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2019年12月25日
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テーマ: 電気自動車(301)
カテゴリ: EV  電気自動車
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 回転数の上昇につれ出力、トルクが発生するガソリンエンジン(内燃機関)と違い、電気モーター(電動機)は立ち上がりのトルクが非常に大きい。
 トルク、出力の頂点に近いところで如何にエンジンを作動させるかが問題だった。
 運転者は回転数が上がるにつれ出力がモリモリと増大する加速感を楽しんだ。
 EVの操る喜びをどのように演出するのかは、長年内燃機関に親しんできた自動車メーカーにとって大きな課題。
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電気自動車は戦国時代!
日産の答えとは
2019年11月29日 マイナビニュース
  …(略)…
○2つのモーターで細やかな駆動制御を実現
 「第46回 東京モーターショー2019」で日産が中央舞台に展示したのは、「ニッサン アリア コンセプト」と「ニッサン IMk」の2台であった。
 どちらもEVのコンセプトカーだ。
 アリア・コンセプトは新開発の電動4輪制御技術を採用するとの触れ込みだったが、先頃、その技術を搭載したテストカーに、神奈川県追浜にある日産のテストコースで試乗してきた。
 この技術を体験すると、EVの時代になっても、クルマの味付け次第では各メーカーの個性が感じられるのではないかと期待が持てた。
 テストカーは日産「リーフe+」がベースとなっている。
 リーフは前輪駆動(FF)だが、テストカーは後輪も駆動させるため、クルマの後部に前輪用と同じモーターを追加で搭載している。
 リアサスペンションも改造済みだ。
 モーターの最高出力は2個で227kW。
 馬力に換算すると約300馬力に達する。
 最大トルクは680Nmで、日産「R35 GT-R」の588Nmを凌駕する。
 これほどのパワーを獲得したテストカーだが、日産によれば、電動4輪制御技術で 前後の駆動力制御とブレーキの個別制御を行うことにより、快適な乗り心地、気持ちよく運転を楽しめるハンドリング、滑りやすい路面でのゆとりを実現できる とのことだった。
 追浜のテストコースには、標準のリーフe+も用意されていたので、これと比較しながらテストカーで新たな技術を試した。
 最初にテストしたのはアクセル全開の加速と、「e-Pedal」を使った回生による減速だ。
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 まずは標準のリーフe+だが、いざアクセル全開で加速してみると、こんなに猛烈な瞬発力を発揮するのかと驚くほどの出足で、体が後ろへ置いていかれるような感覚を味わった。
 そこからアクセルを完全に戻し、e-Pedalによる回生を働かせると、ぐっと強い減速が生じ、体はもちろん、頭も前へ持っていかれるような状態になった。
 次はテストカーを試したのだが、2つのモーターを使った出足は標準のリーフe+よりも強烈で、途中で加速が衰える様子もなく、ぐんぐん速度を上げていった。
 目に映る景色の流れも、先程よりはだいぶ速い。
 標準車と同じ目標地点でメーターを確認すると、速度は時速120キロ近くに達していた。
 ただ、恐怖心はなかった。
 というのも、テストカーの方は前後の駆動力を微妙に制御することにより、加速によって車体が後ろへ傾くのを抑えているため、前方を見ている眼の動きが少なく、走りが安定していると感じられたからだ。
 また、アクセルペダルを戻して回生を働かせた時も、強い減速を体には感じたが、標準車のように、頭を前へ持っていかれる動きが少なかったので、安心していられた。
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 R35 GT-Rも「時速300キロで会話を楽しめるGTカー」
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 今度は、市街地での使い勝手を試すべく、時速20~40キロでの加減速を繰り返したのだが、こういったシーンでも、テストカーでは体や頭の揺れが少なかった。
 特に同乗者は、運転者のようにハンドルで体を支えることができないので、揺れが少なくなれば乗り心地はより快適になり、車酔いなども起こしにくくなるだろう。
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 次のテスト内容は、より高い速度でのS字カーブと、雪道など滑りやすい路面を想定したカーブでの安定性の確認だ。
 200キロ近い重さの走行用リチウムイオンバッテリーを床下に搭載するEVの場合、重心が低いので元々安定性は高く、標準のリーフe+でも、ハンドル操作に対するクルマの動きは素直だ。
 例えば山間の屈曲路などでも、これなら壮快な走りを楽しめる。
 テストカーでは、カーブでの旋回速度をより高く維持することが可能だった上、カーブしながらアクセルをさらに深く踏み込んでも、カーブの曲率をなぞる動きができた。
 これは、前後の駆動力だけでなく、カーブに対し内側の前後タイヤに適度なブレーキを掛けることで、カーブを飛び出さないよう制御を行っているためだ。
 もちろん、タイヤの限界を超えてしまえば、運転不能になるのはいうまでもない。
 あえて路面を濡らした滑りやすいカーブでも、テストカーではタイヤが横滑りする率や量が極めて少なくなった。
 この駆動制御が搭載されていれば、雨の日や雪道でも、舗装路を運転するのに近い安心感で走れるのではないかと思った。
 EVは金属の塊であるエンジンから動力を得るのではなく、モーターが生み出す磁力という、目に見えない力を回転力として走るため、タイヤが滑り出そうとする際、ある程度はそれを緩和する素養を本質的に備えている。
 そこにテストカーのような制御を加えれば、タイヤを的確に路面に食いつかせ、走行安定性を高められることを確かめることができた。
  …(略)…
        ​
 日産は今回のテストカーが「もっと爽快な走りをもたらす」としている。
 だが、爽快な走りが人に何をもたらすのか。
 人の心をどう動かすのか。
 そのあたりについても明確なイメージが欲しい。
 爽快な走りをもたらす技術は、単に前の技術よりも良くなったというだけでなく、何を実現したいのかという目標を指し示して欲しいのだ。
 それによって初めて、EVの時代に個性豊かな日産車が誕生するのだと思う。
  ― 引用終り ―
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 記事の著者はEVにないものねだり(なかったものねだり)をしている。
 爽快な走りの共通定義は今までなかった。
 具体的に比較し、示すことも難しい。
 4輪の駆動力とブレーキ力を自在に制御できれば、できることの範囲は飛躍的に広がる。
 構造からみて、今のEVには「重厚な安定感」は実現できても、素性からの「軽快な走り」はないようだ。
 軽快にするには軽量で高密度なバッテリーが実用化されねば不可能。
 ノート e-POWER 内燃機関で発電し、電動機で駆動させることで現状からの最良と思われる回答を引き出した。
 電気による制御が高度化すればするほど、スポーツモデル、ホットモデルが、EVでこそ生み出しやすくなった。
 不明なのは「ユーザーのニーズ」。
 気になるのは、トヨタ、ホンダがどうでるか。
​​ 車両搭載技術 ​​
NISSAN MOTOR CORPORATION
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最終更新日  2019年12月25日 06時00分12秒
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