MoMo太郎日記

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2010年01月05日
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カテゴリ: 書評
新年早々、たまには教養というものを身につけてみたいと思い読んでみました。 「チャールズ・ダーウィンの生涯」

書評(1)

著者の松永俊男さんは、実験生物学の分野から生物学史の分野に転じて、ダーウィンに関する研究を続けてきた桃山学院大学名誉教授の方だそうです。

ダーウィンといえば、進化論ですね。そして、それに関連してダーウィンの名言としてしばしば取り上げられる。

It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent that survives. It is the one that is the most adaptable to change .」
生き残る種というのは、最も強いものでもなければ、最も知的なものでもない。最も変化に適応できる種が生き残るのだ。


という名言は、この本の著者によれば、実はダーウィンの著書や稿本のどこにもないそうです。
むしろ、これは生物学の仮説である進化論を利用して、変革を進化として正当化したい社会思想を補強するために誰かが言い立てたもののようですね。

また、この本でわかったのは、チャールズ・ダーウィンという人は動物学、植物学や地質学等の自然を研究した博物学者(本書では、これをナチュラリストとしています)であり、研究者ではあったが、現在のように大学や研究機関に勤める学者ではなく、資産家のジェントルマンとして生計を立てつつ、研究をしていたというのも19世紀の大英帝国のならではことだなという感じがしました。

ところで、この進化論が初めて世に紹介された書籍「種の起源」そのものを読んだ生物学関係の専門家はどれくらいおられるのだろうか。まあ、読んでいなくても、ダーウィン的な進化論が、生存競争の結果、同じ種の中で他の個体よりもわずかでも優れた形質を持つ個体が生き残って、代々それが蓄積していくことによって種が変化していく(これを自然選択というそうです)ことは学ぶことができました。

しかし、DNAだとかゲノムとか、そういうことが分かり始めた現在、150年前に唱えられた進化論という仮説はどういうことになるでしょうかね。

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最終更新日  2010年01月06日 01時01分48秒 コメント(4) | コメントを書く
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あきても @ Re:北関東の旅 東海村(その4) 村松虚空蔵尊(11/24) New! 丑年、寅年生まれの守り御本尊ですか 何か…

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