ-の最終定理「3以上の自然数nに対してXn+Yn=Znを満たすような自然数X、Y、Zはない」というフェルマーの残した仮説が、アンドリュー・ワイルズによって数学的に証明されるまでの物語である。とりつかれていく人間模様を克明に描写することで、非常に面白い物語となっている。先に読んだことのある、同様の内容を描いた「天才数学者たちが挑んだ最大の難問」と少々かぶる面もあり、こちらがより面白いようにも思えるが、パート2はパート1を超えられないと言う「2番煎じ効果」もあり簡単にサクッと読んでしまった気がする。
2011.12.23
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著 者=東川篤哉(ひがしがわ・とくや)書 名=謎解きはディナーのあとで発行所=小学館発行年=2010.9評 価=★★★★★【送料無料】謎解きはディナーのあとでミステリー小説は普段ほとんど読まないのだが、令嬢刑事と毒舌執事が事件を解決する内容の本書は本当に面白かった。既に何カ月か前に本書は読んではいたが、先週終了した、TVドラマ化された番組(北川景子令嬢、櫻井翔執事)も、単純に面白かった。「謎解きはディナーのあとで2」も出版されたようで、ドラマも2が始まるんだろうなぁ。楽しみだ。
2011.12.23
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著 者=真山 仁(まやま・じん)書 名=コラプティオ発行所=文藝春秋発行年=2011.7評 価=★★★☆☆【送料無料】コラプティオ題名のコラプティオとは、ラテン語で「汚職・腐敗」の意味。内容は、政権交代を果たしたカリスマ総理大臣が、地熱発電開発を主軸に日本経済を立て直すつもりが、実は身勝手で利権にまみれた存在だったことを秘書が暴く話である。もちろん、ストーリーも内容も惹きこまれる面白さがあるにはあるが、「ハゲタカ」「レッドゾーン」や「マグマ」で見せた筆者の切れの鋭さはさほど感じられない。3.11震災以降、マスコミに「再生可能エネルギー専門家」として推進の旗手のように奉られて、ちょっと本人も有頂天になりすぎているのでは。もう少し本業の執筆業で頑張りましょう。
2011.12.23
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著 者=ウォルター・アイザックソン(Walter Isaacson)訳 者=井口耕二書 名=スティーブ・ジョブズ 1原 題=Steve Jobs発行所=講談社発行年=2011.10評 価=★★★☆☆【送料無料】スティーブ・ジョブズ(1)アップル創始者のジョブズが死去した。そのタイミングに合わせるかのように出版された本書であるが、1(上巻)の伝記は生まれからアップルコンピューターを追われピクサー社を立ち上げるまでの期間が述べられている。これまでも、ジョブズに関する伝記物を読んだり、かの有名なスタンフォード大学卒業式でのスピーチは聞いているので、内容的にはどうということはない。ただその成功(や失敗)までの道筋に、神憑り的あるいは病的なこだわりがあり、それが必要なのだとは思った。最初に親しんだパソコンはMacで、IBMコンパチのMS-DOS系OSとは本当に雲泥の差であったし、世の中は騒いでいたがWindows95の時点でも全くMacに足元にも及ばない代物だったと記憶している。だた、いつのまにかWindow系に乗り換え、MS-WORDやPower-Pointをオフィスで常用するようになってしまった。最初に好きで選んだ選択が、パソコンはAppleであり、ビデオはBetaであり、野球はTigersだったりする人は世の中にはたくさんいるはずだ。自分と同じように・・・。そんな感性が同じ人間は大好きだ。(合掌)
2011.12.23
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著 者=マイケル・サンデル(Michael J. Sandel)訳 者=鬼澤 忍書 名=これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学原 題=Justice What's the Right Thing to Do?発行所=早川書房発行年=2010.5評 価=★★★★☆ これからの「正義」の話をしよう2010年にNHK教育で放送された「ハーバード白熱教室」の講義内容を元に、書き下ろされた書物である。第3話からだと思うが、最初にたまたま放送を見た時には、面白くて衝撃が走った。内容が哲学だけに、むかしの青臭い大学生の時を懐かしく思い返したり、生徒を巻き込む講義スタイルも新鮮だった。また、一番のお気に入りの店を、他人に紹介したくない気持ちと同様な気持ちも湧いた。本書で取り上げる事例や議論内容は、ほぼこの講義に沿っており、内容的にはあまり新たな発見はないものの、やはり活字で読むと少し重みがあるようだ。 結局、番組放送でもそうであったが、「正義とは何か」について回答がある訳ではない。著者によると、主に3つの考え方がある。一つ目の考え方は、正義を「最大多数の最大幸福」で考える手法-正義とは効用や福利を最大限にすること-である。二つ目の考え方は、正義を「選択の自由」を尊重することで考える手法-正義とは選択の自由を最大限に尊重すること-である。三つ目の考え方は、正義を「美徳を涵養し共通善に基づいて判断する」ことで考える手法である。筆者は、強要している訳ではないが三つ目を支持しており、内容も三つ目がもっともらしいと述べている。ただ残念ながら、一つ目と二つ目の考え方と比べ、三つ目は明らかにレベルが違う。なんとなれば、一つ目と二つ目は、何が正しく正義なのか考える際のアプローチ手法を提供するに対し、三つ目は何が正義かのアプローチ手法は提供しない。逆に、美徳とは何か、皆にとって良きことと言う共通善とは何かを予め列挙して自ら立場を明らかにしておかなくてはならず、欠点は、考えてなかったことに対して新たな考え方のとっかかりがないのである。(多分、サンデル氏に言わすと、「単純なアプローチ手法があれば楽だが、自ら深く考えておくことこそが大事なのだ」と指摘されそう)ただ、否定するわけではないが、全面的な賛同はしかねる。個人的には、どれかの考え方に偏る訳でもなく、一つ目・二つ目・三つ目の考え方が6:3:1程度にミックスされたような感じが最もフィットすると思う。
2011.12.04
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著 者=東野圭吾(ひがしの・けいご)書 名=黒笑小説発行所=集英社発行年=2005.4評 価=★★★☆☆【送料無料】黒笑小説星新一を思わせるブラックユーモアの利いた、オムニバス短編小説13作品の集合小説である。人それぞれに腑に落ちる部分があるので、どれがどうとは言うまい。ただ、小説の受賞をモチーフにした作品が多かったのは身近であった理由なのでしょう。構想力や着眼点に、著者の力量が感じられるが、本当はもっと長編小説を読みたいところ。短編だと、次々と読み進むにつれあっという間に感想が消えていってしまう・・・
2011.12.03
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著 者=湊かなえ(みなと・かなえ)書 名=少女発行所=早川書房発行年=2009.1評 価=★★★☆☆ 【中古】少女/湊かなえ幼馴染の親友の女子高校生の二人が、ある出来事をきっかけに互いに上手く行かなくなったが、同じ目的を持って夏休み間、互いに別々の行動の結果として、偶然が重なり全てが繋がりあってそのわだかまりが解消し、二人の主人公はハッピーエンドに繋がっていく小説である。なお、その中味は、自殺であったり盗作であったり病死であったり、けっこう重いのでご注意を。更に、二人に現れた転校生の友人も、結構二人の間のエピソードを繋ぐ重要な人物であったことがわかるが、こちらは悲しいお知らせになってしまう。相変わらず、ある登場人物を主体にした際の、その本人から考える相手への思いの表現の仕方や、結果として全体が調和していく手法など著者の著作テクニックには感心する。ただ、前作の「告白」後の作品であるので、その完成度の落差は激しい。どうしても評価が厳しくなってしまうことはやむをえないか。
2011.12.03
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著 者=楡 周平(にれ・しゅうへい)書 名=ラストワンマイル発行所=新潮社発行年=2006.10評 価=★★★☆☆【送料無料】ラストワンマイル最大手の宅配便業者が、ネットモールが主力の顧客の新興IT企業から厳しい取引条件の変更を迫られた結果、自らの各戸へ荷物を運んでいるという物流の「ラストワンマイルを握っていること」を強みに新しいビジネスモデルの自社のネットモールを立ち上げ、これに対処していく企業小説である。宅配事業者が「ヤマト運輸」で、新興IT企業が「楽天」なのは明らか。ストーリーは面白いが、そんなにうまくいきっこないと思ってしまうことが、もどかしい。とはいえ、ネットとコンビニと宅急便さえあれば、モノを売る世の中のほとんどのリアル店舗はなくなってしまう気がしないではないので、当たらずとも遠からずの感覚はある。ただ、あまりにも熱い人物ばかりで少々うっとおしく人物に共感することには至らない。
2011.12.03
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著 者=真保裕一(しんぽ・ゆういち)書 名=デパートへ行こう発行所=講談社発行年=2009.8評 価=★★★☆☆【送料無料】デパートへ行こう!色々な悲しい過去を持つ全く別の数人の男女が、別々の理由と別々の目的から、同じ日の同じ都心にあるデパートの暗い売り場で一夜をドタバタで過ごす物語である。夜明けまでには、みんながみんな色々な偶然からハッピーエンドになる物語である。ここまで相互に関連付けなくてもいいのにねって思うほど良く考えられた脚本構成である。登場場面は、恐らく高島屋日本橋店。作風はコミカルかつミステリー、と言うよりドタバタ演劇と言ってもいいかも。照明の消えた店内は、相手が誰なのか・なぜここにいるのかがお互いに分からない中で、相手の行動理由を自分勝手に想像して自らの次の行動につなげていく点が、次にどうなるかが全く読めずストーリーとしては荒唐無稽であるにしてもテンポは良い。ただ、登場人物一人一人に共感は感じないなぁ~、残念ながら。少なくとも、著者のベストな作品ではないことは確かである。
2011.12.03
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著 者=豊島ミホ(としま・みほ)書 名=神田川デイズ発行所=角川書店発行年=2007.5評 価=★★★★☆【送料無料】神田川デイズ東京都心にある大学に通う、地方出身で周りからちょっと浮いている学生を主人公にして、何かこの現状ではいけない何かを始めないと・変えないとだめだとあがく人間模様を描く短編を6つ合わせたものだが、短編間で登場する共通の知り合い等の人間関係が少しずつ関係しており、全体が繋がっている印象を受ける。ただ、だからといって、その繋がりが重要なわけでもなく、単にその前に登場したの短編の主人公の後日談を紹介することが目的の様で、短編を合わせた全体で何かを伝えようと意図している訳ではないようだ。設定場面は明らかに著者の母校の早稲田大学で、世界観は「ちいさなせっけんカタカタなあった~」のかぐや姫「神田川」。金は無いけど時間はたっぷりある学生生活特有のねっとりとした時間の流れを描いている。人が真剣に自分を変えようと第一歩を印すまでを克明に描いているが、「その後どうなるのか」も興味は尽きず、一つ一つが短編である必要性はないようにも思える。いずれにしても、地方出身で都心の大学に通った経験を持つ誰にでもある、ちょっと懐かしい「うれしはずかし」学生生活を回顧できる本である。
2011.12.03
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