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2024年7月31日、国土交通省は、自動車の量産に必要な認証「型式指定」の不正申請問題で、トヨタ自動車に是正命令をトヨタ自動車の佐藤恒治社長に手交した。 8月22日、トヨタ自動車は、「型式指定」の認証不正を受け停止している「ヤリスクロス」「カローラフィールダー」「カローラアクシオ」の3車種の生産について国土交通省が安全性を確認し、出荷停止の指示を解除したため、9月2日に再開すると明らかにした。 3車種はトヨタ自動車の子会社のトヨタ自動車東日本の宮城大衡工場と岩手工場で生産していたが、認証不正が発覚したため2024年6月に生産・出荷を停止していた。 トヨタ認証不正3車種、9月2日生産再開2024/08/22 共同通信 トヨタ自動車は22日、車の量産に必要な「型式指定」の認証不正を受け停止している「ヤリスクロス」など3車種の生産を、9月2日に再開すると明らかにした。 ― 引用終わり ― 認証不正の対応のため2024年3月に発売を予定していた「クラウン」の新車種「エステート」の発売について、「12月以降に延期する方針を主要な販売店に伝えた」などと報じられている。 7月時点で「10月以降」と伝えたものの、「12月以降」に再延期となった。 ダイハツは2023年4月に認証手続きの不正行為を公表。12月に国内の全完成車工場を停止。 2024年8月23日、ダイハツ工業は、自動車の認証試験を巡る不正の影響で、10月末から複数の車種の生産を一時停止すると明らかにした。 生産停止に至った理由は、不正を受けて全ての車の開発を一時停止した結果、国土交通省が11月から適用する法規制への対応が間に合わなくなるため。 5月、全工場の稼働を再開した。 そして8月24日、10月末から、一部車種の生産を停止することが24日、分かった。 ダイハツ、一部車種の生産停止=10月末から「コペン」など時事通信 2024年8月24日 10時23分 ダイハツ工業が10月末から、一部車種の生産を停止することが24日、分かった。同社は過去の認証不正を受けて開発作業を一時中断していたことから、11月から適用される新たな保安基準への対応が間に合わなくなった。停止期間は車種によって異なり、同社は早期の生産再開を目指して開発を急ぐ。 生産停止の対象は軽自動車「コペン」のほか、軽商用車「ハイゼットトラック」、トヨタ自動車に供給する小型車「ルーミー」が含まれるとみられる。 新基準では、後方確認用のバックモニターの設置などが義務付けられ、対応しなければ生産ができなくなる。同社は「顧客や部品メーカーへの影響を最小限にとどめるよう努力する」とコメントしている。 ― 引用終わり ―
2024年09月01日
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酷暑を反映してか、最近の日本車は人数分以上にドリンクホルダーが設置されているものもある。 車内に置いたペットボトルが車両火災を起こした事例があると聞くと、心穏やかではいられない。 なぜ「ペットボトル」で「車」が「燃える」!? ちょっとした“油断”で大事件に! 炎天下の放置は「超危険」な理由とはくるまのニュース 2024年8月6日 14時50分 なぜ「ペットボトル」で「車」が「燃える」!? ちょっとした“油断”で大事件に! 炎天下の放置は「超危険」な理由とは写真を拡大する2024年7月、ペットボトルが原因とみられる「車両火災」が発生しました。どのようなメカニズムで起きたのでしょうか。 ■太陽光とペットボトルが思わぬ「火災の原因」に!? 猛暑が続くなか、こまめな水分補給のためにはミネラルウォーターやスポーツドリンクなどが大いに役立ちます。 しかしそんなドリンクのペットボトルが原因となって、大きな損害をあたえてしまうこともあります。 小学校の実験で、太陽光を虫メガネで集めて黒い紙を燃やすというような実験をしたことがあるかと思います。 虫メガネは中央に厚みがある凸レンズとなっているため、光がレンズを通過した際に折れ曲がり、1点に光を集めることができます。 このような凸レンズの効果が予期せず発生してしまうモノとして、水のペットボトルが挙げられます。 たとえば庭先に置いた水の入ったペットボトルに太陽光があたったことで、近くの可燃物が燃えたというような、いわゆる「収れん火災」も季節を問わず起きています。 なかでももっとも発生しやすいのは1月だといわれています。 冬場は太陽の位置が低く、部屋の奥まで太陽光が入り込むということと、空気が乾燥していることなどが原因とみられています。 またこのような現象によって車両火災にもつながることもあるといい、直近では2024年7月25日、静岡県で「収れん火災」が原因と想定される火災も発生しています(出火原因は調査中)。 この火災では乗用車が全焼し、近くに止めてあったトラックの一部が焼けています。 報道によると、クルマのトランクに4リットルのペットボトル4本を置き、あえて熱がこもらないようにトランクリッドを開けたままにしておいたところ、直射日光がボトルに当たり火災が発生したといわれています。 やや特殊な状況ではあったものの、キャンプなどでクルマにペットボトルを積載していた際にも起こりうる可能性もあるので、注意したい事象だと思います。 ■「収れん火災」の原因はペットボトル以外にもある!? ペットボトルのほかには、どのようなモノが「収れん火災」の原因となり得るのでしょうか。 消防庁によると過去に、メガネやアクセサリー取り付け用の吸盤、タイヤのアルミホイールなどによって「収れん火災」が発生した事例があるといいます。 ― 引用終わり ― 収斂火災が冬場に多いことは意外だった。 直射日光にさらされない位置のドリンクホルダーに置いたペットボトルは、火災の原因となることは少なさそうだ。 酷暑下の運転では水分補給も大事なこと。車内に水を持ち込みたい。 一方、ダッシュボード、フロントウインドシールドに光り物を放置するのは、危険が伴うとのこと。 車内が高温になることによる弊害はほかにも考えられるので、夏に限らず車内にモノを放置しないことを心掛けたい。 液晶にも、バッテリーにも影響がありそうなスマホ、熱膨張による破裂が心配な炭酸飲料、熱による変形が心配な各種の樹脂製品など高温環境に置かない方がよさそうなものは様々ある。
2024年08月25日
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全国のガソリンスタンド数は、1994年度の約6万店をピークに減少。2017年度末には30747店とピーク時から半減し、その後も減り続けている。 2024年7月29日、経済産業省は、2023年度末時点で全国の給油所数が前年度末比2.0%減の2万7414カ所と、29年連続で減少したと発表した。 自動車の燃費の向上による給油回数の減少、過疎化などが影響した。 廃止は596カ所。新設は47カ所と前年度の半分以下で、統計が残る1989年度以降で最少となった。 全国給油所、29年連続減少2.7万カ所、需要縮小共同通信 2024年7月29日 経済産業省は29日、今年3月末時点の全国のガソリンスタンド(給油所)が2万7414カ所となり、前年同月比で2.0%少なくなったと発表した。過疎化や自動車の燃費改善などでガソリンの需要が年々縮小しており、29年連続の減少となった。業界では給油所を使った新事業を模索する動きが加速している。 2カ所増えた山口を除く46都道府県で減った。減少幅が最も大きかったのは4.9%の熊本で、佐賀(4.4%)、鳥取(3.0%)と続いた。 石油元売り各社は給油所を洗車や修理といった自動車関連サービスを請け負う店舗に切り替えるほか、電気自動車(EV)の充電設備導入などサービスの多角化を図っている。 ― 引用終わり ― 過疎化の影響による閉店で、地方によっては給油のために遠距離を走らなければならないケースもでてきている。資源エネルギー庁調べでガソリンスタンドが3か所以下の「SS過疎地」とされる市区町村は全国で288か所(2023年3月末時点)。その多くは、地方の小規模な自治体。 自動車専用道路でも150km以上ガソリンスタンドがない区間がある。 このまま減少に歯止めがかからないと、不便を強いられるユーザーが増えそうだ。 ・高速道路上で150キロ以上ガソリンスタンドがない区間 由仁〜足寄 175km 道東道 西紀〜南条162km 舞鶴若狭道ー北陸道 西紀〜賤ヶ岳156km 舞鶴若狭道ー北陸道 岩手山〜青森東 155km(下り)東北道―青森道 磐梯山〜荒川胎内 154km(下り) 磐越道ー日本海東北道 吉野川〜淡路 150km 徳島道ー高松道ー神戸淡路鳴門道 ひるがの高原〜有磯海150km 東海北陸道ー北陸道 今川〜山田 150km 東九州道ー大分道 消費量の低下につながる燃費の向上の点では、燃費性能の向上のほか、車両の小型化が進んでいることもある。 軽乗用車のユーザーは65%が女性。 高齢化社会日本で、燃費がよく、税金、車両保険などの経済性が高い軽乗用車は高齢者にも支持されている。 乗用車全体で60歳以上のユーザーは38%。軽乗用車のユーザーは44%が60歳以上となっている。また高齢軽乗用車ユーザーの95%が次に買い換えたい車種を軽乗用車としている。 日本の高齢化の進展、女性ドライバーの増加とともに軽乗用車が増える構造となっている。 軽自動車優遇の自動車税制を批判する方々もいるが、軽自動車の税負担が国際水準であるとのデータが、日本自動車工業会から提示されている。 長時間労働、薄利多売もあり、経営者の高齢化による廃業、後継者難も深刻であるという。 ただし、廃業するには、店舗設備を撤去しなければならない。特に問題になるのが、ガソリンや軽油を貯蔵する地下タンク。規模にもよるが、数百万円の撤去費用がかかる。もし地下タンクから油漏れが見つかったら、土壌改良をする必要があり、費用は1000万円を超える場合もある。 経済産業省は、SSを廃業し地下タンクを撤去する場合、経済産業省の「過疎地等における石油製品の流通体制整備事業」で対象に認定された撤去費用について、補助率3分の2で補助金を支給している。 営業していないまま放置されているガソリンスタンドをしばしばみかけるのは、上記のような経済的理由もある。 過疎地でのガソリンスタンド存続のためのベストミックスは、銀行ATM、EV充電スタンドを備えるコンビニエンスストア併設と思われる。 一定の広さとコンビニエンスストアを支える人口があっての話となるが……。
2024年08月06日
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7月19日、大阪・関西万博の会場、夢洲(ゆめしま)への交通アクセス課題を話し合う協議会が開催され、万博協会は、パークアンドライド駐車場に料金変動制(4500円~7500円)を導入することを明らかにした。 万博会場へ自家用車でのアクセスは舞洲、尼崎、堺の3か所に設けられたパークアンドライド駐車場を利用することになる。また、事前予約通り利用されているかどうかをチェックするため、ETC情報を活用して、通過履歴と駐車場の利用状況を照合するとのこと。 7月23日、2025年大阪・関西万博の会場などを走る大阪メトロの自動運転EV(電気自動車)バスの発表式が、おおきにアリーナ舞洲で行われた。式後の試乗会では、舞洲から夢洲までの約7kmを30分で走行。うち約3.5kmは操作の一部をシステムが担う「レベル2」の自動運転に切り替え、最高時速40km/hで走行した。 大阪メトロは万博開催時、車で舞洲を訪れた来場者を会場の人工島・夢洲まで送迎する大型バス(25人乗り)と、会場外周を走る小型バス(10人乗り)の計約150台を運行、うち約10台は自動運転とする計画。一定の条件下で無人運転が可能な「レベル4」での運用を目指す。 四輪、二輪、歩行者などの混合交通の危険性を熟知するバス運営者ではなく、専用線を定時運行することに長けたメトロの運営というところがミソ。 自動車専用道路などでの自動車の自動運転の技術の基本はほぼ確立されている。進路上に不意に現れる障害(人、他車両など)への対処レベルの課題が残っている。 万博会場を走る「自動運転EVバス」お披露目4つのカメラと3つのセンサーで周囲確認大阪メトロが実証実験ABCニュース / 2024年7月23日 19時12分 大阪・関西万博で走行予定の「自動運転バス」がお披露目されました。 大阪メトロが発表したのは、来年の大阪・関西万博で来場者が利用する予定の自動運転EVバスです。 バスは舞洲と夢洲を結ぶ25人乗りの大型と、会場内を移動する10人乗りの小型の2種類で、23日は大型バスが会場までのルートの一部区間を自動運転で走行する様子が公開されました。 (記者リポート)「今からカーブにさしかかろうとしています。バスの運転手の手はハンドルに添えられているだけです」 バスは4つのカメラと3つのセンサーで周囲の状況を確認し法定速度で走行する仕組みで、大阪メトロは人の手を介さない完全な自動運転での走行を目指し、実証実験を進めています。 ― 引用終わり ― 2024年2月1日、本田技術研究所は、自動運転で走る小型電動モビリティーを一般客に使ってもらう実証実験を始めた。2025年中に無人で走る「レベル4」へ移行し、高齢化やドライバー不足が深刻化する中、地方での移動を支える足として実用化をめざす。 2024年2月28日、日産自動車は、2027年度に自動運転車を使った乗り合いシャトルバスサービスの事業化を目指すと発表した。2024年度に横浜市のみなとみらい地区でミニバン「セレナ」を使った自動運転車の有人走行実証実験を開始。25―26年度に同市内の桜木町や関内といった地区にエリアを広げ、20台規模のサービス実証を実施する。 「自動運転レベル4」解禁! それで何がどう変わる?デイリーコラム 世良 耕太2023.03.27 webCG 運転の主体がシステムに2023年4月1日に改正道路交通法が施行され、自動運転レベル4の公道走行が解禁される。 振り返れば、自動運転レベル3が解禁されたのは2020年4月1日のことだった。完全自動運転のレベル5が最終到達点だとすれば、法的には最終目的地のひとつ手前までたどり着くことになる。 自動運転の段階はレベル1からレベル5まである。レベル1は運転支援で、前後・左右いずれかの車両制御にかかわる運転操作の一部を実施する内容。 レベル2は部分運転自動化で、システムが前後・左右両方の車両制御にかかわる運転操作の一部を実施する。前方を確認したうえで手放し運転を可能にする機能(日産の「プロパイロット2.0」など)はレベル2に該当する。 レベル2まではドライバーによる監視が必要だが、レベル3より上はシステムが運転を監視することになり、レベル3は「特定条件下における自動運転」に分類される。2021年3月5日に発売された「ホンダ・レジェンド」がこの機能を搭載。同年4月には「レクサスLS」のハイブリッド車と燃料電池車の「トヨタ・ミライ」に、限りなくレベル3に近いレベル2相当の機能「アドバンストドライブ」が設定された。特定の条件下で、ドライバー監視のもと、ハンズフリーでの移動が可能になる。4月1日に解禁されるレベル4は「特定条件下における完全自動運転」だ。 レベル3の場合はシステムが手に負えなくなった場合、ドライバーに運転の権限を委譲するが、レベル4はドライバーが関与する必要はなく、システムが安全に停止させる。レベル2までは運転主体がドライバー、レベル3はドライバーとシステムを行き来、レベル4より上は運転主体がシステムになる。 無人運転が可能になるのもレベル4の大きな特徴だ。法的には無人運転も可能。ただし、自動運転中のクルマに作動を監視する「特定自動運転主任者」を置く必要がある。この主任者は自動運転車に乗っている必要はなく、遠隔システムの監視でもオーケーだ。 ― 引用終わり ― 7月23日、GMのマリー・バーラCEOが、ホンダとアメリカのゼネラルモーターズ(GM)、そしてGMが出資するベンチャー企業のクルーズの3社が共同開発してきた、完全無人の自動運転専用車両「クルーズ・オリジン」について、無期限で開発中止すると発表した。 米国で許認可の見込みが立たない完全無人運転を日本の国交省が先行して許認可を下す見込みはない。 ホンダは2026年初頭に東京都心部でサービスを開始する予定の完全自動運転サービスについて、大きく修正または方向転換せざるを得ない状況になったとみられる。
2024年08月02日
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BEVの取組が遅れた日本の自動車メーカーは、円安ドル高も加わり、軒並み好決算。海外生産・販売比率が高いホンダも例外ではなかった。 ホンダが5月10日に発表した2024年3月期の営業利益は1兆3819億円(前期比77.0%増)と過去最高を更新。売上高、当期純利益も過去最高。北米のハイブリッド車(HV)販売など四輪の阪大台数が増加したほか、値上げや円安の効果も大きかった。 2024年7月2日の東京株式市場で日経平均は、前営業日比443円63銭高の4万0074円69銭と、3日続伸して取引を終えた。TOPIX(東証株価指数)も3日続伸し、1.15%高の2856.62ポイントで取引を終えた。 ホンダ株は一時2%超高の1801.5円に上昇していたが、後場の終盤に上げ幅を急速に縮めた。損害保険大手4社がホンダ株を売却する方針を固めたとのロイター報道を受けて前営業日終値近くまで上げ幅を縮小した。 ホンダ株が上げ幅を急速に縮小、損保大手中心に5000億円規模売却と報道By ロイター編集2024年7月2日 ロイター 2日の株式市場で、ホンダ(7267.T), opens new tab株が後場の終盤に上げ幅を急速に縮めている。一時2%超高の1801.5円に上昇していたが、損害保険大手4社が、ホンダ(7267.T), opens new tab株を売却する方針を固めたとのロイター報道を受けて前営業日終値近くまで上げ幅を縮小した。 同報道によると、損保大手4社は企業向けの保険料を事前に調整していた問題を受けて政策保有株をゼロにする方針を表明しており、主要銘柄を手放し削減の動きを本格化する。 ― 引用終わり ― 損保大手4社とは、東京海上日動火災、損保ジャパン、三井住友海上火災、あいおいニッセイ同和。現在の株価水準であれば、売り出し規模は総額5000億円程度になる見通し。 4社は昨年12月、企業向け保険料を事前調整したとして金融庁から保険業法に基づく業務改善命令を受けた。 金融庁は政策株の保有多寡などが契約シェアに影響したとして問題視したため、4社は今年に入り、段階的に削減する方針を打ち出していた。 4社は24年3月末時点で9兆円相当の政策株を保有する。トヨタ自動車、信越化学工業、伊藤忠商事などが上位銘柄。 これからは連続不正発覚・トヨタ自動車、三益半導体工業株式会社公開買付けの開始予定・信越化学工業、ビッグモーターを買い取り・伊藤忠商事にも注目しよう。
2024年07月09日
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2024年5月13日にスズキは「2024年3月期連結決算」を発表した。 売上高は5兆3743億円(前年同期比15.8%増)、営業利益は4656億円(前年同期比32.8%増)で、売上高、営業利益ともに過去最高を記録。 内訳は四輪事業の売上高4兆8838億円(前年同期比17%増)、営業利益は3982億円(前年同期比43%増)、二輪事業の売上高3669億円(前年同期比10%増)、営業利益は390億円(前年同期比33%増)。 販売台数について四輪事業では316万8千台(前年同期比5.6%増)、二輪事業では191万2千台(前年同期比2.4%増)とともに前年度と比べ増加した。 四輪事業では、スズキのグローバル市場で最大となるインド市場で179万4千台(前年同期比9,0.%増)となり、特にガソリン車と比較して二酸化炭素排出量が少ないCNG車(天然ガス車)が伸長し、前年比で47%増加した。 2024年6月7日、販売で苦戦していたスズキは、タイでの四輪車生産から撤退すると発表した。 2025年末までに四輪車工場を閉鎖する。 2012年11月、スズキは北米の4輪車販売事業から撤退することを発表した。理由はリーマンショック後に円高ドル安が続く状況の中で、4輪車事業では採算確保が困難となったこと。 2018年9月、スズキは中国の合弁生産会社「重慶長安鈴木汽車有限公司」のスズキ保有分の全株を、長安汽車に譲渡することで合意。これによりスズキは、2018年内に中国からも撤退することになった。コロナ禍前の中国からの撤退のタイミングは、慧眼、幸運とされた。 インドでは自動車生産のトップメーカーとして活躍するスズキは、中国、米国の2大新車市場から撤退済み。新車市場として「これからはインド」であるが、いまだ「その時」はきていない。 インドのGDPが成長したら、スズキはそれに見合ったモデル展開ができるのかは未知数。アフリカに行くのだろうか? スズキ タイでの4輪車生産から撤退TBS NEWS DIG Powered by JNN 2024年6月7日 21時55分 大手自動車メーカーのスズキが、タイでの4輪車の生産から撤退すると発表しました。 スズキによりますと、タイにある子会社の工場を2025年末までに閉鎖し、4輪車の生産から撤退するということです。 スズキは2012年にタイで4輪車の現地生産を開始。ピークだった2016年度には6万台近くを生産していましたが、昨年度には7000台あまりに留まっていました。 撤退の理由についてスズキは、タイではピックアップトラックなどの大型車の需要が大きく、得意とする小型車の需要を開拓することができなかったと説明しています。 タイ市場はこれまで日本勢が存在感を示していましたが、タイ政府がEV=電気自動車の普及のため、補助金の支給などを始めた影響などでEVで先行する中国メーカーが攻勢を強めています。 ― 引用終わり ― 税制等の公的施策もありタイでは商用車であるピックアップトラックが乗用車的に使用されている。 乗用車は贅沢品となっている。平野の大半が低地で舟運が発達したタイでは中古車からエンジンを取り外し船外機としても利用している。内燃車は無駄なく活用されている。 低開発国、新興国の自動車市場は取得価格の安価なEVの比率を高めている。 現在タイの自動車市場は安価な中国製EVに傾いているが、バッテリーの寿命が尽きる5年後が注目点。バッテリー寿命が尽きたEVは、現在のところガソリン車と異なり寿命延長するのに駆動用バッテリー全交換で高額が必要となる。既存の自動車企業が作ったEVでなければ、ボディ、艤装品などもバッテリーと同じくらいの期間で傷む、へたるものと推察される。 リサイクルが確立されている内燃エンジン車と異なり、安価なEVは大半がごみとなり、バッテリーは有害ごみとなる。 スズキの新興国市場での動向と、多くの欠点が明らかになる中、EVの新車市場の隆盛が今後どれぐらいの期間続くのか注目したい。
2024年06月21日
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2024年2月、日野自動車、ダイハツ、豊田自動織機で起きた国の認証不正再発防止に向けてトヨタは、グループの責任者である同社会長の豊田章男氏が中心となり、トヨタと日野自動車、ダイハツ、豊田織機を加えて、法規認証をテーマとした「トヨタ生産方式(TPS)自主研究会」を立ち上げた。 6月3日、トヨタ自動車、ホンダ、マツダ、スズキ、ヤマハ発動機の5社は新車の認証試験で不正が確認されたと発表した。 6月4日、国交省は、認証不正の事実関係を確認するためトヨタ本社で立ち入り検査を行っていて、検査の結果を踏まえて厳正に対処するとしています トヨタ自動車は、この問題で生産を停止している「カローラフィールダー」「カローラアクシオ」それに「ヤリスクロス」の現行の3車種について、7月末まで生産停止を継続することを明らかにした。 さらに、「クラウン」シリーズの新型車「エステート」の生産開始や発売を延期したと明らかにした。 トヨタ、新型クラウンの発売延期不正問題受け、認証取得見送り共同通信 2024年6月14日 18時2分 トヨタ自動車は14日、高級車「クラウン」シリーズの新型車「エステート」の生産開始や発売を延期したと明らかにした。車の大量生産に必要な「型式指定」を巡る認証不正を踏まえ「トヨタとして新規の認証取得を見送っているため」と説明している。7月下旬の発売を予定していたが、後ろ倒しする。新たな発売時期は未定。 エステートは新型クラウンの4車種目。大型SUVで、従来にはないデザインが話題となっている。発売を23年度内としていたが、商品の作り込みを理由に発売が遅れていた。 ― 引用終わり ― 新規の認証取得は「新しい」認証取得の業務マニュアルに沿って行うということなのだろう。 「新しい」認証取得の業務マニュアルは、国交省の検査の指摘事項についての対応策が完了してから、ということになり、TPS(トヨタ生産方式)の本家でも自分で生産、販売計画を定めることはできない。 同様の状況が、先行するトヨタの後に、ホンダ、マツダ、スズキ、ヤマハ発動機が続く。 国は国が定めた基準より厳しい基準で試験しても「不正」とする。 国交省の認証制度を改めないと、自動車産業の車体製造が海外移転することになり、製造業の空洞化がすすみそうだ。
2024年06月19日
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かつて国産のほとんどの乗用車が装備していたが、現代では見ることがなくなった主な装備を「くるまのニュース」が取り上げた。 「もはや」ではなく、「ただただ懐かしい」。 もはや懐かしい? 車の「“レトロ”アイテム」何がある? 当時流行った「画期的装備」は今では「逆に新鮮」かくるまのニュース 2024年5月13日昨今は「旧車」や「ネオクラシック」が人気を博していて、今となっては不便な装備も、逆にレトロ感を演出する小道具になったりします。かつてのクルマに採用されていたレトロな装備にはどのようなものがあるのでしょうか。 ■現代では姿を消したクルマのレトロ装備とは? いまや、昭和っぽさが「映える」「逆に新鮮でカワイイ」と人気になる時代。クルマも、昭和や平成初期のモデルが“ネオクラシック”として人気を博しています。 そんな旧車には、現代のような完成された装備ばかりが搭載されているわけではありません。 ただし、不便さを感じる装備も、見方を変えればレトロ感を感じる装備だったりするのですが、クルマの懐かしい装備にはどのようなものがあったのでしょうか。 ●フェンダーミラー いまでもタクシーなどで見かけるフェンダーミラーもレトロ感あふれる装備のひとつ。1970年代に登場した名車と言われるクルマはすべてフェンダーミラーが当たり前でした。 顔を動かさずに視認できるメリットがある一方で、横方向を目視しないまま右左折してしまう事例が多発。 死角の多さや距離が遠すぎるなど安全性の面の課題もあり、1983年に国内でドアミラー装着が解禁になったことを受け、乗用車では装着する例が減ったと言われています。 ●手動式の三角窓 三角窓とはフロントドアウインドウ前方に設けられた補助窓のことで、主に三角形だったことが名称の由来です。 今でもダッシュボードが前方に遠いミニバンや、トヨタ「プリウス」などAピラーが寝ているクルマにそのなごりが残されています。 … (略) … ●手動開閉式のウインドウ(ウインドウ・レギュレーター) いまでは当然のように搭載されているパワーウインドウですが、1980年代後半になるまで普及していませんでした。 それまでは高級車のみに装備される程度で、それ以外はハンドル(レギュレーター)をぐるぐる回す手動開閉式のウインドウが一般的でした。 … (略) … ●オートアンテナ クルマに搭載された最初のオーディオ機器はラジオでした。そしてラジオの電波を受信するために必要なアンテナも年々進化しています。 オートアンテナは1980年から2000年代前半のいわゆるネオクラシックに多く残っている装備です。 それまでの固定式のロッド(竿)アンテナに代わって、ラジオの電源と連動して自動で伸縮するオートアンテナが装備されるようになりました。 … (略) … ●カセットデッキ ラジオに次いで人気になったオーディオ機器がカセットデッキです。1990年代初頭までは自分の好きな曲をセレクトして収録するのが大流行したものでした。 当時のラジオはアナログで、かつ喋りの多いプログラムが中心。車内で音楽を聞きたいユーザーからカセットデッキは絶大な人気をほこったのです。 ― 引用終わり ― ・フェンダーミラー 乗用車のドアミラーは運輸省が許可しなかったと聞く。外車のようで、スポーティでカッコいいので改造する者も多かったが、オーバーフェンダー装着などとともに不正改造として警察に取り締まられた。 スポーティーな「砲弾型フェンダーミラー」もあった。 外車好きの雑誌カーグラフィックは「外車保護のためドアミラーは外車だけで良いのでは」とのコラムを掲載したこともある。 ・手動式の三角窓 カークーラーの装備がない時代、走行風を強力に室内に取り込む開閉式の三角窓は、夏季のベンチレーションの救世主だった。 手動開閉式の三角窓が廃絶されたのは、エアコンの普及とともに必須ではなくなったことと、工数が多くコストアップ要因だったことが理由ではなかろうか。 デザイン面では、すっきりしたサイドビューの他、フロントウインドウの傾斜が大きくなったことも関係している気がする。 ・オートアンテナ あまりにクルマが売れなくてホンダは三菱自動車の傘下に入るのではと噂された時期、起死回生の商品として売り出された初代オデッセイは、値ごろ感を打ち出すためオートアンテナがなく手で伸ばすアンテナのみだった。エンジンのホンダには珍しくタコメータもなかった。 続いて売り出された初代ステップワゴンは、オートアンテナがなく、窓に貼り付け式のアンテナを採用した。 ・カセットデッキ AMのみのカーラジオ、8トラックのカーステレオはさらに懐かしい。 デジタル時代になると、カセットテープやレコードプレイヤーのようなアナログ機器の方がスローライフに親しんでいるようで贅沢な感じがする。 ・オートチョーク クルマだけでなく、バイクまで電子燃料噴射になった昨今、「チョーク」の役割、いつ、どう使うかを全く知らない若者は多いことだろう。彼らにはそれが「オート」になることはさらに意味不明だろう。 ・白タイヤ サイドウォールに白いリボンが入ったタイヤは、マイカー普及時代、乗用車のシンボルだった。ラジアルタイヤの普及とともに見ることが少なくなった。クラシック・アメ車マニアはいまでも履いてる。クラシック国産車マニアも履いている人をみかける。 ・レザートップ、ランドウトップ 屋根部分の塗り分けの2トーンが普及しつつあり、レザートップは絶滅した気がする。機能性は感じられない。ランドウトップはレザートップ以上に維持する手間がかかるようだ。 そのうちWiFiも乗車、かつてのラジオ並みに標準装備される時代が来るのだろうか。
2024年06月18日
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半導体、部品供給不足などのため新車の供給が不安定だったこともあり活況を呈した中古車販売市場は、2023年7月以降、ビッグモーターの数々の不正が明らかになり市場全体に急ブレーキがかかった。 2024年5月1日、伊藤忠商事は、子会社で燃料商社大手の伊藤忠エネクス、再生ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP)とともに、中古車販売大手ビッグモーターから事業を承継し、新会社「WECARS」(ウィーカーズ)を設立した。ビッグモーターの看板は数カ月かけ順次、「WECARS」に入れ替えていく。新会社では伊藤忠グループのほけんの窓口を活用して任意保険の契約をすすめる。 2024年度の中古車市場は流通量が回復すると見込まれる一方で、新車の納入遅れなどが改善されたことから「中古車価格は下落すると想定」されている。 新車、中古車とも高額な耐久消費財である自動車販売には任意保険の契約とともに、ローン、リース契約がセット。 中古車販売最大手のビッグモーター沈没により、オートローン市場でオリコとジャックスの新たな攻防戦が演じられるという。 ビッグモーター問題でオリコとジャックスに明暗 オートローン取扱高1兆円を挟んでの攻防戦東洋経済オンライン 2024年6月3日 7時40分 大手信販会社の収益の4分の1程度を稼ぐオートローン。その多くが中古車の購入で利用されている。高額商品の割賦サービスを本業とする信販会社にとって、販売規模が年間4兆円近くに上る中古車マーケットは絶好の草刈り場だ。 だが昨年は、中古車販売大手ビッグモーターの保険金不正請求問題にオートローン市場も揺れた。大手総合商社の伊藤忠商事がビッグモーターの事業を買収し新会社を発足させたことで、市場の状況はまた変わろうとしている。 そこ明暗が分かれそうなのが、オリエントコーポレーション(オリコ)とジャックスの信販大手2社だ。 長年にわたりオートローン市場で圧倒的な地位を築いてきたのはオリコだ。だが、ビッグモーターが中古車マーケットでシェアを拡大するにつれ、同社との連携を強めてきたジャックスの取扱高が急伸した。 業界初1兆円でも喜べないジャックス 10年前の2014年3月期の時点では、オリコの取扱高7365億円に対してジャックスは3856億円(ともに単体)と倍程度の差があった。それが2023年3月期にジャックスの取扱高が9997億円となり、ついにオリコを抜いて業界首位の座に君臨した。 ジャックスの取扱高は、直近決算の2024年3月期も1兆923億円と拡大している。業界初となる1兆円を突破し、歴史的な数字を記録した。ところが、足元ではその勢いに急ブレーキがかかっている。 日本中を騒がせたビッグモーターの不正問題を受けて、ジャックスは2023年8月にビッグモーターとの新規取引を停止。2024年3月期はビッグモーターからのオートローンの持ち込みが前期比で3分の1以下にまで落ち込んだ。 そうした中でもオートローンの取扱高を伸ばせたのは、歴史的な円安によるところが大きい。 ジャックスは輸入車マーケットのオートローンで群を抜く強さを持っている。前期は物価高と円安によって輸入車の価格が上昇し、購入者のローン利用額も増加した。地方の中古車販売や国産ディーラーでの取り扱いも拡大したことで、ビッグモーターの落ち込み分を打ち返した。 だが、今期は2010年3月期以来15年ぶりに前期比での落ち込みが予想されており、オートローンの取扱高は1兆円を割る見通しだ。 事業を手放したビッグモーターからの持ち込みがゼロになるのはもちろん、その事業を伊藤忠の元で引き継いだ「WECARS」(ウィーカーズ)との取引は現在のところ予定されていない。ダイハツの不正問題の影響も相応の押し下げ要因になっている。 今期はオリコが1兆円突破の見通し 一方、業界首位の座を明け渡したオリコは今期の取扱高が大きく伸びる計画で、今度はオリコが1兆円を突破する見通しだ。 ビッグモーターとは「3番手のお付き合い」(飯盛徹夫社長)だったため、取引停止の影響はジャックスほど大きくない。 逆に伊藤忠はオリコと資本業務提携を結ぶ同盟企業だ。WECARSではオリコのオートローンが優先的に扱われるとみられ、ビッグモーター問題はむしろポジティブ材料へと変化する。 ― 引用終わり ― 伊藤忠エネクスは、ガソリンなどの燃料卸・小売りの他、自動車販売があり、2014年にカーディーラー事業に参入している。傘下に日産の正規ディーラーで100店舗超を抱える日産大阪販売を有し、ディーラーネットワークも100店以上有する。中古車販売、レンタカー事業も行っている。 新会社「WECARS」には伊藤忠グループからの50人以上派遣されるうちの40人程度が伊藤忠エネクスからとなっており、ビッグモーターの資源の有効活用に本気であることが分かる。 伊藤忠が利益至上主義のビッグモーターに集まった従業員の意識を徹底的に改革できるかが試される。 ビッグモーター創業の兼重家(株式会社ビッグアセット)が持つ旧ビッグモーター株はJWPファンド傘下の特別目的会社に譲渡される。 存続会社である株式会社BALM(旧商号:株式会社ビッグモーター)は、JWPが単独で株主となり、分割の対価等を原資として、コンプライアンス違反行為に起因する損害賠償への対応及び融資の弁済等に取り組む。 旧ビッグモーターの債務返済や訴訟対応には存続会社(BALM)があたる。旧ビッグモーターの和泉伸二社長がBALMの社長を継続する。
2024年06月11日
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順調な売れ行きを続けるNシリーズは軽(届出車)。 国内で売れる登録車を持たないホンダにとって、フリード、フィットはホンダの国内販売を支える機種。失速気味の「フィット4」に対し「ちょうどいい」フリードは現在も人気。 2024年6月発売予定の新型フリードの特別先行展示が人気だという。 ホンダ新型「フリード」実車展示に来場者殺到! “乗車体験”に長蛇の列!? 「カッコいい」「大ヒットの予感」早くも話題に!くるまのニュース 2024年5月19日ホンダ新型「フリード」が発表され、さっそく全国で実車展示会がおこなわれています。実際に新型フリードを見た人はどのような感想を抱いたのでしょうか。■新型「フリード」乗り込むだけで2時間待ち!? ホンダのコンパクトミニバン「フリード」がフルモデルチェンジし、3代目となる新型モデルを2024年6月に発売されます。 フリードは、5ナンバーに収まる扱いやすいボディサイズに両側スライドドアや3列シートを採用した、使い勝手の良い小型のミニバンとして支持されています。 8年ぶりに全面刷新する新型フリードは、内外装のデザインを一新したほか、内装の使い勝手を高めました。 さらに、ハイブリッド車はパワートレインを刷新。2モーターハイブリッド「e:HEV」を採用し、走行性能の向上を図っています。加えて、ガソリン車もラインナップされます。 新型フリードには2つのタイプが存在し、上質でシンプルな「AIR(エアー)」と、アウトドアテイストの「CROSSTAR(クロスター)」が展開されます。どちらも3列シート仕様が用意され、クロスターには2列シート仕様車も設定されます。 新型フリードのボディサイズは、全長4310mm×全幅1695mm×全高1755mm(エアー)と、従来モデルよりも全長が45mm長くなりましたが、それ以外のサイズは変わらず、扱いやすい5ナンバーサイズを維持しました。 新型フリード エアーは上質で洗練されたシンプルなデザインとしたのに対し、新型フリード クロスターは、アウトドアテイストを強めたSUV風のスタイリングを採用。ブラックガーニッシュや専用フロントグリル、ルーフレールなどを装着し、SUVらしさを増しています。 そして、新型フリード クロスターはSUV風のデザインを採用したことによって全幅が1720mmに拡大され、フリード初の3ナンバーサイズとなりました。 内装は、従来モデルの使い勝手の良い室内空間はそのままに、水平基調でノイズレスな視界とすることで、ドライバーの運転のしやすさはもちろん、乗員全員が開放感を感じられる車内を目指して開発。 これまでも好評だったシートアレンジはさらに使いやすさを追求し、1列目のシート形状を工夫してウォークスルーしやすくなったほか、荷室利用時などシートを跳ね上げて収納することも多い3列目シートは、座り心地の良さを維持しながらシートの軽量化と構造部の薄型化をおこないました。 さらに、リアクーラーの採用やリアクォーターガラスの面積を拡大するなど、2列目や3列目の快適性をさらに高めています。 ― 引用終わり ― 先行展示会の来場者がターゲットとしているのはシンプルなエアーだという。 マイナーチェンジのたびにごてごてする一方のフィットの開発担当者は参考にしてほしい。 フリードはトヨタ・シエンタのj販売に掉さすことができるだろうか。
2024年05月31日
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トヨタ・プロボックスは、ライトバン型の武骨な外観の商用車。 2024年4月5日、一部改良モデルが発売された。 ・インナーミラーがバックモニター内蔵自動防眩タイプとなった・1.5Lガソリン・4WD車以外は2022年度燃費基準に対応(ハイブリッド車と1.5Lガソリン・2WD車は105%達成、1.3Lガソリン車は95%達成) 積み荷で後方視界が遮られるかことがある商用車でバックモニター内蔵自動防眩タイプのルームミラーは豪華装備ではなく、安全確保のための実質的な装備。 シンプルなプロボックスは軽量で空荷の時には相対的に硬めの足回りであり、加速などその「走り」には従来から定評がある。 約150万円! トヨタ新型「プロボックス」登場! まさに「商用バンの皇帝」22年目のハイテク進化に反響あり!「トヨタの最高傑作!」の声あつまるくるまのニュース 2024年5月13日 13時10分 トヨタは商用車「プロボックス」を一部改良し2024年4月5日に発売しました。同車の進化について、SNSではどのような反響が見られるのでしょうか。 ■「商用車の皇帝」が進化! トヨタは2024年4月5日、商用ライトバン「プロボックス」を一部改良し発売しました。 商用のみならず自家用車としても高い支持を受ける同車の進化について、SNSではどのような反響が見られるのでしょうか。 プロボックスは2002年に誕生。以降フルモデルチェンジはせずとも、大規模なマイナーチェンジなど商品力を高める改良を行いながら、22年間にわたって販売され続けています。 搭載するパワートレインは、1.3リッター直列4気筒エンジンや1.5リッター直列4気筒エンジンなどガソリン仕様のみならず、商用車としては珍しいハイブリッド仕様も用意し、価格や使い方に合わせたタイプを選択することが可能。 そんなプロボックス最大の特徴は、商用車に求められる高い経済性にくわえて、使い勝手が良く広い荷室を実現している点にあります。 ボディサイズは全長4245mm×全幅1690mm×全高1525mm(2WD車)と、扱いやすい5ナンバーサイズですが、その荷室にはA4コピー用紙箱を89個積載可能。また荷室の形状が工夫されているため、1800mm×900mmサイズのコンパネ(合板)も平積みで積載することができます。 さらに業務で長時間運転するドライバーの疲労を軽減するためフロントシートの形状が工夫されているほか、運転席周辺の装備も配慮され、スマートフォンを固定できるマルチホルダーや、紙パックも入るドリンクホルダー機能付きセンタートレイ、A4サイズのパソコンや弁当箱なども置けるテーブルもインパネに採用しました。 そんなプロボックスが今回、一部改良を受けて進化した点とは、バックモニター機能を内蔵した自動防眩ルームミラー(インナーミラー)を全グレードに標準装備したこと。 これは、ルームミラーの左側にモニターを内蔵し、後退時にはそこに車両後部のカメラで撮影した映像が表示される仕組みのもので、後退時の車両後方の視認性が飛躍的に向上しました。 プロボックスは商用バンという役目もあり、「大きな荷物を積載した際には荷物が視線を塞いでしまいルームミラーで後方が確認できない」という課題がありました。 しかし今回の改良によってそのような課題が解決し、ますます安心して使える商用車へと進化したといえるでしょう。 一部改良を受けた新型プロボックスの車両価格(消費税込)は、ガソリン仕様が152万9000円から193万9000円、ハイブリッド仕様が182万8000円から205万2000円です。 ― 引用終わり ― ハイブリッド車で180万円代の価格はお得感が強い。 プロボックスは様々な装備品を含めて、商用車に相応しい耐久性も備えている。 よく考えられた各部の操作性とともに、価格と耐久性もトヨタが有する技術の象徴だ。 質実剛健すぎて華やかさに欠けるので、ステーションワゴン仕様は残念ながらヒットしなかった。たくさん売れているのでプロボックス・サクシード向けのドレスアップパーツは各種用意されている。
2024年05月26日
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2024年5月1日、伊藤忠商事はビッグモーターから事業を継承した新会社、WECARS(ウィーカーズ)を同日設立したと発表した。 運営する中古車販売店の名前も新社名と同じにする予定だが、当面は店舗の看板は「ビッグモーター」を維持するとした。 看板が変わったとしても従業員は引き継がれているようなので、ちょっと怖い。 過去報じられた悪行三昧を知る者には、同じ看板は恐怖の象徴。 ビッグモーター新会社の名称は「WECARS(ウィーカーズ)」 社長には伊藤忠商事元執行役員の田中慎二郎氏が就任TBS NEWS DIG Powered by JNN 2024年5月1日 自動車保険の不正請求問題で経営不振に陥っているビッグモーターから分割された新会社が会見し、社名を「WECARS(ウィーカーズ)」に変更したと発表しました。 また、この新会社の社長CEOには伊藤忠商事の元執行役員・田中慎二郎氏が就任し、旧ビッグモーターから中古車の販売や整備などの主要な事業を引き継ぎ、経営再建を目指します。 伊藤忠商事 真木正寿執行役員 「取締役は過去との決別という意味から、創業家のみならず、これまでの経営陣を含まない。厳選した責任人材7名を任命いたしました」 取締役や監査役に、元消費者庁長官や、元最高検察庁次長検事らが就任するなど、ガバナンス体制を強化したとしています。 ― 引用終わり ―
2024年05月11日
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2024年3月期、通期の連結販売台数は、ダイハツ工業の不正による長期の出荷停止、豊田自動織機のエンジン不正による出荷停止を受け前回見通しに対して15万台の減少となる945万台の見込んでいた。 売上、収益に関する影響は少ないが、軽自動車、小型乗用車を主とするダイハツの台数の影響は大きい。 トヨタ、世界生産1千万台届かず過去最高も認証不正響く2024/04/25 共同通信社 トヨタ自動車が25日発表した2023年度の世界生産台数は、前年度比9.2%増の997万1739台と過去最高を更新した。グループの豊田自動織機の認証不正を受けた完成車工場の停止などが響き、計画していた1010万台には届かなかった。 世界販売台数は7.3%増の1030万9457台と、年度ベースで初めて1千万台の大台を超えた。一方で、完全子会社ダイハツ工業の認証不正でトヨタへの車両供給が滞り、1040万台の計画は未達となった。 これまで世界生産、販売の最高は22年度の913万1596台、961万5台だった。 年度を通じて北米や欧州、日本での需要が堅調だったことが、生産、販売の過去最高更新に寄与した。ただ中国での販売競争激化やアジアの経済低迷の影響も受けた。 ハイブリッド車の世界販売は355万7609台で過去最高だった。新たに車を購入する客の需要がハイブリッド車に移行し、北米・欧州を中心に伸びているという。電気自動車(EV)は3.1倍の11万6654台だった。 ― 引用終わり ― 中国のEV専業の新興メーカーはバタバタと倒産している。 EVの短所も世界で遍く知られることになり、エンジン車より価格の高いEVに対して購入者たちは慎重になっている。 欧米のEV化に早期に取り組んだメーカーは収益の悪化と生産体制の余剰に苦しんで、EVの拡販から方向転換しつつある。 経済アナリスト、評論家たちからEVの取組遅れをたびたび指摘されたトヨタは、業績、販売台数とも好調。 「トヨタはEV市場に出遅れた」と指摘した先の見えていない経済アナリストは、「収益の不明な事業に早く飛び込め」と指摘したことになる。EVやNEV市場の勝負は、これから始まる。
2024年05月06日
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「生産工程の確認作業のため」という謎の理由で2週間生産停止していた、トヨタの堤工場第1ラインの停止理由は、後席ドアの不具合と判明した。 この不具合のため、トヨタはプリウス13万5305台のリコールを国土交通省に届け出た。 新型5代目プリウスは、プリウスとしては初となる後席ドアにドアノブが無いように見える、「ヒドゥンタイプ」のドアノブを採用した。 トヨタによる正式名称は「ドアオープンスイッチ」。 新型プリウスでは物理的な開閉機構ではなく「電気式のスイッチ」としており、指で軽くスイッチを押すだけでロックが外れてドアを開けることができることになっていた。 バッテリー切れやスイッチの故障などによってドアが開かなくなったときは、ドアオープンスイッチの後ろ下面に、物理的な機構でドアを開けられる「手動操作ボタン」が設けられている。これを下に向けて押すことで機械的にリアドアを開けることができるようにしてある。 トヨタ堤工場、2週間生産停止の真相、『プリウス』後席ドア不具合で13万台超リコール[新聞ウォッチ]2024年4月18日 Response トヨタ自動車が、愛知県豊田市にある堤工場の1ラインについて、今月4日から2週間も生産を停止したにもかかわらず、これまで「生産工程の確認作業のため」としか理由を説明していなかったが、その真相がようやく明らかになった。 トヨタが、看板車種の『プリウス』について、13万5305台(2022年11月~24年4月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出たという。きょうの各紙にも「『プリウス』生産停止、トヨタ、13万台超リコール、後席ドアに不具合」などと報じている。 それによると、後部座席ドアを開くためのスイッチの防水性能が不十分なため、洗車などで多量の水がかかるとスイッチ内部に水が浸入する可能性があり、そのため、使用を続けると回路がショートして作動し、最悪の場合、走行中にドアが開いて半ドア状態になる恐れがあるそうだ。これまで3件の不具合情報があったが、事故は確認されていないという。 リコールの対象となるのは、23年1月に発売した「5代目」に当たる新型プリウスで国内では堤工場で生産している。リコールに必要な部品が現時点で確保できていないため、トヨタはプリウスのユーザーに車両をトヨタ販売店に持ち込んでもらい、ドアが誤って開かないようにする応急的な措置を施すそうだが、代替部品が入手でき次第、再び販売店に車両を持ち込んでもらい、部品を交換するという。 また、トヨタの堤工場では部品が入手できるまで、新型プリウスの生産を停止するが、プリウスと同じラインで生産している『カローラ』はきょう18日から再開するとしている。 ― 引用終わり ― 「手動操作ボタン」小さめで押すにはそれなりに力が必要とのこと。
2024年04月29日
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4月15日、ダイハツ工業は、認証試験の不正を受けて停止していた本社工場からの車両の出荷を再開した。これで、国内の全工場が稼働した。 トヨタ自動車が「堤工場(愛知県豊田市)」の生産ラインの1つを4月4日朝から稼働停止していることについて、4月5日に報道された。 堤工場の2つある生産ラインのうち1つを4日朝から稼働停止していて、4月9日まで停止するとした。 理由についてトヨタは台湾地震の影響ではなく、「一部の生産工程での確認作業のため」とし、他の工場への影響はないとした。 堤工場第1ラインは「プリウス」や「カローラ」などを生産している。 4月9日、トヨタ自動車は、愛知県豊田市の完成車工場「堤工場」の第1ラインの稼働停止を12日まで延長すると発表した。 4月15日(月)以降の生産再開について12日(金)決定するとのこと。 トヨタ、堤工場第1ライン12日まで停止継続生産工程確認のためロイター 2024年4月9日 14時1分 トヨタ自動車は9日、堤工場(愛知県豊田市)第1ラインの稼働停止を12日まで続けると明らかにした。このラインは生産工程の確認作業のために4日から停止しており、9日に再開可否を判断するとしていた。 ― 引用終わり ― 4月11日、トヨタ自動車が堤工場の1ラインの稼働停止を17日まで継続することが報じられた。理由は相変わらず「生産工程の確認のため」。 18日以降の稼働可否は17日に判断する。 4月16日、トヨタ自動車は、生産工程確認のため9日から稼働を停止していた子会社のトヨタ車体の富士松工場(愛知県刈谷市)第2ラインを17日から再開すると明らかにした。同ラインでは、ミニバンの「ノア」「ヴォクシー」「アルファード」「ヴェルファイア」が生産されている。 堤工場と富士松工場の稼働停止に関連はないという。
2024年04月17日
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SUBARU(スバル)は、自社の工場死亡事故とダイハツ工業の不正により、自動車の生産、出荷ができない状態となっていた。 2024年2月13日午後5時20分ごろ、群馬県太田市庄屋町のスバル群馬製作所矢島工場で、男性従業員(60歳)が作業中に、崩れてきた金型に体を挟まれた。救急隊に救助されたものの、その場で死亡が確認された。 従業員は1人でリモコンを使ってクレーンを操作し、約25トンの金型をつり上げて移動させる作業をしていた。何らかの理由で置かれていた金型が崩れ、別の金型との間に体を挟まれたとみられる。死因は窒息死。 2月17日、スバルは、工場で勤務中の従業員が亡くなる事故が起き、この工場をはじめ3つの工場の稼働を停止していることを明らかにした。 稼働停止の理由は、遺族や従業員の心情に配慮するほか、安全確認を進め、再発防止をはかるためとしている。 SUBARU、死亡事故で生産停止群馬の3工場時事通信 2024年2月16日 SUBARUが群馬県内にある3工場の生産を停止していることが16日、明らかになった。同県の矢島工場(太田市)の生産ラインで、13日に死亡事故が起きたことを受け、順次ラインを止め、安全確認を進めている。 稼働を停止しているのは、事故が起きた矢島工場のほか、本工場(太田市)、大泉工場(大泉町)。矢島工場では「フォレスター」や「アウトバック」を、本工場では「レヴォーグ」などを、大泉工場では変速機などを生産している。 ― 引用終わり ― SUBARU 公式サイト事業所・関係会社主要拠点 2030年死亡交通事故ゼロの実現に向けた取り組み 株式会社SUBARU 2月26日、稼働を停止していたスバル群馬製作所の3工場、完成車を製造する太田市の群馬製作所矢島工場と本工場、変速機やエンジンを製造する大泉町の大泉工場の稼働を再開したと発表した。 ダイハツの不正に伴い生産・出荷を停止していた SUBARU・サンバーバンについて、2月19日出荷再開、2月26日、生産再開。 SUBARU・レックスついて、3月4日、出荷再開、3月18日、生産を再開。
2024年04月02日
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2024年3月25日、日産自動車は、新たな経営計画「The Arc」を発表した。 The Arc 概要●2026年度までに2023年度比100万台の販売増と営業利益率6%以上をめざす●2026年度までに16車種の電動車両を含む30車種の新型車を投入●2026年度までに内燃機関車の乗用車ラインナップの60%を刷新●EVの競争力を向上させるため、次世代EVのコストを30%削減し、2030年度までに内燃機関車と同等のコストを実現●日産独自のファミリー開発でEVの開発コストを大幅に削減し、同コンセプトで開発したEVは2027年度より生産開始●戦略的パートナーシップを技術、商品ポートフォリオ、ソフトウェアサービスの分野で拡大●配当と自社株買いで株主総還元率30%をめざす●2030年度までに新規ビジネスにより最大2.5兆円の売上の可能性を見込む出典:レスポンス これらの取組により世界販売台数を2026年度に2023年度比100万台増となる455万台とし、営業利益率6%以上を目指す。 100万台増加の主な内訳は、北米33万台増、中国20万台増、アフリカ・中東・インド・欧州・オセアニア地域30万台増、日本9万台増。日本では、2026年度までに5車種の新型車を投入するなど乗用車の8割を刷新し、年間60万台の販売を目指す。 日産2026年度に販売台数100万台増目指す新計画「The Arc」2024年3月25日 レスポンス 日産自動車は3月25日日、新たなビジネスプラン「The Arc」を発表した。この計画は、製品攻勢の拡大、電動化の推進、エンジニアリングと製造の新アプローチ、新技術の採用、戦略的パートナーシップの活用を通じて、世界的な販売台数の増加と収益性の向上をめざす。 「The Arc」は、2020年度から2023年度にかけて実施された「Nissan NEXT」ビジネス変革計画と、長期ビジョンである「Nissan Ambition 2030」との橋渡しと位置づけられている。新計画は、2024年度から2026年度にかけての中期的な取り組みと、2030年度までの中長期的な行動に分けられる。 日産の内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は会見で、「『The Arc』は日産が未来へと向かう道筋を示している。日産が変化し続ける市場環境に対応する力を象徴している。市場の激しい変化に直面する中、日産は持続的な成長と収益性を確保するために、果断な取り組みを実行していく」と述べた。内田社長は、Nissan NEXTで収益は改善されたが、販売台数は横ばい、という課題もあげた。 The Arc計画の第1段階は、地域戦略に基づいた販売台数の増加とEVへの移行を加速するための準備だ。2026年度までに販売台数を100万台増やし、営業利益率を6%以上に引き上げる。第2段階では、スマートなパートナーシップ、強化されたEV競争力、革新的な差別化、新たな収益源を支えに、EV移行を実現し、長期的な収益成長をめざす。2030年度には、新規事業から2兆5000億円の収益潜在力を見込んでいる。 製品ポートフォリオのバランスを取るため、日産は今後3年間で30車種の新型車を投入する計画で、そのうち16車種が電動車となる。2024年度から2030年度にかけては、全セグメントをカバーする34車種の電動車を投入し、2026年度には世界的に電動車の割合が40%に達し、2030年度末には60%に上昇する見込みだ。 地域戦略に基づいた市場成長の確保に向けて、アメリカでは2026年度に2023年度比で33万台の販売増をめざし、中国では新エネルギー車8車種を投入し、日本ではモデルミックスの電動車を70%に引き上げるなど、各地域での具体的な行動が計画されている。 EV競争力の強化には、開発と製造の新アプローチが支えとなる。EVのファミリー開発、パワートレインの統合、次世代モジュラー製造、グループ調達、バッテリー革新を通じて、次世代EVのコストを30%削減し、2030年度までにEVと内燃機関モデルで同等のコストになることをめざしている。 ― 引用終わり ― バッテリーはパートナーとともに開発・調達し、グローバルで135GWhの生産能力を確保する。 バッテリー設備に4000億円以上を投資する。電動化への投資は段階的に増加し、2026年度までに全体の70%以上を占めるようにする。 電動化の分野において、NCM(ニッケル・コバルト・マンガン)リチウムイオンバッテリーを進化させるとともに、LFP(リン酸鉄リチウムイオン)バッテリーや全固体電池を投入する。 新しいNCMリチウムイオンバッテリーはアリア比で急速充電時間を50%削減し、エネルギー密度を50%向上を目指す。 国内で開発、生産するLFPバッテリーは「サクラ」比でコストを30%削減する。 新開発のNCMリチウムイオンバッテリー、LFPバッテリー、全固体電池を搭載したEVは、2028年度に投入する。
2024年03月31日
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2024年2月のダイハツの国内新車販売(登録車と軽自動車)は9811台と、昨年12月以降、国内工場からの生産と出荷が止まったことが主因となり前年同月より82.0%減った。 2月13日、ダイハツ工業は、認証試験における度重なる不正が発覚したことを受けて2024年3月1日付けの取締役人事を発表した。 ダイハツが新人事を発表松林会長や奥平社長らが退任へ2024.02.13 自動車ニュース webCG 編集部 ダイハツ工業と同社の親会社であるトヨタ自動車は2024年2月13日、共同で記者会見を実施。2024年3月1日付のダイハツの取締役人事を発表した。トヨタの中南米本部長がダイハツの新社長にダイハツでは、2023年に認証試験における度重なる不正が発覚(参照)。国内全工場の稼働を停止する事態となっていた(現在は一部で稼働を再開している)。今回の新人事は、この不正問題を受けて行われたもので、その原因として「身の丈を越えた負荷を現場に強いたこと」があると認識。「経営が現場に降りていき、丁寧に現場の声を聞き、現場に主権を取り戻す経営をできる体制が必要」との考えのもとに検討・決定したという。発表された新人事は、以下のとおり。 【代表取締役社長】井上雅宏氏(現職位:トヨタ自動車中南米本部 本部長/アルゼンチントヨタ/ブラジルトヨタ/ベネズエラトヨタ)【代表取締役副社長】桑田正規氏(現職位:トヨタ自動車Lexus International Co.レクサス電動化推進PJT担当 チーフプロジェクトリーダー/トヨタ自動車九州 取締役副社長)【取締役(非常勤)】柳 景子氏(現職位:トヨタ自動車カスタマーファースト推進本部 副本部長) ― 引用終わり ― 新社長の井上雅宏氏は1987年、トヨタに入社。2019年からトヨタ自動車の中南米本部長。 新社長に井上氏を選んだ理由として、ダイハツは「今回の認証不正の根本は身の丈を越えた負荷を現場に強いたことがあると考えております。ダイハツの立て直しにあたっては、経営が現場に降りていき、丁寧に現場の声を聞き、現場に主権を取り戻す経営をできる体制が必要だと考え、適材適所の観点から、検討・決定しました」と説明した。 3月18日、ダイハツは、認証不正で国土交通省から出荷停止処分を受けた車種の停止解除が進み、生産可能台数は正常時の約60―70%に回復したと明らかにした。 認証試験不正ダイハツ滋賀工場が3か月ぶりに生産再開…従業員「金銭的に余裕なく再開願っていた」読売新聞 2024年3月18日 ダイハツ工業は18日、自動車の認証試験の不正を受けて操業を休止していた滋賀工場(滋賀県竜王町)で、約3か月ぶりに生産を再開した。国内の自動車工場の操業再開は京都工場、大分工場に続いて3か所目となる。 乗用車「ロッキー」のほか、同型でトヨタ自動車向けに供給している「ライズ」とSUBARU(スバル)向けの「レックス」も対象となる。主力車種の軽自動車「タント」も近く生産を始める見通しだ。 ― 引用終わり ― 国内4工場のうち、京都工場(京都府大山崎町)とダイハツ九州(大分県中津市)は、滋賀工場より前の2月に再開済み。 未稼動はOEMを含む軽スポーツ車2車種を生産する本社工場(大阪府池田市)のみとなった。 ダイハツが全社員が出社する通常勤務に戻り、タントなど解除車で生産時期が未定車種の再開が待たれる。
2024年03月25日
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2023年12月26日、本社工場を最後にダイハツは国内全4工場の稼働を停止。 国交省は認証不正が発覚したダイハツの45車種(開発中の1車種を除く)について、道路運送車両法の基準適合性に関する確認試験などの検証作業を進めている。45車種の内訳は、現行生産車27車種と過去に生産していた18車種。 2024年1月19日、ダイハツ工業は、消費者庁から内部通報制度の見直しなどを求める行政指導を受けたことを発表した。 1月19日、45車種のうち5車種(トヨタ・プロボックス/マツダ・ファミリア バン、ダイハツ・グランマックス カーゴ/トヨタ・タウンエース バン/マツダ・ボンゴ バン)の安全性などが道路運送車両法の基準に適合することを確認。国土交通省は当該5車種の出荷停止指示を解除した。 ダイハツ工業・京都(大山崎)工場(京都府大山崎町)で生産していた2車種(トヨタに供給する「プロボックス」とマツダに供給する「ファミリア バン」)について、2月12日生産再開した。 ダイハツ九州・大分(中津)工場(大分県中津市)で生産していた10車種について、2月19日、出荷の再開、2月26日、生産を再開すると2月9日に発表した。 2月28日、ダイハツ工業・滋賀(竜王)工場(滋賀県竜王町)で生産する3車種について、3月4日出荷再開、は2024年、3月18日生産再開と発表した。3車種は大人気の小型あSUVダイハツ「ロッキー」、トヨタ「ライズ」、SUBARU(スバル)「レックス」。 3月11日、国交省は2車種の出荷停止指示を解除した。 ダイハツ2車種、安全確認国交省、出荷停止指示解除共同通信 2024年3月11日 自動車の大量生産に必要な「型式指定」を巡るダイハツ工業の認証不正問題で、国土交通省は11日、新たに「タント」とSUBARU(スバル)ブランドで生産する「シフォン」の2車種について、安全や環境に関する性能の基準(保安基準)を満たすことを確認したと発表した。出荷停止指示を同日付で解除した。 国交省は現行生産車27車種と過去に生産していた18車種を検証対象としている。今回の2車種を含め現行20車種と過去3車種の安全性を確認した。 ― 引用終わり ― 2020年6月の公益通報者保護法の改正され、常時使用する労働者の数が300人以上の企業において、内部通報制度の整備が義務付けられた(300人未満の企業においては努力義務)。公益通報者の保護強化のためのルールも変更された。 公益通報者保護法では、義務違反等に対する罰則も設けられており、行政処分や刑事罰が設けられている。 ・内部通報制度を整備していない場合(企業の規模や従業員数を問わない)→報告徴収、助言、指導、勧告、企業名公表 ・報告徴収に応じない、または虚偽の報告をした場合→20万円以下の過料 ・内部通報担当者が公益通報者を特定する事項を漏洩した場合→30万円以下の罰金(刑事罰) ダイハツ工業京都(大山崎)工場期間社員 採用サイト
2024年03月12日
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トヨタグループのダイハツと豊田自動織機の認証不正で数々のトヨタ、ダイハツの車種の生産が停止された。 ダイハツ工業は、国内にある4つの自動車工場の稼働を2023年12月下旬から停止していた。 完成車工場の生産停止の目途、再開予定等が公表された。 1月30日、国土交通省は、ダイハツ工業の以下の10車種のが出荷指示停止を解除したと発表した。 ダイハツのミラ イース、ハイゼット(デッキバン含む)、ハイゼット トラック、アトレー(デッキバン含む)、トヨタ自動車のピクシス エポック、ピクシス バン、ピクシス トラック、SUBARU(スバル)のプレオ プラス、サンバー(バン)、サンバー トラック。 2月26日、ダイハツ九州の大分第1、第2工場で軽乗用車「ミラ イース」など上記10車種の生産を再開 2月27日、国土交通省は豊田自動織機製ディーゼルエンジンの出荷停止措置を解除したことを公表。 3月1日まで、豊田自動織機はディーゼルエンジンの不正によるエンジンの出荷停止でトヨタのアルファード、ハイエースなどの生産を停止。 3月4日、トヨタは、いなべ第1ラインと岐阜車体第1ラインにおけるトヨタのハイエース、グランエース、アルファード、ヴェルファイア、ランドクルーザー300(国内向けの生産を再開。 3月15日まで、ダイハツ九州は、ダイハツ・ムーヴ キャンバス、ダイハツ・タフトの生産停止。 3月18日、ダイハツ・滋賀工場でダイハツ・ロッキー(ガソリンモデル)、トヨタ・ライズ(ガソリンモデル)、SUBARU・レックスの生産を再開。 3月5日、国土交通省は、特に悪質な不正行為が確認されたフォークリフト用エンジンなど3機種について、量産に必要な「型式指定」を取り消した。 フォークリフト世界シェアNo.1の豊田自動織機は、昨年4月にもフォークリフト用のエンジン2機種の型式指定が取り消されていて、今回の処分で現行の産業機械用エンジン5機種すべての型式指定が取り消されたことになる。電動式フォークリフト(バッテリー・フォーク)の生産に専念するのかな。 トヨタ2工場で停止継続豊田織機不正、1日まで2024/02/23 共同通信 トヨタ自動車は23日、豊田自動織機のエンジン認証不正を受けて完成車の生産を停止している2工場2ラインについて、3月1日まで停止を継続すると明らかにした。休日を挟んで4日に稼働を再開するかどうかは、1日をめどに判断するとしている。 停止を続けるのはトヨタ車体のいなべ工場(三重県いなべ市)と岐阜車体工業本社工場(岐阜県各務原市)の各1ライン。「アルファード」や「ハイエース」などの生産に影響が出る。 ― 引用終わり ― ダイハツ、大分工場再開 10車種、2カ月ぶり 2024年2月26日 共同通信 ダイハツ工業は26日、認証不正を受けて車両の生産を停止していた子会社ダイハツ九州の大分第1、第2工場(大分県中津市)で、国土交通省が安全性を確認した軽乗用車「ミラ イース」など計10車種で再開した。昨年12月25日の停止以来、約2カ月ぶりの再開となる。 生産再開の対象は他に、軽商用車「ハイゼット トラック」など。いずれも国交省が安全や環境に関する性能の基準を満たすことを確認し、出荷停止指示を解除していた。 ダイハツ九州などによると、軽乗用車「ムーヴ キャンバス」と「タフト」の残り2車種については、少なくとも来月15日まで生産を停止する。現時点で16日以降の稼働再開のめどは立っていない。 ― 引用終わり ― ダイハツ滋賀工場 3月18日から生産再開「ロッキー」「ライズ」「レックス」の3車種ABCニュース 2024年2月28日 ダイハツ工業は現在生産を停止している滋賀県竜王町の「滋賀工場」で、来月18日から一部車種の生産を再開すると発表しました。 生産を再開する車種は、ダイハツの「ロッキー」のガソリン車と、トヨタの「ライズ」のガソリン車、そしてSUBARUの「レックス」です。 これらの3車種は16日に国土交通省から出荷停止の指示が解除されていました。 ダイハツは認証試験の不正を受けて去年12月に国内すべての工場で稼働を停止していましたが、これまでに京都工場と大分工場で一部車種の生産を再開しています。 ダイハツが現在生産している27車種のうち、出荷停止の指示が解除されているのは18車種となっています。 ― 引用終わり ―
2024年03月12日
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2022年6月、メルセデス・ベンツはこれからのラインナップに関する長期的な整備計画を発表した。 今後は世界で最も高い価値を提供する高級車ブランドを目指し、3つのモデル・レンジを設定する。 ラインナップを「トップエンド・ラグジュアリー」、「コア・ラグジュアリー」、「エントリー・ラグジュアリー」という3つのカテゴリーのモデル・レンジを構築する。投資の75%以上を上位ふたつに集中することで利益率の向上をはかる。 トップエンド・ラグジュアリーに属するのはマイバッハとAMGの全車、EQSとEQS・SUV、そしてS、G、GLSクラス。そのシェアを2026年までに60%ほどへ拡大したいと目論む。 メルセデスはトップエンド・ラグジュアリーに不足を感じたのだろうか? 2024年2月22日にメルセデスマイバッハの上位に「ミトス(MYTHOS)」ブランドを新たに立ち上げ、最初のモデルを2025年に発表することが明らかにされた。ミトスは、マイバッハの豪華さをさらに進化させた独自性と高級感をもって次世代のライフスタイルをリードする、高級車の新たな基準を設定する革新的なブランドとのこと。 メルセデスベンツの超高級車ブランド「ミトス」最初の市販車は2025年発表へレスポンス / 2024年2月26日 メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は、新たに立ち上げた超高級車ブランド、「ミトス(MYTHOS)」の最初の市販モデルを2025年に発表する。2月22日に開催されたメルセデスベンツグループ「2023年年次決算説明会」の中で明らかにされた。 メルセデスベンツの超高級車ブランドには、「メルセデスマイバッハ」がある。ミトスは、メルセデスマイバッハの上に位置し、超高級コレクターカーの新しいプログラムになるという。 ミトスブランド車は、少量を生産し、メルセデスベンツの最も熱心な愛好家やコレクターに向けてのみ、販売される予定だ。ミトスのすべての車は、ブランドの歴史的な偉人たちと並んで、その地位を獲得することを目指しているという。 なお、メルセデスベンツは、ミトスブランド車のティザー写真を1点公開した。最初のミトスブランド車は、メルセデスAMG『SL』をベースにしたスピードスターになると見られる。 ― 引用終わり ― コア・ラグジュアリーは、C、Eクラスとそのバリエーションで、これまでもっとも販売台数を稼いできたモデル群。 エントリー・ラグジュアリーは、Aクラスをはじめとする前輪駆動プラットフォームを用いる現在の7モデルを、よりグレードアップした4モデルに絞り込み、新たな入門価格帯のカテゴリーとして再定義する。 メルセデス・ベンツはロールス・ロイスにはなれないと思う。
2024年03月11日
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中国では様々の公的施策によりガソリン車のシェアが低下しEVのシェアが急拡大した。世界最大の新車市場である中国で、フォルクスワーゲン(VW)とトヨタは合弁4社は、いずれも電気自動車(EV)専用工場を稼働し、生産販売に注力している。 2013年8月29日、VWは上海汽車集団(SAIC)との合弁で、中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市の新工場を稼働させた。「サンタナ」のノックダウン生産を行い、2014年に、車体のプレス加工工場と塗装工場も完成、年間で最大5万台を一貫生産できる体制へと移行した。 VWによると、同工場での自動車生産は停止しており、完成車の納車前準備のみを行っているという。 2023年12月6日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、新疆ウイグル自治区にあるVWの工場についてドイツの調査会社が「強制労働の証拠は確認されなかった」と発表したことを報じた。 かつて650人いた従業員数は現在197人で、今回の監査の対象となったのもこの197人。VWが同工場での人権状況監査を委託したドイツの人権調査会社、ローニング・ヒューマンライツ・アンド・レスポンシブル・ビジネス。 ところが別口の独立系研究者アドリアン・ゼンツ氏により強制労働が行われていた証拠が発見された。 VWはSAICと合弁事業の見直しの協議を開始。売上拡大の見込みのないガソリン・エンジン車の組立工場を閉鎖する好機とみたのだろう。 独VW、新疆での合弁事業見直し協議強制労働関与との報道でVictoria Walderseeロイター 2024年2月15日 9時25分 ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は14日、中国の合弁相手企業との間で、新疆ウイグル自治区での事業見直しについて協議中だと発表した。VWの合弁企業が強制労働に関与しているとする独経済紙ハンデルスブラットの報道を受けた対応。 同紙によると、VWと上海汽車集団(SAIC)の合弁企業の子会社が行っている新疆での試験走行コース建設で、強制労働が行われていた証拠を独立系研究者アドリアン・ゼンツ氏が発見した。 VWの広報担当者は「新疆における事業活動の将来の方向性について」合弁企業と協議中であり、「異なるシナリオを鋭意検討している」と述べた。 ゼンツ氏はロイターへの電子メールで、国連専門家から強制労働への関与が指摘されている「貧困緩和」プログラムの下、ウイグル族の人々が試験走行コース建設に雇われていることを示す写真や文書をインターネット上で見つけたと説明した。 VWはロイターへの書面で、このコース建設で人権侵害があった可能性についてこれまで承知していなかったとした。 ― 引用終わり ― 地方政府抜きのSAIC単独で新疆ウイグル自治区の工場閉鎖が判断できるのかは不明。
2024年02月28日
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2024年1月9日、中国自動車業界の2023年の年間データが発表された。 2023年の乗用車卸売販売台数は前年比10.2%増の2553万1000台。世界一となった輸出は同62%増の383万台で、国内小売販売は同5.6%増の2169万9000台。 中国メディアは外資との合弁ではない独立ブランドの時代が到来したと盛り上がった。 1位 BYD(比亜迪) 270万6075台 50.0%増2位 一汽大衆(VW) 184万6617台 3.8%増3位 吉利汽車 141万2415台 14.4%増4位 長安汽車 137万2199台 77.%増5位 上汽大衆(VW) 123万1433台 1.0%減6位 広汽トヨタ 90万1027台 7.3%減7位 上汽通用(GM) 87万0011台 16.1%減8位 奇瑞汽車 81万1230台 12.9%増9位 一汽トヨタ 80万2095台 0.3%増10位 長城汽車 76万0091台 0.2%増 外資100%、EV専業のテスラ上海は37.3%増の60万3664台。 VWとの合弁の一汽大衆、上汽大衆を合算すると307万8050台でBYDを上回りランキング・トップ。トヨタ系の 広汽トヨタと一汽トヨタを合算すると170万3122台と3位の吉利汽車 を上回る。1位VW、2位BYD、3位トヨタという構図になる。 2023年、EVの急速な普及拡大でBEVのデメリット、短所が明らかになった。 2024年は世界的にEVの将来について再考を促す年になる可能性が濃厚。EV生産で出遅れたVWやトヨタの中国戦略にとって追い風、深手を負わなくて済むことになりそうだ。 一方、中国市場に頼ることの大きなカントリー・リスクが顕在化しつつある。 世界平和を前提に、中国経済市場を製造・販売の基盤とし、ロシアから安価なエネルギー資源を輸入してきたEUの経済的覇者であるドイツの基盤が揺らいでいる。 中国は諸悪の根源なのか?―独メディアRecord China 2024年2月16日 2024年2月14日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「中国は諸悪の根源なのか」と題し、中国や中国経済に対する2つのドイツメディアの見方を紹介する記事を掲載した。 記事はまず、デュッセルドルフの地方紙「ライニッシェポスト」が「中国に対して鮮明な反対を掲げよう」と題した評論を掲載し、ドイツの化学メーカー大手BASFが新疆ウイグル自治区での事業から撤退したことを挙げ、ドイツ企業はいかなる強制労働からも利益を得てはならないと論じたことを紹介した。 同紙は「中国がいなくなればドイツ経済は歩行が困難な老人のようになり、ドイツの輸出市場ひいては経済全体が急速に縮小する。それ故に中国による権威政治や人権侵害、環境破壊に対してドイツは何の反発も示せないでいるように見える。消費者の多くも製品の生産地について関心を持っていない。しかし、何事にも限度というものがある。まず、ドイツは自らの安全を中国人の手に委ねてはならない。そして、ドイツ企業は人権侵害行為に加担したり、そこから利益を得たりしてはならない。これまで過度に中国に依存してきたBASFは、人権問題がある新疆の合弁事業から撤退したが、これは素晴らしい。フォルクスワーゲンなどの企業もこれにならうべきだ」と論じている。 一方で、記事はドイツの経済週刊誌ビルトシャフツボヘによる「今中国を捨てるのは重大な誤りだ」と題したコラムも紹介。コラムは「中国が経済成長の困難を克服する上で、経済構造面でできることは少ない。人口構造の変化や西側諸国のサプライチェーン多様化が既成事実化しているからだ。また、政治的にはロシアとの距離を置くことが状況の改善につながるも、米国議会から『中共は諸悪の根源』との声が出ており、一つの中国政策や東南アジア問題などで米国からけん制されている中、中国がロシアに対する立場を変えることは難しい。米中関係の緊張は、中国経済に悪影響をもたらし続ける」と中国の現状を評している。 ただ、長期的な中国の優位性は揺らぐことはなく、20年以内に経済規模で米国を上回る可能性があると指摘。「優れた教育を受けた労働者や研究者に、世界屈指のインフラ設備も相まって、中国市場の魅力は一層強まる」としたほか、「世界経済の断片化が進むに伴い中国は西側諸国よりも多くの国を自らの側に囲い込む可能性が高い」との見通しを示した。(翻訳・編集/川尻) ― 引用終わり ― 日本を含む西側先進国の多くは、ゼロコロナ政策でカントリーリスクの大きさを認識し、中国抜き、あるいは中国生産の比重を少なくしたサプライチェーンを築きつつある。 巨大な生産設備で量産コストの低減をはかる自動車製造は、コスト増要因が大きいため生産の移転ができずにいる。
2024年02月27日
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高速道路各社でETC(自動料金収受システム)専用料金所の導入が活発になってきた。 政府は令和30年度頃に全国の高速道路の料金所を、ETC専用とすることを目指している。中でも交通が集中する都市部ではETCによるスムーズな料金徴収が、円滑な道路環境づくりで効果を示す。このため、首都圏など都市部を優先して整備し、25年度にも都市部のETC専用化にめどをつける計画となっている。 ETC専用の料金所では、現金やクレジットカードでの通行ができなくなる。 2022年1月26日、東日本高速道路(NEXCO東日本、小畠徹社長、東京都千代田区)は定例会見で今春、同社初のETC専用料金所の運用を開始すると表明。首都高速道路(前田信弘社長、東京都千代田区)は4月までに35カ所をETC専用とする。 中日本高速道路(NEXCO中日本、宮池克人社長、名古屋市中区)も同時期、名古屋圏で3カ所を専用化した。 高速各社がETC専用化を急ぐ大きな理由の一つに、少子高齢化に伴い料金所の人手の確保が厳しくなったことがある。またコロナ禍では、係員の感染によって料金所の運営に支障が生じるリスクが明らかになった。 ETC専用化の進展とともにETC車載器の標準装備化も進むことだろう。 “路線の半分”ETC専用化も!?現金もクレカも使えない「ETC専用料金所」春から一気に拡大 NEXCO中日本・西日本乗りものニュース 2024年2月6日名古屋方面で一気に増えるなあ……。 NEXCO中日本・西日本のICでETC専用化が一気に進む NEXCO中日本と西日本は2024年2月5日、管内のICにおけるETC専用化についてそれぞれ発表しました。 NEXCO中日本管内ではこの春、23の料金所が新たにETC専用となります。中央道では韮崎と国立府中の2か所、圏央道では高尾山と寒川北の2か所、このほか新名神の菰野ICや中部横断道の増穂ICなどもありますが、とりわけ、まとまってETC専用化が進むのが「名二環」と「東海環状道」です。 名二環(名古屋第二環状自動車道)は新たに11か所の入口がETC専用になり、路線の南半分(上社JCT以南、名古屋西JCT以南)は、ほとんどの入口でETCしか利用できなくなります。また、東海環状道では、東員、大安、養老、大垣西、可児御嵩、せと品野の6つのICがETC専用になります。これらNEXCO中日本管内のETC専用化は、3月13日から4月11日のあいだに順次実施されます。 NEXCO西日本管内では、新たに17か所の料金所がETC専用になります。内訳は、関西地区が7か所、中国地区が2か所、四国地区が6か所、九州地区が2か所です。 関西では名神で初めて、瀬田西ICで実施されるほか、新名神では信楽ICが追加。舞鶴若狭道、播磨道、湯浅御坊道路といった関西の郊外路線にもETC専用のICができます。これらNEXCO西日本管内のETC専用化は、3月18日0時に一斉実施となります。 ― 引用終わり ― 高齢者人口の増加とともに逆走が増加。自動車メーカーも交えた総合的な対策は2016年から始まった。 現在では、一般道での逆走、駐車場への暴走事故が散見される状況となり、逆走は高速道路だけの問題ではなくなっている。高齢化は今後もすすみ、過疎化の進展などにより、高齢ドライバーの人口も増える見込み。 先進安全装備として具現化している自動運転の高度化は解決策の一つ。 高齢化で急増する高速道路の逆走、「逆走できないクルマ」で対応へ国土交通省は「第1回高速道路での逆走対策に関する官民連携会議」を開いた。国内自動車メーカー8社や車載情報機器関連のサプライヤなど民間企業総計39社と、省庁の担当者が参加。会議の目標は、高齢化によって急増する高速道路の逆走による事故を2020年までにゼロにすることだ。道路やインフラだけでなく、クルマそのものからも逆走対策を講じる。齊藤由希2016年01月28日 MONOist 国土交通省は2016年1月22日、東京都内で「第1回高速道路での逆走対策に関する官民連携会議」を開いた。国内自動車メーカー8社や車載情報機器関連のサプライヤなど民間企業総計39社と、関係する6団体や道路管理会社のほか、警察庁や経済産業省の担当者が参加した。会議の目標は、高齢化によって急増する高速道路の逆走による事故を2020年までにゼロにすることだ。官民が連携し、道路やインフラだけでなく、クルマそのものからも逆走対策を講じる。 高速道路の逆走は年間1000件 事故や逆走ドライバーの身柄確保によって明らかになった高速道路での逆走件数は、2015年の1~9月で総計190件、2011~2014年は平均で年間194件に上る。高速道路での逆走対策に関する有識者委員会 委員長を務める朝倉康夫氏(東京工業大学 大学院 教授)によると、通報されなかった事例を含めれば年間1000件近い逆走が起きているという。 高速道路では2日に1回、逆走が発生している 逆走はインターチェンジ(IC)やジャンクション(JCT)で起きやすい。2015年1~9月に起きた190件のうち、高速道路会社が所轄する高速道路で発生した177件の逆走事案を分析したところ、ICやJCTが100件を占めた。この内訳を見ると、本線に合流する部分が24件、ランプへの合流部で21件、高速道路の料金所手前で17件発生していた。また、サービスエリアやパーキングエリアの入り口や本線合流部での逆走は14件だった。この他、本線上で50件発生した。車線数別では、片側2車線以上の道路で発生しやすいことが分かっている。 逆走はインターチェンジやジャンクション、サービスエリアの合流で発生しやすい 高速道路の逆走対策を急ぐのは、免許保有者の高齢化や認知症高齢者数の増加が進むためだ。逆走したドライバーのうち7割を65歳以上の高齢者が占めている。また、9%のドライバーは認知症の疑いがある状態だった。 65歳以上の高齢ドライバーは2014年時点で1640万人で、2004年の930万人から1.8倍に増えている。また、周囲の注意によって自立できるが日常生活に支障や困難が多少見られる「認知症高齢者」は、2015年に345万人おり、2020年には410万人、2025年に470万人に増える見通しだ。 ― 引用終わり ―
2024年02月26日
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2024年1月、ダイハツは新車販売速報のベスト10から名前が消えた。トヨタのルーミー、ライズもダイハツによるOEMであったため20位圏外となった。 トヨタ一人勝ちの状況から1月のベスト10は、トヨタ4車種、ホンダ2車種、スズキ2車種、日産2車種となった。 軽乗用車ベスト10では8位にダイハツ・タント(4849台)が残った。 1月に「イチバン売れたクルマ」は? ランキングは「大変化」! SUV&ミニバン人気は変わらず…納期問題は解消か 24年1月の販売台数ランキング発表くるまのニュース 2024年2月6日2024年1月度の車名別販売台数ランキングが発表されました。登録車と軽自動車で販売トップ10にランクインしたのはどのクルマなのでしょうか。 ■ランキングに変化あり! その要因は? 日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)は2024年2月6日、2024年1月度の車名別販売台数ランキングを発表しました。 自販連は登録車(5ナンバー/3ナンバー)ランキング、全軽自協は軽乗用車のランキングをそれぞれ発表しています。 なお、発表されたランキングは通称名別です。例えば登録車のトヨタ「ヤリス」には、コンパクトカー「ヤリス」、コンパクトSUV「ヤリスクロス」、コンパクトスポーツ「GRヤリス」が含まれます。 軽自動車のスズキ「スペーシア」には、「スペーシア」「スペーシアカスタム」「スペーシアギア」が含まれるなど、同名シリーズ全体が合算されています。 ●2024年1月登録車ベスト10 ・1位:トヨタ「カローラ」(1万2484台) ・2位:トヨタ「ヤリス」(1万2056台) ・3位:トヨタ「シエンタ」(9810台) ・4位:トヨタ「プリウス」(8550台) ・5位:日産「ノート」(8502台) ・6位:ホンダ「ヴェゼル」(7458台) ・7位:トヨタ「アルファード」(6777台) ・8位:日産「セレナ」(6428台) ・9位:トヨタ「ハリアー」(5819台) ・10位:ホンダ「フリード」(5487台) ●2024年1月 軽乗用車ベスト10 ・1位:ホンダ「N-BOX」(1万7446台) ・2位:スズキ「スペーシア」(1万1316台) ・3位:スズキ「ハスラー」(8211台) ・4位:日産「ルークス」(6943台) ・5位:スズキ「ワゴンR」(5983台) ・6位:スズキ「アルト」(5225台) ・7位:三菱「デリカミニ/eK」(5170台) ・8位:ダイハツ「タント」(4849台) ・9位:日産「デイズ」(4644台) ・10位:ホンダ「N-WGN」(2837台) … (略) … 一方で、ランキング上位の常連だったトヨタ「ルーミー」や「ライズ」は、製造元のダイハツの不正発覚により受注・出荷が停止されていることから、20位圏外へと落としています。 なお、20位以内のランキングでは、7車種がミニバン、7車種がクロスオーバーSUVもしくはシリーズ中にSUVモデルを設定している車種で、こうしたボディタイプの需要が多いことを示しています。 … (略) … なお、軽自動車も登録車同様、ランキングが大きく変化しており、ダイハツ「タント」や「ムーヴ」などは10位圏外となった一方で、2023年5月の発売以来好調な三菱「デリカミニ/eK」や2023年9月にデザインを変更した日産「デイズ」などがランクインしています。※ ※ ※ 登録車(普通車)と軽自動車をすべて含んだ2024年1月の総合ランキングは以下の通りです。 ●2024年1月 新車販売速報 乗用車ベスト10 ・1位:ホンダ「N-BOX」(1万7446台) ・2位:トヨタ「カローラ」(1万2484台) ・3位:トヨタ「ヤリス」(1万2056台) ・4位:スズキ「スペーシア」(1万1316台) ・5位:トヨタ「シエンタ」(9810台) ・6位:トヨタ「プリウス」(8550台) ・7位:日産「ノート」(8502台) ・8位:スズキ「ハスラー」(8211台) ・9位:ホンダ「ヴェゼル」(7458台) ・10位:日産「ルークス」(6943台) なお、登録車・軽自動車全体では、フルモデルチェンジが期待されていた人気モデルだけでなく、一部では改良や刷新が行われていないのにもかかわらず前年同月比で大きく販売台数を伸ばしたクルマもある点に注目されます。 これは、2021年前半に始まった世界的な半導体不足による部品供給の不透明性や、新型コロナウイルス感染拡大による工場閉鎖などで新車の長納期化が続いていた問題が大幅に改善されたことを示唆しています。 また、2023年はダイハツの認証不正問題が発覚し、それを受けて複数のモデルで受注や生産の停止が相次いでいます。すでに販売台数にもこの不祥事が影を落としており、引き続きランキングに変化が生じる可能性があります。 ― 引用終わり ―
2024年02月12日
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2024年1月29日、トヨタ自動車グループの豊田自動織機はフォークリフト用エンジンの排ガス試験不正問題で、新たに自動車用エンジンでも不正が見つかったとの調査結果を発表した。 トヨタはハイエース、ハイラックスなど10車種のディーゼルエンジン搭載車の出荷を停止するとした。 特にランドクルーザーは現行モデルが受注過剰で納期が長くなりすぎて受注停止となっている中、納車メドが全く立たなくなった。 新型ランクル70の消費税込みの価格は480万円。月間販売目標は400台。 2023年12月1日時点で納期めどは12カ月以上とされていた。 トヨタ「新型ランクル70」納期はどうなる? 同型エンジン「出荷停止」でさらに長引く可能性も… 販売店の声はくるまのニュース 2024年2月2日 トヨタ新型「ランドクルーザー70」の納期はどうなるのでしょうか。販売店に聞いてみました。 ■同型エンジン出荷停止が響く可能性も トヨタは2023年11月に、トヨタ「ランドクルーザー“70”」(以下ランクル70)を約9年ぶりに再再販売しました。 現在は受注を停止していますが、同型エンジンを搭載するトヨタ車の認証不正が明らかになり、一部モデルで生産が停止されています。そうしたなか、ランクル70には影響があるのでしょうか。 新型ランクル70は1984年に登場。「ランドクルーザー」シリーズとして6世代目にあたりますが、日本では2004年に販売終了しています。 海外では実用性が重視されることから継続してラインナップされており、2014年にはランクル70のデビュー30周年を記念したことや、日本での復活を願う声が寄せられていたことから、海外で販売していた改良型を1年限定で投入し、再販が実現しました。 そして今回、ランクル70がふたたび国内に復活し、期間限定販売ではなく通常モデルとしてラインナップされることになりました。 新型では、堅牢なラダーフレームシャシーやパートタイム4WDなどの基本構造は維持しつつ、パワートレインは2.8リッターディーゼルターボエンジン+6速ATを採用。4リッターV型6気筒ガソリンエンジン+5速MTの商用車(1ナンバー車)登録だった再販時とは異なっています。 このエンジンは同じトヨタグループの豊田自動織機が開発した「1GD-FTV」型です。 搭載車種は、すでに生産終了した「ランドクルーザープラド」や商用バン「ハイエース」、海外向け「ハイラックス」や「フォーチュナー」にも搭載されている実績のある新世代ディーゼルエンジンです。 今回の不正では、出力試験で量産用とは異なるソフトを用いる不正を行なっていたことが明らかとなり、対象のエンジンの出荷が一旦停止されています。 では、多数の納車待ちユーザーを持つランクル70に影響はないのでしょうか。 首都圏近郊のトヨタ販売店スタッフは「メーカーから販売店に説明があった」として、以下のように話します。 「ランクル70は、不正のあった車種と同じ『GD』系エンジンを搭載していますが、今回の認証不正とは直接の関係はありません。 しかし、同じ工場の生産ラインが停止したこともあり、ランクル70への影響は避けられません」 ランクル70の製造工場は同じトヨタグループのトヨタ車体ですが、エンジンは豊田自動織機が担当。車両自体に不正はありませんが、同型エンジンの生産はストップしている状況にあります。 「現時点では、すでに注文されているランクル70への納期の影響は不明ですが、大幅に遅れる可能性もあるかもしれません」(トヨタ販売店スタッフ) すでに多くの注文を受けており、販売枠が残されていたサブスクリプションサービス「KINTO」でも受注が停止されるなど、納車までに時間を要するとみられる新型ランクル70ですが、今回の不正により納車がさらに長引く可能性もありそうです。 ― 引用終わり ― TPS(トヨタ生産方式)が適用されているすべてのトヨタグループの会社で、不正の点検が必要なのかもしれない。 2024年2月6日、トヨタ自動車の2023年4月から12月までのグループ全体の決算は、営業利益が初めて4兆円を超えて過去最高となったとが報じられた。 2023年度1年間の業績見通しも上方修正し、最終的な利益は初めて4兆円を超える見通し。
2024年02月09日
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第三者委員会の報告で、不正は30年以上行われており、2014年以降に急増したと指摘。短期開発を目指すあまり、過度にタイトで硬直的なスケジュールのシワ寄せが認証部門に来ていた点や、人員不足、認証部門内外での風通しの悪さなど組織風土が問題とされている。 ダイハツ工業は、第三者委員会の報告による車両の安全性などに関する認証不正に基づき、国内にあるすべての完成車工場の稼働を2024年1月末まで停止するとしていた。 1月31日、国土交通省から出荷停止の指示が解除された15車種のうち、2車種の生産を2月12日に再開すると発表した。 これまでの推移 1月16日、国土交通省の立ち入り検査で新たに14件の認証試験についての不正が判明した。 1月19日、現行生産している27車種中5車種について安全基準に適合しているとして、出荷停止の指示を解除した。 1月23日、2月以降の国内工場の稼働について、少なくとも同年2月16日までは稼働停止期間を延長すると発表した。 国交省はダイハツに対して①会社としての業務運営体制の再構築、②車両開発全体の業務管理手法の改善、③不正行為を起こしえない法規・認証関連業務の実施体制の構築、の3点を求めている。これらが適正と認識された後に生産が再開されると思われる。 ダイハツは系列の販売店や部品メーカーについて、今回の生産停止による損失について個別に補償に応じていく方針を打ち出している。2次以下の部品メーカーに対しても、1次取引先を通じ補償を行うという。 トヨタグループでは日野自動車や豊田自動織機などでも不正が発覚、デンソーの低圧燃料ポンプリコールの継続、販売店の不正車検問題などが続出している。 高収益体質を支えているのは、生産から管理販売に至るまで徹底的に無駄を省く「トヨタ生産方式(TPS)」と呼ばれる生産方式。 トヨタグループ内で短納期を実現しなければいけないという強迫観念が現場の不正を産み、過度なコスト削減が安全性能担当部署の人員削減などに繋がり、安全性を軽視する風土を産んだのではとみる声は多い。 グループ全体のガバナンスを問われる事態となっているが、TPS(トヨタ生産方式)とTPS同様の価値観に基づく業務運営が問題の根底にあると見受けられる。 トヨタら大企業で不正相次ぐ、「社員の“満足度”高いほど不祥事が起こる」驚きの調査結果とは竹下 郁子 [編集部]BUSINESS INSIDER … (略) …「満足度高い社員」と「影響力や顧客基盤ある企業」ほど要注意 2021年に発表された「企業不祥事と従業員エンゲージメントの関係」と題された調査は、会社や上司への期待度や満足度などの従業員エンゲージメントと、企業が起こした不祥事の件数や企業体質などのデータを重回帰分析したものだ。調査当時の上場企業128社が対象となっている。 これによって、従業員エンゲージメントが高ければ不祥事が減るとは一概に言えないという、驚きの事実が分かった。 「会社満足度が高い」また「制度待遇への満足度が高く、期待度が低い」ほど、つまり「現状に満足しており変化を求めていない」ほど、企業体質評価が悪化し、不祥事の事案件数が多くなっていたのだ。 また「話題性や知名度」「社会的な影響力」があり、「顧客基盤が安定性」している企業ほど、不祥事が起こる可能性が高いという結果に。 忠誠心から不祥事を起こし、ブランド力を考え告発ためらう調査では、 「従業員エンゲージメントが高くとも、たとえば、会社に対して忠誠心が高すぎる状態では不祥事が起こりやすくなる可能性もある。 会社に飼い慣らされているような状態になっている従業員が多いと、不祥事が起こりやすいということだろう。 従業員が多く機能分化していると、仕事の全体像が見えておらず不祥事に関与していることを認知できなかったり、不祥事を認知しているものの、話題性や知名度があるからこそ、それを明るみに出すことをためらう可能性も否定できない」 としている。 また、教育支援制度は充実しているものの、日頃から責任ある仕事を任せるなどの部下の自立に向けた育成が十分でない企業ほど、不祥事が起こる可能性も高くなっていた。 「コンプライアンス研修などを充実させたとしても、不祥事が減るとは言えない」として、注意喚起している。 ― 引用終わり ― 老舗企業で不正が相次いで発覚しているのは、上記のようなメカニズムもあるということらしい。
2024年02月05日
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2023年11月2日、トヨタ自動車とダイハツ工業が、デンソー製低圧燃料ポンプを搭載したクルマのリコールを国土交通省に届け出た。リコール台数はそれぞれ32万8108台と26万9280台。 リコールの総数は世界で約1245万台に拡大。どの車に取り付けられたか「特定できない燃料ポンプ」が11月2日時点で、5000個以上もあることが判明し、国土交通省は取り付けられた車両の特定を急ぐよう、各自動車メーカーに求めていると報じられた。欠陥が発覚してから3年10カ月がたったが、トレーサビリティが不十分だったのか事態の収束は全く見えない。 枯れた技術とされる低圧燃料ポンプは内燃機関の製品。時代はEV化ですすんでおり、原価の高いEVを量産によりコストダウンをはかるために多額となる各種設備投資が求められている。トヨタ自動車、豊田自動織機、アイシンのトヨタグループ3社は、持ち合い株を解消し設備投資資金を確保することとなった。 2023年11月29日、トヨタ自動車、豊田自動織機、アイシンのトヨタグループ社は、保有するデンソー株の一部を売却すると発表した。同日 、デンソーは株式の売り出しを決議した。 トヨタなどグループ3社、デンソー株1割売却持ち合い見直しロイター 2023年11月29日 17時38分 トヨタ自動車、豊田自動織機、アイシンのトヨタグループ3社は29日、保有するデンソー株を売却すると発表した。合計でデンソー株の約10%に当たり、総額は29日終値でおよそ6700億円。各社とも株式の持ち合いを見直し、電動化投資などに資金を振り向ける。 株式売り出しを決議したデンソーによると、トヨタが8641万2200株、豊田自動織機が1億1978万5400株、アイシンが5017万5800株を売却する。需要に応じて3845万5900株を追加で売り出す。追加売り出し分はトヨタの持ち株を野村証券が借り入れて実施する。筆頭株主のトヨタの持ち株比率は24.2%から20%に低下する。 売り出し価格は12月13日から18日のいずれかの日の終値に0.90─1.00を乗じた価格を仮条件とし、需要などを勘案して決める。 トヨタはグループ内で相互に株式を持ち合い取り引き関係を補完してきたが、企業統治や資本効率を重視する投資家が増える中、政策保有株の縮減を加速する。同日午後に報道各社の取材に応じたトヨタ幹部は、グループ各社と資本関係見直しを協議していることを明らかにした。 ― 引用終わり ― 2022年7月1日時点の日本企業の有利子負債ランキング1位は「トヨタ自動車」(有利子負債26兆4964億円)。2位はソフトバンクグループ。3位は本田技研工業(8兆1026億円)。6位は日産自動車(6兆9978億円)。 世界的自動車メーカーはEV化の流れに乗るため、設備投資、研究開発投資をEV関連に集中している。 11月30日、日産車体は自社株を消却すると発表した。発行済み株式総数の13.86%に相当する普通株式2178万6887株を12月8日に消却する予定。外資に買われる恐れがなければ、株数を減らすのも良いのだろう。
2023年12月04日
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UAWによる法外な要求とも呼ばれた賃上げ、労働協約改訂交渉が2023年10月30日、1カ月半にわたるストライキを経て、GMとの暫定合意をもってUAWとデトロイト3との歴史的な労働協約改訂交渉は収束。 UAWとデトロイト3の合意を反映すると、給与や各種手当を含めた従業員1人の時間当たり人件費は、約30%増の76~78ドル(約1万1300~1万1600円)となる。トヨタなど外国勢は45~60ドル程度。 ビッグスリーは競合と比べ大きなコストを抱えることになるが、ことの影響は大きく、他社の賃上げに反映しつつある。 ドイツ工場でEV専業のテスラは、従業員1万1000人に対し、11月から4%の賃上げを行うと通知した。11月5日付米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。 11月2日、トヨタ自動車は、米国の工場労働者の賃金を2024年1月から引き上げることを明らかにした。賃上げ幅は最大9%超。 トヨタの発表で、工場の生産ラインで働く労働者は最大で時給が9.2%(2.94ドル)増えて34.80ドル。高い技能を有する労働者、設計を担当する労働者は最大で9.3%(3.70ドル)増えて43.20ドルになる。 11月11日、米国ホンダで基本給11%の賃上げが実施されることが報じられた。 ホンダはもちろん、トヨタにとっても北米は利益を生み出す金の卵。生産を維持するための賃上げは必須。 海外の自動車組立メーカーの賃上げが波及するのは韓国・現代自動車労組ぐらいだろうか。 ホンダ、米国で11%賃上げへ-UAWのスト成功受け競争力維持狙うJosh Eidelson、David Welch2023年11月11日 0:58 JST Bloomberg ホンダは一部の米従業員を対象に給与を11%引き上げる。ブルームバーグが社内文書を確認した。デトロイトの競合他社で全米自動車労組(UAW)が歴史的な勝利を収めたことを受けた決定。 ホンダの人事統括部はオハイオ州メアリーズビル自動車工場とインディアナ自動車工場、ジョージア州のトランスミッション工場を対象とする社内文書で、「ホンダは業界内での競争力を確実に維持するため、常に包括的な報酬を見直している」と説明。2024年1月8日をもって、昇給のある給与制度の労働者は基本給が11%増額されると通知した。 ー 引用終わり ー 11月20日、日産自動車はUAWとデトロイト3が新たな労使協約で合意したことを受け、米国の製造工場で働く労働者の賃金を来年1月に10%引き上げると発表した。 賃上げは生産技術、メンテナンス、金型技術の人材を対象に1月8日から実施される。対象者は約9000人。
2023年11月26日
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11月8日、ガリバーを運営するIDOMはビッグモーター支援の検討を止めたことが報じられた。中古車販売業界全体に対する、疑惑の火の粉を払うことに専念するのだろう。 11月17日、伊藤忠商事が「ビッグモーター社が運営する事業について再建の可能性を検証するために、これよりデューデリジェンスを開始する」と発表した。ビッグモーター株の100%を握る兼重宏行・前社長ら創業家が経営に一切関与しないことが条件になるとのことで、支援ではなく買取。新社名のもとで再スタートということらしい。 大きいが故に従業員も多数必要と思われるが、ビッグモーターで不正とパワハラの下で働いていた従業員をどうするのだろう? ビッグモーターを拾う(安価で買う)ことによる「伊藤忠」ブランドの毀損は考慮しないのだろう。 伊藤忠がビッグモーター買収!?火中の栗拾う理由 「創業家の切り離し条件」24年春までに買収判断東洋経済オンライン 2023年11月17日 21時0分 自動車保険金の不正請求問題をきっかけに経営難に陥った中古車販売大手ビッグモーターに思わぬ援軍候補が現れた。 大手総合商社の伊藤忠商事は11月17日午後、「ビッグモーター社が運営する事業について再建の可能性を検証するために、これよりデューデリジェンスを開始する」と発表した。 伊藤忠商事のほか、子会社の伊藤忠エネクス、投資ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP)の3社がビッグモーターと資産査定(デューデリジェンス)の独占契約を結び、来春までに買収の可否を判断する。 現在、ビッグモーター株の100%を握る兼重宏行・前社長ら創業家が経営に一切関与しないことが条件になる。 市場は買収検討を「買い」と判断 ビッグモーター側も同時にリリースを発表し、伊藤忠商事について「自動車関連事業におけるハンズオン経営の実績も有し、オペレーション効率化、成長戦略の立案等にも強みを持っている」と評価した。 17日、午前中から上昇基調だった伊藤忠商事の株価は、午後1時に日本経済新聞が「買収検討」の速報を流した後も上がり続け、終値は前日比2.3%高い6132円をつけた。市場は買収検討を「買い」と判断した。 一連の不正を受け、国土交通省は10月、ビッグモーターの34事業所を道路運送車両法に基づいて事業停止とした。さらに金融庁は保険業法に基づき、同社の保険代理店登録を11月30日付で取り消す方針だ。 伊藤忠商事はなぜ、そんな火中の栗を拾おうとするのだろうか。 「見送る可能性も十分ある」 同社関係者は、「今回の買収検討は創業家支援ではない。厳格なデューデリの結果、案件を見送る可能性も十分ある」と強調する。 JWPとの意見交換の中で今回の案件が浮上し、ビッグモーターのファイナンシャルアドバイザーを務めるデロイトトーマツから開示された資料を基に検証した。その結果、より詳しいデューデリを行う価値があると判断したようだ。 伊藤忠商事とビッグモーターには、これまで取引関係はない。だが、伊藤忠グループでは、中古車販売のほか、自動車整備、保険やローンの販売も行うなど、自動車ビジネスとの関係は深い。 イギリス最大手のタイヤ小売りであるクイックフィットも傘下に持つ。2023年8月には全国の整備工場1万1500カ所の自動車整備工場とネットワークを持つリース車両整備受託会社「ナルネットコミュニケーションズ」への出資参画を表明したばかりだった。 「商社が中古車業界に興味を持っているという話は以前からあった。伊藤忠グループは子会社のヤナセをはじめもともと自動車、中古車に強い。(今回の基本合意に)違和感はない」と中古車業界の関係者は話す。 一方、ビッグモーターはほぼ全国に店舗を持ち顧客との接点も多い。整備工場の設備も比較的新しい。ビッグモーターの事業と伊藤忠グループの自動車関連事業は親和性が高く、シナジー(相乗効果)がそれなりに見込めると伊藤忠側は判断したようだ。 伊藤忠商事をはじめとする総合商社は資源市況の高止まりや円安効果により業績は好調、2024年3月期の業績予想も上方修正が相次いでいた。伊藤忠商事も11月6日に通期純利益予想を7800億円から8000億円に引き上げたばかりだった。潤沢な資金を背景に、各社は有望な成長投資先を模索している。 ただ、伊藤忠には厳しい投資基準があり、投資額に見合う成長が厳格に求められる。今年8月に発表した、子会社・伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の完全子会社化案件ですら「浮かんでは消え、消えては浮かんだ案件」(鉢村剛CFO)だったという。 買収価格は極めて厳しいものになる 急転直下で浮上した今回の案件は相乗効果がわかりやすい一方、伊藤忠商事から提示される買収価格はビッグモーターにとって、極めて厳しいものになるだろう。 ー 引用終わり ー イドムもオリックスも、中古車買い取り・販売事業や自動車整備事業、人員、店舗・工場などの資産のみを買い取り、損害賠償の支払いなどの簿外債務の整理は既存のビッグモーターに残したままにする営業譲渡方式を求めていたが、それが通らなかったため断念したとみられる。伊藤忠のデューデリはこれからだが、将来的にどれだけの規模に膨らむのかが見えない簿外債務を抱えたままのビッグモーターを丸ごと買収するのは難しく、最終的には営業譲渡方式が実現するかが焦点となってくる。 【附録】 ●ネクステージ 中古車販売大手のネクステージは、ビッグモーター問題を受けて自主調査した結果、不正はなかったと8月23日に発表。その後の週刊文春の取材で、保険契約のねつ造などの不適切な事例があったことを9月1日に公表。9月11日、ビッグモーター出身の浜脇浩次社長(当時)が辞任。 ビッグモーターの自動車保険金の不正請求問題で中古車業界への懸念が高まったことに加え、「9月以降は当社グループのイメージを低下させるような一連の報道等の影響を受け、来店客数が減少し、販売台数が予想していた水準に及ばず、10~11月も同様の水準になると想定した」とし、10月2日、ネクステージは、2023年11月期の連結業績見通しを下方修正した。前回公表(1月5日)に比べて、売上高は400億円減の4600億円、純利益は46億円減の126億円とした。 ●グッドスピード 9月29日、中古車販売のグッドスピード(名古屋市)は公表済みの決算で不適切な会計処理があるとの指摘を監査法人から受け、外部有識者による調査委員会を設置すると発表した 10月20日、グッドスピードが自動車保険金を過大請求していた問題で、新たに91件の不正が見つかったことが分かった。8月下旬に30件の不正を公表しており、不正は調査した2715件の4.5%に当たる121件。
2023年11月22日
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答えは、車両保険は、噴火や地震に起因する火災や津波は補償の対象外。地震などで生じた自動車への被害は、地震保険でも車両保険でも対象外。 地震・噴火・津波危険「車両全損時一時金」特約を付加することで、これらの災害時に一時金による補償、最大50万円程度を受けられる、とのこと。 地震で車が壊れた場合、車両保険は補償の対象?地震に備えるには特約に入るべきですか?ファイナンシャルフィールド 2023年10月19日 1時10分 車両保険は、事故などで車両本体に生じた損害を契約した保険金額を上限に補償してくれますが、基本的には地震・津波・噴火とそれらに起因した火災で損害を生じた場合は保障の対象外となります。 しかし、地震・噴火・津波危険「車両全損時一時金」特約で契約することで、これらの災害時でも補償を受けられます。本記事では、南海トラフ地震など災害リスクが再認識される中、本特約を積極的に利用すべきかどうかを検討します。 車両保険の加入率は? なぜ利用がすすまないのか 自動車は時代に伴い、運転支援設備などの電子部品が多くなり、高価になってきています。そのため、万が一事故などで自動車を損傷した場合、修理費だけで家計に大きな影響を及ぼす恐れがあります。 しかし、保険金額を上限に車の修理費を補償する「車両保険」の加入率は、2022年3月時点で46.5%と、半分以上の自動車が加入していません。 加入率が低い理由として、契約によって保険料負担が大きくなること、事故の理由によっては保険対象外となってしまうことが挙げられます。 車両保険の対象となる事故とは? 車両保険には「一般型」と補償内容が限定される代わりに保険料が安くなる「エコノミー型」があります。【一般型の補償範囲】●対車両やバイクとの接触事故●自転車との接触事故●電柱などへの接触事故(自損事故)●事故の相手方が不明の事故(当て逃げ)●転覆や墜落●盗難や落書きなどのいたずら●火災や爆発、台風・洪水・高潮などの自然災害●窓ガラスの損傷や飛び石による破損【エコノミー型の補償範囲】●対車両やバイクとの接触事故●盗難や落書きなどのいたずら●窓ガラスの損傷や飛び石による破損 そして、一般型・エコノミー型のいずれも「噴火や地震に起因する火災や津波」は補償の対象外となっています。 これは地震・噴火による災害は広範囲に及ぶため、膨大な保険金の支払いが生じる可能性があり、民間の保険会社では支払いに応じきれない恐れがあるためです。 しかし、近年は30年以内の発生確率が70~80%といわれる南海トラフ巨大地震の懸念も高まっており、地震などに起因する自動車への被害を補償する車両保険のニーズも出てきています。 そこで地震などでも保険金が支払われる、地震・噴火・津波危険「車両全損時一時金」特約が選択肢となります。 地震・噴火・津波危険車両全損時一時金とは? 地震などで生じた自動車への被害は、地震保険でも車両保険でも対象外ですが、地震・噴火・津波危険「車両全損時一時金」特約を付けることで、地震などに起因して自動車が全損した場合に限り保険金が支払われます。 保険金額は基本的に50万円程度となっており、自動車を新たに買い替えるには心もとない金額といえますが、地震などの損害に備える数少ない選択肢なので、加入を検討してみるのもいいでしょう。 ー 引用終わり ー 地震・噴火・津波危険「車両全損時一時金」特約を付加しても、保険金の支払い対象となるのは車両の全損時のみ。全損の判断は保険会社がする。損保の常識・普通は市民感覚とは異なることが多い。 阪神淡路大震災後、火災保険・地震保険の適用が市民感覚に沿っていた全労済(現・こくみん共済)の加入が著増した。 ビッグモーター、ネクステージ、グッドスピードなど車両保険の適用が比較的容易であった大手中古車販売業者は、金融庁によるSOMPOジャパンの締め上げとともに限られることになるのだろう。 地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約を付加する動機は減る一方だ。
2023年11月20日
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新型スイフトは2023年12月6日、発表予定。元気なコンパクトカー、スイフトに北は高まるがスポーティモデルのスイフトスポーツは2024年以降に登場予定。 エンジンタイプは3気筒1.2Lエンジンとマイルドハイブリッド搭載の3気筒1.2Lエンジンの2種。 市中での走行速度が低く、発信停止が多い走行環境で、アイドリングストップと相まってマイルドハイブリッドは燃費節約効果は大きいだろう。 12月に発表されるグレードは3つ。全車種に、ブラインドスポットモニター、低速時の衝突被害軽減ブレーキ、アダプティブクルーズコントロール、LEDヘッドランプが標準装備され好ましい。 私が大好きな「電動パーキングブレーキ」は最上位グレードの「ハイブリッドMZ」のみ装備。 電動パーキングブレーキは欲しいが、メッキフロントグリル、サイドアンダースポイラー、ルーフエンドスポイラー、運転席アームレスト、パドルシフトはいらない。これらを外すと「ハイブリッドMZ(216万7000円)」はどれぐらい軽くなり、価格はいくらになるのだろう。 「スイフトスポーツ」がどのような仕様になるのかも楽しみだ。 【速報!】スズキ 新型スイフトの価格は172万円〜! グレード別の装備やハイブリッド搭載による燃費、内装などを徹底解説MōTA 2023年11月10日 スズキは軽自動車が主力のメーカーとされていますが、コンパクトカーにも力を入れています。この度、その中心的な存在とされるスイフトのフルモデルチェンジが実施されます。 正式な発表は2023年12月6日の予定ですが、販売店では11月上旬から価格を明らかにして予約受注を開始しました。 そこで今回は新型スイフトの価格、装備、燃費、推奨グレードなどをカーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが解説します。 新型スイフト(画像はカタログ) エンジンタイプ グレード 価格(税込) 1.2Lノーマルエンジン XG 172万7000円 1.2Lマイルドハイブリッド ハイブリッドMX 192万2800円 1.2Lマイルドハイブリッド ハイブリッドMZ 216万7000円 WLTCモード燃費(2WD/販売店調べ) ノーマルエンジン(XG)23.4km/L マイルドハイブリッド(ハイブリッドMX/MZ)24.5km/L 新型スイフト グレード別主要装備 グレード 主な装備XG 衝突被害軽減ブレーキ 低速時ブレーキサポート ブラインドスポットモニター リヤクロストラフィックアラート 全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール LEDヘッドランプ キーレスプッシュスタート 前席シートヒーターなど ハイブリッドMX(XGの装備に加えて/価格アップは19万5800円) マイルドハイブリッド&アイドリングストップシステム エアコンのフルオート機能 メッキフロントグリル サイドアンダースポイラー ルーフエンドスポイラー 16インチアルミホイール 運転席アームレスト 6スピーカー ハイブリッドMZ(MXの装備に加えて/価格アップは24万4200円) アダプティブハイビーム 電動パーキングブレーキ LEDフォグランプ プレミアムUV&IRカットガラス 本革巻きステアリングホイール パドルシフト ディスプレイオーディオ&スズキコネクト対応通信機 新型スイフトのレビュー・評価 外観 4.0 ★★★★☆ 内装・居住性 3.0 ★★★☆☆ 走行性能 3.0 ★★★☆☆ 運転のしやすさ 4.0 ★★★★☆ 乗り心地 3.0 ★★★☆☆ 燃費 5.0 ★★★★★ 価格の割安度 4.0 ★★★★☆ 〇 新型スイフトの良い点・マイルドハイブリッドのWLTCモード燃費は本格ハイブリッドに匹敵する24.5km/L・安全装備のブラインドスポットモニターなどを全車に標準装着・価格以上に内装が上質で運転席には適度な包まれ感がある × 新型スイフトの気になる点・後席の居住性は先代型と同程度で広々感はない・従来型に用意された5速MTを選べるRSが廃止された・スイフトスポーツも現時点では用意されていない … (略) …新型スイフトのグレード設定 新型スイフトのグレードは3種類設定されています。XGのエンジンはノーマルタイプで、ハイブリッドMXとハイブリッドMZには、マイルドハイブリッドシステムが搭載されます。 なお、スイフトのスポーティモデルであるスイフトスポーツは2024年以降に登場する見通しです。 新型スイフトに搭載されるマイルドハイブリッドは、モーター機能付き発電機が、減速時の充電、アイドリングストップ後のエンジン再始動、エンジン駆動の支援を行います。アイドリングストップの再始動音が静かなことも特徴です。 新型スイフトの燃費 新型スイフトの2WDのWLTCモード燃費は、ノーマルエンジンのXGが23.4km/Lで、マイルドハイブリッドは24.5km/Lに達します。 先代型はノーマルエンジンが20km/L、マイルドハイブリッドは21km/Lでしたので、新型に乗り替えるとガソリン代を14〜15%ほど節約できます。 ライバル車とも燃費を比較してみましょう。日産 新型ノートXのe-POWER(ハイブリッド)は、WLTCモード燃費が28.4km/L、新型フィットe:HEVの売れ筋グレードは27.1〜29km/Lです。 新型スイフトは、マイルドハイブリッドながら、ライバル車のフルハイブリッドに近い燃費を達成しました。 新型スイフトの安全装備 新型スイフトは安全装備も進化しました。 衝突被害軽減ブレーキは、自車が交差点で右左折する時でも、直進してくる車両や横断歩道上の歩行者を検知して作動します。 また、全方位モニター付きメモリーナビ装着車には、ドライバーモニタリングシステムを採用しました。カーナビ画面の右上に装着されたカメラがドライバーの顔を認識して、居眠りや脇見などを検知すると警報を発します。 このほか先代型と同じく、後方の並走車両を検知するブラインドスポットモニターが全車に標準装着され、低速時の衝突被害軽減ブレーキも加わりました。安全装備の充実度は全般的に高いと言えます。 新型スイフトの運転支援機能は、車間距離を自動制御できるアダプティブクルーズコントロールが進化しました。カーブの曲がり具合を検知して減速を行い、車線変更時の補助機能なども追加されています。 ー 引用終わり ー
2023年11月17日
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日本の自動車の産業構造を心得ない経済評論家、自動車評論家による「日本はEVで世界に出遅れている」、「このままでは家電の二の舞になる」などの妄言をよそに、中国のEVメーカーが経営不振で次々と姿を消す中、トヨタは最高益を更新。 欧米のEV推進論者のステレオタイプとなることなく、彼らが自ら勉強しているなら、最大新車市場である中国での現地生産からの早期撤退が大事であることを指摘するだろう。 トヨタの今期、最高益予想がさらに上振れ 円安や生産回復で白木真紀、久保信博2023年11月1日 ロイター トヨタ自動車は1日、2024年3月期の連結業績予想(国際会計基準)を上方修正し、営業利益を3兆円から前年比65.1%増の4兆5000億円に引き上げた。円安が1兆1800億円押し上げ、もともと最高益だった見通しが大きく上振れる。 IBESがまとめたアナリスト24人による予想平均値4兆0111億円を上回った。 売上収益は38兆円から同15.7%増の43兆円に、純利益は2兆5800億円から同661.1%増の3兆9500億円に上方修正した。 通期の世界販売計画は1138万台のまま据え置いたが、資材高騰が収まりつつあること、自動車の値上げなども営業増益に寄与する。 会見した宮崎洋一副社長は、通期の生産計画1010万台を維持したものの、「少し上目で来られている」と述べ、上振れる可能性を示唆した。一方、中国経済の低迷がタイなど他の市場に波及するリスクにも言及した。 前提為替レートは1ドル=125円から141円に、1ユーロ=135円から152円に見直した。 電動車の販売見通しは、ハイブリッド車とプラグインハイブリッド車を積み増し、384万3000台から386万8000台に引き上げた。電気自動車は競争が激化する中国市場での苦戦を反映し、20万2000台から12万3000台に減らした。 トヨタはこの日、1000億円を上限とする自社株買いも発表した。 23年4.─9月期の連結営業利益は、前年同期比2.2倍の2兆5592億円だった。売上収益は同24.1%増の2兆9816億円、純利益は同2.2倍の2兆5894億円だった。 半導体不足が改善し、自動車の生産と販売が回復した。円安も寄与した。 ー 引用終わり ー 自社株買いは、環境対応で益々長期的取り組みが重要となる環境下で、短期的収益を求める者に大きく左右されない経営を目指すことが理由であろう。 2022年のEV生産の増強に励んだ主なメーカーの決算をみても、現行のBEVでの投資だけをすすめることは企業の存続を揺るがす。 トヨタは、ガソリン車並みの実用性を有する次世代BEVの核の一つとなる、全固体電池の量産・実用化に世界に先駆けて取り組んでいる。 10月12日、トヨタの佐藤恒治社長は、トヨタと出光興産が実用化に向け協業して取り組む全固体電池について、「2027年~28年には全固体電池を実用化させ、トヨタが発売する電気自動車(EV)に搭載する」と共同会見で語った。 コスト見込みのから、高性能な全固体電池だけが次世代BEVの決め手ではないことも先に明らかにしている。 トヨタの2023年の生産状況は、「EV取組の遅れが何か」と言わんばかりの増産加速傾向が続いている。その中にはヨーロッパの自動車メーカーが得意ではない、BYD以外の中国自動車メーカーが得意ではない、環境負荷が低い量産ハイブリッド車が含まれている。 トヨタ累計3億台突破、最多はカローラで5340万台…豊田章男会長「これからも一台一台大切に」 2023年11月6日 読売新聞 トヨタ自動車は6日、累計の世界生産台数が9月末時点で3億台を突破したと発表した。前身の豊田自動織機製作所自動車部が1935年8月に「G1型トラック」を生産して以来、88年2か月かけて達成した。国内の自動車メーカーで3億台超えは初めて。 9月末の生産台数の内訳は、国内が1億8052万台、海外が1億1960万台。このうち最も生産台数の多い車種はカローラで、シリーズの累計台数は約5340万台に上る。 1億台を突破したのは97年1月で、61年6か月かかった。続く2億台は15年5か月後の2012年6月だった。そこから約11年で3億台に達しており、生産ペースの加速傾向が続いている。23年度は世界で1010万台を製造する計画だ。 ー 引用終わり ー 経済評論家、アナリストも人気商売なので流行に合わせた発言をするのは理解するものの、企業が存続するためのポイントをつかんだ発言をしても良いと思う。自分たちの見解と違うから、トヨタがEV取組の遅れを言い訳しているかのような表現ばかりが目立つ。自動車や運転が好きではないので、自動車メーカなど滅びてもっと少なくなれば効率がいいと思っているのだろう。 ゴールドマンサックスで巨額を取り仕切ったディーラーが、大量に職を失った。AIが得意なのは大量の情報に基づく判断業務であり、医者の診断や弁護士の法律の判断あたり。 経済評論家やアナリストは、彼ら自身がAIにより真っ先に不要となる仕事に取り組んでいることに気が付いていないから、「EVに関してトヨタは遅れている、将来が危うい」といった見解に終始するのだろう。彼らは自分が衆愚の一員であることに全く気が付ていない。 このままでは家電と同じ道をたどる…「世界最大の自動車輸出国」が日本から中国に変わった根本原因2023年11月6日 プレジデントオンライン■モビリティショーでひときわ際立ったBYDの展示 10月25日、“ジャパンモビリティショー”の報道向け公開が開催された。出展企業の中で存在感が際立ったのは、中国の“比亜迪(BYD)”だ。「EVで世界の温度を1℃下げるのがBYDのビジョン」と、日本法人の劉学亮(りゅうがくりょう)社長は強く訴えた。EVの一点集中で高い成長を目指すとのメッセージは明瞭だ。 一方、トヨタや日産をはじめ国内の大手自動車メーカーは、“全方位型”の戦略を進めると改めて表明した。エンジン車、HV(ハイブリッド車)、PHV(プラグイン・ハイブリッド車)、EV、そしてFCV(燃料電池車)のすべてをプロダクト・ポートフォリオに収める。 また、居住空間としての自動車、空飛ぶ自動車など、多種多様な移動=モビリティの手段を提供する。電動化を加速するため、全固体電池などの研究開発も強化する。いずれも“EVで業績を拡大する”というメッセージではない。各社共通して、HVなどエンジンを搭載した自動車の製造技術への依存の高さがうかがえた。 この状況が続くと、BYDやテスラなどと、わが国の自動車メーカーのEV競争力の差は拡大するだろう。EVの出遅れによって業績が伸び悩めば、全固体電池など次世代技術の研究開発の強化も難しくなるだろう。展開次第でわが国の自動車が、家電産業の二の舞になる恐れは増しそうだ。実際にショーを訪問し、それほどBYDの存在感は際立った。 ー 引用終わり ー 一年たったら、上の記事を書いた真壁 昭夫多摩大学特別招聘教授は全然違うことを言っているのだろう。企業経営、特に大規模場装置を要する製造業は「短期間最適」の積み重ねでは継続しない。プロ経営者と呼ばれる再建請負人の経営が長続きしない例はよく目にする。 優秀な日本の電機業界は「先進的なGEの経営手法」に倣って利が薄く競合が激しい家電などの分野から次々と遠ざかり、「選択と集中」をすすめた結果、経営が不安定となり、東芝のように不正塗れとなり解体されたり、シャープのように外資の手に渡った。そのような未来図は、製造業トップ、自動車産業トップのトヨタ経営陣の明晰な判断により日本の自動車業界では描かれないだろう。
2023年11月13日
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米国でUAWが起こしたビッグ3改めデトロイト3一斉ストライキはGMとの合意が成立して終息。 争点の一つが工数が少なく雇用を脅かす可能性が多分に考えられるEV関連の業務だった。 「歴史的合意」を実現=競争力・EVシフトに暗雲―米自動車労使2023年10月31日 時事通信 … (略) … ただ、歴史的勝利はもろ刃の剣でもある。米メディアによると、給与や各種手当を含めた従業員1人の時間当たり人件費は合意を受け、約30%増の76~78ドル(約1万1300~1万1600円)に膨らむ。一方、トヨタなど外国勢は45~60ドル程度。ビッグスリーは競合と比べかなり重いコストを抱えることになる。 また、3社はEVシフトに向け、エンジン車の販売で得た収益を開発や設備投資に振り向ける方針だが、原資は減りそうだ。合意には、各社が電池メーカーとの合弁で整備しているEV用電池工場の従業員も協約対象に含めることが盛り込まれた。EVの製造コスト増大も懸念される。 米EV市場は米テスラが5~6割のシェアを握る独走状態。3社はテスラと戦える低価格EVの開発を急ぐが、「EV市場での競争力は大きくそがれる」(米調査会社アナリスト)との見方が出ている。 ◇影響拡大に懸念 影響の広がりを懸念する声も上がる。日系メーカーの関係者は「現地従業員の賃上げを求める声が確実に強まる」と警戒する。米国では新車の平均価格が4万8000ドル(約717万円)を超え、3年間で約25%上昇した。ビッグスリー以外のメーカーにも賃上げが広がれば、業界全体で車両価格がさらに上昇する可能性がある。 ー 引用終わり ー UAW(全米自動車労働組合)は米国内の日系組立工場を組織化できていない。日系自動車メーカーは現地化を着実にすすめ、米国内での日系メーカーの生産・販売比率は高まるばかりだ。デトロイト3との労働諸条件の合意内容が、日系メーカーに影響を与えるのは当然といえる。十分こたえられなければ、UAWによる従業員の組織化が進むことになるからだ。 補助金の給付条件とともに、燃えやすい現行のBEVは3度、大規模なPCC船内で火災を起こしたことにより、海上輸送の日受け手が減少している。当面の間、EV生産の現地化がすすめられると思われるので、これらの決定により、低コスト・低価格のEVの輸出攻勢がすすむとは限らない。 古くからの従業員の労働条件が高く、「リーマンショック」以降に採用された新しい従業員の労働条件が低い状態も是正される。多くの従業員の労働条件が向上する中に、退職給付の条件向上も含まれ、デトロイト3のなかでもGMの負担が大きい理由とされる。 米GM 米労組との合意にEV投資計画時間給従業員の賃上げなど2023年11月6日 ロイター 全米自動車労働組合(UAW)は、自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)と暫定合意した労働協約について、電気自動車(EV)関連の投資計画や、車両組み立てより賃金が安い部門で働く数千人の時間給労働者の賃上げが含まれていることを明らかにした。 UAWは10月30日にGMとの労使交渉で暫定合意に達していた。協約期間は4年半で、今回追加で詳細を発表した。 協約の主な金銭的条件はフォードとクライスラーの親会社ステランティスと合意した内容に沿っており、フルタイム従業員の基本給を25%引き上げ、新たに交渉された生活費手当を含めると引き上げ幅が33%に達する可能性がある。 派遣労働者がフルタイム従業員に従来より早くなることができ、賃金を即座に約50%引き上げることを可能にした。 GMの部品工場や保守部品倉庫、同社が「サブシステム」と呼ぶ業務で働く7000人以上の労働者にも、完成車工場の従業員に支払われる高い賃金水準を適用する。 ー 引用終わり ー あらかじめ計画されていた中国での増産が見込み薄となった現在、ヨーロッパでの増産はテスラにとって重要性を増している。 ドイツの主要自動車メーカーは、ドイツのみならず世界最大の労働組合であるIGメタルと労働協約を結んでいる。 ドイツで職業学校を卒業した若者は、ほぼ全員がIGメタルの組合員となる。IGメタルは産業別労働組合であり企業別ではないため、IGメタルの統一的な方針の下で、各企業で労使交渉を行う。IGメタルの組合員は、ある企業で失業したとしても、IGメタルの斡旋により他の企業に再就職することが可能。 UAWの労働条件向上の成果がドイツでの労働条件向上の経営判断に影響することは想像できる。ドイツのテスラの組立工場の労働条件が向上した。 IGメタルは、他の自動車メーカーと比べて大きく労働条件が劣るドイツ・テスラとの他の自動車メーカーと同等水準の労働協約締結に向けて、強力に動くことだろう。 ドイツでは法律で「監査役会」に従業員との仲介者として従業員代表が参加することが義務付けられている。 米テスラ、独従業員の賃金4%引き上げ 労組圧力で=WSJ2023年11月6日 ロイター 米電気自動車(EV)大手テスラのドイツ経営陣は先週、従業員1万1000人に対し、11月から4%の賃上げを行うと通知した。5日付米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。労組はこれまで、同社の賃金が業界の平均を下回っていると訴えていた。 また、関係筋が同紙に明かしたところによると、テスラはドイツの従業員に対し、12月にインフレ手当として1500ユーロ(1609ドル)を支給するとともに、来年2月からは2500ユーロの追加賃上げを実施する見通し。 同社は10月、昨年に6%の賃上げを行ったとしたうえで、今月従業員に賃上げ幅を通知すると発表していた。 ドイツ最大の労働組合である金属産業労組(IGメタル)はこれまで、テスラの賃金は団体協約で提示されている額を20%前後下回っていると指摘していた。テスラは他の独自動車メーカーと異なり、賃金を規定する団体協約が存在しない。 ー 引用終わり ー 内燃機関を利用する自動車に比べて製造原価が著しく高いEVを、安く売るために従業員の労働条件を低く抑え込む試みは先進国では成功しなかった。 途上国である中国、なかでもBYDと、円安で決算書上の利益が大きく増えた日本の自動車メーカーでどうなるか、今後の展開に注目したい。 韓国の現代・起亜グループは、従前と同様、日中に関係なく、先進国の労働条件を引き合いに出して給与の引き上げをすすめることだろう。
2023年11月12日
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2023年7月、UAW(全米自動車労働組合)は米国の自動車大手3社(デトロイト3)のゼネラルモーターズ(GM)、フォード、ステランティス(旧クライスラー)と労使交渉を開始した。 9月15日、UAWは、米国内の「デトロイト3」の3州3拠点でストライキに突入。UAWが3社で同時にストライキを行うのは史上初。 10月6日、UAWのショーン・フェイン会長は、ソーシャルメディア上でデトロイト3との労使交渉の進捗を発表。 3社との交渉に進展があったため、追加ストライキの呼びかけは行われなかった。 退職手当について、3社のいずれとも依然として大きな争点になっていると報じられた。 10月26日、UAW(全米自動車労働組合)は、フォード・モーターとの労使交渉で暫定合意したことを受け、フォードの組立工場3カ所のストライキの指令を解除した。 UAWとフォードが合意した新たな労働協約は、今後4年半での25%の賃上げ、退職者向け積立金への企業側の拠出額引き上げ、給与体系の改善措置、工場閉鎖に際してのUAWのスト権確保などが盛り込まれた。 10月28日、UAWとストランティスが新たな労働協約締結について合意した。 同日、UAWはテネシー州スプリングヒルにあるGMのエンジン・完成車工場にストを拡大するよう指示した。 全米自動車労組、ステランティスとも合意残るGMでスト拡大 2023年10月29日 ロイター 全米自動車労働組合(UAW)は28日、フォードに続き、クライスラーの親会社であるステランティスとも労使交渉で合意に達した。「ビッグ3」一斉ストライキという異例の事態で今なお妥結に至っていないゼネラル・モーターズ(GM)のみとなった。 GMでは、ストの対象がテネシー州スプリングヒルのエンジン工場にまで拡大。大型ピックアップ生産が停滞し、財務面の打撃が広がりそうだ。 GMの交渉に詳しい関係者によると、退職手当と一時雇用者に関する問題が懸案になっている。GMの退職者数はフォードやステランティスよりも多く、2007年以前に雇用された労働者の年金給付増額による負担は競合他社よりも大きい。 UAWのショーン・フェイン委員長は「公正な合意に対するGMの不必要かつ無責任な拒否に失望している」とロイター宛ての声明で述べた。 GMは、スプリングヒルのストによって大型ピックアップ工場2カ所が影響を受ける可能性があるとして、早急な合意を望んでいると表明した。 ー 引用終わり ー 10月30日、GMとUAWの労使交渉が暫定的な合意に達し、GMの従業員は合意の正式発表後に職場に復帰すると報じられた。
2023年11月04日
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かつてクラウンは大人のセダンだった。 重厚、不惑な「大人」の評価が下がり、しなやかさ、柔軟さが求められるようになり、車のステータスシンボルとしての在り方が変わった。 日本でセダンは売れなくなった。 トヨタのセダンの代表であったクラウンは、昔からの客先だけで支えることができなくなり、新しい市場に合わせて変身を強いられた。 トヨタ新型「クラウン」初公開! クロスオーバーに続くSUV「スポーツ」モデルの全貌 “会話がしやすい”初機構とは2023年10月6日 乗りものニュース SUVらしくなった!新型クラウン第二弾「スポーツ」登場 トヨタは2023年10月6日(金)、新型クラウンの第二弾モデル「スポーツ」のハイブリッド車を発表しました。本日から注目を受付開始、11月頃の発売予定です。 2022年7月に16代目クラウン(クロスオーバー)が発表された際、ほか3つのタイプが打ち出されることが明かされていました。そのうちのひとつが「スポーツ」で、トヨタの商品ページでは「クロスオーバー」とともにSUVとして分類されています。 スポーツモデルは「俊敏でスポーティな走りが楽しめる。新しいカタチのスポーツSUV」として、クロスオーバーから進化させた「ハンマーヘッドフェイス」を採用。ボディカラーはモノトーンカラー6色とバイトーンカラー5色を設定し、クロスオーバーよりもカラフルなラインアップです。 サイズは全長4720×全幅1880×全高1565mm。これは「ハリアー」とほぼ同サイズといえます。 内装では運転席と助手席がアシンメトリーに加飾されており、助手席側はくつろげる素材と配色になっているといます。また、室内空間においては「乗員同士の言葉がダイレクトに伝わり、会話がしやすい空間を実現するため、室内音を反射する『調音天井』をトヨタで初採用している」のだとか。 パワートレーンは2.5Lのシリーズパラレルハイブリッドと、今後、2.5Lのプラグインハイブリッドも登場します。ハイブリッドの価格は税込み590万円です。 なお、スポーツのプラグインハイブリッド車は12月頃に発売予定です。また、スポーツに次ぐ第三弾となる「セダン」は11月頃、第四弾「エステート」は2023年度内の発売を予定しているといいます。 ー 引用終わり ー 世界のトヨタは日本のトヨタであり続けてくれている。クラウンの名を捨てることなく新しい革袋に新しい中身を詰め込んだ美酒となった。 クラウンの専売店を展開するところを見ると、変身した勢いで新たなトヨタのシンボル、ステータスシンボルを目指しているらしい。 GRはトヨタとは別ブランドのような展開をみせている。クラウンはトヨタらしさ溢れるブランドとして、様々なコンテンツを融合して展開されるのだろう。古い車好きの目には、日本の多くの産業が失敗を恐れている時代に成功を信じて新たな価値の創造に果敢取り組むトヨタは、かつてのホンダのように映る。 なぜトヨタは「クラウン」のブランド化を始めた? 初の車種専門店を展開の訳… 今後4車種から拡充あるか 2023年10月9日 くるまのニュース 2023年10月6日にトヨタは初の車種ブランド専門店「THE CROWN」を全国展開すると発表しました。新たなブランドとして展開されるクラウンですが、なぜこのタイミングで始まるのでしょうか。 ■トヨタが初のブランド専門店「THE CROWN」をオープン、なぜ? 2023年10月6日、トヨタはクラウン専門店を全国で展開すると発表しました。その名は「THE CROWN」。 なぜトヨタは初の車種ブランド専門店を展開するのでしょうか。 2022年7月に16代目となったトヨタの「クラウンシリーズ」。 2022年9月に第一弾の「クラウンクロスオーバー」、そして2023年10月6日に第二弾となる「クラウンスポーツ」が登場し、そのタイミングで驚きの事実が明らかになりました。 それがクラウン専門店「THE CROWN」の設立と全国展開です。 そう聞いて、「確かに新しいクラウンは4車系あるが、それで専門店というのはかなり思い切った話ではないか?」とか、「レクサス店と競合することはないのだろうか?」という素朴な疑問を持つ人も少なくないでしょう。 また、他の日系メーカーでもこれまで、国内市場で高級ブランド専門店導入を模索してきましたが、結局導入に至っていないのが実状ですので、クラウン専門店の将来を案ずる人もいるでしょう。 例えば、アキュラについてホンダは一時、国内展開を予告したのですが市場状況を精査した結果、それを撤回しています。 また、インフィニティについて、日産幹部は何度も国内展開の可能性を示唆してきましたが、こうした話が具体化することはありませんでした。 別の視点では、BEVシフトによって、海外ブランドではオンライン販売を強化する動きも出てきているところです。 より激化、さらに複雑化する国内高級車市場において、トヨタが同初の車種ブランド専門店を全国展開することは、国内市場全体において極めて大きなインパクトがあると思います。 … (略) … ■クルマを売るだけじゃない新たな展開とは? クラウン群は4車種から拡大する? さて、「THE CROWN」の特徴として、トヨタでは「クラウンファンコミュニティや開発陣との交流を重視する」としています。 特別納車プログラム、オーナーイベント、ライフスタイル体験などを企画予定です。 こうした話を聞くと、ポルシェ「エクスペリエンスセンター」や、欧州系超高級車を扱うコーンズ・モータースが手がける会員制サーキット&リゾート施設「THE MAGARIGAWA CLUB」などに見られるような、クラウンによる走行体験を伴うファンミーティングに対する期待も高まります。 「ワクワクする走り」を強調する、クラウン4車系では「思い切って走れる環境」が求められます。 この点についてトヨタ関係者は「すでに、富士スピードウェイホテルでの宿泊を含めた、富士スピードウェイでの走行体験プログラムの企画を考案中」と明かしてくれました。 トヨタは「THE CROWN」開業に伴い、「THE CROWN」を拠点とした、クラウンファンコミュニティ「THE CROWN CLUB」の活動を開始します。 クラウンブランドサイトでの活動情報発信も活発に行われることになります。 ー 引用終わり ー 鈴鹿サーキットとモビリティリゾートもてぎを持つホンダは、タイプRのような最先端モデルではない、それらの施設を活かすに相応しいモデルを企画・開発してくれるだろうか?F1でさえ短期間で止めたり再開したりする今のホンダには無理な話か。
2023年10月26日
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10月16日、中央発条の藤岡工場(愛知県豊田市)で車体の振動を和らげる「シャシバネ」を乾燥させる生産工程で、従業員2人が軽傷を負い、建屋の一部が損傷するという爆発事故が発生した。 バネの生産ラインが止まったことでトヨタは同日から一部工場の停止を開始した。 17日、トヨタ自動車は部品メーカー・中央発条の藤岡工場で起きた事故の影響でバネの調達が滞り、16日夕以降、一部の工場の稼働を停止していると明らかにした。17日はトヨタの高岡と堤(同)、トヨタ車体のいなべ(三重県)、豊田自動織機の長草(愛知県)の4工場に拡大し、『カローラ』や『クラウン』、『プリウス』など生産する6工場10組立ラインの稼働を止めた。 18日、岐阜車体工業の本社工場(岐阜県)を追加し7工場11ラインが稼働停止となった。 同じく18日、トヨタは一部の工場の稼働停止を20日まで継続すると明らかにした。 20日、トヨタはトヨタ自動車東日本の宮城大衡工場(宮城県)と岩手工場(岩手県)を追加し、8工場13ラインの稼働を停止した。 21日、中央発条は藤岡工場の設備を復旧し、生産を再開。中央発条は国内外の別の生産ラインでも代替生産に取り掛かった。 23日、代替生産などで部品調達のメドが立ったトヨタ自動車東日本の宮城大衡工場などで生産を再開。 同日、26日から全面的に生産再開することを発表。 トヨタ、26日から全面的に生産再開…バネメーカーの爆発事故で16日から停止2023年10月23日 読売新聞 トヨタ自動車は23日、仕入れ先のバネメーカー大手・中央発条の爆発事故で稼働を停止していた国内の一部工場について、26日から全面的に生産を再開すると明らかにした。23日は6工場8ラインを停止していた。事故の影響でバネの調達難が長引いており、24〜25日も一部工場の稼働は止める。 ー 引用終わり ー トヨタ生産方式は、部品の生産・供給がなければ組立ラインがちゃんと止まる。関連の部品メーカーに至るまで余分な部品の在庫がない証だ。 一部品メーカーのトラブルでトヨタ車の生産が全面的に止まるのは、コストダウンのためにスケールメリットを徹底的に追求しており、生産を集中しているため。 コロナ禍明け以降、世界的な半導体不足でトヨタの生産工場は、他の自動車メーカーと同様に不本意な生産停止を重ねてきた。 2022年3月、樹脂部品をつくる小島プレス工業(愛知県豊田市)のサイバー攻撃により国内全14工場を一時停止。 半導体不足が和らぐ中、2023年7月の名古屋港へのサイバー攻撃による生産停止、2023年8月、部品の発注システムの不具合による生産停止。 コロナ禍における物流混乱、その後の物流混乱、半導体不足に伴う生産変動などで安定供給が揺らぐ中、人気車種について受注が積み上がり納期が著しく長期化したために受注停止となる車種もあった。 納期の「見える化」は購入希望者もトヨタ・ディーラーも切望していた。 トヨタの納期「見える化」システム年内に国内全店・全車種で展開白木真紀2023年10月13日 ロイター トヨタ自動車(7203.T)は13日、すでに国内の一部店舗と一部の車種で導入している新車の納期を「見える化」する販売物流統合管理システムについて、年内に国内の全販売店・全車種で展開する方針を明らかにした。正確な納期を伝えて顧客満足度を高めることで販売機会の損失を防ぐほか、実際の需要に基づいた生産効率の向上も図る。 同社は今年1月から販売物流統合管理システム「J-SLIM(Japan Sales Logistics Integrated Management、ジェイ・スリム)」を主力ハイブリッド車「プリウス」から導入を始めている。受注から生産計画、実際の生産状況、輸送、納車までの情報を統括して管理するシステムで、販売店が発注を入力すると、その車両がいつ工場を出荷し、販売店に到着するかが詳しく可視化される。 これまでは販売店には納期を3カ月先までしか示せていなかったが、同システムでは最長2年先まで示すことができる。 … (略) … また、同システムでは生産から納車までの間に滞留している車なども「見える化」もできるようになっており、「滞留の『見える化』は今年の中盤から全車種でできるようになっている」と語った。 ー 引用終わり ー トヨタの製品供給は、ダイハツ不正の影響もうけている。2023年5月、ダイハツ工業は、衝突試験において不正があったため、ダイハツ『ロッキー』と、トヨタ自動車にOEM供給している『ライズ』の、それぞれ国内向けハイブリッド仕様(HEV)の出荷・販売を停止した。 10月16日、不正調査が長期化したため、注文自体を取り消すこととなった。 トヨタ『ライズ』の受注取り消しダイハツ不正調査長期化で出荷メド立たず[新聞ウォッチ]2023年10月16日 Response 今年5月、委託生産するダイハツ工業による認証手続きに関する不正が発覚し、トヨタ自動車ブランドとしても販売している小型多目的スポーツ車(SUV)『ライズ』について、顧客から既に受けた注文を取り消すことが分かったという。 10月15日付けの日経が報じていたが、注文を取り消すのはライズとダイハツブランドの『ロッキー』のハイブリッド車(HV)で、いずれもダイハツの工場で生産の車種。ダイハツの認証手続きに関する不正が5月中旬に発覚して以降、販売と出荷を停止していた。 記事によると、取り消しの対象となるのは出荷停止の前までに注文していた顧客で、数万人規模とみられる。不正に伴う調査が長引いているため、出荷再開のメドが立たず、「これ以上顧客を待たせるのは望ましくない」と判断。ダイハツでは「キャンセルや他車種への切り替えなどを具体的にご提案できるよう取り組んでいる」とも伝えている。 ー 引用終わり ー
2023年10月25日
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2023年9月、トヨタはコストダウンのノウハウが詰まったトヨタの生産工場で、現在開発中のギガキャスト、EV駆動用電池関連などの技術が公開された。 貞宝工場では「デジタルツイン活用」により、設計から生産開始までのリードタイムは半分、金型・設備部品加工設備では、生産性3倍、従来比での改善リードタイム3分の1を実現したという。 2026年から2027年に実用化する計画の「次世代電池普及版(バイポーラ型リチウムイオン電池)」の開発ラインの塗工行程も公開された。 トヨタはFC(燃料電池)で開発した高速塗工技術を応用した設備によって、安価なリン酸鉄リチウム(LFP)ペーストをムラなく大量に金属箔に塗ることを可能にした。 世界が注目する「トヨタの動き」 生産の現場が凄かった!? 全固体電池&ギガキャスト…そして次世代BEVはどんな感じなのか2023年9月19日 くるまのニュース … (略) …■そこまで見せて良いの? 次世代BEV&ギガキャスト&全固体電池の最前線が凄かった! 2023年6月にトヨタは「トヨタ テクニカルワークショップ」で現在開発中の様々な技術を公開しました。 そして同年9月にその技術等を具現化するためのモノづくりについて、同社の貞宝工場、明知工場、元町工場における取り組みが新たにお披露目されました。 … (略) …元町工場の混流生産 またトヨタはグローバルで年間約1000万台のクルマの量産を行っています。その支えのひとつが様々なボディタイプやパワートレーンを一緒に生産する混流生産です。 元町工場では、マルチパスウェイを支える様々な異なるボディタイプ(セダン、ミニバン、SUV)、パワートレーン(BEV、FCEV、HEV、ICE)のクルマを需要に応じて同一のラインで生産しています。 混流生産を実現のために、例えばサイズが異なる多様な車種への組付け作業を行う場合には作業位置の高さを柔軟に変えられる移動式踏み台を使用することで作業員の負荷低減に加え、作業品質の向上に貢献。 … (略) … ■えっ…!見て良いの? トヨタの次世代BEV&ギガキャスト&全固体電池の最前線が凄かった! 昨今では「BEVシフト」が加速しています。トヨタでも様々な選択肢のひとつとしてBEVの生産を進めていますが中でも注目されるのが次世代BEVの投入とそれに関わる電池技術です。 今回、 元町工場では「次世代BEV実証ライン」の準備状況の一部を公開しました。 次世代BEVを生産するラインは、新モジュール構造と自走生産を用い、工程と工場投資の1/2を目指しています。 作業の効率化、生産性の向上、リードタイムの短縮は、TPS(トヨタ生産方式)の最も得意とするだと言います。 また従来と異なるフロント、センター、リアの3分割のモジュール構造によって、オープンな環境で作業が可能となり作業性の効率化、生産性の向上を図ることができ、工程短縮が可能です。 さらには工場内において、生産しているクルマを自走搬送させる技術を確立したことで、これまで必要だったコンベアなどの設備が不要となり、自由な工場レイアウトが可能になることで、生産準備のリードタイムと工場投資を大幅に削減することができると言います。 また明知工場では、ギガキャストの試作用設備を公開しました。 ギガキャストは、定期的な鋳造の型の交換が必要であり、通常その交換に 24時間程度要します。 しかしトヨタは、創業から現在に至るまでエンジン製造などで培ってきた鋳造技術があり、低圧成形やダイキャストに用いる金型への知見を豊富に有していると言います。 その知見を活かし、素早い金型交換が可能な工夫を凝らした金型を開発。これにより、型交換に必要なリードタイムを約20分にまで短縮し、稼働停止時間のムダを削減します。 … (略) … また2027-2028年の実用化に向けた製品開発や量産工法の開発に取り組んでる「全固体電池」に関しては、工法の開発現場と量産に向けた工法の一部を公開。 全固体電池は液系電池とは異なり、固体中をイオンが移動するため、負極、正極、固体電解層がそれぞれ隙間なく密着している状態が理想です。 そこでトヨタは、量産を見据えた高速・高精度スピードで電池素材へのダメージなく積み重ねるという難しい工法を得意とするからくりの応用と同期制御の革新技術を用いて実現したと言います。 このようにグローバルで年間約1000万台のクルマの量産を行うトヨタは、マルチパスウェイを軸に様々な技術開発を行っています。 さらには工場におけるカーボンニュートラルの実現も着々と進んでいる他、昨今問題となる「物流における様々問題」に関しても、「Vehicle Logistics Robot(VLR)」と呼ばれる車両搬送ロボットを導入し、人手不足の解消と作業負荷の軽減に取り組んでいます。 ― 引用終わり ― 政府などの補助金がないと庶民が買えないEVではなく、現在のガソリン車の取得価格にいっそう近づけたEVの実現のため、トヨタは技術開発を尽くしている。そしてトヨタが今まであまり公開しなかった組立ラインを公開したということは、今が通過点であること、この先も地道だが飛躍的な進化を続けるということを示している。 自動車などなくなればよいと考えているに等しい環境論者、考えの浅いEV推進勢力とは一段も二段も次元が違う、製品技術、生産技術の開発・実用化がすすめられている。
2023年10月02日
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中古車販売業界1位のビッグモーターの不正は損害保険の不正請求の他にもある。 ■車検不正、仮ナンバー不正 調査機能が乏しいのjか、違反の取り締まりに関する法令が整備されていないのか、国交省は遅ればせながら道路運送車両法に違反する点がないか調査している。 外部の弁護士による調査委員会の報告書で不正の実態が明らかになってから、7月26日、国土交通省は、和泉伸二社長ら会社の幹部5人を呼んで約2時間聴取を行った。 7月28日、全国24の都道府県にある34の事業所で一斉に立ち入り検査を行った。 検査に入った事業所を含む整備工場がある全国135の事業所について、道路運送車両法に違反する点がないか調査したうえで8月27日までの1か月以内に報告するよう、会社の各エリアの責任者に求めました。 8月25日、各エリアの責任者から報告があり、現在内容を精査し、事実関係の確認を行っている。 道路運送車両法では依頼を受けていない整備や行っていない整備に対する料金の請求を禁じており、国交省は違反が確認された場合、処分を検討するとしている。 不要な車検制度を維持し続けている国交省は、国税庁のような査察機能、法令整備が必要と思われる。 ■下請け法違反 ビッグモーターは、下請け法違反で公正取引委員会に調査される。 明らかに法令違反でも、可能性を追求し、できることは何でもやる、ビッグモーターのけっしてあきらめない姿勢をほめる者はいないと思う。 公取委 ビッグモーター調査開始下請け業者に草むしり2023年9月2日 FNNプライムオンライン ビッグモーターが立場を利用して草むしりをさせるなど、下請け業者に対して不利益を与えていた疑いがあるとして、公正取引委員会が調査を始めたことがわかった。 ビッグモーターをめぐっては、FNNの取材で、下請け業者に対して、立場を利用して草むしりをさせたり、ビッグモーターでの車検を強要させるなどの行為が確認されている。 ― 引用終わり ― ■器物損壊 9月15日、ビッグモーターの各地の店舗前の公道で街路樹が枯れたり、切られたりしていた問題で、警視庁と神奈川県警が器物損壊の疑いで、六本木ヒルズの本社を家宅捜索した。 ■パワハラ 高給のためだろうか、あまりに恐ろしく訴える勇気も出ないのか、パワハラでビッグモーターを訴える社員は今のところいないようだ。 パワハラの担当は、厚生労働省管轄の労働基準監督署。 業界2位のネクステージも同様の事例があると思われて、時価総額が1000億円下がる株価展開となったと思われる。 ビッグモーターが大株主であったガリバーも、市場の疑心をかっている。 漁夫の利を稼ごうとする取り組みもあるようだが、中古車販売業界は透明性を示すために、管轄省庁などによる総点検が必要な事態となった。 不動産業界のように料金体系から広告に至るまで詳細に至るまで法令で規制されないと、業界の透明さは確保されないのかもしれない。
2023年09月22日
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2023年7月25日、ビッグモーターに37人の出向者を出していた損害保険大手「損保ジャパン」の白川儀一社長がTBSの取材に応じ、「不正を見抜けなかった」と到底事実と思えない発言をした。 8月28日、損害保険ジャパンが2024年1月に検討していた自動車保険料の値上げを見送ることが報じられた。 商売熱心なので、保険料値上げの時期の適不適は分かるのだろう。 8月29日、「損害保険ジャパン」の白川社長がビッグモーターの保険金請求に不正の可能性があるという情報を得ていながら、2022年7月の役員会議で追加調査は行わずにいったん中止した取り引きを再開してはどうかと促していたことが判明した。 役員会議では、副社長など他の役員からもビッグモーターへの追加の調査の必要はないという発言が相次いだということで金融庁が詳しい経緯を調べている。 いまだ音なしの構えの国交省と異なり、調査が厳しいので有名な金融庁であれば、他の中古車販売大手の不正についても調査をすすめることだろう。 金融庁は損保ジャパンに対し、37人の出向者が不正を認識していたかどうかなどを8月末までに報告するよう命じた。保険業法に基づく立ち入り検査を9月にも行う方向で検討している。 損保ジャパン社長“再開”促す “ビッグモーター不正”知りながら2023年8月29日 FNNプライムオンライン ビッグモーターの保険金不正請求問題で、損害保険ジャパンは、社長自らが不正の可能性を認識しながら、取引の再開を促していたことがわかった。 関係者によると、損保ジャパンの白川儀一社長は、2022年7月の役員会議で、ビッグモーターに不正がある可能性を認識しながら、追加調査を待たず、取引再開を促すような発言をしたという。 白川社長はまた、追加調査について、ビッグモーターとの関係が悪化するとの懸念を示し、同調する役員も相次いだという。 ー 引用終わり ー 取引再開決定後、損保ジャパンの担当役員がビッグモーターの社長に対して、取り引きを早期に再開する方針を伝えた際にビッグモーターの社長から、新たに開設する店舗での保険ビジネスをお願いしたいという発言が判明。損保ジャパンの中村茂樹専務執行役員など担当者が、工場への追加調査は行わず、できるだけ早く取り引きを再開するという方針を伝えたという。 損保ジャパンは不正請求された保険金の返還や、不正請求の対象になった車両の持ち主への経緯説明をビッグモーター側に求めてすらいない段階で、事故車の修理紹介を再開している。 保険金不正請求問題で、金融庁から報告徴求命令を受けた損保各社は8月31日までに、報告書を提出した。 計37人を出向させ、不正の疑惑発覚後、唯一取引を再開した損害保険ジャパンについて取引再開時に不正の可能性を認識していたことが判明しており、金融庁は損保ジャパンの責任や認識度を重点的に調査する方針と報じられた。 金融庁は保険契約者の保護に欠ける問題が認められた場合には、法令に基づいて厳正に対処する方針。 兼重宏一前副社長は依然として雲隠れしたまま。金融庁の調査対象になるのだろうか。 中古車販売業界2位のネクステージ、中京圏中心に営業展開するグッドスピードの件がどう決着するのかも引き続き注目したい。 9月15日、保険の不正に関する報道で時価総額が1000億円以上減少したとして、中古車販売大手ネクステージが、印象操作を行った報道機関や事実と異なる取材への協力者らを対象に「法的措置を検討する」と声明を発表した。 会社の立場を守ろうとする弁護士が考えそうな声明であるが、マスコミの報道制御策として行ったとしたら、明らかに逆効果。元従業員の声などをもとにした報道が増えることだろう。情報源は報道の自由の下、秘匿される。 もめ事が増えて儲かるのは顧問弁護士とマスコミ。
2023年09月21日
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中古車販売大手のランキングの記事があった。 ランキングの項目は、販売価格、在庫数、アフターフォロー、買取の4項目の総合点。1位のビッグモーターは在庫数と買取で5点満点の5点、ネクステージは買取で5点をとっている。 8月11日、ネクステージは浜脇浩次社長(53)が辞任したと発表した。創業者の広田靖治会長が社長を兼務する。 同社は今月1日、複数の従業員が友人名義などで自動車の保険契約を捏造ねつぞうしていたと明らかにしていた。こうした不正への対応が「十分ではなかった」として、経営体制を刷新すべきだと判断したという。 来年の中古車販売番付も見てみたい。 中古車販売大手5社をランキング形式で徹底比較! 2023年1月7日 プロが教える中古車買い取りブログ 中古車の購入を検討しているけど、どこの店で検討するのが良いか迷っていませんか? ロードサイドには実に多数の中古車販売店がありますが、信用度の高い大手の販売店を選ぶ人は多いです。 大手販売店は在庫を多く持っているため、希望する車が見つかる可能性も高いです。 ただ、大手販売店といっても一長一短があり、どこが良いのかわかりづらいです。 そこで、業界を代表する中古車販売店大手5社をランキング化し、各社の特徴と購入時の注意点をまとめました。 結論から言うと、買取を含めた総合的にはビッグモーターが優位です。 一方で、販売価格(車両総額)はケーユーが安価な傾向にあります。 本日は、中古車業界に15年所属した筆者が、直近での評判や知り合いの中古車業者の話を参考にして、大手5社を比較していきます。 … (略) …1位 ビッグモーター 年間売上高約7,000億円と業界ナンバー1であり、自社在庫も約5万台と圧倒的に規模が大きいです。 ガリバーやネクステージと異なり、同一形態の大型販売店を全国に展開しており、各展示場に数百台という在庫の豊富さから希望する車が見つけやすいということと、色々な車種を実際に見ながら検討できるというメリットがあります。 大型販売店には最新設備を備えた整備工場を併設しており、整備を迅速に対応できるというメリットもあります。 一方で、販売時の諸費用は高めであり、有償の保証やオプションをつけると総額が高めとなる注意点があります。 車検については、基本の料金は安めであるものの、追加作業が高めであり、すすめられるままに作業を依頼してしまうと思わず高額になることがあります。 … (略) … 2位 ネクステージ ガリバーやネクステージに比べて後発であるにもかかわらず、急速に規模を拡大しており、2023年11月期の売り上げ予想は5,000億円と長年業界を引っ張ってきたガリバーを超える勢いです。 「SUV専門」、「輸入車専門」などのカテゴリごとに特化した販売店を展開しており、店舗の内装も様々です。 店舗はキッズスペースが充実しており、家族連れに適した設計とされています。 在庫の特徴としては、高年式・走行距離が少ないという良質車を中心にそろえており、質の高さをウリにしています。 一方で、諸費用は高めに設定されており、有償の保証やコーティングなどのオプションも高めです。 ネクステージはコーティングも自社で開発しており、オプション販売に注力していますが、営業マンによっては強引に勧められるケースもあり、注意が必要です。 ー 引用終わり ー 総合ランキングは、3位ケーユー、4位ガリバー、5位オートバックス・カーズとなっている。 ところが記事に掲載のオリコンランキングではこれらが逆転する。 ビッグモーター6位、ネクステージ7位、ケーユー4位、ガリバー8位、オートバックス・カーズ1位。 オリコンランキングで1位のオートバックス・カーズは、記事でアフターフォローが5点。 ビッグモーターもネクステージも、諸費用、オプション込みの場合の価格の高さと、強引なセールスが共通のようだ。 3位から5位は、保険不正でビッグモーター、ネクステージに続くことはなさそうだ。 記事の筆者は3位のケーユー特徴を「車両価格が安めであるとともに、販売時の諸費用についてもビッグモーターやネクステージに比べて安めです。」としている。だが、出店は関東、東日本中心であり、全国展開からは程遠い。 グッドスピードは2002年創業で愛知県など東海地区中心に中古車販売で店舗展開している。成長企業向けの東証グロース市場に上場しているがコンプライアンスに関する姿勢は危うい。 8月24日、グッドスピードは、過去約4カ月間の保険金請求を自主調査した結果、1051件のうち30件で不適切な事案が見つかったと発表した。 グッドスピードと取引関係にある保険会社は『あいおいニッセイ同和損害保険』『損害保険ジャパン』『三井住友海上火災保険』『東京海上日動火災保険』の4社。損保ジャパンが絡んでいるので、金融庁の調査後に再び名があがってくるかもしれない。 大規模な不正を行っても東証で上場は取り消しにならないことを、東芝の例が示している。日本の証券市場のグローバル化は進んでいない。
2023年09月16日
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EVの普及拡大に伴い世界ではEVの発火事故、短時間では消えない火災が話題になっている。 真夏の車内温度は70度を超えることがある。ダッシュボード上は80度に達することもある。炎天下では、エアコンを停止させてから約15分で10度、約30分で15度~20度も車内温度が上昇する可能性があるとされており、急激に高温になるため、車内に子供やペットを残すのは非常に危険。 真夏の車内はEVの駆動用バッテリーでなくとも発火する危険性、爆発する危険性が高いものがある。 下記の物を真夏の晴れの日、ダッシュボードに置きっぱなしにすることは危険性が高い。・スマートフォン、モバイルバッテリー・炭酸飲料水・ガスライター・スプレー缶・乾電池・百円ライター 精密機器、プラスチック製品は熱で機能を失う可能性が高い。 流行りの「小型扇風機」も要注意!? クルマに放置でまさかの「発火」! 残暑の車内に「置き忘れNG」なものとは?2023年8月27日 くるまのニュース … (略) …■夏の車内は超高温に! 気をつけたいまさかの「発火事故」とは 残暑が続くなか、クルマの車内はかなりの高温に上昇します。そんな時に気をつけたいのが発火事故です。 最近では街中で持ち歩いているのを多く見かける、あるモノを車内に放置しておくことで、発火事故につながる危険性があるといいます。 独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は2023年6月27日に「高温下に放置したモバイルバッテリーが発火した再現映像」を公式YouTubeチャンネルに公開しています。 動画では、ケータイなどを充電するモバイルバッテリーを高温のダッシュボードに置いたまま放置するとどうなるのかについて、その模様を再現。 モバイルバッテリーは時間の経過とともにカバー部分が徐々にめくれ上がり、次第になかの部品をつなぐ金具のような部分も怪しく光る様子が見られます。 やがて形はどんどん変形していき、その後発火する様子が確認できます。 モバイルバッテリーは、スマートフォンなどの充電がなくなった際に外出先でも充電できる便利なアイテムですが、常に携帯するアイテムではないため、必要のない時にうっかりその場に放置してしまうということもあるかもしれません。 上記の動画では、モバイルバッテリーを車内にうっかり放置してしまうことで発火事故を招く危険性が感じられるといえます。 … (略) … 「小型扇風機は、高温となる場所に長時間放置するとバッテリー部分が膨張してショートしたり、制御機能が正常に働かなくなったりするなど異常が生じ、最悪の場合発火する可能性があります。 そのほかガスライター、カセットボンベ、ソーラー式充電器、スプレー缶などの高温下での使用や保管を禁止している製品は自動車内に放置しないでください」 ― 引用終わり ― ガソリンは気化しやすく爆発的に燃焼する。だがガソリン車でも電装系が原因の火災は少なくない。電気の塊と言えるEVは、電気系統が原因の火災を起こす要素に満ちている。既に中国や欧米ではニュースになっているように、EVが急速に普及していくと、高電圧の電装系やエネルギー密度が高く、熱暴走しやすいリチウムイオンバッテリーをたっぷり積んだBEVならではの火災を発生させるリスクが高まる。 2022年の1年間で中国では新エネルギー車(EVが大半)が、約2500件の火災事故を起こしている。 2021年8月14日にドイツ、フォルクスワーゲンのEV「ID.3」がオランダで充電後に発火を起こした。米国GMの「シボレー・ボルトEV」も充電中に電池から発火した事例が複数あり、8月20日にリコールが発表された。 「自動車を熱い環境に駐車・放置しないように」なんて時代もすぐそこまできているのかもしれない。 燃えにくBEVはできるが、高くつくようだ。 10年以上大きな事故が無い日産リーフの電池2022年9月21日 ELECTRIC LIFE目 次1.世界に電気自動車の可能性を示した「日産リーフ」2.日産リーフの安全性を支えたバッテリー! 2-1リーフ発売から12年大きなバッテリー事故が起きていない3.関連リンク 世界に電気自動車の可能性を示した「日産リーフ」 2009年に発表され、2010年から販売されるようになった世界初の一般向け量産型の電気自動車(EV)日産リーフは、2022年までにグローバルで60万台以上を市場に投入し、電気自動車が日常生活でも十分使えるものである事を示しました。 ー 引用終わり ー 2021年8月28日に佐賀県で現行リーフから出火したというニュースがあった。内容は水没しそのまま2週間放置しておいたら突然出火したというもの。駆動用電池ではなく、12Vの制御用電池のショートによる可能性が高いとみられている。 他の多くのメーカーによって、日産・リーフが示したBEVの安全神話は崩壊。車内に危ないもがなくとも、駐車中でもBEVは発火している。
2023年09月05日
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カルロス・ゴーン氏の経営トップ就任後、日産は収益改善のため、容赦なく売れるものは売り、削れるものは削った。すぐに収益につながるもの、経営が将来性があるとしたEV関連以外は削れるだけ削った。トヨタの「全方位」と真逆のアプローチで収益拡大を追い続けた。 削ったものの中に研究開発費と研究開発体制があった。ルノーとの資本関係の見直し後、研究開発と投資が適切にできるかは、現在の日産の経営陣の知恵にかかっている。 日産とルノーの資本関係、「不平等解消」ようやく決着本格的なEV化対応へ、賽は投げられた中国市場での生産・販売の抜本的てこ入れ急務2023年8月14日 J-CAST会社ウォッチ 日産自動車と仏自動車大手ルノーの資本関係見直しが、ようやく決着した。 日産にとって「不平等条約」といわれる状態を改め、相互に15%ずつ出資するかたちになる。「対等」の関係で、世界の自動車業界を覆う電気自動車(EV)化への対応を急ぐ。 双方15%ずつ持ち合う対等な関係に...ルノー、日産株28%分を仏信託会社に移し、議決権を「中立化」 日産は2023年7月26日、ルノーとの資本関係を見直す最終契約を結んだと発表した。 ルノーの日産に対する出資比率を43%から引き下げて相互に15%ずつ出資するとともに、ルノーが設立するEV新会社「アンペア」に日産が最大で6億ユーロ(約930億円)を出資するのが柱だ。 ルノーは保有日産株を当面は市場で放出せず、28%分を仏信託会社に移し、議決権を「中立化」させる。将来、売却する際は競合他社などに日産株が渡るのを防ぐため、日産を売却先の優先候補とすることも契約に盛り込んだ。 このほか、インドや中南米といった新興国や欧州などで新事業を進めていくことでも改めて合意した。「過去に(ルノーとの)アライアンスはいろいろとあったが、120%成長していける環境を整備しなくてはいけないと考えた」最終決着を受け、日産の内田誠社長はこうコメントした。 ー 引用終わり ー 日産はルノーに日産の知財を無償で渡すことを阻んだと伝えられている。EV関連技術、BEV関連技術は進化の大きい分野であり、量産で他社に先行していたことが大きな優位性になる保証は全くない。 世界の自動車大手はEV関連の技術開発と量産体制構築に巨額の投資を行っている。 6月27日の投資情報面に、日経は「世界車大手、研究開発が最高」を報じた。調査対象はホンダ、トヨタ、日産自動車、スズキ、マツダ、スバル、三菱自動車の、米ゼネラルモーターズ(GM)、米フォードモーター、米テスラ、独VW、欧州ステランティス、独BMW、仏ルノー、韓国現代自動車、中国浙江吉利控股集団、中国比亜迪(BYD)の計17社。 研究開発費のトップは次世代EVの開発・生産に向けて集中的に投資するVW、約2兆2600億円。2位のGMは1兆3900億円。トヨタは1兆2400億円。以下4位フォード、5位ホンダ、6位BMW。日産は8位。 売上高に占める研究開発費の比率はGMが6.2%とトップ、2位ホンダ5.4%、3位フォード5.0%、4位VWで4.9%。5位が日産で4.7%。トヨタは3.3%で9位。 カルロス・ゴーン氏が解体した日産自動車の研究開発体制の再興の道は始まったばかりだ。
2023年08月21日
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2023年5月30日、日野自動車と三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は、経営統合に向けた基本合意書を締結した。両社と親会社のダイムラートラック、トヨタの4者が合意して、日野とMFTBCを経営統合することにより、グローバルでのCASE技術開発・商用車事業の強化に向けて協業することを期す。 MFTBCと日野は対等な立場で統合し、商用車の開発、調達、生産分野で協業。グローバルな競争力のある日本の商用車メーカーを構築する。 日野と三菱ふそう「経営統合」2つの関門の越え方 M&A専門家に聞く日野の法的リスクへの対処法2023年8月8日 東洋経済オンライン トヨタ自動車とドイツのダイムラー・トラックが、それぞれの子会社である日野自動車と三菱ふそうトラック・バスの統合で基本合意した。2024年3月末までの最終契約締結、2024年内の統合完了を目指す。経営統合によって、商用車における電動化や自動運転技術の共同開発を進めるとともにアジアでの事業拡大を狙う。ただし、日野は昨年発覚したエンジン不正によって業績が悪化しており、エンジン不正に関連して海外では罰金や損害賠償のリスクも抱えている。不透明要素が残る中で経営統合を実現できるのか。M&Aに詳しい服部暢達・早稲田大学大学院経営管理研究科客員教授に聞いた。 トヨタによる事実上の「たたき売り」――日独の大手自動車メーカーが提携し、トラックメーカーの国内2位と3位が経営統合するというニュースをどう見ていますか。 昨年3月に日野がエンジン不正を明らかにした。親会社のトヨタは日野を完全子会社化して立て直すという選択をしなかった。日野を支えきれず、事実上のファイアセール(たたき売り)をしたと認識している。 完全に独立した会社が経営難で身売りする場合、基本合意にこぎ着けるまで時間がかかるのが一般的だ。だが、今回は短期間で経営統合が決まったように見える。世界のトラックメーカーの数が乗用車メーカーに比べて少ないこと。日野も三菱ふそうも双方に議決権の過半数を持つ支配株主がいて、それぞれの株主が意思決定できる構造だったからだろう。 ――エンジン不正の影響で日野は国内トラックの一部車種の出荷停止が続いており、業績の先行きが見通せません。加えて、アメリカではエンジン認証での法令違反の調査が続いており、当局から罰金を科されるリスクがあります。さらにアメリカとオーストラリアで消費者から集団訴訟も起こされています。 ダイムラー・トラックの経営陣は直接知らないが、同社が分社化する前の前身であるダイムラー・ベンツ(現メルセデス・ベンツ・グループ)という会社自体、よく知っている。ドイツの中でも優秀な人たちなので、絶対に自ら損を抱え込むようなヘタは打たない。ある程度、日野が抱えるリスクに対応できる見通しがついたことから交渉が妥結したと想像する。 ー 引用終わり ー
2023年08月14日
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日本のガソリン価格は高い。輸入されることで高い価格に、税金が乗っかっている。 1リットルあたりのガソリン価格に含まれる税金は、ガソリン税:53.8円(揮発油税48.6円、地方揮発油税5.2円)、石油石炭税:2.04円、温暖化対策税:0.76円。 これらの税金を含むガソリン価格全体に対し、消費税が10%課される。 ガソリン税の本来の税率(本則税率)は1リットル28.7円。現在適用されているガソリン税の税率は、「特例税率」(1リットル53.8円)。1974年以来の道路財源としての暫定税率に由来する(同じ税率)。 台湾海峡の緊張は高まり、西アフリカでは軍事クーデターが続き、ロシア・ワグネルの暗躍も噂される。ガソリン価格は当面安値になりそうにない。 ガソリン価格ついに「200円超え」も 原油も上がる 補助金減る…JAFは怒りの叫び!2023年7月28日 乗りものニュース ガソリン税+消費税で小売り価格が約1.7倍にも膨張するそう。 6月最終週と比べ約4円も上昇 ガソリンの販売価格が上昇し続けています。資源エネルギー庁が発表した、2023年7月24日(月)時点におけるレギュラーガソリンの店頭販売価格(現金。以下同)は、前の週と比べて全国平均で0.8円値上がり、174.8円でした。 上昇は10週連続で、1か月前と比べると3.8円上がっています。なお、ガソリン価格比較サイト「gogo.gs」を運営するゴーゴーラボによると、高速道路などのSAに設置されている給油所は軒並み190円台後半の値付けで、中国道や名神高速のSAにある給油所は200円になっているとのこと。 2023年の夏休みが始まった直後ですが、クルマを使うには手痛い出費増が待っている模様です。 ガソリン価格は5月下旬から上がり続けています。政府の石油元売りへの補助金が段階的に縮減していることが背景にありましたが、ゴーゴーラボによると、産油国からなるOPECプラスが実施している原油の減産措置に加え、サウジアラビアが独自で行う追加減産が影響し、原油価格も3か月ぶりの高値となったことで、今回は前週よりも大きく価格が上昇したそうです。来週以降も、ガソリン価格は値上がりの見通しだといいます。 一方、資源エネルギー庁の発表と前後する形でJAF(日本自動車連盟)は7月25日(火)、ガソリン代に含まれる税金の割合について公式ツイッターで公開、改めて二重課税となっていると訴え、反対の声を上げています。 JAFでは「ガソリン1リットル当たり168円(税込)の場合」と題して、どれだけの税金割合なのかをわかりやすく記していますが、それによるとガソリン自体の価格は98.9円だそう。これにガソリン税と消費税(10%)が上乗せされた結果、168円になるとしています。 単純計算で、税金上乗せによって約1.7倍に価格が膨らんでいると訴えており、「ガソリン代が高すぎます! 二重課税反対!!」との姿勢を明確に示していました。 ― 引用終わり ― 国の税収不足のための税金に消費税が科される二重課税は、国の歳入不足も続いており、是正される節がない。 日本自動車連盟の会長は「官」から天下ってくるが、自動車のユーザーのための団体であり、従前から「二重課税反対」を叫んでいる。JAFの会長が財務官僚から天下れば、「二重課税反対」を唱えなくなるかもしれない。 SDG’sの考え方の普及で世界が低炭素社会の実現、石油消費の大幅な低減に走るのを阻止するように、資源国絡みの戦乱が発生している。 温暖化で酷暑となる地域の農業は不作が続き、貧困が過激な政治活動を招く。
2023年08月08日
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現代の自動車はEVであるとないとに関わらず電装系に多くを支配(制御)されている。インターフェイスの電子化、先進安全装備の普及はそれに輪をかけた。 EV、HEVFCEVを含め高電圧の駆動系バッテリーと、低電圧の制御系バッテリーは区分されており、駆動系バッテリーに大量の電気が残っていても、制御系のバッテリーの電気がなくなれば、車は動かない。EV専業のテスラの車は、車内に入ることさえできなくなる。 ゲージや警告灯で燃料不足の程度は事前に分かる。今のところ内燃機関の燃料の残量より、電気の残量は分かりにくい。 EV駆動用バッテリーは残量表示がこまめにされるが、劣化度合いの幅が大きいので滅多に突然死とはならない。それ以前に航続距離が減っていくので、劣化が分かる。 バッテリーの機器としての寿命は、10年近くもつ車体、機関系部品の寿命より短い。 全てのエネルギーが電気頼みのEVでは、駆動系も制御系も電欠は比較的頻繁に発生する可能性がある。ガソリンやディーゼリンがあっても車が動かない現代において、バッテリーは運転者にもっと気を使われるべき存在なのだろう。 バッテリーの突然死を防ぐ! 知らないと後悔する事実とは ~Weeklyメンテナンス~レスポンス / 2023年7月13日 6時30分 … (略) … バッテリーのトラブルがやっかいなのは、ほとんどの場合に前兆がないことだ。家から出発する際には元気にエンジン始動できたのに、レジャー先から帰る段階になってバッテリーが上がってセルモーターが回らないなんてこともある。その原因のひとつになっているのは近年のバッテリー性能の向上だ。“性能が向上したのになぜトラブルが?”と疑問に感じる読者も多いだろう。 そのメカニズムを簡単に解説してみよう。かつてのバッテリーは使うほどに徐々に性能が劣化していき、最後に寿命を迎えるというライフサイクルのモデルが多かった。しかし近年のバッテリー(カルシウムバッテリーなどがその例)は寿命を延ばす技術が進化し、長く性能をキープできる設計になっている。つまり寿命ギリギリまでフルスペックに近い性能を発揮して、最後は急激に寿命を迎えるのだ。かつてのバッテリーに比べて元気に使える期間が伸びたのだが、その結果、交換時期がわかり難くなったのは事実だ。これがバッテリーの突然死などと呼ばれる要因になっている。 そこで、バッテリーの劣化をあらかじめ知って早めの交換を実施するのが安全だ。テスターを持っているならばバッテリーの電圧を測る方法がもっとも基本的なチェック法だ。車載バッテリーは12.5~13V程度の電圧をキープしているのが一般的。しかし劣化すると12.5Vを下回ってしまうこともある。こうなるとバッテリーの充電不足またはバッテリー自体の劣化が疑われる。しかし、ここで注意したいのは先にも紹介した通り近年のバッテリーの多くは寿命のギリギリまで電圧低下しないことが多い。そのためテスターで測定しても明らかな劣化が見られるケースは多くないと考えると良いだろう。 ではバッテリーのチェックはどうすれば良いのだろう? わかりやすく劣化を知りたいならば、カー用品店などのピットサービスに用意されているバッテリーチェッカーを利用することだ。バッテリーチェッカーを使えばCCA(コールド・クランキング・アンペア)値と呼ばれるデータを計測できるので、バッテリーの劣化が早めに知ることができるのだ。CCA値が標準値よりも低下している場合には、バッテリーの交換を検討するのが良いだろう。一方、CCA値は正常だが電圧低下が見られる場合には、補充電で対応する選択肢も残されているだろう。そんなバッテリーの状態の切り分けをするのにもバッテリーチェッカーを使ったテストは役に立つのだ。 ― 引用終わり ― 現在の自動車に搭載されているバッテリーは、能力・耐久性の点で高温に弱く、低温にも弱い。高温では本体の劣化が早くなり、低温では電気の出力が低下する。 EVはこのようなバッテリーで成り立っている。中国・CATL、韓国・LG化学のEV駆動用のバッテリーは様々の原因で熱暴走し発火事故、発火による死傷事故が多発している。充電中、外部からの強い衝撃、水没によバッテリーケースへの水の侵入など、発火の原因・様態は様々だ。 日産・リーフの駆動用バッテリーの著しい劣化はよく聞くが、悲惨な発火事故は聞かない。 今のところバッテリー(一次電池も二次電池も)の温度による能力低下・変化は、蓄電池の特性というしかない状況。現在次世代バッテリーと呼ばれているものが実用化された暁には、これらの問題も解消しているかもしれない。 中国・CATLが実用化した「長寿命で安全な」リン酸鉄リチウムイオン電池(EV駆動用バッテリー)も冬場の性能劣化は避けられないようだ。 冬のEV、航続距離は数割減も悩めるオーナーを救うのはバッテリー交換か急速充電か2023年1月10日 36Kr Japan 北京に冬が訪れ、最低気温がマイナス10℃にまで下がるようになった。ある日の午前3時半、配車サービスのドライバーをしている張雷さん(仮名)はいつもの時間に自宅から最も近い公共充電設備で充電を開始した。 「北京では気温が下がると航続距離が明らかに短くなるので、少なくとも1日に一度充電が必要になる」と張さんは語る。日々300キロ近く車を走らせるが、個人で充電設備は持っておらず、夜中に公共充電設備を使えば少し安く済むので、いつも早起きして利用する。 気温が急激に低くなる冬、新エネルギー車のバッテリー性能は低下し、多くのカーオーナー、特に北方のオーナーたちを悩ませている。業界関係者によると、温度は新エネルギー車のリチウムイオン電池の活性や容量にダイレクトに影響を与えるため、温度が下がるにつれ、電池内部の化学物質の活性が低下し、電池の容量が小さくなるという。一方電池内部の電気抵抗は大きくなるので航続能力は低くなり、充電速度にも影響してくる。また、充電設備の数が十分ではない地域もあり、多くのオーナーが不便を強いられている。 航続距離は短くなるのか 北京市通州区の地下駐車場内にある充電設備(画像:時代財経)中国の電気自動車(EV)最大手BYD(比亜迪)の2021年型「秦PLUS」を所有する長春市在住の男性はこう話す。「私の車の航続距離は公称で600キロだが、最近は満充電しても300キロ程度しか走れない」。運転時にエアコンやシートヒーターを使うため電力消費量が春や秋に比べるとかなり多くなることもあり、「冬になる前には100キロ走行するための電力消費量は12.8kWhだったが、今は21.3kWh必要」という。 同じく、東北地方に住む米大手テスラ「Model 3」のオーナーは、最近では満充電にしても公称航続距離の6割程度しか走らないと語った。 しかし、長江(揚子江)より南になると冬でも航続距離はまずまずだ。上海在住で、北京汽車集団(BAIC)傘下のハイエンドブランド「ARCFOX(極狐)」の「ARCFOX T」を所有するオーナーは時代財経の取材に対し、公称の航続距離はNEDC(新欧州ドライビングサイクル)で653キロだが、上海では冬でも550キロ走るので、8割5分といったところだと話した。さらに南の深圳では冬でも気温がそれほど下がらないため、EVの航続距離に目立った影響は見られない。 冬に航続距離が短くなりオーナーが困っているという点についてテスラと北京現代汽車(Beijing Hyundai Motor)に取材したところ、テスラでは冬季の航続距離や充電能力を高くするためにバッテリーにヒートポンプシステムと急速充電技術を取り入れており、低温環境下での性能をある程度改善する効果があるとした。北京現代は「冬季にEVの性能が低下するのは仕方のないことで、現時点では効果的な解決方法はない」とした。 ― 引用終わり ―
2023年08月05日
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EV化の急速な進展により、フィンランド北部でガソリンスタンドの空白地帯が広がった。北国の冬季、燃料切れは生命に関わる問題になる。 日本でも集落間の距離が長い北海道の人々は、日ごろから極力満タンにするように努めている人が多いと聞く。 ロシアの極東地区では、故障の少ない日本の中古車が人気だった。ガスでも、故障でも、エンジンが止まることは、冬のロシアの極東地区では生死に直結するからであろう。 低温に弱い現在のBEVは、まだまだ内燃エンジン搭載車に代わるものとして十分ではない。 「ヨーロッパ最北のガソリンスタンド閉店」に衝撃走る最寄り給油場所が隣国に!? EVは安心か2023年6月17日 乗りものニュース フィンランド北部、EU加盟国の中でも最北端に位置するヌオルガム村は、夏の間の70日以上、太陽が沈むことがない白夜の村としても知られています。この静かな場所で今、給油を巡る問題が話題となっています。 政府の定める新しい環境ガイドラインの影響? フィンランド北部、EU加盟国の中でも最北端に位置するヌオルガム村は、夏の間の70日以上、太陽が沈むことがない白夜の村として、欧州以外でも知られています。この静かなヌオルガムで、とある問題が2023年6月から話題になっています。 それは同地で唯一、そしてEU加盟国最北端のガソリンスタンドであるサミモーター・オイが2023年7月いっぱいで閉店してしまうということです。 フィンランドメディアの報道によると、ヌオルガム周辺数km圏内にはほかにガソリンスタンドがなく、最寄りの場所を探すとなると、約30km離れた隣国ノルウェーのタナか、ヌオルガムの南西約40kmの位置にあるウツヨキのガソリンスタンドで給油する必要があるそうです。 ヌオルガムのガソリンスタンドを運営しているのは、サミモーターという自動車修理会社だそうですが、今回の閉店理由に関しては、政府の定める新しい環境のガイドラインが原因だと話しているそうです。新しい基準に対応するため、検査用の井戸の設置やコンクリート床を新しくする設備投資に回す資金がないとのこと。日本でもガソリンスタンドは減っていますが、同様に設備投資をあきらめて閉店するケースは少なくありません。 地元住民は燃料タンクを購入するなどして対応を考えているそうです。なお、EV用の給電スポットも同地にはあり、それは残るので、フィンランドとEUで最北のEV充電所としての地位は維持するようです。 ― 引用終り ― BEVの給電は急速充電でも時間がかかる上、継ぎ足し急速充電では満充電量が次第に減っていく。現在のところBEVは内燃エンジン搭載車より高価でかなり不便な乗り物だ。 給油ランプの点灯タイミングは各自動車メーカーで異なる。「高速道路でひとつ先のSAまで走って給油できる」との考えで設定しているところもあれば、タンク残量が「15%前後で」というメーカーや、同じく残量「9L前後」で点灯するなど様々なので、あらかじめ確認するとよい。 高速道路ではガソリンスタンドが撤退するケースもあり、150km以上にわたりガソリンスタンドが存在しない区間もある。高速道路、自動車専用道路では、市街地より短い時間で走行距離が大きくなるので早めの給油を心掛けるにしくはなし。 人口減少・後継者難と燃費の向上による消費量の減少があいまって、薄利多売が基本のガソリンスタンドは、過疎地で自動車専用道路、市街地を問わず減少傾向が続いている。 過疎地では燃料補給の点からEVが普及拡大する可能性がある。そしてEVが増えればガソリンスタンドの減少傾向に拍車がかかる。過疎地では日常のものを取り扱う商店も減少しており、コンビニ併設のガソリンスタンドには社会インフラとして少しだけ光明がさす。 ガソリンスタンドが全然無い! 高速道路「給油ポイントの間隔長い区間」トップ5のっぴー(運転を愛してやまないドライブロガー)2022.04.16 乗りものニュース 高速道路の中には、SAやPAはあるものの、ガソリンスタンドが併設されているところがきわめて少ない路線もあります。特に注意すべき区間をまとめました。大幹線からもなくなっているガソリンスタンド 高速道路を利用していて、ガソリン残量に不安がある時に限って「なかなか給油ポイントが無い!」という事態に焦ったりするものです。ロードサービスのJAF(日本自動車連盟)の2020年度の統計でも、高速道路における出動理由の第2位に「燃料切れ」がランクインしています。 サービスエリアとパーキングエリアの間隔は、ある程度基準があります。高速道路では、おおむねサービスエリアは50kmごと、パーキングエリアは15kmごととされています。 ただし、こちらはあくまで「SA/PA」の間隔。そこに必ずガソリンスタンドが併設されているわけではありません。地図上で「SA/PAがあるから大丈夫だろう」と考えていたら、走っても走っても給油ポイントが無い、という事態になる可能性があります。ガソリンスタンドも営利企業、どうしても利益が見込まれないところには営業されません。 東名や名神、中央道など、いわゆる「ドル箱路線」では、基本的にはサービスエリアごとに給油ポイントがしっかり設置されています。しかし、その感覚が当たり前になっていると、比較的ローカルな高速道路を利用した場合、戸惑うことになります。 中国道の岡山以西や前述の東北道など、かつては給油ポイントが設置されていたもの、撤退して、給油ポイントの間隔が大きくなってしまった区間も各地に存在します。 また、比較的新しくできた高速道路ではサービスエリアの機能が十分に備わっていないところが多く、「フラっと寄ってみたらガソリンスタンドが無かった」という場面に遭遇するケースもあります。 次の給油ポイントまでが長い区間TOP5 ここで、全国の高速道路で次の給油ポイントまでが長い区間のTOP5を紹介します。 ― 引用終り ― 以下、ランキングのみを抜き書き。【第1位】道東道 足寄IC~道東道 由仁PA 約175km【第2位】舞鶴若狭道 西紀SA~北陸道 南条SA 約163km【第3位】舞鶴若狭道 西紀SA~北陸道 賤ヶ岳SA 約156km【第4位】東北道 岩手山SA~青森道 青森東IC(下り線)約155km【第5位】磐越道 磐梯山SA~日本海東北道 荒川胎内IC 約153km 自動車専用道路から下りても、すぐにガソリンスタンドがあるとは限らない。 軽自動車はガソリンタンクが小さいので航続距離が小さい。エンジンとミッションの発達で高速域の巡行性は高くなったが、燃費の優位性がさほどない昨今、400kmを超える長距離運転には不向きといえる。
2023年07月22日
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ホンダはIT、EV関連の子会社を設立・出資する一方で、系列の部品メーカーの整理を着々と進めている。 2023年7月4日、ホンダは連結子会社の八千代工業(本田技研50.4%)をインドの自動車部品大手のサンバルダナ・マザーソン・グループに売却すると発表した。ホンダが165億円を投じてTOB(株式公開買い付け)を実施し、八千代工業株を取得した後にマザーソンのオランダ子会社に190億円で一部株式を売却する。TOBの開始は2023年10月の見込み。 八千代工業は1985年から、本田技研工業が発売している軽自動車(アクティ、バモス、S660など)の受託生産を行ってきた。 2017年10月、八千代工業は取締役会にて、本田技研工業との間で完成車製造事業の譲渡に関する協議を開始することを決議した。2017年12月18日に完成車製造事業を本田技研工業へ譲渡することを決議したと同時に、完成車製造事業を継承する新会社として、四日市製作所を分社化する形で八千代工業四日市製作所株式会社を設立した。 2018年4月2日、八千代工業四日市製作所の全株式を本田技研工業へ譲渡。商号をホンダオートボディー株式会社(本田技研100%)へ変更。 2013年10月、ホンダエレシスを日本電産売却。 2019年9月、浅間技研の住友商事への売却。 2021年1月、ホンダ系列のケーヒン、ショーワ、日信工業を日立オートモティブシステムズに売却。日立Astemoに社名変更。 2022年8月、ホンダロックをミネベアミツミに売却。 2023年3月、日立Astemoへのホンダの出資比率を33.4%から40%に引き上げを発表。 2023年7月、八千代工業をインドのサンバルダナ・マザーソン・グループへの売却を発表。 ホンダが「脱エンジン」で大ナタ、系列は戦々恐々宗一郎時代から取引の八千代も印企業に売却へ横山 隼也 : 東洋経済 記者著者フォロー2023/07/10 5:30 … (略) … ホンダと八千代の関係は、ホンダが4輪事業に参入する前の1950年代にさかのぼる。1953年に金属焼付塗装業を主とする八千代塗装として設立した後、本田宗一郎社長(当時)から2輪部品の塗装を任される形でホンダの指定工場となった。 ホンダの軽自動車を生産していたことも 1972年には埼玉県狭山市の柏原工場でホンダの軽自動車の受託生産を始めるとともにホンダからの出資も受け入れた。リーマンショック後に、八千代がホンダ車の組立工場建設中止に追い込まれ、当時の社員数の3割に当たる771人の早期退職を強いられた。この時に退職金の特別加算金と再就職支援費用の一部をホンダも負担するなど、系列の中でも特別近い関係だった。 … (略) … 八千代の主力製品はガソリン車やハイブリッド車(HV)向けの燃料タンクで、売上高の25%を占める。2018年4月に完成車生産をホンダに譲渡してなお2輪部品も含めたホンダ依存度が9割に達する。エンジン関連主体の事業構造の転換と、非ホンダ向けの開拓が大きな課題となっていた。 … (略) … ホンダに頼らない生き方の模索が始まる すでにホンダ系列ではホンダ依存度を引き下げようとする動きが広がっている。自動車シートが主力のテイ・エステックは、2023年3月期時点で1割に満たない非ホンダ売り上げを2030年までに3割まで引き上げる目標を打ち出した。車体部品を手がけるエイチワンは、非ホンダ売上比率を直近の12%から2026年3月期に2割以上に高める目標を掲げる。とはいえ、非ホンダを増やしてもホンダが中心であることは変わらない。 ホンダはアメリカと中国を中心にさらにEVシフトを加速させる方針を示しており、系列再編はこの先も続きそうだ。ホンダと資本関係があり、エンジン関連部品を手がける企業だけでもユタカ技研や田中精密工業など複数存在する。 「(経営規模や生産数量で勝る)トヨタ系はさておき、ホンダ系は系列で仕事を囲うやり方がすでに崩壊している。八千代にとってもホンダの出資に頼らない生き方を早い時期に与えられてよかったのでは」。ホンダ系部品メーカーの中には前向きに捉える声もある。 ― 引用終わり ― 将来を案じているのはテイ・エステック株式会社(本田技研22.85%)、株式会社エイチワン(本田技研21.33%)だけではない。 ホンダ系の主なエンジン、ミッション系の有力部品メーカーは下記の通り。 本田金属技術株式会社は 本田技研工業創設者の本田宗一郎の実弟、本田弁二郎が1963年に設立。シリンダーヘッドやピストンなどの低圧鋳造部品と金型重力鋳造が主力製品。 株式会社ユタカ技研(本田技研69.66%)は、1976年にプレス技研工業として設立。1986年に高丘技研工業株式会社を吸収合併し、現社名に変更。1988年に鋼管技研工業株式会社を吸収合併。排気系とトルクコンバーターなど駆動系自動車部品のメーカー。モーターのステーターコア、ローター(駆動用。発電用)も製造している。 柳河精機株式会社は1952年設立。マニュアルトランスミッションのギヤの加工を得意とする。エンジン、ミッション系のアルミダイカスト部品、トランスミッション、足回り系の鍛造部品を製造。 今後どのような変化、再編があっても不思議ではない。 トヨタが内燃エンジンに執着するのは、系列部品メーカーのことも考えてのことだろう。
2023年07月16日
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2023年6月21日、トヨタ・アルファードは姉妹車のヴェルファイアと共に3度目のフルモデルチェンジした。 プラットフォームはGA-Kプラットフォームとなり、ミニバンに最適化、ロッカーをストレート構造とし、車体底部後方にV字型のブレースを設けた。 ハイブリッドシステムはエンジンをヴェルファイアと共通のA25A-FXS型のダイナミックフォースエンジンへ換装され、モーターも変更されたことでシステム最高出力と燃料消費率を同時に向上した。 「Toyota Safety Sense」は「プロアクティブドライビングアシスト」が追加された。 ハイブリッド車には高度運転支援技術の「トヨタ チームメイト」を採用した。 フロントのエンブレムは姉妹車のヴェルファイアと同じトヨタのCIに変更され、専用エンブレムはフロントドアサッシュに移動した。 トヨタ新型「アルファード」注文殺到で完売か?「欲しかったけど…」購入保留する人も少なくない意外な理由2023年7月4日 くるまのニュース トヨタの高級ミニバン「アルファード」の新型モデルが発売されました。4代目となる新型モデルを待っていたユーザーも多く、早くも受注枠が埋まってしまう販売店もあるようですが、なかには購入を保留するユーザーもいるようです。何があったのでしょうか。 ■新型「アルファード」購入を見合わせる人が続出!? 2023年6月21日にトヨタ新型「アルファード」が発売されました。 4代目となる新型モデルは、昨今登場した新型車のなかでも話題の中心となっていることは間違いなく、それは販売現場でも同じではないでしょうか。 人気車種だけあって、売る側も買う側も「待ってました!」といった状況であるのは想像しやすいです。 実際、新型アルファードは販売現場ではどのような様子なのでしょうか。 トヨタの販売店スタッフに聞いてみたところ、「6月21日の販売開始とともに多くの注文が集まっている」といいます。 販売エリアによって多少は違いがあると思われますが、6月末を迎えるよりも前に販売会社に割り当てられた最初の台数分の注文が埋まってしまい、現時点では注文できない場合もあるそうです。 新型アルファードは事前予約をおこなっておらず、一年ほど前から「出たらすぐ買う」という姿勢のユーザーも多かったとのこと。そのため、注文ラッシュが発生してしまったといえるでしょう。 早速人気を博している新型アルファードですが、それとは裏腹に販売現場では「取っつきにくさが増した」という声も少なからずあるようです。 従来モデルは、エントリーグレードならば乗り出し300万円台後半から狙える価格設定でしたが、新型モデルは540万円からという高価な価格設定となり、この価格を知って購入を控えたり、一旦保留したりするという人も多いといいます。 これはアルファードの値段がグンと上がった訳ではなく、グレード展開が大きく影響しています。 … (略) … その一方で、法人や経営者といったユーザー層は別として、これまでの一般的なアルファードユーザーからするとグレード展開的に一旦様子を見るといった反応を示すケースも少なくないそうで、購入意欲に対しては二極化している様子が見て取れているのが現状です。 ― 引用終わり ― 価格が安いことは「正義」ではない。 記事の筆者は価格設定が高価となったことにモノ申しているが、「販売会社に割り当てられた最初の台数分の注文が埋ま」るほど注文が殺到しているのだから、何の問題もない。人気車で稼ぐのは自動車メーカーとして当然の経営施策であろう。
2023年07月14日
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NHKの朝ドラでは日本の植物分類学の父である牧野富太郎氏がモデルの「らんまん」が放映されている。 牧野富太郎氏が人生最後の場所として選んだのは東京都練馬区の大泉学園。練馬区にある牧野記念庭園は、牧野富太郎先生が最後の時を過ごした場所を記念館と記念庭園にし、牧野富太郎先生が命名された植物を植え、関連展示を行っている。 そんな練馬区大泉の孤高の関越道・首都高速との接続がない関越道の起点からほど近い大泉ICで大工事が行われる。関越道の起点は、東京都練馬区三原台二丁目にある練馬IC。 今は昔、スキーブームの時代の週末に大泉・目白通りで、関越トンネルを経て新潟のスキー場へと続く、長いながい渋滞にはまった経験をもつ老人も多いことだろう。 「外環道の橋架けるので通行止め」今年2度目の実施へ 大泉IC利用不可 いよいよ目白通り跨ぐ2023年6月8日 乗りものニュース 少しずつ延びていってますよ! 外環道の本線桁 目白通り跨ぐ NEXCO東日本は2023年6月6日、外環道の大泉IC(東京都練馬区)で橋梁架設工事を行うため、7月の夜間に周辺で交通規制を行うと発表しました。 現在、外環道の東京側の起終点となっている大泉JCTから南へ向かう本線の橋桁を架設します。4月に行われた同様の工事では、目白通りを挟んで南側の施工ヤードから、目白通りの上空までの架設を行いましたが、今回は目白通りを通過させるともに、橋桁をスライドさせるレールの役割を果たす手延べ桁をさらに次の橋脚付近まで張り出させます。 これに伴い以下の通行止めが発生します。実施日は7月6日(木)の21時から翌朝5時まで。荒天時は10日以降に順延です。・大泉IC:外環道 和光方面からの出口、和光方面への入口、関越道 所沢方面への入口ランプ閉鎖。・目白通り:大泉IC周辺およそ0.4km(比丘尼交差点から大泉ICを越えファミリーマートの交差点まで。一部は通行可)。 大泉ICは全面閉鎖となるため、外環道内回りを終点(大泉IC)まで走ったクルマは、大泉JCTで関越道へ流入するほかなくなります。一般道の出入りは隣の和光ICを、関越道は練馬ICを利用する必要があります。なお、大泉JCTの側道部は通行が可能で、目白通りとのアクセスも確保されます。 今回の工事は外環道「関越~東名」区間を建設する事業の一環。すでに1本、目白通りをまたぐ高架橋が架設済みです。今後も同様の通行止めを伴う工事を予定しているそうです。 ― 引用終り ― ■首都高速と直接接続しない関越道 首都高「10号線」という計画が存在し、その終点は練馬区上石神井2丁目で外環道と接続する構想だった。 関越道が延伸されるにつれ、70年代に10号線が「練馬線」という名称になり、文京区関口で5号線から分岐して、神田川上や目白通りを進んで関越道に直結する計画に変更された(10号線は現在は晴海線)。 この計画が実現すれば、今太閤とよばれた新潟の産業振興、関越自動車道の勧進元である田中角栄氏の目白御殿のすぐ裏で首都高が繋がる形になった。 この接続が実現すると5号線の大渋滞は必至。内環状線に直結させるという構想もあったともことだが、内環状線建設の見通しも立たず、着地点を失った練馬線はペンディングとなり、関越道の起点が首都高速とつながることは、これからないと思われる。 1994年3月30日:大泉JCT - 藤岡JCTを6車線化し、大泉JCTが開通。 東京外環自動車道と接続。1996年3月26日:藤岡JCT - 前橋ICを6車線化し、鶴ヶ島JCTが開通。 首都圏中央連絡自動車道(圏央道)と接続。
2023年06月20日
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