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2021年03月14日

「日本のいちばん長い日決定版」 3月の読書(1)

カテゴリ：読書

「日本のいちばん長い日決定版」
著者　半藤一利
文春文庫 2006年7月10日

「承詔必謹」。
　大義のためなら何事も許される、とする精神は、戦後の連合赤軍、"造反有理"の中国・紅衛兵、イスラム過激派に共通する。
　「正義の対極は別の正義」。
　自分の考える正義、正当性の前に大義も大御心も吹き飛ばしてしまう者たちに「敗戦」は、かくも阻止されようとした。日本が無事「敗戦」できたことこそ天の計らいと思える。

目　次
序　　大宅壮一

十四日正午ー午後一時
　"わが屍を越えてゆけ"
　阿南陸相はいった
午後一時ーーー二時
　"録音放送にきまった"
　下村総裁はいった
午後二時ーーー三時
　"軍は自分が責任をもってまとめる"
　米内海相はいった
午後三時ーーー四時
　"永田鉄山の二の舞だぞ"

午後四時ーーー五時
　"どうせ明日は死ぬ身だ"
　井田中佐はいった
午後五時ーーー六時
　"近衛師団に不穏の計画があるが"

午後六時ーーー七時
　"時が時だから自重せねばいかん
　蓮沼武官長はいった
午後七時ーーー八時
　"軍の決定になんら裏はない"
　荒尾軍事課長はいった
午後八時ーーー九時
　"小官は断固抗戦を継続する"
　小園司令はいった
午後九時ーーー十時
　"師団命令を書いてくれ"
　芳賀連隊長はいった
午後十時ーー十一時
　"斬る覚悟でなければ成功しない"
　畑中少佐はいった
午後十一時ー十二時
　"とにかく無事にすべては終わった"
　東郷外相はいった
十五日零時ー午前一時
　"それでも貴様たちは男か"
　佐々木大尉はいった
午前一時ーーー二時
　"東部軍になにをせよというのか"
　高嶋参謀長はいった
午前二時ーーー三時
　"二・二六のときと同じだね"
　石渡宮相はいった
午前三時ーーー四時
　"いまになって騒いでなんになる"
　木戸内符はいった
午前四時ーーー五時
　"斬ってもなにもならんだろう"
　徳川侍従はいった
午前五時ーーー六時
　"御文庫に兵隊が入ってくる"
　戸田侍従はいった
午前六時ーーー七時
　"兵に私の心をいってきかせよう"
　天皇はいわれた
午前七時ーーー八時
　"謹んで玉音を拝しますよう"
　館野放送員はいった
午前八時ーーー九時
　"これから帰る老人のでる幕ではないな"
　鈴木首相はいった
午前九時ーーー十時
　"その二人を至急とりおさえろ！"
　塚本憲兵中佐はいった
午前九時ーー十一時
　"これから放送局にへゆきます"
　加藤局長はいった
午前十一時ーー正午
　"ただいまより重大な放送があります"
　和田放送員はいった
エピローグ
あとがき
参考文献
主要人名索引